JP7208099B2 - 監視システム - Google Patents

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Description

本発明は、ディーゼルエンジンの油圧駆動ラインを監視する監視システムに関する。
従来、舶用のディーゼルエンジンでは、燃焼室内にて燃焼したガスを排出するための排気ポート、および、排気ポートを開閉するための排気弁が設けられており、油圧駆動される当該排気弁の動作監視がストロークセンサを利用して行われている。しかしながら、排気弁を駆動する油圧駆動ラインの監視は一般的に行われていない。
一方、特許文献1では、車両用のガソリンエンジンにおいて、油圧駆動部品に供給されるオイルの圧力を検出し、オイルの圧力脈動の変動幅が閾値未満である場合、オイルポンプがエア吸い状態となってオイルの気泡率が増大したと推定する技術が提案されている。また、特許文献2では、車両用のブレーキ制御装置において、車輪への制動力付与用のホイールシリンダに供給される作動流体の圧力を検出し、作動流体の圧力変動に基づいて、作動流体へのエア混入の有無およびエア混入量を求める技術が提案されている。
特許第5835004号公報 特許第4730100号公報
ところで、特許文献1および特許文献2の監視装置では、油圧駆動ラインにおいて、ポンプから送出されて駆動対象(例えば、ホイールシリンダ)に供給される駆動油の圧力変動を測定して、当該測定結果に基づいて駆動油へのエア混入を検出している。しかしながら、駆動対象に供給される駆動油の流量は比較的多く、圧力も比較的高いため、駆動油へのエア混入の影響が現れにくく、上記監視装置では、エア混入を精度良く検出することは難しい。また、上記監視装置によりエア混入が検出可能な状態までエアの混入量が増大すると、駆動対象の動作に既に異常が生じている可能性がある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、油圧駆動ラインにおけるガス含有率異常の早期検出を実現することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、ディーゼルエンジンの油圧駆動ラインを監視する監視システムであって、油圧駆動ラインからの駆動油の入口および出口を有し、駆動油の昇圧時に駆動油の圧力を受けて前記出口を閉塞し、駆動油の非昇圧時に前記出口を開放して前記油圧駆動ラインのガス抜きを行うスロットルバルブと、前記スロットルバルブの前記出口から流出する駆動油を導く導出流路と、前記導出流路において前記出口から流出する駆動油の圧力を測定する圧力センサと、前記圧力センサの測定値に基づいて前記油圧駆動ラインにおけるガス含有率異常を検出する検出部とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の監視システムであって、前記検出部は、前記スロットルバルブの前記出口の閉塞直前における駆動油のピーク圧力について、前記圧力センサの測定値と、正常状態における基準値とを比較することにより、前記油圧駆動ラインにおけるガス含有率異常を検出する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の監視システムであって、前記検出部は、前記ピーク圧力が複数周期に亘って連続的に減少する場合に、前記油圧駆動ラインにおけるガス含有率異常を検出する。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の監視システムであって、前記圧力センサによる測定は、前記油圧駆動ラインの駆動対象に対する駆動制御信号に基づいて行われる。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の監視システムであって、前記導出流路は、前記油圧駆動ラインの前記スロットルバルブ以外の部位から排出された駆動油が流れるドレンラインから独立して設けられる。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の監視システムであって、前記検出部は、前記圧力センサの測定値に基づいて、前記油圧駆動ラインにおけるガス含有率を取得する。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の監視システムであって、前記検出部により取得された前記油圧駆動ラインにおけるガス含有率が所定の閾値よりも大きい場合に警報を発する警報部をさらに備える。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の監視システムであって、前記油圧駆動ラインの駆動対象は、ディーゼルエンジンの排気弁を含む。
本発明では、油圧駆動ラインにおけるガス含有率異常の早期検出を実現することができる。
一の実施の形態に係るディーゼルエンジンの構成を示す図である。 排気弁油圧シリンダ近傍を示す断面図である。 スロットルバルブを示す断面図である。 スロットルバルブを示す断面図である。 駆動油の圧力の基準変動を示す図である。 監視部の構成を示す図である。 異常状態における駆動油の圧力変動を示す図である。 異常状態における駆動油の圧力変動を示す図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係るディーゼルエンジン1の構成を示す図である。図1に例示するディーゼルエンジン1は、船舶の主機として利用される2ストロークエンジンである。図1では、ディーゼルエンジン1の一部の構成を断面にて示している。
ディーゼルエンジン1は、シリンダ2と、ピストン3と、排気弁25と、排気路241と、排気管42と、過給機5と、空気冷却器43と、掃気管41と、掃気室231と、燃料供給機構6と、油圧駆動機構7とを備える。
シリンダ2は、シリンダライナ21と、シリンダカバー22とを備える。シリンダライナ21は、略円筒状の部材である。シリンダカバー22は、シリンダライナ21の上部に取り付けられる略有蓋円筒状の部材である。シリンダカバー22は、シリンダライナ21の上部開口を覆う。シリンダライナ21の下端部近傍には、複数の貫通孔が周状に設けられる。当該複数の貫通孔は、シリンダ2内に後述の掃気を供給する掃気ポート23である。掃気ポート23の周囲には、掃気室231が配置されている。掃気ポート23は、掃気室231を介して掃気管41に接続される。
シリンダカバー22の上端部には、シリンダ2内のガスをシリンダ2外に排出する排気ポート24が設けられる。排気ポート24の平面視における形状(すなわち、図1中の上下方向から見た形状)は略円形である。なお、図1中の上下方向は、必ずしも重力方向と一致する必要はない。
排気弁25は、上下方向において排気ポート24と重なる位置に配置され、排気ポート24を開閉する。排気弁25は、弁体251と、弁棒252とを備える。弁体251は、排気ポート24の下方に位置する略円錐状の部位である。平面視における弁体251の直径は、平面視における排気ポート24の直径よりも大きい。弁棒252は、弁体251の上端部から上方に延びる略円柱状の部位である。弁棒252の上端部は、シリンダ2の上方に設けられた排気弁油圧シリンダ253の内部に収容され、上下方向に移動可能に支持される。
排気弁25は、油圧駆動機構7により上下方向に移動される。図1中において実線にて示すように、排気弁25の弁体251が排気ポート24から下方に離間している状態では、排気ポート24が開放されており、シリンダ2内のガスが排気ポート24を介してシリンダ2外に排出される。一方、弁体251が図1中において二点鎖線にて示す位置に位置する状態では、弁体251が排気ポート24の周縁部に接触し、排気ポート24を閉塞するため、シリンダ2内のガスは排気ポート24から排出されない。以下の説明では、図1中において実線にて示す排気弁25の位置を「開放位置」と呼び、二点鎖線にて示す排気弁25の位置を「閉塞位置」と呼ぶ。排気弁25は、開放位置と、開放位置よりも上側の閉塞位置との間で、上下方向に移動可能である。
排気弁25が開放位置に位置する状態で、排気ポート24からシリンダ2の外部に排出されるガス(以下、「排気」という。)は、排気路241を介して排気管42へと導かれる。実際のディーゼルエンジン1では、複数のシリンダ2が併設されており、複数のシリンダ2が1つの掃気管41および1つの排気管42に接続される。
排気管42内の排気は、ターボチャージャである過給機5へと送出され、過給機5のタービン51に供給される。タービン51の回転に利用された排気は、窒素酸化物(NOX)を還元するための還元触媒等(図示省略)を介してディーゼルエンジン1の外部へと排出される。過給機5のコンプレッサ52では、タービン51にて発生する回転力を利用して、ディーゼルエンジン1の外部から取り込んだ吸気(空気)が加圧される。加圧された空気(以下、「掃気」という。)は、空気冷却器43において海水等の冷媒を利用して冷却された後、掃気管41内に供給される。このように、過給機5では、排気を利用して吸気を加圧し、掃気が生成される。
ピストン3は、シリンダ2内において図1中の上下方向に移動可能である。図1中にて二点鎖線にて示すピストン3の位置が上死点であり、実線にて示すピストン3の位置が下死点である。ピストン3は、ピストンクラウン31と、ピストンロッド32とを備える。ピストンクラウン31は、シリンダライナ21に挿入された厚い略円板状の部位である。ピストンロッド32は、上端がピストンクラウン31の下面に接続された略円柱状の部位である。ピストンロッド32の下端は、図示省略のクランク機構に接続される。図1に例示するディーゼルエンジン1では、シリンダライナ21、シリンダカバー22、排気弁25、および、ピストンクラウン31の上面にて囲まれる空間が、ガスを燃焼するための燃焼室20である。
燃料供給機構6は、燃料噴射部61と、燃料供給ポンプ62とを備える。燃料噴射部61は、先端部を燃焼室20に向けてシリンダカバー22に取り付けられるノズルである。燃料供給ポンプ62は、燃料配管を介して燃料タンク(図示省略)に接続され、燃料タンク内の燃料を燃料噴射部61へと送出する。燃料噴射部61は、燃料供給ポンプ62から供給された燃料を、燃焼室20に向けて噴射する。燃料供給ポンプ62も、上述の油圧駆動機構7により駆動される。
次に、ディーゼルエンジン1の動作について説明する。ディーゼルエンジン1において、ピストン3が下死点から上昇して上死点近傍に位置する際には、排気弁25は閉塞位置に位置しており、排気ポート24は閉塞されている。このため、燃焼室20内のガス(後述するように、掃気)が圧縮される。そして、燃料噴射部61から燃焼室20内に燃料が噴射され、気化した燃料が自着火して、燃焼室20内のガスの燃焼(すなわち、爆発)が生じる。これにより、ピストン3が押し下げられ、下死点に向かって移動する。なお、燃焼室20内のガスは、必ずしも自着火する必要はなく、点火プラグ等を用いて燃焼室20内のガスの着火が行われてもよい。
燃焼室20内のガスの燃焼後、ピストン3が下死点に到達する前に、排気弁25が閉塞位置から開放位置へと下降して排気ポート24が開放される。これにより、燃焼室20内の燃焼済みガスの排出が開始される。燃焼室20から排出されたガス(すなわち、排気)は、既述のように、排気路241および排気管42を介して過給機5のタービン51に供給され、還元触媒等を通過してディーゼルエンジン1の外部に排出される。
ピストン3が下死点近傍まで下降し、ピストンクラウン31の上面が掃気ポート23よりも下側まで移動すると、掃気ポート23が開放され、燃焼室20と掃気室231とが掃気ポート23を介して連通する。これにより、掃気室231内の掃気が燃焼室20内に供給される。
ピストン3は下死点に到達した後、上昇に転じる。ピストンクラウン31の上面が掃気ポート23よりも上側まで上昇することにより、掃気ポート23が閉塞され、燃焼室20内への掃気の供給が停止される。続いて、排気ポート24が排気弁25により閉塞され、燃焼室20が密閉される。ピストン3がさらに上昇することにより、燃焼室20内の掃気が圧縮される。そして、ピストン3が上死点近傍に到達すると、燃料噴射部61から燃焼室20内に燃料が噴射され、燃焼室20内にて上述の燃焼が生じる。ディーゼルエンジン1では、上記動作が繰り返される。
次に、上述の油圧駆動機構7の詳細について説明する。油圧駆動機構7は、油圧駆動ライン71,72と、駆動油タンク73と、駆動油ポンプ74と、駆動油補給部77とを備える。駆動油タンク73は、駆動油を貯溜する。駆動油ポンプ74は、駆動油タンク73内の駆動油を油圧駆動ライン71,72へと送出する。油圧駆動ライン71は、排気弁油圧シリンダ253に接続され、排気弁25を駆動する。油圧駆動ライン72は、燃料供給機構6に接続され、燃料供給ポンプ62を駆動する。以下の説明では、排気弁25を駆動対象とする油圧駆動ライン71を「第1油圧駆動ライン71」と呼ぶ。また、燃料供給ポンプ62を駆動対象とする油圧駆動ライン72を「第2油圧駆動ライン72」と呼ぶ。駆動油補給部77は、駆動油タンク73に駆動油を補給する。駆動油補給部77は、例えば、駆動油タンク73内に貯溜されている駆動油の量を継続的に測定し、当該駆動油の量が所定量よりも少なくなると、駆動油タンク73に駆動油を補給する。
図2は、排気弁油圧シリンダ253近傍を拡大して示す断面図である。図2では、第1油圧駆動ライン71の構成を併せて示す。第1油圧駆動ライン71は、配管711と、バルブ712と、流路713と、油圧ピストン714と、バネ715と、スロットルバルブ75とを備える。流路713は、排気弁油圧シリンダ253内に形成されている。油圧ピストン714、バネ715、スロットルバルブ75は、排気弁油圧シリンダ253の内部に収容されている。スロットルバルブ75近傍には、第1油圧駆動ライン71を監視する監視システム76が設けられる。
配管711は、駆動油ポンプ74(図1参照)から送出された駆動油を流路713へと導く。図2では、流路713等を流れる駆動油にも平行斜線を付す。バルブ712は、配管711上に設けられ、流路713への駆動油の供給を制御する。バルブ712が開閉されることにより、第1油圧駆動ライン71の駆動油の状態が、昇圧状態と非昇圧状態との間で切り替えられる。図2では、非昇圧時の第1油圧駆動ライン71を示している。
流路713は、油圧ピストン714の上端部およびスロットルバルブ75の下端部に接続される。油圧ピストン714は、略有蓋円筒状の部材である。油圧ピストン714の内部には、バネ715が収容される。バネ715の下端部は、排気弁25の弁棒252の上端面に接触している。弁棒252は、排気弁油圧シリンダ253内に設けられている空気ピストン254により、バネ715に向けて(すなわち、上方へと)押圧されている。バネ715は、例えば弦巻バネである。バネ715は、弦巻バネ以外の様々な弾性部材であってもよい。
非昇圧時における第1油圧駆動ライン71では、空気ピストン254の圧力を受けて、弁棒252、油圧ピストン714およびバネ715が上方へと押圧される。油圧ピストン714の上端部は、排気弁油圧シリンダ253の天蓋部に接触または近接し、排気弁25は閉塞状態である。一方、昇圧時における第1油圧駆動ライン71では、昇圧された駆動油の圧力を受けてバネ715が下方へと押圧される。これにより、バネ715および弁棒252は、空気ピストン254の圧力に抗して下方へと移動し、排気弁25が開放状態となる。第1油圧駆動ライン71では、駆動油の昇圧が終了して非昇圧状態に戻ると、空気ピストン254の圧力により弁棒252およびバネ715が押し上げられ、排気弁25が閉塞状態となる。
排気弁油圧シリンダ253内の駆動油は、排気弁油圧シリンダ253の側壁に設けられた複数のオリフィスから流出し、空気ピストン254の下側に設けられた駆動油溜め255にて受けられて、一時的に貯溜される。駆動油溜め255に貯溜された駆動油は、駆動油溜め255と弁棒252との間の間隙から、弁棒252の外側面を伝わって下方へと流れ落ちる。これにより、排気弁25の摺動部(例えば、弁棒252を支持する支持部と弁棒252との間の部位257)において摩擦抵抗が低減され、排気弁25の上下方向の移動が円滑に行われる。また、当該摺動部が気密にシールされる。
駆動油溜め255から流れ落ちた駆動油は、シリンダ2の下側に位置するクランクケース(図示省略)にドレン油として一時的に貯溜される。ドレン油は、循環ポンプにて吸い上げられ、フィルタ等を通過して清浄化された後、駆動油タンク73に戻されて再利用される。以下の説明では、排気弁油圧シリンダ253からクランクケースに至る駆動油の流路を、「ドレンライン」と呼ぶ。
スロットルバルブ75は、第1油圧駆動ライン71の駆動油のガス抜きを行う機械式のバルブである。スロットルバルブ75は、第1油圧駆動ライン71において、例えば油圧ピストン714の上方に配置される。スロットルバルブ75の上端部は、排気弁油圧シリンダ253に形成されたバッファ部716の内部に配置される。バッファ部716は、スロットルバルブ75を介して流路713から流出する駆動油を一時的に貯溜する比較的小さい空間である。
図3および図4は、スロットルバルブ75を拡大して示す断面図である。図3は、第1油圧駆動ライン71の非昇圧時における開放状態のスロットルバルブ75を示す。図4は、第1油圧駆動ライン71の昇圧時における閉塞状態のスロットルバルブ75を示す。スロットルバルブ75は、中心軸J1を中心とする略円筒状の部材である。図3に示す例では、中心軸J1は略上下方向を向く。スロットルバルブ75の上下方向の長さは、例えば、4.3cm~5.5cmである。
スロットルバルブ75は、外筒部751と、内筒部752と、弾性部材753とを備える。外筒部751および内筒部752はそれぞれ、中心軸J1を中心として略上下方向に延びる略円筒状の部材である。外筒部751は、下端および上端に下部開口754および上部開口755をそれぞれ有する。内筒部752は、下部開口754と上部開口755との間において、外筒部751の内部に配置される。内筒部752は、図3に示す位置と図4に示す位置との間で、上下方向に移動可能である。弾性部材753は、内筒部752の外側面と外筒部751の内側面との間において、上下方向に圧縮された状態で配置される。弾性部材753は、内筒部752を下方へと押圧する。図3よび図4に示す例では、弾性部材753は弦巻バネである。
内筒部752の上部側面には、内筒部752をそれぞれ貫通する複数のオリフィス756が設けられる。スロットルバルブ75では、複数のオリフィス756を介して、内筒部752の内部空間と外筒部751の内部空間とが連通している。図3および図4に示す例では、4つのオリフィス756が、中心軸J1を中心とする周方向において略等角度間隔に配置される。オリフィス756の数および配置は、適宜変更されてよい。
図3に示す非昇圧時の第1油圧駆動ライン71では、流路713(図2参照)内の駆動油が、下部開口754を介してスロットルバルブ75内に流入し、内筒部752の内部空間を上方へと流れる。当該駆動油は、内筒部752の内部空間から、複数のオリフィス756を介して、内筒部752の上部外側面と外筒部751の内側面との間の空間へと流出し、上部開口755を介してスロットルバルブ75の外部へと流出する。第1油圧駆動ライン71の駆動油中のガスは、スロットルバルブ75から外部へと流出する駆動油と共に、第1油圧駆動ライン71の外部へと排出される。スロットルバルブ75では、下部開口754が駆動油の入口であり、上部開口755が駆動油の出口である。以下の説明では、スロットルバルブ75の下部開口754および上部開口755をそれぞれ、「入口754」および「出口755」と呼ぶ。
一方、図4に示す昇圧時の第1油圧駆動ライン71では、昇圧された駆動油の圧力を受けて内筒部752が上方へと押圧される。これにより、内筒部752は、弾性部材753を圧縮しつつ上方へと移動し、内筒部752の上端部外面と外筒部751の内面とが接触する。その結果、出口755が内筒部752により閉塞され、スロットルバルブ75からの駆動油の流出が停止する。スロットルバルブ75では、駆動油の昇圧が終了して非昇圧状態に戻ると、弾性部材753の復元力により内筒部752が押し下げられ、出口755が開放される。
図2に示すように、監視システム76は、上述のスロットルバルブ75と、センサ部761と、監視部762と、流出管路769とを備える。センサ部761は、取付部764と、圧力センサ765とを備える。取付部764は、バッファ部716の側方において排気弁油圧シリンダ253の外側壁に取り付けられる。取付部764の内部には、バッファ部716から排気弁油圧シリンダ253の外部へと流出する駆動油が流れる流路が形成されている。圧力センサ765は、取付部764の当該流路の下側に配置され、当該流路を流れる駆動油の圧力(すなわち、スロットルバルブ75の出口755から流出する駆動油の圧力)を、流路下部にて測定する。圧力センサ765は、スロットルバルブ75の出口755よりも下側に配置されることが好ましい。
取付部764の内部の流路は、流出管路769の一方の端部に接続される。流出管路769は、排気弁油圧シリンダ253の外部において、スロットルバルブ75の出口755よりも上側まで上方に延び、その後、下方へと延びる配管である。流出管路769の他方の端部は、排気弁油圧シリンダ253に接続され、駆動油溜め255よりも上側において排気弁油圧シリンダ253の内部空間と連通する。なお、流出管路769は、排気弁油圧シリンダ253の内部に設けられてもよい。
流出管路769は、バッファ部716から排気弁油圧シリンダ253の外部へと流出した駆動油を、排気弁油圧シリンダ253の内部へと戻す。流出管路769により排気弁油圧シリンダ253内へと導かれた駆動油は、上述の駆動油溜め255にて受けられて、一時的に貯溜される。駆動油溜め255に貯溜された駆動油は、上述のように、駆動油溜め255と弁棒252との間の間隙から、弁棒252の外側面を伝わって下方へと流れ落ちる。これにより、排気弁25の摺動部において摩擦抵抗が低減され、排気弁25の上下方向の移動が円滑に行われる。また、当該摺動部が気密にシールされる。
上述のバッファ部716、取付部764の内部の流路、および、流出管路769をまとめて「導出流路760」と呼ぶと、導出流路760は、スロットルバルブ75の出口755から流出する駆動油を排気弁25の摺動部へと導く流路である。当該摺動部に導かれた駆動油は、上述のように、摩擦を低減する潤滑油として利用される。なお、導出流路760は、必ずしも、スロットルバルブ75から流出する駆動油の全量を排気弁25の摺動部へと導く必要はない。導出流路760は、スロットルバルブ75から流出する駆動油の少なくとも一部を排気弁25の摺動部へと導くことが好ましい。導出流路760は、第1油圧駆動ライン71のスロットルバルブ75以外の部位から排出された駆動油が流れる上述のドレンラインから独立して設けられる。
上述のように、図2に例示する圧力センサ765は、取付部764の内部の流路に取り付けられるが、圧力センサ765は、導出流路760のいずれの部位に取り付けられてもよい。例えば、圧力センサ765は、バッファ部716に取り付けられ、バッファ部716における駆動油の圧力を測定してもよい。あるいは、圧力センサ765は、流出管路769に取り付けられ、流出管路769における駆動油の圧力を測定してもよい。すなわち、圧力センサ765は、導出流路760においてスロットルバルブ75の出口755から流出する駆動油の圧力を測定する。圧力センサ765からの出力(すなわち、駆動油の圧力の測定値)は、監視部762へと送られる。
図5は、スロットルバルブ75から導出流路760に流出する駆動油の圧力の一例を示す図である。図5では、第1油圧駆動ライン71により排気弁25に供給される駆動油のガス含有率が正常範囲内である場合(以下、「正常状態」とも呼ぶ。)の圧力センサ765からの出力を示す。以下の説明では、正常状態においてスロットルバルブ75の出口755から流出する駆動油の圧力の周期的変動を「基準変動」と呼ぶ。
上述の正常状態とは、排気弁25に供給される駆動油に含まれるガスの駆動油に対する割合が、所定の閾値以下である状態である。換言すれば、当該正常状態とは、第1油圧駆動ライン71の内部空間においてガスが占める空間の割合(すなわち、ガス占有率)が、所定の閾値以下の状態である。なお、当該正常状態においては、排気弁25の動作も正常である。
また、以下の説明では、上述のガス含有率が正常範囲よりも大きい状態を「異常状態」とも呼ぶ。当該異常状態は、例えば、排気弁25に供給される駆動油に対する多量の空気の混入、または、駆動油タンク73内の駆動油不足等に起因する第1油圧駆動ライン71内の油量不足により生じる。なお、当該異常状態であっても、必ずしも排気弁25の動作に異常が生じるとは限らない。例えば、排気弁25に供給される駆動油のガス含有率が正常範囲よりも多少大きい場合であっても、当該正常範囲に近い状態で維持される場合、排気弁25の動作に異常は生じない。一方、排気弁25に供給される駆動油のガス含有率が正常範囲を超えて増大し続ける場合、排気弁25は正常動作から異常動作に移行するおそれがある。
上述のように、スロットルバルブ75は、第1油圧駆動ライン71の駆動油のガス抜きを行うバルブであるため、スロットルバルブ75の出口755から流出する駆動油のガス含有率は、排気弁25に供給される駆動油のガス含有率よりも大きい。また、排気弁25に供給される駆動油のガス含有率が増大すると、スロットルバルブ75の出口755から流出する駆動油のガス含有率も増大する。なお、スロットルバルブ75の出口755から流出する駆動油の圧力は、排気弁25に供給される駆動油の圧力よりも非常に小さい。例えば、スロットルバルブ75から流出する駆動油の圧力は、排気弁25に供給される駆動油の圧力の約10分の1である。
図5中の横軸は、ピストン3に接続される上述のクランク機構におけるクランク角度(°) を示す。図5中の縦軸は、スロットルバルブ75の出口755から流出する駆動油の圧力(bar)を示す。図5中の符号90を付すグラフは、駆動油の圧力の1周期分(すなわち、クランク角度が0°から360°まで変化する間)の基準変動である。クランク角度が0°から約120°の範囲では、第1油圧駆動ライン71は非昇圧状態であり、開放状態のスロットルバルブ75の出口755から駆動油が流出する。したがって、圧力センサ765により測定される駆動油の圧力は、非昇圧時の駆動油の圧力と略同じであり、比較的低い。
クランク角度が約120°になると、第1油圧駆動ライン71が昇圧状態とされ、スロットルバルブ75は、開放状態から閉塞状態へと移行する。このとき、スロットルバルブ75が閉塞状態となるまでの短時間の間に、昇圧された駆動油がスロットルバルブ75の出口755から流出する。このため、クランク角度が約120°のときに、圧力センサ765により測定される駆動油の圧力が瞬間的に増大し、基準変動における圧力のピークが生じる。
クランク角度が約120°から約240°の範囲では、第1油圧駆動ライン71は昇圧状態であるが、スロットルバルブ75が閉塞状態であるため、圧力センサ765により測定される駆動油の圧力は、比較的低い。また、クランク角度が約240°から360°の範囲では、第1油圧駆動ライン71が非昇圧状態であり、スロットルバルブ75は開放状態であるため、圧力センサ765により測定される駆動油の圧力は、比較的低い。クランク角度が約300°から360°の範囲における駆動油の圧力変動は、駆動油補給部77による駆動油の補給等によるものであり、スロットルバルブ75の開閉によるものではない。
図5に示す基準変動は、例えば、排気弁25に供給される駆動油のガス含有率が正常範囲内であることが確認された状態で、圧力センサ765により駆動油の圧力を測定することにより取得される。あるいは、基準変動は、シミュレーション等により求められてもよい。
図2に示す監視部762は、例えば、通常のコンピュータである。当該コンピュータは、図6に示すように、プロセッサ81と、メモリ82と、入出力部83と、バス84とを備える。バス84は、プロセッサ81、メモリ82および入出力部83を接続する信号回路である。メモリ82は、プログラムおよび各種情報を記憶する。プロセッサ81は、メモリ82に記憶されるプログラム等に従って、メモリ82等を利用しつつ様々な処理(例えば、数値計算や画像処理)を実行する。入出力部83は、操作者からの入力を受け付けるキーボード85およびマウス86、並びに、プロセッサ81からの出力等を表示するディスプレイ87を備える。
図2に示すように、監視部762は、記憶部766と、検出部767と、警報部768とを備える。記憶部766は、主にメモリ82により実現され、各種情報を記憶する。検出部767は、主にプロセッサ81により実現され、記憶部766に格納されている情報、および、圧力センサ765からの出力(すなわち、圧力センサ765の測定値)に基づいて、第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率異常を検出する。警報部768は、ガス含有率異常が検出された場合に、船員等に対して警報を発する。警報部768による警報は、例えば、ディスプレイ87への警告の表示、または、警報ブザー音等である。
具体的には、記憶部766は、スロットルバルブ75の出口755から流出する駆動油の圧力の基準変動を記憶する。記憶部766は、当該基準変動の全体を記憶していてもよく、当該基準変動の一部の値を記憶していてもよい。本実施の形態では、基準変動のうち、クランク角度が約120°のときのピーク圧力(すなわち、基準変動の最大値)が、上述の正常状態における基準値として予め記憶される。
第1油圧駆動ライン71では、排気弁25に供給される駆動油のガス含有率が正常範囲よりも大きくなると、スロットルバルブ75の出口から導出流路760に流出する駆動油のガス含有率も大きくなる。このため、導出流路760を流れる駆動油の見かけ上の体積弾性係数が小さくなり、図7および図8に示すように、スロットルバルブ75から導出流路760に流出する駆動油の圧力の脈動も小さくなる。図7および図8中の符号91,92を付すグラフは、異常状態においてスロットルバルブ75から導出流路760に流出する駆動油の圧力の周期的変動を示す。図7および図8では、図5に示す基準変動を破線にて併せて示す。図8に示す状態は、図7に示す状態よりも駆動油のガス含有率が高い。また、図7の状態では、排気弁25の動作には異常は生じていないが、図8の状態では、排気弁25の動作に異常が生じている。
検出部767は、クランク角度が約120°のときのピーク圧力(すなわち、スロットルバルブ75の出口755の閉塞直前における駆動油のピーク圧力)について、圧力センサ765の測定値と、記憶部766に記憶されている正常状態における基準値とを比較する。そして、基準値と圧力センサ765の測定値との差が、所定の閾値よりも大きい場合、第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率異常(すなわち、ガス含有率が正常範囲よりも大きくなる異常)が発生していると判断する。検出部767によりガス含有率異常が検出されると、警報部768によりガス含有率異常が船員等に通知される。
圧力センサ765は、導出流路760における駆動油の圧力を連続的に測定していてもよく、所定のタイミングで断続的に測定してもよい。例えば、上述のように、クランク角度が約120°のときのピーク圧力に基づいてガス含有率異常が検出される場合、圧力センサ765は、クランク角度が約120°のときの駆動油の圧力のみを測定してもよい。この場合、圧力センサ765による圧力の測定は、クランク角度と同期して発される排気弁25に対する駆動制御信号に基づいて行われることが好ましい。
検出部767では、圧力センサ765の測定値に基づいて、第1油圧駆動ライン71における駆動油のガス含有率の値が取得されてもよい。例えば、スロットルバルブ75の出口755から流出する駆動油の上記ピーク圧力と、第1油圧駆動ライン71における駆動油のガス含有率との関係を示すテーブルまたは数式等が記憶部766に予め記憶されており、圧力センサ765の測定値と当該テーブルまたは数式等とに基づいて、第1油圧駆動ライン71における駆動油のガス含有率が求められる。なお、検出部767では、第1油圧駆動ライン71における駆動油のガス含有率は、圧力センサ765の測定値と、記憶部766に記憶されている正常状態における基準値との差に基づいて求められてもよい。
このように、ガス含有率が取得される場合、警報部768は、検出部767により取得された第1油圧駆動ライン71における駆動油のガス含有率が、所定の閾値よりも大きい場合に警報を発してもよい。例えば、警報部768は、検出部767によりガス含有率異常が検出された段階で第1の警報を発し、検出部767により取得されたガス含有率が、排気弁25の動作異常を引き起こすレベル近傍まで増大した段階(すなわち、上記閾値よりも大きくなった段階)で、第2の警報を発する。
検出部767では、上述のピーク圧力について、正常状態の基準値と圧力センサ765の測定値との差が所定の閾値よりも大きい場合に必ずガス含有率異常として検出するのではなく、正常状態の基準値と圧力センサ765の測定値との差が所定の閾値よりも大きく、かつ、圧力センサ765の測定値が複数周期に亘って連続的に減少する場合に、第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率異常を検出してもよい。これにより、突発的ですぐに正常に復するようなガス混入をガス含有率異常として検出することを防止し、第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率が漸次増大するような重大な異常を精度良く検出することができる。なお、検出部767によるガス含有率異常の検出は、上述のピーク圧力の測定値が複数周期に亘って連続的に減少する場合に限らず、ピーク圧力が基準値よりもある程度以上小さい場合は全てガス含有率異常として検出されてもよい。
以上に説明したように、監視システム76は、ディーゼルエンジン1の油圧駆動ライン(すなわち、第1油圧駆動ライン71)を監視する。監視システム76は、スロットルバルブ75と、導出流路760と、圧力センサ765と、検出部767とを備える。スロットルバルブ75は、第1油圧駆動ライン71からの駆動油の入口754および出口755を有する。スロットルバルブ75は、駆動油の昇圧時に駆動油の圧力を受けて出口755を閉塞し、駆動油の非昇圧時に出口755を開放して第1油圧駆動ライン71のガス抜きを行う。導出流路760は、スロットルバルブ75の出口755から流出する駆動油を導く。圧力センサ765は、導出流路760において、出口755から流出する駆動油の圧力を測定する。検出部767は、圧力センサ765の測定値に基づいて第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率異常を検出する。
上述のように、スロットルバルブ75は、第1油圧駆動ライン71の駆動油のガス抜きを行うバルブであるため、スロットルバルブ75の出口755から流出する駆動油のガス含有率は、第1油圧駆動ライン71の駆動対象(すなわち、排気弁25)に供給される駆動油のガス含有率よりも大きい。また、スロットルバルブ75から流出する駆動油の圧力は、当該駆動対象に供給される駆動油の圧力に比べて小さい。したがって、当該駆動対象に供給される駆動油におけるガス含有率が正常状態から異常状態に移行した場合、駆動対象に供給される駆動油よりも、スロットルバルブ75から流出する駆動油の方が、見かけ上の体積弾性係数の低下の度合いが大きく、圧力変動の振幅の低下の度合いも大きい。換言すれば、駆動油に含まれるガスの影響は、駆動対象に供給される駆動油に対するものよりも、スロットルバルブ75から流出する駆動油に対するものの方が大きい。
このため、上述のように、スロットルバルブ75の出口755から流出する駆動油の圧力を測定することにより、第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率異常の早期検出を実現することができる。ディーゼルエンジン1では、第1油圧駆動ライン71の駆動対象の動作異常が発生するよりも前に、第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率異常を検出することができれば、当該駆動対象の動作異常を未然に防止することができる。その結果、ディーゼルエンジン1の故障を防止することができる。
上述のように、第1油圧駆動ライン71の駆動対象は、ディーゼルエンジン1の排気弁25を含むことが好ましい。これにより、ディーゼルエンジン1の駆動に重要な役割を果たす排気弁25の動作異常を防止または抑制することができる。
上述のように、検出部767は、好ましくは、スロットルバルブ75の出口755の閉塞直前における駆動油のピーク圧力について、圧力センサ765の測定値と、正常状態における基準値とを比較することにより、第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率異常を検出する。これにより、正常状態における駆動油の圧力測定値と、異常状態における駆動油の圧力測定値との差が大きくなるため、第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率異常を精度良く検出することができる。
また、検出部767は、上記ピーク圧力が複数周期に亘って連続的に減少する場合に、油圧駆動ラインにおけるガス含有率異常を検出することが好ましい。これにより、突発的なガス混入による単発的なピーク圧力の減少(すなわち、ノイズ)をガス含有率異常として検出することなく、第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率が漸次増大するような重大なガス含有率異常を精度良く検出することができる。
上述のように、圧力センサ765による測定は、第1油圧駆動ライン71の駆動対象に対する駆動制御信号に基づいて行われることが好ましい。これにより、導出流路760における駆動油の圧力の周期的変動において、所定のタイミングの圧力(例えば、スロットルバルブ75の出口755の閉塞直前における駆動油のピーク圧力)を容易に取得することができる。
上述のように、導出流路760は、第1油圧駆動ライン71のスロットルバルブ75以外の部位から排出された駆動油が流れるドレンラインから、独立して設けられることが好ましい。これにより、スロットルバルブ75から流出する駆動油の圧力測定を、スロットルバルブ75以外から流出する駆動油の圧力変動による影響を防止または低減して、精度良く行うことができる。その結果、第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率異常を精度良く検出することができる。
上述のように、検出部767は、圧力センサ765の測定値に基づいて、第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率を取得することが好ましい。これにより、第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率異常の程度(すなわち、軽微な異常であるか、重大な異常であるか)を把握することができる。その結果、ガス含有率異常の程度に合わせて、メンテナンス等の適切な対応を選択することができる。
さらに好ましくは、監視システム76は、検出部767により取得された第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率が所定の閾値よりも大きい場合に警報を発する警報部768をさらに備える。これにより、第1油圧駆動ライン71の駆動対象の動作異常に繋がる可能性が高い重大なガス含有率異常を、船員等が早期に認識することができる。
上述の監視システム76では、様々な変更が可能である。
例えば、検出部767では、スロットルバルブ75の出口755の閉塞直前における駆動油のピーク圧力について測定値と基準値とを比較されるが、圧力変動における他の部分の圧力(例えば、クランク角度が約340°のときのピーク圧力)について測定値と基準値とが比較されることにより、第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率異常が検出されてもよい。
圧力センサ765による駆動油の圧力測定は、必ずしも、第1油圧駆動ライン71の駆動対象(すなわち、排気弁25)に対する駆動制御信号に基づいて行われる必要はなく、例えば、連続的に常時行われてもよい。
監視システム76では、ドレンラインから独立する流出管路769が省略され、スロットルバルブ75の出口755から流出する駆動油が、当該ドレンラインに直接的に導かれてもよい。また、第1油圧駆動ライン71のスロットルバルブ75から流出する駆動油は、必ずしも排気弁25の摺動部へと導かれて潤滑油として利用される必要はない。
検出部767では、第1油圧駆動ライン71におけるガス含有率は、必ずしも求められる必要はない。また、警報部768は、ガス含有率に基づくことなく、ガス含有率異常を検出した際に常に警報を発するものであってよい。なお、警報部768は、必ずしも設けられる必要はない。
スロットルバルブ75は、上述の構造を有するものには限定されず、他の様々な構造を有するものであってよい。例えば、いわゆる逆止弁が、スロットルバルブ75として利用されてもよい。
監視システム76により監視される油圧駆動ラインは、必ずしも排気弁25の駆動用の第1油圧駆動ライン71である必要はなく、他の駆動対象を駆動する油圧駆動ラインであってもよい。例えば、燃料供給ポンプ62を駆動する第2油圧駆動ライン72が、監視システム76により監視されてもよい。
監視システム76が設けられるディーゼルエンジン1は、2ストロークエンジンには限定されず、4ストロークエンジンであってもよい。また、監視システム76は、船舶の主機として利用されるディーゼルエンジン以外にも、発電用ディーゼルエンジンまたは自動車用ディーゼルエンジン等、様々なディーゼルエンジンに設けられてよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 ディーゼルエンジン
25 排気弁
71 第1油圧駆動ライン
75 スロットルバルブ
76 監視システム
754 (スロットルバルブの)入口
755 (スロットルバルブの)出口
760 導出流路
765 圧力センサ
767 検出部
768 警報部

Claims (8)

  1. ディーゼルエンジンの油圧駆動ラインを監視する監視システムであって、
    油圧駆動ラインからの駆動油の入口および出口を有し、駆動油の昇圧時に駆動油の圧力を受けて前記出口を閉塞し、駆動油の非昇圧時に前記出口を開放して前記油圧駆動ラインのガス抜きを行うスロットルバルブと、
    前記スロットルバルブの前記出口から流出する駆動油を導く導出流路と、
    前記導出流路において前記出口から流出する駆動油の圧力を測定する圧力センサと、
    前記圧力センサの測定値に基づいて前記油圧駆動ラインにおけるガス含有率異常を検出する検出部と、
    を備えることを特徴とする監視システム。
  2. 請求項1に記載の監視システムであって、
    前記検出部は、前記スロットルバルブの前記出口の閉塞直前における駆動油のピーク圧力について、前記圧力センサの測定値と、正常状態における基準値とを比較することにより、前記油圧駆動ラインにおけるガス含有率異常を検出することを特徴とする監視システム。
  3. 請求項2に記載の監視システムであって、
    前記検出部は、前記ピーク圧力が複数周期に亘って連続的に減少する場合に、前記油圧駆動ラインにおけるガス含有率異常を検出することを特徴とする監視システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の監視システムであって、
    前記圧力センサによる測定は、前記油圧駆動ラインの駆動対象に対する駆動制御信号に基づいて行われることを特徴とする監視システム。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の監視システムであって、
    前記導出流路は、前記油圧駆動ラインの前記スロットルバルブ以外の部位から排出された駆動油が流れるドレンラインから独立して設けられることを特徴とする監視システム。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の監視システムであって、
    前記検出部は、前記圧力センサの測定値に基づいて、前記油圧駆動ラインにおけるガス含有率を取得することを特徴とする監視システム。
  7. 請求項6に記載の監視システムであって、
    前記検出部により取得された前記油圧駆動ラインにおけるガス含有率が所定の閾値よりも大きい場合に警報を発する警報部をさらに備えることを特徴とする監視システム。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1つに記載の監視システムであって、
    前記油圧駆動ラインの駆動対象は、ディーゼルエンジンの排気弁を含むことを特徴とする監視システム。
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