JP7207308B2 - コンタクトレンズおよび検出方法 - Google Patents

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Description

本開示は、コンタクトレンズおよび検出方法に関する。
従来では、生体情報を取得する方法として、侵襲型と、非侵襲型とがある。侵襲型では、例えば、血液を採取し、電気化学反応にて分析する方法がある。一方、非侵襲型では、例えば、皮膚の上から光を照射し血管内の血液による吸収スペクトルから血液を分析する方法や、涙や汗を採取し、種々の手段で分析する方法がある。
米国特許出願公開2012/0245444号 特開昭62-133937号公報
侵襲型では、体への負担が大きいという問題がある。一方、非侵襲型のうち、皮膚の上から光を照射する方法では、皮膚内部における光の吸収が大きく、計測が容易ではなく、また、体動ノイズと、検出対象の信号とを分離することが容易ではないという問題がある。非侵襲型のうち、涙や汗を分析する上記特許文献に記載の方法では、電極が生物由来の材料で構成されているので、長期安定性や耐熱性が良くないという問題がある。上記特許文献では、電極を人工的な合成物で構成することも提案されているが、電極がそのような材料で構成されている場合には、検出対象以外の物質にも弱い応答を示したり、共存物質や溶液のpHの影響を受けやすかったりするという問題がある。従って、体への負担が少なく、高精度で分析することの可能なコンタクトレンズおよび検出方法を提供することが望ましい。
本開示の一実施形態に係るコンタクトレンズは、眼球に装着されるレンズ部と、レンズ部に設けられ、涙を蓄えるための1または複数の構造部とを備えている。
本開示の一実施形態に係るコンタクトレンズでは、涙を蓄えるための1または複数の構造部がレンズ部に設けられている。これにより、例えば、1または複数の構造部に蓄えられた涙に対して光を照射し、涙の吸収スペクトルを計測することが可能である。ここで、涙に対して光を照射する際に、光が皮膚などの吸収の大きな領域を透過しないので、例えば、涙の吸収スペクトルを容易に計測することが可能である。また、ノイズと、検出対象の信号とを分離することが容易である。また、電極が不要なので、電極に起因する長期安定性や耐熱性、検出対象以外の物質への応答性などの問題が存在しない。また、非侵襲型であるので、体への負担が少ない。
本開示の一実施形態に係る検出方法は、以下の2つを含む。
(1)眼球に装着されるレンズ部と、レンズ部に設けられ、涙を蓄えるための1または複数の構造部とを備えたコンタクトレンズにおける1または複数の構造部に蓄えられた涙に向かって光を照射すること
(2)1または複数の構造部に蓄えられた涙に向かって照射された光のうち、1または複数の構造部に蓄えられた涙を介して、コンタクトレンズを透過した透過光、コンタクトレンズで反射された反射光、コンタクトレンズで回折透過された回折透過光、または、コンタクトレンズで回折反射された回折反射光を検出すること
本開示の一実施形態に係る検出方法では、レンズ部に設けられた1または複数の構造部に蓄えられた涙に向かって照射された光のうち、1または複数の構造部に蓄えられた涙を介して、コンタクトレンズを透過した透過光、コンタクトレンズで反射された反射光、コンタクトレンズで回折透過された回折透過光、または、コンタクトレンズで回折反射された回折反射光が検出される。これにより、例えば、涙の吸収スペクトルを計測することが可能である。ここで、涙に対して光を照射する際に、光が皮膚などの吸収の大きな領域を透過しないので、例えば、涙の吸収スペクトルを容易に計測することが可能である。また、ノイズと、検出対象の信号とを分離することが容易である。また、電極が不要なので、電極に起因する長期安定性や耐熱性、検出対象以外の物質への応答性などの問題が存在しない。また、非侵襲型であるので、体への負担が少ない。
本開示の一実施形態に係るコンタクトレンズによれば、涙を蓄えるための1または複数の構造部をレンズ部に設けるようにしたので、体への負担が少なく、高精度で分析することができる。
本開示の一実施形態に係る検出方法によれば、レンズ部に設けられた1または複数の構造部に蓄えられた涙に向かって照射された光のうち、1または複数の構造部に蓄えられた涙を介して、コンタクトレンズを透過した透過光、コンタクトレンズで反射された反射光、コンタクトレンズで回折透過された回折透過光、または、コンタクトレンズで回折反射された回折反射光を検出するようにしたので、体への負担が少なく、高精度で分析することができる。
なお、本開示の効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されず、本明細書中に記載されたいずれの効果であってもよい。
本開示の第1の実施形態に係るコンタクトレンズが眼球に装着されている様子の一例を表す図である。 図1のコンタクトレンズおよび眼球の断面構成の一例を表す図である。 図1のコンタクトレンズの平面構成の一例を表す図である。 図1のコンタクトレンズの平面構成の一例を表す図である。 図1のコンタクトレンズの平面構成の一例を表す図である。 図1のコンタクトレンズの平面構成の一例を表す図である。 図1のコンタクトレンズの平面構成の一例を表す図である。 図1のコンタクトレンズの平面構成の一例を表す図である。 図1のコンタクトレンズの平面構成の一例を表す図である。 図2のレンズ部の断面構成の一例を表す図である。 図1のコンタクトレンズに蓄えた涙の成分を計測するための計測装置の概略構成の一例を表す図である。 図5の計測装置における計測手順の一例を表す図である。 水、グルコース、蛋白質および脂質の吸収スペクトルの一例を表す図である。 図2のコンタクトレンズの一変形例を表す図である。 図2のコンタクトレンズの一変形例を表す図である。 図2のコンタクトレンズの一変形例を表す図である。 図2のコンタクトレンズの一変形例を表す図である。 図8、図10のコンタクトレンズに蓄えた涙の成分を計測するための計測装置の概略構成の一例を表す図である。 図9、図11のコンタクトレンズに蓄えた涙の成分を計測するための計測装置の概略構成の一例を表す図である。 図2のコンタクトレンズの一変形例を表す図である。 図2のコンタクトレンズの一変形例を表す図である。 図2のコンタクトレンズの一変形例を表す図である。 図2のコンタクトレンズの一変形例を表す図である。 図14、図16のコンタクトレンズに蓄えた涙の成分を計測するための計測装置の概略構成の一例を表す図である。 図15、図17のコンタクトレンズに蓄えた涙の成分を計測するための計測装置の概略構成の一例を表す図である。 図2のコンタクトレンズの一変形例を表す図である。 図2のコンタクトレンズの一変形例を表す図である。 図20、図21のコンタクトレンズに蓄えた涙の成分を計測するための計測装置の概略構成の一例を表す図である。 図2のコンタクトレンズの一変形例を表す図である。 図2のコンタクトレンズの一変形例を表す図である。 図23、図24のコンタクトレンズに蓄えた涙の成分を計測するための計測装置の概略構成の一例を表す図である。 図25の計測装置における計測手順の一例を表す図である。 図23、図24のコンタクトレンズに蓄えた涙の成分を計測するための計測装置の一適用例を表す図である。 図23、図24のコンタクトレンズに蓄えた涙の成分を計測するための計測装置の一適用例を表す図である。 図2、図3A、図3B、図3C、図3D、図3E、図3F、図3G、図4のコンタクトレンズに設けられた流路に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態のときの光の進路の一例を表す図である。 図2、図3A、図3B、図3C、図3D、図3E、図3F、図3G、図4のコンタクトレンズに設けられた流路に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態のときの光の進路の一例を表す図である。 図8、図9のコンタクトレンズに設けられた流路に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態のときの光の進路の一例を表す図である。 図8、図9のコンタクトレンズに設けられた流路に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態のときの光の進路の一例を表す図である。 図10、図11のコンタクトレンズに設けられた流路に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態のときの光の進路の一例を表す図である。 図10、図11のコンタクトレンズに設けられた流路に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態のときの光の進路の一例を表す図である。 図14、図15のコンタクトレンズに設けられた流路に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている涙が未充填の状態のときの光の進路の一例を表す図である。 図14、図15のコンタクトレンズに設けられた流路に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態のときの光の進路の一例を表す図である。 図16、図17のコンタクトレンズに設けられた流路に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態のときの光の進路の一例を表す図である。 図16、図17のコンタクトレンズに設けられた流路に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態のときの光の進路の一例を表す図である。 図20、図23のコンタクトレンズに設けられた流路に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態のときの光の進路の一例を表す図である。 図20、図23のコンタクトレンズに設けられた流路に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態のときの光の進路の一例を表す図である。 図21、図24のコンタクトレンズに設けられた流路に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態のときの光の進路の一例を表す図である。 図21、図24のコンタクトレンズに設けられた流路に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態のときの光の進路の一例を表す図である。 図2、図3A、図3B、図3C、図3D、図3E、図3F、図3G、図8~図11、図14~図17、図20、図21、図23、図24、図29~図42のコンタクトレンズに設けられた構造部の一変形例を表す水平断面図である。 図43の構造部の一変形例を表す垂直断面図である。 図2、図3A、図3B、図3C、図3D、図3E、図3F、図3G、図8~図11、図14~図17、図20、図21、図23、図24、図29~図42のコンタクトレンズに設けられた構造部の一変形例を表す水平断面図である。 図28の眼鏡の一変形例を表す図である。 本開示の第2の実施形態に係るコンタクトレンズが眼球に装着されている様子の一例を表す図である。 図47のコンタクトレンズおよび眼球の断面構成の一例を表す図である。 図48のコンタクトレンズに設けられた構造物の一例を表す図である。 図48のコンタクトレンズに設けられた構造物の一例を表す図である。 図48のコンタクトレンズに設けられた構造物の一例を表す図である。 図47のコンタクトレンズを用いた生体の状態の判断手順の一例を表す図である。 図47のコンタクトレンズの一変形例を表す図である。 (A)図53の色指標および構造物の平面構成の一変形例を表す図である。(B)図53の色指標および構造物のA-A線での断面構成の一変形例を表す図である。 図53の色指標および構造物の平面構成の一変形例を表す図である。 (A)図53の色指標および構造物の平面構成の一変形例を表す図である。(B)図53の色指標および構造物のA-A線での断面構成の一変形例を表す図である。 図53の色指標および構造物の一変形例を表す図である。 図48のコンタクトレンズに設けられた構造物の一変形例を表す図である。
以下、本開示を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。

1.第1の実施の形態
レンズ部に、涙を蓄える流路を設けた
2.第1の実施の形態の変形
3.第2の実施の形態
レンズ部に、導光路を兼ねた、涙を蓄える流路を設けた
4.第2の実施の形態の変形
<1.第1の実施の形態>
[構成]
本開示の第1の実施の形態に係るコンタクトレンズ1について説明する。図1は、コンタクトレンズ1が眼球100に装着されている様子の一例を表したものである。図2は、コンタクトレンズ1および眼球100の断面構成の一例を表したものである。コンタクトレンズ1は、眼球100に装着されるレンズ部10と、レンズ部10に設けられた1または複数の構造部20とを備えている。1または複数の構造部20は、涙を蓄えるための構造である。
レンズ部10は、眼球100の表面形状に倣った曲面形状となっている。レンズ部10は、正面から見たときには、例えば、円形状となっている。レンズ部10の直径は、虹彩110の外縁の直径よりも大きな値となっている。レンズ部10は、近視、遠視、乱視などを補正するための視力補正機能を持ったレンズであってもよいし、そのような視力補正機能を持たないレンズであってもよい。
1または複数の構造部20は、例えば、レンズ部10の中央を避けて形成されている。1または複数の構造部20は、コンタクトレンズ1が眼球100に装着されているときに、例えば、図3A~図3Gに示したように、瞳孔120と対向する箇所を避けて形成されている。1または複数の構造部20は、例えば、レンズ部10の内部に設けられた流路21を含んでいる。流路21は、例えば、図3A~図3Dに示したように、レンズ部10の中央を中心とする渦巻状の形状となっている。流路21は、例えば、図3A~図3Cに示したように、円を描くように形成されていてもよいし、例えば、図3Dに示したように、四角形を描くように形成されていてもよい。レンズ部10には、例えば、図3A~図3Dに示したように、1つの構造部20(つまり、1つの流路21)が設けられていてもよいし、例えば、図3E~図3Gに示したように、2つの構造部20(つまり、2つの流路21)が設けられていてもよい。
なお、レンズ部10に2つの構造部20(つまり、2つの流路21)が設けられている場合には、2つの構造部20(つまり、2つの流路21)は、レンズ部10の中央を間にして互いに対向する位置に配置されていてもよい。また、この場合、流路21は、例えば、図3E~図3Gに示したように、ジグザグの形状となっていてもよい。また、この場合、例えば、図3F、図3Gに示したように、一方の構造部20(つまり、一方の流路21)に設けられた流入口21Aおよび排出口21Bと、他方の構造部20(つまり、他方の流路21)に設けられた流入口21Aおよび排出口21Bとが、レンズ部10の中央を基準としたときに左右対称の位置に配置されていてもよい。このとき、さらに、各流入口21Aが、当該流入口21Aが設けられた流路21において、レンズ部10の端縁寄りの位置に配置されていてもよい。さらに、流入口21Aおよび排出口21Bは、コンタクトレンズ1が眼球100に装着されているときに涙腺に相対的に近い方の構造部20において、流入口21Aが排出口21Bと比べて涙腺に相対的に近い位置に配置されるように構成されていてもよい。なお、図3Fでは、双方の構造部20において、各流入口21Aおよび各排出口21Bは、レンズ部10の端縁寄りの位置に配置されている。また、図3Gでは、双方の構造部20において、各流入口21Aは、レンズ部10の端縁寄りの位置に配置されており、各排出口21Bは、レンズ部10の中央寄りの位置に配置されている。
ところで、流路21は、例えば、図3A~図3G、および図4に示したように、涙の流入口21Aと、涙の排出口21Bとを有している。流入口21Aおよび排出口21Bは、例えば、レンズ部10のうち、眼球100に接する側の面に露出している。なお、流入口21Aおよび排出口21Bのうち少なくとも一方が、レンズ部10のうち、眼球100に接しない側の面に露出していてもよい。流入口21Aは、例えば、流路21において、レンズ部10の端縁寄りの位置に配置されている。つまり、コンタクトレンズ1が眼球100に装着されているときに、流入口21Aは、例えば、排出口21Bと比べて、涙腺に相対的に近い位置に配置されている。流路21は、流入口21Aに連結された流入路21fと、流入路21fおよび排出口21Bに連結された排出路21eとによって構成されている。流入路21fは、例えば、毛細管現象によって涙を引き込むことの可能な幅となっていることが好ましく、排出路21eは、例えば、流入路21fよりも幅広となっていることが好ましい。排出路21eの幅は、例えば、毛細管現象の起こらない(または起こりにくい)広さとなっている。流路21は、例えば、図4に示したように、レンズ部10の内部に設けられている。
図5は、コンタクトレンズ1に蓄えた涙の成分を計測するための計測装置2の概略構成の一例を表したものである。計測装置2は、例えば、1または複数の構造部20に涙が蓄えられたコンタクトレンズ1を支持する支持部30と、コンタクトレンズ1における1または複数の構造部20に蓄えられた涙に向かって光を照射する光源部40とを備えている。計測装置2は、さらに、例えば、光源部40から照射された光(照射光La)のうち、1または複数の構造部20に蓄えられた涙を介して、コンタクトレンズ1を透過した光(透過光Lb)を受光する受光部50を備えている。計測装置2は、さらに、例えば、受光部50から出力される検知信号を分析し、生体の状態を判定する信号処理部60と、信号処理部60で判定された結果を表示する表示部70とを備えている。表示部70は、省略されていてもよい。この場合、計測装置2は、例えば、信号処理部60で判定された結果を、表示部を備えた外部機器に出力する通信部を備えている。
光源部40は、例えば、単波長もしくは複数波長の光源によって構成されている。光源部40に含まれる光源としては、例えば、単波長のレーザ、複数波長のレーザ、単波長のLED、複数波長のLED、または、白色光、紫外光、可視光もしくは赤外光のLEDなどが挙げられる。受光部50は、例えば、フォトダイオードなどによって構成されている。信号処理部60は、例えば、後述の計測手順を実行する集積回路ICなどによって構成されている。表示部70は、例えば、信号処理部60からの映像信号に基づいて映像を表示する。
次に、計測装置2における計測手順の一例について説明する。図6は、計測装置2における計測手順の一例を表したものである。まず、ユーザは、コンタクトレンズ1を自身の眼球100に装着する。すると、コンタクトレンズ1に設けられた1または複数の構造部20(流路21)に、例えば、毛細管現象を利用して、涙が蓄えられる。次に、ユーザは、1または複数の構造部20に涙が蓄えられたコンタクトレンズ1を眼球100から取り外し、計測装置2に装着する(ステップS101)。具体的には、ユーザは、1または複数の構造部20に涙が蓄えられたコンタクトレンズ1を支持部30に支持させる。これにより、例えば、コンタクトレンズ1が支持部30に固定される。
次に、ユーザは、計測装置2を起動する。すると、光源部40が、コンタクトレンズ1における1または複数の構造部20(流路21)に蓄えられた涙に向かって光(照射光La)を照射し、受光部50が、コンタクトレンズ1を介して光(透過光Lb)を検出する(ステップS102)。具体的には、受光部50は、1または複数の構造部20に蓄えられた涙に向かって照射された光(照射光La)のうち、1または複数の構造部20に蓄えられた涙を介して、コンタクトレンズ1を透過した光(透過光Lb)を検出する。受光部50は、透過光Lbを受光することにより生成された検出信号を信号処理部60に出力する。
次に、信号処理部60は、入力された検出信号を分析し、生体の状態を判定する(ステップS103)。具体的には、信号処理部60は、入力された検出信号に基づいて、涙の吸収スペクトルを導出し、導出した吸収スペクトルから、例えば、涙に含まれる成分の種類および濃度を推定する。信号処理部60は、推定により得られた涙の成分の種類および濃度に基づいて、生体の状態を判定する。信号処理部60は、判定結果を映像信号として、表示部70に出力する。表示部70は、信号処理部60から入力された映像信号に基づいて映像(判定結果)を表示する。なお、生体の状態の判定については、外部機器が行ってもよい。この場合、信号処理部60は、入力された検出信号を分析し、分析結果を、通信部を介して外部機器に出力してもよい。
図7は、水、グルコース、蛋白質および脂質の吸収スペクトルの一例を表したものである。図7には、試料に所定の濃度で水、グルコース、蛋白質または脂質が含まれているときの吸収スペクトルの一例が示されている。信号処理部60は、得られた吸収スペクトルと、例えば、図7に記載のグルコース、タンパク質、または、脂質の吸収スペクトルとを対比して、これらの類比を判定する。その結果、例えば、得られた吸収スペクトルがグルコースの吸収スペクトルに類似している場合には、信号処理部60は、涙にグルコースが含まれていると判定する。さらに、信号処理部60は、得られた吸収スペクトルのピーク値と、図7に記載のグルコースのピーク値とを対比して、涙に含まれるグルコースの濃度を推定する。このようにして、計測装置2は、涙から、生体の状態を判定する。
[効果]
次に、本実施の形態のコンタクトレンズ1および計測装置2の効果について説明する。
従来では、生体情報を取得する方法として、侵襲型と、非侵襲型とがある。侵襲型では、例えば、血液を採取し、電気化学反応にて分析する方法がある。一方、非侵襲型では、例えば、皮膚の上から光を照射し血管内の血液による吸収スペクトルから血液を分析する方法や、涙や汗を採取し、種々の手段で分析する方法がある。
侵襲型では、体への負担が大きいという問題がある。一方、非侵襲型のうち、皮膚の上から光を照射する方法では、皮膚内部における光の吸収が大きく、計測が容易ではなく、また、体動ノイズと、検出対象の信号とを分離することが容易ではないという問題がある。非侵襲型のうち、涙や汗を分析する上記特許文献に記載の方法では、電極が生物由来の材料で構成されているので、長期安定性や耐熱性が良くないという問題がある。上記特許文献では、電極を人工的な合成物で構成することも提案されているが、電極がそのような材料で構成されている場合には、検出対象以外の物質にも弱い応答を示したり、共存物質や溶液のpHの影響を受けやすかったりするという問題がある。
一方、本実施の形態のコンタクトレンズ1では、涙を蓄えるための1または複数の構造部20がレンズ部10に設けられている。これにより、例えば、1または複数の構造部20に蓄えられた涙に対して光を照射し、涙の吸収スペクトルを計測することが可能である。ここで、涙に対して光を照射する際に、光が皮膚などの吸収の大きな領域を透過しないので、例えば、涙の吸収スペクトルを容易に計測することが可能である。また、ノイズと、検出対象の信号とを分離することが容易である。また、電極が不要なので、電極に起因する長期安定性や耐熱性、検出対象以外の物質への応答性などの問題が存在しない。また、非侵襲型であるので、体への負担が少ない。従って、体への負担が少なく、高精度で分析することができる。
また、本実施の形態では、1または複数の構造部20がレンズ部10の中央を避けて形成されている。これにより、視界が1または複数の構造部20によって妨げられるのを防ぐことができるので、ユーザがコンタクトレンズ1を日常生活の中で使用している最中に、ユーザの涙を収集することができる。
また、本実施の形態では、1または複数の構造部20は、レンズ部10の内部に設けられた流路21を含んでいる。これにより、流路21の存在によってレンズ部10の表面に凹凸が生じさせないようにすることができるので、ユーザによるコンタクトレンズ1の使用感が、流路21の存在によって悪化するのを避けることができる。
また、本実施の形態では、流路21は、毛細管現象によって涙を引き込むことの可能な流入路21fを有しており、さらに、流入路21fよりも幅広の排出路21eを有している。これにより、涙を効率良く収集することができる。
また、本実施の形態において、流入路21fの入口が、流路21において、レンズ部10の端縁寄りの位置に配置されている場合には、涙が涙腺から涙点に流れる過程で、涙を効率よく収集することができる。また、本実施の形態において、2つの構造部20(つまり、2つの流路21)が、レンズ部10の中央を間にして互いに対向する位置に配置されており、一方の構造部20(つまり、一方の流路21)に設けられた流入口21Aおよび排出口21Bと、他方の構造部20(つまり、他方の流路21)に設けられた流入口21Aおよび排出口21Bとが、レンズ部10の中央を基準としたときに左右対称の位置に配置されており、各流入口21Aが、当該流入口21Aが設けられた流路21において、レンズ部10の端縁寄りの位置に配置されており、かつ、コンタクトレンズ1が眼球100に装着されているときに、相対的に涙腺に近い方の構造部20における流入口21Aが、排出口21Bと比べて、涙腺に相対的に近い位置に配置されている場合には、コンタクトレンズ1を左右のどちらの眼球100に対して使用したときであっても、涙が涙腺から涙点に流れる過程で、涙を効率よく収集することができる。
また、本実施の形態では、1または複数の構造部20に蓄えられた涙に向かって照射された光(照射光La)のうち、1または複数の構造部20に蓄えられた涙を介して、コンタクトレンズ1を透過した光(透過光Lb)が受光部50によって検出される。これにより、例えば、1または複数の構造部20に蓄えられた涙に対して光を照射し、涙の吸収スペクトルを計測することが可能である。ここで、涙に対して光を照射する際に、光が皮膚などの吸収の大きな領域を透過しないので、例えば、涙の吸収スペクトルを容易に計測することが可能である。また、ノイズと、検出対象の信号とを分離することが容易である。また、電極が不要なので、電極に起因する長期安定性や耐熱性、検出対象以外の物質への応答性などの問題が存在しない。また、非侵襲型であるので、体への負担が少ない。従って、体への負担が少なく、高精度で分析することができる。
<2.第1の実施の形態の変形例>
次に、第1の実施の形態に係るコンタクトレンズ1および計測装置2の変形例について説明する。
[変形例A]
図8、図9は、図2のコンタクトレンズ1の一変形例を表したものである。本変形例において、コンタクトレンズ1は、流路21とレンズ部10の厚さ方向において対向配置された反射層22を更に備えている。反射層22は、光源部40からの光を反射することの可能な構成となっており、例えば、誘電体多層膜、金属膜、ホログラムなどによって構成されている。反射層22は、例えば、レンズ部10のうち、眼球100に接しない側の面(凸形状の面10A)、または、レンズ部10のうち、眼球100に接する側の面(凹形状の面10B)に配置されている。なお、反射層22は、例えば、図10、図11に示したように、レンズ部10の内部に形成されていてもよい。このとき、反射層22は、流路21の表面に接して設けられていてもよいし、流路21の内面を構成するように設けられていてもよい。
図12は、図8、図10のコンタクトレンズ1に蓄えた涙の成分を計測するための計測装置2の概略構成の一例を表したものである。なお、図12には、図8のコンタクトレンズ1が例示されている。図13は、図9、図11のコンタクトレンズ1に蓄えた涙の成分を計測するための計測装置2の概略構成の一例を表したものである。なお、図13には、図9のコンタクトレンズ1が例示されている。計測装置2は、例えば、1または複数の構造部20に涙が蓄えられたコンタクトレンズ1を支持する支持部30と、コンタクトレンズ1における1または複数の構造部20に蓄えられた涙に向かって光を照射する光源部40とを備えている。計測装置2は、さらに、例えば、光源部40から照射された光(照射光La)のうち、1または複数の構造部20に蓄えられた涙を介して、コンタクトレンズ1で反射された光(反射光Lc)を受光する受光部50を備えている。計測装置2は、さらに、例えば、信号処理部60および表示部70を備えている。表示部70は、省略されていてもよい。この場合、計測装置2は、例えば、信号処理部60での判定結果もしくは分析結果を、表示部を備えた外部機器に出力する通信部を備えている。
次に、計測装置2における計測手順の一例について説明する。まず、ユーザは、コンタクトレンズ1を自身の眼球100に装着する。すると、コンタクトレンズ1に設けられた1または複数の構造部20(流路21)に、例えば、毛細管現象を利用して、涙が蓄えられる。次に、ユーザは、1または複数の構造部20に涙が蓄えられたコンタクトレンズ1を眼球100から取り外し、計測装置2に装着する(ステップS101)。具体的には、ユーザは、1または複数の構造部20に涙が蓄えられたコンタクトレンズ1を支持部30に支持させる。これにより、例えば、コンタクトレンズ1が支持部30に固定される。
次に、ユーザは、計測装置2を起動する。すると、光源部40が、コンタクトレンズ1における1または複数の構造部20(流路21)に蓄えられた涙に向かって光(照射光La)を照射し、受光部50が、コンタクトレンズ1を介して光(反射光Lc)を検出する(ステップS102)。具体的には、受光部50は、1または複数の構造部20に蓄えられた涙に向かって照射された光(照射光La)のうち、1または複数の構造部20に蓄えられた涙を透過し、かつ反射層22で反射され、再び、蓄えられた涙を通過した光(反射光Lc)を検出する。受光部50は、反射光Lcを受光することにより生成された検出信号を信号処理部60に出力する。信号処理部60は、入力された検出信号を分析し、例えば上述の分析方法を用いて生体の状態を判定する(ステップS103)。
本変形例では、流路21とレンズ部10の厚さ方向において対向配置された反射層22が設けられている。これにより、受光部50を、コンタクトレンズ1との位置関係で、光源部40と同じ側に配置することができるので、受光部50のための空間を、コンタクトレンズ1との位置関係で、光源部40とは反対側に設ける必要がない。その結果、受光部50のための空間を、コンタクトレンズ1との位置関係で、光源部40とは反対側に設ける必要がなくなった分だけ、計測装置2を小型化することができる。また、反射層22がレンズ部10の内部に形成されている場合には、反射層22が眼球100に触れることがないので、体への負担をより一層少なくすることができる。
[変形例B]
図14、図15は、図2のコンタクトレンズ1の一変形例を表したものである。本変形例において、コンタクトレンズ1は、流路21とレンズ部10の厚さ方向において対向配置された回折素子23を更に備えている。回折素子23は、光源部40からの光を所定の方向に屈折させることの可能な構成となっており、例えば、ホログラフィック光学素子(HOE:Holo-graphic Optical Element)によって構成されている。回折素子23は、例えば、レンズ部10のうち、眼球100に接する側の面(凹形状の面10B)、または、レンズ部10のうち、眼球100に接しない側の面(凸形状の面10A)に配置されている。なお、回折素子23は、例えば、図16、図17に示したように、レンズ部10の内部に形成されていてもよい。このとき、回折素子23は、流路21の表面に接して設けられていてもよいし、流路21の内面を構成するように設けられていてもよい。
図18は、図14、図16のコンタクトレンズ1に蓄えた涙の成分を計測するための計測装置2の概略構成の一例を表したものである。なお、図18には、図14のコンタクトレンズ1が例示されている。図19は、図15、図17のコンタクトレンズ1に蓄えた涙の成分を計測するための計測装置2の概略構成の一例を表したものである。なお、図19には、図15のコンタクトレンズ1が例示されている。計測装置2は、例えば、1または複数の構造部20に涙が蓄えられたコンタクトレンズ1を支持する支持部30と、コンタクトレンズ1における1または複数の構造部20に蓄えられた涙に向かって光を照射する光源部40とを備えている。計測装置2は、さらに、例えば、光源部40から照射された光(照射光La)のうち、1または複数の構造部20に蓄えられた涙を介して、コンタクトレンズ1で回折透過された光(回折透過光Ld)を受光する受光部50を備えている。計測装置2は、さらに、例えば、信号処理部60および表示部70を備えている。表示部70は、省略されていてもよい。この場合、計測装置2は、例えば、信号処理部60での判定結果もしくは分析結果を、表示部を備えた外部機器に出力する通信部を備えている。
次に、計測装置2における計測手順の一例について説明する。まず、ユーザは、コンタクトレンズ1を自身の眼球100に装着する。すると、コンタクトレンズ1に設けられた1または複数の構造部20(流路21)に、例えば、毛細管現象を利用して、涙が蓄えられる。次に、ユーザは、1または複数の構造部20に涙が蓄えられたコンタクトレンズ1を眼球100から取り外し、計測装置2に装着する(ステップS101)。具体的には、ユーザは、1または複数の構造部20に涙が蓄えられたコンタクトレンズ1を支持部30に支持させる。これにより、例えば、コンタクトレンズ1が支持部30に固定される。
次に、ユーザは、計測装置2を起動する。すると、光源部40が、コンタクトレンズ1における1または複数の構造部20(流路21)に蓄えられた涙に向かって光(照射光La)を照射し、受光部50が、コンタクトレンズ1を介して光(回折透過光Ld)を検出する(ステップS102)。具体的には、受光部50は、1または複数の構造部20に蓄えられた涙に向かって照射された光(照射光La)のうち、回折素子23で回折され、かつ1または複数の構造部20に蓄えられた涙を透過した光(回折透過光Ld)を検出する。受光部50は、回折透過光Ldを受光することにより生成された検出信号を信号処理部60に出力する。信号処理部60は、入力された検出信号を分析し、例えば上述の分析方法を用いて生体の状態を判定する(ステップS103)。なお、生体の状態の判定については、外部機器が行ってもよい。この場合、信号処理部60は、入力された検出信号を分析し、分析結果を、通信部を介して外部機器に出力してもよい。
本変形例では、流路21とレンズ部10の厚さ方向において対向配置された回折素子23が設けられている。これにより、所望の光以外を回折により分離除去することができるので、例えば、涙の吸収スペクトルを精度よく計測することが可能である。ここで、涙に対して光を照射する際に、光が皮膚などの吸収の大きな領域を透過しないので、例えば、涙の吸収スペクトルを容易に計測することが可能である。また、ノイズと、検出対象の信号とを分離することが容易である。また、電極が不要なので、電極に起因する長期安定性や耐熱性、検出対象以外の物質への応答性などの問題が存在しない。また、非侵襲型であるので、体への負担が少ない。従って、体への負担が少なく、高精度で分析することができる。また、回折素子23がレンズ部10の内部に形成されている場合には、回折素子23が眼球100に触れることがないので、体への負担をより一層少なくすることができる。
[変形例C]
図20は、図2のコンタクトレンズ1の一変形例を表したものである。本変形例において、コンタクトレンズ1は、反射層22および回折素子23を更に備えている。反射層22および回折素子23は、ともに、流路21とレンズ部10の厚さ方向において対向配置されている。反射層22は、レンズ部10のうち、眼球100に接しない側の面(凸形状の面10A)に配置されている。回折素子23は、レンズ部10のうち、眼球100に接する側の面(凹形状の面10B)に配置されている。なお、例えば、図21に示したように、反射層22および回折素子23は、レンズ部10の内部に形成されていてもよい。このとき、反射層22および回折素子23は、流路21の表面に接して設けられていてもよいし、流路21の内面を構成するように設けられていてもよい。
図22は、図20、図21のコンタクトレンズ1に蓄えた涙の成分を計測するための計測装置2の概略構成の一例を表したものである。なお、図22には、図20のコンタクトレンズ1が例示されている。計測装置2は、例えば、1または複数の構造部20に涙が蓄えられたコンタクトレンズ1を支持する支持部30と、コンタクトレンズ1における1または複数の構造部20に蓄えられた涙に向かって光を照射する光源部40とを備えている。計測装置2は、さらに、例えば、光源部40から照射された光(照射光La)のうち、1または複数の構造部20に蓄えられた涙を介して、コンタクトレンズ1で回折反射された光(回折反射光Le)を受光する受光部50を備えている。計測装置2は、さらに、例えば、信号処理部60および表示部70を備えている。表示部70は、省略されていてもよい。この場合、計測装置2は、例えば、信号処理部60での判定結果もしくは分析結果を、表示部を備えた外部機器に出力する通信部を備えている。
次に、計測装置2における計測手順の一例について説明する。まず、ユーザは、コンタクトレンズ1を自身の眼球100に装着する。すると、コンタクトレンズ1に設けられた1または複数の構造部20(流路21)に、例えば、毛細管現象を利用して、涙が蓄えられる。次に、ユーザは、1または複数の構造部20に涙が蓄えられたコンタクトレンズ1を眼球100から取り外し、計測装置2に装着する(ステップS101)。具体的には、ユーザは、1または複数の構造部20に涙が蓄えられたコンタクトレンズ1を支持部30に支持させる。これにより、例えば、コンタクトレンズ1が支持部30に固定される。
次に、ユーザは、計測装置2を起動する。すると、光源部40が、コンタクトレンズ1における1または複数の構造部20(流路21)に蓄えられた涙に向かって光(照射光La)を照射し、受光部50が、コンタクトレンズ1を介して光(回折反射光Le)を検出する(ステップS102)。具体的には、受光部50は、1または複数の構造部20に蓄えられた涙に向かって照射された光(照射光La)のうち、回折素子23で回折され、1または複数の構造部20に蓄えられた涙を透過し、反射層22で反射され、再び、蓄えられた涙を通過するとともに回折素子23で回折された光(回折反射光Le)を検出する。受光部50は、回折反射光Leを受光することにより生成された検出信号を信号処理部60に出力する。信号処理部60は、入力された検出信号を分析し、例えば上述の分析方法を用いて生体の状態を判定する(ステップS103)。
本変形例では、反射層22および回折素子23が設けられている。これにより、受光部50を、コンタクトレンズ1との位置関係で、光源部40と同じ側に配置することができるので、受光部50のための空間を、コンタクトレンズ1との位置関係で、光源部40とは反対側に設ける必要がない。その結果、受光部50のための空間を、コンタクトレンズ1との位置関係で、光源部40とは反対側に設ける必要がなくなった分だけ、計測装置2を小型化することができる。また、反射層22および回折素子23がレンズ部10の内部に形成されている場合には、反射層22および回折素子23が眼球100に触れることがないので、体への負担をより一層少なくすることができる。
[変形例D]
図23は、図2のコンタクトレンズ1の一変形例を表したものである。本変形例において、コンタクトレンズ1は、反射層22および回折素子23を更に備えている。反射層22および回折素子23は、ともに、流路21とレンズ部10の厚さ方向において対向配置されている。本変形例では、反射層22は、レンズ部10のうち、眼球100に接する側の面(凹形状の面10B)に配置されている。反射層22は、コンタクトレンズ1が眼球100に装着されているときに流路21よりも眼球100に近い位置に配置される。回折素子23は、レンズ部10のうち、眼球100に接しない側の面(凸形状の面10A)に配置されている。回折素子23は、コンタクトレンズ1が眼球100に装着されているときに流路21よりも眼球100から離れた位置に配置される。なお、反射層22および回折素子23は、例えば、図24に示したように、レンズ部10の内部に形成されていてもよい。このとき、反射層22および回折素子23は、流路21の表面に接して設けられていてもよいし、流路21の内面を構成するように設けられていてもよい。
図25は、図23、図24のコンタクトレンズ1に蓄えた涙の成分を計測するための計測装置2の概略構成の一例を表したものである。なお、図25には、図23のコンタクトレンズ1が例示されている。本変形例では、計測装置2は、眼球100に装着されたままとなっているコンタクトレンズ1に蓄えられている涙の成分を計測する。計測装置2は、例えば、コンタクトレンズ1における1または複数の構造部20に蓄えられた涙に向かって光を照射する光源部40を備えている。このとき、光源部40から照射される光(照射光La)が、回折素子23を介さずに眼球100に入射した場合であっても、照射光Laが眼球100内の網膜にほとんど入射しないよう、ユーザは、照射光Laの光軸を設定する。つまり、照射光Laを、非常に浅い角度で回折素子23に入射させることが好ましい。
計測装置2は、さらに、例えば、照射光Laのうち、1または複数の構造部20に蓄えられた涙を介して、コンタクトレンズ1で回折反射された光(回折反射光Le)を受光する受光部50を備えている。計測装置2は、さらに、例えば、信号処理部60および表示部70を備えている。表示部70は、省略されていてもよい。この場合、計測装置2は、例えば、信号処理部60での判定結果もしくは分析結果を、表示部を備えた外部機器に出力する通信部を備えている。
次に、計測装置2における計測手順の一例について説明する。図26は、計測装置2における計測手順の一例を表したものである。まず、ユーザは、コンタクトレンズ1を自身の眼球100に装着する(ステップS201)。すると、コンタクトレンズ1に設けられた1または複数の構造部20(流路21)に、例えば、毛細管現象を利用して、涙が蓄えられる。次に、ユーザは、1または複数の構造部20に涙が蓄えられたコンタクトレンズ1を眼球100に装着したままで、計測装置2を所定の位置に設置する。具体的には、ユーザは、照射光Laが非常に浅い角度で回折素子23に入射するように、計測装置2の、コンタクトレンズ1に対する位置や向きを調整する。
次に、ユーザは、計測装置2を起動する。すると、光源部40が、眼球100に装着された状態のコンタクトレンズ1における1または複数の構造部20(流路21)に蓄えられた涙に向かって光(照射光La)を照射し、受光部50が、コンタクトレンズ1を介して光(回折反射光Le)を検出する(ステップS202)。具体的には、受光部50は、1または複数の構造部20に蓄えられた涙に向かって照射された光(照射光La)のうち、回折素子23で回折され、1または複数の構造部20に蓄えられた涙を透過し、かつ反射層22で反射され、再び、蓄えられた涙を通過するとともに回折素子23で回折された光(回折反射光Le)を検出する。受光部50は、回折反射光Leを受光することにより生成された検出信号を信号処理部60に出力する。信号処理部60は、入力された検出信号を分析し、例えば上述の分析方法を用いて生体の状態を判定する(ステップS203)。
本変形例では、反射層22および回折素子23が設けられている。これにより、受光部50を、コンタクトレンズ1との位置関係で、光源部40と同じ側に配置することができるので、受光部50のための空間を支持部30の上に設ける必要がない。その結果、受光部50のための空間を支持部30の上に設ける必要がなくなった分だけ、計測装置2を小型化することができる。また、本変形例では、回折素子23がレンズ部10のうち、眼球100に接しない側の面(凸形状の面)に配置されている。これにより、コンタクトレンズ1を眼球100に装着したままで、涙の吸収スペクトルを計測することができる。また、反射層22および回折素子23がレンズ部10の内部に形成されている場合には、反射層22および回折素子23が眼球100に触れることがないので、体への負担をより一層少なくすることができる。
本変形例において、計測装置2が、例えば、図27に示したように、携帯端末3に内蔵されていてもよい。これにより、計測装置2を簡単に持ち運びすることができる。また、本変形例において、計測装置2が、例えば、図28に示したように、眼鏡4に内蔵されていてもよい。このとき、眼鏡4は、レンズフレーム41と、レンズフレーム41の端部に回動可能に固定されたテンプル42とを備えている。本変形例における計測装置2が、例えば、テンプル42に設けられている。このように、計測装置2が眼鏡4に内蔵されている場合には、ユーザは、眼鏡4をかけるだけで、計測装置2の位置や向きを調整することができる。なお、眼鏡4には、レンズが設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。
[変形例E]
図29、図30は、上記実施の形態に係るコンタクトレンズ1の流路21の一変形例を表したものである。図29には、流路21に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態となっているときの光路の一例が示されている。図30には、流路21に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態となっているときの光路の一例が示されている。なお、図23、図24に示したように、涙に含まれる検出対象の物質の濃度に応じて、涙の屈折率と、レンズ部10の屈折率との差(屈折率差)が変化するものとする。また、図24に示したように、涙に含まれる検出対象の物質の濃度が所定の濃度となったときに、涙の屈折率と、レンズ部10の屈折率との差(屈折率差)が、略ゼロとなってもよい。
本変形例では、流路21のうち、少なくとも一部(例えば、照射光Laが照射される部分)が、プリズム形状となっている。このとき、例えば、流路21のうち、少なくとも照射光Laが照射される部分の断面形状が直角三角形となっている。さらに、例えば、流路21のうち、直角三角形の斜辺に相当する面S1が、レンズ部10のうち、照射光Laが照射される側の面と斜めに対向している。さらに、例えば、流路21のうち、直角三角形の底辺に相当する面S2が、レンズ部10のうち、照射光Laが照射される側とは反対側の面と概ね正対している。
流路21に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態となっているとき、照射光Laが面S1に入射すると、例えば、図29に示したように、照射光Laが面S1で屈折するとともに、面S2でも屈折する。そのため、このときの透過光Lbは、流路21に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態となっているときの透過光Lbの光軸の向きとは異なる方向に出射する(図30参照)。その結果、流路21に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態となっているときと、流路21に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態となっているときとで、受光部50での受光位置がずれる。このずれ量が、涙に含まれる成分の種類や濃度によって変動し得る、涙の屈折率の大きさに応じて変動する。従って、受光部50が、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどで構成されている場合には、信号処理部60は、受光部50に入射する透過光Lbの位置に基づいて、涙に含まれる成分の種類および濃度を推定することができる。
このように、本変形例では、透過光Lbの吸収スペクトルだけでなく、透過光Lbの位置ずれ量(オフセット量)からも、涙に含まれる成分の種類および濃度が推定される。従って、高精度の分析を行うことができる。
[変形例F]
図31、図32は、上記変形例Aに係るコンタクトレンズ1の流路21の一変形例を表したものである。図31には、流路21に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態となっているときの光路の一例が示されている。図32には、流路21に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態となっているときの光路の一例が示されている。なお、図31、図32に示したように、涙に含まれる検出対象の物質の濃度に応じて、涙の屈折率と、レンズ部10の屈折率との差(屈折率差)が変化するものとする。また、図32に示したように、涙に含まれる検出対象の物質の濃度が所定の濃度となったときに、涙の屈折率と、レンズ部10の屈折率との差(屈折率差)が、略ゼロとなってもよい。
本変形例では、流路21のうち、少なくとも一部(例えば、照射光Laが照射される部分)が、プリズム形状となっている。このとき、例えば、流路21のうち、少なくとも照射光Laが照射される部分の断面形状が直角三角形となっている。さらに、例えば、流路21のうち、直角三角形の斜辺に相当する面S1が、レンズ部10のうち、照射光Laが照射される側の面と斜めに対向している。さらに、例えば、流路21のうち、直角三角形の底辺に相当する面S2が、レンズ部10のうち、照射光Laが照射される側とは反対側の面と概ね正対している。
流路21に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態となっているとき、照射光Laが面S1に入射すると、例えば、図31に示したように、照射光Laが面S1で屈折するとともに、面S2でも屈折する。さらに、流路21を屈折透過した光は、反射層22で反射され、面S2,S1で再度屈折した後、反射光Lcとして、照射光Laが照射された側の面から出射する。
このときの反射光Lcは、流路21に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態となっているときの反射光Lcの光軸の向きとは異なる方向に出射する(図32参照)。その結果、流路21に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態となっているときと、流路21に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態となっているときとで、受光部50での受光位置がずれる。このずれ量が、涙に含まれる成分の種類や濃度によって変動し得る、涙の屈折率の大きさに応じて変動する。従って、受光部50が、例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどで構成されている場合には、信号処理部60は、受光部50に入射する反射光Lcの位置に基づいて、涙に含まれる成分の種類および濃度を推定することができる。
このように、本変形例では、反射光Lcの吸収スペクトルだけでなく、反射光Lcの位置ずれ量(オフセット量)からも、涙に含まれる成分の種類および濃度が推定される。従って、高精度の分析を行うことができる。
なお、本変形例において、反射層22は、例えば、図33、図34に示したように、レンズ部10の内部に形成されていてもよい。このとき、反射層22は、流路21の表面に接して設けられていてもよいし、流路21の内面を構成するように設けられていてもよい。このようにした場合には、反射層22が眼球100に触れることがないので、体への負担をより一層少なくすることができる。
[変形例G]
図35、図36は、上記変形例Bに係るコンタクトレンズ1の流路21の一変形例を表したものである。図35には、流路21に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態となっているときの光路の一例が示されている。図36には、流路21に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態となっているときの光路の一例が示されている。なお、図35、図36に示したように、涙に含まれる検出対象の物質の濃度に応じて、涙の屈折率と、レンズ部10の屈折率との差(屈折率差)が変化するものとする。また、図36に示したように、涙に含まれる検出対象の物質の濃度が所定の濃度となったときに、涙の屈折率と、レンズ部10の屈折率との差(屈折率差)が、略ゼロとなってもよい。
本変形例では、流路21のうち、少なくとも一部(例えば、照射光Laが照射される部分)が、プリズム形状となっている。このとき、例えば、流路21のうち、少なくとも照射光Laが照射される部分の断面形状が直角三角形となっている。さらに、例えば、流路21のうち、直角三角形の斜辺に相当する面S1が、レンズ部10のうち、照射光Laが照射される側の面と斜めに対向している。さらに、例えば、流路21のうち、直角三角形の底辺に相当する面S2が、レンズ部10のうち、照射光Laが照射される側とは反対側の面と概ね正対している。
流路21に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態となっているとき、照射光Laが回折素子23に入射すると、例えば、図35に示したように、照射光Laが回折素子23によって回折し、さらに、面S1、S1で屈折した後、回折透過光Ldとして、照射光Laが照射された側とは反対側の面から出射する。
このときの回折透過光Ldは、流路21に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態となっているときの回折透過光Ldの光軸の向きとは異なる方向に出射する(図36参照)。その結果、流路21に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態となっているときと、流路21に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態となっているときとで、受光部50での受光位置がずれる。このずれ量が、涙に含まれる成分の種類や濃度によって変動し得る、涙の屈折率の大きさに応じて変動する。従って、受光部50が、例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどで構成されている場合には、信号処理部60は、受光部50に入射する回折透過光Ldの位置に基づいて、涙に含まれる成分の種類および濃度を推定することができる。
このように、本変形例では、回折透過光Ldの吸収スペクトルだけでなく、回折透過光Ldの位置ずれ量(オフセット量)からも、涙に含まれる成分の種類および濃度が推定される。従って、高精度の分析を行うことができる。
なお、本変形例において、回折素子23は、例えば、図37、図38に示したように、レンズ部10の内部に形成されていてもよい。このとき、回折素子23は、流路21の表面に接して設けられていてもよいし、流路21の内面を構成するように設けられていてもよい。このようにした場合には、回折素子23が眼球100に触れることがないので、体への負担をより一層少なくすることができる。
[変形例H]
図39、図40は、上記変形例Cに係るコンタクトレンズ1の流路21の一変形例を表したものである。図39には、流路21に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態となっているときの光路の一例が示されている。図40には、流路21に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態となっているときの光路の一例が示されている。なお、図39、図40に示したように、涙に含まれる検出対象の物質の濃度に応じて、涙の屈折率と、レンズ部10の屈折率との差(屈折率差)が変化するものとする。また、図40に示したように、涙に含まれる検出対象の物質の濃度が所定の濃度となったときに、涙の屈折率と、レンズ部10の屈折率との差(屈折率差)が、略ゼロとなってもよい。
本変形例では、流路21のうち、少なくとも一部(例えば、照射光Laが照射される部分)が、プリズム形状となっている。このとき、例えば、流路21のうち、少なくとも照射光Laが照射される部分の断面形状が直角三角形となっている。さらに、例えば、流路21のうち、直角三角形の斜辺に相当する面S1が、レンズ部10のうち、照射光Laが照射される側の面と斜めに対向している。さらに、例えば、流路21のうち、直角三角形の底辺に相当する面S2が、レンズ部10のうち、照射光Laが照射される側とは反対側の面と概ね正対している。反射層22および回折素子23は、流路21のうち、少なくともプリズム形状となっている部分を間にして互いに対向配置されている。
流路21に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態となっているとき、照射光Laが回折素子23に入射すると、例えば、図39に示したように、照射光Laが、回折素子23で回折され、さらに、面S1,S2で屈折する。さらに、流路21を屈折透過した光は、反射層22で反射され、面S2,S1で再度屈折した後、回折反射光Leとして、照射光Laが照射された側の面から出射する。
このときの回折反射光Leは、流路21に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態となっているときの回折反射光Leの光軸の向きとは異なる方向に出射する(図40参照)。その結果、流路21に、検出対象の物質の濃度の低い涙が蓄えられている状態となっているときと、流路21に、検出対象の物質の濃度の高い涙が蓄えられている状態となっているときとで、受光部50での受光位置がずれる。このずれ量が、涙に含まれる成分の種類や濃度によって変動し得る、涙の屈折率の大きさに応じて変動する。従って、受光部50が、例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどで構成されている場合には、信号処理部60は、受光部50に入射する回折反射光Leの位置に基づいて、涙に含まれる成分の種類および濃度を推定することができる。
本変形例に係るコンタクトレンズ1に蓄えた涙の成分の計測は、例えば、図22、図25、図27、図28に記載の計測装置2を用いて行うことができる。このとき、受光部50は、1または複数の構造部20に蓄えられた涙に向かって照射された光(照射光La)のうち、回折素子23で回折され、流路21のうちプリズム形状となっている部分で屈折され、1または複数の構造部20に蓄えられた涙を透過し、反射層22で反射され、再び、流路21のうちプリズム形状となっている部分で屈折され、さらに、蓄えられた涙を通過するとともに回折素子23で回折された光(回折反射光Le)を検出する。受光部50は、回折反射光Leを受光することにより生成された検出信号を信号処理部60に出力する。信号処理部60は、入力された検出信号を分析し、例えば上述の分析方法を用いて生体の状態を判定する。なお、図25、図27、図28に記載の計測装置2を用いる際には、本変形例に係るコンタクトレンズ1を眼球100に装着した状態で、涙の成分の計測を行うことができる。
このように、本変形例では、回折反射光Leの吸収スペクトルだけでなく、回折反射光Leの位置ずれ量(オフセット量)からも、涙に含まれる成分の種類および濃度が推定される。従って、高精度の分析を行うことができる。
なお、本変形例において、反射層22および回折素子23は、例えば、図41、図42に示したように、レンズ部10の内部に形成されていてもよい。このとき、反射層22は、流路21の表面に接して設けられていてもよいし、流路21の内面を構成するように設けられていてもよい。このようにした場合には、反射層22および回折素子23が眼球100に触れることがないので、体への負担をより一層少なくすることができる。
[変形例I]
図43、図44は、上記実施の形態およびその変形例A~Hに係るコンタクトレンズ1の構造部20の一変形例を表したものである。図43には、流路21の水平断面の構成例が示されている。図44には、流路21の垂直断面の構成例が示されている。
本変形例では、1または複数の構造部20は、流路21(排出口21B)に連結された負圧室21Cを有している。つまり、排出口21Bがレンズ部10の表面に露出していない。さらに、1または複数の構造部20は、流路21の流入口21fを封止する封止部24を有している。負圧室21Cには、大気圧よりも低い気圧の気体が充填されている。負圧室21Cと外気との連結は、封止部24によって遮られている。封止部24は、例えば、涙で溶解する材料で構成されている。そのため、コンタクトレンズ1が眼球100に装着されたとき、封止部24は涙によって溶解し、負圧室21Cが外気と連通する。その結果、涙は、流路21を介して負圧室21Cに引き込まれ、流路21および負圧室21Cに蓄えられる。なお、封止部24と流入口21fとの間に、涙で溶解しない蓋材が設けられていてもよい。蓋材は、封止部24が涙で溶解することにより、流入口21fから脱離するようになっている。なお、流入口21Aは、レンズ部10のうち、眼球100に接する側の面に露出していてもよいし、眼球100に接しない側の面に露出していてもよい。流入口21Aは、例えば、流路21において、レンズ部10の端縁寄りの位置に配置されている。つまり、コンタクトレンズ1が眼球100に装着されているときに、流入口21Aは、例えば、涙腺に近い位置に配置されている。
このように、本変形例では、封止部24の溶解によって涙が流路21および負圧室21Cに蓄えられる。これにより、例えば、涙の吸収スペクトルを精度よく計測することが可能である。ここで、涙に対して光を照射する際に、光が皮膚などの吸収の大きな領域を透過しないので、例えば、涙の吸収スペクトルを容易に計測することが可能である。また、ノイズと、検出対象の信号とを分離することが容易である。また、電極が不要なので、電極に起因する長期安定性や耐熱性、検出対象以外の物質への応答性などの問題が存在しない。また、非侵襲型であるので、体への負担が少ない。従って、体への負担が少なく、高精度で分析することができる。
[変形例J]
図45は、上記変形例Iに係るコンタクトレンズ1の構造部20の一変形例を表したものである。図45には、流路21の水平断面の構成例が示されている。
本変形例では、1または複数の構造部20は、流路21(排出口21B)に連結された複数の保管庫25を有している。各保管庫25と、流路21とは、保管庫25よりも狭い連結流路25Aによって連結されている。各連結流路25Aの、流路21に対する連結位置は、連結流路25Aごとに異なっている。従って、各連結流路25Aの、流入口21Aからの距離は、互いに異なっている。ここで、流路21には、撥水処理がなされていてもよい。また、各保管庫25は、涙と酵素反応または化学反応することにより発色または蛍光する材料(反応材料26)を含んでいてもよい。反応材料26は、例えば、酸素を含んで構成されており、涙に含まれるグルコースと以下の反応を起こす。以下の反応では、波長558nmに最大吸収を持つキノン色素が生成される。このキノン色素の吸収を波長550nmで測定することにより、グルコース濃度を検出することができる。
グルコース+O2+H2O→グルコースオキシダーゼ→H22+グルコン酸
2H22+4-AA+DEA→ペルオキシダーゼ→キノン色素+4H2
また、各連結流路25Aの、流路21に対する連結位置は、連結流路25Aごとに異なっていることから、反応材料26が涙と反応する時間が保管庫25ごとに異なる。そのため、保管庫25ごとに、反応材料26の反応状態を検出することにより、涙に含まれる成分の経時変化を推定することができる。なお、各保管庫25における反応材料26の反応時刻は、負圧室21Cの負圧などを調整することによって調整可能である。
また、各連結流路25Aに撥水処理がなされている場合には、負圧室21Cの負圧がなくなり、流路21への涙の流入が止まったときに、流路21に溜まった涙と、各保管庫25に溜まった涙(発色もしくは蛍光した状態の液体)とが、各連結流路25Aの撥水作用により、互いに空間的に分離される。従って、各保管庫25に溜まった涙(発色もしくは蛍光した状態の液体)が流路21に流出し、他の保管庫25に溜まった涙と混ざるのを防止することができる。
[変形例]
図46は、上記変形例Cにおいて用いられた眼鏡4の一変形例を表したものである。図46には、テンプル42に薬液供給装置5が設けられている例が示されている。薬液供給装置5は、例えば、ユーザが眼鏡4をかけたときに、薬液供給装置5に設けられた注射針がユーザに刺さり、例えばインシュリンなどの薬液をユーザに供給する。計測装置2は、涙の成分を分析することで、ユーザに供給された薬液の効果をリアルタイムにモニタリングすることができる。
<3.第2の実施の形態>
[構成]
本開示の第2の実施の形態に係るコンタクトレンズ3について説明する。図47は、コンタクトレンズ3が眼球100に装着されている様子の一例を表したものである。図48は、コンタクトレンズ3および眼球100の断面構成の一例を表したものである。コンタクトレンズ3は、眼球100に装着されるレンズ部10と、レンズ部10に設けられた1または複数の構造部80とを備えている。1または複数の構造部80は、涙を蓄える構造となっており、さらに、外光を瞳孔120もしくは虹彩110に導く構造となっている。
1または複数の構造部80は、例えば、レンズ部10の中央を避けて形成されている。1または複数の構造部80は、コンタクトレンズ3が眼球100に装着されているときに、例えば、図48に示したように、瞳孔120の中央と対向する箇所を避けて形成されている。コンタクトレンズ3が眼球100に装着されているときに、1または複数の構造部80において、一端がレンズ部10の端部寄りの位置に配置され、他端が瞳孔120もしくは虹彩110の端縁に配置されている。なお、1または複数の構造部80は、レンズ部10の中央にだけ設けられていてもよく、また、レンズ部10の中央を含む領域に設けられていてもよい。コンタクトレンズ3が眼球100に装着されているときに、1または複数の構造部80において、一端がレンズ部10の端部寄りの位置に配置され、他端が瞳孔120もしくは虹彩110の中央に配置されていてもよい。
1または複数の構造部80は、例えば、レンズ部10の内部に設けられた流路81を含んでいる。流路81は、例えば、図48に示したように、レンズ10の表面と平行な方向に延在する筒形状となっている。流路21の断面形状は、例えば、矩形状、多角形状、円形状または楕円形状となっている。なお、図49、図50には、流路21の断面形状が、矩形状となっている場合が例示されている。なお、レンズ部10に複数の構造部80(つまり、複数の流路81)が設けられている場合には、複数の構造部80(つまり、複数の流路81)は、レンズ部10の中央を間にして互いに対向する位置に配置されていてもよい。例えば、レンズ部10に2つの構造部80(つまり、2つの流路81)が設けられている場合には、2つの構造部80(つまり、2つの流路81)は、レンズ部10の中央を間にして互いに対向する位置に配置されていてもよい。
流路81は、例えば、図48、49、図50に示したように、涙の流入口である開口81Aと、涙の排出口である開口81Bとを有している。開口81Aは、例えば、レンズ部10のうち、眼球100に接する側の面に露出している。開口81Bは、例えば、レンズ部10のうち、眼球100に接しない側の面に露出している。開口81Aは、例えば、流路81において、レンズ部10の端縁寄りの位置に配置されている。流路81のうち、相対的に開口81Aに近い箇所(流入路)は、例えば、毛細管現象によって涙を引き込むことの可能な幅となっていることが好ましい。流路81のうち、相対的に開口81Bに近い箇所(排出路)は、例えば、流路81のうち、相対的に開口81Aに近い箇所よりも幅広となっていることが好ましい。なお、流路81のうち、相対的に開口81Bに近い箇所(排出路)が、流路81のうち、相対的に開口81Aに近い箇所と同等の幅となっていてもよい。流路81のうち、相対的に開口81Bに近い箇所の幅は、例えば、毛細管現象の起こりにくい広さとなっている。流路81の一部または全部には、例えば、涙が流れやすくなるように親水処理がなされていてもよい。
1または複数の構造部80は、流路81の内面に接する反応材料82を有している。反応材料82は、流路81を塞がない程度に、流路81の内面に薄く設けられている。反応材料82は、例えば、涙と酵素反応または化学反応することにより発色または蛍光する材料を含んでいる。反応材料82は、例えば、酸素を含んで構成されており、涙に含まれるグルコースと以下の反応を起こす。以下の反応では、波長558nmに最大吸収を持つキノン色素が生成される。このとき、このキノン色素が溶解した溶液中を透過した外光Lの色によって、グルコース濃度が検出される。なお、反応材料82は、上記の材料に限定されるものではなく、検出対象に応じた材料によって構成することが可能である。反応材料82は、他の材料で構成されていてもよく、例えば、ボロン酸によって構成されていてもよい。ボロン酸としては、例えば、フェニルボロン酸、アンスリルボロン酸、芳香族系のボロン酸、アリールボロン酸、ArB(OH)2などが挙げられる。
グルコース+O2+H2O→グルコースオキシダーゼ→H22+グルコン酸
2H22+4-AA+DEA→ペルオキシダーゼ→キノン色素+4H2
1または複数の構造部80は、開口81Bを介して入射した外光Lを流路81内に導く反射ミラー81Cと、流路81内を伝播してきた外光Lを、開口81Aを介して瞳孔120または虹彩110に向けて反射する反射ミラー81Dとを有している。反射ミラー81Cは、当該反射ミラー81Cで反射した光が流路81の内面で多重反射するように配置されている。なお、図49には、反射ミラー81Cが、当該反射ミラー81Cで反射した光が流路81の内面のうち上下の面で多重反射するように配置されている場合が例示されている。また、図50には、反射ミラー81Cが、当該反射ミラー81Cで反射した光が流路81の内面のうち左右の面で多重反射するように配置されている場合が例示されている。
なお、例えば、図51に示したように、反射ミラー81Cの代わりに、外光Lを流路81内に導く回折素子83が設けられていてもよい。また、例えば、図51に示したように、反射ミラー81Dの代わりに、流路81内を伝播してきた外光Lを、開口81Aを介して瞳孔120または虹彩110に導く回折素子84が設けられていてもよい。回折素子83は、開口81Bを介して入射した外光Lを流路81内の所定の方向に屈折させることの可能な構成となっており、例えば、ホログラフィック光学素子(HOE)によって構成されている。回折素子84は、流路81内を伝播してきた光を、開口81Aの方向に屈折させることの可能な構成となっており、例えば、ホログラフィック光学素子(HOE)によって構成されている。
このように、流路81内で多重反射を生じさせることにより、外光Lが流路81を垂直に透過した場合と比べて、流路81内を伝播する外光Lの伝搬距離を長くすることができる。例えば、流路81が高さ(厚さ)0.1mm、長さ4mmとなっているとする。このとき、外光Lが流路81を垂直に透過した場合には、外光Lが流路81内を通過する距離は0.1mmしかない。一方、外光Lが流路81内を、内部反射45°で伝搬した場合には、外光Lが流路81内を通過する距離はおおよそ5.6mmとなる。従って、外光Lが、涙と反応材料82との反応によって生成された光吸収材料によって吸収される割合(吸収率)を高めることができる。
ここで、ランベルトベールの法則から、光吸収材料が溶解した希釈溶液内を伝播する光の強度は、希釈溶液に含まれる光吸収材料の濃度と、光が希釈溶液内を通過する距離とに比例する。従って、流路81が長ければ長いほど、光吸収材料が溶解した溶液による外光Lの光吸収量、すなわち、流路81を透過した外光Lの色の変化の度合いが大きくなる。例えば、流路81が高さ(厚さ)0.1mm、長さ4mmとなっているとする。また、反応材料82がグルコースE試薬を含んで構成されているとする。このとき、外光Lが流路81を垂直に透過した場合には、外光Lに含まれる波長505nmの成分が流路81を透過する割合(透過率)は99.99959となる。これでは、流路81を透過した外光Lの色の変化を視認することは難しい。一方、外光Lが流路81内を、内部反射45°で伝搬した場合には、外光Lに含まれる波長505nmの成分が流路81を透過する割合(透過率)は82.4%となる。透過率がこれだけ下がるのであれば、流路81を透過した外光Lの色の変化を容易に視認することができる。つまり、この場合には、目視で血糖値の変動を判別することができる。
なお、反応材料82が涙に溶解しない材料もしくは形態となっている場合には、流路81内で外光Lが反応材料82の表面で反射する回数が多ければ多いほど、反応材料82による外光Lの光吸収量、すなわち、流路81を透過した外光Lの色の変化の度合いが大きくなる。このとき、外光Lに含まれる所定の波長成分が流路81を透過する割合(透過率)を、上記のように、外光Lの色の変化を容易に視認することが可能な程度にまで下げることが可能である。つまり、この場合にも、目視で血糖値の変動を判別することができる。
次に、コンタクトレンズ3を用いた、生体の状態の判定手順の一例について説明する。図52は、コンタクトレンズ3を用いた、生体の状態の判定手順の一例を表したものである。まず、ユーザは、コンタクトレンズ3を自身の眼球100に装着する(ステップS301)。すると、コンタクトレンズ3に設けられた1または複数の構造部80(流路81)に、例えば、毛細管現象を利用して、涙が蓄えられる。
このとき、反応材料82が涙と反応する(ステップS302)。その結果、光吸収材料が生成され、涙に光吸収材料が溶解された希釈溶液が流路81内に満たされる。ここで、涙に含まれる光吸収材料の濃度は、涙に含まれる、反応材料82に反応する成分の量に応じて変化する。反応材料82がグルコースE試薬を含んで構成されている場合には、例えば、反応材料82と涙との反応によりキノン色素が生成され、涙にキノン色素が溶解された希釈溶液が流路81内に満たされる。
次に、ユーザは、コンタクトレンズ3に設けられた1または複数の構造部80(流路81)から放射される光を観察し、その光の色に基づいて生体の状態を判定する(ステップS303)。このとき、外光Lは、1または複数の構造部80(流路81)に入射すると、外光Lが上述の希釈溶液に含まれる光吸収材料によって吸収される。ここで、光吸収材料が溶解した希釈溶液による外光Lの光吸収量、すなわち、流路81を透過した外光Lの色の変化の度合いが、希釈溶液に含まれる光吸収材料の濃度と、外光Lが希釈溶液内を通過する距離とに比例する。従って、ユーザは、コンタクトレンズ3に設けられた1または複数の構造部80(流路81)から放射される光の色に基づいて生体の状態を判定することができる。
[効果]
本実施の形態では、1または複数の流路81には、外光Lを流路81内に導く反射ミラー81Bもしくは回折素子83と、流路81内を伝播してきた外光Lを、瞳孔120または虹彩110に導く反射ミラー81Aもしくは回折素子84とが設けられており、さらに、流路81内に反応材料82が設けられている。これにより、コンタクトレンズ1を眼球100に装着したままで、ユーザ自身が、1または複数の構造部80(流路81)から放射された光の色を観察することで、生体の状態を簡単かつリアルタイムに判断することができる。その結果、例えば、ユーザは、どのような作業をしている最中であっても、生体の状態を簡単かつリアルタイムに判断することができるので、ユーザが糖尿病を患っている場合には、いまインシュリン注射をする必要があるのかを瞬時に判断することができる。また、電極が不要なので、電極に起因する長期安定性や耐熱性、検出対象以外の物質への応答性などの問題が存在しない。また、非侵襲型であるので、体への負担が少ない。従って、体への負担が少なく、高精度で分析することができる。
<4.第2の実施の形態の変形例>
第2の実施の形態において、例えば、図53に示したように、コンタクトレンズ3が、色指標90を備えていてもよい。色指標90は、コンタクトレンズ3に設けられた1または複数の構造部20(流路81)から放射される光の色と対比するための色見本である。色指標90は、コンタクトレンズ3が眼球100に装着されているときに、例えば、瞳孔120もしくは虹彩110の端縁近傍に設けられている。このようにした場合には、ユーザは、1または複数の構造部80(流路81)から放射された光の色と、色指標90とを対比することで、生体の状態を瞬時かつ正確に判断することができる。
なお、色指標90は、例えば、図54(A)、図54(B)に示したように、構造部80(特に開口81B)に隣接して配置されていてもよい。なお、図54(A)には、1または複数の構造部80および色指標90の平面構成が例示されている。また、図54(B)には、図54(A)のA-A線での断面構成が例示されている。このようにした場合には、ユーザは、開口81Bから放射された光の色と、色指標90との対比をより正確に行うことができる。
また、色指標90は、例えば、図54(B)に示したように、レンズ10の、眼球100側の表面3Aに接して設けられていてもよい。このようにした場合には、ユーザが色指標90を視認する際に色指標90が外光Lによって変色するのを防止することができる。その結果、ユーザは、構造部80(流路81)から放射された光の色と、色指標90との対比をより正確に行うことができる。
なお、図55に示したように、複数の構造部80(特に開口81B)および複数の色指標90が所定の方向に交互に並んで配置されていてもよい。なお、図55には、複数の構造部80および複数の色指標90の平面構成が例示されている。このようにした場合には、ユーザは、開口81Bから放射された光の色と、色指標90との対比をより正確に行うことができる。
また、図56(A)、図56(B)に示したように、1つの構造部80が幅広に形成されている場合に、複数の色指標90が開口81Bの一部を塞ぐように配置されていてもよい。なお、図56(A)には、1つの構造部80および複数の色指標90の平面構成が例示されている。また、図56(B)には、図56(A)のA-A線での断面構成が例示されている。このようにした場合には、ユーザは、開口81Bから放射された光の色と、色指標90との対比をより正確に行うことができる。
また、図57に示したように、複数の構造部80(特に開口81B)および複数の色指標90が所定の方向に交互に並んで配置されている場合に、各色指標90が、構造部80の延在方向に延在していてもよい。このようにした場合には、ユーザは、各色指標90をはっきりと視認することができるので、開口81Bから放射された光の色と、色指標90との対比をより正確に行うことができる。
また、第2の実施の形態において、例えば、図58に示したように、1または複数の構造部80が、開口81Bを封止する封止85を備えるとともに、開口81Aを封止する封止86を備えていてもよい。封止部85,86は、例えば、涙で溶解する材料で構成されている。そのため、コンタクトレンズ3が眼球100に装着されたとき、封止部85,86は涙によって溶解し、流路81が外気と連通する。その結果、涙は、流路81に引き込まれる。ここで、コンタクトレンズ3に、図54に示したような構造部80が複数、設けられている場合に、封止部85,86の溶解速度が、構造部80ごとに異なっていてもよい。このようにした場合には、反応材料82が涙と反応する時間が構造部80ごとに異なる。そのため、構造部80ごとに、構造部80から放射された光の色を観察することで、生体の状態の経時変化を推定することができる。
以上、実施の形態およびその変形例を挙げて本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。
例えば、上記変形例Cまたは上記変形例Jにおいて用いられた眼鏡4は、人の姿勢を検出する素子(例えばジャイロ素子)を備えていてもよい。信号処理60は、受光部50から得られた検出信号を、人の姿勢を検出する素子から得られた情報に基づいて評価することが可能となる。
また、例えば、上記実施の形態およびその変形例において、信号処理60は、受光部50から得られた評価結果が、所定の状態に合致する場合には、注意を喚起する表示や音声出力を行ってもよい。
なお、本明細書中に記載された効果は、あくまで例示である。本開示の効果は、本明細書中に記載された効果に限定されるものではない。本開示が、本明細書中に記載された効果以外の効果を持っていてもよい。
また、例えば、本開示は以下のような構成を取ることができる。
(1)
眼球に装着されるレンズ部と、
涙を蓄えるための1または複数の構造部と
を備えた
コンタクトレンズ。
(2)
前記1または複数の構造部は、前記レンズ部の中央を避けて形成されている
(1)に記載のコンタクトレンズ。
(3)
前記1または複数の構造部は、前記レンズ部の内部に設けられた流路を含む
(1)または(2)に記載のコンタクトレンズ。
(4)
前記流路は、毛細管現象によって涙を引き込むことの可能な流入路を有する
(3)に記載のコンタクトレンズ。
(5)
前記流路は、前記流入路よりも幅広の排出路を有する
(4)に記載のコンタクトレンズ。
(6)
前記流入路の入口は、前記流路において、前記レンズ部の端縁寄りの位置に配置されている
(4)または(5)に記載のコンタクトレンズ。
(7)
前記1または複数の構造部は、涙で溶解する材料で構成され、前記流路の流入口を封止する封止部を更に備えた
(3)ないし(6)のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
(8)
前記1または複数の構造部は、前記流路に連結された負圧室を更に備えた
(7)に記載のコンタクトレンズ。
(9)
前記1または複数の構造部は、前記流路に連結された、涙を保管する複数の保管庫を更に備えた
(8)に記載のコンタクトレンズ。
(10)
前記流路には、撥水処理がなされている
(9)に記載のコンタクトレンズ。
(11)
各前記保管庫は、涙と酵素反応または化学反応することにより発色または蛍光する材料を含む
(10)に記載のコンタクトレンズ。
(12)
前記複数の構造部は、前記レンズ部の中央を間にして互いに対向する位置に配置されている
(3)ないし(11)のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
(13)
前記1または複数の構造部は、前記流路と前記レンズ部の厚さ方向において対向配置された回折素子を更に備えた
(3)ないし(12)のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
(14)
前記1または複数の構造部は、前記流路と前記レンズ部の厚さ方向において対向配置された反射層を更に備えた
(13)に記載のコンタクトレンズ。
(15)
前記流路のうち、少なくとも一部が、プリズム形状となっており、
前記1または複数の構造部は、前記流路のうち、少なくともプリズム形状となっている部分を間にして互いに対向配置された反射層および回折素子を更に備えた
(3)ないし(12)のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
(16)
前記1または複数の構造部は、前記流路と前記レンズ部の厚さ方向において対向配置された反射層を更に備えた
(3)ないし(12)のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
(17)
眼球に装着されるレンズ部と、涙を蓄えるための1または複数の構造部とを備えたコンタクトレンズにおける前記1または複数の構造部に蓄えられた涙に向かって光を照射することと、
前記1または複数の構造部に蓄えられた涙に向かって照射された光のうち、前記1または複数の構造部に蓄えられた涙を介して、前記コンタクトレンズを透過した透過光、前記コンタクトレンズで反射された反射光、前記コンタクトレンズで回折透過された回折透過光、または、前記コンタクトレンズで回折反射された回折反射光を検出することと
を含む
検出方法。
(18)
前記1または複数の構造部は、前記流路と前記レンズ部の厚さ方向において対向配置された反射層を更に備え、
当該検出方法において、前記1または複数の構造部に蓄えられた涙に向かって照射された光のうち、前記1または複数の構造部に蓄えられた涙を透過し、かつ前記反射層で反射された前記反射光を検出すること
を更に含む
(17)に記載の検出方法。
(19)
前記1または複数の構造部は、前記流路と前記レンズ部の厚さ方向において対向配置された回折素子を更に備え、
当該検出方法において、前記1または複数の構造部に蓄えられた涙に向かって照射された光のうち、前記回折素子で回折され、かつ前記1または複数の構造部に蓄えられた涙を透過した前記回折透過光を検出すること
を更に含む
(17)に記載の検出方法。
(20)
前記1または複数の構造部は、前記流路と前記レンズ部の厚さ方向において対向配置された回折素子と、前記流路を間にして前記回折素子と対向配置された反射層とを更に備え、
前記流路のうち、少なくとも前記回折素子と対向する部分が、プリズム形状となっており、
当該検出方法において、前記1または複数の構造部に蓄えられた涙に向かって照射された光のうち、前記回折素子で回折され、前記流路のうち前記プリズム形状となっている部分で屈折され、前記1または複数の構造部に蓄えられた涙を透過し、かつ前記反射層で反射された前記回折反射光を検出すること
を更に含む
(17)に記載の検出方法。
(21)
前記流入路の入口および前記排出路の出口は、前記レンズ部の中央を基準としたときに左右対称の位置に配置されており、
前記入口および前記出口は、当該コンタクトレンズが眼球に装着されているときに涙腺に相対的に近い方の前記構造部において、前記入口が前記出口と比べて涙腺に相対的に近い位置に配置されるように構成されている
(6)に記載のコンタクトレンズ。
(22)
前記回折素子は、前記レンズ部の内部に設けられている
(13)に記載のコンタクトレンズ。
(23)
前記反射層は、前記レンズ部の内部に設けられている
(14)に記載のコンタクトレンズ。
(24)
前記流路の少なくとも一部が、プリズム形状となっている
(3)に記載のコンタクトレンズ。
(25)
前記1または複数の構造部は、前記流路のうちプリズム形状となっている部分と前記レンズ部の厚さ方向において対向配置された反射層を更に備えた
(24)に記載のコンタクトレンズ。
(26)
前記1または複数の構造部は、前記流路のうちプリズム形状となっている部分と前記レンズ部の厚さ方向において対向配置された回折素子を更に備えた
(24)に記載のコンタクトレンズ。
(27)
前記1または複数の構造部は、前記流路のうちプリズム形状となっている部分と前記レンズ部の厚さ方向において対向配置された回折素子を更に備えた
(25)に記載のコンタクトレンズ。
(28)
前記1または複数の構造部は、前記流路と前記レンズ部の厚さ方向において対向配置された回折素子と、前記流路を間にして前記回折素子と対向配置された反射層とを更に備え、
当該検出方法において、前記1または複数の構造部に蓄えられた涙に向かって照射された光のうち、前記回折素子で回折され、かつ前記1または複数の構造部に蓄えられた涙を透過し、かつ前記反射層で反射された前記回折反射光を検出すること
を更に含む
(17)に記載の検出方法。
(29)
前記回折素子は、当該コンタクトレンズが眼球に装着されているときに前記流路よりも前記眼球から離れた位置に配置され、
前記反射層は、当該コンタクトレンズが眼球に装着されているときに前記流路よりも前記眼球に近い位置に配置され、
当該検出方法において、当該コンタクトレンズを眼球に装着した状態で、前記1または複数の構造部に蓄えられた涙に向かって照射された光のうち、前記回折素子で回折され、かつ前記1または複数の構造部に蓄えられた涙を透過し、かつ前記反射層で反射された前記回折反射光を検出すること
を更に含む
28)に記載の検出方法。
(30)
当該検出方法において、前記透過光、前記反射光、前記回折透過光、または、前記回折反射光の検出により得られた検出信号に基づいて、涙の吸収スペクトルを導出し、導出した吸収スペクトルから、涙に含まれる成分の種類および濃度を推定する
(17)に記載の検出方法。
(31)
前記1または複数の構造部は、
外光を前記流路内に導く第1光学素子と、
前記流路内を伝播してきた前記外光を、瞳孔または虹彩に導く第2光学素子と、
前記流路内に設けられた、涙と酵素反応または化学反応することにより発色または蛍光する反応材料と
を更に有する
(1)ないし(6)のいずれか1つに記載のコンタクトレンズ。
本出願は、日本国特許庁において2017年8月3日に出願された日本特許出願番号第2017-150559号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。

Claims (12)

  1. 眼球に装着されるレンズ部と、
    レンズ部に設けられ、涙を蓄えるための1または複数の構造部と
    を備え
    前記1または複数の構造部は、前記レンズ部の内部に設けられた流路を有し、
    前記流路のうち、少なくとも一部が、プリズム形状となっており、
    前記1または複数の構造部は、前記流路のうち、少なくともプリズム形状となっている部分を間にして互いに対向配置された反射層および回折素子を更に有し、
    前記1または複数の構造部は、外部からの光が、前記回折素子で回折され、前記流路のうち、プリズム形状となっている部分を透過し、前記反射層で反射され、それにより得られた反射光が、前記流路のうち、プリズム形状となっている部分を透過し、前記回折素子で回折されて外部に出力されるようになっている
    コンタクトレンズ。
  2. 前記1または複数の構造部は、前記レンズ部の中央を避けて形成されている
    請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  3. 前記流路は、毛細管現象によって涙を引き込むことの可能な流入路を有し、
    前記プリズム形状は、前記流入路に設けられている
    請求項に記載のコンタクトレンズ。
  4. 前記流路は、前記流入路よりも幅広の排出路を有する
    請求項に記載のコンタクトレンズ。
  5. 前記流入路の入口は、前記流路において、前記レンズ部の端縁寄りの位置に配置されている
    請求項に記載のコンタクトレンズ。
  6. 前記1または複数の構造部は、涙で溶解する材料で構成され、前記流路の流入口を封止する封止部を更に備えた
    請求項に記載のコンタクトレンズ。
  7. 前記1または複数の構造部は、前記流路に連結された負圧室を更に備えた
    請求項に記載のコンタクトレンズ。
  8. 前記1または複数の構造部は、前記流路に連結された、涙を保管する複数の保管庫を更に備えた
    請求項に記載のコンタクトレンズ。
  9. 前記流路には、撥水処理がなされている
    請求項に記載のコンタクトレンズ。
  10. 各前記保管庫は、涙と酵素反応または化学反応することにより発色または蛍光する材料を含む
    請求項に記載のコンタクトレンズ。
  11. 前記1または複数の構造部は、
    外光を前記流路内に導く第1光学素子と、
    前記流路内を伝播してきた前記外光を、瞳孔または虹彩に導く第2光学素子と、
    前記流路内に設けられた、涙と酵素反応または化学反応することにより発色または蛍光する反応材料と
    を更に備えた
    請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  12. 眼球に装着されるレンズ部と、レンズ部に設けられ、涙を蓄えるための1または複数の構造部とを備え、前記1または複数の構造部は、前記レンズ部の内部に設けられた流路を有し、前記流路のうち、少なくとも一部が、プリズム形状となっており、前記1または複数の構造部は、前記流路のうち、少なくともプリズム形状となっている部分を間にして互いに対向配置された反射層および回折素子を更に有するコンタクトレンズにおける前記1または複数の構造部に蓄えられた涙に向かって外部から光を照射することと、
    前記外部からの光が、前記回折素子で回折され、前記流路のうち、プリズム形状となっている部分を透過し、前記反射層で反射され、それにより得られた反射光が、前記流路のうち、プリズム形状となっている部分を透過し、前記回折素子で回折されて外部に出力された光を検出することと
    を含む
    検出方法。
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