JPWO2014181744A1 - 蛍光測定装置及び蛍光測定方法 - Google Patents

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Abstract

安全性を向上することができ、かつ、安定した測定値を得ることができる蛍光測定装置及び蛍光測定方法を提供する。被検者の眼球1の強膜11に向けて光源21から励起光を照射する。励起光が照射された強膜11からの蛍光を光検出器34で受光する。光検出器34における受光強度に基づいて演算部4で演算を行う。眼球1の強膜11に向けて励起光を照射することにより、励起光が眼球1内部に入るのを防止することができるため、安全性を向上することができる。また、励起光や蛍光の通過を妨げる障害が極めて少ない眼球1の強膜11に向けて励起光を照射し、強膜11からの蛍光を受光して演算を行うことにより、安定した測定値を得ることができる。

Description

本発明は、被検者の眼球に向けて励起光を照射し、眼球からの蛍光を受光することにより測定を行う蛍光測定装置及び蛍光測定方法に関するものである。
近年、生体内でタンパク質が糖化することにより生じるAGEs(advanced glycation end products:糖化最終産物)についての研究が盛んに行われている。AGEsの中には、ペントシジン(Pentosidine)、クロスリン(Crossline)、ピロピリジン(Pyrropyridine)、ベスパーリジン(Vesperlysine)A、B、C、アルグピリミジン(Argpyrimidine)、GAピリジン(GA-Pyridine)、K2P(Lysine dihydropyridinium crosslink)、Lys−ヒドロキシトリオシジン(Lys-Hydroxy-triosidine)などの蛍光性を有するものや、タンパク質間に架橋を形成するものなどがある。AGEsの架橋作用により真皮や血管壁を構成するコラーゲン繊維が柔軟性を失う結果、皮膚のシワや血管の劣化を引き起こすと考えられている。また、AGEsは、生体内の細胞にある受容体(RAGE)と結合することで炎症や酸化ストレスを生じさせ、様々な組織障害を引き起こし、糖尿病合併症や加齢性疾患の原因になると考えられている。
国際糖尿病連合の2011年報告によると、世界の糖尿病患者数は約3億6600万人、年間の医療費は推定約4650億ドルに上る。日本のような先進国においては高齢化、新興国においてはライフスタイルの変化などの要因により、糖尿病の患者数及び医療費は増加の一途を辿っている。
糖尿病合併症は、血管障害であり、網膜や腎臓などの細い血管が集積する部位に発生しやすい。これは、血管壁の組織へのAGEsの蓄積が原因とも考えられている。また、糖尿病患者に限らず、健常者であっても、年齢とともにAGEsの蓄積は進むため、骨粗しょう症、認知症、動脈硬化、白内障、緑内障、加齢黄斑変性症、角膜変性症、筋肉減少症などの多くの加齢性疾患についてのAGEsの関与が疑われている。
そのため、体内におけるAGEsの蓄積の程度を把握すれば、糖尿病合併症や加齢性疾患の状態や、未発病者についての将来の発症リスクの把握に役立つことが期待できる。また、医薬品や食品などによるAGEsの阻止や排出、アンチエイジング効果の試験などにも、体内におけるAGEsの蓄積の把握が有用となることが期待できる。
体内のAGEsを測定する方法としては、例えば血液や組織のサンプルを被検者から採取し、液体クロマトグラフや質量分析計を用いて分析したり、酵素免疫測定法により分析したりする方法がある。しかし、このような方法では、サンプルの採取が侵襲的であり、被検者が苦痛を伴うという問題や、検査に多くの時間と費用がかかるという問題がある。
そこで、下記特許文献1では、皮膚からなる組織の一部に励起光を照射し、組織から放出される蛍光を検出するような方法が提案されている。また、下記特許文献2では、眼のレンズに光を照射し、後方散乱発光を蛍光及びレイリー成分に分離して、それぞれの強度を検出することにより、糖尿病などの病気を診断する方法が提案されている。
特許第5053699号公報 特表平7−500030号公報
上記特許文献1のように皮膚に励起光を照射する方法は、非侵襲的ではあるものの、皮下の真皮組織を測定対象としているため、測定値が安定しないという問題がある。すなわち、真皮まで励起光を届け、また真皮から放出される蛍光が受光されるまでの間に存在する体毛の量や、表皮の色及び厚さなどの個人差が、測定値に影響を与えるという問題がある。
一方、上記特許文献2のように眼のレンズ(水晶体)に光を照射するような方法では、被検者の黒目に光が入るため、生物学的な安全性を保証するための光照射量の制限が厳しく、測定感度が低くなる問題がある。また水晶体の前には、概ね光学的に透明であるとはいえ角膜や房水の層があり、散乱や吸収などの妨害作用が生じることは避けられない。また、たとえ照射量が安全性の基準(ICNIRPガイドライン、IEC 62471、JIS C7550等)を満たしていても不安を感じる被検者がいる。さらに水晶体が混濁する白内障は高齢者の大半が発症する眼疾患であるが、白内障手術では混濁した水晶体を除去するため、白内障手術後には水晶体の測定自体を行うことができない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、安全性を向上することができ、かつ、安定した測定値を得ることができる蛍光測定装置及び蛍光測定方法を提供することを目的とする。
本願発明者らは、測定対象として、人体の中でも人種差や個人差が極めて小さい部位である眼球に着目し、研究を重ねた結果、眼球の強膜を測定対象とするに至った。眼球の強膜は、血管壁や真皮と同様、主にコラーゲン繊維で形成されており、それらの部位と類似する態様でAGEs化が進むものと考えられる。
本発明に係る蛍光測定装置は、被検者の眼球の強膜に向けて励起光を照射する励起光照射部と、励起光が照射された強膜からの蛍光を受光する蛍光受光部と、前記蛍光受光部における受光強度に基づいて演算を行う演算部とを備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、眼球の強膜に向けて励起光を照射し、強膜からの蛍光を受光して演算を行うことにより、安全性を向上することができ、かつ、安定した測定値を得ることができる。強膜は眼球を形作る頑強な組織であり、光を散乱する作用をもち、またその下方には光を遮る脈絡膜が存在するため、強膜から視覚機能上重要な眼球内部へ光が入ることはない。すなわち、眼球のレンズではなく強膜に励起光を照射することにより、励起光が眼球内部に入るのを防止することができるため、安全性を向上することができる。また、人種差や個人差が極めて小さい眼球の中でも、特に強膜は、その上に薄く透明な結膜が存在するのみであり、励起光や蛍光の通過を妨げる障害が極めて少ないため、安定した測定値を得ることができる。
前記蛍光測定装置は、被検者の視線を励起光の入射方向とは異なる方向に誘導するための視線誘導部をさらに備えていてもよい。
このような構成によれば、被検者の視線を励起光の入射方向とは異なる方向に誘導することにより、励起光を眼球の強膜に向けて確実に照射することができるため、安全性をより向上することができる。また、測定中に被検者の視線を連続的に誘導すれば、測定中に視線が変化して眼球が動くのを防止することができるため、安定した測定値を得ることができる。さらに、異なる被検者であっても視線を同じ方向に向けることができるため、眼球の強膜に対する励起光の相対的な照射位置を一定に保つことができ、より安定した測定値を得ることができる。
前記視線誘導部は、眼球に対して正面よりも上方側に視線を誘導することが好ましい。眼球に対して正面よりも下方側に視線を誘導した場合には、被検者がまぶたを閉じやすい傾向がある。そのため、眼球に対して正面よりも上方側に視線を誘導することにより、被検者がまぶたを閉じやすくなるのを防止し、励起光を眼球の強膜に向けて良好に照射することができる。
前記励起光照射部は、被検者の一方の眼球の強膜に向けて励起光を照射するものであってもよい。この場合、前記視線誘導部は、被検者の前記一方の眼球の視線を誘導するものであってもよいし、被検者の他方の眼球の視線を誘導するものであってもよい。被検者の前記他方の眼球の視線を前記視線誘導部により誘導した場合であっても、前記一方の眼球の視線も自然と同じ方向に誘導されるため、励起光を照射する側の眼球(前記一方の眼球)の視線を良好に誘導することができる。
前記蛍光測定装置は、既知の蛍光特性を有する標準試料に前記励起光照射部から照射される励起光を導く照射導光部をさらに備えていてもよい。この場合、前記演算部は、前記蛍光受光部において受光した強膜からの蛍光、及び、前記標準試料からの蛍光の受光強度に基づいて、演算を行うことが好ましい。
このような構成によれば、標準試料からの蛍光の受光強度を基準値として用いることにより、強膜からの蛍光の受光強度を相対的な測定値として得ることができる。蛍光受光部における受光強度は、各構成部品の特性のばらつきや経時的変化に伴い、一定に保たれない場合がある。このような場合であっても、既知の蛍光特性を有する標準試料を基準として相対的な測定値に変換することで、より安定した測定値を得ることができる。
前記照射導光部は、前記励起光照射部から照射される励起光を強膜に導く第1照射導光部と、前記励起光照射部から照射される励起光を前記標準試料に導く第2照射導光部とに分岐していてもよい。
このような構成によれば、同じ励起光照射部から照射される励起光が、強膜と標準試料とに同時に導かれる。そのため、励起光照射部から照射される励起光が不安定な場合には、標準試料からの蛍光の受光強度、及び、強膜からの蛍光の受光強度の両方が変動する。したがって、標準試料からの蛍光の受光強度を基準値として、強膜からの蛍光の受光強度を相対的な測定値に変換することで、より安定した測定値を得ることができる。
前記蛍光測定装置は、眼球において散乱した励起光を受光する散乱光受光部をさらに備えていてもよい。この場合、前記演算部は、前記蛍光受光部における受光強度、及び、前記散乱光受光部における受光強度に基づいて、演算を行うことが好ましい。
このような構成によれば、散乱光受光部における散乱光の受光強度を用いて、強膜からの蛍光の受光強度を補正することができる。光源の放出する励起光強度の変動の他、眼球に対する照射機構および受光機構の位置のばらつきにより、眼球における励起光の照度や、眼球からの光の収集効率が変動した場合には、蛍光受光部における蛍光の受光強度が変動する場合がある。このような場合には、散乱光受光部における散乱光の受光強度も同様に変動することになるため、当該散乱光の受光強度を用いて、強膜からの蛍光の受光強度を補正することで、より安定した測定値を得ることができる。
前記励起光照射部は、眼球面上の励起光の照射中心における法線に対して、30〜60°の角度で励起光を照射することが好ましい。
このような構成によれば、例えば眼球面上の励起光の照射中心における法線方向に撮像部などの他の部材がある場合であっても、その側方において、眼球に対して比較的近い位置から励起光を照射することができる。これにより、眼球における励起光の照度を高めて、測定の感度を向上することができる。
前記励起光照射部からの励起光は、眼球に対して目尻側から照射されることが好ましい。また、強膜からの蛍光は、眼球に対して正面よりも下方側で測定されることが好ましい。これにより、まつ毛が励起光及び蛍光の通過の妨げになるのを防止することができるため、測定の精度を向上することができる。この場合、強膜からの蛍光が、眼球に対して目尻側で測定されるような構成とすれば、眼球上の涙などで正反射した励起光が散乱光受光部で受光されるのを防止することができるため、測定の精度をさらに向上することができる。
前記蛍光測定装置は、被検者の眼球を撮像する撮像部と、前記撮像部により撮像した画像を表示する表示部とをさらに備えていてもよい。
このような構成によれば、撮像部で撮像した画像が表示部に表示されるため、操作者は、表示部に表示される画像に基づいて被検者の眼球の状態を確認し、適切に測定を行うことができる。前記被検者の眼球の状態には、例えば被検者の視線の方向、眼球における励起光の照射位置及び照射状態、まぶたの開き具合などが含まれる。
前記蛍光受光部は、被検者の眼球を撮像する撮像部により構成されていてもよい。この場合、前記演算部は、前記撮像部により撮像した画像から得られる受光強度に基づいて演算を行うことが好ましい。
このような構成によれば、強膜からの蛍光を受光する蛍光受光部が、被検者の眼球を撮像する撮像部により構成されているため、構成部品を減少させ、製造コストを低減することができる。この場合、蛍光の波長のみを透過させる光学フィルタが、眼球の強膜と前記撮像部との間に挿脱可能に設けられていることが好ましい。また、前記標準試料が、前記撮像部の撮像領域内における眼球の周囲に設けられていれば、強膜及び標準試料の両方からの蛍光を同時に撮像することができるため、効率よく安定した測定値を得ることができる。
前記蛍光測定装置は、眼球からの光を前記蛍光受光部に導く受光導光部と、前記受光導光部から分岐する分岐導光部と、前記分岐導光部から前記受光導光部を介して眼球に調整用の光を照射する調整用照射部とをさらに備えていてもよい。
このような構成によれば、眼球からの光を蛍光受光部に導く受光導光部を介して、眼球に調整用の光を照射することができる。したがって、眼球における調整用の光の照射位置を確認することにより、蛍光受光部において蛍光を受光する眼球上の位置を認識することができる。これにより、調整用の光の照射位置を確認しながら光学系の位置を調整し、適切な位置で蛍光受光部により蛍光を受光することができるため、測定の精度を向上することができる。
前記蛍光測定装置は、眼球からの光を前記蛍光受光部に導く受光導光部と、眼球に調整用の光を照射する調整用照射部と、前記受光導光部とは別に設けられ、前記調整用照射部からの調整用の光を眼球に導く調整用導光部とをさらに備えていてもよい。
このような構成によれば、受光導光部とは別に設けられた調整用導光部を介して、調整用照射部から眼球に調整用の光を照射することができる。前記分岐導光部を設けた構成の場合には、測定時に蛍光受光部側へと導かれる眼球からの光の一部が分岐導光部にも導かれるため、蛍光受光部における受光強度が減少するが、本発明のように調整用導光部を別に設けた場合には、蛍光受光部における受光強度の減少を防止し、測定の感度を向上することができる。
前記蛍光測定装置は、前記励起光照射部及び前記蛍光受光部を収容する筐体をさらに備えていてもよい。この場合、前記筐体には、当該筐体を載置する際に載置台に当接する当接面が設けられていてもよい。これにより、載置台上に載置して使用される卓上型の蛍光測定装置を提供することができる。
一方、前記筐体には、操作者が把持するための把持部が設けられていてもよい。この場合、操作者が把持部を把持して使用されるハンディ型の蛍光測定装置を提供することができる。前記把持部には、操作者が当該把持部を把持した手で操作可能な操作部が設けられていてもよい。
本発明に係る蛍光測定方法は、励起光照射部から被検者の眼球の強膜に向けて励起光を照射する励起光照射ステップと、励起光が照射された強膜からの蛍光を蛍光受光部で受光する蛍光受光ステップと、前記蛍光受光部における受光強度に基づいて演算部で演算を行う演算ステップとを含むことを特徴とする。
本発明によれば、眼球の強膜に向けて励起光を照射することにより、励起光が眼球内部に入るのを防止することができるため、安全性を向上することができる。また、本発明によれば、励起光や蛍光の通過を妨げる障害が極めて少ない眼球の強膜に向けて励起光を照射し、強膜からの蛍光を受光して演算を行うことにより、安定した測定値を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る蛍光測定装置の構成例を示した概略図である。 図1の蛍光測定装置に備えられた他の構成について説明するための概略図である。 蛍光測定装置の構成の第1変形例を示した概略図である。 蛍光測定装置の構成の第2変形例を示した概略図である。 蛍光測定装置の構成の第3変形例を示した概略図である。 照射導光部及び撮像部の位置関係の一例を示した概略平面図である。 図6におけるA矢視図であり、照射導光部及び受光導光部の位置関係の一例を示している。 蛍光測定装置の構成の第4変形例を示した概略図である。 図8の撮像部により撮像される画像の一例を示した概略図である。 蛍光測定装置の構成の第5変形例を示した概略図である。 図10の蛍光測定装置において光学系の位置を調整する際の態様について説明するための図であり、調整中に撮像部で撮像される撮像領域内の画像の一例を示している。 蛍光測定装置の構成の第6変形例を示した概略図である。 図12の蛍光測定装置において光学系の位置を調整する際の態様について説明するための図であり、調整中に撮像部で撮像される撮像領域内の画像の一例を示している。 別実施形態に係る蛍光測定装置の構成例を示した概略図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る蛍光測定装置の構成例を示した概略図である。この蛍光測定装置は、被検者の眼球1の強膜11に向けて励起光を照射することにより、強膜11から蛍光を放出させ、その強膜11からの蛍光を受光することにより測定を行うものである。本実施形態における蛍光測定装置には、被検者の眼球1の強膜11に向けて励起光を照射するための照射機構2と、強膜11からの光を受光するための受光機構3とが備えられている。
照射機構2には、光源21、レンズ22、光学フィルタ23及びレンズ24などが含まれる。光源21は、被検者の眼球1の強膜11に向けて励起光を照射する励起光照射部であり、例えば発光ダイオードにより構成される。光源21から照射する励起光としては、例えば波長が330〜380nm程度の紫外線を用いることにより、AGEsを好適に励起することができる。ただし、光源21は、発光ダイオードに限らず、水銀ランプやキセノンランプなどの他の構成であってもよい。
光源21から照射された励起光は、レンズ22により平行光とされた後、光学フィルタ23により不要な波長の光が除去され、励起波長の光のみがレンズ24により集光されて眼球1の強膜11に照射される。レンズ22、光学フィルタ23及びレンズ24などの光学系は、光源21から照射される励起光を導く照射導光部102を構成している。
受光機構3には、レンズ31、光学フィルタ32、レンズ33及び光検出器34などが含まれる。眼球1の強膜11における励起光の照射位置から放出される光は、レンズ31により平行光とされた後、光学フィルタ32に入射する。前記照射位置からの光には、蛍光だけでなく、励起光と同じ波長の散乱光も含まれているが、光学フィルタ32により蛍光の波長のみを透過させることができる。光学フィルタ32を透過した蛍光は、レンズ33により集光されて光検出器34で受光される。レンズ31、光学フィルタ32及びレンズ33などの光学系は、眼球1からの光を光検出器34に導く受光導光部103を構成している。
光検出器34は、励起光が照射された強膜11からの蛍光を受光する蛍光受光部であり、例えばフォトダイオード又は光電子増倍管などにより構成される。光検出器34としては、例えばAGEsの蛍光波長域である350〜600nm程度の波長に感度を有する光検出器34を用いることにより、蛍光を好適に受光することができる。ただし、強膜11からの蛍光を単チャンネルの光検出器34で受光するような構成に限らず、回折格子などの分光器により蛍光を分光し、多チャンネルの光検出器で受光することにより、分光スペクトルを得ることも可能である。
光検出器34による検出信号は、演算部4に入力される。この演算部4は、例えばCPU(Central Processing Unit)により構成されており、光検出器34における受光強度に基づいて演算を行う。これにより、AGEsの蓄積量に応じた測定値を得ることができる。
本実施形態では、眼球1の強膜11に向けて励起光を照射し、強膜11からの蛍光を受光して演算を行うことにより、安全性を向上することができ、かつ、安定した測定値を得ることができる。強膜11は眼球1を形作る頑強な組織であり、光を散乱する作用をもち、またその下方には光を遮る脈絡膜が存在するため、強膜11から視覚機能上重要な眼球1内部へ光が入ることはない。すなわち、眼球1のレンズではなく強膜11に励起光を照射することにより、励起光が眼球1内部に入るのを防止することができるため、安全性を向上することができる。また、人種差や個人差が極めて小さい眼球1の中でも、特に強膜11は、その上に薄く透明な結膜が存在するのみであり、励起光や蛍光の通過を妨げる障害が極めて少ないため、安定した測定値を得ることができる。
本願発明者らが行った実験によると、被検者の眼球1の強膜11に励起光を照射して蛍光を測定した場合、同じ励起光照度で被検者の皮膚に励起光を照射して蛍光を測定した場合よりも、約4倍大きい受光強度が得られた。この実験は、励起光として波長が365nmの紫外線を使用し、440〜480nmの波長範囲の蛍光量を1秒間積算することにより行った。被検者は、40歳代の男性であり、健常者であった。この実験結果から、表皮や体毛などの障害がない眼球1の強膜11を測定対象とすることにより、測定の優位性が得られることが分かる。
光源21、光学フィルタ23、32及び光検出器34などの構成部品の特性は、装置ごとにばらつきがある。また、同じ装置であっても、経時的に光源21の強度や光検出器34の感度が変化する。そこで、本実施形態では、異なる装置又は異なる測定日時における測定結果を比較可能にするために、既知の蛍光特性を有する標準試料5を用いて測定を行うことができるようになっている。
具体的には、被検者の眼球1を測定する位置、すなわち光源21からの励起光の照射位置に対して、標準試料5をセットすることにより、光源21からの励起光を標準試料5に照射することができる。このとき、レンズ22、光学フィルタ23及びレンズ24などにより構成される照射導光部102は、光源21から照射される励起光を標準試料5に導くこととなる。標準試料5は、操作者が始業時などに手動でセットしてもよいし、自動的にセットされてもよい。
この場合、演算部4は、光検出器34において受光した強膜11からの蛍光、及び、標準試料5からの蛍光の受光強度に基づいて、演算を行うことができる。例えば、標準試料5からの蛍光の受光強度を基準として、強膜11からの蛍光の受光強度を相対値に変換する演算を行うような構成であってもよい。
このように、本実施形態では、標準試料5からの蛍光の受光強度を基準値として用いることにより、強膜11からの蛍光の受光強度を相対的な測定値として得ることができる。光検出器34における受光強度は、上述の通り、各構成部品の特性のばらつきや経時的変化に伴い、一定に保たれない場合がある。このような場合であっても、既知の蛍光特性を有する標準試料5を基準として相対的な測定値に変換することで、より安定した測定値を得ることができる。
図2は、図1の蛍光測定装置に備えられた他の構成について説明するための概略図である。この蛍光測定装置には、例えば筐体6が備えられており、当該筐体6内に、上述の照射機構2、受光機構3及び演算部4の他、視線誘導部7及び撮像部8などが収容されている。筐体6により、外部からの光の侵入を阻止することができるため、より安定した測定値を得ることができる。
筐体6には、接眼部61が設けられており、被検者は当該接眼部61に眼の周囲を接触させることにより、眼の位置決めを行うことができる。接眼部61は、測定対象となる片眼に対応付けて1つだけ設けられていてもよいし、被検者の両眼に対応付けて2つ設けられていてもよい。この蛍光測定装置は、筐体6を載置台T上に載置した状態で使用される卓上型の蛍光測定装置である。筐体6の下面は、当該筐体6を載置する際に載置台Tに当接する当接面62を構成している。
視線誘導部7は、被検者の視線を励起光の入射方向とは異なる方向に誘導するためのものであり、例えば光源71及びレンズ72を備えている。光源71は可視光を照射し、その可視光がレンズ72を透過して被検者の眼球1に入射する。ただし、視線誘導部7は、レンズ72を備えていない構成であってもよい。
また、視線誘導部7は、光により被検者の視線を誘導するような構成に限られるものではなく、被検者が視認可能な各種手段を用いて被検者の視線を誘導することができる。さらに、スピーカから音声を出力することにより、被検者の視線を誘導するような構成であてもよいし、視線誘導部7を省略し、操作者の指示により被検者の視線を誘導するような構成であってもよい。
このように、被検者の視線を励起光の入射方向とは異なる方向に誘導することにより、励起光を眼球1の強膜11に向けて確実に照射することができるため、安全性をより向上することができる。また、測定中に被検者の視線を連続的に誘導すれば、測定中に視線が変化して眼球1が動くのを防止することができるため、安定した測定値を得ることができる。さらに、異なる被検者であっても視線を同じ方向に向けることができるため、眼球1の強膜11に対する励起光の相対的な照射位置を一定に保つことができ、より安定した測定値を得ることができる。
本実施形態では、視線誘導部7が、眼球1に対して正面よりも上方側に視線を誘導するようになっている。眼球1に対して正面よりも下方側に視線を誘導した場合には、被検者がまぶたを閉じやすい傾向があるが、眼球1に対して正面よりも上方側に視線を誘導することにより、被検者がまぶたを閉じやすくなるのを防止し、励起光を眼球1の強膜11に向けて良好に照射することができる。ただし、視線誘導部7は、眼球1に対して正面よりも上方側に限らず、他の方向に視線を誘導するような構成であってもよい。
また、本実施形態では、接眼部61が測定対象となる片眼に対応付けて1つだけ設けられており、被検者の一方の眼球1の強膜11に向けて励起光が照射されるようになっている。そして、当該一方の眼球1(測定対象となる眼球)の視線を視線誘導部7により誘導するようになっている。
ただし、このような構成に限らず、被検者の他方の眼球(測定対象ではない眼球)の視線を視線誘導部7により誘導するものであってもよい。この場合、視線誘導部7は、筐体6の外部に設けられた構成であってもよい。被検者の前記他方の眼球の視線を視線誘導部7により誘導した場合であっても、前記一方の眼球1の視線も自然と同じ方向に誘導されるため、励起光を照射する側の眼球1(前記一方の眼球)の視線を良好に誘導することができる。
また、視線誘導部7は、測定中に被検者の視線を連続的に誘導するような構成に限らず、断続的に誘導するような構成であってもよい。本実施形態のように、視線誘導部7が光源71を備えた構成である場合、光源71からの光の波長によっては、当該光が測定に悪影響を与える可能性がある。そのため、測定前にだけ光源71を点灯して被検者の視線を誘導し、測定中は光源71を消灯してもよい。
なお、上記のように、被検者の他方の眼球(測定対象ではない眼球)の視線を視線誘導部7により誘導するものであり、視線誘導部7が筐体6の外部に設けられている場合には、視線誘導部7が測定中に被検者の視線を連続的に誘導するような構成であっても、光源71からの光が測定に悪影響を与えるのを防止することができる。
撮像部8は、例えば被検者の眼球1(測定対象となる眼球)に対して正面から、当該眼球1を撮像する。撮像部8により撮像した画像は、蛍光測定装置に備えられた表示部9に表示される。このように、撮像部8で撮像した画像が表示部9に表示されるため、操作者は、表示部9に表示される画像に基づいて被検者の眼球1の状態を確認し、適切に測定を行うことができる。
この蛍光測定装置には、操作者が操作を行うための操作部10が設けられている。この操作部10を操作することにより、例えば撮像部8で撮像した画像や測定値といった各種情報を表示部9に表示させたり、装置の動作を指示したりすることができる。表示部9に表示される情報は、プリンタによる印字、記憶媒体への記憶、ネットワークを介した送信などの各種態様で出力可能となっていることが好ましい。
本実施形態では、表示部9及び操作部10は、筐体6に設けられた構成となっている。ただし、このような構成に限らず、表示部9及び操作部10の少なくとも一方が、筐体6とは分離して設けられていてもよい。
図3は、蛍光測定装置の構成の第1変形例を示した概略図である。この例では、光源21からの照射光が光ファイバ25を介して眼球1の強膜11に照射され、強膜11からの蛍光が光ファイバ35を介して光検出器34で受光されるようになっている。照射機構2における光源21、レンズ22、光学フィルタ23及びレンズ24、受光機構3におけるレンズ31、光学フィルタ32、レンズ33及び光検出器34、並びに演算部4の構成は、上記実施形態と同様である。
光源21から照射された励起光は、レンズ26により集光されて光ファイバ25の一端に入射する。そして、光ファイバ25の他端から出射した励起光は、レンズ22により平行光とされた後、光学フィルタ23により不要な波長の光が除去され、励起波長の光のみがレンズ24により集光されて眼球1の強膜11に照射される。この場合、光源21から照射される励起光を導く照射導光部102は、レンズ26、光ファイバ25、レンズ22、光学フィルタ23及びレンズ24などの光学系により構成される。
眼球1の強膜11における励起光の照射位置から放出される光は、レンズ31により平行光とされた後、蛍光の波長のみが光学フィルタ32を透過する。光学フィルタ32を透過した蛍光は、レンズ33により集光されて光ファイバ35の一端に入射する。そして、光ファイバ35の他端から出射した蛍光は、レンズ36により集光されて光検出器34で受光される。この場合、眼球1からの光を光検出器34に導く受光導光部103は、レンズ31、光学フィルタ32、レンズ33、光ファイバ35及びレンズ36などの光学系により構成される。
このように、可撓性を有する導光部材の一例として光ファイバ25、35を用いることにより、眼球1における励起光の照射位置及び蛍光の測定位置を調整する際に、構成部品の大掛かりな移動が伴うのを防止することができる。すなわち、光ファイバ25、35を変形させながら、照射機構2におけるレンズ22、光学フィルタ23及びレンズ24、並びに、受光機構3におけるレンズ31、光学フィルタ32及びレンズ33を移動させるだけで、上記照射位置及び測定位置の調整を行うことができる。ただし、可撓性を有する導光部材は、光ファイバ25、35に限られるものではない。
上記照射位置及び測定位置の調整は、非常に高い精度を要するが、構成部品の大掛かりな移動が伴わないような構成とすることにより、精度よく位置調整を行うことができる。当該位置調整は、測定の効率化のためには自動的に行われることが好ましい。この場合、圧電素子又はアクチュエータなどにより構成部品を移動させ、光検出器34からの信号が最大となるように位置調整を行うような構成であってもよい。ただし、このような構成に限らず、上記位置調整を操作者が手動で行うような構成であってもよい。
図4は、蛍光測定装置の構成の第2変形例を示した概略図である。この例では、図3における光ファイバ25が、例えばファイバカップラなどを用いて、第1ファイバ251及び第2ファイバ252に分岐されている。これにより、光源21からの励起光が、光ファイバ25において第1ファイバ251と第2ファイバ252とに分かれて導かれるようになっている。
第1ファイバ251から出射した励起光は、レンズ22により平行光とされた後、光学フィルタ23により不要な波長の光が除去され、励起波長の光のみがレンズ24により集光されて眼球1の強膜11に照射されるようになっている。強膜11からの光を受光するための受光機構3の構成は、図3の場合と同様であるため、図に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
一方、第2ファイバ252から出射した励起光は、レンズ22Aにより平行光とされた後、光学フィルタ23Aにより不要な波長の光が除去され、励起波長の光のみがレンズ24Aにより集光されて標準試料5に照射されるようになっている。これらの各構成部品22A〜24Aは、上述のレンズ22、光学フィルタ23及びレンズ24と同一の構成であることが好ましい。
標準試料5からの蛍光は、受光機構3Aにより受光される。受光機構3Aには、レンズ31A、光学フィルタ32A、レンズ33A、光検出器34A、光ファイバ35A及びレンズ36Aなどが含まれる。これらの各構成部品31A〜36Aは、上述のレンズ31、光学フィルタ32、レンズ33、光検出器34、光ファイバ35及びレンズ36と同一の構成であることが好ましい。
このように、図4の例では、照射導光部102が、光源21から照射される励起光を強膜11に導く第1照射導光部121と、光源21から照射される励起光を標準試料5に導く第2照射導光部122とに分岐している。これにより、同じ光源21から照射される励起光が、強膜11と標準試料5とに同時に導かれる。そのため、光源21から照射される励起光が不安定な場合には、標準試料5からの蛍光の受光強度、及び、強膜11からの蛍光の受光強度の両方が変動する。したがって、演算部4が、標準試料5からの蛍光の受光強度を基準値として、強膜11からの蛍光の受光強度を相対的な測定値に変換することで、より安定した測定値を得ることができる。
ただし、第1照射導光部121及び第2照射導光部122は、光ファイバ25を分岐させることにより構成されるものに限らず、他の可撓性を有する導光部材を用いて第1照射導光部121及び第2照射導光部122を構成してもよい。また、可撓性を有する導光部材に限らず、他の各種構成部品を用いて第1照射導光部121及び第2照射導光部122を構成することも可能である。
図5は、蛍光測定装置の構成の第3変形例を示した概略図である。この例では、図3において光検出器34に導かれる眼球1からの光のうち、眼球1において散乱した励起光(散乱光)が、蛍光を受光する光検出器34とは異なる光検出器34Aで受光されるようになっている。被検者の眼球1の強膜11に向けて励起光を照射するための照射機構2の構成は、図3の場合と同様であるため、図に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
強膜11からの光を受光するための受光機構3については、その一部が図3の場合と同様であり、同様の構成については図に同一符号を付している。具体的には、レンズ31、光学フィルタ32、レンズ33、光検出器34及び光ファイバ35は、図3の場合と同様の部材により構成されているが、それらの配置態様が一部異なっている。
この例では、光学フィルタ32が、レンズ31とレンズ33との間ではなく、光ファイバ35と光検出器34との間に配置されている。さらに、光ファイバ35と光学フィルタ32との間には、レンズ37及びハーフミラー38が配置され、光学フィルタ32と光検出器34との間には、レンズ39が配置されている。
眼球1の強膜11における励起光の照射位置から放出される光は、レンズ31により平行光とされた後、レンズ33により集光されて光ファイバ35の一端に入射する。そして、光ファイバ35の他端から出射した光は、レンズ37により平行光とされた後、その一部がハーフミラー38を透過して光学フィルタ32に入射する。この光学フィルタ32を蛍光の波長のみが透過し、透過した蛍光がレンズ39により集光されて光検出器34で受光される。この場合、眼球1からの光を光検出器34に導く受光導光部103は、レンズ31、レンズ33、光ファイバ35、レンズ37、ハーフミラー38、光学フィルタ32及びレンズ39などの光学系により構成される。
ハーフミラー38においては、一部の光が反射し、光検出器34A側へと導かれる。ハーフミラー38で反射した光は、光学フィルタ32Aに入射し、励起光と同じ波長である散乱光のみが当該光学フィルタ32Aを透過するようになっている。光学フィルタ32Aを透過した散乱光は、レンズ39Aにより集光されて光検出器34Aで受光される。この場合、光検出器34Aは、眼球1において散乱した励起光を受光する散乱光受光部を構成している。
演算部4は、光検出器34における蛍光の受光強度、及び、光検出器34Aにおける散乱光の受光強度に基づいて、演算を行うことができる。例えば、演算部4が、蛍光の受光強度を散乱光の受光強度により除算する演算を行うような構成であってもよい。
このように、図5の例では、光検出器34Aにおける散乱光の受光強度を用いて、強膜11からの蛍光の受光強度を補正することができる。光源21の放出する励起光強度の変動の他、眼球1に対する照射機構2および受光機構3の位置のばらつきにより、眼球1における励起光の照度や、眼球1からの光の収集効率が変動した場合には、光検出器34における蛍光の受光強度が変動する場合がある。このような場合には、光検出器34Aにおける散乱光の受光強度も同様に変動することになるため、当該散乱光の受光強度を用いて、強膜11からの蛍光の受光強度を補正することで、より安定した測定値を得ることができる。
ただし、光源21から照射される励起光を導く照射導光部102、及び、眼球1からの光を光検出器34に導く受光導光部103は、光ファイバ25、35を備えた構成に限らず、図1のように光ファイバ25、35を備えていない構成であってもよい。
図6は、照射導光部102及び撮像部8の位置関係の一例を示した概略平面図である。また、図7は、図6におけるA矢視図であり、照射導光部102及び受光導光部103の位置関係の一例を示している。図6及び図7では、図5の蛍光測定装置における照射導光部102、受光導光部103及び撮像部8の位置関係の一例について説明する。ただし、図6及び図7に例示されるような構成は、図5の蛍光測定装置に限らず、他の構成を有する蛍光測定装置にも適用可能である。
この例では、光源21から照射導光部102を介して眼球1の強膜11に照射される励起光の光軸L1が、眼球面上の励起光の照射中心Cにおける法線L2に対して、照射中心Cを中心に所定の角度αで傾斜している。具体的には、法線L2から目尻側に30〜60°の角度αだけ傾斜した方向から、眼球1の正面側の頂点に位置する照射中心Cに向けて励起光を照射するようになっている。一方、撮像部8は、法線L2上に位置している。
眼球1から受光導光部103へと導かれる光の光軸L3は、光軸L1に対して、光軸L1及び光軸L2を通る平面に対して垂直方向(図6における紙面後方向であり、図7における下方向)に、照射中心Cを中心として所定の角度βで傾斜している。この角度βは、できる限り小さいことが好ましい。また、光軸L3が、眼球面上で光軸L1と交差するように調整することで、最適な測定位置とすることができる。
眼球1における励起光の照射範囲と蛍光の測定範囲(収集範囲)とが同程度に設定されている場合には、これらの各範囲が最適な測定位置に対して僅かにずれただけで、蛍光の受光強度が大きく変化することとなる。そのため、光軸L1と光軸L3との交差位置における光軸L1に対応する励起系の光束径D1は、当該交差位置における光軸L3に対応する観測系の光束径D2よりも大きいことが好ましい。この場合、例えば光束径D1は2〜4mm、光束径D2は1〜3mmであってもよい。
このような位置関係を採用すれば、例えば図6のように、眼球面上の励起光の照射中心Cにおける法線L2方向に撮像部8などの他の部材がある場合であっても、その側方において、眼球1に対して比較的近い位置から励起光を照射することができる。これにより、眼球1における励起光の照度を高めて、測定の感度を向上することができる。
図6のように、光源21からの励起光は、眼球1に対して目尻側から照射されることが好ましい。また、図7のように、強膜11からの蛍光は、眼球1に対して正面よりも下方側で測定されることが好ましい。これにより、まつ毛が励起光及び蛍光の通過の妨げになるのを防止することができるため、測定の精度を向上することができる。この場合、図7のように、強膜11からの蛍光が、眼球1に対して目尻側で測定されるような構成とすることにより、眼球1上の涙などで正反射した励起光が光検出器34Aで受光されるのを防止することができるため、測定の精度をさらに向上することができる。
ただし、励起光の照射中心Cの位置及び光軸L1の方向、蛍光の測定位置及び光軸L3の方向、並びに、角度α、βなどは、上記のような態様に限られるものではない。
図8は、蛍光測定装置の構成の第4変形例を示した概略図である。この例では、励起光が照射された強膜11からの蛍光を受光する蛍光受光部が、被検者の眼球1を撮像する撮像部8により構成されている。撮像部8は、図2の場合と同様に、例えば被検者の眼球1に対して正面に配置されている。図2と同様の構成については、図に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
筐体6内には、例えば可視光源21A、紫外光源21B及び光学フィルタ32などが設けられている。可視光源21A及び紫外光源21Bは、接眼部61において位置決めされた被検者の眼球1に向けて光を照射するものであり、可視光源21Aは可視光、紫外光源21Bは紫外線をそれぞれ照射する。撮像部8としては、可視光の波長に対して感度を有するものが用いられる。
光学フィルタ32は、図8に実線で示す位置と、二点鎖線で示す位置との間で挿脱可能となっている。光学フィルタ32は、図8に実線で示す位置において、眼球1の強膜11と撮像部8との間(撮像部8の光路)に位置し、強膜11からの光のうち蛍光のみを透過させる。一方、図8に二点鎖線で示す位置では、光学フィルタ32が、撮像部8の光路から退避している。
測定前の準備の際には、可視光源21Aを点灯させ、光学フィルタ32を撮像部8の光路から退避させる。この状態で撮像部8により撮像される画像を表示部9に表示させることにより、操作者は、被検者の眼球1の状態を確認することができる。その後、蛍光測定を行う際には、可視光源21Aを消灯し、紫外光源21Bを点灯させるとともに、光学フィルタ32を撮像部8の光路に挿入する。これにより、強膜11からの蛍光を撮像部8に入射させ、当該撮像部8により撮像した画像(蛍光画像)から得られる受光強度に基づいて、演算部4で演算が行われる。
ただし、AGEsの蛍光波長が含まれない可視光を照射する光源が、可視光源21Aとして用いられる場合には、その可視光の撮像部8への入射を光学フィルタ32で阻止することにより、可視光源21Aを点灯したままであっても、蛍光測定を行うことができる。また、不要な紫外線曝露を避けるために、蛍光測定時以外は紫外光源21Bを消灯することが好ましいが、紫外線曝露の許容値を下回る程度の紫外線量であれば、測定前の準備中に紫外光源21Bを点灯したままにしてもよい。この場合、紫外線の波長に対して感度を有する撮像部8を用いれば、紫外光源21Bからの紫外線を照明として、光学フィルタ32を通さずに撮像部8で撮像することにより、散乱光及び反射光の画像を得ることができる。
光学フィルタ32は、撮像部8の光路から退避可能な構成に限らず、光路上に常に配置されていてもよい。例えば、紫外光源21Bから照射される紫外線の波長が365nmである場合には、強膜11からの蛍光は波長が470nm程度の可視光となる。可視光源21Aからの可視光が、光学フィルタ32を透過可能な波長を含む光(例えば青色光)であれば、光学フィルタ32を撮像部8の光路から退避させなくても、可視光源21Aを用いた撮像部8による撮像が可能である。この場合、光学フィルタ32を退避させる必要がないため、構造をより簡略化することができる。
図9は、図8の撮像部8により撮像される画像の一例を示した概略図である。図8に示すように、接眼部61の周囲には、標準試料5が設けられている。標準試料5は、撮像部8の撮像領域81内における眼球1の周囲に設けられている。すなわち、標準試料5には、中央部に開口51が形成されており、当該開口51から眼球1の少なくとも一部を露出させるように標準試料5が設けられている。
図8及び図9の例では、強膜11からの蛍光を受光する蛍光受光部が、被検者の眼球1を撮像する撮像部8により構成されているため、構成部品を減少させ、製造コストを低減することができる。また、標準試料5が、撮像部8の撮像領域81内における眼球1の周囲に設けられていることにより、強膜11及び標準試料5の両方からの蛍光を同時に撮像することができるため、効率よく安定した測定値を得ることができる。
図10は、蛍光測定装置の構成の第5変形例を示した概略図である。この例では、図3において眼球1からの光を光検出器34に導く受光導光部103から、分岐導光部104が分岐している。また、分岐導光部104に調整用の光を入射させるための光源141が設けられている。被検者の眼球1の強膜11に向けて励起光を照射するための照射機構2の構成は、図3の場合と同様であるため、図に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
この例では、図3における光ファイバ35が、例えばファイバカップラなどを用いて、第1ファイバ351及び第2ファイバ352に分岐されている。強膜11からの蛍光は、第1ファイバ351を介して光検出器34で受光される。一方、第2ファイバ352は、レンズ142とともに分岐導光部104を構成している。
光源141は、分岐導光部104から受光導光部103を介して眼球1に調整用の光を照射する調整用照射部を構成している。すなわち、光源141からの調整用の光は、レンズ142により集光されて第2ファイバ352の端部に入射し、光ファイバ35の反対側の端部から出射した光が、眼球1に照射されるようになっている。
このように、図10の例では、眼球1からの光を光検出器34に導く受光導光部103を介して、眼球1に調整用の光を照射することができる。したがって、眼球1における調整用の光の照射位置を確認することにより、光検出器34において蛍光を受光する眼球1上の位置を認識することができる。これにより、調整用の光の照射位置を確認しながら光学系の位置を調整し、適切な位置で光検出器34により蛍光を受光することができるため、測定の精度を向上することができる。
微弱な蛍光を効率よく光検出器34で受光するという観点から、レンズ31は、眼球1やまつ毛に接触しない範囲で眼球1に接近させて配置することが好ましい。この場合、レンズ31の開口数が大きくなり、合焦位置からずれると焦点が急激にぼやけてしまうため、撮像部8で撮像される画像により調整用の光の焦点位置を判別することが困難になる。そこで、図10の例では、調整用の光の光路中に光学絞り143を設けて、調整用の光の光路を絞り、開口数を小さくすることができるようになっている。蛍光測定の際には、光学絞り143を広げて測定を行うこととなる。
ただし、分岐導光部104は、光ファイバ35を分岐させることにより構成されるものに限らず、他の可撓性を有する導光部材を用いて分岐導光部104を構成してもよい。また、可撓性を有する導光部材に限らず、他の各種構成部品を用いて分岐導光部104を構成することも可能である。
図11は、図10の蛍光測定装置において光学系の位置を調整する際の態様について説明するための図であり、調整中に撮像部8で撮像される撮像領域81内の画像の一例を示している。この例では、図10に示すような構成が、図6及び図7に示すような光学系の配置で用いられた場合について説明する。
光学系の位置を調整する際には、まず、撮像部8で撮像される眼球1の画像を処理及び解析することにより、眼球1の中心位置12を検知する。この例では、図11(a)に示すように、光源21から眼球1に向けて照射される励起光の照射スポット13、及び、光源141から眼球1に向けて照射される調整用の光の照射スポット14が、いずれも中心位置12に対してずれている。
この状態から、照射導光部102の光学系を眼球1に対して前後方向に移動させた場合には、励起光の照射スポット13が、図中に破線13Aで示す方向に移動する。一方、受光導光部103の光学系を眼球1に対して前後方向に移動させた場合には、調整用の光の照射スポット14が、図中に破線14Aで示す方向に移動する。したがって、照射導光部102及び受光導光部103の各光学系を前後方向に適宜移動させることにより、図11(b)に示すように、各照射スポット13、14を重なり合せた状態とすることができる。
その後、図11(b)に示す状態から、照射導光部102及び受光導光部103の各光学系を上下方向及び左右方向に適宜移動させることにより、図11(c)に示すように、各照射スポット13、14を眼球1の中心位置12に一致させることができる。眼球1は球面であるため、照射導光部102及び受光導光部103の各光学系を上下方向及び左右方向に移動させると、各照射スポット13、14の重なり状態も変化することとなるが、粗調整と微調整を繰り返して調整を行うことにより、図11(c)に示すような状態とすることができる。
光源141からの調整用の光は、調整中のみ点灯され、調整後は消灯して蛍光測定を行うこととなる。ただし、光源141から照射される調整用の光の波長が、蛍光測定に影響を与えない波長である場合には、調整用の光を点灯したまま蛍光測定を行うことも可能である。
図12は、蛍光測定装置の構成の第6変形例を示した概略図である。この例では、眼球1に調整用の光を照射するための光源141から、受光導光部103とは別に設けられた調整用導光部105を介して、調整用の光が眼球1に導かれるようになっている。調整用導光部105には、例えば光ファイバ151、コリメータレンズ152及び光学絞り153などが含まれており、光源141からの調整用の光が、細くて拡がり角の小さい光線として眼球1に照射されるようになっている。
調整用導光部105は、受光導光部103の光学系とともに移動可能となっている。調整用の光の光軸L4は、眼球面上の励起光の照射中心Cにおける法線L2に対して、図6における光軸L1及び光軸L2を通る平面に対して垂直方向に、照射中心Cを中心として所定の角度γで下方に傾斜している。
このように、図12の例では、受光導光部103とは別に設けられた調整用導光部105を介して、調整用導光部105から眼球1に調整用の光を照射することができる。図10のように分岐導光部104を設けた構成の場合には、測定時に光検出器34側へと導かれる眼球1からの光の一部が分岐導光部104にも導かれるため、光検出器34における受光強度が減少するが、この例のように調整用導光部105を別に設けた場合には、光検出器34における受光強度の減少を防止し、測定の感度を向上することができる。
図13は、図12の蛍光測定装置において光学系の位置を調整する際の態様について説明するための図であり、調整中に撮像部8で撮像される撮像領域81内の画像の一例を示している。この例では、図12に示すような構成が、図6及び図7に示すような光学系の配置で用いられた場合について説明する。
光学系の位置を調整する際には、まず、撮像部8で撮像される眼球1の画像を処理及び解析することにより、眼球1の中心位置12を検知する。この例では、図13(a)に示すように、光源21から眼球1に向けて照射される励起光の照射スポット13、及び、光源141から眼球1に向けて照射される調整用の光の照射スポット15が、いずれも中心位置12に対してずれている。
照射導光部102の光学系を眼球1に対して前後方向に移動させた場合には、励起光の照射スポット13が、図中に破線13Aで示す方向に移動する。一方、受光導光部103の光学系を調整用導光部105とともに眼球1に対して前後方向に移動させた場合には、調整用の光の照射スポット15が、図中に破線15Aで示す方向に移動する。
このような照射導光部102及び受光導光部103の各光学系の前後方向の移動の前に、この例では、各光学系を上下方向及び左右方向に適宜移動させることにより、図13(b)に示すように、励起光の照射スポット13を通る水平線と、調整用の光の照射スポット15を通る垂直線との交点が、中心位置12と重なる状態とする。
その後、図13(b)に示す状態から、照射導光部102及び受光導光部103の各光学系を前後方向に適宜移動させることにより、図13(c)に示すように、中心位置12において各照射スポット13、15を重なり合せた状態とすることができる。ただし、このような態様に限らず、図11の場合と同様の態様で光学系の位置を調整することも可能である。
光源141から調整用導光部105を介して眼球1に照射される調整用の光は、調整中のみ点灯され、調整後は消灯して蛍光測定を行うこととなる。ただし、光源141から照射される調整用の光の波長が、蛍光測定に影響を与えない波長である場合には、調整用の光を点灯したまま蛍光測定を行うことも可能である。
図14は、別実施形態に係る蛍光測定装置の構成例を示した概略図である。本実施形態に係る蛍光測定装置は、卓上型ではなく、操作者が把持した状態で使用されるハンディ型の蛍光測定装置である。そのため、筐体6には、操作者が把持するための把持部63が形成されている。図8と同様の構成については、図に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
筐体6には、例えばタッチパネルを備えた液晶表示器により構成される操作表示部91が設けられている。操作者は、一方の手で把持部63を把持するとともに、操作表示部91に表示される撮像部8の撮像画像を確認しながら、他方の手で操作表示部91に対する操作を行うことができる。このように、操作部及び表示部は操作表示部91として一体的に構成されていてもよいが、別々に構成されていてもよい。
ただし、本実施形態に係るハンディ型の蛍光測定装置は、操作者が両手を用いなければならないような構成に限らず、操作者が片手で使用できるような構成であってもよい。この場合、操作者が把持部63を把持した手で操作可能な操作部が、把持部63に設けられていてもよい。例えば、撮像部8による撮像を指示するための操作(シャッター操作)などのように、比較的簡単な操作を指示するための操作部が、把持部63を把持した操作者の指(親指又は人差し指など)に対応する位置に設けられた構成であってもよい。
本実施形態のようなハンディ型の蛍光測定装置は、卓上型のものとは異なり、載置台Tを占有することがなく、持ち運びも容易である。また、ハンディ型の蛍光測定装置を使用する場合には、被検者の姿勢が制限されないため、例えば寝た状態の被検者に対しても容易に測定を行うことができる。
撮像部8により撮像された画像データは、無線又は有線の通信により蛍光測定装置から外部に出力することができる。出力された画像データは、例えばパーソナルコンピュータでの画像処理演算に使用したり、データとして保存したりすることができる他、カルテやデータベースとの統合又は連携に用いることも可能である。
一般的に、画像処理を行うための演算部には高い処理能力が必要である。そのため、画像処理演算を外部のパーソナルコンピュータで行うことにより、蛍光測定装置の構成を簡略化して、製造コストを低減することができる。また、電池により駆動する蛍光測定装置の場合には、電池の消費電力を低減して、駆動時間を延ばすこともできる。
以上の実施形態では、本発明の一実施形態に係る蛍光測定装置の具体的構成について説明したが、当該蛍光測定装置に例示されるような構成の少なくとも一部を用いて、蛍光測定方法を提供することも可能である。この場合、上記蛍光測定方法は、被検者の眼球1の強膜11に向けて励起光を照射し(励起光照射ステップ)、強膜11からの蛍光を受光して(蛍光受光ステップ)、その受光強度に基づいて演算を行うことにより(演算ステップ)、測定を行うことができるような構成であってもよい。
1 眼球
2 照射機構
3 受光機構
4 演算部
5 標準試料
6 筐体
7 視線誘導部
8 撮像部
9 表示部
10 操作部
11 強膜
21 光源
22 レンズ
23 光学フィルタ
24 レンズ
25 光ファイバ
26 レンズ
31 レンズ
32 光学フィルタ
33 レンズ
34 光検出器
35 光ファイバ
36 レンズ
37 レンズ
38 ハーフミラー
39 レンズ
61 接眼部
62 当接面
63 把持部
71 光源
72 レンズ
91 操作表示部
102 照射導光部
103 受光導光部
104 分岐導光部
105 調整用導光部
121 第1照射導光部
122 第2照射導光部
141 光源
142 レンズ
151 光ファイバ
152 コリメータレンズ
L2 法線
T 載置台

Claims (13)

  1. 被検者の眼球の強膜に向けて励起光を照射する励起光照射部と、
    励起光が照射された強膜からの蛍光を受光する蛍光受光部と、
    前記蛍光受光部における受光強度に基づいて演算を行う演算部とを備えたことを特徴とする蛍光測定装置。
  2. 被検者の視線を励起光の入射方向とは異なる方向に誘導するための視線誘導部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の蛍光測定装置。
  3. 既知の蛍光特性を有する標準試料に前記励起光照射部から照射される励起光を導く照射導光部をさらに備え、
    前記演算部は、前記蛍光受光部において受光した強膜からの蛍光、及び、前記標準試料からの蛍光の受光強度に基づいて、演算を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光測定装置。
  4. 前記照射導光部は、前記励起光照射部から照射される励起光を強膜に導く第1照射導光部と、前記励起光照射部から照射される励起光を前記標準試料に導く第2照射導光部とに分岐していることを特徴とする請求項3に記載の蛍光測定装置。
  5. 眼球において散乱した励起光を受光する散乱光受光部をさらに備え、
    前記演算部は、前記蛍光受光部における受光強度、及び、前記散乱光受光部における受光強度に基づいて、演算を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の蛍光測定装置。
  6. 前記励起光照射部は、眼球面上の励起光の照射中心における法線に対して、30〜60°の角度で励起光を照射することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の蛍光測定装置。
  7. 被検者の眼球を撮像する撮像部と、
    前記撮像部により撮像した画像を表示する表示部とをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の蛍光測定装置。
  8. 前記蛍光受光部は、被検者の眼球を撮像する撮像部により構成されており、
    前記演算部は、前記撮像部により撮像した画像から得られる受光強度に基づいて演算を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の蛍光測定装置。
  9. 眼球からの光を前記蛍光受光部に導く受光導光部と、
    前記受光導光部から分岐する分岐導光部と、
    前記分岐導光部から前記受光導光部を介して眼球に調整用の光を照射する調整用照射部とをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の蛍光測定装置。
  10. 眼球からの光を前記蛍光受光部に導く受光導光部と、
    眼球に調整用の光を照射する調整用照射部と、
    前記受光導光部とは別に設けられ、前記調整用照射部からの調整用の光を眼球に導く調整用導光部とをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の蛍光測定装置。
  11. 前記励起光照射部及び前記蛍光受光部を収容する筐体をさらに備え、
    前記筐体には、当該筐体を載置する際に載置台に当接する当接面が設けられていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の蛍光測定装置。
  12. 前記励起光照射部及び前記蛍光受光部を収容する筐体をさらに備え、
    前記筐体には、操作者が把持するための把持部が設けられていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の蛍光測定装置。
  13. 励起光照射部から被検者の眼球の強膜に向けて励起光を照射する励起光照射ステップと、
    励起光が照射された強膜からの蛍光を蛍光受光部で受光する蛍光受光ステップと、
    前記蛍光受光部における受光強度に基づいて演算部で演算を行う演算ステップとを含むことを特徴とする蛍光測定方法。
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