JP7207978B2 - 電源装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧を検出する交流電圧検出回路を備える電源装置、及び電源装置を備える画像形成装置に関する。
複写機やレーザビームプリンタ等の画像形成装置に備えられ、記録材上のトナー像を加熱し、記録材に定着させる定着器やAC-DCコンバータは、商用交流電源を電力供給源としている。例えば特許文献1では、交流電圧のゼロボルトのタイミングを検出するゼロクロス検出回路を用いてゼロクロス信号を生成し、ゼロクロス信号をトリガとして定着器への電力供給を制御する方法が提案されている。また、AC-DCコンバータや定着器は、商用交流電源の電圧により、そのパフォーマンスが大きく左右される。AC-DCコンバータにおいては、例えば商用交流電源からの電圧によってAC-DCコンバータが備える回路部品の発熱量が大きく変化する。商用交流電源からの電圧が所定の電圧範囲から外れた高電圧になると回路部品が異常発熱し、AC-DCコンバータの破壊に至る可能性があるため、商用交流電源の電圧を検出してAC-DCコンバータの動作を制御することが望ましい。また、商用交流電源の電圧に応じてAC-DCコンバータの負荷をマイクロコンピュータ等により適切に制御することで、AC-DCコンバータの容量、回路部品の定格等に応じて最適に動作させることができる。
定着器においては、商用交流電源からの電圧によって定着器へ供給される電力が変化するため、例えば画像形成装置から記録紙を排出する適切なタイミングが商用交流電源の電圧によって異なる。また、商用交流電源の電圧を検出することにより、次のような対応が可能になる。すなわち、商用交流電源の電圧に応じて、フィードバックゲイン等の定着器の制御パラメータの設定を変化させることに温度リプルを小さくできる。また、商用交流電源の電圧が仕様外の高電圧であることを検出した際には、定着器への電力供給を遮断し、定着器がダメージを受けることを防止したりすることが可能なる。このように、商用交流電源の電源電圧を検出することによるメリットは大きい。そのため、例えば特許文献2では、商用交流電源の電圧と所定のDC(直流)レベルの基準信号を比較することにより、商用交流電源の電圧を検出する方法が提案されている。
特開2006-216657号公報 特開2003-98860号公報
しかしながら、上述した従来技術では商用交流電源のゼロクロスタイミングを検出して生成されるゼロクロス信号と、商用交流電源の電圧を検出して生成される電圧信号は、それぞれ別の回路で生成されている。そのため、商用交流電源と2次側の絶縁を担う絶縁部品、信号線、マイクロコンピュータの入力ポート等が、それぞれの信号に対して必要となる。また、特許文献2のように電圧信号を基に演算により商用交流電源のゼロクロスタイミングを検出することは可能であるが、処理が複雑になる上に演算誤差が生じるという課題がある。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧の電圧値を1つの信号に重畳することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明では、以下の構成を備える。
(1)交流電圧におけるゼロクロスのタイミングを示す第一エッジと、前記交流電圧の電圧レベルに応じて前記第一エッジに対する時間間隔が変化する第二エッジとを含むパルス信号を生成するパルス生成回路を有し、前記パルス生成回路は、前記ゼロクロスのタイミングにおいて前記第一エッジを生成する第一エッジ回路と、前記交流電圧に応じたタイミングに前記第二エッジを生成する第二エッジ回路と、を有し、前記第一エッジ回路は、前記交流電圧の電圧レベルが第一レベルであるときに前記第一エッジを生成し、前記第二エッジ回路は、前記交流電圧又は前記交流電圧に応じた電圧を検出し、検出した電圧レベルが第二レベルであるときに前記第二エッジを生成し、前記第一エッジ回路は、前記交流電圧を整流及び平滑して直流電圧を生成する整流平滑回路と、前記整流平滑回路で生成された前記直流電圧を供給されて動作し、前記交流電圧に応じた電圧が印加される制御端子を有し、前記交流電圧に応じた電圧が閾値を超えると導通し、前記交流電圧に応じた電圧が前記閾値を超えていなければ非導通となる第一スイッチ素子と、前記第一スイッチ素子への前記整流平滑回路で生成された前記直流電圧を供給又は遮断する第一切替回路と、を有し、前記第二エッジ回路は、前記交流電圧の位相を遅延させる遅延回路と、前記遅延回路から出力される電圧と、前記交流電圧を分圧して前記交流電圧に応じて生成された電圧を加算した電圧が印加される制御端子を有し、前記制御端子に印加された電圧に応じて導通状態と非導通状態とが切り替わる第二スイッチ素子と、を有し、前記第一切替回路は、前記第二スイッチ素子が導通状態のときには前記第一スイッチ素子へ前記直流電圧を供給し、前記第二スイッチ素子が非導通状態のときには前記第一スイッチ素子への前記直流電圧の供給を遮断し、前記第一切替回路に並列に設けられ、前記第一スイッチ素子へ前記直流電圧を供給する電力供給路を接続又は切断する第二切替回路と、前記第二切替回路により前記電力供給路が接続されている第一の状態と、前記電力供給路が切断されている第二の状態での前記パルス信号を取得する制御手段と、を備え、前記第二切替回路が前記電力供給路を接続している第一の状態では、前記第一エッジ回路は、前記第一スイッチ素子が導通状態から非導通状態に変化することで前記ゼロクロスのタイミングを示す前記第一エッジを生成し、前記第一スイッチ素子が非導通状態から導通状態に変化することで前記第二エッジを生成し、前記第二切替回路が前記電力供給路を切断している第二の状態では、前記第一エッジ回路は、前記第二スイッチ素子が非導通状態のときには、前記第一スイッチ素子が導通状態から非導通状態に変化することで前記ゼロクロスのタイミングを示す前記第一エッジを生成し、前記第一スイッチ素子が非導通状態から導通状態に変化することで前記第二エッジを生成することを特徴とする電源装置。
(2)交流電圧におけるゼロクロスのタイミングを示す第一エッジと、前記交流電圧の電圧レベルに応じて前記第一エッジに対する時間間隔が変化する第二エッジとを含むパルス信号を生成するパルス生成回路を有し、前記パルス生成回路は、前記ゼロクロスのタイミングにおいて前記第一エッジを生成する第一エッジ回路と、前記交流電圧に応じたタイミングに前記第二エッジを生成する第二エッジ回路と、を有し、前記第一エッジ回路は、前記交流電圧の電圧レベルが第一レベルであるときに前記第一エッジを生成し、前記第二エッジ回路は、前記交流電圧又は前記交流電圧に応じた電圧を検出し、検出した電圧レベルが第二レベルであるときに前記第二エッジを生成し、前記第一エッジ回路は、前記交流電圧が閾値を超えると導通し、前記交流電圧が閾値を超えていなければ非導通となる第一スイッチ素子を有し、前記第二エッジ回路は、前記交流電圧の位相を遅延させる遅延回路と、前記遅延回路から出力される電圧と、前記交流電圧を分圧して前記交流電圧に応じて生成された電圧を加算した電圧が印加される制御端子を有し、前記制御端子に印加された電圧に応じて導通状態と非導通状態とが切り替わる第二スイッチ素子と、を有し、前記第一スイッチ素子と前記第二スイッチ素子とは直列に接続され、前記第二スイッチ素子の出力端子と入力端子との間に接続され、前記第二スイッチ素子を短絡させる外部回路と、前記外部回路が接続されて前記第二スイッチ素子が短絡されている第一の状態と、前記外部回路が外され、前記第二スイッチ素子が短絡されていない第二の状態での前記パルス信号を取得する制御手段と、を備え、前記外部回路が接続されて前記第二スイッチ素子が短絡されている第一の状態では、前記第一エッジ回路は、前記第一スイッチ素子が導通状態から非導通状態に変化することで前記ゼロクロスのタイミングを示す前記第一エッジを生成し、前記第一スイッチ素子が非導通状態から導通状態に変化することで前記第二エッジを生成し、前記外部回路が外され、前記第二スイッチ素子が短絡されていない第二の状態では、前記第一エッジ回路は、前記第二スイッチ素子が導通状態のときには、前記第一スイッチ素子が導通状態から非導通状態に変化することで前記ゼロクロスのタイミングを示す前記第一エッジを生成し、前記第一スイッチ素子が非導通状態から導通状態に変化することで前記第二エッジを生成することを特徴とする電源装置。
(3)交流電圧におけるゼロクロスのタイミングを示す第一エッジと、前記交流電圧の電圧レベルに応じて前記第一エッジに対する時間間隔が変化する第二エッジとを含むパルス信号を生成するパルス生成回路を有し、前記パルス生成回路は、前記ゼロクロスのタイミングにおいて前記第一エッジを生成する第一エッジ回路と、前記交流電圧に応じたタイミングに前記第二エッジを生成する第二エッジ回路と、を有し、前記第一エッジ回路は、前記交流電圧の電圧レベルが第一レベルであるときに前記第一エッジを生成し、前記第二エッジ回路は、前記交流電圧又は前記交流電圧に応じた電圧を検出し、検出した電圧レベルが第二レベルであるときに前記第二エッジを生成し、前記第一エッジ回路は、前記交流電圧を整流及び平滑して直流電圧を生成する整流平滑回路と、前記整流平滑回路で生成された前記直流電圧を供給されて動作し、前記交流電圧に応じた電圧が印加される制御端子を有し、前記交流電圧に応じた電圧が閾値を超えると導通し、前記交流電圧に応じた電圧が前記閾値を超えていなければ非導通となる第一スイッチ素子と、を有し、前記第二エッジ回路は、前記交流電圧の位相を進める位相回路と、前記位相回路により位相を進められた交流電圧が印加される制御端子を有し、前記制御端子に印加された電圧に応じて導通状態と非導通状態とが切り替わる第二スイッチ素子と、を有し、前記第一スイッチ素子と前記第二スイッチ素子とは並列に接続されており、前記第二スイッチ素子の出力端子と入力端子との間に接続され、前記第二スイッチ素子を短絡させる外部回路と、前記外部回路が接続されて前記第二スイッチ素子が短絡されている第一の状態と、前記外部回路が外され、前記第二スイッチ素子が短絡されていない第二の状態での前記パルス信号を取得する制御手段と、を備え、前記外部回路が接続されて前記第二スイッチ素子が短絡されている第一の状態では、前記第一エッジ回路は、前記第一スイッチ素子が導通状態から非導通状態に変化することで前記ゼロクロスのタイミングを示す前記第一エッジを生成し、前記第一スイッチ素子が非導通状態から導通状態に変化することで前記第二エッジを生成し、前記外部回路が外され、前記第二スイッチ素子が短絡されていない第二の状態では、前記第一エッジ回路は、前記第一スイッチ素子が導通状態から非導通状態に変化することで前記ゼロクロスのタイミングを示す前記第一エッジを生成し、前記第二エッジ回路は、前記第一スイッチ素子が導通可能な状態のときに、前記交流電圧の電圧レベルに応じて前記第二スイッチ素子が導通状態から非導通状態に変化することで前記第二エッジを生成することを特徴とする電源装置。
(4)記録材に画像形成を行う画像形成手段と、前記(1)から前記(3)のいずれかに記載の電源装置と、を備える画像形成装置であって、前記画像形成手段を制御するコントローラを備え、前記制御手段は、前記コントローラであることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧の電圧値を1つの信号に重畳することができる。
実施例1の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図 実施例1の交流電圧検出回路の電圧、回路素子の状態を説明する図 実施例1の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例2の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図 実施例2の交流電圧検出回路の電圧、回路素子の状態を説明する図 実施例2の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例3の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図 実施例3の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例4の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図 実施例4の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例5の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図 実施例5の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例6の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図 実施例6の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例7の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図 実施例7の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例7の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例7の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例7の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例7の補正した電圧情報を算出する制御シーケンスを示すフローチャート 実施例8の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図 実施例8の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例8の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例9の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図 実施例9の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例9の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例10の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図 実施例10の出力パルス信号と交流電圧との関係を示すグラフ 実施例11の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図 実施例12の画像形成装置の構成を示す概略断面図
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[交流電圧検出回路の回路構成]
図1は、実施例1のパルス生成回路である交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図である。交流電圧検出回路は、後述する記録材に画像形成を行う画像形成装置に備えられ、装置の負荷に電力を供給する電源装置に設けられた回路である。商用交流電源100は、交流電圧検出回路に交流電圧を出力する。フォトカプラ101(第一エッジ回路)は、1次側である商用交流電源100と2次側を絶縁しつつ、1次側の信号を2次側に伝達する役割を担い、1次側には整流素子である発光ダイオード、2次側にはフォトトランジスタを有している。ダイオード102は、フォトカプラ101の発光ダイオード(第一スイッチ素子)と並列に接続され、商用交流電源100が負の電圧の場合に導通し、フォトカプラ101の発光ダイオードの両端電圧をフォトカプラ101の発光ダイオードの耐圧以下に抑制する。なお、商用交流電源100からの電圧は、フォトカプラ101の発光ダイオードが導通状態となる方向に電流が流れるときの電圧を正の電圧といい、フォトカプラ101の発光ダイオードが非導通状態となる方向に電流が流れるときの電圧を負の電圧という。抵抗103は電流制限抵抗である。
電圧検出回路106(第二エッジ回路)は、第二スイッチ素子である電界効果トランジスタ(以下、FETとする)108と、電圧レベル検出部107とを有している。電圧レベル検出部107は、抵抗109とコンデンサ110を有し、抵抗109とコンデンサ110により遅延回路であるローパスフィルタ(以下、LPFという)を構成している。FET108のゲート端子電圧がFET108の閾値電圧を超えた場合にFET108のドレイン端子-ソース端子間が導通し、フォトカプラ101の発光ダイオードの順方向電流が流れる。フォトカプラ101の2次側のフォトトランジスタのコレクタ端子は、抵抗104を介して電源電圧Vcc(本実施例では3.3Vとする)にプルアップされている。フォトカプラ101の2次側に伝達された信号は、ハイレベル(約3.3V)とローレベル(約0V)の2値の電圧レベルを有するパルス信号として、制御手段である中央処理装置(以下、CPUという)105のポートに入力される。
[交流電圧検出回路における電圧波形]
図2(a)は、図1に示す交流電圧検出回路における、商用交流電源100の電圧波形(細い実線)、FET108のゲート端子の電圧波形(破線)、フォトカプラ101からCPU105のポートに出力される出力パルス波形(太い実線)を示した図である。図2(a)の縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(sec(秒))を示す。なお、商用交流電源100の電圧は100Vrmsであり、FET108のゲート端子の電圧、出力パルスの電圧は数Vレンジの電圧である。全ての波形を同一グラフ内に表すために、便宜上、細い実線で示す商用交流電源100の電圧値は、1/20で表示している。また、図1(a)の下部には、電圧波形に対応させて、フォトカプラ101の発光ダイオードの状態(上側)とFET108の動作状態(下側)を示している。フォトカプラ101の発光ダイオードの状態は、商用交流電源100から発光ダイオードに印加される電圧の方向(順方向電圧、逆方向電圧)を示している。「順方向電圧」は、商用交流電源100から正の電圧が出力されている場合に対応し、発光ダイオードが導通状態であることを示している。一方、「逆方向電圧」は、商用交流電源100から負の電圧が出力されている場合に対応し、発光ダイオードが非導通状態であることを示している。また、FET108の動作状態は、FET108の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。FET108は、ゲート端子電圧が閾値電圧を超えた場合には導通状態(ON)となり、閾値電圧以下の場合には非導通状態(OFF)となる。
フォトカプラ101の発光ダイオードは商用交流電源100の電圧が、所定の電圧以上(概ねフォトカプラ101の発光ダイオードの順方向電圧である1.0V程度以上)である場合に導通する。したがって、フォトカプラ101の発光ダイオードの導通・非導通の状態の切り替わりにより、商用交流電源100のゼロクロスタイミングを検出することができる。しかしながら、本実施例では、フォトカプラ101の発光ダイオードはFET108と直列に接続されているため、FET108が導通している場合だけ、ゼロクロスタイミングを検出することができる。具体的には、図2(a)に示すように、FET108が導通している状態での商用交流電源100のゼロクロスタイミングで、フォトカプラ101の発光ダイオードが導通状態から非導通状態に切り替わる。このタイミングで、出力パルス波形に示すハイレベルエッジ(出力パルスがローレベルからハイレベルに変化する変化点)が生成される。
一方、商用交流電源100の電圧は、電圧レベル検出部107の抵抗109とコンデンサ110によって形成されるローパスフィルタ回路(以下、LPF回路という)に入力される。LPF回路は、商用交流電源の周波数である50Hz~60Hzにおいて、電圧の位相が数十~90度(deg)程度遅れるように、カットオフ周波数が設定されている。LPF回路の働きにより、FET108の制御端子であるゲート端子の電圧波形は、図2(a)の破線で示すような電圧波形となる。FET108は、例えばゲート端子の閾値電圧が3Vとすると、ゲート端子電圧が閾値電圧3Vを上回った時点で、FET108は導通状態となる。LPFによる位相遅れの影響により、FET108の導通及び非導通状態となるタイミングは、商用交流電源100の電圧がそのまま印加されるフォトカプラ101の発光ダイオードの導通・非導通状態となるタイミングよりも遅れる。図1に示すように、フォトカプラ101の発光ダイオードとFET108とは、商用交流電源100に対して直列に接続されているため、フォトカプラ101とFET108が共に導通状態の場合のみ、2次側に情報伝達を行うことができる。そのため、2次側への情報伝達の開始タイミングである、出力パルスの立ち下がりエッジ(ハイレベルからローレベルに変化する変化点)は、FET108の非導通状態から導通状態に変化するタイミングで生成される。一方、2次側への情報伝達終了タイミングである、出力パルスの立ち上がりエッジ(ローレベルからハイレベルに変化する変化点)は、フォトカプラ101の発光ダイオードが導通状態から非導通に変化するタイミングで生成される。
図2(b)は、商用交流電源100の電圧を80Vrmsから140Vrmsまで20V刻みで4段階に変化させたときの、FET108のゲート端子電圧(破線)、出力パルス波形(太い実線)の変化の様子を示した図である。商用交流電源100の電圧波形については、図中上側の波形から順に、140Vrms、120Vrms、100Vrms、80Vrmsのときの電圧波形を示している。FET108のゲート端子電圧についても、同様に、図中上側の波形から順に、商用交流電源100の電圧が140Vrms、120Vrms、100Vrms、80VrmsのときのFET108のゲート端子電圧の電圧波形を示している。また、出力パルス波形についても、立ち下がりエッジが、商用交流電源100の電圧が140Vrms、120Vrms、100Vrms、80VrmsのときのFET108のゲート端子電圧に応じて変化する様子を示している。
図2(b)において、フォトカプラ101の発光ダイオードが非導通状態になることで生成される出力パルスの立ち上がりエッジは、商用交流電源100の電圧が変化してもほぼ変わらない。これは、フォトカプラ101の発光ダイオードの順方向電圧が商用交流電源100の電圧に対して十分小さいために、商用交流電源100の電圧変化による傾き(dv/dt)の違いの影響を殆ど受けないからである。一方、FET108の非導通状態から導通状態への変化により生成される出力パルスの立ち下がりエッジは、商用交流電源100の電圧変化に応じて大きく変化する。これは、FET108のゲート端子の閾値電圧3Vと、FET108のゲート端子電圧(ピーク電圧が4V~5V程度)が近い電圧である。そのため商用交流電源100の電圧変化によるFET108のゲート端子電圧の傾き(dv/dt)の違いの影響を受けるからである。具体的には、FET108のゲート端子電圧が閾値電圧3Vを超える時間が、商用交流電源100の電圧によって大きく異なる。そのため、出力パルスの立ち下がりエッジ生成タイミングが商用交流電源100の電圧によって大きく変化する。なお、FET108が導通状態から非導通状態となるタイミングも、非導通状態から導通状態になる場合と同様に商用交流電源100の電圧によって大きく変化する。ところが、FET108が非導通状態となるタイミングには、常にフォトカプラ101の発光ダイオードが非導通状態となるようにLPF回路を設計することで、出力パルスはFET108が非導通状態となるタイミングには依存しない波形となる。
[出力パルスのパルス幅と商用交流電源の電圧との関係]
図3は、出力パルスのパルス幅(出力パルスの立ち下りエッジから立ち上がりエッジまでの時間)と商用交流電源100の電圧との特性関係を示す図である。図3の横軸は商用交流電源100の電圧(単位Vrms)を示し、縦軸は出力パルスのパルス幅(単位ms)を示す。図3のグラフは、四角形でプロットされた回路部品のばらつきがない場合(typ)、丸形でプロットされた回路部品の最小のばらつきを想定した場合(min)と三角形でプロットされた回路部品の最大のばらつきを想定した場合(max)を示している。回路部品のばらつきは、抵抗109が±1%、コンデンサ110が±10%、FETのゲート端子の閾値電圧ばらつきが±3%を想定している。本実施例の場合、コンデンサのばらつきの影響が最も大きいため、商用交流電源100の電圧を高精度に検出したい場合には、抵抗109を可変抵抗にする等の対策を行い、回路部品のばらつきを吸収することが望ましい。
CPU105は、入力される2値のパルス信号である出力パルスの立ち上がりエッジを検出することで、商用交流電源100のゼロクロスタイミングを検出することができる。また、CPU105は、出力パルスの立ち上がりエッジから次の立ち上がりエッジまで時間、又は立ち下りエッジから次の立ち下がりエッジまでの時間を計測することで、商用交流電源100の電源周波数を検出することができる。更に、CPU105は、パルス幅(出力パルスの立ち下りエッジから立ち上がりエッジまでの時間)を計測し、予めCPU105のメモリに記憶されたパルス幅-電圧変換テーブルと照合することによって、商用交流電源100の交流電圧を検出することができる。以下に示す表1は、商用交流電源100の電源周波数が50Hzの場合の出力パルスのパルス幅と商用交流電源100の交流電圧とを対応付けたパルス幅-電圧変換テーブルの一例である。表1は、出力パルスのパルス幅を示すパルス時間t(単位:ms)と商用交流電源の電圧(単位:Vrms)の項目から構成されている。例えば、パルス時間tが3.19ms以上で、3.31ms未満のときの商用交流電源100の交流電圧は100Vrmsである。
Figure 0007207978000001
表1は、商用交流電源100の電源周波数が50Hzの場合のテーブルである。例えば、CPU105は、周波数毎のパルス幅-電圧変換テーブルを有してもよいし、正規化したパルス幅-電圧変換テーブルを1つ有しておき、電源周波数に応じて計算を行い、商用交流電源100の電圧を算出するようにしてもよい。また、回路部品のばらつきによるパルス幅のずれを吸収するため(電圧検出精度向上のため)に、安定化電源を用いて、周波数が既知の交流電圧を印加したときのパルス幅を測定しておく。CPU105は、測定されたパルス幅と、印加した電圧とパルス幅-電圧変換テーブルから取得されるパルス幅との誤差(α)をメモリ等に記憶しておく。そして、CPU105は、商用交流電源100の電圧検出時に、メモリ等に記憶したパルス幅の誤差αを用いて、検出した交流電圧値を補正してもよい。また、表1は、商用交流電源100の交流電圧が5V刻みのテーブルであるが、もっと高分解能で商用交流電源100の電圧を検出したい場合には分解能のテーブルを用いたり、近似式を用いたりして、商用交流電源100の電圧を算出することが望ましい。
このように、本実施例の回路構成を用いることにより、CPU105に入力される出力パルス信号の立ち上がりエッジで、商用交流電源100のゼロクロスタイミングを検出することができる。更に、CPU105に入力される出力パルス信号の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの間の時間(パルス幅)により、商用交流電源100の電圧を検出することができる。
本実施例では、商用交流電源100の電圧波形は正弦波を想定しており、上述したCPU105のメモリに記憶する変換テーブルも正弦波を想定したものである。したがって、正弦波以外の電圧波形が商用交流電源100から出力された場合には、正しく交流電圧を検出することはできない。しかしながら、例えば矩形波のように電圧の傾き(dv/dt)が正弦波に比べて非常に大きい場合には、パルス幅は正弦波の場合に比べて非常に大きくなり、正弦波でないことを検出することができる。そして、商用交流電源100からの入力電圧の波形が正弦波でないことが検出できれば、例えば画像形成装置の場合であれば、定着器への電力供給を停止する等の措置を行い、定着器が故障することを防止することができる。また、本実施例の交流電圧の波形は、正弦波に制限されるものではなく、電圧に応じて傾き(dv/dt)が変化する交流電圧であれば、正弦波と同様の信号を出力することが可能である。
本実施例の電圧検出回路106では、LPF(ローパスフィルタ)回路の構成部品として、抵抗109とコンデンサ110を用い、スイッチ素子としてFET108を用いた。スイッチ素子として同様の機能を有する回路部品であれば、例えばトランジスタやリレー等の他の部品を用いてもよい。また、本実施例は、フォトカプラ101を用いて1次側と2次側を絶縁する回路構成であるが、本実施例は1次側と2次側が絶縁されていることを前提とするものではない。
以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧の電圧値を1つの信号に重畳することができる。
実施例2では、実施例1と比べて、商用交流電源の交流電圧を高精度に検出できる回路構成について説明する。
[交流電圧検出回路の回路構成]
図4は、本実施例の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図である。実施例1の図1と同一構成の回路には同じ符号を付すことにより、ここでの説明は省略する。電圧検出回路200(第二エッジ回路)は、電圧レベル検出部201、オフタイミング調整部202、直流電圧生成部203で構成され、それぞれ商用交流電源100から交流電圧が入力される。電圧レベル検出部201は抵抗204、205を有し、入力された商用交流電源100の交流電圧は抵抗204と抵抗205により分圧される。また、オフタイミング調整部202(遅延回路)は抵抗206、コンデンサ207を有し、入力された商用交流電源100の電圧は、抵抗206とコンデンサ207で構成されるLPF(ローパスフィルタ)回路を通過する。ダイオード208は、電圧レベル検出部201とオフタイミング調整部202を分離する目的で配置されている。電圧レベル検出部201からの出力電流と、オフタイミング調整部202からの出力電流は共に抵抗209に流れ込み、抵抗209により電圧(情報)に変換される。直流電圧生成部(第一分圧回路)203は、抵抗210、211、ダイオード212、コンデンサ213を有する。直流電圧生成部203は、商用交流電源100の交流電圧を第二分圧回路である抵抗210と抵抗211で分圧した後、ダイオード212とコンデンサ213で構成された整流平滑回路により、整流・平滑化して直流電圧を生成する。直流電圧生成部203で生成された直流電圧は、抵抗214と抵抗215によって分圧され、更にコンデンサ216を介して抵抗209の両端に生じた電圧が重畳されて、FET217(第二スイッチ素子)のゲート端子に印加される。直流電圧生成部203の電圧をそのままFET217のゲート端子に印加せずに、抵抗214と抵抗215で分圧するのは、直流電圧生成部203のダイオードやコンデンサの影響を小さくして電圧検出精度を向上させるためである。
[交流電圧検出回路における電圧波形]
図5(a)は、図4に示す交流電圧検出回路における、商用交流電源100の電圧波形(細い実線)、FET217のゲート端子の電圧波形(破線)、フォトカプラ101からCPU105のポートに出力される出力パルス波形(太い実線)を示した図である。図5(a)の縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(sec(秒))を示す。なお、商用交流電源100の電圧は、1/20スケールで示している。図5(a)に示すFET217のゲート端子電圧の波形は、電圧レベル検出部201で分圧された商用交流電源100の電圧とオフタイミング調整部202の出力電圧とが抵抗209(加算回路)により加算され、途中から持ち上げられた電圧波形となっている。オフタイミング調整部202の出力電圧が電圧レベル検出部201の出力電圧に加算されることで、FET217が導通状態から非導通状態になるタイミングを、フォトカプラ101の発光ダイオードが非導通状態となるタイミングよりも遅くしている。これにより、2次側の出力パルスの立ち上がりエッジは、フォトカプラ101の発光ダイオードの導通状態から非導通状態への変化により生成され、立ち下りエッジはFET217の非導通状態から導通状態への変化により生成される。
図5(b)は、商用交流電源100の電圧を80Vrmsから140Vrmsまで20V刻みで4段階に変化させたときの、FET217のゲート端子電圧(破線)、出力パルス波形(太い実線)の変化の様子を示した図である。図の見方については、前述した実施例1の図2(b)と同様であり、ここでの説明は省略する。図5(b)において、フォトカプラ101の発光ダイオードが非導通になることで生成される出力パルスの立ち上がりエッジのタイミングは、商用交流電源100の電圧が変化してもほぼ変わらない。一方、FET217のゲート端子電圧がFET217の閾値電圧を超える時間は、商用交流電源100の電圧によって大きく異なるため、出力パルスの立ち下がりエッジのタイミングは商用交流電源100の電圧によって大きく変化する。その結果、出力パルスの立ち下がりエッジから立ち上がりエッジの時間間隔が商用交流電源100の電圧によって変化することになる。
[出力パルスのパルス幅と商用交流電源の電圧との関係]
図6は、出力パルスのパルス幅(出力パルスの立ち下りエッジから立ち上がりエッジまでの時間)と商用交流電源100の電圧との特性関係を示す図である。図6の横軸は商用交流電源100の電圧(単位Vrms)を示し、縦軸は出力パルスのパルス幅(単位ms)を示す。図6のグラフは、四角形でプロットされた回路部品のばらつきがない場合(typ)、丸形でプロットされた回路部品の最小のばらつきを想定した場合(min)と三角形でプロットされた回路部品の最大のばらつきを想定した場合(max)を示している。本実施例では、FET217のゲート端子に印加される電圧は、ほぼ抵抗のみに依存するように設計されている。そのため、回路部品による電圧検出ばらつきが実施例1に比べて大幅に抑えられていることがわかる。更に、商用交流電源100の電圧の違いを、電圧の傾き(dv/dt)と直流電圧生成部203で生成される直流電圧という2つの情報として扱い、FET217のゲート端子に印加している。そのため、商用交流電源100の電圧変化に対するパルス幅の変化量が、実施例1に比べて大きくなっている。
直流電圧生成部203は、商用交流電源100の電圧変化に対する出力パルス幅の変化量を大きくすることにより、商用交流電源100の電圧検出精度を向上させる役割を果たしているが、構成上必ずしも必要な回路ではない。したがって、直流電圧生成部203の要否は、交流電圧検出のダイナミックレンジがどの程度必要かによって判断することが望ましい。
以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧の電圧値を1つの信号に重畳することができる。
実施例3では、実施例1、2に比べて、出力パルスの立ち上がりエッジがより急峻となり、ゼロクロスタイミングの検出精度を高めることができる回路構成について説明する。
[交流電圧検出回路の回路構成]
図7は、本実施例の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図である。商用交流電源100の電圧は、抵抗300、ダイオード301、コンデンサ302から構成される半波整流平滑回路303に入力され、コンデンサ302の両端に直流電圧が生成される。コンデンサ302の両端に生成された直流電圧は、フォトカプラ101の電圧源として機能し、電流制限抵抗103とFET304を介して、フォトカプラ101の発光ダイオード(整流素子)に発光電流が流れる。本実施例の回路構成では、フォトカプラ101の発光ダイオードには直流電圧が印加されている。そのため、フォトカプラ101の発光ダイオードは常に導通可能な状態にあり、FET304(第一スイッチ素子)の導通・非導通状態によりフォトカプラ101の発光ダイオードの発光が制御される。FET304の導通、非導通の過渡応答は、フォトカプラ101の発光ダイオードの過渡応答に比べて一般的に速い。そのため、本実施例の回路の方が、フォトカプラ101の発光ダイオードの導通・非導通状態の変化で立ち上がりエッジを形成している実施例1の回路に比べて、出力パルスの立ち上がりエッジが急峻になる。また、出力パルスの立ち上がりエッジが急峻であることにより、CPU105の電圧検出閾値ばらつき等の影響を受けにくく、ゼロクロスタイミング検出の精度が高くなる。
半導体スイッチであるFET304のゲート端子には、商用交流電源100の電圧を抵抗305と抵抗306により分圧した電圧が印加される。FET304は、商用交流電源100の交流電圧のゼロクロスタイミングを検出するために設けられており、FET304はゲート端子の閾値電圧が低いものを選定し、商用交流電源100の電圧が数V程度でFET304が動作することが望ましい。ツェナーダイオード307は、商用交流電源100が負の電圧の場合に順方向で導通し、コンデンサ302の負の電圧をツェナーダイオード307の順方向電圧に抑える。更に、ツェナーダイオード307は、商用交流電源100が正の電圧の場合で、仕様外の高電圧が商用交流電源100から出力された際に、コンデンサ302の正の電圧を降伏電圧に抑える。電圧検出回路308は、コンデンサ309と抵抗310によって構成されるハイパスフィルタ回路(HPF回路)311とFET312により構成されている。
[交流電圧検出回路における電圧波形]
図8(a)は、図7に示す交流電圧検出回路における、商用交流電源100の電圧波形(細い実線)、FET312のゲート端子の電圧波形(破線)、フォトカプラ101からCPU105のポートに出力される出力パルス波形(太い実線)を示した図である。図8(a)の縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(sec(秒))を示す。なお、商用交流電源100の電圧は、1/20スケールで示している。また、FET312の動作状態は、FET312の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。
FET304は、商用交流電源100の電圧が所定の電圧以上(概ね数V以上)の場合に導通状態となるように設定されている。したがって、FET304の導通・非導通の状態の切り替わりにより、商用交流電源100のゼロクロスタイミングを検出することができる。しかし、本実施例では、FET304はFET312と並列に接続されているため、FET312が導通状態の場合には、フォトカプラ101の発光ダイオードには電流が流れない。その結果、FET312が非導通のときのみ、フォトカプラ101の発光ダイオードに順方向電圧が印加され、ゼロクロスタイミングを検出することができる。具体的には、図8(a)に示すように、FET312が非導通の状態での商用交流電源100のゼロクロスタイミングで、FET304が導通状態から非導通状態に切り替わる。これにより、出力パルスの立ち上がりエッジ(出力パルスがローレベルからハイレベルに変化する変化点)が生成される。
一方、商用交流電源100の交流電圧は、コンデンサ309と抵抗310から構成されるHPF回路(位相回路)311に入力される。HPF回路311は、商用交流電源の電源周波数である50Hz~60Hzにおいて電圧の位相が数十~90deg程度進むように、カットオフ周波数が設定されている。商用交流電源100の交流電圧波形は、HPF回路311を通過することにより、図8(a)において破線で示すFET312のゲート端子電圧波形となる。FET312は、例えばゲート端子の閾値電圧が3Vであり、商用交流電源100の交流電圧がHPF回路311を通過して位相が進み、FET312のゲート端子電圧が3Vを上回った時点で、FET312のドレイン端子-ソース端子間が導通状態となる。HPF回路311によって位相が進むことにより、FET312の導通状態及び非導通状態となるタイミングは、FET304が導通状態及び非導通状態となるタイミングよりも進む(早くなる)。上述したように、FET304とFET312は、商用交流電源100に対して並列に接続されている。そのため、FET304が導通状態にあり(このとき、フォトカプラ101の発光ダイオードは自動的に導通状態となる)、かつFET312が非導通状態の場合のみ、フォトカプラ101は2次側に情報伝達を行うことができる。一方、FET312が導通状態の場合、又はFET304が非導通状態の場合には、フォトカプラ101の発光ダイオードは非導通状態であり、2次側に情報伝達は行われない。そのため、FET304が導通状態にあり、かつ、FET312のゲート端子電圧が閾値以下に下がって、FET312が非導通状態となるタイミングで、出力パルスの立ち下りエッジが生成される。一方、FET312が非導通状態で、かつ、FET304のゲート端子電圧が閾値電圧以下に下がって、FET304が非導通状態となるタイミングで、出力パルスの立ち上がりエッジが生成される。
図8(b)は、商用交流電源100の電圧を80Vrmsから140Vrmsまで20V刻みで4段階に変化させたときの、FET312のゲート端子電圧(破線)、出力パルス波形(太い実線)の変化の様子を示した図である。図の見方については、前述した実施例1の図2(b)と同様であり、ここでの説明は省略する。
FET304が導通状態から非導通状態に変化することで生成される出力パルスの立ち上がりエッジのタイミングは、商用交流電源100の電圧が変化してもほぼ変わらない。一方、FET312のゲート端子電圧が閾値電圧よりも下がる時間(タイミング)は商用交流電源100の電圧によって大きく異なる。そのため、FET312が導通状態から非導通状態となることで生成される出力パルスの立ち下がりエッジのタイミングは、商用交流電源100の電圧によって大きく変化する。FET312が非導通状態から導通状態に変化するタイミングも、商用交流電源100の電圧によって大きく変化する。そのため、FET312が導通するときには、常にFET304が非導通状態となるようにHPF回路311を設計することで、出力パルスは、FET312が導通するタイミングには依存しない波形となる。
本実施例では、実施例1と同様に電圧検出回路308にコンデンサ309を使用しているため、コンデンサの素子ばらつきの影響を受けやすい。そのため、商用交流電源100の電圧を高精度に検出したい場合には、抵抗310を可変抵抗にする等の対策を行い、回路部品のばらつきを吸収することが望ましい。
以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧の電圧値を1つの信号に重畳することができる。
実施例4では、実施例3に比べて、商用交流電源の電圧を高精度に検出することができる回路構成について説明する。
[交流電圧検出回路の回路構成]
図9は、本実施例の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図である。本実施例の交流電圧検出回路は、実施例3で用いたゼロクロスタイミングを検出する回路と同じ回路構成のゼロクロス検出回路400に、実施例2で用いた電圧検出回路200と類似した回路構成を有する電圧検出回路401を接続した回路構成を有している。本実施例では、ゼロクロス検出回路400内の半波整流平滑回路303において直流電圧が生成される。そのため、本実施例では、半波整流平滑回路303により生成された直流電圧を電圧検出回路401でも使用し、実施例2で用いた直流電圧生成部203は使用しないこととする。図9において、半波整流平滑回路303で生成された直流電圧は、抵抗402を介してFET403のゲート端子に印加される。半波整流平滑回路303で生成された直流電圧は、FET403のゲート端子の閾値よりも高い電圧が設定されるため、FET403は常に導通状態になる。また、FET403のゲート端子には、電流制限抵抗404を介して、FET217(第三スイッチ素子)のドレイン端子が接続されている。そのため、FET217が導通状態となると、FET403のゲート端子電圧が閾値電圧以下になり、FET403は非導通状態となる。一方、FET217が非導通状態となると、FET403は導通状態となる。
[交流電圧検出回路における電圧波形]
図10(a)は、図9に示す交流電圧検出回路における、商用交流電源100の電圧波形(細い実線)、FET217のゲート端子の電圧波形(破線)、FET403のゲート端子の電圧波形(一点鎖線)を示した図である。図10(a)の縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(sec(秒))を示す。なお、商用交流電源100の電圧は、1/20スケールで示している。
FET304とFET403は、商用交流電源100に対して並列に接続されている。そのため、FET304が導通状態にあり(このときフォトカプラ101の発光ダイオードは自動的に導通状態となる)かつ、FET403が非導通状態、すなわちFET217が導通状態の場合のみ、フォトカプラ101は2次側に情報伝達を行うことができる。一方、FET403が導通状態、すなわちFET217が非導通の状態の場合、又はFET304が非導通状態の場合には、フォトカプラ101の発光ダイオードは非導通状態となり、2次側に情報伝達は行われない。そのため、FET217が導通してFET403が非導通となるタイミングで、出力パルスの立ち下りエッジが生成される(図10(b)参照)。また、FET403が非導通の状態で、FET304のゲート端子電圧が閾値電圧以下に下がって、FET304が非導通となるタイミングで出力パルスの立ち上がりエッジが生成される(図10(b)参照)。
図10(b)は、商用交流電源100の電圧を80Vrmsから140Vrmsまで20V刻みで4段階に変化させたときの、FET403のゲート端子電圧(破線)、出力パルス波形(太い実線)の変化の様子を示した図である。図の見方については、前述した実施例1の図2(b)と同様であり、ここでの説明は省略する。
FET304が導通状態から非導通状態に変化することで生成される出力パルスの立ち上がりエッジは、商用交流電源100の電圧が変化してもほぼ変わらない。一方、FET403のゲート端子電圧が閾値電圧よりも下がる時間(タイミング)は商用交流電源100の電圧によって大きく異なる。そのため、FET403が非導通状態となることで生成される出力パルスの立ち下がりエッジは、商用交流電源100の電圧によって大きく変化する。本実施例では、FET403のゲート端子電圧が閾値電圧以下に下がるタイミングが、ほぼ抵抗のみに依存するように設計されている。そのため、電圧検出回路にコンデンサを使用した実施例3に比べて、本実施例の回路では、商用交流電源の電圧を高精度に検出することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧の電圧値を1つの信号に重畳することができる。
実施例5では、実施例4では直流電圧であったフォトカプラ101の駆動電圧を交流電圧に変更した回路構成について説明する。
[交流電圧検出回路の回路構成]
図11は、本実施例の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図である。本実施例の回路は、実施例1、2で用いたゼロクロスタイミングを検出する回路と同じ構成のゼロクロス検出回路500と、実施例4で用いた電圧検出回路401の回路に直流電圧生成部203の回路構成を付与した電圧検出回路501を組み合わせた構成である。商用交流電源100に対して、フォトカプラ101と並列に接続されるFET403のゲート端子には、直流電圧生成部203で生成された直流電圧が抵抗402を介して印加される。そして、直流電圧生成部203で生成された直流電圧は、FET403のゲート端子の閾値電圧よりも高い電圧に設定されるため、FET403は常に導通状態になる。FET403のゲート端子は、電流制限抵抗404を介してFET217のドレイン端子に接続され、FET217が導通状態となることで、FET403のゲート端子電圧が閾値電圧以下になり、FET403は非導通状態となる。一方、FET217が非導通状態となると、FET403は導通状態となる。
[交流電圧検出回路における電圧波形]
図12(a)は、図11に示す交流電圧検出回路における、商用交流電源100の電圧波形(細い実線)、FET217のゲート端子の電圧波形(破線)、FET403のゲート端子の電圧波形(一点鎖線)を示した図である。図10(a)の縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(sec(秒))を示す。なお、商用交流電源100の電圧は、1/20スケールで示している。
図12(a)に示す電圧波形は、前述した実施例4で示した電圧波形とほぼ同じであるため、説明を省略する。実施例4の回路では、フォトカプラ101の発光ダイオードの導通、非導通の制御がFET304で行われていたのに対し、本実施例の回路ではフォトカプラ101の発光ダイオードの導通、非導通は、フォトカプラ101自身で行われる点が異なる。そのため、実施例5の出力パルスの立ち上がりエッジの傾き方は、実施例4の立ち上がりエッジの傾きよりも緩やかになっている。
図12(b)は、商用交流電源100の電圧を80Vrmsから140Vrmsまで20V刻みで4段階に変化させたときの、FET403のゲート端子電圧(破線)、出力パルス波形(太い実線)の変化の様子を示した図である。図の見方については、前述した実施例1の図2(b)と同様であり、ここでの説明は省略する。
実施例1、2では、出力パルスの立ち下がりエッジを生成するFET(実施例1ではFET108、実施例2ではFET217)のゲート端子は、高電圧ラインである商用交流電源100と接続されていた。一方、本実施例では、立ち下がりエッジを生成するタイミングをコントロールするFET217のゲート端子は、直流電圧生成部203の出力端子(数V~数十V)と接続されている。そのため、FET217には、実施例1、2よりも低耐圧なFETが使用可能となり、例えばFET217の替わりに、低耐圧で閾値電圧ばらつきが小さいシャントレギュレータ等を使用することで、商用交流電源の電圧検出精度を高めることが可能となる。
以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧の電圧値を1つの信号に重畳することができる。
実施例6では、ヒステリシス特性を用いた構成を説明する。
[交流電圧検出回路の回路構成]
図13は、本実施例の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図である。本実施例の回路は、実施例3で用いたゼロクロスタイミングを検出する回路と同じ回路構成のゼロクロス検出回路400に、ヒステリシス特性を有する電圧検出回路600を付与した構成の回路である。本実施例の回路構成では、フォトカプラ101の発光ダイオードには直流電圧が印加されている。そのため、フォトカプラ101の発光ダイオードは常に導通できる状態にあり、FET604の導通・非導通状態によりフォトカプラ101の発光ダイオードの発光が制御される。
電圧検出回路600は、コンパレータ601、抵抗602、603、605、606、FET604を有している。コンパレータ601の非反転入力端子(+端子)には、半波整流平滑回路303の出力電圧を抵抗602と抵抗603で分圧した基準電圧が入力される。また、コンパレータ601の反転入力端子(-端子)には、商用交流電源100の電圧を抵抗305と抵抗306により分圧した電圧が入力される。コンパレータ601の非反転入力端子(+端子)に入力される基準電圧は、例えば商用交流電源100の電圧85V(≒60V×√2)相当である。そのため、商用交流電源100の電圧が85V未満の場合は、コンパレータ601の出力はハイインピーダンス状態(Hiz)となる。コンパレータ601の出力がハイインピーダンス状態の場合、FET604のゲート端子には、プルアップ抵抗605を介して、半波整流平滑回路303から直流電圧が印加され、FET604は導通状態となる。一方、商用交流電源100の電圧が+85V以上の場合には、コンパレータ601の出力は概0V(ローレベル(Low))となり、FET604は非導通状態となる。
コンパレータ601の出力がローレベルになると、抵抗603に対して抵抗606が並列に接続された状態と等価になる。抵抗606の抵抗値は、抵抗603の抵抗値に比べて十分に小さく設定されており、コンパレータ601の出力がローレベルになった場合の非反転入力端子(+端子)に入力される基準電圧は、商用交流電源100の電圧で概0V相当となる。そのため、一度、ローレベルを出力したコンパレータ601の出力は、商用交流電源100の電圧が概0Vまで低下しないと、再びハイインピーダンス状態に反転しない。すなわち、コンパレータ601は、商用交流電源100の電圧が85V以上の場合に、出力がローレベルとなり、商用交流電源100の電圧が概0V以下の場合にハイインピーダンス状態となるようなヒステリシス特性を有する。
[交流電圧検出回路における電圧波形]
図14(a)は、図13に示す交流電圧検出回路における商用交流電源100の電圧波形(細い実線)、FET604のゲート端子の電圧波形(破線)、フォトカプラ101からCPU105のポートに出力される出力パルス波形(太い実線)を示した図である。図14(a)の縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(sec(秒))を示す。なお、商用交流電源100の電圧は、1/20スケールで示している。また、コンパレータ601の動作状態は、コンパレータ601のハイインピーダンス状態をHiz、ローレベル出力状態をLとして表記している。出力パルスの立ち上がりエッジは、FET604の導通により形成され、出力パルスの立ち下がりエッジは、FET604の非導通により形成される。
図14(b)は、商用交流電源100の電圧を80Vrmsから140Vrmsまで20V刻みで4段階に変化させたときの、FET604のゲート端子電圧(破線)、出力パルス波形(太い実線)の変化の様子を示した図である。図の見方については、前述した実施例1の図2(b)と同様であり、ここでの説明は省略する。コンパレータ601のヒステリシス特性により、出力パルスの立ち上がりエッジは商用交流電源100の電圧に応じて変化し、出力パルスの立ち下がりエッジは商用交流電源100の電圧に依って変化しない波形となる。
実施例1~5の回路構成は、出力パルス波形の立ち下りエッジを生成する素子と、立ち上がりエッジを生成する素子が各々別であったが、本実施例の構成では、FET604だけで両方のエッジの生成を行うことが可能である。そのため、本実施例は実施例3~5に対して、スイッチ素子数を削減することができ、コストダウンできる。
以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧の電圧値を1つの信号に重畳することができる。
実施例7では、回路部品のばらつきを検出することによって、実施例4に比べて、商用交流電源の電圧の検出精度を高める回路構成について説明する。
[交流電圧検出回路の回路構成]
図15は、本実施例の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図である。本実施例の回路は、ゼロクロス検出回路700と、電圧検出回路701と、動作モード切替え部702を有する構成となっている。ゼロクロス検出回路700は、実施例4で用いたゼロクロス検出回路400と類似した回路構成を有する。電圧検出回路701は、実施例4で用いた電圧検出回路401と類似した回路構成を有し、バイポーラトランジスタ704(以下、トランジスタという)(第一切替回路)のベース端子とGND間に接続されている。動作モード切替え部702(第二切替回路)は、トランジスタ704と並列に接続された電力供給路を形成し、CPU105の指示に応じて導通状態(電力供給路の接続)、非導通状態(電力供給路の切断)を切り替える。
ゼロクロス検出回路700は、半波整流平滑回路303で生成される直流電圧が入力されることにより、電流制限抵抗103とトランジスタ704とFET304を介して、フォトカプラ101の発光ダイオードが導通し、2次側に情報伝達を行うことができる。FET304は、抵抗305と抵抗306で分圧された電圧がゲート端子の閾値電圧を超えると導通状態となり、抵抗305と抵抗306で分圧された電圧がゲート端子の閾値電圧以下になると非導通状態となる。電圧レベル検出部703は、シャントレギュレータ707、抵抗705、706、710を有している。商用交流電源100の電圧は抵抗705と抵抗706により分圧される。シャントレギュレータ707は、抵抗705と抵抗706により分圧され、リファレンス端子に入力されるリファレンス端子電圧が閾値電圧(例えば2.5V)を超えると導通状態となる。シャントレギュレータ707が導通状態になると、トランジスタ704のエミッタ抵抗708とベース抵抗709に電流が流れることにより、トランジスタ704がオンする。なお、抵抗706に対して、シャントレギュレータ707のインピーダンスは大きくないため、シャントレギュレータ707のインピーダンスが、商用交流電源100の電圧を抵抗705と抵抗706による分圧で生成される電圧に影響を与えてしまう。そこで、抵抗706に対して十分大きな抵抗値を有する抵抗710をシャントレギュレータ707のリファレンス端子と直列接続することによって、抵抗705と抵抗706の分圧への影響を抑えている。
また、商用交流電源100の電圧は、オフタイミング調整部202にも入力され、コンデンサ207の電圧が、抵抗706とGND間の電圧とダイオード208の動作電圧の和より大きくなるとダイオード208が導通する。これにより、シャントレギュレータ707のリファレンス端子に入力される電圧は、位相が遅れたローパスフィルタ(LPF)回路と同位相の電圧となる。このとき、コンデンサ207の電圧が数十~90deg(度)遅れで上昇するように、コンデンサ207と抵抗206で構成されるLPF回路のカットオフ周波数を決定する。動作モード切替え部702は、フォトカプラ712と、フォトカプラ712の発光ダイオードのアノード端子に接続された、電源電圧Vccにプルアップされた抵抗711とを有している。また、フォトカプラ712の発光ダイオードのカソード端子は、CPU105の入出力部(入出力端子)に接続されている。フォトカプラ712と接続されたCPU105の入出力部がローレベル(GNDと同電位)に設定されると、電源電圧Vcc(+3.3V)から抵抗711を介して、フォトカプラ712の発光ダイオードが導通する。このとき、トランジスタ704に並列に接続されているフォトカプラ712のフォトトランジスタが導通し、トランジスタ704の代わりに、フォトカプラ712を介してフォトカプラ101の発光ダイオードが導通する。一方、フォトカプラ712と接続されたCPU105の入出力部がハイレベル(+3.3V)に設定されると、フォトカプラ712の発光ダイオードが非導通状態となる。
[交流電圧検出回路における特性値検出モードでの電圧波形]
図16(a)は、図15に示す交流電圧検出回路における、商用交流電源100の電圧波形(細い実線)、シャントレギュレータ707のリファレンス端子の電圧波形(破線)、FET304のゲート端子電圧波形(点線)を示した図である。更に、図16(a)は、図15に示す交流電圧検出回路における、フォトカプラ101からCPU105のポートに出力される出力パルス波形(太い実線)を示した図である。なお、図16(a)は、本実施例の回路のフォトカプラ712が導通時、すなわちCPU105の入出力部がローレベルに設定されている「特性値検出モード」における動作波形を示す。ここで、図16(a)に示す商用交流電源の電圧は100Vrms、周波数は60Hzである。図16(a)の縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(sec(秒))を示す。なお、商用交流電源100の電圧は、1/20スケールで示している。また、FET304の動作状態は、FET304の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。更に、シャントレギュレータ707の動作状態は、シャントレギュレータ707の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。
図16(a)において点線で示しているFET304のゲート端子電圧が上昇して、閾値電圧を超えるとFET304は導通する。その結果、フォトカプラ101の発光ダイオードが導通し、出力パルスの立ち下がりエッジが生成される。一方、FET304のゲート端子電圧が下降して閾値電圧より低くなると、FET304は非導通状態となり、フォトカプラ101の発光ダイオードが非導通状態となることによって、出力パルスの立ち上がりエッジが生成される。これは、トランジスタ704に並列に接続されているフォトカプラ712の受光部が常に導通している特性値検出モードであるため、FET304のみに依存してフォトカプラ101が導通状態、又は非導通状態となることを示している。更に、FET304は、商用交流電源100の電圧が所定の電圧以上(概ね数V以上)の場合に導通状態となるように閾値電圧が設定されているため、FET304の導通・非導通の切り替わりにより商用交流電源100のゼロクロスタイミングを検出できる。
図16(b)は、商用交流電源100の電圧を80Vrmsから140Vrmsまで20V刻みで4段階に変化させたときの、シャントレギュレータ707のリファレンス端子の電圧(破線)、出力パルス波形(太い実線)の変化の様子を示した図である。図の見方については、前述した実施例1の図2(b)と同様であり、ここでの説明は省略する。
出力パルスの立ち上がりエッジと、出力パルスの立ち下がりエッジは、どちらも商用交流電源100の電圧が変化してもほぼ変わらない。これは、FET304の商用交流電源100のゼロクロスタイミングで動作するために、商用交流電源100の電圧変化による傾き(dv/dt)の違いの影響を殆ど受けないからである。一方、シャントレギュレータ707の導通により生成される出力パルスの立ち下がりエッジは、商用交流電源100の電圧変化に応じて大きく変化する。CPU105は、入力される2値のパルス信号の立ち上がりエッジ、あるいは立ち下がりエッジを検出することで、商用交流電源100のゼロクロスタイミングを検出することができる。また、CPU105は立ち上がりエッジ間の時間、あるいは立ち下がりエッジ間の時間を計測することで、商用交流電源100の周波数を算出することができる。更に、CPU105は、出力パルスのHIGHパルス幅(立ち上がりエッジ検出から立ち下がりエッジ検出までの出力パルスのハイレベルの時間)を計測し、CPU105に記憶した周波数の半周期と比較する。それによって、商用交流電源100のゼロクロスタイミングに対する、FET304が生成する立ち上がりエッジのずれ時間と立ち下がりエッジのずれ時間の和が算出されて、FET304の特性情報(α)を取得することができる。FET304が生成する立ち上がりエッジ、及び立ち下がりエッジのタイミングは、FET304等の個体差、動作温度、経年劣化等の影響で変化する。そのため、FET304の特性情報(α)を用いることで、FET304に起因するエッジ形成タイミングのばらつきをCPU105で補正することができる。
[交流電圧検出回路における電圧検出モードでの電圧波形]
図17(a)は、図15に示す交流電圧検出回路における、商用交流電源100の電圧波形(細い実線)、シャントレギュレータ707のリファレンス端子の電圧波形(破線)、FET304のゲート端子電圧波形(薄い点線)を示した図である。更に、図17(a)は、図15に示す交流電圧検出回路における、フォトカプラ101からCPU105のポートに出力される出力パルス波形(太い実線)を示した図である。なお、図17(a)は、本実施例の回路のフォトカプラ712が非導通時、すなわちCPU105の入出力部がハイレベルに設定されている「電圧検出モード」における動作波形を示す。ここで、図16(a)に示す商用交流電源の電圧は100Vrms、周波数は60Hzである。図17(a)の縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(sec(秒))を示す。なお、商用交流電源100の電圧は、1/20スケールで示している。また、FET304の動作状態は、FET304の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。更に、シャントレギュレータ707の動作状態は、シャントレギュレータ707の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。
図17(a)に示すように、FET304のゲート端子電圧が上昇して閾値電圧を超えると、FET304は導通する。その後、シャントレギュレータ707は、リファレンス端子の電圧(図中、破線で表示)が閾値電圧を超えると導通状態となり、その結果、トランジスタ704のベース電流がシャントレギュレータ707を通じて流れることで、トランジスタ704がオンする。これにより、フォトカプラ101の発光ダイオードが導通して、出力パルスの立ち下がりエッジが生成される。なお、FET304が導通した後にシャントレギュレータ707が導通状態となるように、FET304のゲート端子の閾値電圧、及びシャントレギュレータ707のリファレンス端子の閾値電圧が設定されている。
また、シャントレギュレータ707のリファレンス端子電圧がシャントレギュレータ707の閾値電圧を超えるタイミングは、商用交流電源100の電圧によって大きく異なる。そのため、出力パルスの立ち下がりエッジのタイミングは、商用交流電源100の電圧によって大きく変化する。一方、FET304のゲート端子電圧が下がって、閾値電圧以下になると、FET304は非導通状態となる。その結果、フォトカプラ101の発光ダイオードが非導通状態となって、出力パルスの立ち上がりエッジを生成する。なお、シャントレギュレータ707は、FET304よりも遅いタイミングで動作するように、オフタイミング調整部202の定数が設定されている。電圧検出モードにおいて、FET304が生成するゼロクロスタイミングは、FET304が導通状態から非導通状態に変化するときに生成される出力パルスの立ち上がりエッジからのみ検出することができる。
図17(b)は、商用交流電源100の電圧を80Vrmsから140Vrmsまで20V刻みで4段階に変化させたときの、シャントレギュレータ707のリファレンス端子の電圧(破線)、出力パルス波形(太い実線)の変化の様子を示した図である。図の見方については、前述した実施例1の図2(b)と同様であり、ここでの説明は省略する。
図16(b)と同じように、フォトカプラ101の発光ダイオードが非導通状態となることで生成される出力パルスの立ち上がりエッジは、商用交流電源100の電圧が変化してもほぼ変わらない。一方、シャントレギュレータ707が導通状態になることにより生成される出力パルスの立ち下がりエッジは、商用交流電源100の電圧変化に応じて大きく変化する。シャントレギュレータ707の閾値電圧2.5Vと、ダイオード208が導通する以前のリファレンス端子電圧(2.5Vpeak~4Vpeak程度)とが互いに近い電圧である。そのため、商用交流電源100の電圧変化にシャントレギュレータ707のリファレンス端子電圧の傾き(dv/dt)の影響を受けるからである。
[商用交流電源の電圧とHIGHパルス幅の関係]
また、図18(a)は、本実施例の回路のフォトカプラ712が非導通時の電圧検出モードにおいて、商用交流電源100の周波数が60Hzのときの商用交流電源100の電圧と出力パルスのHIGH(ハイレベル)パルス幅(T2)の関係を示した図である。四角形でのプロット(破線で表示)は、後述するばらつき補正を行う前の商用交流電源100の電圧と、出力パルスのHIGHパルス幅の関係を示している。一方、三角形でのプロット(実線で表示)は、後述するばらつき補正を行った後の商用交流電源100の電圧と、出力パルスのHIGHパルス幅の関係を示している。
CPU105は、上述した特性値検出モードにおいて取得した、商用交流電源100のゼロクロスタイミングに対する、FET304の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジのずれ時間の和をFET304の特性情報(α)としてメモリに記憶している。CPU105は、メモリに記憶したFET304の特性情報(α)に基づいて、商用交流電源100のゼロクロスタイミングと立ち上がりエッジタイミングのずれ時間(α/2)を算出する。そして、CPU105は、電圧検出モードで検出したHIGHパルス幅をずれ時間(α/2)を用いて補正することにより、FET304の特性情報(α)による影響を除外した補正後のHIGHパルス幅と商用交流電源の電圧の関係を求めることができる。
図19は、商用交流電源100の周期(T1)と、FET304の特性による商用交流電源100のゼロクロスタイミングと立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジのタイミングのずれ時間(α)との関係を説明する図である。図19において、上側の正弦波の電圧波形は、商用交流電源100の電圧波形を示している。下側の図は、特性値検出モードでの出力パルス波形を示している。図19より、特性値検出モードでの出力パルスのHIGH(ハイレベル)パルス幅T3は、次のような時間である。すなわち、HIGHパルス幅T3は、商用交流電源100の周期(T1)の1/2(図中、T1/2で表示)に、立ち上がりエッジにおけるタイミングのずれ時間(α/2)と立ち下がりエッジにおけるタイミングのずれ時間(α/2)を加えた時間である。なお、ここでは、FET304が起因で生じる立ち上がりエッジタイミング及び立ち下がりエッジタイミングと商用交流電源100のゼロクロスタイミングのずれ時間は、どちらもα/2としている。ただし、(α/2)ではなく、αと立ち上がりのずれ時間、又はαと立ち下がりのずれ時間と周波数の関係を示すテーブルや、補正式を用いてもよい。
本実施例の回路のフォトカプラ712導通時(電圧検出モード)、商用交流電源100の周波数が60Hzにおいて、商用交流電源100とFET304の特性値(α)を補正後のHIGHパルス幅(T3)には、図18(a)の実線で示す関係が成り立つ。なお、FET304はゲート端子に数V印加されることで導通状態になる設定にしているため、フォトカプラ101導通時の電圧は、商用交流電源100のゼロクロス電圧よりも高くなる。これにより、フォトカプラ101の非導通状態の期間であるHIGHパルス幅が長くなるため、補正後のHIGHパルス幅は短くなる。
図18(b)は、本実施例の回路のフォトカプラ712が非導通時の電圧検出モードにおいて、商用交流電源100の電源周波数が45~65Hzのときの商用交流電源100の電圧と補正後の出力パルスのHIGHパルス幅の関係を示した図である。図18(b)では、丸でのプロット(図中、破線で表示)は、商用交流電源100の電源周波数が45Hzのときの商用交流電源100の電圧と補正後の出力パルスのHIGHパルス幅の関係を示した図である。同様に、四角形でのプロット(図中、点線で表示)、三角形でのプロット(図中、一点鎖線で表示)、丸でのプロット(図中、実線で表示)、実線のみでの表示は、それぞれ電源周波数が50、55、60、65Hzのときの関係を示した図である。プロットされた商用交流電源100の交流電圧が一定のとき、電源周波数が低く(周期が長く)なるほど、出力パルスのHIGHパルス幅が長くなっている。また、商用交流電源100の交流電圧とHIGHパルス幅は、電源周波数(周期)に大きく依存している。そのため、どの電源周波数においても、各周波数で検出した、電圧検出モードにおける出力パルスのHIGHパルス幅(T2)に対して、電源周波数が60Hzを基にした正規化係数ηを乗算して正規化する。これにより、電源周波数が60HzのときのHIGHパルス幅と交流電圧の関係を用いて、交流電圧値を算出することができる。立ち上がりエッジタイミングのずれ時間(α/2)によって補正したHIGHパルス幅に関しても、同様に正規化係数ηを用いて、正規化することが可能である。なお、正規化係数ηは、以下の(式1)を用いて算出することができる。
Figure 0007207978000002
表2は、商用交流電源100の交流電圧と、出力パルスにおける立ち上がりエッジタイミングのずれ時間(α/2)に基づいて補正したHIGHパルス幅と交流電圧との関係を示した表と、交流電圧を算出する近似式を示している。表2において、T4は、上述した(式1)により補正した電源周波数が60HzのときのHIGHパルス幅を示す。表2に示すように、電源周波数が60Hzにおける立ち上がりエッジタイミングのずれは、時間を補正した後のHIGHパルス幅(η×(T2-α/2))を、7領域に分けて線形補完した式で表すことができる。表2より、HIGHパルス幅T4に対応する係数a、bを用いて、算出式Vac[単位:rms]=a×T4[単位:ms]+bより商用交流電源100の交流電圧を算出することができる。
Figure 0007207978000003
[補正した電圧情報を算出する制御シーケンス]
図20は、FET304の特性情報(α)を検出して、特性情報(α)を基に補正した電圧情報を算出する制御シーケンスを示すフローチャートであり、図21に示す処理は、CPU105により実行される。ステップ(以下、Sという)100では、CPU105は、入出力部をローレベルに設定し、動作モード切替え部702のフォトカプラ712を導通状態に設定する。S101では、CPU105は、フォトカプラ712を導通状態に設定することにより、FET304の特性値を検出する特性値検出モードを開始する。S102では、CPU105は、フォトカプラ101から出力され、入力ポートから入力される出力パルスの状態に基づいて、出力パルスがローレベルからハイレベルに変化する立ち上がりエッジ(第一のエッジ)を検出したかどうか判断する。CPU105は、第一のエッジを検出したと判断した場合には、処理をS103に進め、第一のエッジを検出していないと判断した場合には、処理をS102に戻す。S103では、CPU105は、フォトカプラ101から出力され、入力ポートから入力される出力パルスの状態に基づいて、出力パルスがハイレベルからローレベルに変化する立ち下がりエッジ(第三のエッジ)を検出したかどうか判断する。CPU105は、第三のエッジを検出したと判断した場合には、処理をS104に進め、第三のエッジを検出していないと判断した場合には、処理をS103に戻す。S104では、CPU105は、第一のエッジ及び第三のエッジを確定させ、更に、出力パルスの次の第一のエッジを検出する。
S105では、CPU105は、第一のエッジと次の第一のエッジを検出した時間(タイミング)に基づいて、商用交流電源100に基づいて生成される出力パルスの周波数情報(T1)を算出する。更に、CPU105は、第一のエッジと第三のエッジを検出した時間(タイミング)に基づいて、特性値検出モードでの出力パルスのHIGHパルス幅(T3)を算出する。S106では、算出した出力パルスの周波数情報(T1)及びHIGHパルス幅(T3)に基づいて、FET304における立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジのタイミングのずれ時間である特性情報(α)を算出して、CPU105のメモリに記憶する。
S107では、CPU105は、入出力部をハイレベルに設定し、動作モード切替え部702のフォトカプラ712を非導通状態に設定する。S108では、CPU105は、フォトカプラ712を導通状態から非導通状態に設定することにより、電圧検出モードを開始する。S109では、CPU105は、フォトカプラ101から出力され、入力ポートに入力される出力パルスの状態に基づいて、出力パルスがローレベルからハイレベルに変化する立ち上がりエッジ(第一のエッジ)を検出したかどうか判断する。CPU105は、第一のエッジを検出したと判断した場合には、処理をS110に進め、第一のエッジを検出していないと判断した場合には、処理をS109に戻す。S110では、CPU105は、フォトカプラ101から出力される出力パルスの状態に基づいて、出力パルスがハイレベルからローレベルに変化する立ち下がりエッジ(第二のエッジ)を検出したかどうか判断する。CPU105は、第二のエッジを検出したと判断した場合には、処理をS111に進め、第二のエッジを検出していないと判断した場合には、処理をS110に戻す。S111では、CPU105は、第一のエッジ及び第二のエッジを確定させる。
S112では、CPU105は、CPU105は、第一のエッジと第二のエッジを検出した時間(タイミング)に基づいて、電圧検出モードでの出力パルスのHIGHパルス幅(T2)を算出する。S113では、算出したHIGHパルス幅(T2)とメモリに記憶したFET304の特性情報(α)に基づいて、HIGHパルス幅(T2)の補正(=T2-α/2)を行う。S114では、CPU105は、補正したHIGHパルス幅の正規化を行い、正規化したHIGHパルス幅(T4)(=(T2-α/2)×正規化係数η)を算出する。S115では、CPU105は、予めメモリに記憶している、上述した表2の情報と、正規化したHIGHパルス幅(T4)と、表2に示す近似式を用いて、商用交流電源100の交流電圧を取得し、処理を終了する。なお、特性情報(α)は交流電圧値の補正だけでなく、定着器のヒーターを駆動する概ゼロクロスタイミングの精度向上等にも利用することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧の電圧値を1つの信号に重畳することができる。
実施例8では、時定数により、特性値検出モードと電圧検出モードの2つの動作モードを切り替えることで、実施例7に比べてCPU105のポート数を削減できる回路構成について説明する。なお、上述した実施例1~7と同一部分については、説明は省略する。
[交流電圧検出回路の回路構成]
図21は、本実施例の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図である。本実施例の交流電圧検出回路は、実施例7のゼロクロス検出回路700と類似する回路素子で構成されたゼロクロス検出回路800と、実施例7で用いた電圧検出回路701と、電圧論理反転部801と、動作モード切替え部802と、を有している。電圧論理反転部801は、トランジスタ806、抵抗803、804、805から構成されている。動作モード切替え部802は、時定数に依存して動作モードの切替えを行い、ダイオード807、815、ツェナーダイオード810、813、トランジスタ809、814、抵抗808、811、コンデンサ812を有している。本実施例の回路は、ゼロクロス検出回路800のフォトカプラ101に、実施例7の電圧検出回路701と電圧論理反転部801を並列に接続し、実施例7の動作モード切替え部702を時定数に依存する動作モード切替え部802に変更した構成を有している。
ゼロクロス検出回路800は、半波整流平滑回路303で生成される直流電圧が、フォトカプラ101の直流電圧源として機能し、電流制限抵抗103とFET304を介してフォトカプラ101の発光ダイオードが導通状態となる。電圧論理反転部801は、電圧検出回路701のシャントレギュレータ707が非導通状態になると、次のように動作する。すなわち、半波整流平滑回路303で生成される直流電圧により、シャントレギュレータ707の電流制限抵抗803、トランジスタのベース抵抗804及びコレクタ抵抗805に電流が流れ、トランジスタ806がオンする。一方、電圧検出回路701のシャントレギュレータ707が導通すると、トランジスタ806のベース端子に電流が流れなくなって、トランジスタ806はオフする。電圧検出回路701のシャントレギュレータ707により、トランジスタ806のオン(導通状態)、オフ(非導通状態)が制御される。これにより、商用交流電源100の交流電圧に対するフォトカプラ101の導通、非導通タイミングの論理が、電圧検出回路701のみで制御する場合と比べて反転する。動作モード切替え部802は、商用交流電源100の交流電圧が入力されて、交流電圧が上昇すると、ダイオード807、電流制限抵抗808を通じてトランジスタ809のベース端子に電流が流れて、トランジスタ809がオンし、数百μA程度の電流が流れる。一方、商用交流電源100の交流電圧が下降すると、ダイオード807が非導通となり、トランジスタ809にベース電流が流れなくなるため、トランジスタ809はオフする。また、商用交流電源100から交流電圧が入力されると、電流制限抵抗811を通じて、コンデンサ812にも電流が流れる。本実施例では、電流制限抵抗811とコンデンサ812による時定数を大きく設定している。そのため、商用交流電源100からの交流電圧の入力開始から一定の時間(例えば300msec)が経過した後に、コンデンサ812の電圧がツェナーダイオード813の動作電圧(ツェナー電圧)よりも高くなり、ツェナーダイオード813が導通状態になる。これにより、トランジスタ814にベース電流が流れて、トランジスタ814がオンする。そして、ダイオード807と電流制限抵抗808に流れる電流の大半が、ダイオード815とトランジスタ814に流れる。これにより、トランジスタ809のベース端子に流れる電流が極端に減少するため、トランジスタ809に流れる電流は数μA程度にまで減少する。なお、ツェナーダイオード810は、トランジスタ809とトランジスタ814の過電圧保護の働きをし、ツェナーダイオード813は、商用交流電源100が負の電圧のときに、電流が逆流することを防止する働きをする。
[交流電圧検出回路における電圧検出モードでの電圧波形]
図22(a)は、図21に示す交流電圧検出回路における、商用交流電源100の電圧波形(細い実線)、シャントレギュレータ707のリファレンス端子の電圧波形(破線)、FET304のゲート端子電圧波形(点線)を示した図である。更に、図22(a)は、図21に示す交流電圧検出回路における、フォトカプラ101からCPU105のポートに出力される出力パルス波形(太い実線)を示した図である。なお、図22(a)は、本実施例の回路のトランジスタ809が導通時の「特性値検出モード」における動作波形を示す。ここで、図22(a)に示す商用交流電源の電圧は100Vrms、周波数は50Hzである。図22(a)の縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(sec(秒))を示す。なお、商用交流電源100の電圧は、1/20スケールで示している。また、FET304の動作状態は、FET304の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。更に、シャントレギュレータ707の動作状態は、シャントレギュレータ707の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。そして、トランジスタ806の動作状態は、トランジスタ806のオン状態をON、オフ状態をOFFで表記している。
商用交流電源100からの交流電圧が入力開始してから、コンデンサ812の電圧がツェナーダイオード813の動作電圧以下であるとき、すなわち、トランジスタ814がオフ時のときには、特性値検出モードの動作を開始する。商用交流電源100の交流電圧が上昇し、数V以上になるとトランジスタ809がオンし、これにより、トランジスタ806のベース抵抗804にトランジスタ806がオンするために必要な電流が流れなくなるため、トランジスタ806はオフする。更に、商用交流電源100の交流電圧が上昇すると、FET304のゲート端子電圧が上昇し、閾値電圧を超えるとFET304は導通状態となり、フォトカプラ101の発光ダイオードが導通状態となり、出力パルスの立ち下がりエッジが生成される。一方、FET304のゲート端子電圧が下がり、閾値電圧以下になるとFET304は非導通状態となり、フォトカプラ101の発光ダイオードに電流が流れなくなって、出力パルスの立ち上がりエッジが生成される。なお、FET304は、商用交流電源100に対する動作電圧を、トランジスタ809よりも高く設定されている。更に、商用交流電源100の交流電圧が下降し、数V以下になると、ダイオード807が非導通状態となって、トランジスタ809のベース端子に電流が流れなくなることによって、トランジスタ809はオフとなる。なお、トランジスタ806がオフした後にFET304が導通状態となるように、電圧検出回路701の定数設定が行われている。
図22(b)は、商用交流電源100の電圧を80Vrmsから140Vrmsまで20V刻みで4段階に変化させたときの、シャントレギュレータ707のリファレンス端子の電圧(破線)、出力パルス波形(太い実線)の変化の様子を示した図である。図の見方については、前述した実施例1の図2(b)と同様であり、ここでの説明は省略する。
また、図22(b)に示す動作は、実施例7の図16(b)と類似の動作をしている。特性値検出モードで動作中に、CPU105は立ち上がりエッジ間の時間と、立ち上がりエッジと立ち下がりエッジとの間の時間を計測することで、商用交流電源100の周波数とHIGHパルス幅を算出することができる。その結果、実施例7の図20に示した処理と同様の手法を用いてFET304の特性情報(α)を算出することが可能である。
[交流電圧検出回路における電圧検出モードでの電圧波形]
図23(a)は、図21に示す交流電圧検出回路における、商用交流電源100の電圧波形(細い実線)、シャントレギュレータ707のリファレンス端子の電圧波形(破線)、FET304のゲート端子電圧波形(点線)を示した図である。更に、図23(a)は、図21に示す交流電圧検出回路における、フォトカプラ101からCPU105のポートに出力される出力パルス波形(太い実線)を示した図である。なお、図23(a)は、本実施例の回路のトランジスタ809が非導通時の電圧検出モードにおける動作波形を示す。ここで、図23(a)に示す商用交流電源の電圧は100Vrms、周波数は50Hzである。図23(a)の縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(sec(秒))を示す。なお、商用交流電源100の電圧は、1/20スケールで示している。また、FET304の動作状態は、FET304の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。更に、シャントレギュレータ707の動作状態は、シャントレギュレータ707の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。そして、トランジスタ806の動作状態は、トランジスタ806のオン状態をON、オフ状態をOFFで表記している。
商用交流電源100の交流電圧の入力が開始されると、コンデンサ812の電圧が上昇し、コンデンサ812の電圧がツェナーダイオード813の動作電圧(ツェナー電圧)以上になると、ツェナーダイオード813が導通状態となる。そして、ツェナーダイオード813を介して、トランジスタ814のベース端子にベース電流が流れて、トランジスタ814がオンする。トランジスタ814がオンすると、トランジスタ809に流れる電流が極端に減少して、トランジスタ809はオフ状態となり、商用交流電源100に関係なく、トランジスタ806はトランジスタ809の影響を受けなくなるため、電圧検出モードが開始される。そして、商用交流電源100の交流電圧が上昇すると、FET304のゲート端子電圧が上昇し、閾値電圧を超えると導通状態となり。その後、シャントレギュレータ707が閾値電圧を超えると、シャントレギュレータ707が動作する。その結果、トランジスタ806のベース端子に電流が流れなくなり、トランジスタ806がオフすることによって、フォトカプラ101の発光ダイオードが導通状態となり、出力パルスの立ち下がりエッジが生成される。次に、商用交流電源100の交流電圧が低下すると、FET304のゲート端子電圧が閾値電圧以下となり、FET304が非導通状態となることで、フォトカプラ101の発光ダイオードに電流が流れなくなって、出力パルスの立ち上がりエッジが生成される。そのため、FET304が導通状態から非導通になるときに、FET304が生成する出力パルスの立ち上がりエッジでゼロクロスタイミングを検出することができる。一方、シャントレギュレータ707のリファレンス端子電圧がシャントレギュレータ707の閾値電圧を超える時間(タイミング)は、商用交流電源100の電圧によって大きく異なる。そのため、出力パルスの立ち下がりエッジのタイミングは商用交流電源100の電圧によって大きく変化する。
図23(b)は、商用交流電源100の電圧を80Vrmsから140Vrmsまで20V刻みで4段階に変化させたときの、シャントレギュレータ707のリファレンス端子の電圧(破線)、出力パルス波形(太い実線)の変化の様子を示した図である。図の見方については、前述した実施例1の図2(b)と同様であり、ここでの説明は省略する。また、図23(b)に示す動作は、実施例7の図17(b)と類似の動作をしている。
以上説明した図22(a)の特性値検出モード、及び図23(a)の電圧検出モードの動作をさせることで、実施例7と同様の方法でFET304の特性情報(α)を基に、補正した交流電圧値を算出することが可能である。
以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧の電圧値を1つの信号に重畳することができる。
実施例9では、検査装置等を接続した際に、フォトカプラの特性情報を検出し、検出された特性値を用いて電圧情報を補正することにより、高精度に電圧を検出する回路構成について説明する。
[交流電圧検出回路の回路構成]
図24は、本実施例の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図である。本実施例の回路は、交流電圧をフォトカプラ101の駆動源としている実施例1の回路において、電圧検出回路106を高精度の電圧検出が可能な実施例7の電圧検出回路701に変更した回路構成を有している。本実施例では、検査装置等で外部回路900に接続することで、シャントレギュレータ707のアノード端子とカソード端子間を短絡することができる。また、CPU105は、フォトカプラ101の特性情報を記憶するメモリ901を有している。
[交流電圧検出回路における外部回路を接続したときの電圧波形]
図25(a)は、図24に示す交流電圧検出回路における、商用交流電源100の電圧波形(細い実線)、シャントレギュレータ707のリファレンス端子の電圧波形(破線)を示した図である。更に、図25(a)は、図24に示す交流電圧検出回路における、フォトカプラ101からCPU105のポートに出力される出力パルス波形(太い実線)を示した図である。なお、図25(a)は、外部回路900を接続したとき(シャントレギュレータ707のアノード端子とカソード端子間を短絡したとき)の本実施例の回路の動作波形を示す。図25(a)の縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(sec(秒))を示す。なお、商用交流電源100の電圧は、1/20スケールで示している。また、フォトカプラ101の動作状態は、フォトカプラ101の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。更に、シャントレギュレータ707の動作状態は、シャントレギュレータ707の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。
図25(a)に示すように、フォトカプラ101は、商用交流電源100の電圧が所定の電圧以上(概ね数V以上)の場合に導通状態となる。したがって、フォトカプラ101の導通・非導通状態の切り替わりにより、商用交流電源100のゼロクロスタイミングを検出することができる。更に、図25(a)に示すような動作時に、実施例7の図20に示した処理と同様の手法を用いて、フォトカプラ101の特性情報(α)を検出し、メモリ901に記憶する。
図25(b)は、商用交流電源100の電圧を80Vrmsから140Vrmsまで20V刻みで4段階に変化させたときの、シャントレギュレータ707のリファレンス端子の電圧(破線)、出力パルス波形(太い実線)の変化の様子を示した図である。図の見方については、前述した実施例1の図2(b)と同様であり、ここでの説明は省略する。また、図25(b)に示す動作は、実施例7の図16(b)と類似の動作をしている。
[交流電圧検出回路における外部回路を接続していないときの電圧波形]
図26(a)は、図24に示す交流電圧検出回路における、商用交流電源100の電圧波形(細い実線)、シャントレギュレータ707のリファレンス端子の電圧波形(破線)を示した図である。更に、図26(a)は、図24に示す交流電圧検出回路における、フォトカプラ101からCPU105のポートに出力される出力パルス波形(太い実線)を示した図である。なお、図26(a)は、外部回路900を接続していないときの本実施例の回路の動作波形を示す。図26(a)の縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(sec(秒))を示す。なお、商用交流電源100の電圧は、1/20スケールで示している。また、フォトカプラ101の動作状態は、フォトカプラ101の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。更に、シャントレギュレータ707の動作状態は、シャントレギュレータ707の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。
商用交流電源100の交流電圧が上昇すると、シャントレギュレータ707のリファレンス端子電圧が上昇し、閾値電圧を超えて導通した後、フォトカプラ101の発光ダイオードが導通状態となり、出力パルスの立ち下がりエッジが生成される。商用交流電源100の交流電圧が下降すると、フォトカプラ101の発光ダイオードの両端の電圧が下降することによって、フォトカプラ101の発光ダイオードが非導通状態となり、出力パルスの立ち上がりエッジが生成される。
図26(b)は、商用交流電源100の電圧を80Vrmsから140Vrmsまで20V刻みで4段階に変化させたときの、シャントレギュレータ707のリファレンス端子の電圧(破線)、出力パルス波形(太い実線)の変化の様子を示した図である。図の見方については、前述した実施例1の図2(b)と同様であり、ここでの説明は省略する。また、図25(b)に示す動作は、実施例7の図16(b)と類似の動作をしている。
図26(a)に示す動作時に、実施例7の図20に示した処理と同様の手法を用いて、商用交流電源100の電源周波数と、電圧情報を含む出力パルスのHIGHパルス幅を算出することができる。更に、CPU105は、上述したメモリ901に記憶したフォトカプラ101の特性情報(α)を読み出し、算出した出力パルスのHIGHパルス幅と周波数情報を用いて、補正したHIGHパルス幅を算出する。これにより、フォトカプラ101の特性情報(α)の影響を受けない交流電圧情報を取得することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧の電圧値を1つの信号に重畳することができる。
実施例10では、実施例3の回路(図7参照)において、入力電圧を基準にして動作する素子の特性ばらつきを検出し、検出した特性情報に基づいて、出力パルスの電圧情報を補正する手法について説明する。
[交流電圧検出回路の回路構成]
図27は、本実施例の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図である。本実施例の回路は、前述した実施例3の回路構成(図7参照)に、FET304のドレイン端子とソース端子との間を短絡する外部回路1001を追加した回路構成である。本実施例では、外部回路1001を接続することにより、FET304のドレイン端子とソース端子間が短絡される。FET304のドレイン端子とソース端子間を短絡させることで、フォトカプラ101の発光ダイオードはFET304のゲート端子電圧に関係なく、導通状態となる。また、CPU105は、フォトカプラ101の特性情報を記憶するメモリ1000を有している。
[交流電圧検出回路における電圧波形]
図28(a)は、図27に示す交流電圧検出回路における商用交流電源100の電圧波形(細い実線)、FET312のゲート端子の電圧波形(破線)、フォトカプラ101からCPU105のポートに出力される出力パルス波形(太い実線)を示した図である。図28(a)は、外部回路1001を接続して、FET304を短絡した状態での電圧波形を示している。図28(a)の縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(sec(秒))を示す。なお、商用交流電源100の電圧は、1/20スケールで示している。また、FET312の動作状態は、FET312の導通状態をON、非導通状態をOFFとして表記している。
本実施例では、フォトカプラ101の発光ダイオードの導通、非導通タイミングは、電圧検出回路308のFET312の導通、非導通タイミングに依存して決まる。商用交流電源100の交流電圧が下がると、FET312のゲート端子電圧が下降し、FET312のゲート端子の閾値電圧を下回った時点で、FET312は非導通状態となる。その結果、フォトカプラ101の発光ダイオードが導通状態となり、出力パルスの立ち下がりエッジが生成される。一方、商用交流電源100の交流電圧が上昇すると、HPF(ハイパスフィルタ)回路311を通過して進んだFET312のゲート端子電圧が上昇し、FET312のゲート端子の閾値電圧を上回った時点で、FET312は導通状態となる。その結果、フォトカプラ101が非導通状態となり、出力パルスの立ち上がりエッジが生成される。
図28(b)は、商用交流電源100の電圧を80Vrmsから140Vrmsまで20V刻みで4段階に変化させたときの、FET312のゲート端子電圧(破線)、出力パルス波形(太い実線)の変化の様子を示した図である。図の見方については、前述した図2(b)と同様であり、ここでの説明は省略する。立ち上がり、立ち下がりタイミングは商用交流電源100の電圧に応じて大きく変化している。これは、立ち上がりタイミングを形成するFET312の導通タイミングと、立ち下がりタイミングを形成するFET312の非導通タイミングが、商用交流電源100の交流電圧の傾きに応じて変化するためである。
図28(a)の動作時に、CPU105で出力パルスの立ち上がり・立ち下がりエッジのタイミングを測定し、商用交流電源100の電源周波数と出力パルスのHIGHパルス幅を算出する。同時に、電圧計で商用交流電源100の入力電圧を計測する。CPU105は、商用交流電源100の入力電圧及び商用交流電源100の電源周波数に対応する基準HIGHパルス幅を対応付けたテーブルを予めCPU105内部のメモリに保持しておく。そして、CPU105は、テーブルより、電圧計で検出した入力電圧と算出した電源周波数に対応する基準HIGHパルス幅を取得し、CPU105で算出したHIGHパルス幅と取得した基準HIGHパルス幅とを比較する。CPU105は、2つのHIGHパルス幅の差分を特性情報(β)としてメモリ1000に記憶する。CPU105は、メモリ1000に記憶した特性情報(β)を用いて、測定した出力パルスの立ち上がりエッジ・立ち下がりエッジ間のHIGHパルス時間を、(HIGHパルス幅-β/2)により補正した情報に基づいて交流電圧情報に変換する。これにより、FET312の特性情報(β/2)の影響を受けない電圧値情報を得ることが可能となる。
以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧の電圧値を1つの信号に重畳することができる。
実施例11では、実施例6の回路に、スイッチ設定によりヒステリシス特性を有効、又は無効に切り替えることによって、実施例6に比べて電圧の検出精度を高める回路構成について説明する。
[交流電圧検出回路の回路構成]
図29は、本実施例の交流電圧検出回路の回路構成を示す回路図である。なお、図29において、スイッチ1100とスイッチ1101を短絡させ、スイッチ1102を開放したときの回路は、実施例6の図13に示す回路と同じ動作を行う。
図29の回路において、スイッチ1102を開放した状態で、スイッチ1100、又はスイッチ1101を開放する。これにより、コンパレータ601の出力によらず、コンパレータ601の非反転入力端子(+端子)には、常に半波整流平滑回路303の出力電圧を抵抗602と抵抗603で分圧した基準電圧が入力される。実施例6の電圧設定を引き継いで、出力電圧と抵抗定数が実施例6と同じとすると、コンパレータ601の出力は、商用交流電源100の電圧が85V以上でハイインピーダンス状態、85V未満でローレベルとなる。このとき、実施例10と同様に、出力パルスの立ち下がりエッジを生成する回路部品の特性情報を検出して、電圧値情報を補正することが可能である。
次に、図29の回路において、スイッチ1100とスイッチ1102を短絡した状態で、スイッチ1101を開放する。これにより、コンパレータ601の出力によらず、コンパレータ601の非反転入力端子(+端子)には、常に半波整流平滑回路303の出力電圧を抵抗602と、抵抗603及び抵抗606の並列に接続したときの合成抵抗で分圧した基準電圧が入力される。コンパレータ601の出力は、商用交流電源100の電圧が概0V以上でハイインピーダンス状態、概0V未満でローレベルとなる。このとき、実施例7~9と同様に、出力パルスの立ち上がりエッジを生成する回路部品の特性情報を検出して、電圧値情報を補正することが可能である。
以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧の電圧値を1つの信号に重畳することができる。
実施例1~11で説明した交流電圧検出回路を有し、高電圧を出力する電源部を備える電源装置は、例えばゼロクロスタイミングに基づいて電力供給制御を行う装置を備える画像形成装置の電源装置として適用することができる。以下に、実施例1~11の交流電圧検出回路を有する電源装置が適用される画像形成装置の構成を説明する。
[画像形成装置の構成]
画像形成装置の一例として、レーザビームプリンタを例に挙げて説明する。図30に電子写真方式のプリンタの一例であるレーザビームプリンタの概略構成を示す。レーザビームプリンタ330は、静電潜像が形成される像担持体としての感光ドラム313、感光ドラム313を一様に帯電する帯電部317(帯電手段)、感光ドラム313に形成された静電潜像をトナーで現像する現像部319(現像手段)を備えている。そして、感光ドラム313に現像されたトナー像をカセット316から供給された記録材(不図示)に転写部318(転写手段)によって転写して、記録材上のトナー像を定着器314で記録材に定着して、トレイ315に排出する。この感光ドラム313、帯電部317、現像部319、転写部318が画像形成部である。また、レーザビームプリンタ330は、実施例1~11で説明した交流電圧検出回路を有する電源装置502を備えている。なお、実施例1~11で説明した交流電圧検出回路を有する電源装置502を適用可能な画像形成装置は、図30に例示したものに限定されず、例えば複数の画像形成部を備える画像形成装置であってもよい。更に、感光ドラム313上のトナー像を中間転写ベルトに転写する一次転写部と、中間転写ベルト上のトナー像をシートに転写する二次転写部を備える画像形成装置であってもよい。
レーザビームプリンタ330は、画像形成部による画像形成動作や、シートの搬送動作を制御する、実施例1~11のCPU105に相当するコントローラ320を備えている。コントローラ320やレーザビームプリンタ330の各装置は、電源装置502から電力を供給される。また、コントローラ320は、実施例1~11の交流電圧検出回路のフォトカプラ101から出力される出力パルス信号の立ち上がりエッジのタイミングに基づいて、ゼロクロスタイミングを検知する。そして、コントローラ320は、検知したゼロクロスタイミングに基づいて、電源装置502から定着器314への電力供給を制御する。また、コントローラ320は、実施例1~11の交流電圧検出回路のフォトカプラ101から出力される出力パルス信号に基づいて、交流電源100の交流電圧及びゼロクロスタイミングを検知する。更に、コントローラ320は、交流電圧検出回路を構成する部品の特性情報を取得し、取得した特性情報に基づいて、出力パルス信号のHIGHパルス幅を補正して、商用交流電源の交流電圧を取得する。
以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧のゼロクロスタイミングと交流電圧の電圧値を1つの信号に重畳することができる。
101 フォトカプラ
106 電圧検出回路

Claims (10)

  1. 交流電圧におけるゼロクロスのタイミングを示す第一エッジと、前記交流電圧の電圧レベルに応じて前記第一エッジに対する時間間隔が変化する第二エッジとを含むパルス信号を生成するパルス生成回路を有し、
    前記パルス生成回路は、前記ゼロクロスのタイミングにおいて前記第一エッジを生成する第一エッジ回路と、前記交流電圧に応じたタイミングに前記第二エッジを生成する第二エッジ回路と、を有し、
    前記第一エッジ回路は、前記交流電圧の電圧レベルが第一レベルであるときに前記第一エッジを生成し、
    前記第二エッジ回路は、前記交流電圧又は前記交流電圧に応じた電圧を検出し、検出した電圧レベルが第二レベルであるときに前記第二エッジを生成し、
    前記第一エッジ回路は、
    前記交流電圧を整流及び平滑して直流電圧を生成する整流平滑回路と、
    前記整流平滑回路で生成された前記直流電圧を供給されて動作し、前記交流電圧に応じた電圧が印加される制御端子を有し、前記交流電圧に応じた電圧が閾値を超えると導通し、前記交流電圧に応じた電圧が前記閾値を超えていなければ非導通となる第一スイッチ素子と、
    前記第一スイッチ素子への前記整流平滑回路で生成された前記直流電圧を供給又は遮断する第一切替回路と、
    を有し、
    前記第二エッジ回路は、
    前記交流電圧の位相を遅延させる遅延回路と、
    前記遅延回路から出力される電圧と、前記交流電圧を分圧して前記交流電圧に応じて生成された電圧を加算した電圧が印加される制御端子を有し、前記制御端子に印加された電圧に応じて導通状態と非導通状態とが切り替わる第二スイッチ素子と、
    を有し、
    前記第一切替回路は、前記第二スイッチ素子が導通状態のときには前記第一スイッチ素子へ前記直流電圧を供給し、前記第二スイッチ素子が非導通状態のときには前記第一スイッチ素子への前記直流電圧の供給を遮断し、
    前記第一切替回路に並列に設けられ、前記第一スイッチ素子へ前記直流電圧を供給する電力供給路を接続又は切断する第二切替回路と、
    前記第二切替回路により前記電力供給路が接続されている第一の状態と、前記電力供給路が切断されている第二の状態での前記パルス信号を取得する制御手段と、
    を備え、
    前記第二切替回路が前記電力供給路を接続している第一の状態では、前記第一エッジ回路は、前記第一スイッチ素子が導通状態から非導通状態に変化することで前記ゼロクロスのタイミングを示す前記第一エッジを生成し、前記第一スイッチ素子が非導通状態から導通状態に変化することで前記第二エッジを生成し、
    前記第二切替回路が前記電力供給路を切断している第二の状態では、前記第一エッジ回路は、前記第二スイッチ素子が非導通状態のときには、前記第一スイッチ素子が導通状態から非導通状態に変化することで前記ゼロクロスのタイミングを示す前記第一エッジを生成し、前記第一スイッチ素子が非導通状態から導通状態に変化することで前記第二エッジを生成することを特徴とする電源装置。
  2. 前記制御手段は、前記第二切替回路を制御し、前記電力供給路の接続、又は切断を行うことを特徴とする請求項に記載の電源装置。
  3. 前記第二切替回路は、前記電力供給路の接続を行い、所定の時間が経過すると、前記電力供給路を切断することを特徴とする請求項に記載の電源装置。
  4. 交流電圧におけるゼロクロスのタイミングを示す第一エッジと、前記交流電圧の電圧レベルに応じて前記第一エッジに対する時間間隔が変化する第二エッジとを含むパルス信号を生成するパルス生成回路を有し、
    前記パルス生成回路は、前記ゼロクロスのタイミングにおいて前記第一エッジを生成する第一エッジ回路と、前記交流電圧に応じたタイミングに前記第二エッジを生成する第二エッジ回路と、を有し、
    前記第一エッジ回路は、前記交流電圧の電圧レベルが第一レベルであるときに前記第一エッジを生成し、
    前記第二エッジ回路は、前記交流電圧又は前記交流電圧に応じた電圧を検出し、検出した電圧レベルが第二レベルであるときに前記第二エッジを生成し、
    前記第一エッジ回路は、
    前記交流電圧が閾値を超えると導通し、前記交流電圧が閾値を超えていなければ非導通となる第一スイッチ素子を有し、
    前記第二エッジ回路は、
    前記交流電圧の位相を遅延させる遅延回路と、
    前記遅延回路から出力される電圧と、前記交流電圧を分圧して前記交流電圧に応じて生成された電圧を加算した電圧が印加される制御端子を有し、前記制御端子に印加された電圧に応じて導通状態と非導通状態とが切り替わる第二スイッチ素子と、
    を有し、
    前記第一スイッチ素子と前記第二スイッチ素子とは直列に接続され、
    前記第二スイッチ素子の出力端子と入力端子との間に接続され、前記第二スイッチ素子を短絡させる外部回路と、
    前記外部回路が接続されて前記第二スイッチ素子が短絡されている第一の状態と、前記外部回路が外され、前記第二スイッチ素子が短絡されていない第二の状態での前記パルス信号を取得する制御手段と、
    を備え、
    前記外部回路が接続されて前記第二スイッチ素子が短絡されている第一の状態では、前記第一エッジ回路は、前記第一スイッチ素子が導通状態から非導通状態に変化することで前記ゼロクロスのタイミングを示す前記第一エッジを生成し、前記第一スイッチ素子が非導通状態から導通状態に変化することで前記第二エッジを生成し、
    前記外部回路が外され、前記第二スイッチ素子が短絡されていない第二の状態では、前記第一エッジ回路は、前記第二スイッチ素子が導通状態のときには、前記第一スイッチ素子が導通状態から非導通状態に変化することで前記ゼロクロスのタイミングを示す前記第一エッジを生成し、前記第一スイッチ素子が非導通状態から導通状態に変化することで前記第二エッジを生成することを特徴とする電源装置。
  5. 交流電圧におけるゼロクロスのタイミングを示す第一エッジと、前記交流電圧の電圧レベルに応じて前記第一エッジに対する時間間隔が変化する第二エッジとを含むパルス信号を生成するパルス生成回路を有し、
    前記パルス生成回路は、前記ゼロクロスのタイミングにおいて前記第一エッジを生成する第一エッジ回路と、前記交流電圧に応じたタイミングに前記第二エッジを生成する第二エッジ回路と、を有し、
    前記第一エッジ回路は、前記交流電圧の電圧レベルが第一レベルであるときに前記第一エッジを生成し、
    前記第二エッジ回路は、前記交流電圧又は前記交流電圧に応じた電圧を検出し、検出した電圧レベルが第二レベルであるときに前記第二エッジを生成し、
    前記第一エッジ回路は、
    前記交流電圧を整流及び平滑して直流電圧を生成する整流平滑回路と、
    前記整流平滑回路で生成された前記直流電圧を供給されて動作し、前記交流電圧に応じた電圧が印加される制御端子を有し、前記交流電圧に応じた電圧が閾値を超えると導通し、前記交流電圧に応じた電圧が前記閾値を超えていなければ非導通となる第一スイッチ素子と、
    を有し、
    前記第二エッジ回路は、
    前記交流電圧の位相を進める位相回路と、
    前記位相回路により位相を進められた交流電圧が印加される制御端子を有し、前記制御端子に印加された電圧に応じて導通状態と非導通状態とが切り替わる第二スイッチ素子と、
    を有し、
    前記第一スイッチ素子と前記第二スイッチ素子とは並列に接続されており、
    前記第二スイッチ素子の出力端子と入力端子との間に接続され、前記第二スイッチ素子を短絡させる外部回路と、
    前記外部回路が接続されて前記第二スイッチ素子が短絡されている第一の状態と、前記外部回路が外され、前記第二スイッチ素子が短絡されていない第二の状態での前記パルス信号を取得する制御手段と、
    を備え、
    前記外部回路が接続されて前記第二スイッチ素子が短絡されている第一の状態では、前記第一エッジ回路は、前記第一スイッチ素子が導通状態から非導通状態に変化することで前記ゼロクロスのタイミングを示す前記第一エッジを生成し、前記第一スイッチ素子が非導通状態から導通状態に変化することで前記第二エッジを生成し、
    前記外部回路が外され、前記第二スイッチ素子が短絡されていない第二の状態では、前記第一エッジ回路は、前記第一スイッチ素子が導通状態から非導通状態に変化することで前記ゼロクロスのタイミングを示す前記第一エッジを生成し、
    前記第二エッジ回路は、前記第一スイッチ素子が導通可能な状態のときに、前記交流電圧の電圧レベルに応じて前記第二スイッチ素子が導通状態から非導通状態に変化することで前記第二エッジを生成することを特徴とする電源装置。
  6. 前記制御手段は、
    前記第一の状態で取得した前記パルス信号に基づいて、前記交流電圧の周波数、及び前記第二エッジから前記第一エッジまでの第一の時間を算出し、前記交流電圧の周波数から求めた半周期の時間と前記第一の時間との差分であるずれ時間を求め、
    前記第二の状態で取得した前記パルス信号に基づいて、前記第二エッジから前記第一エッジまでの第二の時間を算出し、算出した第二の時間を前記ずれ時間により補正し、補正した前記第二の時間を所定の交流電圧の周波数における時間に正規化し、前記正規化された時間に基づいて、前記交流電圧を検出することを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の電源装置。
  7. 前記制御手段は、前記正規化された時間と前記交流電圧を算出する近似式の係数とを対応付けたテーブルを有し、前記テーブルより取得した近似式の係数を用いて、前記近似式より前記交流電圧を算出することを特徴とする請求項に記載の電源装置。
  8. 記録材に画像形成を行う画像形成手段と、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の電源装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  9. 記録材に画像形成を行う画像形成手段と、
    請求項又は請求項に記載の電源装置と、
    を備える画像形成装置であって、
    前記画像形成手段を制御するコントローラを備え、
    前記制御手段は、前記コントローラであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 画像形成が行われた前記記録材を加熱して、画像形成された画像を記録材に定着させる定着装置を備え、
    前記コントローラは、ゼロクロスタイミングを示す前記パルス信号の前記第一エッジと、前記算出された交流電圧と、に基づいて、前記定着装置の電力供給を制御することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
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