JP2008201388A - ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキパッドの交換に起因して不要な液圧系異常が報知されることを回避する。
【解決手段】ブレーキ装置においては、イグニッションスイッチのオフ時にエアサスペンション装置のストローク量を監視し、そのストローク量の履歴に基づいてジャッキアップがなされたこと、ひいてはブレーキパッドの交換がなされたことを判定する。そして、イグニッションスイッチが再度オンされたときに液圧系異常が判定されると、ブレーキパッドの交換履歴がある場合には、第1回目のブレーキ操作における液圧系異常の判定を無効化する。
【選択図】図6

Description

本発明はブレーキ装置に関し、特に作動液の液圧によって制動力を発生するディスクブレーキを備えたブレーキ装置に関する。
従来より、ブレーキペダルの操作力に応じた液圧を液圧回路内に発生させ、ディスクブレーキにその液圧回路内の液圧を供給することにより車輪に制動力を付与するブレーキ装置が知られている。このディスクブレーキは、車体に取り付けられたキャリパと、車輪とともに回転するディスクロータとを含んで構成される。キャリパは、ディスクロータを挟持して制動力を発生する一対のブレーキパッドと、ブレーキパッドをディスクロータに対して接離させるピストンを有するシリンダ部とを含んでいる。シリンダ部に液圧が供給されると、ピストンが駆動されてブレーキパッドをディスクロータに押し付け、その摩擦力により車輪に制動力が付与される(たとえば特許文献1参照)。
ブレーキパッドは、経年によりその摩耗が進むため、ある程度すり減ったところで交換されなければ適切な制動力が得られなくなる可能性がある。そこで、特許文献1に記載のブレーキ装置においては、イグニッションスイッチが入れられたときに作動液の液圧を発生させるポンプを駆動する。そして、その液圧の立ち上がり時間が所定時間よりも遅れるときにブレーキ装置の異常を判定して警報ランプを点灯させ、ブレーキパッドの交換等を促すようにしている。
特開2004−284444号公報(図2等)
ところで、このような液圧の立ち上がりの遅れは、ブレーキパッドの摩耗時においてのみ発生するのではなく、ブレーキパッドの交換直後においても発生し得る。すなわち、ブレーキパッドの交換作業においては一般に、一旦ブレーキパッドを押し広げてディスクロータを引き抜き、その後にキャリパから摩耗したブレーキパッドが取り外されて新しいブレーキパッドに交換される。そのブレーキパッドが押し広げられる際にシリンダ部のピストンが後退するため、ブレーキパッドの交換後の初回のブレーキ操作時においては、ブレーキパッドとディスクロータとのクリアランスがつまるまでの消費液量が増え、液圧の立ち上がりが遅れる。その結果、車載電子制御装置(以下「ECU」という)は、これを液圧応答遅れと認識して液圧系異常を表すダイアグノーシスコード(以下「ダイアグ」という)を記憶する場合がある。
すなわち、ECUは通常、4輪のホイールシリンダ圧を監視し、作動液の漏れ、液圧回路のアクチュエータを構成する電磁弁への異物の混入、エア抜き中のライン圧の低下等による液圧系異常のダイアグを記憶する場合がある。液圧系異常は液圧制御性の急激な低下に対するウォーニングであるため、そのダイアグが立てられると、その異常を報知するための表示が行われる。
しかしながら、ブレーキパッドの交換そのものは液圧系異常とは本来関係がない。このため、液圧系異常のダイアグがブレーキパッドの交換に起因して立てられた場合には、作業者がその旨を確認した後にダイアグの消去を逐一行う必要があり、無駄な作業を伴うといった問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、ブレーキパッドの交換に起因した不要な液圧系異常の報知を回避することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のブレーキ装置は、車体に対して取り付けられたシリンダ部、シリンダ部にて液圧を受けて摺動するピストン、およびピストンに押圧されて変位するブレーキパッドを含むキャリパと、車輪とともに回転するディスクロータとを含むディスクブレーキを有し、ブレーキペダルの操作力に応じた液圧を液圧回路内に発生させ、その液圧をシリンダ部に供給してブレーキパッドをディスクロータに押し付けることにより各車輪に制動力を付与するブレーキ装置において、シリンダ部の液圧を検出するシリンダ圧検出部と、シリンダ部の液圧の大きさに基づいて液圧系異常を判定する異常判定部と、液圧系異常の判定結果を表すダイアグ情報を出力するダイアグ情報出力部と、ブレーキパッドが交換されたことを判定するパッド交換判定部と、を備える。
異常判定部は、パッド交換判定部によりブレーキパッドの交換がなされたと判定された場合、その判定後の第1回目の液圧系異常の判定を無効化する。
この態様によると、シリンダ部の液圧の大きさに基づいて、液圧回路の液圧系異常が判定される。たとえば、シリンダ部の液圧が小さいなど想定される範囲内にない場合、あるいはシリンダ部の液圧の変化が想定外に遅れる場合などに液圧系異常が判定され得る。この液圧系異常については、ディスクブレーキの故障、液圧回路の他のアクチュエータの故障、液圧回路における作動液の漏れなど種々の要因が考えられ得る。ここでは、その要因として、ブレーキパッドの交換後の初回のブレーキ操作時における液圧の立ち上がりの遅れを想定する。すなわち、ブレーキパッドの交換後の初回のブレーキ操作時には、ブレーキパッドをキャリパ内における定常位置に変位させるために余分な液圧が要されるため、一時的に液圧制御の応答性が低下する。しかし、このブレーキパッドの交換のみが液圧系異常の判定の原因となる場合には、1回目のブレーキ操作によって液圧は正常に戻ると考えられる。そこで、ブレーキパッドの交換がなされたと判定された場合には、その判定後の第1回目の液圧系異常の判定を無効化するようにしている。これにより、ブレーキパッドの交換に起因して液圧系異常を示すダイアグ情報が出力されるのを防止し、その液圧系異常の報知されることを回避することができる。また、一旦記憶された液圧系異常のダイアグがブレーキパッドの交換に起因することを逐一確認し、その後に消去するといった煩雑な作業を行う必要もなくなる。
具体的には、車体がジャッキアップされたことを推定するための物理量を検出する検出部と、検出部により検出された物理量の履歴を保持する検出履歴保持部と、をさらに備えてもよい。そして、パッド交換判定部は、検出履歴保持部に保持された上記物理量の履歴に基づき、前回のイグニッションスイッチのオフ後に車体がジャッキアップされたと推定される場合に、ブレーキパッドが交換されたと判定するようにしてもよい。
すなわち、ブレーキパッドの交換は一般に、イグニッションスイッチをオフにし、車体のジャッキアップをした状態でその作業が行われる。ここでは、ジャッキアップがされたことを推定するための物理量を検出し、その物理量の履歴により前回のイグニッションスイッチのオフ後に車体がジャッキアップされたと推定される場合に、ブレーキパッドが交換されたと判定する。なお、この物理量の履歴は、ブレーキパッドの交換後の1回目のブレーキ操作においてのみ参照できればよい。逆に、古い履歴により誤判定をおこさないように、この物理量の履歴は、たとえばその参照ごと、あるいはイグニッションスイッチのオフごとにクリアされるようにしてもよい。
より具体的には、上記検出部は、車体においてジャッキアップされる部分の近傍に設けられてその歪みを上記物理量として検出する歪み検出部からなるものでもよい。そして、パッド交換判定部は、検出履歴保持部に保持された歪みの履歴に基づき、前回のイグニッションスイッチのオフ後にその歪みが予め設定した判定基準値以上となった履歴がある場合に、ブレーキパッドが交換されたと判定してもよい。
すなわち、車体のジャッキアップがなされると、その近傍部分に歪みが発生する。ここでは、ジャッキアップがされたと判定できる歪み量の判定基準値を予め設定しておき、前回のイグニッションスイッチのオフ後にその歪みがその判定基準値以上となった履歴がある場合に、ブレーキパッドが交換されたと判定する。
あるいは、上記検出部は、車体に設けられて車輪を支持するサスペンションのストローク量を上記物理量として検出するストローク検出部からなるものでもよい。そして、パッド交換判定部は、検出履歴保持部に保持されたストローク量の履歴に基づき、前回のイグニッションスイッチのオフ後にそのストローク量が予め設定した判定基準値以上となった履歴がある場合に、ブレーキパッドが交換されたと判定してもよい。
すなわち、車体のジャッキアップがなされると、サスペンションのストローク量が増大する。ここでは、ジャッキアップがされたと判定できるストローク量の判定基準値を予め設定しておき、前回のイグニッションスイッチのオフ後にそのストローク量がその判定基準値以上となった履歴がある場合に、ブレーキパッドが交換されたと判定する。
また、ブレーキパッドの摩耗量が所定量以上となったときに、そのブレーキパッドの摩耗を電気的に検出するパッドウェアインジケータをさらに備えてもよい。そして、パッド交換判定部は、パッドウェアインジケータから取得した検出信号に基づいて、ブレーキパッドの摩耗の検出状態から非検出状態への切り替わりがあったと判定した場合に、ブレーキパッドが交換されたと判定してもよい。
すなわち、パッドウェアインジケータによりブレーキパッドの摩耗が検出されてから、それが再び検出されなくなると、ブレーキパッドが交換されたと推定される。この態様によれば、特にもともとパッドウェアインジケータを搭載した車両においては装置や部品を追加することなく、低コストに実現できるという利点がある。
また、車両の停車状態を検出する停車状態検出部と、車両の傾斜状態を検出する傾斜状態検出部と、をさらに備えてもよい。そして、異常判定部は、停車状態検出部により車両の停車状態が検出され、傾斜状態検出部により車両の傾斜状態が実質的にゼロであることが検出され、シリンダ部の液圧に影響を及ぼす他のダイアグ情報が出力されておらず、さらに前回イグニッションスイッチがオフされてから少なくともブレーキパッドの交換に最低限必要な所要時間が経過している場合にのみ、上記液圧系異常の判定の無効化を許容するようにしてもよい。
ここでいう「他のダイアグ情報」は、シリンダ部の液圧そのもの以外の情報から得られるダイアグ情報を含み得る。たとえば電磁弁等の液圧回路の各種アクチュエータの故障を表すダイアグ情報、シリンダ部の上流側のライン圧の異常を表すダイアグ情報などが含まれ得る。
すなわち、車両の走行中や車両が坂道にある場合には、内容の如何はともかく液圧系異常を素早く報知して運転者に注意を喚起するほうが安全性の確保につながる。また、シリンダ部の液圧に影響を及ぼす他のダイアグ情報であることが明確であれば、その液圧系異常を素早く報知するのが好ましい。さらに、前回イグニッションスイッチがオフにされてからの時間からブレーキパッドの交換が不可能であることが明らかであれば、無効化の処理は必要ない。そこで、ここではこれらのいずれにも該当しないときに液圧系異常の判定の無効化を許容する。
本発明のブレーキ装置によれば、ブレーキパッドの交換に起因して不要な液圧系異常が報知されることを回避できる。
以下、図面を参照しつつ本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るブレーキ装置を備えた車両の模式図である。
車両10においては、前輪14Fおよび後輪14Rの各車輪(これらを総称して「車輪14」という)と車体12との間に、空気ばね16とアブソーバ18を組み合わせて構成されるエアサスペンション装置が装着されている。空気ばね16は、アブソーバ18を取り囲むように形成されたエアチャンバ20に圧縮空気を充填することで実現される。エアチャンバ20内の圧縮空気がばねとして作用し、車輪14を弾性支持することによって、車輪14の衝撃が車体12に直接伝達されるのを防止する。また、エアチャンバ20の容積を変化させることで、車輪14毎に車高を調整できる。アブソーバ18は、車両10の車体12側(ばね上)と車輪14側(ばね下)との間に減衰力を発生させるいわゆる電磁アブソーバからなる。
各車輪14の近傍には、車輪位置での車高を検出する車高センサ104がそれぞれ配置されている。この車高センサ104は、車軸と車体12とを連結したリンクの変位を測定することで、車体12と車輪14との相対距離を検出するものでもよいし、または車体12と路面の間の距離をレーザなどで測定するものでもよい。
車体12には、空気ばね16のエアチャンバ内の空気圧を検出するための空気圧センサ106が車輪毎に設けられている。この空気圧センサ106は、たとえば、エアチャンバに連通した通路内に設けた薄膜の変位を電気的に検出して空気圧を測定するタイプのものである。
各車輪14の近傍には、その回転速度から車速を検出する車輪速センサ110がそれぞれ設けられている。
空気ばね16のエアチャンバ20は、空気供給ライン190と連通している。空気供給ライン190の途中には、各車輪14に対応してそれぞれ空気圧制御バルブ140が設けられている。
車体12には、モータ162により駆動されて空気供給ライン190に圧縮空気を供給するためのコンプレッサ160が備えられている。モータ162が回転すると、空気吸入口164を介して外部から空気が取り込まれ、コンプレッサ160により圧縮される。圧縮された空気はドライヤ174を介して乾燥され、空気供給ライン190に供給される。
車体12には、コンプレッサ160から供給される圧縮空気を蓄えることのできる高圧タンク166と、高圧タンク166への空気の流出入を制御する高圧タンクバルブ168が設けられている。高圧タンク166は、コンプレッサ160から圧縮空気を送り込むことで、たとえば700〜800kPaに維持されている。高圧タンク166とコンプレッサ160の両方から圧縮空気を空気供給ライン190に供給することで、空気ばねの増圧時の応答性を向上させている。
ドライヤ174から供給された空気は、逆止弁178を経由して空気供給ライン190に流入する。逆止弁178は、コンプレッサ160側から空気供給ライン190への空気の流れのみを許容する。さらに、この逆止弁178をバイパスするように、絞り176が設けられている。空気供給ライン190からの空気は、絞り176に流入して流速を低下させられてからドライヤ174を通過し、排気バルブ170を介してサイレンサ172から車外に放出される。
図2は、車両に搭載されるブレーキ装置70の液圧回路を示す系統図である。
ブレーキ装置70は、車両用の電子制御式ブレーキシステム(ECB)を構成しており、運転者によるブレーキペダル54の操作に応じて車両の四輪のブレーキを独立かつ最適に設定する。ブレーキ装置70は、各車輪14にディスクブレーキを設けて構成されており、ブレーキペダル54の操作力に応じた液圧を液圧回路内に発生させ、その液圧を各ディスクブレーキに供給することにより各車輪14に制動力を付与する。本実施の形態では、右前輪、左前輪、右後輪、左後輪にそれぞれ設けられたディスクブレーキ35FR,35FL,35RR,35RLを総称して「ディスクブレーキ35」という。
ブレーキペダル54は、運転者による踏み込み操作に応じて作動液としてのブレーキフルードを送り出すマスタシリンダ56に接続されている。また、ブレーキペダル54には、その踏み込みストロークを検出するためのストロークセンサ46が設けられている。
さらに、マスタシリンダ56には、リザーバタンク26が接続されており、マスタシリンダ56の一方の出力ポートには、開閉弁23を介して、運転者によるブレーキペダル54の操作力に応じた反力を創出するストロークシミュレータ24が接続されている。なお、開閉弁23は、非通電時に閉状態にあり、運転者によるブレーキペダル54の操作が検出された際に開状態に切り換えられる常閉型電磁弁である。
マスタシリンダ56の一方の出力ポートには、右前輪用のブレーキ油圧制御管58が接続されている。ブレーキ油圧制御管58は、図示されない右前輪に対して制動力を付与する右前輪用のホイールシリンダ36FRに接続されている。また、マスタシリンダ56の他方の出力ポートには、左前輪用のブレーキ油圧制御管60が接続されている。ブレーキ油圧制御管60は、図示されない左前輪に対して制動力を付与する左前輪用のホイールシリンダ36FLに接続されている。
右前輪用のブレーキ油圧制御管58の中途には、右電磁開閉弁22FRが設けられており、左前輪用のブレーキ油圧制御管60の中途には、左電磁開閉弁22FLが設けられている。これらの右電磁開閉弁22FRおよび左電磁開閉弁22FLは、いずれも、非通電時に開状態にあり、運転者によるブレーキペダル54の操作が検出された際に閉状態に切り換えられる常開型電磁弁である。以下、適宜、右電磁開閉弁22FRおよび左電磁開閉弁22FLを総称して「電磁開閉弁22」という。
また、右前輪用のブレーキ油圧制御管58の中途には、右前輪側のマスタシリンダ圧を検出する右マスタ圧力センサ48FRが設けられており、左前輪用のブレーキ油圧制御管60の途中には、左前輪側のマスタシリンダ圧を計測する左マスタ圧力センサ48FLが設けられている。以下、適宜、右マスタ圧力センサ48FRおよび左マスタ圧力センサ48FLを総称して「マスタ圧力センサ48」という。
ブレーキ装置70では、運転者によってブレーキペダル54が踏み込まれた際、ストロークセンサ46によりその踏み込み操作量が検出されるが、各マスタ圧力センサ48によって検出されるマスタシリンダ圧からもブレーキペダル54の踏み込み操作力(踏力)を求めることができる。このように、マスタシリンダ圧を各マスタ圧力センサ48によって監視することは、ストロークセンサ46の故障時を想定したフェイルセーフの観点から好ましい。
一方、リザーバタンク26には、油圧給排管28の一端が接続されており、この油圧給排管28の他端には、モータ32により駆動されるオイルポンプ34の吸込口が接続されている。オイルポンプ34の吐出口は、高圧管30に接続されており、この高圧管30には、アキュムレータ50とリリーフバルブ53とが接続されている。
アキュムレータ50は、オイルポンプ34によってたとえば14〜22MPa程度にまで昇圧されたブレーキフルードを蓄える。また、リリーフバルブ53の弁出口は、油圧給排管28に接続されており、アキュムレータ50におけるブレーキフルードの圧力が異常に高まってたとえば25MPa程度になると、リリーフバルブ53が開弁し、高圧のブレーキフルードは油圧給排管28へと戻される。
さらに、高圧管30には、アキュムレータ50の出口圧力、すなわち、アキュムレータ50におけるブレーキフルードの圧力を検出するアキュムレータ圧センサ51が設けられている。
そして、高圧管30は、増圧弁40FR,40FL,40RR,40RLを介して右前輪用のホイールシリンダ36FR、左前輪用のホイールシリンダ36FL、右後輪用のホイールシリンダ36RRおよび左後輪用のホイールシリンダ36RLに接続されている。以下、適宜、ホイールシリンダ36FR〜36RLを総称して「ホイールシリンダ36」といい、適宜、増圧弁40FR〜40RLを総称して「増圧弁40」という。増圧弁40は、いずれも、非通電時は閉じた状態にあり、必要に応じてホイールシリンダ36の増圧に利用される常閉型の電磁流量制御弁(リニア弁)である。各ディスクブレーキ35は、ホイールシリンダ36の作用によってブレーキパッドをディスクに押し付けることで制動力を発生する。
また、右前輪用のホイールシリンダ36FRと左前輪用のホイールシリンダ36FLとは、それぞれ減圧弁42FRまたは42FLを介して油圧給排管28に接続されている。減圧弁42FRおよび42FLは、必要に応じてホイールシリンダ36FR,36FLの減圧に利用される常閉型の電磁流量制御弁(リニア弁)である。一方、右後輪用のホイールシリンダ36RRと左後輪用のホイールシリンダ36RLとは、常開型の電磁流量制御弁である減圧弁42RRまたは42RLを介して油圧給排管28に接続されている。以下、適宜、減圧弁42FR〜42RLを総称して「減圧弁42」という。
右前輪、左前輪、右後輪、左後輪のホイールシリンダ36FR、36FL、36RL、36RR付近には、ホイールシリンダ内の液圧を計測するホイールシリンダ圧センサ44FR、44FL、44RL、44RRがそれぞれ設けられている。以下、適宜、ホイールシリンダ圧センサ44FR〜44RLを総称して「ホイールシリンダ圧センサ44」という。本実施の形態では、このホイールシリンダ圧センサ44が、シリンダ圧検出部を構成する。
図3は、本実施の形態の各車輪に設けられたディスクブレーキの部分断面図である。
ディスクブレーキ35は、車体12に対して取り付けられた浮動型のキャリパ80と、車輪14とともに回転するディスクロータ84とを含んで構成される。
キャリパ80は、それ自身を図示しない車体12側に固定するためのマウンティング82と、シリンダ部としての上述したホイールシリンダ36と、ホイールシリンダ36内にて液圧を受けて摺動するピストン96と、ピストン96に押圧されて変位し、ディスクロータ84に押し付けられて制動力を発生するブレーキパッド86とを含む。
ディスクロータ84は、一対のブレーキパッド86の間に存在する。ディスクロータ84の側面84a、84bは摩擦摺動面を構成し、一対のブレーキパッド86がディスクロータ84を挟んで対向配置される。このブレーキパッド86は、ディスクロータ84の側面84a、84bと直接接触する摩擦摺動面を有する摩擦材90a、90bと、この摩擦材90a、90bの裏側、すなわちディスクロータ84と接触しない側を支持するパッド裏板92a、92bによって構成されている。なお、以下においては適宜、摩擦材90a、90bを総称して「摩擦材90」といい、パッド裏板92a、92bを総称して「パッド裏板92」という。
キャリパ80は、矢印L、矢印R方向に変位可能にマウンティング82を介して車体12側に取り付けられている。キャリパ80のホイールシリンダ36には、有底の穴94が穿設されており、この穴94には、ピストン96が摺動可能に嵌挿されている。穴94の底にはポート98が設けられ、液圧配管を介してマスタシリンダ56に接続されている。運転者がブレーキペダルを操作するとマスタシリンダ56からのブレーキフルードがポート98内に流入し、ピストン96を駆動する。
ブレーキフルードがポート98内に流入すると、ピストン96が非動作状態から矢印L方向に摺動し、パッド裏板92aを介して摩擦材90aをディスクロータ84の側面84aに押圧する。摩擦材90aがディスクロータ84に押圧されると、ピストン96は摺動を停止する。ピストン96が摺動を停止した後も、ブレーキフルードがポート98内に流入すれば穴94内の液圧がさらに上昇する。その結果、停止したピストン96が逆に穴94の内面を矢印R方向に押圧し、ホイールシリンダ36を構成するシリンダハウジング88aを矢印R方向に押圧する。つまり、液圧の上昇に伴って、シリンダハウジング88aが矢印R方向に変位する。
シリンダハウジング88aの圧力室が形成されていない側には爪部99が形成されて、シリンダハウジング88aの矢印R方向への変位に伴って、爪部99がパッド裏板92bを介して摩擦材90bをディスクロータ84の側面84bに押圧する。この結果、ディスクロータ84を一対の摩擦材90a,90bが押圧挟持する状態となり、ディスクロータ84を効率的に制動させることが可能となる。
以上に説明したエアサスペンション装置やブレーキ装置は、車両10に搭載された電子制御装置(以下「ECU」と表記する)100によって制御される。ECU100は、CPUを含むマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に各種プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート及び通信ポート等を備える。ECU100には、各種センサ・スイッチ類からの出力信号が入力されている。ECU100は、各センサからの入力信号等に基づいて演算処理を行い、各種アクチュエータに所定の制御指令信号を出力して制御処理を実行する。
図4は、ECUを中心とした制御部の電気的構成を概略的に表すブロック図である。 ECU100には、上述したホイールシリンダ圧センサ44、ストロークセンサ46、マスタ圧力センサ48、アキュムレータ圧センサ51、イグニッションスイッチ102、車高センサ104、空気圧センサ106、車輪速センサ110等の各種センサ・スイッチ類が接続されている。また、ECU100には、上述した電磁開閉弁22、開閉弁23、モータ32、増圧弁40、減圧弁42、空気圧制御バルブ140、モータ162、高圧タンクバルブ168、排気バルブ170等の各種アクチュエータや、車室内に設けられて各アクチュエータのダイアグ情報等を表示する表示装置180が接続されている。
ECU100は、車高センサ104や空気圧センサ106からの入力信号に基づいて空気圧制御バルブ140の開閉制御を行い、空気供給ライン190を介してエアチャンバ20内の空気を給排してエアサスペンション装置のばね定数を調整したり、車高を調整したりする。ECU100は、また、運転者によるブレーキペダル54の操作に応じて各電磁弁を開閉制御し、液圧源から各車輪のホイールシリンダ36に必要な液圧を供給し、適切なブレーキ制御を実行する。
一方、本実施の形態において、ECU100は、液圧回路に設けられたホイールシリンダ圧センサ44等の各センサにより検出された液圧情報に基づいて液圧系異常の有無を監視し、液圧系異常が発生した場合にはそのダイアグ情報を表示装置180に表示して運転者に報知する。その際、その液圧系異常がブレーキパッド86の交換後にみられる液圧応答遅れが原因であると判明したときには、その液圧系異常の判定を無効化して不要なダイアグ情報の表示を行わないようにする。
ECU100は、図示のように、ホイールシリンダ圧センサ44によって検出された液圧の大きさに基づいて液圧系異常を判定する異常判定部120と、液圧系異常の判定結果を表すダイアグ情報を出力して表示装置180に表示させるダイアグ情報出力部122と、ブレーキパッド86が交換されたことを判定するパッド交換判定部124と、検出履歴保持部126とを含む。
検出履歴保持部126は、イグニッションスイッチ102のオフ時に空気圧センサ106により所定のタイミングにて検出された空気圧情報をサンプリングする。すなわち、本実施の形態においては、イグニッションスイッチ102がオフされた後も、図示しないバッテリ電源(副電源)を用いてECU100が所定の周期にて間欠的に起動される。検出履歴保持部126は、このとき空気圧センサ106により検出された空気圧情報の履歴を保持する。
パッド交換判定部124は、イグニッションスイッチ102がオンにされると、前回のイグニッションスイッチ102のオフ時において空気圧センサ106により検出された空気圧情報に基づき、エアサスペンション装置のストローク量が予め設定した判定基準値以上となった履歴があるか否かを判断する。なお、パッド交換判定部124は、その空気圧とストローク量との関係を表すテーブルを保持している。すなわち、ブレーキパッド86の交換の際に車体のジャッキアップがなされると、サスペンションのストローク量が増大する。ここでは、ジャッキアップがされたと判定できるストローク量の判定基準値が予め設定されている。パッド交換判定部124は、そのストローク量がその判定基準値以上となった履歴がある場合に、ブレーキパッドが交換されたと判定する。なお、本実施の形態において、ECU100および空気圧センサ106がストローク検出部を構成する。
異常判定部120は、たとえば運転者によりブレーキ操作が行われてから所定時間にホイールシリンダ圧が所定の液圧範囲に高まらなければ液圧系異常と判定するが、イグニッションスイッチ102のオン時にブレーキパッドの交換が判定されたときには、その判定後の第1回目の液圧系異常の判定を無効化する。
次に、本実施の形態に係るブレーキ制御処理の主要部の流れについて説明する。なお、ホイールシリンダ圧が目標値となるように制御するブレーキ制御の一般的な処理については、ここでは省略することにする。
図5は、イグニッションスイッチがオンにされるごとに実行される処理を表すフローチャートである。
ECU100は、まず、後述するパッド交換フラグが未だオンにされていなければ(S10のN)、車輪速センサ110の検出信号に基づいて車両が停止しているか否かを判定する(S12)。車両が停止していると判定されると(S12のY)、続いて、前回のイグニッションスイッチのオフから予め設定した所要時間が経過しているか否かを判定する(S14)。本実施の形態では、この「所要時間」としてブレーキパッド86の交換に最低限必要とされる時間(たとえば5分)が予め設定されている。
このとき、所要時間が経過していると判定されると(S14のY)、続いて、路面勾配が実質的にゼロであるか否かを判定する(S16)。この路面勾配がゼロであるか否かは、車両の傾斜状態によって判定される。ここでは、左右前輪の各車高センサ104により検出された車高の平均値と、左右後輪の各車高センサ104により検出された車高の平均値との差分を算出し、この差分と予め設定した傾斜判定基準値とを比較する。この傾斜判定基準値は、たとえば車両が安定に停車できるほぼ平坦な路面上で停止しているときに実際に検出された差分に基づいて設定される。
このとき、路面勾配がゼロであると判定されると(S16のY)、続いて、ホイールシリンダ36の液圧に影響を及ぼす他のダイアグ情報が出力されていないことを確認する(S18)。ここでいう「他のダイアグ情報」には、液圧回路を構成するアクチュエータの故障情報などが含まれ得る。他のダイアグ情報が出力されていなければ(S18のY)、イグニッションスイッチ102のオフ時に検出されたエアサスペンション装置のストローク量の履歴を参照し、ストローク量が予め設定した判定基準値以上となった履歴があるか否かを判定する(S20)。本実施の形態では、この「判定基準値」としてジャッキアップがされたと判定できるストローク量を設定している。このとき、エアサスペンション装置のストローク量が所定の判定基準値以上である場合には(S20のY)、ブレーキパッド86の交換が行われたと推定してパッド交換フラグをオンにし(S22)、後述する液圧系異常検出処理を実行する(S24)。
一方、既にパッド交換フラグがオンにされている場合(S10のY)、車両が停止していないと判定された場合(S12のN)、前回のイグニッションスイッチのオフから未だ所要時間が経過していない場合(S14のN)、路面勾配がゼロでないと判定された場合(S16のN)、他のダイアグ情報が出力されている場合には(S18のN)、およびエアサスペンション装置のストローク量が判定基準値未満である場合には(S20のN)、その次のステップからS22までの処理はスキップされる。
図6は、図5のS24の液圧系異常検出処理を表すフローチャートである。
ECU100は、まず、各種センサ・スイッチ類からの出力信号の基づき、液圧系異常が検出されているか否かを判定する(S30)。液圧系異常が検出されていれば(S30のY)、続いて、上述したパッド交換フラグがオンにされているか否かを判定する(S32)。このとき、パッド交換フラグがオンにされていれば(S32のY)、その液圧系異常の判定を無効にし(S34)、その後、パッド交換フラグをオフにする(S36)。このように、イグニッションスイッチがオンにされたときに液圧系異常が検出されると、パッド交換フラグの状態によってブレーキパッド86が交換されたか否かが判定され、交換されたと判定されると、第1回目の液圧系異常の判定が無効化される。その後、パッド交換フラグはオフにされるので、以降は同様の液圧系異常の無効化は行われない。
一方、S32においてパッド交換フラグがオンでなければ(S32のN)、液圧系異常を表す液圧系ダイアグをオンにし(S38)、液圧系異常の報知を行う(S40)。ここでは、液圧系異常が発生している旨を表示装置180に表示させる。
一方、S30において液圧系異常が検出されていない場合には(S30のN)、液圧系ダイアグがオンにされていれば(S42のY)、これをオフする(S44)。液圧系ダイアグが既にオフにされていれば(S42のN)、そのまま処理を終了する。いずれにしても、液圧系異常の報知はなされないか、または解除される。
なお、本実施の形態において、ECU100および車輪速センサ110が停車状態検出部を構成し、ECU100および車高センサ104が傾斜状態検出部を構成する。
以上に説明したように、本実施の形態のブレーキ装置70においては、イグニッションスイッチ102のオフ時にブレーキパッド86の交換がなされた場合に、その履歴を記憶する。そして、イグニッションスイッチ102が再度オンされたときに液圧系異常が判定されると、ブレーキパッド86の交換履歴があれば第1回目の液圧系異常の判定を無効化するようにしている。これにより、ブレーキパッド86の交換に起因して液圧系異常を示すダイアグ情報が出力されるのを防止し、その液圧系異常の報知されることを回避することができる。また、一旦記憶された液圧系異常のダイアグがブレーキパッドの交換に起因することを逐一確認し、その後に消去するといった煩雑な処理を行う必要もなくなる。
本発明は上述の各実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
たとえば、上記実施の形態においては、エアサスペンション装置のストローク量の履歴に基づいてジャッキアップがなされたこと、つまりブレーキパッド86の交換が行われたことを判定した例を示した。変形例においては、エアサスペンション装置でない通常のサスペンション装置が搭載された車両において、ストローク量を検出するセンサを設置してもよい。そして、そのセンサによる検出値を履歴として記憶し、その履歴に基づいてブレーキパッドの交換の有無を判定するようにしてもよい。あるいは、イグニッションスイッチ102のオフ時の車高センサ104の検出値をサンプリングし、その検出値に基づく車高が予め設定した判定基準値以上となった履歴がある場合に、ブレーキパッドが交換されたと判定してもよい。
あるいは、車体12においてジャッキアップされる部分の近傍に歪みゲージ(歪み検出部)を設け、その歪みゲージにより検出された歪みの履歴からブレーキパッド86の交換が行われたことを判定するようにしてもよい。具体的には、図5のフローチャートに示したS20の処理において、ストローク量ではなく歪みが予め設定した判定基準値以上となった履歴がある場合に、ブレーキパッドが交換されたと判定してもよい。
さらに、ブレーキパッドの摩耗量が所定量以上となったときに、そのブレーキパッドの摩耗を電気的に検出するパッドウェアインジケータを搭載した車両においては、そのパッドウェアインジケータの出力値を利用することもできる。すなわち、パッドウェアインジケータから取得した検出信号に基づいて、ブレーキパッドの摩耗の検出状態から非検出状態への切り替わりがあったと判定した場合に、ブレーキパッドが交換されたと判定してもよい。
また、上記実施の形態においては述べなかったが、たとえば図5のフローチャートにおいて、変速機のシフトポジションを検出し、そのシフトレンジがパーキングレンジ(Pレンジ)またはニュートラルレンジ(Nレンジ)であることをも、液圧系異常を無効化するための条件としてもよい。すなわち、シフトレンジがDレンジやRレンジ等に入っているときには、車両が動く可能性があるため、内容の如何にかかわらず液圧系異常を報知して運転者に注意を促すようにしてもよい。
実施の形態に係るブレーキ装置を備えた車両の模式図である。 車両に搭載されるブレーキ装置の液圧回路を示す系統図である。 実施の形態の各車輪に設けられたディスクブレーキの部分断面図である。 ECUを中心とした制御部の電気的構成を概略的に表すブロック図である。 イグニッションスイッチがオンにされるごとに実行される処理を表すフローチャートである。 図5のS24の液圧系異常検出処理を表すフローチャートである。
符号の説明
10 車両、 12 車体、 14 車輪、 18 アブソーバ、 20 エアチャンバ、 22 電磁開閉弁、 23 開閉弁、 32 モータ、 35 ディスクブレーキ、 36 ホイールシリンダ、 40 増圧弁、 42 減圧弁、 44 ホイールシリンダ圧センサ、 54 ブレーキペダル、 56 マスタシリンダ、 70 ブレーキ装置、 80 キャリパ、 84 ディスクロータ、 86 ブレーキパッド、 96 ピストン、 100 ECU、 102 イグニッションスイッチ、 104 車高センサ、 106 空気圧センサ、 110 車輪速センサ、 120 異常判定部、 122 ダイアグ情報出力部、 124 パッド交換判定部、 126 検出履歴保持部、 140 空気圧制御バルブ、 160 コンプレッサ、 162 モータ、 180 表示装置、 190 空気供給ライン。

Claims (6)

  1. 車体に対して取り付けられたシリンダ部、前記シリンダ部にて液圧を受けて摺動するピストン、および前記ピストンに押圧されて変位するブレーキパッドを含むキャリパと、車輪とともに回転するディスクロータとを含むディスクブレーキを有し、ブレーキペダルの操作力に応じた液圧を液圧回路内に発生させ、その液圧を前記シリンダ部に供給して前記ブレーキパッドを前記ディスクロータに押し付けることにより各車輪に制動力を付与するブレーキ装置において、
    前記シリンダ部の液圧を検出するシリンダ圧検出部と、
    前記シリンダ部の液圧の大きさに基づいて液圧系異常を判定する異常判定部と、
    前記液圧系異常の判定結果を表すダイアグ情報を出力するダイアグ情報出力部と、
    前記ブレーキパッドが交換されたことを判定するパッド交換判定部と、
    を備え、
    前記異常判定部は、前記パッド交換判定部により前記ブレーキパッドの交換がなされたと判定された場合、その判定後の第1回目の液圧系異常の判定を無効化することを特徴とするブレーキ装置。
  2. 前記車体がジャッキアップされたことを推定するための物理量を検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記物理量の履歴を保持する検出履歴保持部と、
    をさらに備え、
    前記パッド交換判定部は、前記検出履歴保持部に保持された前記物理量の履歴に基づき、前回のイグニッションスイッチのオフ後に前記車体がジャッキアップされたと推定される場合に、前記ブレーキパッドが交換されたと判定することを特徴とする請求項1に記載のブレーキ装置。
  3. 前記検出部は、前記車体においてジャッキアップされる部分の近傍に設けられてその歪みを前記物理量として検出する歪み検出部からなり、
    前記パッド交換判定部は、前記検出履歴保持部に保持された歪みの履歴に基づき、前回のイグニッションスイッチのオフ後にその歪みが予め設定した判定基準値以上となった履歴がある場合に、前記ブレーキパッドが交換されたと判定することを特徴とする請求項2に記載のブレーキ装置。
  4. 前記検出部は、前記車体に設けられて車輪を支持するサスペンションのストローク量を前記物理量として検出するストローク検出部からなり、
    前記パッド交換判定部は、前記検出履歴保持部に保持されたストローク量の履歴に基づき、前回のイグニッションスイッチのオフ後にそのストローク量が予め設定した判定基準値以上となった履歴がある場合に、前記ブレーキパッドが交換されたと判定することを特徴とする請求項2に記載のブレーキ装置。
  5. 前記ブレーキパッドの摩耗量が所定量以上となったときに、そのブレーキパッドの摩耗を電気的に検出するパッドウェアインジケータをさらに備え、
    前記パッド交換判定部は、前記パッドウェアインジケータから取得した検出信号に基づいて、前記ブレーキパッドの摩耗の検出状態から非検出状態への切り替わりがあったと判定した場合に、前記ブレーキパッドが交換されたと判定することを特徴とする請求項1に記載のブレーキ装置。
  6. 前記車両の停車状態を検出する停車状態検出部と、
    前記車両の傾斜状態を検出する傾斜状態検出部と、
    をさらに備え、
    前記異常判定部は、前記停車状態検出部により前記車両の停車状態が検出され、前記傾斜状態検出部により前記車両の傾斜状態が実質的にゼロであることが検出され、前記シリンダ部の液圧に影響を及ぼす他のダイアグ情報が出力されておらず、さらに前回イグニッションスイッチがオフされてから少なくともブレーキパッドの交換に最低限必要な所要時間が経過している場合にのみ、前記液圧系異常の判定の無効化を許容することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のブレーキ装置。
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