JP7206155B2 - カラマツ属植物苗の育苗方法 - Google Patents
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Description
挿し木育苗は、九州のスギの他、カラマツ属では、北海道で開発されたグイマツ×カラマツの交雑種「グイマツ雑種F1」(クリーンラーチ等)が簡易なビニールハウスで挿し木が行われているほかは、実生による苗木生産が一般的である。
グイマツ雑種F1は、耐鼠性と高い成長性を併せ持つ優良品種であり、北海道のカラマツブランドとして注目されている。現在、主要品種であるクリーンラーチ(以下、「CL」と記載することがある)は、挿し木により増殖が進められている。
CL挿し木の大量増殖を目的とした、高度な環境制御が可能な閉鎖型育苗施設を利用し、得苗率の高い挿し木増殖技術の開発が進められている。例えば人工光によるカラマツ挿し木増殖技術についての報告がある(特許文献1、特許文献2)。
作業上の負担軽減及び/又は得苗率が低下しないようにするための対策として、底面給水により、精度の高い環境制御を必要とせず、挿し木が行われる手法が報告されている。
関連する技術として、蒸散量を目安に発根段階を非破壊で確認する方式がある(特許文献7)。しかし、蒸散量の変化を経時的に、さらに精度良くモニタリングするためには、発根に最適な条件を確保し確実に発根させる必要があるところ、特許文献7には育苗方法について具体的な開示はなされていない。また底面給水の場合、従来の方法においては、給液を制御するために、給液・排水・貯水・配管等の水回りのほか、電磁弁・ポンプ・制御器等の設備等が必要で高額の投資が必要になるばかりでなく、電気系統の不具合、配管内の詰まり等により、必要な給液がなされず、苗が枯死する可能性がある。
挿し穂が挿し付けられた培地の下方から潅水を行う植物の挿し木苗の生産方法についての報告もある(特許文献8)。しかしながら該方法においては発根まで、手潅水又は自動潅水装置による潅水が不可欠である。
[1]下記の工程を含むカラマツ属植物の苗を育苗する方法:
下部に穴を有する筒状の容器に培地を充填し、カラマツ属植物の挿し穂を培地に挿し付けること、
複数の孔を備える平面部を上部に具備し、内部に水を有する箱状の容器の前記複数の孔に、前記穴が水に接する位置になるように前記筒状の容器を挿入し、ポットの穴を通して培地に吸い上げられた箱状の容器内の水により、挿し穂の下面から挿し穂に水分を与えること、及び
環境制御が可能な室内にて前記挿し穂を管理し、発根させること、
ただし箱状の容器内の水の量は、発根が確認されるまで外部からの潅水を行わなくても挿し穂に水分が与え続けられる量であり、箱状の容器は実質的に密閉されている。
[2]発根が確認されるまで外部からの潅水を行わない[1]の方法。
[3]容器に入れる水の量が、筒状の容器1個当たり30ml以上の量である[1]又は[2]の方法。
[4]温度、湿度及び光の強度が制御される[1]~[3]のいずれかの方法。
[5]挿し穂の頂部における光の強度が100~200μmol m-2 s-1である[4]の方法。
[6]カラマツ属植物がグイマツ雑種F1である[1]~[5]のいずれかの方法。
[7] 以下を備える挿し木育苗装置:
(a)複数の孔を備える平面部を上部に具備し、内部に水を保持するように密閉されることができる箱状の容器(容器A);及び
(b)培地が充填され、下部に穴を有し、底面を具備する筒状の容器(容器B)、
容器Bは、その上面が容器Aの上面とほぼ同じ高さになるように前記孔を通して設置されることができ、
前記設置後の容器Bの前記穴を含む下部が水に浸漬されて培地に水が浸入するように、容器Aには水を保持できる。
[8]培地の表面が被覆されない場合、挿し木された植物からの蒸散及び培地表面からの気化以外には内部に入れた水の損失がないように容器Aを密閉することができる、[7]の装置
より具体的には、本発明によれば、従来、挿し木生産で必要であったミスト潅水等の設備が不要になり、潅水にかかる作業は省略され、発根率はほぼ100%を確保することが可能になる。
また本発明によれば節水条件での挿し木生産が可能になる。かかる点において本発明の方法は、大量の水が必要で、水分損失も大きかった従来の挿し木生産の方法と著しい対照をなす。
なお本発明は蒸散による減水量を把握するとともに毛管力による給水量とのバランスをとり、発根を早める環境因子を把握することを可能にする技術に基礎を置くものである。本発明によれば、環境制御が可能な閉鎖型育苗施設を利用したカラマツ属の挿し木苗の大量生産も可能になる。
(a)複数の孔を備える平面部を上部に具備し、内部に水を保持するように密閉されることができる箱状の容器(容器A);及び
(b)培地が充填され、下部に穴を有し、底面を具備する筒状の容器(容器B)、
容器Bは、その上面が容器Aの上面とほぼ同じ高さになるように前記孔を通して設置されることができ、
前記設置後の容器Bの前記穴を含む下部が水に浸漬されて培地に水が浸入するように、容器Aには水を保持できる。
該装置は容器Aに容器Bが設置された形態で用いられるところ、用いられる前には1つ又は2つ以上の容器Aに4つ又は5つ以上の容器Bを具備したキットであってよい。
平面部は完全にフラットである必要はなく、複数の容器Bをほぼ同じ高さに設置できる面があればよい。
●容器A
容器Aは複数の孔を備える平面部を上部に具備し、内部に水を保持して実質的に密閉されることができる容器である(図2-1)。水には発根を誘発する発根剤、又はホルモン剤の他、酸素発生剤等の培養成分を含んでよいし、水の代わりに窒素、リン酸、及びカリを含む化学合成培養液やアミノ酸等を含む有機合成培養液を用いてもよい。また、水の腐敗を抑制する浄化資材を水に含ませることは好ましい。かかる浄化資材は限定されないところ、炭、又はゼオライト等であってよい。
容器Aとして、発泡スチロール製、及びプラスティック製の容器が例示される。遮光性が高く藻類や微生物が水中に発生するのを防げ、断熱性が高いため、発泡スチロール製のものは好ましい。
容器Aの前記孔は容器Bを挿入して保持するためのものである。該孔の形状及び大きさは限定されないところ、容器Bの水平方向の断面の大きさ及び形状に対応して、挿入後の容器Bを保持できる形状及び大きさであればよい。すなわち前記孔の大きさ及び形状を、容器Bの上面付近における水平方向の断面の大きさ及び形状に相当する形状及び大きさにしてよい。
例えば容器Aにおける前記複数の孔の形状は例えばほぼ円形であり(図2-2)、その大きさは容器Bの外径とほぼ同じ大きさ、例えば20mm~40mmであってよく、20mm~30mmはより好ましい。
容器Bは水、空気が通過できる構造、素材であることが好ましく、さらに生分解性であることは好ましい。
容器Bは下部に穴を有し、底面に穴を有してもよい。
容器Bの底面は平面状でなく下方に突出する形状であってよい。容器Bの底面が下方に突出する形状である場合、該底面の突出部の下端部(先端部)に穴が設けられているものは好ましい。(図3-1~図3-3)。
容器Bの素材がプラスティック製等の水及び空気が通過しない素材である場合には、容器Bの側面に、上面から下面に向かう方向に複数の穴(細孔)が開けられるか、又はスリット状の穴を開けられていることは好ましい。(図3-2)。
容器Bにおける穴の形状は限定されず、円形、楕円形、及び多角形等が例示される。
容器Bにおける穴がスリット状である場合、その幅は全長において一定でなくてよい。
容器Bにおける穴の大きさを、最大幅が充填される培地に含まれる粒子の平均的な径より小さくすることは好ましい。例えば前記穴がほぼ円形である場合、その径は1mm~3mm程度であってよい。前記穴がスリット状である場合、その最大幅は1mm~3mm程度であってよい。
容器Bの前記穴の少なくとも一部(1個)が水面より上に位置するように容器Bを容器A中に湛水された水に浸漬することは、培地及び挿し穂の培地中の部位に酸素を与える観点から好ましい。
培地aの表面が隠れるように培地bにより培地aの表面を被覆し、培地a表面からの水分の損失を抑制することは好ましい。
培地aとしては、粒径が3mm以下、好ましくは2mm以下である親水性の素材が例示され、例えば鹿沼土、赤玉土、ピートモス、ココピートである。市販の挿し木専用培地を用いてもよい。
培地bとしては、目開き3mm~5mmの篩を通過する疎水性又は撥水性の資材が例示され、例えばピートモス、木質の粉、及び繊維等である。
[2]発根が確認されるまで外部からの潅水を行わない方法は潅水の手間が省けるため好ましい。
本発明の方法のうち、容器に入れる水の量を予め特定する方法は好ましい。
容器に入れる水の量を予め特定するための方法は限定されないところ、例えば挿し木処理区と挿し木を行っていないブランクの区のそれぞれにおける減水量を求め挿し木処理区における減水量からブランクの区の減水量を差し引いて蒸散量を算出し、該蒸散量を基にして前記水の量を計算して特定してよい。
発根が確認されるまで培地に水分を与えるために容器Aに入れる水の量が、筒状の容器(容器B)1個当たり30ml~50mlの量である本発明の方法は、本発明における所望の効果が一層確実に奏され、また水の無駄を抑制できるためより好ましい。
発根が確認されるまで培地に水分を与えるための水が、発根までの全期間にわたり培地に浸入して培地に水分が与えられるように、容器A内の水位を考慮して容器Aに入れる水の量を予め調整することは好ましい。すなわち容器Bにおいて少なくとも最も下位に存在する穴は、本発明の方法による育苗を開始してから発根するまで容器A内の水の水面より低位に位置するようにする。そのためには、前記容器Aに入れる水の量を、容器Aの内底面から容器Bにおいて最下部に設けられた穴までの容器Aの深さ分に相当する水の量を考慮して調整する。すなわち、容器Aに入れる水の量発根が確認されるまで培地に水分を与えるために容器Aに入れる水の量と、容器Aの内底面から容器Bにおいて最下部に設けられた穴までの容器Aの深さ分に相当する水の量とを合わせた量の水を容器Aに入れることは好ましい。
また、容器Aに投入される水の量は、容器Bの形状、設置される容器Bの密度、及び乾燥リスク回避等を考慮して、上記30mlより多くしてよい。
[4]本発明の方法において温度、湿度及び光の強度はとくに限定されないところ、温度として20℃~27℃が、湿度として55%RH~90%RHが、光の強度(挿し穂の頂部における光の強度)として100μmol m-2 s-1以上200μmol m-2 s-1以下が、それぞれ例示される。温度、湿度及び光の強度を制御することにより、本発明における所望の効果は一層確実に奏される。
温度、湿度及び光の強度の管理・制御が自動で行われる本発明の方法は、これらの環境条件の管理がより確実に行われるため好ましい。
光源として、例えば白熱電球、蛍光灯、高輝度放電灯(ハロゲンランプ、高圧ナトリウムランプ)、固体素子発光光源(LED、有機EL等)を用いてよい。
発根までの栽植密度は限定されず、例えば30本/m2~500本/m2であってよい。
(1)目的
本発明の方法が奏する効果を評価する。また、カラマツ挿し木の発根時期を把握するため、地下部が隔離された育苗システムを構築・作製し、挿し木後の発根による蒸散量の変化を調査する。
(2)試験内容
●供試植物:クリーンラーチ(2年生台木の挿し穂を利用した)
●育苗システム:
(i)50ml容の透明のバイヤル(容器B)に上下複数の穴を合計4ヶ所開け、培地として鹿沼土細粒を詰めた。該バイヤルの大きさは、外径27mm×高さ110mmであった。
(ii)蓋つきの発泡スチロール製容器(容器A)の蓋に当該バイヤルの上部が引っかかるように孔(直径約3cm)を開けバイヤルを取り付けた。該容器の大きさは、縦390mm×横290mm×高さ160mmであり、孔の配置は75mmピッチ(芯々)であった。
(iii)バイヤルと発泡スチロール製容器における孔との間には空気がなるべく漏れないようウレタンをはめた(図5)。
(iv)バイヤル底部が水に漬かり、前記複数の穴からバイヤル内部に水が浸入し、毛管現象により前記培地全体に水分が拡散するように発泡スチロール製容器に水を入れた。
バイヤルにおける前記穴のうち、最も低位にあるものはバイヤルの下端部にあり(図6)、発泡スチロール製容器に水を入れた直後の水面下約50mmに位置した。
(v)当該育苗システムをロガー付き重量計に設置した。
(i)挿し木は2018年10月29日に行い、発泡スチロールには12個の上記バイヤルを設置した。比較の対照として、同年8月30日に挿し付けた発根済みの処理区、及びエレポット(紙製ポット)に2018年10月29日に挿し付けを行った区(対照区)をそれぞれ設けた。対照区においてはタイマーにより自動的に底面給液を行い、温度、湿度、及び光条件はいずれの区においても同じであった。
さらに、ブランクとして、挿し穂なしの処理区を設置し、挿し木処理区の減水量からブランクの減水量を差し引き、蒸散量を算出した。
(ii)光源は白色蛍光灯を利用し、光の強度は植物頂部で約100μmol/m2/sとし、温度は23℃、湿度は60~70%に保った。
(iii)バイヤルに詰めた培地上面中心に深さ1cmほどの植穴を開け、挿し穂を挿入した。
(iv)人工光は植物用蛍光灯とし明期18時間で行った。潅水は発泡スチロールの水だけで行った。
(v)CL挿し木A及びCについては12月16日、12月23日、及び翌年1月8日にバイヤル表面を目視で発根の有無を確認し発根率を求めた。
●CL挿し木Aの蒸散量はCL挿し木Bに比べて低く、0.5~1.0g/株/日を推移していたが、12月2週目くらいから徐々に蒸散量が増加し、1.0g/株/日以上になった。
●目視による発根率は12月16日調査で33%を示し、その後徐々に上昇し最終の発根率は100%となった(図7)。CL挿し木C(対照区)の発根率は50%であった。
●以上から、CL挿し木Cの発根時期は、挿し木を行った10月29日から約1.5ヶ月経過後である12月中旬頃と推定が可能であり、目視での確認をすることなく発根時期を推定することが可能であることが明らかになった。また、蒸散量の累積値は計測開始から27g/株であった。したがって、1つの植物体あたり約30g(30ml)の水を容器に湛水し該容器を密閉しておけば、挿し木から水分を補給することなくカラマツ植物挿し穂を発根させることができる。
なお本実施例においてはバイヤルとして透明のものを用いたので、根を痛めることなく発根の有無を確認できた(図8)。
挿し木日を2018年9月26日とした以外は実施例1と同様の手順により発根率を求めた。発根率の調査は同年12月16日に行った。
その結果、本実施例においても発根率は100%であり、本発明の方法が奏する効果の再現性が認められた。対照区の発根率は84%であった。
挿し木を2018年12月13日とした以外は実施例1と同様の手順により発根率を求めた。最終の発根率の調査は2019年3月2日に行った。
その結果、見かけの蒸散量(減水量は)挿し木後、0.5~1.0gを推移し、徐々に低下し、挿し木後約1ヶ月半(2019年1月後半)を境に徐々に上昇し、最終調査時の見かけの蒸散量は2.0~2.5g/本/日を推移した。発根率は見かけの蒸散量とともに高まり、発根により蒸散量が高まったと推察された。最終的には発根率は100%であり、本発明の方法が奏する効果の再現性が認められた(図9)。
(1)目的
本発明の方法にかかる育苗システムでは、毛管力の高い培地を採用することで底面吸水を可能にしているが、培地表面からの蒸発による水分損失の影響が考えられるため、その対策を検討した。
(2)試験内容
●当該育苗システムでは、毛管力のある培地Aにより培地表面からの蒸発を極力抑えるため、挿し穂を挿し付けた後、培地表面に撥水性の資材を被覆し効果を確認した。
●実施例1と同様の育苗システムを元に、バイヤルに充填した培地表面について、撥水性を有する資材として5mmメッシュの篩を通過したピートモスを被覆したピート被覆と、対象として、無被覆の処理、密封(キャップをした)した密封の処理を設定した。
●上部からはCL挿し木を育苗する時と同様、人工光を照射した。
●バイヤル1個当たり、1日当たりの減水量は無被覆が20gで、密封が6.2gと無被覆の状態だと培地表面から、約14gの水分が蒸発することが分かった。
●ピート被覆では、9.4gと密封に比べて蒸発による減水量が多かったが、無被覆に比べると大幅に蒸発が抑えられたことが分かった(表2)。
また試験用バイヤル1個当たりの減水量を23時間測定した場合においても、ピート被覆における減水量は密封よりやや減水量は多かったが無被覆より減水量は顕著に少なかった(図10)。
以上から、当該育苗システムで極力正確な蒸散量を計測するには、培地表面に撥水性の資材を被覆することが有効であることが明らかになった。
2 容器B
3 水・培養液
4 培地a
5 穴
6 容器Aの平面部
7 挿し木後の挿し穂
8 スリット
9 容器Aの平面部に設けられた孔
Claims (8)
- 下記の工程を含むカラマツ属植物の苗を育苗する方法:
下部に穴を有する筒状の容器に培地を充填し、カラマツ属植物の挿し穂を培地に挿し付けること、
複数の孔を備える平面部を上部に具備し、内部に水を有する箱状の容器の前記複数の孔に、前記穴が水に接する位置になるように前記筒状の容器を挿入し、筒状の容器の穴を通して培地に吸い上げられた箱状の容器内の水により、挿し穂の下面から挿し穂に水分を与えること、及び
環境制御が可能な室内にて前記挿し穂を管理し、発根させること、
ただし箱状の容器内の水の量は、発根が確認されるまで外部からの潅水を行わなくても挿し穂に水分が与え続けられる量であり、箱状の容器は実質的に密閉されている。 - 発根が確認されるまで外部からの潅水を行わない請求項1に記載の方法。
- 容器に入れる水の量が、筒状の容器1個当たり30ml以上の量である請求項1又は2に記載の方法。
- 温度、湿度及び光の強度が制御される請求項1~3のいずれかに記載の方法。
- 挿し穂の頂部における光の強度が100~200μmol m-2 s-1である請求項4に記載の方法。
- カラマツ属植物がグイマツ雑種F1である請求項1~5のいずれかに記載の方法。
- 以下を備える挿し木育苗装置:
(a)複数の孔を備える平面部を上部に具備し、内部に水を保持できる箱状の容器(容器A);及び
(b)培地が充填され、下部に穴を有し、底面を具備する筒状の容器(容器B)、
容器Bは、その上面が容器Aの上面とほぼ同じ高さになるように前記孔を通して設置されることができ、
前記設置後の容器Bの前記穴を含む下部が水に浸漬されて培地に水が浸入するように、容器Aには水を保持でき、
容器Aの内部と外部は、前記孔によってのみ通じている。 - 容器Aの孔は、該孔と容器Bの側壁との間に隙間がないように容器Bが挿入される孔であり、容器Bが前記孔に挿入されることにより、培地の表面が被覆されない場合、挿し木された植物からの蒸散及び培地表面からの気化以外には内部に入れた水の損失がないように容器Aを密閉することができる、請求項7に記載の装置。
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