JP7208062B2 - デバイスチップの形成方法 - Google Patents

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本発明は、デバイスチップの形成方法に関する。
半導体デバイスウエーハを分割する方法として、デバイスウエーハに対して透過性を有する波長のレーザービームの集光点をデバイスウエーハ内部に位置付けて分割予定ラインに沿って照射し、改質層を形成した後、外力を加えてデバイスチップへと分割する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記の分割方法を実施する場合、デバイスウエーハは通常エキスパンドテープという伸長性のあるエキスパンドテープに貼着されており、エキスパンドテープの拡張に伴ってデバイスウエーハは複数のデバイスチップに分割されるとともに分割されたデバイスチップ同士の間隔が拡げられる。
ところが、デバイスウエーハのデバイスチップサイズの縦横比が大きい場合、ストリート本数の違いなどによりエキスパンドテープを拡張した後のデバイスチップの間隔の差が大きくなってしまう(例えば、特許文献2参照)。エキスパンドテープ拡張後に行うデバイスチップのピックアップ工程では、あらかじめ登録したデバイスウエーハ情報をもとに順番にピックアップを実施していく。
特開2005-129607号公報 特開2013-191718号公報
ピックアップ工程では、デバイスチップの間隔の差が余りに大きいと事前に登録したデバイスウエーハマップ情報と合わなくなってしまい、誤ってピックアップしてしまう、或いはピックアップできないという問題が発生する可能性がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、デバイスチップの間隔の差を抑制でき、次工程のピックアップを適切に実施できるデバイスチップの形成方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のデバイスチップの形成方法は、第一の方向に伸びる複数の第一の分割予定ラインと、該第一の方向と直交する第二の方向に伸びる複数の第二の分割予定ラインと、が表面に設定され、複数の該第一の分割予定ラインおよび複数の該第二の分割予定ラインにより区画された表面の各領域にデバイスを有し、互いに隣接する二つの第一の分割予定ラインの距離よりも互いに隣接する二つの第二の分割予定ライン間の距離の方が長いデバイスウエーハを分割して複数のデバイスチップを形成するデバイスチップの形成方法であって、該デバイスウエーハを該複数の第一の分割予定ラインおよび該複数の第二の分割予定ラインに沿って加工して、該デバイスウエーハの個々のデバイスチップに分割するための分割起点を形成する分割起点形成ステップと、分割予定ラインが設定されていない該デバイスウエーハの外周余剰領域に対して該第二の分割予定ラインと平行な方向に沿って加工して、該デバイスウエーハ分割時のデバイスチップ同士の間隔を均一にするための分割起点を形成する外周余剰領域加工ステップと、該分割起点形成ステップおよび該外周余剰領域加工ステップの前または後に、該デバイスウエーハの径よりも大きい径を有しエキスパンド性を有するエキスパンドテープを該デバイスウエーハに貼着するテープ貼着ステップと、該分割起点形成ステップ、該外周余剰領域加工ステップおよび該テープ貼着ステップを実施した後、該エキスパンドテープを拡張することで該分割起点を起点に該デバイスウエーハを分割して複数のデバイスチップを形成する分割ステップと、を含むことを特徴とする。
前記デバイスチップの形成方法では、該分割起点形成ステップおよび該外周余剰領域加工ステップは、該デバイスウエーハに対して透過性を有する波長のレーザービームの集光点を該デバイスウエーハの内部に位置付けて照射して改質層を形成する改質層形成ステップを含んでも良い。
本願発明は、デバイスチップの間隔の差を抑制でき、次工程のピックアップを適切に実施できるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るデバイスチップの形成方法の加工対象のデバイスウエーハの平面図である。 図2は、図1に示されたデバイスウエーハの斜視図である。 図3は、実施形態1に係るデバイスチップの形成方法の流れを示すフローチャートである。 図4は、図3に示されたデバイスチップの形成方法のテープ貼着ステップを示す斜視図である。 図5は、図3に示されたデバイスチップの形成方法の分割起点形成ステップを模式的に示す斜視図である。 図6は、図3に示されたデバイスチップの形成方法の外周余剰領域加工ステップ後のデバイスウエーハを示す平面図である。 図7は、図3に示されたデバイスチップの形成方法の分割ステップにおいて、デバイスウエーハを分割装置に保持した状態を模式的に示す断面図である。 図8は、図3に示されたデバイスチップの形成方法の分割ステップにおいて、デバイスウエーハを個々のデバイスチップに分割した状態を模式的に示す断面図である。 図9は、実施形態1の変形例1に係るデバイスチップの形成方法の加工対象のデバイスウエーハの斜視図である。 図10は、実施形態1の変形例2に係るデバイスチップの形成方法の流れを示すフローチャートである。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るデバイスチップの形成方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るデバイスチップの形成方法の加工対象のデバイスウエーハの平面図である。図2は、図1に示されたデバイスウエーハの斜視図である。図3は、実施形態1に係るデバイスチップの形成方法の流れを示すフローチャートである。
実施形態1に係るデバイスチップの形成方法は、図1及び図2に示すデバイスウエーハ1を分割して複数のデバイスチップ2を形成する方法である。デバイスチップの形成方法の加工対象であるデバイスウエーハ1は、シリコン、サファイア、ガリウムヒ素などの基板3を有する円板状の半導体デバイスウエーハや光デバイスウエーハである。
デバイスウエーハ1は、図1及び図2に示すように、第一の方向11と平行に延びる複数の第一の分割予定ライン4と、第一の方向11と直交する第二の方向12と平行に延びる複数の第二の分割予定ライン5とが基板3の表面6に設定されている。デバイスウエーハ1は、複数の第一の分割予定ライン4及び複数の第二の分割予定ライン5により区画された表面6の各領域にデバイス7を有している。
実施形態1において、デバイス7の平面形状は、矩形状にされている。このため、デバイスウエーハ1は、互いに隣接する二つの第一の分割予定ライン4間の距離4-1(デバイス7の第二の方向12の長さに相当する)よりも互いに隣接する二つの第二の分割予定ライン5間の距離5-1(デバイス7の第一の方向11の長さに相当する)の方が長い。また、実施形態1では、第一の分割予定ライン4の方が第二の分割予定ライン5よりも多く基板3の表面6に形成されている。
デバイス7は、例えば、IC(Integrated Circuit)、又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサ等である。
また、デバイスウエーハ1は、基板3の中央に位置しデバイス7及び分割予定ライン4,5が形成されたデバイス領域13と、デバイス領域13を囲繞しかつデバイス7が形成されていないと共に分割予定ライン4,5が設定されていない外周余剰領域14とが基板3の表面6に形成されている。
実施形態1において、デバイスウエーハ1は、分割予定ライン4,5に沿って個々のデバイス7に分割されて、デバイスチップ2に製造される。デバイスチップ2は、基板3の一部分と、基板3上のデバイス7とを含む。
実施形態1に係るデバイスチップの形成方法は、デバイスウエーハ1を分割予定ライン4,5に沿って個々のデバイス7に分割しデバイスチップ2を製造する方法であって、図3に示すように、テープ貼着ステップST1と、分割起点形成ステップST2と、外周余剰領域加工ステップST3と、分割ステップST4とを含む。
(テープ貼着ステップ)
図4は、図3に示されたデバイスチップの形成方法のテープ貼着ステップを示す斜視図である。テープ貼着ステップST1は、分割起点形成ステップST2および外周余剰領域加工ステップST3の前に、デバイスウエーハ1の基板3の外径よりも大きい外径を有し、エキスパンド性を有するエキスパンドテープ200をデバイスウエーハ1に貼着するステップである。エキスパンドテープ200は、伸縮性を有する合成樹脂で構成された基材層と、基材層に積層されかつ伸縮性及び粘着性を有する合成樹脂で構成された粘着層とを備えている。
実施形態1において、テープ貼着ステップST1では、図4に示すように、周知のマウンタが外周縁に環状フレーム201が貼着されかつデバイスウエーハ1よりも大径なエキスパンドテープ200の粘着層をデバイスウエーハ1の基板3の裏面8に対向させる。テープ貼着ステップST1では、マウンタが、エキスパンドテープ200の粘着層にデバイスウエーハ1の基板3の裏面8を貼着する。テープ貼着ステップST1では、デバイスウエーハ1を環状フレーム201の開口内に支持する。デバイスチップの形成方法は、テープ貼着ステップST1後、分割起点形成ステップST2に進む。
(分割起点形成ステップ)
図5は、図3に示されたデバイスチップの形成方法の分割起点形成ステップを模式的に示す斜視図である。実施形態1において、分割起点形成ステップST2は、デバイスウエーハ1を複数の第一の分割予定ライン4および複数の第二の分割予定ライン5に沿って加工して、デバイスウエーハ1の個々のデバイスチップ2に分割するための分割起点である改質層10を形成するステップである。
なお、改質層10とは、密度、屈折率、機械的強度やその他の物理的特性が周囲のそれとは異なる状態になった領域のことを意味し、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、屈折率変化領域、及びこれらの領域が混在した領域等を例示できる。改質層10は、デバイスウエーハ1の他の部分よりも機械的な強度等が低い。
分割起点形成ステップST2では、図5に示すように、レーザー加工装置30が環状フレーム201の開口に支持されたデバイスウエーハ1の基板3の裏面8に貼着したエキスパンドテープ200をチャックテーブル31の保持面に吸引保持する。分割起点形成ステップST2では、レーザー加工装置30が、チャックテーブル31をレーザービーム照射ユニット32の下方に向かって移動し、レーザービーム照射ユニット32に取り付けられた撮像ユニット33の下方にチャックテーブル31に保持されたデバイスウエーハ1を位置付け、撮像ユニット33でデバイスウエーハ1を撮像する。分割起点形成ステップST2では、レーザー加工装置30が、撮像ユニット33が撮像した画像から分割予定ライン4,5を検出し、チャックテーブル31に保持されたデバイスウエーハ1の分割予定ライン4,5と、レーザービーム照射ユニット32の加工ヘッド22との位置合わせを行なうアライメントを遂行する。
分割起点形成ステップST2では、レーザー加工装置30が、オペレータから登録された加工内容情報に基づいて、チャックテーブル31をX軸方向とY軸方向とに移動させるとともにZ軸方向と平行な軸心回りに回転させて、レーザービーム照射ユニット32とデバイスウエーハ1とを分割予定ライン4,5に沿って相対的に移動させながら、図5に示すように、レーザービーム照射ユニット32から分割予定ライン4,5にパルス状のレーザービーム34を照射する。なお、加工内容情報は、デバイスウエーハ1の各分割予定ライン4,5の数を含む。図5は、第一の方向11とX軸方向とを一致させ、かつ第二の方向12とY軸方向とを一致させた状態を示している。
実施形態1において、分割起点形成ステップST2では、レーザー加工装置30がデバイスウエーハ1の表面6側から基板3の内部に集光点34-1を位置付けてデバイスウエーハ1に対して透過性を有する波長のレーザービーム34を分割予定ライン4,5に照射する。レーザー加工装置30がデバイスウエーハ1に対して透過性を有する波長のレーザービーム34を照射するので、基板3の内部に分割予定ライン4,5に沿った改質層10が形成される。
なお、実施形態1において、分割起点形成ステップST2では、レーザー加工装置30が各分割予定ライン4,5に沿ってレーザービーム照射ユニット32をデバイスウエーハ1に対して相対的に三回移動させながらレーザービーム34を照射する。即ち、分割起点形成ステップST2では、レーザー加工装置30が、レーザービーム照射ユニット32をデバイスウエーハ1に対して相対的に所謂3パス、レーザービーム34を照射する。実施形態1において、分割起点形成ステップST2では、レーザー加工装置30が、各パスにおいて、レーザービーム34の集光点34-1の厚み方向の位置を異ならせて、各分割予定ライン4,5に基板3の厚み方向に改質層10を三つ形成するが、本発明では、基板3の厚み方向に形成する改質層10は、三つに限定されない。
このように、実施形態1において、分割起点形成ステップST2は、デバイスウエーハ1に対して透過性を有する波長のレーザービーム34の集光点34-1をデバイスウエーハ1の基板3の内部に位置付けて照射して改質層10を形成する改質層形成ステップである。
デバイスチップの形成方法は、全ての分割予定ライン4,5に沿って基板3の内部に改質層10を形成すると、外周余剰領域加工ステップST3に進む。
(外周余剰領域加工ステップ)
図6は、図3に示されたデバイスチップの形成方法の外周余剰領域加工ステップ後のデバイスウエーハを示す平面図である。外周余剰領域加工ステップST3は、分割予定ライン4,5が設定されていないデバイスウエーハ1の外周余剰領域14に対して第二の分割予定ライン5と平行な方向に沿って加工して、デバイスウエーハ1分割時のデバイスチップ2同士の間隔を均一にするための分割起点である改質層10を形成するステップである。
実施形態1において、外周余剰領域加工ステップST3は、レーザー加工装置30が回転ユニットでチャックテーブル31の軸心回りの向きを調整して、第二の分割予定ライン5とX軸方向とを平行にするとともに、レーザービーム照射ユニット32と外周余剰領域14とを対向させる。外周余剰領域加工ステップST3では、レーザー加工装置30がチャックテーブル31をX軸方向に移動させながらレーザービーム34を外周余剰領域14に照射して、第一の方向11の両端に位置する外周余剰領域14に第二の分割予定ライン5と平行に基板3の内部に改質層10を形成する。
また、実施形態1において、外周余剰領域加工ステップST3では、レーザー加工装置30が、第二の分割予定ライン5に沿ってレーザービーム照射ユニット32をデバイスウエーハ1に対して相対的に三回移動させながらレーザービーム34を外周余剰領域14の同じ位置に照射する。即ち、外周余剰領域加工ステップST3では、レーザー加工装置30が、レーザービーム照射ユニット32をデバイスウエーハ1に対して相対的に所謂3パス、レーザービーム34を照射する。各パスにおいて、レーザービーム34の集光点34-1の厚み方向の位置を異ならせて、分割起点形成ステップST2と同様に、外周余剰領域14に基板3の厚み方向に改質層10を三つ形成する。
外周余剰領域加工ステップST3では、レーザー加工装置30が、第二の分割予定ライン5に沿ってレーザービーム照射ユニット32をデバイスウエーハ1に対して相対的に三回移動させながらレーザービーム34を照射して、外周余剰領域14の同じ位置に厚み方向に位置を異ならせて改質層10を三つ形成した後、チャックテーブル31をY軸方向に所定距離移動して、デバイスウエーハ1の外周余剰領域14に同様に所謂3パス、レーザービーム34を照射して、改質層10を形成する。外周余剰領域加工ステップST3では、レーザー加工装置30が、デバイスウエーハ1の外周余剰領域14に所謂3パス、レーザービーム34を照射することと、チャックテーブル31をY軸方向に所定距離移動することを所定回数繰り返して、図6に示すように、デバイスウエーハ1の第一の方向11の両端に位置する各外周余剰領域14に所定数(複数)の改質層10を形成する。
このように、実施形態1において、外周余剰領域加工ステップST3は、デバイスウエーハ1に対して透過性を有する波長のレーザービーム34の集光点34-1をデバイスウエーハ1の基板3の内部に位置付けて照射して改質層10を形成する改質層形成ステップである。
デバイスチップの形成方法は、デバイスウエーハ1の第一の方向11の両端に位置する各外周余剰領域14に所定数の改質層10を形成すると、レーザービーム34の照射及びチャックテーブル31の吸引保持を停止して、分割ステップST4に進む。
なお、実施形態1では、外周余剰領域加工ステップST3において、第一の方向11の両端に位置する外周余剰領域14に形成する改質層10を、基板3の厚み方向にデバイス領域13と同じ数形成したが、本発明では、外周余剰領域14に形成する改質層10を、基板3の厚み方向にデバイス領域13よりも多く形成しても良い。
(分割ステップ)
図7は、図3に示されたデバイスチップの形成方法の分割ステップにおいて、デバイスウエーハを分割装置に保持した状態を模式的に示す断面図である。図8は、図3に示されたデバイスチップの形成方法の分割ステップにおいて、デバイスウエーハを個々のデバイスチップに分割した状態を模式的に示す断面図である。
分割ステップST4は、分割起点形成ステップST2、外周余剰領域加工ステップST3およびテープ貼着ステップST1を実施した後、エキスパンドテープ200を拡張することで改質層10を起点にデバイスウエーハ1を分割して複数のデバイスチップ2を形成するステップである。分割ステップST4では、デバイスウエーハ1の基板3の表面6側を上方に向けた状態で、分割装置40が、フレーム保持部材41上に載置された環状フレーム201をクランプ部42で挟み込んで、デバイスウエーハ1を固定する。このとき、図7に示すように、分割装置40は、環状フレーム201及びフレーム保持部材41よりも小径の円筒状の拡張ドラム43の上端に取り付けられた吸引保持部44をエキスパンドテープ200に当接させておく。また、このとき、エキスパンドテープ200を水平な状態に維持する。
実施形態1において、分割ステップST4では、図8に示すように、分割装置40が複数のエアシリンダ45でフレーム保持部材41及びクランプ部42を下降させる。すると、エキスパンドテープ200が拡張ドラム43の上端の吸引保持部44に当接しているために、エキスパンドテープ200が面方向に拡張される。分割ステップST4では、拡張の結果、エキスパンドテープ200は、放射状の引張力が作用する。このようにデバイスウエーハ1の基板3の裏面8側に貼着されたエキスパンドテープ200に放射状に引張力が作用すると、デバイスウエーハ1が、外周余剰領域加工ステップST3において、分割予定ライン4,5に沿った改質層10が形成されているために、改質層10を破断起点にして個々のデバイス7毎に分割され、個々のデバイスチップ2毎に個片化される。また、デバイスウエーハ1は、第一の方向11の両端に位置する各外周余剰領域14が、改質層10に沿って第一の方向11に複数に分割される。
なお、実施形態1では、分割ステップST4において、クランプ部42及びフレーム保持部材41を下降させてエキスパンドテープ200を拡張したが、本発明は、これに限定されることなく、拡張ドラム43を上昇させても良く、要するに、拡張ドラム43をクランプ部42及びフレーム保持部材41に対して相対的に上昇させ、クランプ部42及びフレーム保持部材41を拡張ドラム43に対して相対的に下降させれば良い。デバイスチップの形成方法は、分割予定ライン4,5に沿ってデバイスウエーハ1を分割すると、終了する。
実施形態1では、デバイスチップ2に分割されたデバイスウエーハ1は、分割装置40が吸引保持部44にエキスパンドテープ200を介して裏面8側を吸引保持し、クランプ部42及びフレーム保持部材41を上昇させて、エキスパンドテープ200の環状フレーム201とデバイスウエーハ1との間が加熱され、収縮される。実施形態1では、デバイスウエーハ1は、分割装置40から取り外された後、ピックアップ工程において、デバイスチップ2が周知のピッカーでエキスパンドテープ200からピックアップされる。
以上説明したように、実施形態1に係るデバイスチップの形成方法は、分割予定ライン4,5の本数が少ない方の第二の分割予定ライン5と平行な改質層10をデバイスウエーハ1の外周余剰領域14に余分に加工する。このために、分割ステップST4における第一の方向11の伸び量と第二の方向12の伸び量の差を抑制することができ、デバイスチップ2間の間隔の第一の方向11と第二の方向12との差を抑制でき、後工程のピックアップ工程でのピックアップを適切に実施することができる。その結果、デバイスチップ2の歩留まりを向上することが可能となる。
次に、本発明の発明者は、実施形態1に係るデバイスチップの形成方法の効果を確認した。結果を表1に示す。確認にあたっては、外径が8インチ、厚みが300μm、デバイス7が1mm×25mm、外周余剰領域14の幅が25mmのデバイスウエーハ1をデバイスチップ2に分割した。確認にあたっては、第一の方向11のデバイスチップ2間の距離と、第二の方向12のデバイスチップ2間の距離とを測定した。表1は、それぞれの距離の平均値を示している。
Figure 0007208062000001
比較例は、実施形態1に係るデバイスチップの形成方法の外周余剰領域加工ステップST3を実施せずに、テープ貼着ステップST1、分割起点形成ステップST2、分割ステップST4を順に実施した。本発明品は、実施形態1に係るデバイスチップの形成方法のテープ貼着ステップST1、分割起点形成ステップST2、外周余剰領域加工ステップST3、分割ステップST4を順に実施した。本発明品は、外周余剰領域加工ステップST3では、第一の方向11の両端に位置する各外周余剰領域14に第一の方向11に1mm間隔で改質層10を形成した。また、比較例及び本発明品ともに、分割ステップST4では、分割装置40にデバイスウエーハ1を保持した後、拡張ドラム43及び吸引保持部44を15mm上昇させた。
表1によれば、比較例は、第一の方向11のデバイスチップ2間の距離が60μmであり、第二の方向12のデバイスチップ2間の距離が480μmであり、これらの距離の差が、420μmであった。
表1によれば、比較例に対して本発明品は、第一の方向11のデバイスチップ2間の距離が60μmであり、第二の方向12のデバイスチップ2間の距離が400μmであり、これらの距離の差が、340μmであった。
したがって、表1によれば、外周余剰領域加工ステップST3において、第一の方向11の両端の各外周余剰領域14に第二の分割予定ライン5と平行な改質層10を所定数形成することで、デバイスチップ2間の間隔の第一の方向11と第二の方向12との差を抑制できることが明らかとなった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本発明は、デバイスウエーハ1が図1に示されたものに限定されずに、例えば、図9に示すデバイスウエーハ1-1をデバイスチップ2に分割しても良い。
図9は、実施形態1の変形例1に係るデバイスチップの形成方法の加工対象のデバイスウエーハの斜視図である。図9は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明する。
図9に示されたデバイスウエーハ1-1は、デバイス7がLCD(Liquid Crystal Display)ドライバであり、基板3の裏面8に金属膜9が形成されている。変形例1に係るデバイスチップの形成方法の加工対象のデバイスウエーハ1-1は、例えば、外径が8インチ、基板の厚みが200μm、金属膜9の厚みが10μmである。
変形例1に係るデバイスチップの形成方法は、テープ貼着ステップST1と、分割起点形成ステップST2と、外周余剰領域加工ステップST3と、分割ステップST4とに加え、金属膜切断ステップを備えるのが望ましい。金属膜切断ステップは、金属膜9に分割予定ライン4,5に沿って金属膜9に対して吸収性を有する波長のレーザービームを照射して、分割予定ライン4,5に沿って金属膜9にアブレーション加工を施して、金属膜9を切断するステップである。
また、本発明のデバイスチップの形成方法は、図10に示すように、テープ貼着ステップST1を分割起点形成ステップST2および外周余剰領域加工ステップST3の後に実施しても良い。なお、図10は、実施形態1の変形例2に係るデバイスチップの形成方法の流れを示すフローチャートである。図10は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明する。
また、前述した実施形態1に係るデバイスチップの形成方法は、分割起点形成ステップST2の後に外周余剰領域加工ステップST3を実施したが、本発明では、分割起点形成ステップST2と外周余剰領域加工ステップST3とを実施する順番は、実施形態1に記載されたものに限定されない。
また、本発明では、分割起点は、改質層10に限定されずに、例えば、分割予定ライン4,5に沿って表面6に切削ブレードを切り込ませて形成された切削溝や、分割予定ライン4,5に沿って表面6にデバイスウエーハ1に対して吸収性を有する波長のレーザービームを照射して形成されたレーザー加工溝でも良い。さらに、本発明では、改質層10の形成やレーザー加工溝の形成は、基板3の表面6と裏面8のうちどちらの面からレーザービームを入射してもよい。
1 デバイスウエーハ
2 デバイスチップ
4 第一の分割予定ライン
4-1 二つの第一の分割予定ラインの距離
5 第二の分割予定ライン
5-1 二つの第二の分割予定ライン間の距離
6 表面
7 デバイス
10 改質層(分割起点)
11 第一の方向
12 第二の方向
14 外周余剰領域
34 レーザービーム
34-1 集光点
200 エキスパンドテープ
ST1 テープ貼着ステップ
ST2 分割起点形成ステップ(改質層形成ステップ)
ST3 外周余剰領域加工ステップ(改質層形成ステップ)
ST4 分割ステップ

Claims (2)

  1. 第一の方向に伸びる複数の第一の分割予定ラインと、該第一の方向と直交する第二の方向に伸びる複数の第二の分割予定ラインと、が表面に設定され、複数の該第一の分割予定ラインおよび複数の該第二の分割予定ラインにより区画された表面の各領域にデバイスを有し、互いに隣接する二つの第一の分割予定ラインの距離よりも互いに隣接する二つの第二の分割予定ライン間の距離の方が長いデバイスウエーハを分割して複数のデバイスチップを形成するデバイスチップの形成方法であって、
    該デバイスウエーハを該複数の第一の分割予定ラインおよび該複数の第二の分割予定ラインに沿って加工して、該デバイスウエーハの個々のデバイスチップに分割するための分割起点を形成する分割起点形成ステップと、
    分割予定ラインが設定されていない該デバイスウエーハの外周余剰領域に対して該第二の分割予定ラインと平行な方向に沿って加工して、該デバイスウエーハ分割時のデバイスチップ同士の間隔を均一にするための分割起点を形成する外周余剰領域加工ステップと、
    該分割起点形成ステップおよび該外周余剰領域加工ステップの前または後に、該デバイスウエーハの径よりも大きい径を有しエキスパンド性を有するエキスパンドテープを該デバイスウエーハに貼着するテープ貼着ステップと、
    該分割起点形成ステップ、該外周余剰領域加工ステップおよび該テープ貼着ステップを実施した後、該エキスパンドテープを拡張することで該分割起点を起点に該デバイスウエーハを分割して複数のデバイスチップを形成する分割ステップと、
    を含むことを特徴とするデバイスチップの形成方法。
  2. 該分割起点形成ステップおよび該外周余剰領域加工ステップは、
    該デバイスウエーハに対して透過性を有する波長のレーザービームの集光点を該デバイスウエーハの内部に位置付けて照射して改質層を形成する改質層形成ステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載のデバイスチップの形成方法。
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