JP7210107B2 - パークロック機構 - Google Patents

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Description

本発明は、パークロック機構に関する。
特許文献1には、油圧によりパークロッドが移動するパークロック機構が開示されている。
特開2008-128444号公報
特許文献1のパークロック機構は、パークロッドの移動を規制するロック機構をひとつだけ備えている。
このパークロック機構では、ロック機構の稼働と、パークロッドの移動を別系統で行う仕様となっている。そのため、ロック機構を稼働させるための専用のアクチュエータを必要としており、専用のアクチュエータを省略できるようにすることが求められている。
本発明は
パークロッドと、
前記パークロッドの移動を規制可能な第1ロック機構と、
前記パークロッドの移動を規制可能な第2ロック機構と、を有し、
前記パークロッドを第1方向に移動させる油圧の一部を用いて前記第1ロック機構の解除を行い、
前記パークロッドを第1方向と逆方向の第2方向に移動させる油圧の一部を用いて前記第2ロック機構の解除を行う構成のパークロック機構とした。
本発明によれば、パークロッドの移動に用いられる油圧の一部を用いて、ロック機構を稼働させることで、パークロッドの稼働をロック機構の稼働が、同系統の油圧を用いて行われる。これにより、パークロック機構を稼働させるためだけの専用のアクチュエータが不要となる。
本実施形態にかかる動力伝達装置を説明する図である。 動力伝達装置のカウンタギア周りの拡大図である。 パークロック機構と、パークロック機構の駆動機構を説明する図である。 パークロック機構の動作を説明する図である。 パークロック機構の動作を説明する図である。 パークロック機構の動作を説明する図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態にかかる動力伝達装置1を説明する図である。
図2は、動力伝達装置1のカウンタギア5周りの拡大図である。
図3は、動力伝達装置1のパークロック機構3と、パークロック機構3の駆動機構4を説明する図である。図3の(a)は、パークロック機構3の主要構成を説明する図である。図3の(b)は、パークロック機構3の駆動機構4を説明する図である。図3の(c)は、駆動機構4が備える第1ロック機構46を説明する図である。
動力伝達装置1は、モータ2と、モータ2の出力回転を減速して差動装置6に入力するカウンタギア5(減速ギア)と、ドライブシャフト8(8A、8B)と、を有している。
動力伝達装置1では、モータ2の出力回転の伝達経路に沿って、カウンタギア5と、差動装置6と、ドライブシャフト8(8A、8B)と、が設けられている。
モータ2の出力回転は、カウンタギア5で減速されて差動装置6に入力された後、ドライブシャフト8(8A、8B)を介して、動力伝達装置1が搭載された車両の左右の駆動輪(図示せず)に伝達される。図1では、ドライブシャフト8Aが、動力伝達装置1を搭載した車両の左輪に回転伝達可能に接続されていると共に、ドライブシャフト8Bが、右輪に回転伝達可能に接続されている。
ここで、カウンタギア5は、モータ2の下流に接続されており、差動装置6は、カウンタギア5の下流に接続されており、ドライブシャフト8(8A、8B)は、差動装置6の下流に接続されている。
本実施形態では、モータハウジング10と、外側カバー11と、内側カバー12と、外側ケース13と、内側ケース14で、動力伝達装置1の本体ケース9を構成している。
そして、モータハウジング10と、外側カバー11と、内側カバー12で、モータ2のケースを構成している。
モータハウジング10の内径側で、外側カバー11と内側カバー12との間に形成される空間Saは、モータ2を収容するモータ室となっている。
外側カバー11と内側カバー12の間に形成される空間Sbは、カウンタギア5と差動装置6を収容するギア室となっている。
モータ2は、円筒状のモータシャフト20と、モータシャフト20に外挿された円筒状のロータコア21と、ロータコア21の外周を所定間隔で囲むステータコア25とを、有している。
モータシャフト20は、ドライブシャフト8Bの挿通孔200を有する筒状部材であり、モータシャフト20は、ドライブシャフト8Bに外挿されている。
モータシャフト20の挿通孔200は、長手方向の一端20a側の連結部201と、他端20b側の被支持部202が、回転軸X方向における連結部201と被支持部202との間の中間領域203よりも大きい内径で形成されている。
連結部201の内周および被支持部202の内周は、ドライブシャフト8Bに外挿されたニードルベアリングNB、NBで支持されている。
この状態において、モータシャフト20は、ドライブシャフト8Bに対して相対回転可能に設けられている。
モータシャフト20では、一端20aから他端20b側に離れた位置の外周に、ベアリングB1が外挿されて固定されている。
図2に示すように、ベアリングB1のインナレースB1aは、回転軸X方向におけるロータコア21側(図中、右側)の側面が、モータシャフト20の外周に設けた段部205に当接している。ベアリングB1のアウタレースB1bは、回転軸X方向におけるロータコア21とは反対側(図中、左側)の側面が、モータ支持部121の内周に設けた段部121aに当接している。
モータシャフト20では、ロータコア21から見て一端20a側に離れた位置の外周が、ベアリングB1を介して、内側カバー12の円筒状のモータ支持部121で回転可能に支持されている。
図1に示すように、モータシャフト20では、他端20b側の被支持部202の外周に、ベアリングB1が外挿されて固定されている。
モータシャフト20の他端20b側は、ベアリングB1を介して、外側カバー11の円筒状のモータ支持部111で回転可能に支持されている。
ロータコア21の外周を所定間隔で囲むモータハウジング10では、回転軸X方向の一端10aと他端10bに、シールリングS、Sが設けられている。モータハウジング10の一端10aは、当該一端10aに設けたシールリングSにより、内側カバー12の環状の基部120に隙間なく接合されている。
モータハウジング10の他端10bは、当該他端10bに設けたシールリングSにより、外側カバー11の環状の接合部110に隙間なく接合されている。
この状態において、内側カバー12側のモータ支持部121は、後記するコイルエンド253aの内径側で、ロータコア21の一端部21aに、回転軸X方向の隙間をあけて対向して配置される。
そして、外側カバー11側のモータ支持部111は、後記するコイルエンド253bの内径側で、ロータコア21の他端部21bに、回転軸X方向の隙間をあけて対向して配置される。
モータハウジング10の内側では、外側カバー11側のモータ支持部111と、内側カバー12側のモータ支持部121との間に、ロータコア21が配置されている。
ロータコア21は、複数の珪素鋼板を積層して形成したものであり、珪素鋼板の各々は、モータシャフト20との相対回転が規制された状態で、モータシャフト20に外挿されている。
モータシャフト20の回転軸X方向から見て、珪素鋼板はリング状を成しており、珪素鋼板の外周側では、図示しないN極とS極の磁石が、回転軸X周りの周方向に交互に設けられている。
回転軸X方向におけるロータコア21の一端部21aは、モータシャフト20の大径部204で位置決めされている。ロータコア21の他端部21bは、モータシャフト20に圧入されたストッパ23で位置決めされている。
ステータコア25は、複数の電磁鋼板を積層して形成したものであり、電磁鋼板の各々は、モータハウジング10の内周に固定されたリング状のヨーク部251と、ヨーク部251の内周からロータコア21側に突出するティース部252を、有している。
本実施形態では、巻線253を、複数のティース部252に跨がって分布巻きした構成のステータコア25を採用しており、ステータコア25は、回転軸X方向に突出するコイルエンド253a、253bの分だけ、ロータコア21よりも回転軸X方向の長さが長くなっている。
なお、ロータコア21側に突出する複数のティース部252の各々に、巻線を集中巻きした構成のステータコアを採用しても良い。
図2に示すように、モータシャフト20の一端20a側は、内側カバー12のモータ支持部121と、内側ケース14の円筒状の支持部141を、差動装置6側(図中、左側)に貫通している。
モータシャフト20の一端20a側の連結部201は、外側ケース13と内側ケース14とを接合して形成した空間Sb内に位置している。
空間Sb内には、カウンタギア5と差動装置6が収容されていると共に、カウンタギア5と差動装置6を潤滑するためのオイルOLが貯留されている。
オイルOLは、動力伝達装置1の非駆動時に、鉛直線方向における回転軸Xの下側に及ぶ高さ位置まで貯留されている。
内側ケース14の円筒状の支持部141の内周には、ベアリングB3が固定されており、モータシャフト20の一端20a側の外周は、ベアリングB3を介して、支持部141に支持されている。
モータシャフト20の一端20aは、後記する差動装置6の円筒状の支持部601の先端601aに、回転軸X方向の隙間をあけて対向している。
モータシャフト20では、一端20a側の連結部201の外周に、伝達ギア26がスプライン嵌合している。伝達ギア26は、モータシャフト20の一端20aに螺合したナットNにより、回転軸X方向の位置決めがされている。
伝達ギア26の外周には、カウンタギア5の大径歯車52が、回転伝達可能に噛合している。
カウンタギア5において大径歯車52は、円筒状の軸部51の外周にスプライン嵌合している。
軸部51の長手方向の一端部51aと他端部51bには、ベアリングB4が外挿されている。軸部51の一端部51aに外挿されたベアリングB4は、外側ケース13の円筒状の第2支持部135に挿入されている。軸部51の一端部51aは、ベアリングB4を介して、外側ケースの第2支持部135で回転可能に支持されている。
軸部51の他端部51bに外挿されたベアリングB4は、内側ケース14の円筒状の第2支持部145に挿入されている。軸部51の他端部51bは、ベアリングB4を介して、内側ケース14の第2支持部145で回転可能に支持されている。
この状態において、カウンタギア5の軸部51は、回転軸Xに平行な軸線X1に沿って設けられている。カウンタギア5の軸部51は、モータ2の出力回転が大径歯車52を介して入力されると、軸線X1回りに回転する。
軸部51では、大径歯車52から見て一端部51a側(図中、左側)に隣接して、パークギア30が設けられている。図1に示すように、パークギア30は、大径歯車52の外径R1よりも小さい外径R3で形成されており、軸部51の外周にスプライン嵌合している。
図2に示すように、パークギア30の外周部には、パーキングポール31が係脱する歯溝部30aが、設けられている。図3の(a)に示すように、パークギア30の外周部において歯溝部30aは、軸線X1周りの周方向の全周に亘って、所定間隔で設けられている。
パークギア30の歯溝部30aに、パーキングポール31の係合部31aが係合すると、パークギア30の軸線X1回りの回転が規制された状態になる。
図2に示すように、軸部51では、パークギア30から見て一端部51a側(図中、左側)に離れた位置に、小径歯車部511が設けられている。小径歯車部511は、軸部51と一体に形成されていると共に、大径歯車52の外径R1およびパークギア30の外径R3よりも小さい外径R2で形成されている(図1参照:R1>R3>R2)。
図2に示すように、小径歯車部511は、差動装置6のデフケース60に固定されたファイナルギアFGに回転伝達可能に噛合している。
動力伝達装置1では、モータ2の出力回転が、モータシャフト20と一体に回転する伝達ギア26と、伝達ギア26に噛合した大径歯車52とを介して、カウンタギア5に入力される。
カウンタギア5では、大径歯車52とパークギア30が軸部51の外周にスプライン嵌合していると共に、小径歯車部511が軸部51と一体に形成されている。
そのため、モータ2の出力回転が、大径歯車52を介してカウンタギア5に入力されると、パークギア30と小径歯車部511とが、大径歯車52と共に軸線X1回りに回転する。
そうすると、小径歯車部511が回転伝達可能に噛合するファイナルギアFGが、デフケース60に固定されているので、カウンタギア5の軸線X1回りの回転に連動して、デフケース60が回転軸X回りに回転する。
ここで、カウンタギア5では、小径歯車部511の外径R2が大径歯車52の外径R1よりも小さくなっている(図1参照)。
そして、カウンタギア5では、大径歯車52が、モータ2の出力回転の入力部となっており、小径歯車部511が、入力された回転の出力部となっている。
そうすると、カウンタギア5に入力された回転は、大きく減速されたのちに、デフケース60に出力される。
デフケース60は、シャフト61と、かさ歯車62A、62Bと、サイドギア63A、63Bとを、内部に収納する中空状に形成されている。
デフケース60では、回転軸X方向(図中、左右方向)の両側部に、筒状の支持部601、602が設けられている。支持部601、602は、シャフト61から離れる方向に、回転軸Xに沿って延出している。
デフケース60の支持部602には、ベアリングB2が外挿されている。支持部602に外挿されたベアリングB2は、外側ケース13のリング状の第1支持部131で保持されており、デフケース60の支持部602は、ベアリングB2を介して、外側ケース13で回転可能に支持されている。
支持部602には、外側ケース13の開口部130を貫通したドライブシャフト8Aが、回転軸X方向から挿入されており、ドライブシャフト8Aは、支持部602で回転可能に支持されている。
開口部130の内周には、リップシールRSが固定されており、リップシールRSの図示しないリップ部が、ドライブシャフト8Aの外周に弾発的に接触することで、ドライブシャフト8Aの外周と開口部130の内周との隙間が封止されている。
デフケース60の支持部601には、ベアリングB2が外挿されている。支持部601に外挿されたベアリングB2は、支持部材15のリング状の支持部151で保持されている。
支持部材15は、支持部151の外周から、モータ2側(図中、右側)に延びる筒状部152と、筒状部152の先端側の開口を全周に亘って囲むフランジ部153とを有している。支持部材15のフランジ部153は、当該フランジ部153を貫通したボルトBにより、内側ケース14の支持部141に固定されている。
デフケース60の支持部601は、ベアリングB2を介して、支持部材15で回転可能に支持されている。本実施形態では、支持部材15が内側ケース14に固定されている。そのため、デフケース60の支持部601は、ベアリングB2と支持部材15を介して、固定側部材である内側ケース14で支持されている。
図1に示すように、デフケース60の支持部601には、外側カバー11の開口部114を貫通したドライブシャフト8Bが、回転軸X方向から挿入されている。
ドライブシャフト8Bは、モータ2のモータシャフト20と、カウンタギア5の大径歯車52の内径側を回転軸X方向に横切って設けられており、ドライブシャフト8Bの先端側が、支持部601で回転可能に支持されている。
外側カバー11の開口部114の内周には、リップシールRSが固定されており、リップシールRSの図示しないリップ部が、ドライブシャフト8Bの外周に弾発的に接触することで、ドライブシャフト8Bの外周と開口部114の内周との隙間が封止されている。
図2に示すように、デフケース60の内部では、ドライブシャフト8A、8Bの先端部の外周に、サイドギア63A、63Bがスプライン嵌合しており、サイドギア63A、63Bとドライブシャフト8(8A、8B)とが、回転軸X周りに一体回転可能に連結されている。
デフケース60には、回転軸Xに直交する方向に貫通した軸孔60a、60bが、回転軸Xを挟んで対称となる位置に設けられている。
軸孔60a、60bは、回転軸Xに直交する軸線Y上に位置しており、軸孔60a、60bには、シャフト61が挿入されている。
シャフト61は、ピンPでデフケース60に固定されており、シャフト61は、軸線Y周りの自転が禁止されている。
シャフト61は、デフケース60内において、サイドギア63A、63Bの間に位置しており、軸線Yに沿って配置されている。
デフケース60内においてシャフト61には、かさ歯車62A、62Bが外挿して回転可能に支持されている。
かさ歯車62A、62Bは、シャフト61の長手方向(軸線Yの軸方向)で間隔を空けて2つ設けられており、かさ歯車62A、62Bは、互いの歯部を対向させた状態で配置されている。
シャフト61においてかさ歯車62A、62Bは、当該かさ歯車62A、62Bの軸心を、シャフト61の軸心と一致させて設けられている。
デフケース60内において、回転軸Xの軸方向におけるかさ歯車62A、62Bの両側には、サイドギア63A、63Bが位置している。
サイドギア63A、63Bは、互いの歯部を対向させた状態で、回転軸Xの軸方向に間隔を空けて2つ設けられており、かさ歯車62A、62Bとサイドギア63A、63Bとは、互いの歯部を噛合させた状態で組み付けられている。
図3は、パークロック機構3と駆動機構4を説明する図である。
図3の(a)は、図2におけるA-A線に沿ってパークロック機構3周りを切断した断面を模式的に示した図である。図3の(b)は、パークロック機構3の駆動機構4を説明する図である。図3の(c)は、図3の(b)における領域Aの拡大図である。
図3の(a)に示すようにパークロック機構3は、パークギア30と、パーキングポール31と、パークロッド32と、サポートアクチュエータ35と、を有する。
パーキングポール31は、パークギア30の回転軸(軸線X1)に平行な軸線X2回りに回転可能な板状の基部310を有している。
軸線X2方向から見て基部310は、軸線X2を横切る向きで設けられている。基部310は、軸線X2を挟んだ一方側に、パークギア30の歯溝部30aに対して係脱する係合部31aを有している。さらに、基部310は、軸線X2を挟んだ他方側に、パークロッド32のカム33で操作される被操作部31bを有している。
パーキングポール31には、被操作部31bをサポートアクチュエータ35に近づける方向(図3の(a)における時計回り方向)の付勢力が、図示しないスプリングから作用している。
パーキングポール31は、パークロック機構3の非作動時に、スプリングの付勢力で、被操作部31bをサポートアクチュエータ35の上面に当接させた位置に保持される(図3の(a)参照)。
サポートアクチュエータ35は、パーキングポール31(被操作部31b)との対向部に、軸線X2方向から見て円弧状を成すカム面351を有している。
カム面351は、パークロッド32の先端側に向かうにつれて、パーキングポール31の被操作部31bに近づく方向に傾斜した傾斜面である(図3の(b)参照)。
図3の(b)に示すように、パークロッド32は、軸線X2に平行な軸線X3方向に進退移動可能に設けられている。ストッパ34は、パークロッド32の先端に固定されている。ストッパ34には、スプリングSpにより付勢されたカム33が軸線X3方向から当接している。
パークロッド32は、パークロック機構3の作動時に、パークロッド32のカム33を、サポートアクチュエータ35のカム面351と被操作部31bとの間に挿入した位置に保持される。
パークロッド32は、パークロック機構3の非作動時に、パークロッド32のカム33を、サポートアクチュエータ35のカム面351と被操作部31bとの間から離間した位置に保持される(図3の(b)参照)。
パークロック機構3では、サポートアクチュエータ35のカム面351と被操作部31bとの間にカム33が挿入されると、カム33により押されたパーキングポール31が、図示しないスプリングの付勢力に抗して軸線X2回りに回動する。これにより、パーキングポール31の係合部31aが、パークギア30の外周の歯溝部30aに係合して、パークギア30の回転を規制する。
本実施形態では、パークロック機構3を作動状態/非作動状態にするためのパークロッド32の進退移動が、駆動機構4が備えるバルブボディ40内の油圧回路を用いて制御される。
駆動機構4のバルブボディ40には、パークロッド32の挿入穴41が設けられている。挿入穴41は、パークロッド32の被挿入部320の外径と整合する内径で形成されている。挿入穴41の長手方向の途中位置には、挿入穴41よりも大きい内径の油室410が形成されている。
パークロッド32の被挿入部320は、軸線X3回りの回転が規制された状態で、軸線X3方向に進退移動可能に設けられている。
パークロッド32の被挿入部320には、油室410の内径と略整合する外径の仕切壁325が設けられている。
油室410は、軸線X3方向で仕切壁325を挟んで隣接する2つの油室Ra、Rbに区画されている。
油室Ra、Rbは、それぞれ油路44、45を介して、切替バルブ42の異なる出力ポートに連絡している。切替バルブ42の入力ポートは、油路43を介して、動力伝達装置1に付設された電動オイルポンプEOPに連絡している。
本実施形態では、電動オイルポンプEOPは、モータ2に対して供給されるオイルOLの供給源である。モータ2に対して供給されるオイルOLとして、モータ2を潤滑するために供給される潤滑油(オイルOL)、モータ2を冷却するために供給される冷却油(冷却用のオイルOL)が例示される。
電動オイルポンプEOPは、動力伝達装置1の作動時に駆動され、動力伝達装置1の非作動時に停止する。
駆動機構4は、電動オイルポンプEOPから吐出されるオイルOLの一部を用いて、パークロッド32の軸線X3方向の移動を制御する。
パークロック機構3を作動状態にする際には、パークロッド32をバルブボディ40から突出する方向(図3の(b)における右方向:第1方向)に変位させる。
パークロック機構3を非作動状態にする際には、パークロッド32をバルブボディ40内に収容する方向(図3の(b)における左方向:第2方向)に変位させる。
そのため、パークロック機構3を作動状態にする際には、図示しない制御装置が切替バルブ42を駆動して、電動オイルポンプEOPから供給されたオイルOLの供給先を、ドレーンから油路44に切り替える。
油路44にオイルOLが供給されると、油室Raが油路44を介して供給されるオイルOLで満たされた後、パークロッド32と一体に形成された仕切壁325が、オイルOLが供給されていない油室Rb側に押圧される。これにより、油室Raに供給されたオイルOLの圧力で、パークロッド32がバルブボディ40から突出する第1方向に変位する。
また、パークロック機構3を非作動状態にする際には、図示しない制御装置が切替バルブ42を駆動して、電動オイルポンプEOPから供給されたオイルOLの供給先を、ドレーンから油路45に切り替える。
油路45にオイルOLが供給されると、油室Rbが油路45を介して供給されるオイルOLで満たされた後、パークロッド32と一体に形成された仕切壁325が、オイルOLが供給されていない油室Ra側に押圧される。これにより、油室Rbに供給されたオイルOLの圧力で、パークロッド32がバルブボディ40内に収容される第2方向に変位する。
バルブボディ40には、パークロッド32の軸線X3方向の移動を規制するためのロック機構(第1ロック機構46、第2ロック機構48)が設けられている。
第1ロック機構46、第2ロック機構48は、油路44、45から分岐した分岐路461、481と、ストッパ部材47、49を収容する収容穴460、480と、を有している。
収容穴460、480は、挿入穴41の近傍に設けられた円柱状の空間である。収容穴460、480では、ストッパ部材47、49が、軸線X3に直交する軸線Ya方向に進退移動可能に設けられている。
ストッパ部材47、49は、収容穴460、480の内径rと整合する外径の大径部471、491と、大径部471、491よりも外径が小さい小径部472、492と、小径部472、492の中央部から軸線Yaに沿って直線状に延びる係合部473、493と、を有している。
大径部471、491は、有底円筒形状を成しており、軸線Ya方向における収容穴460、480の一方の壁部460a、480aに、開口を向けて配置されている。
大径部471、491の内部には、スプリングSpの一端側が挿入されている。
スプリングSpの他端は、収容穴460、480の一方の壁部460a、480aに当接している。
この状態において、ストッパ部材47、49は、スプリングSpから作用する付勢力で、他方の壁部460b、480b側(挿入穴41側)に付勢されている。
バルブボディ40では、収容穴460、480が、挿入穴41の中心を通る軸線X3の径方向外側に位置している。そして、バルブボディ40における収容穴460、480と挿入穴41との間の領域に、収容穴460、480と挿入穴41とを連通させる連通孔462、482が設けられている。
連通孔462、482は、軸線Yaに沿って直線状に設けられており、ストッパ部材47、49の係合部473、493の外径と整合する内径で形成されている。
連通孔462、482には、ストッパ部材47、49の円柱状の係合部473、493が挿入されている。
パークロッド32の被挿入部320では、ストッパ部材47、49の係合部473、493が挿入される凹部321、322が設けられている。
凹部322は、凹部321よりもカム33側(図4の(b)における右側)に位置している。凹部322は、パークロッド32が、サポートアクチュエータ35のカム面351と被操作部31bとの間にカム33を挿入した位置に配置されると、連通孔482に対向する位置に配置される。
すなわち、パークロッド32が、パークロック機構3を作動状態にする位置に配置されると、パークロッド32の凹部322が、連通孔482に対向する位置に配置される。
そうすると、スプリングSpで付勢されたストッパ部材49の係合部493が、パークロッド32の凹部322に挿入される。
この状態において、パークロッド32は、軸線X3方向の変位が、凹部322に係合したストッパ部材49の係合部493により規制される。
パークロッド32のもう一つの凹部321は、パークロッド32が、サポートアクチュエータ35と被操作部31bとの間にストッパ34を配置した位置に配置されると、連通孔462に対向する位置に配置される。
すなわち、パークロッド32が、パークロック機構3を非作動状態にする位置に配置されると、パークロッド32の凹部321が、連通孔462に対向する位置に配置される。
そうすると、スプリングSpで付勢されたストッパ部材47の係合部473が、パークロッド32の凹部321に挿入される。
この状態において、パークロッド32は、軸線X3方向の変位が、凹部321に係合したストッパ部材47の係合部473により規制される。
このように、パークロッド32が、パークロック機構3を作動状態/非作動状態にする位置に配置されると、パークロッド32の軸線X3方向への変位が、凹部321/322に係合したストッパ部材47/49の係合部473/493により規制される。
ストッパ部材47、49の係合部473、493が、パークロッド32側の凹部321、322に挿入されると、ストッパ部材47、49は、小径部472、492を収容穴460、480の壁部460b、480bに当接させた位置に配置される。
この状態において、大径部471、491と、壁部460b、480bとの間に、隙間が形成されている。前記した油路44、45から分岐した分岐路461、481は、軸線Yaの径方向から、大径部471、491と、壁部460b、480bとの間の隙間に開口している。
ロック機構(第1ロック機構46、第2ロック機構48)によるパークロッド32の移動規制を解除する際には、分岐路461、481から、大径部471、491と、壁部460b、480bとの間の隙間に供給する。
そうすると、大径部471、491における小径部472、492側の端面が、オイルOLの圧力を受ける受圧面471a、491aとして機能する結果、ストッパ部材47、49が、スプリングSpを圧縮しながら、挿入穴41から離れる方向(図中、上方向)に変位する。
これにより、ストッパ部材47、49の係合部473、493が、パークロッド32側の凹部321、322から離脱して、ロック機構(第1ロック機構46、第2ロック機構48)によるパークロッド32の移動規制が解除される。
かかる構成の動力伝達装置1の作用を説明する。
動力伝達装置1では、モータ2の出力回転の伝達経路に沿って、カウンタギア5と、差動装置6と、ドライブシャフト8(8A、8B)と、が設けられている。
モータ2の駆動により、ロータコア21が回転軸X回りに回転すると、ロータコア21と一体に回転するモータシャフト20を介して、カウンタギア5に回転が入力される。
カウンタギア5では、モータシャフト20の伝達ギア26に噛合する大径歯車52が、モータ2の出力回転の入力部となっており、デフケース60のファイナルギアFGに噛合する小径歯車部511が、入力された回転の出力部となっている。
ここで、カウンタギア5では、小径歯車部511の外径R2が大径歯車52の外径R1よりも小さくなっている(図1参照)。
そのため、カウンタギア5に入力された回転は、大きく減速されたのちに、小径歯車部511が噛合するファイナルギアFGを介して、デフケース60(差動装置6)に出力される。
そして、デフケース60が入力された回転で回転軸X回りに回転することにより、ドライブシャフト8(8A、8B)が回転軸X回りに回転して、動力伝達装置1が搭載された車両の左右の駆動輪(図示せず)に伝達される。
ここで、カウンタギア5では、大径歯車52と小径歯車部511の間に、パークギア30が設けられている。
図3に示すように、動力伝達装置1は、パークギア30の回転を規制するパークロック機構3と、パークロック機構3の駆動機構4と、を有している。
図4から図6は、駆動機構4によるパークロック機構3の作動を説明する図である。
なお、以下の説明において特に言及しない場合には、動力伝達装置1を搭載した車両が、電源供給状態(車両が走行可能な状態)であり、車両に搭載された電動オイルポンプEOPが駆動されているものとする。
図4の(a)から(c)に示すように、パークロック機構3が非作動状態である場合には、パークロッド32のカム33は、サポートアクチュエータ35のカム面351と、パーキングポール31の被操作部31bとの間に挿入されていない。
この状態では、パーキングポール31の係合部31aは、パークギア30の外周の歯溝部30aに係合しておらず、パークギア30の回転は規制されていない。
さらに、スプリングSpで付勢されたストッパ部材47の係合部473が、パークロッド32の凹部321に挿入されており、パークロッド32は、軸線X3方向の変位が、凹部321に係合したストッパ部材47の係合部473により規制されている。
そして、この状態において、電動オイルポンプEOP側から油路43に供給されているオイルOLは、切替バルブ42においてドレーンされて、油路44、45の何れにも供給されていない。
パークロック機構3が非作動状態である場合に、パーキングスイッチ(図示せず)のオン操作などにより、パークロック機構3の作動が指示されると、図示しない制御装置が、切替バルブ42を操作して、油路43から供給されるオイルOLを、出力ポートから油路44に供給する(図4の(d)参照)。
油路44に供給されたオイルOLは、油室Raを満たすと共に、分岐路461を介して収容穴460側に供給される。
油室RaがオイルOLで満たされると、パークロッド32を図中右方向に押圧する付勢力Fが、仕切壁325に作用する。しかしながら、図4の(d)の状態では、パークロッド32は、軸線X3方向の変位が、凹部321に係合したストッパ部材47の係合部473により規制されている。そのため、パークロッド32は、油室Raを満たすオイルOLからからの付勢力Fで変位しない。そのため、パーキングポール31の係合部31aは、パークギア30の外周の歯溝部30aに係合しておらず、パークギア30の回転は規制されていない。
図4の(d)に示すように、収容穴460に収容されたストッパ部材47は、スプリングSpの付勢力で小径部472を、壁部460bに当接させた位置に保持されている。
ここで、分岐路461に流入したオイルOLは、収容穴460と壁部460bとの間の隙間に流入する。そうすると、隙間に流入したオイルOLから、ストッパ部材47の受圧面471aに押圧力(図4の(d))が作用する。
この押圧力は、ストッパ部材47を、軸線Ya沿って挿入穴41から離れる方向(図中、上方向)に変位させる方向に作用する。
そのため、ストッパ部材47は、スプリングSpを圧縮しながら、収容穴460の内部に押し込まれることになる。
これにより、ストッパ部材47の係合部473が、連通孔462内に引き込まれて、パークロッド32の凹部321から離脱する結果、パークロッド32の軸線X3方向の移動規制が解除される(図4の(g)参照)。
そして、パークロッド32は、油室Raを満たすオイルOLから作用する付勢力Fで、カム33をサポートアクチュエータ35のカム面351と、パーキングポール31の被操作部31bとの間に挿入する方向(第1方向)に変位する(図4の(i)参照)。
そして、パークロッド32のカム33が、サポートアクチュエータ35のカム面351とパーキングポール31の被操作部31bとの間に挿入されると、パーキングポール31は、軸線X2周りに回動する。具体的には、パーキングポール31は、図5の(b)における反時計回り方向に回動して、係合部31aが、パークギア30の歯溝部30aに近づく方向に変位する。
そして、パークロッド32のカム33が、サポートアクチュエータ35のカム面351とパーキングポール31の被操作部31bとの間に完全に挿入されると(図5の(f)参照)、パーキングポール31の係合部31aが、パークギア30の歯溝部30aに係合する(図5の(e)参照)。
これにより、パークロック機構3が作動状態になって、パークギア30の回転が規制される。
パークロック機構3が作動状態になると、パークロッド32の凹部322が、連通孔482に対向する位置に配置される。
そうすると、スプリングSpで付勢されたストッパ部材49の係合部493が、パークロッド32の凹部322に挿入される結果、パークロッド32は、軸線X3方向の変位が、凹部322に係合したストッパ部材49の係合部493により規制される。
パークロック機構3が作動状態になったのち、動力伝達装置1を搭載する車両での電源供給が停止すると、電動オイルポンプEOPもまた停止する。そうすると、油路43を介したオイルOLの供給が停止すると共に、油路44内のオイルが、切替バルブ42のドレンポートからドレンされる。
これにより、油室Ra内のオイルOLもまた排出される。そうすると、油室Ra内のオイルからパークロッド32に作用していた付勢力F(図5の(g)参照)が解消される。
ここで、パーキングポール31には、被操作部31bをサポートアクチュエータ35側に変位させる付勢力が作用している。パーキングポール31の被操作部31bは、カム33の外周の斜面に圧接している。
そのため、パークロッド32には、カム33を、被操作部31bとサポートアクチュエータ35のカム面351との間から離脱させる方向(図5の(f)における左方向)の押圧力が作用する。
前記したように、パークロッド32は、軸線X3方向の変位が、凹部322に係合したストッパ部材49の係合部493により規制されている。そのため、パークロック機構3が作動状態にされたのちに、動力伝達装置1を搭載する車両の電源供給が停止しても、パークロック機構3の作動状態が解消されないようになっている。
パークロック機構3が作動状態である場合に、パーキングスイッチ(図示せず)のオフ操作などにより、パークロック機構3の解除が指示されると、図示しない制御装置が、切替バルブ42を操作して、油路43から供給されるオイルOLを、出力ポートから油路45に供給する(図6の(a)参照)。
油路45に供給されたオイルOLは、油室Rbを満たすと共に、分岐路481を介して収容穴480側に供給される。
そうすると、図6の(a)に示すように、分岐路461に流入したオイルOLが、ストッパ部材49の受圧面491aに作用する結果、ストッパ部材47は、軸線Yaに沿って挿入穴41から離れる方向(図中、上方向)に変位させる方向の付勢力を作用させる。
そのため、ストッパ部材49は、スプリングSpを圧縮しながら、収容穴480の内部に押し込まれることになる。
これにより、ストッパ部材49の係合部493が、連通孔482に引き込まれて、パークロッド32の凹部321から離脱する結果、パークロッド32の軸線X3方向の移動規制が解除される。
そうすると、パークロッド32は、油室Rbを満たすオイルOLからからの付勢力Fで、サポートアクチュエータ35のカム面351とパーキングポール31の被操作部31bとの間からカム33を離間させる第2方向に変位する(図6の(f)参照)。
そして、パークロッド32のカム33が、サポートアクチュエータ35とパーキングポール31の被操作部31bとの間から引き抜かれると、パーキングポール31は、軸線X2周りに回動(図6の(e)では、時計回り方向に回動)して、係合部31aが、パークギア30の歯溝部30aから離脱する。
これにより、パークロック機構3が、パークギア30の回転を規制しない非作動状態になる(図6の(g)~(i)参照)。
パークロック機構3が非作動状態になると、パークロッド32の凹部321が、連通孔462に対向する位置に配置される。
そうすると、スプリングSpで付勢されたストッパ部材47の係合部473が、パークロッド32の凹部321に挿入される。
この状態において、パークロッド32は、軸線X3方向の変位が、凹部321に係合したストッパ部材47の係合部473により規制される。
そのため、パークロック機構3が非作動状態になったのち、油路43を介したオイルOLの供給が停止しても、パークロッド32は、軸線X3方向の変位が、凹部321に係合したストッパ部材47の係合部473により規制される。そのため、パークロック機構3が非作動状態にされたのちに、油路43を介したオイルOLの供給が停止しても、パークロック機構3が非作動状態で維持されるようになっている。
以上の通り、本実施形態にかかるパークロック機構3は、以下の構成を有している。
(1)パークロック機構3は、
軸線X2方向に進退移動可能なパークロッド32と、
パークロッド32の移動を規制可能な第1ロック機構46と、
パークロッド32の移動を規制可能な第2ロック機構48と、を有する。
パークロッド32を第1方向に移動させる油圧の一部を用いて、第1ロック機構46によるパークロッド32の移動規制を解除する。
パークロッド32を第1方向と逆方向の第2方向に移動させる油圧の一部を用いて、第2ロック機構48によるパークロッド32の移動規制を解除する。
パークロッド32が第1方向に移動すると、パークロック機構3が作動状態になり、パークロッド32が第2方向に移動すると、パークロック機構3が非作動状態になる。
パークロッド32を第1方向に移動させる油圧と、第2方向に移動させる油圧は、同一の油圧供給源から供給される。
ロック機構(第1ロック機構46、第2ロック機構48)の稼働と、パークロッド32の移動を、同一の油圧供給源である電動オイルポンプEOPから供給される油圧(オイルOL)で行うので、パークロック機構3を稼働させるためだけの専用のアクチュエータが不要となる。
本実施形態にかかるパークロック機構3は、以下の構成を有している。
(2)パークロッド32が、第1方向側に移動した状態で移動規制されている場合は、第1ロック機構46がアンロック状態かつ第2ロック機構48がロック状態となる。
パークロッド32が、第2方向側に移動した状態で移動規制されている場合は、第1ロック機構46がロック状態かつ第2ロック機構48がアンロック状態となる。
パークロッド32が第1方向側に移動すると、パークロック機構3が作動状態になる。
パークロッド32が第2方向側に移動すると、パークロック機構3が非作動状態になる。
そのため、パークロック機構3が作動状態になると、第2ロック機構48が、パークロッド32の第2方向側側への移動を規制する。パークロック機構3が非作動状態になると、第1ロック機構46が、パークロッド32の第1方向側への移動を規制する。
これにより、パークロッド32を第1方向と第2方向に移動させる油圧(オイルOL)の供給が停止した後も、パークロック機構3を作動状態または非作動状態で保持できる。
本実施形態にかかるパークロック機構3は、以下の構成を有している。
(3)パークロック機構3に油圧を供給する油圧供給源である電動オイルポンプEOPは、駆動輪に動力を伝達するモータ2(駆動モータ)に対して供給されるオイルOLの供給源である。
モータ2(駆動モータ)に対して供給されるオイルOLは、モータ2を潤滑するために供給される潤滑油、モータ2を冷却するために供給される冷却油などである。
電動車両に用いられるとき、オイルOLの供給源(ポンプ)を、パークロック機構3の駆動用のオイルOLの供給源としても利用できるので、電動車両におけるコスト低減となるので好ましい。
本実施形態にかかるパークロック機構3は、以下の構成を有している。
(4)油圧供給源は、モータ2とは別の駆動源で駆動する電動オイルポンプEOPである。
潤滑用の電動オイルポンプの車両に適するので好ましい。
ここで、本明細書における用語「下流に接続」とは、上流に配置された部品から下流に配置された部品へと動力が伝達される接続関係にあることを意味する。
例えば、モータ2の下流に接続されたカウンタギア5という場合は、モータ2からカウンタギア5へと動力が伝達されることを意味する。
また、本明細書における用語「直接接続」とは、他の減速機構、増速機構、変速機構などの減速比が変換される部材を介さずに部材同士が動力伝達可能に接続されていることを意味する。
前記した実施形態では、減速機構の一例としてカウンタギア5を例示したが、カウンタギア5に代えて遊星減速ギアを採用しても良い。
なお、モータ2の出力部(モータシャフト20)とカウンタギア5の入力部(大径歯車52)との連結態様は、前記した実施形態のものに限定されない。
モータ2の出力部(モータシャフト20)とカウンタギア5の入力部(大径歯車52)とを、別のギア部品などを介して回転伝達可能に連結した構成としても良い。
さらに、実施形態では、減速機構が、カウンタギア5である場合を例示した。モータ2の出力回転の伝達経路上に、ひとつ以上の遊星減速ギアを配置した構成としても良い。
前記した実施形態では、モータ2とは独立して駆動される電動オイルポンプEOPを用いて、パークロック機構3の駆動機構4に作動用のオイルOLを供給する場合を例示した。
モータ2の回転駆動力で駆動するオイルポンプを用いて、パークロック機構3の駆動機構4に作動用のオイルOLを供給する構成としても良い。
この場合には、モータ2の回転駆動力の伝達経路上にクラッチを設けて、クラッチよりモータ2側(上流側)に、オイルポンプOPを設ければ良い。
そして、動力伝達装置を搭載した車両が停車中である場合には、クラッチよりも下流側(駆動輪側)に、回転駆動力を伝達しないニュートラル状態にしたうえで、パークロック機構3を作動させる。
このようにしないと、車両の停車中にオイルポンプを駆動することができなくなって、パークロック機構3(駆動機構4)側に駆動用のオイルOLを供給できなくなるからである。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は、これら実施形態に示した態様のみに限定されるものではない。発明の技術的な思想の範囲内で、適宜変更可能である。
1 動力伝達装置
10 モータハウジング
11 外側カバー
110 接合部
111 モータ支持部
112 支持筒
113 側壁部
114 開口部
12 内側カバー
120 基部
121 モータ支持部
121a 段部
13 外側ケース
130 開口部
131 第1支持部
135 第2支持部
14 内側ケース
141 支持部
145 第2支持部
15 支持部材
151 支持部
152 筒状部
153 フランジ部
2 モータ
20 モータシャフト
200 挿通孔
201 連結部
202 被支持部
203 中間領域
204 大径部
205 段部
21 ロータコア
23 ストッパ
25 ステータコア
251 ヨーク部
252 ティース部
253 巻線
253a、253b コイルエンド
26 伝達ギア
3 パークロック機構
30 パークギア
30a 歯溝部
31 パーキングポール
310 基部
31a 係合部
31b 被操作部
32 パークロッド
320 被挿入部
321322 凹部
325 仕切壁
33 カム
34 ストッパ
35 サポートアクチュエータ
351 カム面
4 駆動機構
40 バルブボディ
41 挿入穴
410 油室
42 切替バルブ
43、44、45 油路

46 第1ロック機構
460 収容穴
460a、460b 壁部
461 分岐路
462 連通孔
47 ストッパ部材
471 大径部
471a 受圧面
472 小径部
473 係合部
48 第2ロック機構
480 収容穴
480a、480b 壁部
481 分岐路
482 連通孔
49 ストッパ部材
491 大径部
491a 受圧面
493 係合部
492 小径部
493 係合部
5 カウンタギア
51 軸部
51a 一端部
51b 他端部
511 小径歯車
52 大径歯車
6 差動装置
60 デフケース
601、602 支持部
60a、60b 軸孔
61 シャフト
62A、62B かさ歯車
63A、63B サイドギア
8(8A、8B) ドライブシャフト
9 本体ケース
B ボルト
B1、B2、B3、B4 ベアリング
EOP 電動オイルポンプ
FG ファイナルギア
NB ニードルベアリング
OL オイル
P ピン
RS リップシール
Ra、Rb 油室
S シールリング
Sp スプリング
X 回転軸
X1、X2、X3、X4、Y 軸線

Claims (4)

  1. パークロッドと、
    前記パークロッドの移動を規制可能な第1ロック機構と、
    前記パークロッドの移動を規制可能な第2ロック機構と、を有し、
    前記パークロッドを第1方向に移動させる油圧の一部を用いて前記第1ロック機構の解除を行い、
    前記パークロッドを第1方向と逆方向の第2方向に移動させる油圧の一部を用いて前記第2ロック機構の解除を行うことを特徴とするパークロック機構。
  2. 請求項1において、
    前記パークロッドが前記第1方向側で規制されている場合は、前記第1ロック機構がアンロック状態かつ前記第2ロック機構がロック状態となり、
    前記パークロッドが前記第2方向側で規制されている場合は、前記第1ロック機構がロック状態かつ前記第2ロック機構がアンロック状態となることを特徴とするパークロック機構。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記パークロック機構への油圧供給源は、駆動輪に動力を伝達する駆動モータに対して供給されるオイルの供給源であることを特徴とするパークロック機構。
  4. 請求項3において、
    前記油圧供給源は、駆動モータとは別の駆動源にて駆動する電動オイルポンプであることを特徴とするパークロック機構。
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