JP7206765B2 - 現像装置およびそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置に用いる現像装置に関し、特に、現像ローラーと規制ブレードとの隙間への現像剤の詰まりを抑制する方法に関するものである。
従来、電子写真プロセスを用いた画像形成装置における現像方式としては、主として粉末の現像剤が使用され、感光体ドラム等の像担持体上に形成された静電潜像を現像剤によって可視化し、その可視像(トナー像)を記録媒体上に転写した後、定着処理を行うプロセスが一般的である。
現像剤は、トナーおよび磁性キャリアから成る二成分現像剤と、非磁性或いは磁性を帯びたトナーのみから成る一成分現像剤とに大別される。磁性一成分現像剤を用いる現像方式としては、現像ローラー内部に複数の磁極を備えた固定マグネット体を配置し、磁気的担持力を利用して現像容器内のトナーを現像ローラー上に担持した後、規制ブレードを利用して層厚規制を行うことによりトナー薄層を形成し、現像位置において感光体ドラムへトナーを飛翔させる、いわゆるジャンピング一成分現像方式が知られている。
磁性一成分現像方式では、現像ローラー上のトナー層の安定性の確保およびトナーへの帯電付与性能の向上のために、規制ブレードの先端に十分な磁力が必要である。そのため、従来、規制ブレードの側面にブレードマグネットを貼り付けることにより規制ブレード先端の磁力を高める技術がある。しかし、ブレードマグネットを貼り付けると、現像装置内でブレードマグネットの周辺およびブレード先端に凝集トナーが発生し易くなる。その結果、現像ローラー上のトナー層に乱れが生じ、白筋等の画像不具合が発生し易くなる。
そこで、特許文献1には、規制部材の温度を検知する温度検知部材が所定値以上の温度を検知すると、現像剤担持体を所定の範囲で逆回転させることにより凝集トナーの発生を抑制する方法が開示されている。また、特許文献2には、現像剤担持体の内側に配置された複数磁極を持つ磁界発生手段の配置角度を、画像形成装置の使用環境や使用状況に応じて変化させることにより、画像濃度の低下や白地部かぶりによる画像品質の劣化を改良する方法が開示されている。
特開2006-268056号公報 特開2005-49574号公報
しかしながら、特許文献1のように現像ローラーを逆回転させる方法では、規制ブレードの内側(ブレードマグネット周辺)の凝集トナーは回収し易いが、最も画像に影響を与えやすい規制ブレード先端部の凝集トナーを回収することが難しいため、トナーの凝集を抑制する効果は十分ではなかった。
また、特許文献2の技術は、印字中に感光体ドラムと対向する主極の位置関係を微小に変化させることにより、現像領域におけるトナーの磁気拘束力を変化させて感光体ドラム上に付着するトナー量を調整することを目的としており、規制部における低融点トナーの滞留およびブロッキングを抑制することは困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑み、規制ブレード先端の磁力を高磁力に維持し、且つブレードマグネット周辺およびブレード先端での現像剤凝集物の発生を抑制可能な現像装置およびそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、筐体と、現像剤担持体と、規制ブレードと、磁石部材と、ブレードマグネットと、を備え、像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置である。筐体は、磁性を有する現像剤を収納する。現像剤担持体は、筐体に回転可能に支持され、外周面に現像剤を担持する。規制ブレードは磁性材料で形成されており、現像剤担持体に対し所定の間隔を隔てて配置され、現像剤担持体上に担持された現像剤の層厚を規制する規制部を形成する。磁石部材は、現像剤担持体の内部に配置されるシャフトと、シャフトの外周面に固定され、S極およびN極を含む複数の磁極と、を有する。ブレードマグネットは、規制ブレードに固定され、規制ブレードの先端に磁極を誘起する。磁石部材は、現像剤担持体に対向するブレードマグネットの対向磁極と同極性の磁極が規制部に配置された第1の位置と、対向磁極と異極性の磁極が規制部に配置された第2の位置と、に移動可能である。現像装置は、非画像形成時に磁石部材を第1の位置から第2の位置に移動させ、現像剤担持体を画像形成時の回転方向である正方向に回転させて規制部に滞留した現像剤を除去する第1現像剤除去モードを実行可能である。
本発明の第1の構成によれば、非画像形成時に磁石部材を第1の位置から第2の位置に移動させて規制ブレードと現像剤担持体との間に反発磁界を発生させた上で現像剤担持体を正回転させる第1現像剤除去モードを実行することにより、規制ブレードの先端に付着した現像剤凝集物が現像剤担持体側に移動して付着し、現像剤担持体に連れ回りして現像装置の外部に移動する。これにより、現像剤凝集物による規制部の穂詰まり、およびそれに起因する白筋或いはグレー縦筋などの画像不具合を効果的に抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る現像装置4を備えた画像形成装置100の概略断面図 本発明の第1実施形態に係る現像装置4の平面図および正面図 第1実施形態の現像装置4の側面断面図 第1実施形態の現像装置4における現像ローラー25周辺の拡大図 図4における現像ローラー25を軸方向と垂直な方向から見た断面図 画像形成装置100に用いられる制御経路の一例を示すブロック図 第1実施形態の現像装置4における第1現像剤除去モードの制御例を示すフローチャート 固定マグネット体27のN2極27dを規制ブレード29に対向する位置に移動させた状態を示す現像装置4の現像ローラー25周辺の拡大図 図8における規制部30周辺の磁界の向きを示す部分拡大図 固定マグネット27を逆方向に回転させてN1極27bを規制ブレード29に対向する位置に移動させた状態を示す現像装置4の現像ローラー25周辺の拡大図 固定マグネット27を逆方向に回転させた場合の規制部30周辺の磁界の向きを示す部分拡大図であり、N1極27bが規制部30に接近する状態を示す図 固定マグネット27を逆方向に回転させた場合の規制部30周辺の磁界の向きを示す部分拡大図であり、N1極27bが規制部30を通過した状態を示す図 本発明の第2実施形態に係る現像装置4における第1および第2現像剤除去モードの制御例を示すフローチャート 第2実施形態の現像装置4において固定マグネット体27のS2極27cを規制ブレード29に対向する位置に移動させた状態を示す現像装置4の現像ローラー25周辺の拡大図 図14における規制部30周辺の磁界の向きを示す部分拡大図 現像駆動時間Tと規制部30における凝集発生レベルとの関係を示すグラフ 凝集発生係数a_Nの温度依存性を示すグラフ 図16においてトナー劣化度が1未満の場合と2の場合とで第1現像剤除去モードの実行頻度を比較したグラフ 本発明の第3実施形態に係る現像装置4における第1現像剤除去モードの制御例を示すフローチャート
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る現像装置4を備えた画像形成装置100の概略断面図である。画像形成装置(例えばモノクロプリンター)100では、印字動作を行う場合、画像形成装置100内の画像形成部9において、パーソナルコンピューター(以下、パソコンという)等の上位機器(図示せず)から送信された原稿画像データに基づく静電潜像が形成され、現像装置4により静電潜像にトナーが付着されてトナー像が形成される。現像装置4へのトナーの供給はトナーコンテナ5から行われる。画像形成装置100では、感光体ドラム1を図1において時計回り方向に回転させながら、感光体ドラム1に対する画像形成プロセスが実行される。
画像形成部9には、感光体ドラム1の回転方向(時計回り方向)に沿って、帯電装置2、露光ユニット3、現像装置4、転写ローラー6、クリーニング装置7、および除電装置(図示せず)が配設されている。感光体ドラム1は、例えばアルミドラムに感光層が積層されたものであり、帯電装置2により表面を均一に帯電させる。そして、後述する露光ユニット3からのレーザビームを受けた表面に、帯電を減衰させた静電潜像を形成する。なお、上記の感光層は、特に限定するものではないが、例えば耐久性に優れるアモルファスシリコン(a-Si)等が好ましい。
帯電装置2は、感光体ドラム1の表面を均一に帯電させる。帯電装置2は、例えば細いワイヤー等を電極として高電圧を印加することにより放電するコロナ放電装置が用いられる。なお、コロナ放電装置に代えて、帯電ローラーに代表される帯電部材を感光体ドラム1の表面に接触させた状態で電圧を印加する接触式の帯電装置を用いても良い。露光ユニット3は、画像データに基づいて光ビーム(例えばレーザービーム)を感光体ドラム1に照射し、感光体ドラム1の表面に静電潜像を形成する。
現像装置4は、感光体ドラム1の静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する。なお、本実施形態では磁性トナーから成る磁性一成分現像剤(以下、トナーという)が現像装置4に収容されている。また、現像装置4の詳細については後述する。クリーニング装置7は、感光体ドラム1の長手方向(図1の紙面と垂直な方向)に線接触するクリーニングローラーやクリーニングブレード等を備えており、トナー像が用紙に移行(転写)された後に、感光体ドラム1の表面に残留したトナーを除去する。
上記のようにトナー像が形成された感光体ドラム1に向けて、用紙収容部10から用紙が用紙搬送路11およびレジストローラー対13を経由して所定のタイミングで画像形成部9に搬送される。転写ローラー6は、感光体ドラム1表面に形成されたトナー像を乱さずに、用紙搬送路11を搬送されてくる用紙に移行(転写)させる。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、クリーニング装置7により感光体ドラム1表面の残留トナーが除去され、除電装置により残留電荷が除去される。
トナー像が転写された用紙は感光体ドラム1から分離され、定着装置8に搬送されて加熱および加圧されることで用紙にトナー像が定着される。定着装置8を通過した用紙は、排出ローラー対14を通過して用紙排出部15に排出される。
図2(a)、(b)は、本発明の第1実施形態に係る現像装置4の平面図および正面図であり、図3は、第1実施形態の現像装置4の側面断面図である。なお、図2(a)では便宜上、上面カバーを取り外して内部が見える状態を表現している。図2および図3に示すように、ハウジング20内はハウジング20と一体形成された仕切壁20aによって、第1貯留室21と第2貯留室22とに区画されている。第1貯留室21には第1攪拌スクリュー23が、第2貯留室22には第2攪拌スクリュー24が配設されている。
第1攪拌スクリュー23、第2攪拌スクリュー24は、それぞれ支軸(回転軸)の周囲に螺旋羽根を設けた構成になっており、互いに平行な状態でハウジング20に回転可能に軸支されている。なお、図2(a)に示すように、第1攪拌スクリュー23、第2攪拌スクリュー24の軸方向であるハウジング20の長手方向の両端部においては仕切壁20aが存在せず、第1攪拌スクリュー23、第2攪拌スクリュー24間でのトナーの受け渡しが可能となっている。これにより、第1攪拌スクリュー23は、第1貯留室21内のトナーを攪拌しながら矢印P方向へと搬送して第2貯留室22に搬送し、第2攪拌スクリュー24は、第2貯留室22に搬送されてきたトナーを攪拌しながら矢印Q方向へと搬送して現像ローラー25に供給する。
現像ローラー25は、感光体ドラム1(図1参照)の回転に応じて回転することで、感光体ドラム1の感光層にトナーを供給する。現像ローラー25の内部には複数の磁極を有する永久磁石から成る固定マグネット体27が固定されている。固定マグネット体27の磁力により現像ローラー25の表面にトナーを付着(担持)させて磁気ブラシを形成する。現像ローラー25は、第1攪拌スクリュー23、第2攪拌スクリュー24と平行な状態で、ハウジング20に回転可能に軸支されている。
規制ブレード29は、その長手方向(図2の左右方向)が最大現像幅よりも大きく形成されており、現像ローラー25と所定の間隔を隔てて配置されることにより、感光体ドラム1に供給するトナー量(トナー層厚)を規制する規制部30を形成する。規制ブレード29の材質としては、磁性体のSUS(ステンレス)等が用いられる。
第2攪拌スクリュー24に対向する第2貯留室22の底面には、ハウジング20内に貯留されるトナー量を検知するトナー量検知センサー(図示せず)が設けられている。このトナー量検知センサーの検知結果に応じて、トナーコンテナ5(図1参照)に貯留されたトナーがハウジング20の上部に設けられた現像剤供給口20bを介してハウジング20内に供給される。
現像ローラー25の回転軸にはDSコロ31a、31bが回転可能に外挿されている。DSコロ31a、31bは、感光体ドラム1の外周面の軸方向両端部に当接することにより現像ローラー25と感光体ドラム1との距離を厳密に規制している。DSコロ31a、31bにはベアリングが内蔵されており、感光体ドラム1に従動して回転することでドラム表面の摩耗を防止できる。また、現像ローラー25の軸方向両端部にはハウジング20と現像ローラー25との隙間からのトナーの漏出を防止するための磁気シール部材33a、33bが配設されている。
図4は、第1実施形態の現像装置4における現像ローラー25周辺の拡大図である。図5は、図4における現像ローラー25を軸方向と垂直な方向から見た断面図である。図4に示すように、固定マグネット体27は、S1極27a、S2極27cと、N1極27b、N2極27dから成る4つの磁極27a~27dが金属製のシャフト27eに固定されている。
図5に示すように、現像ローラー25の長手方向両端部にはフランジ部25a、25bが装着されており、フランジ部25aには駆動入力軸25cが固定されている。固定マグネット体27のシャフト27eは、一端(図5の右端)がハウジング20(図3参照)に固定されており、フランジ部25a、25bとシャフト27eとの間にはベアリング軸受26a、26bが配置されている。現像駆動モーター41(図6参照)から駆動入力ギア(図示せず)を介して駆動入力軸25cに回転駆動力が入力されると、現像ローラー25はフランジ部25a、25bと共に回転するが、固定マグネット体27は回転しない。
また、シャフト27eの一端には駆動入力ギア37が固定されており、駆動入力ギア37にはマグネット駆動モーター43(図6参照)が接続されている。
図4に戻って、規制ブレード29の先端近傍にはブレードマグネット35が付設されている。図2に示したように、ブレードマグネット35は磁気シール部材33a、33bの間において規制ブレード29の長手方向(図2の左右方向)の略全域に亘って付設されている。ブレードマグネット35はS極を下向きにして規制ブレード29に接触しており、規制ブレード29の先端にはN極が誘起される。これにより、固定マグネット体27のS2極(規制極)27cとの間で規制部30に引き合う方向の磁界が発生する。なお、図4に示すように現像ローラー25と対向するブレードマグネット35の対向磁極35aと同極性の磁極(ここではS2極27c)を規制ブレード29に対向する位置に配置した状態を、固定マグネット27の第1の位置とする。
この磁界により、規制ブレード29と現像ローラー25との間にトナー粒子が連なった磁気ブラシが形成され、磁気ブラシが規制部30を通過することにより所望の高さに層規制される。一方、磁気ブラシの形成に用いられなかったトナーは規制ブレード29の上流側(右側)の側面に沿って滞留する。その後、現像ローラー25が反時計回り方向に回転して磁気ブラシが感光体ドラム1に対向する領域(現像領域)に移動すると、N1極(主極)27bにより磁界が付与されるため、磁気ブラシは感光体ドラム1の表面に接触して静電潜像を現像する。
さらに現像ローラー25が反時計回り方向に回転すると、今度はS1極(搬送極)27aにより現像ローラー25の外周面に沿う方向の磁界が付与されて、磁気ブラシと共にトナー像の形成に使われなかったトナーが現像ローラー25上に回収される。さらに、S1極27aとN2極27dの間の欠損部分において磁気ブラシが現像ローラー25から離脱してハウジング20内に落下する。そして、第2攪拌スクリュー24により攪拌、搬送された後、N2極(汲上極)27dの磁界により再び現像ローラー25上に磁気ブラシが形成される。
現像ローラー25の両端部を囲むハウジング20には、それぞれ磁気シール部材33a、33bが配置されている。なお、図4では磁気シール部材33aのみを図示している。磁気シール部材33a、33bは、図4に示すように、現像ローラー25と非接触の状態、即ち、現像ローラー25の外周面と所定の間隔(ギャップ)を隔てた状態で現像ローラー25の両端部に配設される。また、磁気シール部材33a、33bは、現像ローラー25を挟んで感光体ドラム1の反対側に配設されている。
図6は、画像形成装置100に用いられる制御経路の一例を示すブロック図である。なお、画像形成装置100を使用する上で装置各部の様々な制御がなされるため、画像形成装置100全体の制御経路は複雑なものとなる。そこで、ここでは制御経路のうち、本発明の実施に必要となる部分を重点的に説明する。
現像駆動部40は、現像駆動モーター41、現像クラッチ42、マグネット駆動モーター43を備える。現像駆動モーター41は、第1攪拌スクリュー23、第2攪拌スクリュー24、および現像ローラー25を回転駆動する。現像クラッチ42は、現像駆動モーター41から第1攪拌スクリュー23、第2攪拌スクリュー24、および現像ローラー25へ入力される回転駆動力のON、OFFを行う。マグネット駆動モーター43は、シャフト27eを回転させることによりシャフト27eに固定された固定マグネット体27を所定角度回転させる。
電圧制御回路51は、帯電電圧電源52、現像電圧電源53、転写電圧電源54と接続され、制御部90からの出力信号によりこれらの各電源を作動させる。これらの各電源は電圧制御回路51からの制御信号によって、帯電電圧電源52は帯電装置2内のワイヤーに、現像電圧電源53は現像装置4内の現像ローラー25に、転写電圧電源54は転写ローラー6に、それぞれ所定の電圧を印加する。
画像入力部60は、画像形成装置100にパソコン等から送信される画像データを受信する受信部である。画像入力部60より入力された画像信号はデジタル信号に変換された後、一時記憶部94に送出される。
機内温湿度センサー61は、画像形成装置100内部の温度および湿度、特に現像装置4周辺の温度および湿度を検知するものであり、画像形成部9の近傍に配置される。
操作部70には、液晶表示部71、各種の状態を示すLED72が設けられており、画像形成装置100の状態を示したり、画像形成状況や印字部数を表示したりするようになっている。画像形成装置100の各種設定はパソコンのプリンタードライバーから行われる。
制御部90は、中央演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)91、読み出し専用の記憶部であるROM(Read Only Memory)92、読み書き可能な記憶部であるRAM(Random Access Memory)93、一時的に画像データ等を記憶する一時記憶部94、カウンター95、タイマー97、画像形成装置100内の各装置に制御信号を送信したり操作部70からの入力信号を受信したりする複数(ここでは2つ)のI/F(インターフェイス)96を少なくとも備えている。
ROM92には、画像形成装置100の制御用プログラムや、制御上の必要な数値等、画像形成装置100の使用中に変更されることがないようなデータ等が収められている。RAM93には、画像形成装置100の制御途中で発生した必要なデータや、画像形成装置100の制御に一時的に必要となるデータ等が記憶される。また、RAM93(或いはROM92)には、後述するようなタイマー97により計測された現像装置4の累積駆動時間Tと規制部30における凝集発生レベルとの関係(図16参照)や、累積駆動時間Tsumと凝集発生係数、トナー劣化係数との関係が規定されたテーブル(表1参照)も記憶される。
一時記憶部94は、パソコン等から送信される画像データを受信する画像入力部(図示せず)より入力され、デジタル信号に変換された画像信号を一時的に記憶する。カウンター95は、印字枚数を累積してカウントする。タイマー97は、現像装置4の使用開始からの累積駆動時間Tsum(第1駆動時間)と、直近の現像剤除去モードの実行からの累積駆動時間T(第2駆動時間)とを別個に計測する。
また、制御部90は、画像形成装置100における各部分、装置に対し、CPU91からI/F96を通じて制御信号を送信する。また、各部分、装置からその状態を示す信号や入力信号がI/F96を通じてCPU91に送信される。制御部90が制御する各部分、装置としては、例えば、定着装置8、画像形成部9、現像駆動部40、電圧制御回路51、画像入力部60、操作部70等が挙げられる。
前述したように、磁性一成分現像剤として低融点トナーを用いて高温環境下で連続印字を行った場合、現像装置4の規制部30に滞留したトナーが軟化してブロッキングを起こし、穂詰まりが発生する。そこで、本実施形態では、非画像形成時に規制部30に滞留したトナー(現像剤)を除去する第1現像剤除去モードを実行可能としている。以下、第1現像剤除去モードについて詳細に説明する。
図7は、第1実施形態の現像装置4における第1現像剤除去モードの制御例を示すフローチャートである。必要に応じて図1~図6を参照しながら、図7のステップに沿って第1現像剤除去モードの実行手順について説明する。
パソコン等の上位機器から印字命令が入力され、印字が開始されると(ステップS1)、制御部90(図6参照)は印字が継続しているか否かを判断する(ステップS2)。印字が継続している場合は、次に印字枚数が規定枚数に到達したか否かを判断する(ステップS3)。印字枚数が規定枚数に到達していない場合は(ステップS3でNo)ステップS2に戻り印字を継続する。規定枚数に到達するまでに印字が終了した場合は(ステップS2でNo)処理を終了する。
印字枚数が規定枚数に到達した場合は(ステップS3でYes)、制御部90からの制御信号により用紙収容部10からの給紙を停止(ステップS4)する。また、現像電圧電源52(図6参照)から現像ローラー25への現像バイアスの印加を停止する(ステップS5)とともに現像クラッチ42(図6参照)をOFFにして(ステップS6)現像ローラー25の回転を停止する。
そして、制御部90からマグネット駆動モーター43(図6参照)に制御信号が送信され、固定マグネット体27を画像形成時における現像ローラー25の回転方向(正方向、図4の反時計回り方向)に所定角度回転させて、N2極(汲上極)27dが規制ブレード29に対向する位置に移動させる(ステップS7)。なお、ブレードマグネット35の対向磁極35aと異極性の磁極(ここではN2極27d)を規制ブレード29に対向する位置に配置した状態を固定マグネット27の第2の位置とする。
図8は、固定マグネット体27のN2極27dを規制ブレード29に対向する位置に移動させた状態を示す現像装置4の現像ローラー25周辺の拡大図である。図9は、図8における規制部30周辺の磁界の向きを示す部分拡大図である。N2極27dを規制ブレード29に対向配置させると、図9に示すようにブレードマグネット35とN2極27dの間に磁力線(図9の破線で表示、反発磁界)が発生する。次に、図8の状態で現像クラッチ42(図6参照)をONにして(ステップS8)、現像ローラー25を正方向(図8の反時計回り方向)に回転させる(ステップS9)。これにより、図9に示すように、規制ブレード29の先端に付着したトナー凝集物Gに現像ローラー25の回転方向の力が作用する。その結果、トナー凝集物Gが規制ブレード29の先端から除去される。
その後、固定マグネット体27を逆方向(図8の時計回り方向)に回転させてS2極27cが規制ブレード29に対向する第1の位置(図4参照)に戻す(ステップS10)。制御部90は印字が継続しているか否かを判断し(ステップS11)、印字が継続している場合は(ステップS11でYes)ステップS1に戻って印字を再開する。印字が終了している場合は(ステップS11でNo)処理を終了する。
図7の制御によれば、規制ブレード29と現像ローラー25との間に反発磁界を発生させた上で現像ローラー25を正回転させることにより、規制ブレード29の先端に付着したトナー凝集物Gが現像ローラー25側に移動して付着する。現像ローラー25に付着したトナー凝集物Gは、現像ローラー25に連れ回りして下方に移動し、現像ローラー25の下端部からハウジング20内に回収される。
特に、ガラス転移点(Tg)が55℃以下の低融点トナーを現像ローラー25の線速(プロセス速度)500mm/sec以上の現像システムで用いる場合であって、高温環境下で連続印字を繰り返した場合においても規制部30にトナー凝集物Gが滞留せず、熱や機械的ストレスによるトナーのブロッキングが抑制される。従って、規制部30でのトナーの穂詰まり、およびそれに起因する白筋或いはグレー縦筋などの画像不具合を効果的に防止することができる。
なお、図7の制御例では固定マグネット27を正方向(図8の反時計回り方向)に回転させてN2極27dを規制ブレード29に対向する位置に配置したが、図10に示すように、固定マグネット27を逆方向(図8の時計回り方向)に回転させてN1極(主極)27bを規制ブレード29に対向する位置に配置してもよい。
図11および図12は、固定マグネット27を逆方向に回転させた場合の規制部30周辺の磁界の向きを示す部分拡大図であり、それぞれN1極27bが規制部30に接近する状態、規制部30を通過した状態を示す図である。
N1極27bが逆方向(図11の左方向)から規制部30に接近するとき、図11に示すように規制ブレード29の先端に誘起されたN極とN1極27bとの間に現像装置4の内側(図11の右方向)に向かう磁力線(反発磁界)が発生する。この反発磁界によって規制ブレード29の先端に付着したトナー凝集物Gが一旦現像装置4の内側に振られる。
図11の状態からさらに固定マグネット27が逆方向に回転し、N1極27bが規制部30を通過すると、図12に示すように規制ブレード29の先端に誘起されたN極とN1極27bとの間の磁界の向きが反転し、現像装置4の外側(図12の左方向)に向かう磁力線(反発磁界)が発生する。この反発磁界によって今度はトナー凝集物Gが現像装置4の外側に振られる。このように磁界の変化に応じてトナー凝集物Gが振動するため、振動による解し効果が期待でき、現像ローラー25を正回転させた際にトナー凝集物Gを除去し易くなる。
さらに、機内温湿度センサー61の検知結果に応じて第1現像剤除去モードの実行頻度を変更することもできる。即ち、機内温度が高温になるほど第1現像剤除去モードの実行頻度を多く(インターバルを短く)することで、トナーの凝集を抑制し、画像不具合を効果的に防止することができる。
なお、機内温湿度センサー61に代えて、画像形成装置100外部の温度(機外温度)を検知する機外温度センサーを設け、機外温度センサーにより検知された機外温度に応じて第1現像剤除去モードの実行頻度を変更してもよい。
図13は、本発明の第2実施形態に係る現像装置4における第1および第2現像剤除去モードの制御例を示すフローチャートである。図14は、第2実施形態の現像装置4において固定マグネット体27のS2極27cを規制ブレード29に対向する位置に移動させた状態を示す現像装置4の現像ローラー25周辺の拡大図、図15は、図14における規制部30周辺の磁界の向きを示す部分拡大図である。現像装置4の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
本実施形態では、固定マグネット体27のN1極27bまたはN2極27dを規制ブレード29に対向する位置に移動し(ステップS7)、現像クラッチ42(図6参照)をONにして(ステップS8)現像ローラー25を正回転(ステップS9)させて第1現像剤除去モードを実行する。次に、固定マグネット27を図8の状態から逆方向(図8の時計回り方向)に回転させるか、または図10の状態から正方向(図10の反時計回り方向)に回転させて、図14に示すようにS2極27cを規制ブレード29に対向する位置に配置する(ステップS10)。そして、その状態で現像ローラー25を画像形成時と逆方向(図13の時計回り方向)に回転させて(ステップS11)第2現像剤除去モードを実行する。それ以外の動作は図7に示した第1実施形態と同様である。
本実施形態においては、ブレードマグネット35と同極性(規制ブレード29の先端に誘起された磁極と異極性)のS2極27cを規制ブレード29に対向する位置に配置することにより、図15に示すようにブレードマグネット35と現像ローラー25との間に反発磁界を発生させる。この状態で現像ローラー25を逆回転させることにより、ブレードマグネット35周辺のトナー凝集物Gに現像ローラー25の回転方向の力が作用する。その結果、トナー凝集物Gがブレードマグネット35の先端から除去される。
このように、第1現像剤除去モードに続いて第2現像剤除去モードを実行することにより、規制ブレード29の先端に付着したトナー凝集物Gと、ブレードマグネット35の先端に付着したトナー凝集物Gの両方を効果的に除去することができる。
また、第1現像剤除去モードの実行時に、図10に示すように固定マグネット27を逆方向(時計回り方向)に回転させてN1極(主極)27bを規制ブレード29に対向する位置に配置した場合、第2現像剤除去モードの実行時には固定マグネット27を正方向(反時計回り方向)に回転させてS2極27cを規制ブレード29に対向する位置に配置することになる。
このとき、S2極27cが現像装置4の内側からブレードマグネット35の対向磁極35a(S極)に接近するため、対向磁極35aとS2極27cとの間に現像装置4の外側に向かう反発磁界が発生する。これにより、ブレードマグネット35の先端に付着したトナー凝集物Gが一旦現像装置4の外側(図15の左方向)に振られる。その後、S2極27cがブレードマグネット35を通過すると反発磁界の向きが現像装置4の内側(図15の右方向)に反転し、今度はトナー凝集物Gが現像装置4の内側に振られる。従って、振動による解し効果が期待できるため、現像ローラー25を逆回転させた際にトナー凝集物Gを除去し易くなる。
なお、第1実施形態と同様に、機内温湿度センサー61の検知結果に応じて第1現像剤除去モードおよび第2現像剤除去モードの実行頻度を変更することもできる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図16は、現像駆動時間Tと規制部30における凝集発生レベル(層形成ランク)との関係を示すグラフである。図16から明らかなように、現像駆動時間Tと凝集発生レベルとは相関しており、現像駆動時間Tが長くなるほど凝集発生レベルは高くなる。また、図16のグラフの傾きで示されるように、現像駆動時間Tに対する凝集発生レベルの上昇度(以下、凝集発生係数という)は温度によって変化し、温度が高くなるほど傾きは大きくなる。
そこで、本実施形態では第1現像剤除去モードの実行タイミングを現像駆動時間Tに基づいて決定する。具体的には、現像駆動時間Tに基づいて凝集発生レベルが第1レベル(ここではレベル2)に到達したか否かを判定し、第1レベルに到達した時点で第1現像剤除去モードを実行する。
このとき、凝集発生係数の温度依存性を考慮して、以下の式(1)により各温度における現像駆動時間Tを基準温度Sにおける駆動時間Tstに換算する。
Tst=T×(a_N/a_S)・・・(1)
ただし、
a_S;基準温度Sにおける凝集発生係数
a_N;温度Nにおける凝集発生係数
である。
図17は、凝集発生係数a_Nの温度依存性を示すグラフである。例えば基準温度Sを35℃とすると、現像駆動時間Tが40℃で120(min)であるとき、図17から35℃における凝集発生係数(a_35)=0.5、40℃における凝集発生係数(a_40)=1.0であるから、式(1)よりTst=120×(1.0/0.5)=240(min)となる。図16より、35℃での現像駆動時間Tが240minであるとき凝集発生レベルはレベル2であるから、図16の破線で示すように240minのインターバルで第1現像剤除去モードが実行される。
ところで、現像装置4内のトナーが劣化すると凝集発生レベルが高くなるため、トナーの劣化度を考慮して第1現像剤除去モードの実行頻度を決定することが好ましい。そこで、本実施形態ではトナーの劣化度を考慮して、以下の式(2)により算出駆動時間Tcalを算出する。
Tcal=T×(a_N/a_S)×α・・・(2)
ただし、
α;トナー劣化係数
である。
トナー劣化係数αは、印字率と現像装置4の累積駆動時間Tsum(第1駆動時間)に応じて決定される。一般に印字率が低いほど、累積駆動時間Tsumが長くなるほどトナーの劣化度合いは大きくなる。トナー劣化度、トナー劣化係数αと印字率および累積駆動時間Tsumとの関係を表1に示す。
Figure 0007206765000001
表1に示すように、印字率1%以下で累積駆動時間Tsumが50min以上、印字率3.8%以下で累積駆動時間Tsumが66.6min以上、印字率5%以下で累積駆動時間Tsumが83.3min以上の場合にトナー劣化度1とし、トナー劣化係数αを1.5とする。
同様に、印字率1%以下で累積駆動時間Tsumが117min以上、印字率が1%よりも大きく3.8%以下で累積駆動時間Tsumが200min以上、印字率が3.8%よりも大きく5%以下で累積駆動時間Tsumが400min以上の場合にトナー劣化度2とし、トナー劣化係数αを2とする。また、印字率1%以下で累積駆動時間Tsumが183min以上、印字率3.8%以下で累積駆動時間Tsumが1283min以上の場合にトナー劣化度3とし、トナー劣化係数αを5とする。
印字率が3.8%よりも大きく5%以下の場合は、累積駆動時間Tsumが400min以上になると累積駆動時間Tsumの増加による劣化度の進行と印字によるトナーの入れ換わりとが平衡状態となり、トナー劣化度が2から3になることはない。なお、トナー劣化度が1未満の場合、印字率が5%を超える場合はトナー劣化係数αを一律に1とする。
図18は、図16においてトナー劣化度が1未満の場合と2の場合とで第1現像剤除去モードの実行頻度を比較したグラフである。例えばトナー劣化度が2である場合、トナー劣化係数αは×2であるから算出駆動時間Tcalは2倍となり、駆動時間Tst=120minのとき凝集発生レベルがレベル2に到達する。その結果、図18の点線で示すように120minのインターバルで第1現像剤除去モードが実行される。即ち、トナー劣化度が1未満の場合(図18の破線で表示)に比べて第1現像剤除去モードの実行頻度が多くなる(2倍になる)。
図19は、本発明の第3実施形態に係る現像装置4における第1現像剤除去モードの制御例を示すフローチャートである。必要に応じて図1~図6、図16~図18を参照しながら、図19のステップに沿って第1現像剤除去モードの実行手順について説明する。
パソコン等の上位機器から印字命令が入力され、印字が開始されると(ステップS1)、制御部90(図6参照)は印字が継続しているか否かを判断する(ステップS2)。印字が終了していない場合は(ステップS2でNo)印字を継続する。
印字が終了している場合は(ステップS2でYes)、タイマー97により計測された現像駆動時間Tを検出する(ステップS3)。また、機内温湿度センサー61(図6参照)により機内温度を検出する(ステップS4)。そして、検出された現像駆動時間Tと機内温度から凝集発生係数a_Nを決定する(ステップS5)。
また、式(1)を用いて現像駆動時間Tを基準温度S(35℃)での駆動時間Tstに換算する(ステップS6)。さらに、印字率と現像装置4の累積駆動時間Tsumとに基づいてトナー劣化係数αを決定し(ステップS7)、式(2)を用いて算出駆動時間Tcalを算出する(ステップS8)。
制御部90は、算出駆動時間Tcalが閾値(ここでは240min)未満であるか否かを判定する(ステップS9)。算出駆動時間Tcalが240min未満である場合は(ステップS9でYes)、ステップS1に戻り印字を再開する。算出駆動時間Tcalが240min以上である場合は(ステップS9でNo)、N2極27dを規制ブレード29に対向する位置に移動し(ステップS10)、現像ローラー25を正方向(図8の反時計回り方向)に回転させる(ステップS11)ことにより第1現像剤除去モードが実行される。その後、現像駆動時間Tをリセットして(ステップS12)処理を終了する。
図19の制御によれば、前回の第1現像剤除去モードの実行からの現像駆動時間Tおよびトナー劣化係数に基づいて算出される算出駆動時間Tcalに応じて第1現像剤除去モードが実行される。即ち、トナーの劣化度合いに応じた適切な頻度で第1現像剤除去モードが実行される。その結果、規制部30におけるトナーの穂詰まりや、それに起因する縦筋画像の発生を効果的に抑制することができる。
なお、第2実施形態と同様に、第1現像剤除去モードに続いて第2現像剤除去モードを実行することもできる。また、凝集発生レベルが第1レベル(レベル2)よりも進行した第2レベル(ここではレベル3)に到達した後、現像装置4が一定時間駆動したときは、液晶表示部71に現像装置4の寿命、或いは現像装置4の交換を促す表示の少なくとも一方を表示する。これにより、トナーが劣化した状態で現像装置4が長期間使用されることがなくなり、トナーの劣化に起因する規制部30へのトナーの穂詰まりや縦筋画像の発生を防止することができる。
その他本発明は、上記各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記各実施形態においては、固定マグネット体27は2つのN極と2つのS極を有する4極構成であるが、本発明は、5極構成、或いは3極構成の固定マグネット体27にも同様に適用可能である。
本発明は、磁性一成分現像剤を用いる現像装置、およびそれに用いる現像剤担持体に利用可能である。本発明の利用により、高温環境下で連続印字を行った場合でもトナー規制部でのトナーの穂詰まりを抑制可能な現像装置およびそれを備えた画像形成装置を提供することができる。
4 現像装置
9 画像形成部
20 ハウジング(筐体)
23 第1攪拌スクリュー
24 第2攪拌スクリュー
25 現像ローラー(現像剤担持体)
27 固定マグネット体(磁石部材)
27a S1極(搬送極)
27b N1極(主極)
27c S2極(規制極)
27d N2極(汲上極)
27e シャフト
29 規制ブレード
30 規制部
35 ブレードマグネット
35a 対向磁極
61 機内温湿度センサー(温度検知装置)
71 液晶表示部(表示装置)
90 制御部
97 タイマー(時間カウント部)
100 画像形成装置
T トナー凝集物

Claims (11)

  1. 磁性を有する現像剤を収納する筐体と、
    前記筐体に回転可能に支持され、外周面に前記現像剤を担持する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に対し所定の間隔を隔てて配置され、前記現像剤担持体上に担持された前記現像剤の層厚を規制する規制部を形成する磁性材料で形成された規制ブレードと、
    前記現像剤担持体の内部に配置されるシャフトと、前記シャフトの外周面に固定され、S極およびN極を含む複数の磁極と、を有する磁石部材と、
    前記規制ブレードに固定され、前記規制ブレードの先端に磁極を誘起するブレードマグネットと、
    を備え、像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置において、
    前記磁石部材は、前記現像剤担持体に対向する前記ブレードマグネットの対向磁極と同極性の磁極が前記規制部に配置された第1の位置と、前記対向磁極と異極性の磁極が前記規制部に配置された第2の位置と、に移動可能であり、
    非画像形成時に前記磁石部材を前記第1の位置から前記第2の位置に移動させて前記対向磁極と前記現像剤担持体との間に反発磁界を発生させた状態で、前記現像剤担持体を画像形成時の回転方向である正方向に回転させて前記規制部に滞留した前記現像剤を除去する第1現像剤除去モードを実行可能であることを特徴とする現像装置。
  2. 前記第1現像剤除去モードの実行時に、前記磁石部材を前記正方向と反対方向である逆方向に回転させて前記磁石部材を前記第1の位置から前記第2の位置に移動させることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記第1現像剤除去モードの実行後、前記磁石部材を前記第2の位置から前記第1の位置に移動させ、前記現像剤担持体を前記正方向と反対方向である逆方向に回転させて前記ブレードマグネットと前記現像剤担持体との間に滞留した前記現像剤を除去する第2現像剤除去モードを実行可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記第2現像剤除去モードの実行時に、前記磁石部材を前記正方向に回転させて前記磁石部材を前記第2の位置から前記第1の位置に移動させることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
  5. 画像形成時における前記現像剤担持体の回転速度が500mm/sec以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の現像装置。
  6. 前記現像剤は、磁性トナーのみからなる磁性一成分現像剤であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の現像装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の現像装置を備えた画像形成装置。
  8. 前記現像装置の使用開始時からの累積駆動時間である第1駆動時間Tsumと、直前の前記第1現像剤除去モードの実行からの累積駆動時間である第2駆動時間Tと、を別個に計測する時間カウント部と、
    前記現像装置を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記時間カウント部により計測された前記第2駆動時間Tに基づいて前記現像剤の凝集発生レベルが第1レベルに到達したか否かを判定し、前記第1レベルに到達したとき前記第1現像剤除去モードを実行することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記画像形成装置内部または外部の温度を検知する温度検知装置を備え、
    前記制御部は、以下の式(1)により前記温度検知装置により検知された温度Nにおける前記第2駆動時間Tを基準温度Sにおける駆動時間Tstに換算し、前記駆動時間Tstに基づいて前記凝集発生レベルが前記第1レベルに到達したか否かを判定することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
    Tst=T×(a_N/a_S)・・・(1)
    ただし、
    a_S;基準温度Sにおける凝集発生係数
    a_N;温度Nにおける凝集発生係数
    である。
  10. 前記制御部は、以下の式(2)により前記現像剤の劣化度合いを考慮した算出駆動時間Tcalを算出し、前記算出駆動時間Tcalに基づいて前記凝集発生レベルが前記第1レベルに到達したか否かを判定することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
    Tcal=T×(a_N/a_S)×α・・・(2)
    ただし、
    α;トナー劣化係数
    である。
  11. 前記凝集発生レベルに基づいて予測される前記現像装置の寿命の表示、または前記現像装置の交換を促す表示を表示可能である表示装置を備え、
    前記制御部は、前記凝集発生レベルが前記第1レベルよりも進行した第2レベルに到達した後に一定時間駆動したとき、前記表示装置を用いて前記現像装置の寿命を示す表示、前記現像装置の交換を促す表示の少なくとも一方を表示することを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれかに記載の画像形成装置。
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