JP2007146729A - オイル消費量測定装置及びオイル消費量測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンオイル消費量のうちシリンダボアの変形に起因するエンジンオイル消費量分を、簡易且つ迅速に評価する手法を提案する。
【解決手段】シリンダブロック、オイルパン、クランクシャフト及びピストンアッシの各構成部材を少なくとも備えた試験用エンジンに装着されるオイル消費量測定装置20を、一端閉塞の円筒状体であって、前記シリンダブロックに形成された気筒の蓋を成し、その内部に疑似燃焼室47を形成する気筒カバー22と、前記疑似燃焼室47からの排気通路を構成する排気管27と、前記排気管27に接続された排気ポンプ30と、排気管27の途中に設けられたオイルセパレータ28等で構成する。そして、前記疑似燃焼室47を負圧に保持した状態で、前記ピストンアッシ45を前記シリンダブロック40に設けられたシリンダボア42に接しながら往復運動させ、前記オイルセパレータ28に捕集されたエンジンオイルの量を測定する。
【選択図】図2
【解決手段】シリンダブロック、オイルパン、クランクシャフト及びピストンアッシの各構成部材を少なくとも備えた試験用エンジンに装着されるオイル消費量測定装置20を、一端閉塞の円筒状体であって、前記シリンダブロックに形成された気筒の蓋を成し、その内部に疑似燃焼室47を形成する気筒カバー22と、前記疑似燃焼室47からの排気通路を構成する排気管27と、前記排気管27に接続された排気ポンプ30と、排気管27の途中に設けられたオイルセパレータ28等で構成する。そして、前記疑似燃焼室47を負圧に保持した状態で、前記ピストンアッシ45を前記シリンダブロック40に設けられたシリンダボア42に接しながら往復運動させ、前記オイルセパレータ28に捕集されたエンジンオイルの量を測定する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどにおいて使用されるエンジンオイルの消費量を測定する技術に関する。
従来、エンジン運転時のエンジンオイルの消費量を知るために、エンジンを試験ベンチ上でファイアリングさせてエンジンオイル消費量を測定する試験が行われている。このようなエンジンオイル消費量測定方法として、例えば、運転前後のエンジンオイルの重量差を測定する重量法、同様にエンジンオイルの容量を計測する容量法(特許文献1)、エンジンオイル中にラジオアイソトープした成分を加え排気ガス中の放射能を計測するラジオアイソトープ法、エンジンオイル中の硫黄が消費されて発生するSO2を測定するSトレース法(特許文献2)などが、知られている。
ところで、エンジン運転条件下において、エンジンオイル消費量のうち、低負荷時においては全エンジンオイル消費量の約90%、速度全域においては全エンジンオイル消費量の30〜60%が、シリンダボアとピストンリングとの間から抜け出る透過エンジンオイルであることが報告されている(非特許文献1)。
特開昭59−63522号公報
特開平6−93822号公報
「SAE Technical Paper(No.2004−01−2909『火花点火エンジンのトータルのオイル消費に対する様々なオイル消費源の寄与』)、SAE International、2004年、p.14〜15」
上記背景技術に記載のエンジンオイル消費量測定方法では、例えば、重量法及び容量法では測定精度が低く、ラジオアイソトープ法では大規模な設備が必要となるためコストがかかり、また、Sトレース法では特殊な設備等が必要であり且つ評価に時間を要するといった、課題が残されている。
また、上記各測定方法では、エンジンをファイアリングしてエンジンオイル消費量を測定するので、エンジンとして組み上げられた状態において試験を行う必要があり、エンジン部品の開発の進み具合にばらつきが生じている場合などには、全てのエンジン部品が揃うまで、測定を行うことができなかった。
また、上述の通り、エンジンオイル消費量の大部分は、シリンダボアとピストンリングとの間から抜け出る透過エンジンオイルに占められているが、この原因の一つとして、エンジンのシリンダボアの変形が挙げられる。シリンダボアの変形により、ピストンリングとシリンダボアとの間隙が増大し、該間隙からエンジンオイルが抜け出るからである。
また、シリンダボアの変形が構造と冷却効果の違いによって気筒ごとに異なるので、気筒ごとにエンジンオイル消費量を知ることが、エンジン全体のエンジンオイル消費量を推定したり、エンジンオイル消費量の低減を図ったりするうえで、有効である。
しかし、上記のような従来のエンジンオイル測定方法は、エンジン全体としてのエンジンオイル消費量を測定する方法であるので、気筒ごとのエンジンオイル消費量を知ることができなかった。
また、シリンダボアの変形が構造と冷却効果の違いによって気筒ごとに異なるので、気筒ごとにエンジンオイル消費量を知ることが、エンジン全体のエンジンオイル消費量を推定したり、エンジンオイル消費量の低減を図ったりするうえで、有効である。
しかし、上記のような従来のエンジンオイル測定方法は、エンジン全体としてのエンジンオイル消費量を測定する方法であるので、気筒ごとのエンジンオイル消費量を知ることができなかった。
そこで、本発明では、エンジンオイル消費量のうちシリンダボアの変形に起因するエンジンオイル消費量分を、簡易且つ迅速に評価する手法を提案する。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、シリンダブロック、オイルパン、クランクシャフト及びピストンアッシを少なくとも備えた試験用エンジンに装着されるオイル消費量測定装置であって、一端閉塞の円筒状体であって、前記シリンダブロックに形成された気筒の蓋を成し、その内部に燃焼のための機構を備えない燃焼室を形成する気筒カバーと、前記燃焼室からの排気通路を構成する排気管と、前記排気管に接続された強制排気手段と、前記排気管において前記気筒カバーと前記強制排気手段との間に設けられたオイル分離手段と、前記試験用エンジンのピストンアッシが前記シリンダブロック内を往復運動して、前記オイル分離手段に捕集されたエンジンオイルの量を測定するオイル量測定手段とを備えるものである。
請求項2においては、前記燃焼室内を常に負圧に保持するものである。
請求項3においては、前記燃焼室への気体流入を制御する調圧弁と、前記燃焼室内の圧力を測定する圧力検出手段と、前記調圧弁、圧力測定手段、および前記強制排気手段の動作を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、圧力検出手段からの検出信号に基づいて前記調圧弁および強制排気手段を、前記燃焼室が負圧を保持するように制御するものである。
請求項4においては、前記気筒カバーと上死点に位置するピストンヘッドにて形成される容積を隙間容積とした場合に、ピストンアッシが往復運動したときに、前記燃焼室内を負圧に保持できる容積を隙間容積に確保するものである。
請求項5においては、エンジンにおいて使用されるエンジンオイルの消費量を測定するオイル消費量測定方法において、シリンダブロック、オイルパン、クランクシャフト及びピストンアッシを少なくとも備えた試験用エンジンの、前記シリンダブロックに形成された気筒に円筒状体の気筒カバーを取り付けて、該気筒カバーの内部に燃焼のための機構を備えない燃焼室を形成し、前記ピストンアッシを前記シリンダブロックに形成された気筒内で往復運動させ、前記燃焼室に浸出したエンジンオイルを捕集し、捕集したエンジンオイルによりエンジンオイル消費量を測定するものである。
請求項6においては、前記燃焼室内を常に負圧に保持するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、エンジンにおけるエンジンオイルの消費量のうち、シリンダボアの変形等に起因して、該シリンダボアとピストンリングの間から抜け出るエンジンオイルの量を測定することができる。このエンジンオイル消費量は、全エンジンオイル消費量のうち大きな割合を占めること及び全エンジンオイル量との相関関係が報告されているので、全エンジンオイル消費量の評価を行うこともできる。
気筒ごとにエンジンオイル消費量を測定することができるので、シリンダボアの変形を気筒ごとに評価することができる。
測定において、シリンダヘッド等のファイアリング試験を行うために不可欠な構成部品が不要であるので、全エンジン部品を揃えずに、また、エンジンのファイアリング試験のための適合調整を行わずに、早期の段階で簡易に測定を行うことができる。
気筒ごとにエンジンオイル消費量を測定することができるので、シリンダボアの変形を気筒ごとに評価することができる。
測定において、シリンダヘッド等のファイアリング試験を行うために不可欠な構成部品が不要であるので、全エンジン部品を揃えずに、また、エンジンのファイアリング試験のための適合調整を行わずに、早期の段階で簡易に測定を行うことができる。
請求項2においては、最もエンジンオイル消費量が多いエンジンの吸気過程の状態を保持して測定を行うこととなり、効率的に測定を行うことができる。
また、エンジンオイルの逆流を防止して、測定精度を向上させることができる。
また、エンジンオイルの逆流を防止して、測定精度を向上させることができる。
請求項3においては、最もエンジンオイル消費量が多いエンジンの吸気過程の状態を保持して測定を行うこととなり、効率的に測定を行うことができる。
また、エンジンオイルの逆流を防止して、測定精度を向上させることができる。
また、エンジンオイルの逆流を防止して、測定精度を向上させることができる。
請求項4においては、隙間容積を増大させることによって、燃焼室内の圧力変動を減少させることができ、より圧力変動が小さい状態で測定を行うことで、測定のばらつきの抑制に寄与することができる。
請求項5においては、エンジンにおけるエンジンオイルの消費量のうち、シリンダボアの変形等に起因して、該シリンダボアとピストンリングの間から抜け出るエンジンオイルの量を測定することができる。このエンジンオイル消費量は、全エンジンオイル消費量のうち大きな割合を占めること及び全エンジンオイル量との相関関係が報告されているので、全エンジンオイル消費量の評価を行うこともできる。
気筒ごとにエンジンオイル消費量を測定することができるので、シリンダボアの変形を気筒ごとに評価することができる。
測定において、シリンダヘッド等のファイアリング試験を行うために不可欠な構成部品が不要であるので、全エンジン部品を揃えずに、また、エンジンのファイアリング試験のための適合調整を行わずに、早期の段階で簡易に測定を行うことができる。
気筒ごとにエンジンオイル消費量を測定することができるので、シリンダボアの変形を気筒ごとに評価することができる。
測定において、シリンダヘッド等のファイアリング試験を行うために不可欠な構成部品が不要であるので、全エンジン部品を揃えずに、また、エンジンのファイアリング試験のための適合調整を行わずに、早期の段階で簡易に測定を行うことができる。
請求項6においては、最もエンジンオイル消費量が多いエンジンの吸気過程の状態を保持して測定を行うこととなり、効率的に測定を行うことができる。
また、エンジンオイルの逆流を防止して、測定精度を向上させることができる。
また、エンジンオイルの逆流を防止して、測定精度を向上させることができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1はモータリングベンチ装置の一例を示す図、図2はオイル消費量測定装置の構成を示す図、図3はピストンアッシ往復運動時の気筒内圧の変化を示す図である。
図1はモータリングベンチ装置の一例を示す図、図2はオイル消費量測定装置の構成を示す図、図3はピストンアッシ往復運動時の気筒内圧の変化を示す図である。
本発明に係るオイル消費量測定方法は、エンジンのシリンダブロックに形成されるシリンダボアの内周とピストンリングの外周との間を透過して、クランク室側から燃焼室側へ浸出するエンジンオイルの量を測定する方法である。
このオイル消費量測定方法により、エンジンにおけるエンジンオイルの消費量のうち、シリンダボアの変形等に起因して、該シリンダボアとピストンリングの間から抜け出るエンジンオイルの量を測定することができる。また、このエンジンオイル消費量は、全エンジンオイル消費量のうち大きな割合を占めること及び全エンジンオイル量との相関関係が報告されているので、シリンダボアの変形とエンジンオイル消費量との相関関係の評価を行うことができる。
このオイル消費量測定方法により、エンジンにおけるエンジンオイルの消費量のうち、シリンダボアの変形等に起因して、該シリンダボアとピストンリングの間から抜け出るエンジンオイルの量を測定することができる。また、このエンジンオイル消費量は、全エンジンオイル消費量のうち大きな割合を占めること及び全エンジンオイル量との相関関係が報告されているので、シリンダボアの変形とエンジンオイル消費量との相関関係の評価を行うことができる。
前記オイル消費量測定方法は、図1に示すように、オイル消費量測定装置20を、モータリングベンチ装置10とともに用いて、行われる。
なお、モータリングベンチ装置10は、例えば、駆動手段11と、トルク測定手段12と、試験用エンジン13を支持する試験台14を備えるものである。モータリングベンチ装置10では、試験用エンジン13を駆動手段11の動力で回転させて、試験を行う。
なお、モータリングベンチ装置10は、例えば、駆動手段11と、トルク測定手段12と、試験用エンジン13を支持する試験台14を備えるものである。モータリングベンチ装置10では、試験用エンジン13を駆動手段11の動力で回転させて、試験を行う。
前記試験用エンジン13は、シリンダブロック、オイルパン、クランクシャフト及びピストンアッシの各構成部材を少なくとも備えるものである。すなわち、少なくとも上記各構成部材を備えた試験用エンジン13において、エンジンオイル消費量の測定を行うことができる。
従って、エンジンの上記構成部材以外の構成部品(例えば、シリンダヘッド等の従来のファイアリング試験を行うために不可欠な構成部品)の完成を待たずに、エンジンオイル消費量の測定を行うことができるので、比較的早期の段階から、シリンダボア42の変形とエンジンオイル消費量との相関関係の評価を行うことができる。また、エンジンの回転数や燃料噴射量の決定など、ファイアリング試験のための適合調整を行うための時間が不要となる。
従って、エンジンの上記構成部材以外の構成部品(例えば、シリンダヘッド等の従来のファイアリング試験を行うために不可欠な構成部品)の完成を待たずに、エンジンオイル消費量の測定を行うことができるので、比較的早期の段階から、シリンダボア42の変形とエンジンオイル消費量との相関関係の評価を行うことができる。また、エンジンの回転数や燃料噴射量の決定など、ファイアリング試験のための適合調整を行うための時間が不要となる。
前記試験用エンジン13は、通常のエンジンに備えられるシリンダヘッドが備えられず、該シリンダヘッドの代わりに、オイル消費量測定装置20が試験用エンジン13に取り付けられる。
図2に示すように、オイル消費量測定装置20には、疑似ヘッド21と、気筒カバー22と、内圧調整機構と、オイル計測機構などが、具備される。
なお、図2に示す、40はシリンダブロック、41は冷却回路、42はシリンダボア、45はピストンアッシ、45aはピストンヘッド、45bはピストンリング、46はクランクシャフトである。
なお、図2に示す、40はシリンダブロック、41は冷却回路、42はシリンダボア、45はピストンアッシ、45aはピストンヘッド、45bはピストンリング、46はクランクシャフトである。
前記疑似ヘッド21は、シリンダブロック40にガスケット23を介して取り付けられるものであり、該シリンダブロック40に形成された気筒と連続し、シリンダボア42と略同径の孔21aが穿設されたものである。疑似ヘッド21では、シリンダブロック40に形成された気筒のうち、エンジンオイル消費量を計測しない気筒を閉塞することもできる。
また、前記気筒カバー22は、筒体22aの一側の端部にフランジ22cが形成され、該筒体22aの他側の端部がガスケット24を介して蓋体22bで閉塞された、一端閉塞の円筒状体である。前記筒体22aの内周22dの径は前記シリンダブロック40のシリンダボア42と略同一に形成される。
前記気筒カバー22のフランジ22cは、前記疑似ヘッド21にガスケット23を介して取り付けられて、前記気筒カバー22にて、前記シリンダブロック40に形成された気筒の蓋が構成される。
そして、疑似ヘッド21の孔21aと、気筒カバー22の内周22dとによって、該疑似ヘッド21及び気筒カバー22の内部に、燃料噴射や混合などの燃焼のための機構を備えない燃焼室(以下、疑似燃焼室47と記載する)が形成される。つまり、通常エンジンにおいて、上死点にあるピストンヘッドと、シリンダヘッドにより形成される燃焼室の位置に、燃焼のための機構を備えない空間(前記疑似燃焼室47)が形成されることとなる。
なお、前記疑似ヘッド21及び気筒カバー22と、上死点に位置するピストンヘッド45aにて形成される容積を隙間容積とする。
そして、疑似ヘッド21の孔21aと、気筒カバー22の内周22dとによって、該疑似ヘッド21及び気筒カバー22の内部に、燃料噴射や混合などの燃焼のための機構を備えない燃焼室(以下、疑似燃焼室47と記載する)が形成される。つまり、通常エンジンにおいて、上死点にあるピストンヘッドと、シリンダヘッドにより形成される燃焼室の位置に、燃焼のための機構を備えない空間(前記疑似燃焼室47)が形成されることとなる。
なお、前記疑似ヘッド21及び気筒カバー22と、上死点に位置するピストンヘッド45aにて形成される容積を隙間容積とする。
本実施例においては、オイル消費量測定装置20に気筒カバー22を一つ備えているが、気筒カバー22を複数備えて複数の気筒についてエンジンオイル消費量を一度に測定することもできる。
前記内圧制御機構は、調圧弁25と、圧力センサ26と、排気管27と、排気ポンプ30と、制御装置31とにより、構成される。
前記調圧弁25は、疑似燃焼室47への気体の流入量を調整することにより、疑似燃焼室47内の圧力を調整する弁体であり、本実施例においては、前記気筒カバー22の蓋体22bに備えられる。
前記圧力センサ26は、前記疑似燃焼室47内の圧力を測定する圧力測定手段であり、本実施例においては、前記気筒カバー22の筒体22aに備えられる。
前記排気管27は、前記気筒カバー22内にその一端が開口され、疑似燃焼室47の排気通路を形成するものである。該排気管27は、途中にオイルセパレータ28を介して、疑似燃焼室47内の強制排気手段である排気ポンプ30に接続される。
前記圧力センサ26は、前記疑似燃焼室47内の圧力を測定する圧力測定手段であり、本実施例においては、前記気筒カバー22の筒体22aに備えられる。
前記排気管27は、前記気筒カバー22内にその一端が開口され、疑似燃焼室47の排気通路を形成するものである。該排気管27は、途中にオイルセパレータ28を介して、疑似燃焼室47内の強制排気手段である排気ポンプ30に接続される。
そして、前記圧力センサ26、調圧弁25、排気ポンプ30は、圧力制御手段として機能する制御装置31に電気的に接続され、該制御装置31による制御を受ける。
制御装置31では、圧力センサ26にて検出された疑似燃焼室47の圧力値に基づいて、疑似燃焼室47内の圧力が所定範囲内の値となるように、排気ポンプ30の排気量を調整したり、調圧弁25を開閉動作させたりする、制御を行う。
制御装置31では、圧力センサ26にて検出された疑似燃焼室47の圧力値に基づいて、疑似燃焼室47内の圧力が所定範囲内の値となるように、排気ポンプ30の排気量を調整したり、調圧弁25を開閉動作させたりする、制御を行う。
前記オイル計測機構は、前記オイルセパレータ28と、捕集量検出センサ29と、計測装置32とで構成される。
前記シリンダボア42の内周とピストンアッシ45に具備されるピストンリング45bとの間を透過して気筒カバー22内へ浸出してきたエンジンオイルは、排気ポンプ30により排気管27へ吸入される。オイルセパレータ28は、この排気管27へ吸入されたエンジンオイルを捕集する、オイル分離手段である。
そして、前記捕集量検出センサ29は、前記オイルセパレータ28にて捕集されたエンジンオイルの量を検出するものである。捕集量検出センサ29として、例えば、オイルセパレータ28に捕集されたエンジンオイルの変位、容積又は重量の検出する検出手段を採用することができる。
そして、前記捕集量検出センサ29は、前記オイルセパレータ28にて捕集されたエンジンオイルの量を検出するものである。捕集量検出センサ29として、例えば、オイルセパレータ28に捕集されたエンジンオイルの変位、容積又は重量の検出する検出手段を採用することができる。
前記捕集量検出センサ29の検出信号は、計測装置32に伝達され、該計測装置32では所定時間あたりのエンジンオイルの消費量を算出する。従って、前記捕集量検出センサ29と計測装置32とで、オイル量測定手段として機能する。
なお、前記計測装置32は、モニタ等を備えた汎用コンピュータ35にて機能させることができ、エンジンオイルの消費量をモニタに出力するように構成することができる。
なお、前記計測装置32は、モニタ等を備えた汎用コンピュータ35にて機能させることができ、エンジンオイルの消費量をモニタに出力するように構成することができる。
上記オイル消費量測定装置20を用いてエンジンオイルの消費量の測定するに際して、試験用エンジン13は、エンジンオイルの温度と、冷却水の流量と、疑似燃焼室47内の圧力が制御された状態で、回転駆動される。
前記シリンダブロック40において、冷媒の温度は、エンジンの冷却水路41の出口及び(又は)入口にて測定される。また、エンジンオイルの温度として、オイルパン内のエンジンオイルの温度が測定される。そして、エンジンオイルの温度が所定の温度範囲内を保持するように、冷却水路41に導通される冷媒の温度が制御される。
なお、冷媒の温度は、油温を略80℃に保持することのできる温度とすることが望ましい。
シリンダブロック40やエンジンオイルの温度変化によって、エンジンオイルの消費量は変動するため、これらの温度を略一定となるように制御して、エンジンオイルの消費量を計測することで、より高精度に測定試験を行うことができる。
なお、冷媒の温度は、油温を略80℃に保持することのできる温度とすることが望ましい。
シリンダブロック40やエンジンオイルの温度変化によって、エンジンオイルの消費量は変動するため、これらの温度を略一定となるように制御して、エンジンオイルの消費量を計測することで、より高精度に測定試験を行うことができる。
また、オイル消費量測定装置20では、オイル消費量を計測する間の疑似燃焼室47内の圧力は、負圧を保持するように制御される。
図3に示すように、ピストンアッシ45が往復運動することによって、疑似燃焼室47の内圧が変化するが、オイル消費量測定装置20では、該疑似燃焼室47の内圧が常に負圧を保持するように、前記内圧制御機構にて制御される。なお、疑似燃焼室47の最大内圧は、大気圧よりも0.5MPa以上低い値とすることが望ましい。
疑似燃焼室47内部が正圧となれば、ピストンリング45bとシリンダボア42の内周との間から、気筒カバー22内へ浸出してきたエンジンオイルが、再びシリンダブロック40へ逆流する現象が発生し、シリンダボア42の変形に基づくエンジンオイル消費量を精確に測定することが困難となるからである。
疑似燃焼室47内部が正圧となれば、ピストンリング45bとシリンダボア42の内周との間から、気筒カバー22内へ浸出してきたエンジンオイルが、再びシリンダブロック40へ逆流する現象が発生し、シリンダボア42の変形に基づくエンジンオイル消費量を精確に測定することが困難となるからである。
さらに、前記疑似燃焼室47は、前記シリンダブロック40にシリンダヘッドが取り付けられて形成される気筒よりも筒方向に長尺に形成される。これは、ピストンアッシ45が往復運動したときの、疑似燃焼室47の内圧の変動を低減させ、より精確な測定を行うためである。従って、疑似ヘッド21及び気筒カバー22により形成される前記隙間容積は、ピストンアッシ45が往復運動したときに、疑似燃焼室47の内圧が常に大気圧より低い状態を保持できるために必要な容積であって、該疑似燃焼室47内の圧力変動がより小さい値となるように決定され、これに応じて前記気筒カバー22の筒体22aの長さが決定される。
一般に、エンジンにおいて、ピストンアッシが往復運動することによって、吸気・圧縮・膨張・排気過程と呼ばれる一連のサイクルで、燃焼室内の状態が変化する。
本発明に係るオイル消費量測定装置20では、疑似燃焼室47の負圧状態が常に保持されるので、上記サイクルのうち、吸気過程におけるシリンダブロックの状態が現出されることになる。吸気過程では、シリンダボア42とピストンリング45bとの間から浸出するエンジンオイルの量が最も顕著であり、オイル消費量が最も多い。
従って、シリンダボア42とピストンリング45bとの間から浸出するエンジンオイルの量を効率的に測定することになるので、迅速且つ簡易に、シリンダボア42の変形とエンジンオイル消費量との相関関係を評価することができる。
本発明に係るオイル消費量測定装置20では、疑似燃焼室47の負圧状態が常に保持されるので、上記サイクルのうち、吸気過程におけるシリンダブロックの状態が現出されることになる。吸気過程では、シリンダボア42とピストンリング45bとの間から浸出するエンジンオイルの量が最も顕著であり、オイル消費量が最も多い。
従って、シリンダボア42とピストンリング45bとの間から浸出するエンジンオイルの量を効率的に測定することになるので、迅速且つ簡易に、シリンダボア42の変形とエンジンオイル消費量との相関関係を評価することができる。
また、オイル消費量測定装置20では、シリンダボア42ごとに、エンジンオイル消費量を測定することができるので、シリンダボア42ごとに該シリンダボア42の変形とエンジンオイル消費量との相関関係を評価することができる。
10 モータリングベンチ装置
13 試験用エンジン
14 試験台
20 オイル消費量測定装置
21 疑似ヘッド
22 気筒カバー
25 調圧弁
26 圧力センサ
27 排気管
28 オイルセパレータ
29 捕集量検出センサ
30 排気ポンプ
31 制御装置
32 計測装置
40 シリンダブロック
41 冷却水路
42 シリンダボア
45 ピストンアッシ
45a ピストンヘッド
45b ピストンリング
13 試験用エンジン
14 試験台
20 オイル消費量測定装置
21 疑似ヘッド
22 気筒カバー
25 調圧弁
26 圧力センサ
27 排気管
28 オイルセパレータ
29 捕集量検出センサ
30 排気ポンプ
31 制御装置
32 計測装置
40 シリンダブロック
41 冷却水路
42 シリンダボア
45 ピストンアッシ
45a ピストンヘッド
45b ピストンリング
Claims (6)
- シリンダブロック、オイルパン、クランクシャフト及びピストンアッシを少なくとも備えた試験用エンジンに装着されるオイル消費量測定装置であって、
一端閉塞の円筒状体であって、前記シリンダブロックに形成された気筒の蓋を成し、その内部に燃焼のための機構を備えない燃焼室を形成する気筒カバーと、
前記燃焼室からの排気通路を構成する排気管と、
前記排気管に接続された強制排気手段と、
前記排気管において前記気筒カバーと前記強制排気手段との間に設けられたオイル分離手段と、
前記試験用エンジンのピストンアッシが前記シリンダブロック内を往復運動して、前記オイル分離手段に捕集されたエンジンオイルの量を測定するオイル量測定手段とを備えることを特徴とする
オイル消費量測定装置。 - 前記燃焼室内を常に負圧に保持することを特徴とする、
請求項1に記載のオイル消費量測定装置。 - 前記燃焼室への気体流入を制御する調圧弁と、
前記燃焼室内の圧力を測定する圧力検出手段と、
前記調圧弁、圧力測定手段、および前記強制排気手段の動作を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、圧力検出手段からの検出信号に基づいて前記調圧弁および強制排気手段を、前記燃焼室が負圧を保持するように制御することを特徴とする、
請求項1に記載のオイル消費量測定装置。 - 前記気筒カバーと上死点に位置するピストンヘッドにて形成される容積を隙間容積とした場合に、
ピストンアッシが往復運動したときに、前記燃焼室内を負圧に保持できる容積を隙間容積に確保することを特徴とする、
請求項2又は請求項3に記載のオイル消費量測定装置。 - エンジンにおいて使用されるエンジンオイルの消費量を測定するオイル消費量測定方法において、
シリンダブロック、オイルパン、クランクシャフト及びピストンアッシを少なくとも備えた試験用エンジンの、前記シリンダブロックに形成された気筒に円筒状体の気筒カバーを取り付けて、該気筒カバーの内部に燃焼のための機構を備えない燃焼室を形成し、
前記ピストンアッシを前記シリンダブロックに形成された気筒内で往復運動させ、前記燃焼室に浸出したエンジンオイルを捕集し、捕集したエンジンオイルによりエンジンオイル消費量を測定することを特徴とする、
オイル消費量測定方法。 - 前記燃焼室内を常に負圧に保持することを特徴とする、
請求項5に記載のオイル消費量測定方法。
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