以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、以下の実施の形態において、略平行等の表現を用いている。例えば、略平行は、平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行である、すなわち、例えば数%程度の誤差を含むことも意味する。また、略平行は、本開示による効果を奏し得る範囲において平行という意味である。他の「略」を用いた表現についても同様である。
以下の説明において、照明装置が出射する光の光軸に平行な方向をZ軸方向と規定し、Z軸方向と直交する任意の方向をX軸方向と規定し、X軸方向及びZ軸方向と直交する方向をY軸方向と規定する。
(実施の形態1)
[構成:照明装置1]
図1は、実施の形態1に係る照明装置1の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、照明装置1は、例えば建物の造営材に取り付けられることにより、床、壁等を照明するダウンライト、シーリングライト等の照明器具である。本実施の形態では、天井の取付孔に埋込むタイプのダウンライトを例示している。照明装置1の全体形状は、Z軸方向に一定の厚みを有する円形状であるが、矩形状であってもよく、形状は特に限定されない。また、造営材には、商用電源を照明装置1に電気的に接続するための配線が挿通される。
なお、照明装置1の設置状態にもよるが、本実施の形態では、各図において、例えば、X軸方向及びY軸方向は水平方向であり、Z軸方向は鉛直方向である。
照明装置1の具体的な構成について、図2及び図3Aを用いて説明する。図2は、実施の形態1に係る照明装置1の構成を示す分解斜視図である。図3Aは、図1のIII-III線における照明装置1の断面図である。
図2及び図3Aに示すように、照明装置1は、第1筐体10と、第2筐体20と、発光モジュール30と、反射部材40と、輝度均一板50と、拡散板60と、電源部70と、一対のバネ部80とを備える。
<第1筐体10>
第1筐体10は、第2筐体20、発光モジュール30、反射部材40、輝度均一板50、拡散板60、電源部70等を収容する収容体を構成している。第1筐体10は、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の樹脂、アルミニウム並びに鉄等を主成分とした金属等で構成されている。
第1筐体10は、収容部11と、鍔部12とを有する。
収容部11は、上述の第2筐体20等を収容する、有底筒状の容器である。本実施の形態では、収容部11は、Z軸プラス方向側に向かって、漸次大径化している略円錐台状である。収容部11は、収容部11の底部側であるZ軸マイナス方向側からZ軸プラス方向側に向かって、電源部70、第2筐体20、発光モジュール30、反射部材40、輝度均一板50、及び、拡散板60のこの並び順で収容している。
収容部11には、第2筐体20等を収容する内側である収容空間側において、第2筐体20を支持する係止部13が形成されている。係止部13は、収容部11の収容空間において、収容空間の内径を狭めるように内側に張り出した円環状の突起である。なお、係止部13は、円環状の突起に限定されず、第2筐体20を支持する構造であれば如何様な構造でもよく、例えば、単に、収容部11の底部から突出する突部によって第2筐体20を支持してもよい。
鍔部12は、照明装置1が取付孔に取り付けられる際に、造営材を保持する環状の部分である。具体的には、鍔部12は、収容部11のZ軸プラス方向側の端部から外径方向(離れる方向)に延びる環状のフランジである。鍔部12の外径は、照明装置1が取り付けられる造営材の取付孔の内径よりも大きい。鍔部12と一対のバネ部80とは、造営材を挟持することで、照明装置1を造営材に安定的に固定する。
<第2筐体20>
第2筐体20は、発光モジュール30、反射部材40、輝度均一板50、拡散板60等を収容する収容体を構成する。第2筐体20は、例えば、アルミニウム並びに鉄等を主成分とした金属、又は、樹脂等で構成される。本実施の形態では、第2筐体20は、アルミニウムを主成分とした金属で構成される。
また、第2筐体20の底部21のZ軸プラス方向側の面には、発光モジュール30が配置され、第2筐体20の底部21のZ軸マイナス方向側の面には、電源部70が配置される。第2筐体20は、発光モジュール30及び電源部70から発生した熱を放熱するヒートシンクとして機能する。
第2筐体20は、第1筐体10の収容空間に収容されて収容部11の係止部13に支持された状態で、ネジ等の固定部材によって固定される。具体的には、固定部材が、第2筐体20の底部21に形成されている挿通孔を挿通し、第1筐体10に形成されるネジ穴と螺合することで、第2筐体20は、第1筐体10に固定される。なお、第2筐体20は、発光モジュール30等を収容した状態で、固定部材によって発光モジュール30及び第1筐体10と一体的に固定されてもよい。
本実施の形態では、第2筐体20は、Z軸プラス方向側に向かって、漸次大径化している略円錐台状の容器である。第2筐体20は、底部21側であるZ軸マイナス方向側からZ軸プラス方向側に向かって、発光モジュール30及び反射部材40、輝度均一板50、並びに、拡散板60のこの並び順で収容している。
また、第2筐体20の底部21の中央部分には、電源部70と発光モジュール30とを電気的に接続するためのリード線等の配線を挿通させる挿通孔が形成される。挿通孔には、この配線が挿通されている。
<発光モジュール30>
発光モジュール30は、円盤状であり、第2筐体20の底部21に配置される。具体的には、発光モジュール30は、Z軸プラス方向に光を出射するように、第2筐体20の底部21の中央部分に固定されている。
発光モジュール30は、LED光源31と、基板32とを有する。
LED光源31は、基板32のZ軸プラス方向側の面に配置されている。LED光源31は、Z軸プラス方向に光を出射する姿勢で基板32に配置されている。LED光源31からの主たる光の出射方向は、Z軸プラス方向に向いている。LED光源31は、照明装置1の出射光となる光を出射し、輝度均一板50を介して拡散板60に光を入射させる。
LED光源31は、第2筐体20の底部21の中央部分に配置される。LED光源31の図3Aの光軸Jは、Z軸方向と略平行であり、かつ、中心軸Oと略一致する。なお、光軸Jは、照明装置1が出射する光のうち、主たる光が出射される方向を示す軸である。
LED光源31は、例えば白色光を出射するように構成される。具体的には、LED光源31は、COB(Chip On Board)型のモジュールである。LED光源31は、封止部材によって封止された1つ又は複数のLEDチップ(ベアチップ)が基板32上に直接実装(1次実装)された構成である。LED光源31は、LEDチップである発光素子31aと、発光素子31aを覆し、発光素子31aが発した光を変換する波長変換部31bとを有する。本実施の形態では、LED光源31は、基板32上に実装された1つ又は複数のLEDチップ(ベアチップ)である複数の青色LEDと、それら青色LEDを封止して黄色蛍光体を含む封止部材とを備える。なお、LED光源31は、SMD型のモジュールであってもよい。この場合、LED光源31は、基板32上に複数実装されてもよい。黄色蛍光体は波長変換部31bの一例であるが、封止部材も波長変換部31bの一例であってもよい。
また、LED光源31は、照明制御部が電源部70を制御することで点灯及び消灯を行う。また、LED光源31は、照明制御部により制御されて調光及び調色が行われてもよい。
基板32は、LED光源31を実装するための実装基板であって、例えばセラミックス基板、樹脂基板又は絶縁被覆されたメタルベース基板などである。基板32には、LED光源31を発光させるための直流電力を外部から受電するための一対の電極端子(正電極端子及び負電極端子)が形成されている。
基板32は、第2筐体20の底部21におけるZ軸プラス方向側の面に固定される。基板32には、電源部70から発光モジュール30に電力を供給するためのリード線が電気的に接続されている。
<反射部材40>
反射部材40は、発光モジュール30のLED光源31が出射した光を反射する第1反射面41を有する。反射部材40のZ軸プラス方向側の面には、第1反射面41が形成されている。
反射部材40は、第2筐体20の形状に沿って形成された板状である。本実施の形態では、反射部材40は、平面視形状が円環状の平板である。反射部材40は、X-Y平面と略平行に第2筐体20に支持されている。
なお、反射部材40は、白色樹脂材料によって構成された反射シートで構成されていてもよい。なお、反射部材40は、白色樹脂材料によって構成された反射シートに限定されず、鋼板又はアルミ板等の金属材料によって構成されていてもよい。この場合、反射部材40の内側表面には、白塗装が施されていてもよい。
なお、反射部材40は、第2筐体20の形状に沿って形成された容器状又はシート状であってもよい。例えば、反射部材40は、Z軸プラス方向側に向かって、漸次大径化している略円錐台状の容器であってもよい。つまり、反射部材40の内面には、第1反射面41が形成されていてもよい。反射部材40の底部の第1反射面41は、X-Y平面と略平行である。
反射部材40は、輝度均一板50に対して発光モジュール30側の面であって、かつ、第2筐体20内で輝度均一板50と対向して配置されている。つまり、反射部材40は、輝度均一板50と第2筐体20との間に配置されている。
本実施の形態では、反射部材40は、発光モジュール30の周囲を囲む円環状である。Z軸プラス側から反射部材40及び発光モジュール30を見て、反射部材40は、発光モジュール30の周囲を囲むように配置されている。具体的には、反射部材40は、反射部材40の中心軸Oが発光モジュール30のLED光源31の光軸Jと略一致し、かつ、X-Y平面と略平行な姿勢となるように、第2筐体20の底部21に載置されて支持されている。
反射部材40は、例えば、接着剤又は両面テープ等の接着層によって第2筐体20に貼り付けられて固定されている。なお、反射部材40は、ネジ等の固定部材によって、第2筐体20に固定されていてもよい。
本実施の形態において、反射部材40の厚みは、第2筐体20の底部21からLED光源31の発光面30aまでの高さと同等である。このため、反射部材40の第1反射面41及びLED光源31の発光面30aは略同一の高さである。なお、反射部材40の厚みは、第2筐体20の底部21からLED光源31の発光面30aまでの高さよりも薄くてもよい。LED光源31の発光面30aとは、LED光源31が光を出射する面であり、封止部材の表面である。本実施の形態では、LED光源31の発光面30aは、X-Y平面と略平行な平面である。
なお、反射部材40は、第2筐体20の底部21と輝度均一板50との間に設けられていてもよい。つまり、反射部材40は、第2筐体20の底部21と輝度均一板50との間における、第1筐体10の収容部11の内面に沿って配置されていてもよい。この場合、上述の反射部材40と別体の反射部材40が配置されていてもよく、一体化されていてもよい。
<輝度均一板50>
図4は、実施の形態1に係る照明装置1の輝度均一板50及び発光モジュール30の正面図である。
図3A又は図4に示すように、輝度均一板50は、照明装置1の発光面である拡散板60の表面(Z軸プラス方向側の面)内の輝度分布を均一にするための光学部材である。具体的には、輝度均一板50は、厚みが略一定な平板状の板である。輝度均一板50は、輝度均一板50の面方向(X方向及びY方向)における光の分布を均一化させて、均斉度の高い光を出射する。つまり、輝度均一板50は、輝度が均一な面発光を得るためのフラッタ板である。輝度均一板50は、第2筐体20の形状に応じた形状であり、本実施の形態では、円板状の平板である。
輝度均一板50には、発光モジュール30から出射される光が通過する複数の貫通孔51が形成される。複数の貫通孔51は、複数の細孔である。複数の貫通孔51には、発光モジュール30のLED光源31から出射した光が通過する。具体的には、複数の貫通孔51には、LED光源31から出射した光が直接入射して通過するだけではなく、LED光源31から出射して反射部材40で反射した光も通過する。複数の貫通孔51は、発光モジュール30から出射する光をさらに分割することができる。つまり、複数の貫通孔51は、LED光源31から出射された光をさらに無数の点光源のように分割することができる。本実施の形態において、複数の貫通孔51の各々の平面視形状は、円形であるが、これに限らない。例えば、平面視形状が矩形状等の多角形状であってもよい。
複数の貫通孔51は、発光モジュール30から出射する光の光軸Jと輝度均一板50とが交差する点から離れるにしたがって、複数の貫通孔51のそれぞれの開口面積(開口径)が大きくなる。言い換えれば、複数の貫通孔51は、LED光源31の光軸Jと交差する点から離れるにしたがって、光透過率が高くなるようなパターンで形成されている。本実施の形態では、複数の貫通孔51のそれぞれの平面視形状が円形であるため、LED光源31の光軸Jと交差する点から離れるにしたがって複数の貫通孔51の各々の直径を大きくすることで光通過率を高くしている。光通過率とは、発光モジュール30が発した光が輝度均一板50を通過する割合であり、光の透過率と同様の意味である。
この輝度均一板50では、発光モジュール30から出射する光の光軸Jと輝度均一板50とが交差する点から離れるにしたがって、複数の貫通孔51のそれぞれの開口面積が大きくなるため、光通過率が高くなる。つまり、この輝度均一板50では、光透過率に面内分布を持っている。
また、輝度均一板50は、発光モジュール30が出射した光を反射する光反射性を有し、少なくとも発光モジュール30側の第2反射面52が光反射性を有する。したがって、LED光源31から出射して輝度均一板50に到達した光は、輝度均一板50の第2反射面52で反射する。
輝度均一板50つまり第2反射面52は、白色である。一例として、輝度均一板50は、ポリエチレンテレフタレート等の白色樹脂材料によって構成されている。本実施の形態において、輝度均一板50の第2反射面52と、反射部材40の第1反射面41との両方の面が光反射性を有する。本実施の形態において、第1反射面41及び第2反射面52のそれぞれの光反射率は、99%以上である。
輝度均一板50は、発光モジュール30の光出射側に配置される。輝度均一板50は、第2筐体20に収容され、第2筐体20の底部21と略平行、かつ、反射部材40の底部と略平行となる姿勢で、第2筐体20に支持されている。つまり、輝度均一板50の第2反射面52は、X-Y平面と略平行である。
図5は、実施の形態1に係る照明装置1における発光モジュール30と輝度均一板50との距離H1と、発光モジュール30と拡散板60との距離H2を示し、かつ、光の進行を例示した図である。図5では、一部分だけ光の進行を例示しており、例示されていない部分についても、当然のことながら光は進行している。また、図5では、図3Aの第1筐体10等を省略している。
また、輝度均一板50は、発光モジュール30と輝度均一板50との距離H1が、発光モジュール30と拡散板60との距離H2の1/2以上となるように配置される。より具体的は、輝度均一板50は、LED光源31の発光面30aから輝度均一板50までの距離H1が、LED光源31の発光面30aから拡散板60までの距離H2の1/2以上となる位置に配置される。このように、輝度均一板50は、発光モジュール30よりも、拡散板60に近づいており、発光モジュール30と所定距離離間するように配置される。反射部材40と輝度均一板50との間には空気層が形成され、かつ、輝度均一板50と拡散板60との間にも空気層が形成されている。
例えば、発光モジュールと輝度均一板との距離H1が、発光モジュールと拡散板との距離H2の1/2未満であるということは、輝度均一板とLED光源との距離が近いことを意味する。このため、発光モジュールから出射された光は、LED光源に戻り(入射し)易くなるため、LED光源に用いられている波長変換部でさらに波長変換される光が増加する。これにより、輝度均一板から出射した光は、LED光源が出射した光の色と異なってしまい、所望の光を取出すことが困難となる。また、LED光源に戻った光の一部は、LED光源に吸収されるため、輝度均一板から出射される光の取出し効率も悪化する。
本実施の形態では、LED光源31の発光面30aから輝度均一板50までの距離H1が、LED光源31の発光面30aから拡散板60までの距離H2の1/2以上となる位置に、輝度均一板50が配置されることで、輝度均一板50から出射される光の色の変化、及び、光の取出し効率の悪化が抑制される。
なお、輝度均一板50は、拡散板60に近づき過ぎない位置に配置されることが好ましい。外側から照明装置1を見た場合に、拡散板60を介して輝度均一板50の複数の貫通孔51が視認されてしまうため、見栄えの悪化を抑制することができる。例えば、輝度均一板50は、拡散板60との距離が、距離H2の1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3等となるように配置されていてもよい。このようにすることで、輝度均一板50と拡散板60との距離と、距離H1とを調節することで、照明装置1の厚みが増加し難い。
図3A及び図4に示すように、輝度均一板50は、複数の貫通孔51が形成された光通過領域部131と、複数の貫通孔51が形成されていない遮光領域部132とを有する。
光通過領域部131は、LED光源31が出射した光であり、輝度均一板50の第2反射面52と反射部材40の第1反射面41とで反射された光を通過させるための、複数の貫通孔51が形成された領域部である。光通過領域部131は、遮光領域部132の周囲を囲むように形成された、平面視形状が環状である。本実施の形態では、光通過領域部131は、平面視形状が円環状であるが、これには限定されず、矩形の環状でもよい。
遮光領域部132は、光通過領域部131と異なる領域部であり、光通過領域部131の内周側に形成され、LED光源31が出射した光を反射する。輝度均一板50及びLED光源31を重ねてZ軸プラス方向から見た場合に、遮光領域部132は、LED光源31を覆っている、つまり、LED光源31が発する光の発光面30aを覆っている。このため、遮光領域部132の大きさ(表面積)は、LED光源31から出射された光の略全てを反射部材40の第1反射面41に向けて反射させるために必要な大きさである。このため、遮光領域部132は、輝度均一板50の第2反射面52と反射部材40の第1反射面41とでほぼ必ず反射させることで、LED光源31から出射された光が直接出射させない構成となっている。遮光領域部132の大きさは、LED光源31の発光面30aから輝度均一板50までの距離によって異なる。遮光領域部132は、LED光源31から輝点となる光が出射されない大きさに設定されている。
遮光領域部132は、LED光源31が発する光の発光面30aを覆っているが、これは、LED光源31がCOB型のモジュールである場合である。図3Bは、SMD型のLED光源231を用いた照明装置1の断面図である。図3Bに示すように、LED光源231がSMD型のモジュールである場合、発光モジュール30は、複数のLED光源231を有する。この場合、発光面30aは、複数のLED光源231のそれぞれの発光面30aを意味する。また、輝度均一板50Aにおいては、複数の光通過領域部131と、複数の光通過領域部131と一対一で対応する複数の遮光領域部132とを有する。複数のLED光源231の発光面30aは、複数の遮光領域部132と一対一で対応する。この場合、基板232のZ軸プラス方向側の面は、第1反射面241となる。つまり、基板232の第1反射面241は、光を反射させる。また、基板232のZ軸プラス方向側の面には、白色樹脂材料によって構成された反射シートで構成されていてもよい。なお、反射部材は白色樹脂材料によって構成された反射シートに限定されず、基板232は、鋼板又はアルミ板等の金属材料によって構成されていてもよい。この場合、反射部材の内側表面には、白塗装が施されていてもよい。
なお、遮光領域部132は、発光モジュール30が出射した光を全く通さない、つまり、完全に遮光するという意味ではない。遮光領域部132は、僅かに光を透過させてもよい。
また、図3Aに示すように、輝度均一板50は、第2筐体20に支持されているが、中央部分が撓まないように、図示しないピンによって固定されていてもよい。ピンは、Z軸方向に延びる柱状部と、柱状部一端に形成され、柱状部の幅よりも大きい略球状のピン頭とを有していてもよい。柱状部の他端は、第2筐体20に固定されていてもよい。柱状部は第2筐体20、反射部材40、及び、発光モジュール30の基板32のうちの少なくとも1つ貫通した状態で、ピン頭が係止されることで、輝度均一板50が支持されていてもよい。
<拡散板60>
図2及び図3Aに示すように、拡散板60は、透光性を有する材料によって形成された透光部材である。具体的には、拡散板60は、アクリル(PMMA)又はポリカーボネート(PC)等の透明樹脂材料、又は、ガラス材料によって形成される。
拡散板60は、輝度均一板50、及び、第2筐体20等を覆うように配置される拡散カバーである。また、拡散板60は、輝度均一板50を通過した光が裏面(Z軸マイナス方向側の面)に入射するように、輝度均一板50の発光モジュール30側とは反対側に配置される。具体的には、拡散板60は、第1筐体10における収容体の開口を覆うように、第1筐体10のZ軸プラス方向側の端部に取り付けられる。拡散板60を設けることによって、輝度均一板50、及び、発光モジュール30等を保護する。つまり、拡散板60は、照明装置1の外郭の一部を構成する外殻部材であり、露出した状態であるため、人に視認可能である。
本実施の形態において、拡散板60は、平板状の透光板である。なお、拡散板60は、平板状の透光板に限らない。例えば、拡散板60は、ドーム状に湾曲していてもよい。
また、拡散板60は、光拡散性(光散乱性)を有するが、透明であってもよい。つまり、拡散板60は、透過性かつ散乱性を有していてもよい。例えば、拡散板60は、透光性樹脂材料に光反射微粒子等の光拡散材が分散された乳白色のカバーであってもよい。この場合、拡散板60に光拡散性を持たせることで、輝度均一板50及び発光モジュール30が直接視認されることを抑制する。
なお、拡散板60の光拡散性は、上述の光拡散材を拡散板60の内部に分散させた構成に限定されない。拡散板60の表面又は内面に光拡散材等を含む乳白色の光拡散膜を形成したり、シボ加工処理等によって拡散板60の表面に複数の微小凹凸(ドット、プリズム)を形成したりしてもよい。
<電源部70>
電源部70は、発光モジュール30を点灯させるための電力を供給する点灯回路を有する電源モジュールである。電源部70は、商用電源等の外部電源から供給された交流電流を、整流、平滑及び降圧等して所定レベルの直流電力に変換する。電源部70は、変換した直流電流を、リード線等を介して発光モジュール30に供給する。なお、電源部70には、調光回路及び昇圧回路等が組み合わされていてもよい。
電源部70は、例えば、所定形状の金属配線が形成されたプリント回路基板と、プリント回路基板に実装された複数の回路素子等で構成される。回路素子は、発光モジュール30を発光させるための電子部品であり、例えば、容量素子(電解コンデンサ、セラミックコンデンサ等)、抵抗素子(抵抗器等)、整流回路素子、コイル素子、チョークコイル(チョークトランス)、集積回路素子(IC)、又は、半導体素子(FET等)等である。
<バネ部80>
一対のバネ部80は、造営材に形成された取付孔に照明装置1を取付けて固定するための弾性部材であり、第1筐体10の収容部11の外周側に配置される。本実施の形態では、収容部11の側面に固定される。一対のバネ部80と第1筐体10の鍔部12とによって、照明装置1を造営材に支持する。
一対のバネ部80は、例えば鋼材等の金属材料で形成される板バネである。また、一対のバネ部80の板厚及び幅は、一対のバネ部80を形成する材料のヤング率、照明装置1の重量等に応じて、照明装置1を造営材に安定的に固定できるように適宜定められる。なお、一対のバネ部80の代わりに、線バネでもよく、他の公知のバネを用いてもよい。
[実験結果]
この実験では、それぞれの直径が約130mmの円形状の拡散板及び輝度均一板を用いた。また、輝度均一板は発光モジュールから約14mm離間している。LED光源の発光面の径は、約9.8mmである。また、LED光源の相対色温度は5137Kであり、LED光源の全光束は815.9lmである。
まず、LED光源の発光面から輝度均一板までの距離が、LED光源の発光面から拡散板までの距離の1/2未満の照明装置を用いた。
この照明装置では、拡散板から輝度均一板までの距離が約7mmである輝度均一板及び拡散板を設けていない照明装置A1、拡散板を設けず、輝度均一板を設けた照明装置B1、及び、輝度均一板及び拡散板を設けた照明装置C1における、光取出し効率と色温度との差異を説明する。
照明装置A1の発光モジュールから出射された光の色温度は、5137Kであるが、照明装置B1の輝度均一板から出射された光の色温度は、3677Kとなり、照明装置C1の輝度均一板及び拡散板から出射された光の色温度は、3681Kとなった。また、照明装置A1の光取出し効率を100%とすると、照明装置B1の光取出し効率が45.5%となり、照明装置C1の光取出し効率が43.1%となった。
次に、LED光源の発光面から輝度均一板までの距離が、LED光源の発光面から拡散板までの距離の1/2以上の照明装置を用いた。
この照明装置では、拡散板から輝度均一板までの距離が約13mmである。輝度均一板及び拡散板を設けていない照明装置A2、拡散板を設けず、輝度均一板を設けた照明装置B2、及び、輝度均一板及び拡散板を設けた照明装置C2における、光取出し効率と色温度との差異を説明する。
照明装置A2の発光モジュールから出射された光の色温度は、5137Kであるが、照明装置B2の輝度均一板から出射された光の色温度は、4670Kとなり、照明装置C2の輝度均一板から出射された光の色温度は、4617Kとなった。また、照明装置A2の光取出し効率を100%とすると、照明装置B2の光取出し効率が69.4%となり、照明装置C2の光取出し効率が66.1%となった。
この実験結果から、図5に示すように、LED光源31の発光面30aから輝度均一板50までの距離H1が、LED光源31の発光面30aから拡散板60までの距離H2の1/2以上とした。
[シミュレーション結果]
ここでは、LED光源31の発光面30aと輝度均一板50との距離、及び、LED光源31の発光面30aの径と光取出し効率との関係を説明する。
このシミュレーションでは、LED光源31の発光面30aが円形状のLED光源31を用いた。また、発光面30aの径を約9.8mmと設定した。また、輝度均一板50の光吸収率を1.00%と設定し、輝度均一板50の第2反射面52の光反射率を98.9%と設定し、輝度均一板50の光透過率を0.10%と設定した。また、波長変換部31bの光吸収率を50%と設定し、波長変換部31bの光反射率を50%と設定した。また、発光素子31aの光吸収率を5%と設定し、発光素子31aの光反射率を95%と設定した。また、反射部材40の光吸収率を1.00%と設定し、反射部材40の光反射率を99.0%と設定し、反射部材40の光透過率を0.00%と設定した。
この設定において、図6及び図7の結果が得られた。
図6は、(LED光源31の発光面30aから輝度均一板50までの距離)/(LED光源31の発光面30aの径)と、光取出し効率との関係を示す図である。
図6に示されるように、横軸は、(LED光源31の発光面30aと輝度均一板50との距離H1)/(LED光源31の発光面30aの径)を示し、縦軸は、光取出し効率を示す。径の大きさに対する距離H1の比が大きくなると、光取出し効率は上昇するものの、距離H1が大きくなりすぎれば光取出し効率はさほど上昇しないことが判った。
また、LED光源の発光面から輝度均一板までの距離が、LED光源の発光面から拡散板までの距離の1/2以上となると、光取出し効率が約75%となった。
図7は、LED光源31の発光面30aから輝度均一板50までの距離と、光取出し効率との関係を示す図である。
図7に示されるように、横軸は、LED光源31の発光面30aと輝度均一板50との距離H1を示し、縦軸は、光取出し効率を示す。距離H1が大きくなると、光取出し効率は上昇するものの、距離H1が大きくなりすぎれば光取出し効率はさほど上昇しないことが判った。
[動作]
図5に示すように、このように構成された照明装置1では、LED光源31が光を出射すると、輝度均一板50の遮光領域部132の第2反射面52に入射して反射し、反射部材40に向かう。反射部材40の第1反射面41に入射した光は、反射して、輝度均一板50に入射し、一部の光が複数の貫通孔51を通過して輝度均一板50から出射したり、残りの光が輝度均一板50の第2反射面52で再び反射して反射部材40に向かったりする。再び、反射部材40の第1反射面41に入射した光は、反射して輝度均一板50に入射する。つまり、LED光源31が出射した光は、輝度均一板50と反射部材40との間で反射を繰り返しながら、輝度均一板50の複数の貫通孔51から無数の点光源に分割されて出射する。このように、LED光源31と輝度均一板50との間の空気層において、LED光源31から出射された光がミキシングされた後に、複数の貫通孔51を通過する。このため、輝度均一板50からは、均斉度の高い光が出射される。その結果、この照明装置1では、均斉度の高い面状の光を出射する(取出す)ことができる。
[作用効果]
次に、本実施の形態における照明装置1の作用効果について説明する。
上述したように、本実施の形態に係る照明装置1は、発光素子31aと、発光素子31aが発する光を波長変換する波長変換部31bとを有する発光モジュール30と、発光モジュール30の光出射側に配置された輝度均一板50と、輝度均一板50の発光モジュール30側とは反対側に配置され、輝度均一板50を通過した光を拡散透過させる拡散板60とを備える。そして、発光モジュール30と輝度均一板50との距離H1は、発光モジュール30と拡散板60との距離H2の1/2以上である。
例えば、発光モジュールと輝度均一板との距離が、発光モジュールと拡散板との距離の1/2未満である場合、輝度均一板と発光モジュールとの距離が近くなる。このため、発光モジュールから出射されて輝度均一板で反射された光は、発光モジュールに戻り易くなるため、発光モジュールに用いられている波長変換部によって、さらに波長変換される光が増加する。これにより、輝度均一板から出射した光は、発光モジュールが出射した光の色と異なってしまい、照明装置から所望の光を取出すことが困難となる。また、発光モジュールに戻った光の一部は、発光モジュールに吸収されるため、発光モジュールが出射した光(発光モジュールのLED光源が発した光であり、再度波長変換された光を含まない)に対する輝度均一板から出射される光の取出し効率も悪化する。
しかし、本実施の形態では、発光モジュール30から輝度均一板50までの距離H1が、発光モジュール30から拡散板60までの距離H2の1/2以上となる位置に、輝度均一板50が配置されている。このため、発光モジュール30と輝度均一板50との距離H1を所定距離以上にすることができることで、輝度均一板50から出射される光の色の変化、及び、光の取出し効率の悪化を抑制することができる。
したがって、輝度均一板50を配置した照明装置1において、光色の変化を抑制し、かつ、光の取出し効率の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態に係る照明装置1において、輝度均一板50には、発光モジュール30から出射される光が通過する複数の貫通孔51が形成される。そして、複数の貫通孔51は、発光モジュール30から出射する光の光軸Jと輝度均一板50とが交差する点から離れるにしたがって、複数の貫通孔51のそれぞれの開口面積が大きくなる。
これによれば、発光モジュール30から出射する光の光軸Jに近いほど、複数の貫通孔51の開口面積が小さいため、複数の貫通孔51を通過する明るい光(光束密度の高い光)を少なくすることができる。また、発光モジュール30から出射する光の光軸Jから離れるほど、複数の貫通孔51の開口面積が大きくなるため、貫通孔51を通過する暗い光(明るい光よりも光束密度の低い光)を多くすることができる。これにより、輝度均一板50からは、均一化した光つまり均斉度の高い光が出射される。その結果、この照明装置1では、均斉度の高い光を出射することができる。
また、本実施の形態に係る照明装置1において、輝度均一板50は、複数の貫通孔51が形成された光通過領域部131と、光通過領域部131と異なる領域部であり、複数の貫通孔51が形成されていない遮光領域部132とを有する。そして、輝度均一板50及び発光モジュール30を重ねて見た場合に、遮光領域部132は、発光モジュール30が出射する光の発光面30aを覆っている。
これによれば、遮光領域部132には、貫通孔51が形成されていないため、発光モジュール30の発した光が、遮光領域部132に入射して反射する。つまり、輝度均一板50と反射部材40との間で反射することなく、発光モジュール30の発した光が直接貫通孔51を通過し難い。このため、輝度均一板50から輝点となる光が出射され難くなり、輝度均一板50は、より確実に均斉度の高い光を出射することができる。その結果、この照明装置1では、より均斉度の高い光を出射することができる。
また、本実施の形態に係る照明装置1は、輝度均一板50の発光モジュール30側に配置され、発光モジュール30が出射した光を反射する第1反射面41を有する反射部材40を備える。
これによれば、発光モジュール30の発する光が輝度均一板50によって反射されて、反射部材40に入射しても、反射部材40が輝度均一板50に向けて光を反射する。輝度均一板50に入射した光は、複数の貫通孔51を通過したり、輝度均一板50で再び反射したりする。つまり、輝度均一板50と反射部材40との間の空気層で、発光モジュール30の発する光がミキシングされた後に、複数の貫通孔51を通過する。その結果、この照明装置1では、より均斉度の高い光を出射することができる。
また、本実施の形態に係る照明装置1において、輝度均一板50は、少なくとも発光モジュール30側の面であって、発光モジュール30が出射した光を反射する第2反射面52を有する。
これによれば、発光モジュール30が発する光は、輝度均一板50の第2反射面52によって反射されて、反射部材40の第1反射面41に入射して反射する。第1反射面41で反射した光は、輝度均一板50に入射して輝度均一板50の複数の貫通孔51を通過したり、第2反射面52で再び反射したりして、第1反射面41に入射して反射する。このように、発光モジュール30が発する光は、輝度均一板50と反射部材40との間で反射が繰り返されることで、輝度均一板50と反射部材40との間の空気層で発光モジュール30の発する光が、よりミキシングされた後に、複数の貫通孔51を通過する。このため、輝度均一板50からは、より均斉度の高い光が出射される。その結果、この照明装置1では、より確実に均斉度の高い光を出射することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、輝度均一板50が平板状であるが、本実施の形態では、光通過板50aに1以上の支柱150が設けられている輝度均一板50A1を用いる点で相違する。本実施の形態の照明装置1aの構成は、特に明記しない場合、実施の形態1と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
[構成:照明装置1a]
照明装置1aの具体的な構成を、図8、図9A及び図9Bに示す。図8は、実施の形態2に係る照明装置1aの構成を示す分解斜視図である。図9Aは、照明装置1aの断面図、並びに、支柱150と反射部材40A1の挿通孔40a及び第2筐体20A1の挿通孔21aとを拡大した部分拡大断面図である。図9Bは、SMD型のLED光源231を用いた照明装置1aの断面図である。図9Bの輝度均一板250Aにおいては、複数の光通過領域部131と、複数の光通過領域部131と一対一で対応する複数の遮光領域部132とを有する。
<輝度均一板50A1>
図10は、実施の形態2に係る照明装置1aの輝度均一板50A1の斜視図である。図9A及び図10に示すように、輝度均一板50A1は、光通過板50aと、1以上の支柱150とを有する。
光通過板50aは、平板状の輝度均一板50A1である。本実施の形態では、光通過板50aは、円板状の平板である。光通過板50aは、発光モジュール30から出射される光を均一化することができる。光通過板50aは、上記実施の形態の輝度均一板と同様の構成であるため、説明を省略する。なお、光通過板50aは、輝度均一板50A1の一例であってもよい。
なお、1以上の支柱150は、光通過板50aと一体的に構成されているが、光通過板50aと別体でもよい。つまり、それぞれの支柱150は、輝度均一板50A1の必須の構成要件ではない。照明装置1aがそれぞれの支柱150を備えていればよい。
また、輝度均一板50A1は、拡散板60よりも発光モジュール30に近づいていてもよく、発光モジュール30よりも拡散板60に近づいていてもよい。輝度均一板50A1は、発光モジュール30及び拡散板60のそれぞれと所定距離離間するように配置される。反射部材40A1及び発光モジュール30と輝度均一板50A1との間には空気層が形成され、かつ、輝度均一板50A1と拡散板60との間にも空気層が形成されている。
図9Aに示すように、それぞれの支柱150は、光通過板50aの第2反射面52に形成されているピンである。それぞれの支柱150は、光通過板50aから拡散板60側と反対方向に向かって延びている。つまり、それぞれの支柱150は、第2反射面52に対して直立した状態で、第2反射面52からZ軸マイナス方向に向かって延びている。
それぞれの支柱150は、光通過板50aが撓まないように、光通過板50aを照明装置1aに支持する。つまり、それぞれの支柱150は、輝度均一板50A1の荷重を当該照明装置1aに分散する。
具体的には、それぞれの支柱150は、光通過領域部131と対応する位置、つまり、Z軸方向から見て、光通過板50aと重なる位置に配置されている。本実施の形態では、それぞれの支柱150は、光通過領域部131に形成されている。それぞれの支柱150は、LED光源31の光軸Jと光通過板50aとが交差する点、より具体的には遮光領域部132を中心として、線対称となる位置に配置されている。それぞれの支柱150の一部は、遮光領域部132の近傍の領域、つまり、遮光領域部132の内周縁側に沿って配置されている。また、それぞれの支柱150の一部は、遮光領域部132の内周縁から外周縁の約1/2となる地点に配置している。これにより、それぞれの支柱150は、光通過板50aがX-Y平面と略平行となる姿勢で、光通過板50aを照明装置1aに支持する。
なお、それぞれの支柱150を径方向に配置する場合、遮光領域部132を中心として、放射状かつ等間隔に配置してもよい。本実施の形態では、遮光領域部132を中心として、径方向であるX軸方向及びY軸方向に沿って配置している。本実施の形態では、8本の支柱150が設けられているが、7本以下でもよく、9本以上でもよい。
それぞれの支柱150は、光通過板50aと反射部材40A1との間の空気層に設けられ、発光モジュール30から光通過板50aの外周端縁の間に配置される。具体的には、それぞれの支柱150は、光通過板50aの光通過領域部131に形成されている。言い換えれば、遮光領域部132には、それぞれの支柱150が形成されていない。つまり、柱状部151の根元側の端部(Z軸プラス方向側の端部)は、光通過板50aに固定されている。本実施の形態では、支柱150と光通過板50aとが一体的に形成されている。
それぞれの支柱150は、光通過板50aを、第2筐体20A1、反射部材40A1、及び、発光モジュール30の基板32のうちの少なくとも1つに係止する。具体的には、それぞれの支柱150は、第2筐体20A1に形成されたそれぞれの挿通孔、反射部材40A1に形成されたそれぞれの挿通孔、及び、発光モジュール30の基板32に形成されたそれぞれの挿通孔における三種類のうちの、少なくとも1つに挿通されることで、係止されている。本実施の形態では、図9Aに示すように、それぞれの支柱150は、第2筐体20A1に形成されたそれぞれの挿通孔21a、及び、反射部材40A1に形成されたそれぞれの挿通孔40aに挿通されることで、係止されている。
より具体的には、支柱150は、Z軸マイナス方向に延びる柱状部151と、柱状部151一端に形成され、挿通孔に係止されるピン頭152とを有する。柱状部151は、第2筐体20A1に形成された挿通孔、反射部材40A1に形成された挿通孔、及び、発光モジュール30の基板32に形成された挿通孔のうちの少なくとも1つに挿通される柱状部分である。ピン頭152が少なくともいずれかの挿通孔のZ軸マイナス方向側に位置することで、ピン頭152が挿通孔に引掛かかり、輝度均一板50A1の光通過板50aが撓まないように支持される。ピン頭152は、例えば、係止爪、球状体等である。本実施の形態では、ピン頭152は、係止爪である。係止爪は、柱状部151の先端から光通過板50aに向かって漸次離れる方向に広がる傘状の傾斜面を有する舌片状に形成された爪片であり、爪片の自由端側である裾部側が弾性変形する。
なお、光通過板50aと支柱150とが別体である場合、支柱150のZ軸プラス方向側の端部にもピン頭152が形成されていてもよく、このピン頭152が光通過板50aに形成された挿通孔と係合することで、支柱150が光通過板50aを係止してもよい。
支柱150は、透光性材料又は白色樹脂材料で形成される。本実施の形態では、支柱150は、光通過板50aと同様の材料によって構成されている。つまり、支柱150も、光通過板50aと同様に、発光モジュール30が出射した光を反射する光反射性を有する。支柱150の表面の光反射率は、99%以上である。
[動作]
図11は、実施の形態2に係る照明装置1aにおける発光モジュール30と輝度均一板50との距離と、発光モジュール30と拡散板60との距離を示し、かつ、光の進行を例示した図である。図11に示すように、このように構成された照明装置1aでも、輝度均一板50からは、均斉度の高い光が出射される。その結果、この照明装置1aでは、均斉度の高い面状の光を出射する(取出す)ことができる。
[作用効果]
次に、本実施の形態における照明装置1aの作用効果について説明する。
例えば、発光モジュールと透光カバーである拡散板との間に輝度均一板を配置していても、輝度均一板の製造時に反りが生じていたり、輝度均一板の使用時に熱膨張によって撓んだり、自重によって撓んだり、経年劣化によって撓んだりすること等がある。この時、輝度均一板と発光モジュールとの距離が狭まった場合、発光モジュールの発した光が輝度均一板で反射されて発光モジュールに入射する光量が増えることがある。すると、発光モジュールが有する波長変換部に再度波長変換されてしまい、波長変換された光が増加してしまう。これにより、発光モジュールが発した光色が色シフトしてしまい、輝度均一板を透過した光色が低色温度の光となってしまう。一方で、輝度均一板と発光モジュールとの距離が広がった場合、輝度均一板の有する貫通孔が照明装置の発光面に投影され、発光面のムラとして視認されてしまう。
そこで、上述したように、本実施の形態に係る照明装置1aは、発光素子31aと、発光素子31aが発する光を波長変換する波長変換部31bとを有する発光モジュール30と、発光モジュール30の光出射側に配置された輝度均一板50A1と、輝度均一板50A1の発光モジュール30側とは反対側に配置され、輝度均一板50A1を通過した光が入射する拡散板60と、輝度均一板50A1を当該照明装置1aに対して支持する1以上の支柱150とを備える。
例えば、単に発光モジュールと拡散板との間に輝度均一板を配置した照明装置が、輝度均一板の使用時に熱膨張によって撓んだり、自重によって撓んだり、経年劣化によって撓んだりすること等がある。また、輝度均一板によっては、製造時に反りが生じている場合があるため、照明装置の使用によって、輝度均一板の撓みがさらに大きくなることがある。照明装置を長期間使用する場合、時間の経過とともに、輝度均一板が撓むことによって、輝度均一板と発光モジュールとの距離が変化してしまう。
この場合、発光モジュールの発した光が輝度均一板で反射されて発光モジュールに入射する光量が増えてしまうことがある。すると、発光モジュールが有する蛍光体に再度波長変換されてしまい、波長変換された光が増加してしまう。これにより、発光モジュールが発した光色が色シフトしてしまい、輝度均一板を透過した光色が低色温度の光となってしまうことがある。例えば、昼白色の光の色温度が次第に低色温度の電球色となる。時間の経過とともに輝度均一板が撓むことによって、発光モジュールと拡散板との間に輝度均一板を配置した当初では、所望の光色であっても、時間の経過とともに照明装置が発する光の色が低色温度へと変化してしまうことがある。一方で、輝度均一板と発光モジュールとの距離が広がった場合、輝度均一板の有する貫通孔が照明装置の発光面(拡散板の表面)に投影され、発光面のムラとして視認されてしまう。
しかし、本実施の形態では、支柱150が光通過板50aを支持するため、光通過板50aが撓み難くなる。
したがって、この照明装置1aでは、輝度均一板50A1を配置した照明装置1aにおいて、輝度均一板50A1から出射される光の色及び照明装置1aの発光面(拡散板60の表面)における輝度分布の変化を抑制することができる。
特に、単に輝度均一板50A1の厚みを増せば輝度均一板50A1は、弾性変形し難くなるが、それでは、輝度均一板50A1の重量が増加することとなる。しかし、本実施の形態では、三次元立体形状にすることで、輝度均一板50A1の重量の増加を抑制することができる。
また、本実施の形態に係る照明装置1aにおいて、支柱150は、透光性材料又は白色樹脂材料で形成される。
これによれば、それぞれの支柱150は、光を透過又は反射することができる。このため、輝度均一板50A1が撓まないように、輝度均一板50A1の発光モジュール30側にそれぞれの支柱150を配置しても、それぞれの支柱150によって影が形成され難くなる。このため、輝度均一板50A1から出射される光の均斉度が低下し難くなる。
また、本実施の形態に係る照明装置1aにおいて、支柱150は、輝度均一板50A1を、発光モジュール30、発光モジュール30と輝度均一板50A1とを収容する金属製の第2筐体20A1、及び、発光モジュール30が出射した光を反射する第1反射面41を有する反射部材40A1の少なくとも1つに係止する。
これによれば、輝度均一板50A1がそれぞれの支柱150によって係止されることで、輝度均一板50A1を確実に支持することができる。
また、本実施の形態に係る照明装置1aにおいて、それぞれの支柱150は、発光モジュール30、第2筐体20A1及び反射部材40A1の少なくとも1つを貫通した状態で、輝度均一板50A1を当該照明装置1aに係止している。
これによれば、それぞれの支柱150によって光通過板50aを支持することができるとともに、輝度均一板50A1を所望の位置に位置決めすることができる。
(実施の形態3)
[構成]
本実施の形態に係る照明装置2について図12を用いて説明する。
図12は、実施の形態3に係る照明装置2の断面図である。
実施の形態2では、光通過板50aが平板状であるが、本実施の形態では、光通過板250aが三次元立体形状である点で相違する。本実施の形態の照明装置2の構成は、特に明記しない場合、実施の形態1等と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
光通過板250aは、波板状であり、例えば1以上の凹溝と1以上の凸溝とを有する三次元立体形状である。具体的には光通過板250aは、1以上の凹溝と1以上の凸溝とによって形成された同心状の波板、1以上の凹溝と1以上の凸溝とによって形成された放射状の波板、又は、1以上の凹溝と1以上の凸溝とがそれぞれ規定方向に延びる波板である。つまり、光通過板250aは、1以上の凹溝と1以上の凸溝との繰り返し構造を有し、光出射方向の断面が波型である。本実施の形態では、光通過板250aの表面及び裏面は、サインカーブ状又はコサインカーブ状の波面である。なお、光通過板250aの表面及び裏面に形成されている凸溝及び凹溝は、矩形状の波面、三角波状の波面等であってもよく、波面の形状は特に限定されない。
なお、光通過板250aには、光通過板250aとLED光源31の光軸Jとの点から外径方向に延びる放射状に1以上の凹溝と1以上の凸溝とが形成された波板状であってもよい。また、例えば、光通過板250aは、X軸方向又はY軸方向に沿って延在する、1以上の凹溝と1以上の凸溝とが形成された波板状であってもよい。
また、光通過板250aには、複数の凹溝と複数の凸溝とが形成されていてもよい。例えば、凹溝と凸溝とが繰り返すように、複数の凹溝と複数の凸溝とがマトリクス状に配列されていてもよい。
また、光通過板250aには、凸溝と凹溝とによって形成される波板状が部分的に形成されていてもよく、全体的に形成されていてもよい。
複数の貫通孔51は、複数の凸溝又は複数の凹溝に形成されている。本実施の形態では、発光モジュール30側から光通過板250aを見た場合に、複数の凹部となる底部に形成される。つまり、複数の貫通孔51は、光通過板250aのZ軸プラス方向側における、拡散板60側から光通過板250aを見た場合に複数の凸溝の先端に形成される。なお、複数の貫通孔51は、発光モジュール30側から光通過板250aを見た場合に、複数の凸溝となる先端部に形成されてもよい。
また、それぞれの支柱150は、発光モジュール30側から光通過板250aを見た場合に、複数の凸溝となる先端部に形成される。なお、それぞれの支柱150は、発光モジュール30側から光通過板250aを見た場合に、複数の凹部となる底部に形成されてもよい。
[動作]
図13は、実施の形態3に係る照明装置2における発光モジュール30と輝度均一板250との距離と、発光モジュール30と拡散板60との距離を示し、かつ、光の進行を例示した図である。
図13に示すように、この照明装置2では、LED光源31が光を出射すると、輝度均一板250の遮光領域部132の第2反射面52に入射して反射し、反射部材40A1に向かう。反射部材40A1の第1反射面41に入射した光は、反射して、輝度均一板250に入射する。一部の光は、輝度均一板250の複数の貫通孔51から出射し、残りの光が輝度均一板250の第2反射面52で反射を繰り返したり、第2反射面52で反射して第1反射面41に入射したりする。つまり、LED光源31が出射した光は、輝度均一板250と反射部材40A1との間で反射を繰り返しながら、輝度均一板250の複数の貫通孔51から無数の点光源に分割されて出射する。また、光通過板250aが波板であるため、輝度均一板250と第1反射面41との間でより反射されミキシングされ易くなる。このため、輝度均一板250は、複数の貫通孔51から無数の点光源に分割した光を出射することができる。このため、輝度均一板250からは、均斉度の高い光が出射される。その結果、この照明装置2では、均斉度の高い面状の光を出射する(取出す)ことができる。
[作用効果]
次に、本実施の形態における照明装置2の作用効果について説明する。
上述したように、本実施の形態に係る照明装置2は、発光素子31aと、発光素子31aが発する光を波長変換する波長変換部31bとを有する発光モジュール30と、発光モジュール30の光出射側に配置された輝度均一板250と、輝度均一板250の発光モジュール30側とは反対側に配置され、輝度均一板250を通過した光が入射する拡散板60とを備える。そして、輝度均一板250は、波板である。
例えば、単に発光モジュールと拡散板との間に輝度均一板を配置すると、輝度均一板の使用時に熱膨張によって撓んだり、自重によって撓んだり、経年劣化によって撓んだりすること等がある。また、輝度均一板によっては、製造時に反りが生じている場合があるため、照明装置の使用によって、輝度均一板の撓みがさらに大きくなることがある。照明装置を長期間使用する場合、時間の経過とともに、輝度均一板が撓むことによって、輝度均一板と発光モジュールとの距離が変化する。
この場合、発光モジュールの発した光が輝度均一板で反射されて発光モジュールに入射する光量が増えてしまうことがある。すると、発光モジュールが有する蛍光体に再度波長変換されてしまい、波長変換された光が増加してしまう。これにより、発光モジュールが発した光色が色シフトしてしまい、輝度均一板を透過した光色が低色温度の光となってしまうことがある。例えば、昼白色の光の色温度が次第に低色温度の電球色と近づく。
このように、発光モジュールと拡散板との間に輝度均一板を配置した当初では、所望の光色であっても、時間の経過とともに照明装置が発する光の色が低色温度へと変化してしまうことがある。一方で、輝度均一板と発光モジュールとの距離が広がった場合、輝度均一板の有する貫通孔が照明装置の発光面(拡散板の表面)に投影され、発光面のムラとして視認されてしまう。
しかし、本実施の形態では、輝度均一板250は、凸溝と凹溝とを有する波板である。つまり、輝度均一板250は、単なる平板である場合に比べて、輝度均一板250全体の高さ(厚み)が大きくなるため、弾性変形し難くなる。
したがって、この照明装置2では、輝度均一板250を配置した照明装置2において、輝度均一板250から出射される光の色及び照明装置2の発光面(拡散板60の表面)における輝度分布の変化を抑制することができる。
特に、単に輝度均一板250の厚みを増せば輝度均一板250は、弾性変形し難くなるが、それでは、輝度均一板250の重量が増加することとなる。しかし、本実施の形態では、三次元立体形状にすることで、輝度均一板250の重量の増加を抑制することができる。
また、本実施の形態に係る照明装置2において、輝度均一板250は、1以上の凹溝と1以上の凸溝とによって形成された同心状の波板、1以上の凹溝と1以上の凸溝とによって形成された放射状の波板、又は、1以上の凹溝と1以上の凸溝とがそれぞれ規定方向に延びる波板である。
これによれば、輝度均一板250は、より弾性変形し難い形状となる。つまり、輝度均一板250が撓み難くなるため、輝度均一板250と発光モジュール30との距離が変化し難くなる。このため、この照明装置2では、輝度均一板250から出射される光の色の変化を、より抑制することができる。
また、本実施の形態に係る照明装置2は、輝度均一板250を当該照明装置2に対して支持する1以上の支柱150を備える。
これによれば、輝度均一板250がより撓み難くなるため、輝度均一板250と発光モジュール30との距離がより変化し難くなる。このため、輝度均一板250は、より弾性変形し難くなる。これにより、この照明装置2では、輝度均一板250から出射される光の色の変化を、より抑制することができる。
また、本実施の形態に係る照明装置2において、それぞれの支柱150は、輝度均一板250の荷重を当該照明装置2に分散する。
これによれば、輝度均一板250全体が撓み難くなるため、発光モジュール30の光軸Jと略直交する姿勢で輝度均一板250を保持することができ易くなる。これにより、この照明装置2では、輝度均一板250から出射される光の色の変化を、より確実に抑制することができる。
また、本実施の形態でも、他の作用効果について実施の形態1等と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態4)
実施の形態1では、輝度均一板50と拡散板60との間には空気が設けられた空間(隙間)が形成されるが、本実施の形態では、輝度均一層50A3と拡散層60Aとの間に透光層90が配置されている点で相違する。本実施の形態の照明装置2aの構成は、特に明記しない場合、実施の形態1等と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
[構成:照明装置2a]
照明装置2aの具体的な構成を、図14、図15A及び図15Bに示す。図14は、実施の形態4に係る照明装置2aの構成を示す分解斜視図である。図15Aは、照明装置2aの断面図である。図15Bは、SMD型のLED光源231を用いた照明装置2aの断面図である。図15Bの輝度均一層50A4においては、複数の光通過領域部131と、複数の光通過領域部131と一対一で対応する複数の遮光領域部132とを有する。
図14及び図15Aに示すように、照明装置2aは、第1筐体10と、第2筐体20と、発光モジュール30と、反射部材40と、輝度均一層50A3と、透光層90と、拡散層60Aと、電源部70と、一対のバネ部80とを備える。輝度均一層50A3は、輝度均一板の一例であってもよい。また、透光層90も、透光板の一例であってもよい。本実施の形態では、輝度均一板を輝度均一層50A3とし、透光板を透光層90として説明する。また、本実施の形態では、透光層90及び拡散層60Aは拡散板を構成しているが、拡散板は拡散層であってもよい。本実施の形態では、拡散板は拡散層と同義であってもよい。
<第1筐体10>
第1筐体10は、第2筐体20、発光モジュール30、反射部材40、輝度均一層50A3、透光層90、拡散層60A、電源部70等を収容する収容体を構成している。
収容部11は、収容部11の底部側であるZ軸マイナス方向側からZ軸プラス方向側に向かって、電源部70、第2筐体20、発光モジュール30、反射部材40、輝度均一層50A3、透光層90、及び、拡散層60Aのこの並び順で収容している。輝度均一層50A3と透光層90と拡散層60Aとは、一体化された1つの積層体である。
<第2筐体20>
第2筐体20は、発光モジュール30、反射部材40、輝度均一層50A3、透光層90、拡散層60A等を収容する収容体を構成する。
第2筐体20は、底部21側であるZ軸マイナス方向側からZ軸プラス方向側に向かって、発光モジュール30及び反射部材40、輝度均一層50A3、透光層90、並びに、拡散層60Aのこの並び順で収容している。
<発光モジュール30>
LED光源31は、照明装置2aの出射光となる光を出射し、輝度均一層50A3及び透光層90を介して拡散層60Aに光を入射させる。
<輝度均一層50A3>
輝度均一層50A3は、輝度均一層50A3と透光層90と拡散層60Aとからなる積層体において、Z軸マイナス方向側の面を構成し、透光層90のZ軸マイナス方向側の面に積層して接合されている。本実施の形態では、輝度均一層50A3は、輝度均一層50A3及び透光層90と拡散層60Aとともに、多色成形によって一体的に形成される。積層して接合とは、単に積層されているだけでなく、透光層90と輝度均一層50A3とが離間しないように接合されていたり、固定部材等によって固定されていたり、透光層90と輝度均一層50A3とが接着剤で接着されていたりする等のように、一体的に構成されていることを意味する。
なお、輝度均一層50A3は、透光層90のZ軸マイナス方向側の面に、白色樹脂材料が印刷されることで形成されてもよい。この場合、後述する孔加工により形成する輝度均一板に比べ、より微少で精確なパターンを形成した輝度均一層50A3を具備することが可能となる。また、輝度均一層50A3は、平板状の輝度均一板であってもよい。つまり、輝度均一層50A3は、透光層90に接着剤等で接着されていてもよく、固定部材等によって透光層90に密着していてもよい。この場合、輝度均一層50A3は、輝度が均一な面発光を得るためのフラッタ板である。輝度均一層50A3は、第2筐体20の形状に応じた形状であり、本実施の形態では、円板状である。
また、輝度均一層50A3は、拡散層60Aよりも発光モジュール30に近づいていてもよく、発光モジュール30よりも拡散層60Aに近づいていてもよい。輝度均一層50A3は、発光モジュール30及び拡散層60Aのそれぞれと所定距離離間するように配置される。反射部材40及び発光モジュール30と輝度均一層50A3との間には空気層が形成され、かつ、輝度均一層50A3と拡散層60Aとの間には透光層90が形成されている。
<透光層90>
透光層90は、透光性を有する材料によって形成された透光部材である。具体的には、透光層90は、アクリル(PMMA)又はポリカーボネート(PC)等の透明樹脂材料、又は、ガラス材料によって形成される。透光層90は、第1透光層の一例である。なお、透光層90は、第2透光層の一例であってもよい。この場合、透光層90は、拡散層60Aと配置が入れ替わってもよい。
透光層90は、輝度均一層50A3を通過した光が透光する層である。透光層90は、輝度均一層50A3のZ軸プラス方向側に積層して接合され、かつ、拡散層60AのZ軸マイナス方向側に積層して接合される。つまり、透光層90は、輝度均一層50A3と拡散層60Aの間に挟まれている。つまり、輝度均一層50A3、透光層90及び拡散層60Aからなる積層体は、サンドイッチ構造である。なお、透光層90は、平板状の透光板であってもよい。
また、透光層90のZ軸マイナス方向側の表面には、光拡散性を有する。具体的には、透光層90に積層して接合されている輝度均一層50A3の複数の貫通孔51と対応する透光層90のZ軸マイナス方向側の表面、つまり、輝度均一層50A3の複数の貫通孔51によって露出している透光層90のZ軸マイナス方向側の露出面90cは、光拡散性を有する。例えば、この露出面90cには、光拡散材等を含む乳白色の光拡散膜を形成したり、シボ加工処理等によって透光層90の露出面90cに複数の微小凹凸(ドット、プリズム)を形成したりする。露出面90cは、第1透光層の表面の一例である。
なお、このような加工は、透光層90のZ軸マイナス方向側の裏面にされていてもよい。
また、透光層90は、透明であってもよいが、光拡散性(光散乱性)を有していてもよい。つまり、透光層90は、透過性かつ散乱性を有していてもよい。例えば、透光層90は、透光性樹脂材料に光反射微粒子等の光拡散材が分散された乳白の層であってもよい。この場合、透光層90に光拡散性を持たせることで、輝度均一層50A3及び発光モジュール30が直接視認されることを抑制する。
<拡散層60A>
拡散層60Aは、透光性を有する材料によって形成された透光部材であり、光拡散性を有する。例えば、拡散層60Aは、アクリル(PMMA)又はポリカーボネート(PC)等の透明樹脂材料、又は、ガラス材料によって形成される。また、拡散層60Aの光拡散性は、透光層90の光拡散性よりも高い。拡散層60Aは、第2透光層の一例である。なお、透光層90は、第1透光層の一例であってもよい。
拡散層60Aは、透光層90のZ軸プラス方向側の裏面に積層して接合される。拡散層60Aと透光層90と輝度均一層50A3との積層体によって、第2筐体20等を覆うように配置される拡散カバーとしての役割を果たす。また、拡散層60Aは、輝度均一層50A3を通過した光が裏面(Z軸マイナス方向側の面)に入射するように、透明層の輝度均一層50A3側とは反対側に配置される。拡散層60Aは、第1筐体10における収容体の開口を覆うように、第1筐体10のZ軸プラス方向側の端部に取り付けられる。拡散層60A等を設けることによって、発光モジュール30等を保護する。つまり、拡散層60Aは、照明装置2aの外郭の一部を構成する外殻部材であり、露出した状態であるため、人に視認可能である。
なお、拡散層60Aは、平板状の拡散板であってもよい。つまり、拡散層60Aは、透光層90に接着剤等で接着されていてもよく、固定部材等によって拡散層60Aに密着していてもよい。拡散層60Aは、第1筐体10の形状に応じた形状であり、本実施の形態では、円形状である。なお、拡散層60Aは、平板状の透光板に限らない。例えば、拡散層60Aの表面(Z軸プラス方向側の面)は、ドーム状に湾曲していてもよい。
[作用効果]
次に、本実施の形態における照明装置2aの作用効果について説明する。
例えば、単に発光モジュールと透光カバーとの間に輝度均一層としての輝度均一板を配置するだけでは、輝度均一板の位置によっては、透光カバーから出射される光の均斉度を確保し難くなる。詳細には、組み立てによる誤差及び輝度均一板の撓みにより、発光モジュールと輝度均一板との距離が変わってしまうと、照明装置の発光面にムラが発生してしまう場合がある。また、発光モジュールと透光カバーとの間に輝度均一板を配置することで、照明装置が組み立て難くなると考えられる。
そこで、上述したように、本実施の形態に係る照明装置2aは、輝度均一板は、輝度均一層50A3であり、拡散板は、輝度均一層50A3に積層して接合され、輝度均一層50A3を通過した光が透光する第1透光層(例えば、透光層90)と、第1透光層における輝度均一層50A3側とは反対側に積層して接合され、輝度均一層50A3を通過した光が透光する第2透光層(例えば、拡散層60A)とを有する。そして、第1透光層及び第2透光層の少なくとも一方は、光を拡散透過させる。
これによれば、発光モジュール30の光出射側に輝度均一層50A3が配置されているため、輝度均一層50A3から均斉度の高い光を出射することができる。
また、輝度均一層50A3と拡散層60Aと透光層90とが接合されて一体化されている。
したがって、輝度均一層50A3を配置した照明装置2aにおいて、照明装置2aから出射される光の均斉度を確保するとともに、照明装置2aの組み立て性の低下を抑制することができる。
特に、輝度均一層50A3と拡散層60Aと透光層90とが一体化された積層体であるため、積層体の厚みが大きくなる。このため、積層体が撓み難くなるため、輝度均一層50A3と発光モジュール30との距離を確保することができる。その結果、撓みによる、輝度均一層50A3と発光モジュール30との距離の変化が抑制されるため、発光モジュール30の出射した光が輝度均一層50A3で反射されて発光モジュール30に入射する光量が増えてしまうことを抑制することができる。
また、本実施の形態に係る照明装置2aにおいて、第2透光層は、照明装置2aの外殻を構成する。そして、第2透光層の光拡散性は、第1透光層の光拡散性よりも高い。
これによれば、第2透光層の光拡散性が第1透光層の光拡散性よりも高いため、外殻となる第2透光層が透光する光を拡散することができる。このため、照明装置2aの第2透光層の発光面から出射される光の均斉度が高く見える。
また、本実施の形態に係る照明装置2aにおいて、発光モジュール30から出射する光が通過する複数の貫通孔51から露出している第1透光層の露出面90cは、光拡散性を有する。
これによれば、それぞれの貫通孔51から露出している第1透光層の露出面90cに、光拡散性の加工を施すだけで、それぞれの貫通孔51を通過した光を確実に拡散することができる。このため、簡易に、照明装置2aの発光面における光の均斉度を確保することができる。詳細には、拡散層60Aに現れる貫通孔51が起因する発光ムラを露出面90cで拡散することができるため、照明装置2aの発光面における光の均斉度を確保することができる。
(その他変形例等)
以上、本開示について、実施の形態1~4に基づいて説明したが、本開示は、上記実施の形態1~4に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態1~4に係る照明装置において、第2筐体の内面は、発光モジュールのLED光源から出射された光を反射する第1反射面であってもよい。具体的には、少なくとも第2筐体の底部の発光モジュール側の面が第1反射面であってもよい。この場合、第2筐体の底部が反射部材となる。また、第2筐体の内面の全面が第1反射面である場合、第2筐体が反射部材となる。これらの場合、第2筐体は、内面を鏡面加工した面であってもよく、白塗装が施されていてもよい。
また、上記実施の形態1~4に係る照明装置において、発光モジュールの点灯及び消灯を制御する照明制御部を有していてもよい。また、照明制御部は、発光モジュールの点灯状態を制御するコントローラであってもよい。照明制御部は、発光モジュールが発する光を調光制御したり、調色制御したりしてもよい。照明制御部は、例えば操作端末から制御コマンドを取得すると、制御コマンドが示す調光及び調色に応じて、電源部を制御することで、発光モジュールを点灯させてもよい。
また、上記実施の形態1~4に係る照明装置において、LED光源がSMD型のモジュールであり、発光モジュールが複数のLED光源を有する場合、複数のLED光源は、マトリクス状に並べられていてもよい。また、複数のLED光源は、基板が円形状である場合、一列以上の円環を形成するように、周方向に沿って並べられていてもよい。この場合、輝度均一板には、複数の光通過領域部と複数の遮光領域部とが形成されていてもよい。つまり、複数のLED光源に応じて、複数の光通過領域部と複数の遮光領域部とが一対一で対応していてもよい。
その他、実施の形態1~4に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態1~4における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。