JP7205439B2 - 電子制御装置 - Google Patents

電子制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7205439B2
JP7205439B2 JP2019187729A JP2019187729A JP7205439B2 JP 7205439 B2 JP7205439 B2 JP 7205439B2 JP 2019187729 A JP2019187729 A JP 2019187729A JP 2019187729 A JP2019187729 A JP 2019187729A JP 7205439 B2 JP7205439 B2 JP 7205439B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
power supply
processing unit
switch
abnormality
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019187729A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021064855A (ja
Inventor
圭 真田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2019187729A priority Critical patent/JP7205439B2/ja
Publication of JP2021064855A publication Critical patent/JP2021064855A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7205439B2 publication Critical patent/JP7205439B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本開示は、中継機能を有した電子制御装置に関する。
例えば車載イーサネットの通信システムにおいては、異なるVLAN間のフレームを中継する機能を有した電子制御装置が設けられる。VLANは「Virtual Local Area Network」の略である。下記の特許文献1に示されるように、中継機能を有した電子制御装置は、複数の外部通信ポートと、トランシーバとして機能するデバイスであるPHYと、フレームの中継を行う中継部としてのスイッチと、スイッチを制御する装置(例えば、CPU)と、を備える。PHYは「Physical Layer」の略である。
特開2018-74243号公報
発明者の詳細な検討の結果、下記の課題が見出された。
中継機能を有した電子制御装置において、中継部を制御する処理部が正常に動作しなくなった場合には、中継部の正しい動作が期待できず、延いては、通信システムにおけるフレームの適切な中継及び処理が実現されなくなる可能性が高い。なお、単一故障による通信システムへの影響を低減する手法として、例えば、リング状のトポロジを採用すること等によりネットワークを二重化する手法も考えられるが、車両における部品数やハーネス数の増加を招き易い。
そこで、本開示の1つの局面は、中継機能の信頼性を高めることが可能な電子制御装置を提供する。
本開示の1つの態様による電子制御装置は、外部装置とフレームを送受信するための少なくとも1つの外部通信ポート(P1,P2)と、第1の処理部(41)と、第2の処理部(51)と、第1の電源部(43)と、第2の電源部(53)と、中継部(30)と、異常検出部(45)と、変更部(51,S130~S150)と、を備える。
第1の電源部は、第1の処理部に電源電圧を供給する。第2の電源部は、第2の処理部に電源電圧を供給する。このため、第1の処理部と第2の処理部は、別々の電源電圧で動作することができる。中継部は、少なくとも1つの外部通信ポートを介したフレームの送受信と、第1の処理部及び第2の処理部とのフレームの送受信とが可能であり、受信したフレームの中継を行う。異常検出部は、第1の処理部と、第1の電源部から第1の処理部へ供給される電源電圧との、少なくとも一方の異常を検出する。変更部は、異常検出部により第1の処理部と第1の処理部への電源電圧との少なくとも一方の異常が検出された場合に、中継部を制御する処理部を、第1の処理部から第2の処理部に変更する。更に、変更部は、第1の処理部宛てのフレームが中継部から第2の処理部に転送されるように、中継部の設定を変更する。なお、第1の処理部宛てのフレームとは、第1の処理部を宛先とするフレームである。
このような構成によれば、異常検出部が異常を検出した場合、即ち、第1の処理部が正常に動作しない場合に、第1の処理部に代わって、第2の処理部が中継部を制御することができる。そして、第1の処理部宛てのフレームは、第2の処理部に転送されるため、正常に動作する第2の処理部によって処理されることができる。
よって、当該電子制御装置における中継機能の信頼性を高めることができ、延いては、当該電子制御装置が用いられる通信システムの信頼性を高めることができる。
第1実施形態の電子制御装置の構成を示す構成図である。 第1実施形態の電子制御装置で行われる処理のフローチャートである。 第1実施形態の電子制御装置の作用を説明する説明図である。 第2実施形態の電子制御装置の構成を示す構成図である。 第3実施形態の電子制御装置の構成を示す構成図である。 第3実施形態の電子制御装置で、更に行われる処理のフローチャートである。 第4実施形態の電子制御装置の構成を示す構成図である。 第4実施形態の電子制御装置で、更に行われる処理のフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
図1に示す第1実施形態の電子制御装置(以下、ECU)1は、例えば乗用車等の車両に搭載されたイーサネットの通信システムにおいて、少なくとも中継装置として機能するECUである。このため、ECU1は、イーサネットのフレームを中継する機能を有する。イーサネットは、登録商標である。ECUは「Electronic Control Unit」の略である。
ECU1は、当該ECU1の外部に存在する装置(即ち、外部装置)とフレームを送受信するための外部通信ポートP1,P2を備える。外部通信ポートP1,P2には、車両内に配設された通信線L1,L2を介して、外部装置としての他のECU11,12がそれぞれ接続されている。そして、ECU1は、外部通信ポートP1,P2毎に、PHY21,22を備える。
PHY21,22は、イーサネット通信におけるトランシーバとして機能するデバイスであり、例えば、MDI規格の物理層信号とMAC間通信で使用されるデータリンク層信号との変換を行う。MDIは「Media Device Interface」の略である。MACは「Media Access Control」の略である。
PHY21,22が備える送受信機能のうち、送信機能は、後述するイーサネットスイッチ30からの送信データを、通信線上で伝送される通信信号に変換して当該PHYに対応する外部通信ポートへ出力する機能である。受信機能は、当該PHYに対応する外部通信ポートから入力される通信信号を受信データに変換してイーサネットスイッチ30に出力する機能である。
そして、外部通信ポートP1は、PHY21を介して、イーサネットスイッチ30が備える通信ポート31~34のうちの、通信ポート31に接続されている。また、外部通信ポートP2は、PHY22を介して、イーサネットスイッチ30の通信ポート32に接続されている。なお、外部通信ポートP1,P2及びPHY21,22の数は、1つ又は3つ以上であっても良い。
ECU1は、フレームの中継を行うイーサネットスイッチ(以下、スイッチ)30と、メイン系回路部40と、サブ系回路部50と、備える。
メイン系回路部40は、処理部としてのCPU41と、CPU41によってアクセス可能な記憶装置42と、電源回路43と、を備える。電源回路43は、車両に搭載されているメインバッテリ44の電圧から一定の電源電圧を生成し、当該電源電圧をCPU41と記憶装置42とのそれぞれに供給する。
サブ系回路部50も、処理部としてのCPU51と、CPU51によってアクセス可能な記憶装置52と、電源回路53と、を備える。電源回路53は、車両に搭載されているサブバッテリ54の電圧から一定の電源電圧を生成し、当該電源電圧をCPU51と記憶装置52とのそれぞれに供給する。サブバッテリ54は、メインバッテリ44とは別のバッテリである。
なお、メイン系回路部40において、電源回路43からCPU41と記憶装置42とのそれぞれには、同じ電圧値の電源電圧が供給されても良いし、異なる電圧値の電源電圧が供給されても良い。同様に、サブ系回路部50において、電源回路53からCPU51と記憶装置52とのそれぞれには、同じ電圧値の電源電圧が供給されても良いし、異なる電圧値の電源電圧が供給されても良い。
記憶装置42,52は、例えば半導体メモリでも良いし、ハードディスクや他のディスク型記憶媒体にデータを記憶する装置でも良い。半導体メモリとしては、例えば揮発性のRAMでも良いし、フラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性メモリでも良い。
CPU41,51のそれぞれは、図示が省略されたプログラム用メモリに格納されるプログラムを実行することにより、予め定められた様々な処理を行う。なお、以下では、CPU41のことを、メインCPU41とも言う。また、CPU51のことを、サブCPU51とも言う。
更に、メイン系回路部40は、メインCPU41に関する異常を検出する機能を有した異常検出部45を備える。異常検出部45は、WDC監視部46と、電源監視部47と、を備える。
WDC監視部46は、メインCPU41が正常であればメインCPU41から所定時間以内毎に出力されるはずのWDC信号を監視する。そして、WDC監視部46は、メインCPU41からWDC信号が出力されない継続時間が、上記所定時間よりも長く設定された閾値時間を超えた場合、あるいはWDC信号の出力周期が所定時間よりも短くなった場合に、メインCPU41が異常であると判定する。メインCPU41が異常であると判定されることは、メインCPU41の異常が検出されたことに該当する。なお、WDCは「Watch Dog timer Clear」の略である。
電源監視部47は、電源回路43からメインCPU41へ供給される電源電圧を監視し、当該電源電圧の値が所定の正常範囲内でなければ、当該電源電圧が異常であると判定する。電源電圧が異常であると判定されることは、電源電圧の異常が検出されたことに該当する。WDC監視部46によってメインCPU41の異常が検出されていなくても、電源監視部47によってメインCPU41への電源電圧の異常が検出された場合には、メインCPU41が正常に動作しない可能性がある。
異常検出部45は、WDC監視部46によりメインCPU41の異常が検出されるか、あるいは電源監視部47によりメインCPU41への電源電圧の異常が検出された場合に、メイン系異常が発生したことを示すメイン系異常通知をサブCPU51に出力する。ここで言うメイン系異常とは、メインCPU41に関する異常であり、本実施形態では、メインCPU41の異常又はメインCPU41への電源電圧の異常である。
異常検出部45からのメイン系異常通知は、例えばSPI通信又はUART通信等のデータ通信による通知であって良い。SPIは「Serial Peripheral Interface」の略である。UARTは「Universal Asynchronous Receiver/Transmitter」の略である。メイン系異常通知にデータ通信が用いられる場合、サブCPU51には、検出された異常がメインCPU41の異常と電源電圧の異常との何れであるかを区別して通知しても良い。つまり、メイン系異常通知には、検出された異常を識別可能な識別情報が含まれても良い。また、メイン系異常通知は、信号線の信号レベルによる通知であっても良い。この場合、信号線の信号レベルが、ハイとローとのうちで、予め定められた一方のレベルであれば、異常ありを示すように構成することができる。
異常検出部45は、例えば、電源回路43から出力される複数の電源電圧のうち、メインCPU41へ供給される電源電圧とは別の電源電圧によって動作するように構成されて良い。また、異常検出部45は、例えば、電源回路43,53とは別の、図示されない電源回路から供給される電源電圧によって動作するように構成されて良い。
スイッチ30は、通信を行うための通信ポート31~34と、当該スイッチ30を制御するための制御信号が入力される制御用ポート35と、を備える。
通信ポート31,32は、前述したように、PHY21,22を介して外部通信ポートP1,P2にそれぞれ接続されている。通信ポート33は、メインCPU41に接続されている。通信ポート34は、サブCPU51に接続されている。
このため、スイッチ30は、外部通信ポートP1,P2を介した外部装置(例えばECU11,12)とのフレームの送受信と、メインCPU41及びサブCPU51とのフレームの送受信とが可能である。なお、スイッチ30が備える通信ポート31~34のうち、CPU41,51に接続される通信ポート33,34以外の数は、1つ又は3つ以上であっても良い。
そして、スイッチ30は、受信したフレームを中継するための中継処理を行う。
例えば、スイッチ30は、通信ポート31~34の何れかから受信したフレーム(即ち、受信フレーム)内の宛先情報に基づいて、通信ポート31~34の何れかを受信フレームの転送先として選択し、当該選択した通信ポートから受信フレームを送信する。
宛先情報としては、例えばMACアドレスが使用されて良い。また、スイッチ30には、受信フレーム内の宛先情報としてのMACアドレス(即ち、宛先MACアドレス)から、転送先の通信ポートを選択するための情報テーブルとして、MACアドレステーブルが記憶されて良い。MACアドレステーブルには、通信ポート31~34のそれぞれについて、その通信ポートの先に接続されている装置のMACアドレスが登録されて良い。
また、スイッチ30は、制御用ポート35に入力される制御信号により、当該スイッチ30の動作に関する複数の内容について設定が可能に構成されている。制御信号によって設定可能な内容としては、例えば、フレームの宛先や、フレームの加工や、通信速度などがある。フレームの加工には、例えばデータを削減することが含まれる。
スイッチ30は、例えば、電源回路43,53とは別の、図示されない電源回路から供給される電源電圧によって動作するように構成されて良い。
メインCPU41は、スイッチ30から当該CPU41に転送されたフレームを用いた制御として、例えばロギング制御を行うように構成されている。メインCPU41が行うロギング制御は、当該CPU41に転送されたフレームの全て又は一部に含まれるデータを、記憶装置42に記憶する制御である。
サブCPU51も、スイッチ30から当該CPU51に転送されたフレームを用いた制御として、例えばロギング制御を行うように構成されている。サブCPU51が行うロギング制御は、当該CPU51に転送されたフレームの全て又は一部に含まれるデータを、記憶装置52に記憶する制御である。
また、CPU41,51のそれぞれは、当該CPUに転送されたフレーム内のデータに基づいて、車両における制御対象を制御するようになっていても良い。制御対象としては、例えば、車両の動力源や、車両周囲を撮影するカメラや、操舵装置や、制動装置等であって良い。
更に、ECU1は、信号切替部60を備える。
信号切替部60は、メインCPU41とサブCPU51とのうちの一方からスイッチ30の制御用ポート35へ制御信号を入力させるように構成された回路である。このため、信号切替部60は、第1スイッチ61と、第2スイッチ62と、を備える。
第1スイッチ61は、オンすることで、メインCPU41からの制御信号をスイッチ30の制御用ポート35に入力させる。具体的には、第1スイッチ61は、オンすることで、メインCPU41の端子のうちで制御信号を出力するための端子と、スイッチ30の制御用ポート35とを接続させる。
第2スイッチ62は、オンすることで、サブCPU51からの制御信号をスイッチ30の制御用ポート35に入力させる。具体的には、第2スイッチ62は、オンすることで、サブCPU51の端子のうちで制御信号を出力するための端子と、スイッチ30の制御用ポート35とを接続させる。第1スイッチ61及び第2スイッチ62としては、例えば、小信号用のスイッチング素子や、入出力を切り離す機能が備わったレベルシフタ等のバッファICが使用されて良い。スイッチング素子は、例えばバイポーラトランジスタ又はMOSFETであって良い。
そして、第1スイッチ61と第2スイッチ62のオンとオフは、サブCPU51が出力する切替指令によって切り替えられる。具体的には、第1スイッチ61と第2スイッチ62は、サブCPU51からの切替指令によって択一的にオンするように構成されている。
切替指令は、例えば、第1スイッチ61のオン/オフを指令する第1信号と、第2スイッチ62のオン/オフを指令する第2信号とを、含んで良いが、本実施形態では、切替指令は、1本の信号線によって伝達される単一制御信号である。
そして、信号切替部60では、サブCPU51からの単一制御信号がハイとローとの一方である通常時レベルならば、第1スイッチ61と第2スイッチ62とのうち、第1スイッチ61がオンする。また、単一制御信号が通常時レベルと異なる方の非通常時レベルならば、第1スイッチ61と第2スイッチ62とのうち、第2スイッチ62がオンする。例えば、第1スイッチ61及び第2スイッチ62としてMOSFETが使用される場合、第1スイッチ61及び第2スイッチ62のうち、一方としてはnチャネル型MOSFETが用いられ、他方としてはpチャネル型MOSFETが用いられて良い。
そして、異常検出部45によりメイン系異常が検出されていない通常時において、サブCPU51からの単一制御信号(即ち、切替指令)は、デフォルト値としての上記通常時レベルになる。このため、通常時においては、第1スイッチ61と第2スイッチ62とのうち、第1スイッチ61がオンする。よって、スイッチ30は、メインCPU41によって制御される。
また、異常検出部45によりメイン系異常が検出された場合(即ち、メイン系異常発生時)には、サブCPU51から信号切替部60への単一制御信号が上記非通常時レベルに切り替わる。このため、メイン系異常発生時においては、図3に示すように、第1スイッチ61と第2スイッチ62とのうち、第2スイッチ62がオンする。よって、スイッチ30は、サブCPU51によって制御される。
なお、CPU41,51からスイッチ30の制御用ポート35への制御信号の伝送には、例えばSPI通信又はI2C通信が用いられて良い。I2Cは「Inter Integrated Circuit」の略である。
[1-2.処理]
次に、ECU1において、異常検出部45及びCPU41,51により行われる処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。図2に示される処理は、例えば一定時間毎に繰り返し実行される。
図2に示すように、ECU1では、S110にて、異常検出部45が、WDC監視部46又は電源監視部47によってメイン系異常が検出されたか否かを判定する。
異常検出部45は、上記S110にて、メイン系異常が検出されたと判定した場合には、S120にて、サブCPU51へのメイン系異常通知を出力する。つまり、メイン系異常が発生したことをサブCPU51に通知する。また、異常検出部45は、上記S110にて、メイン系異常が検出されていないと判定した場合には、メイン系異常通知を出力しない。そして、この場合には、S120~S150がスキップされて、後述するS160の処理が行われる。
サブCPU51は、異常検出部45からのメイン系異常通知を受けると、S130にて、スイッチ30を制御するCPU(即ち、スイッチ制御CPU)の変更を行う。具体的には、サブCPU51は、信号切替部60への切替指令としての単一制御信号を、上記通常時レベルから上記非通常時レベルに切り替えることにより、スイッチ制御CPUを、メインCPU41から当該サブCPU51に変更する。つまり、メインCPU41からの制御信号に代えて、サブCPU51からの制御信号が、スイッチ30の制御用ポート35に入力されるように、信号切替部60を切り替える。
サブCPU51は、スイッチ制御CPUを当該サブCPU51に変更した後、S140にて、スイッチ30がフレームの送受信中であるか否かを判定し、フレームの送受信中であれば、スイッチ30におけるフレームの送受信が完了するまで待つ。そして、サブCPU51は、S140にて、スイッチ30がフレームの送受信中ではないと判定した場合には、S150に進む。つまり、サブCPU51は、スイッチ30においてフレームの送受信が完了していることを確認してから、S150に進む。なお、サブCPU51は、例えば、スイッチ30の制御用ポート35から、スイッチ30の状態を示すステータス情報を読み出し、この読み出したステータス情報により、スイッチ30がフレームの送受信中であるか否かを判定して良い。
そして、サブCPU51は、S150では、スイッチ30の制御用ポート35に出力する制御信号により、スイッチ30におけるフレームの宛先を変更する。具体的には、メインCPU41宛てのフレームがスイッチ30からサブCPU51に転送されるように、スイッチ30の設定を変更する。スイッチ30は、S150での設定変更により、メインCPU41宛てのフレームに含まれる宛先MACアドレスを、サブCPU51のMACアドレスに変更するようになっていても良い。
その後、サブCPU51は、S160にて、スイッチ30との間のフレームの送受信と、受信フレームに対する前述のロギング制御とを実施する。
また、メイン系異常が検出されていない通常時には、S160では、メインCPU41、サブCPU51ともに、スイッチ30との間のフレームの送受信と、受信フレームに対する前述のロギング制御とを実施する。
異常検出部45によりメイン系異常が検出された場合には、サブCPU51によってS150の処理が実施されることにより、外部装置(例えばECU11,12)からメインCPU41宛てのフレームは、スイッチ30によりサブCPU51に転送される。また、外部装置からサブCPU51宛てのフレームは、引き続きスイッチ30によりサブCPU51に転送される。
よって、メイン系異常が検出された場合、メインCPU41は、少なくともロギング制御を行わず、サブCPU51は、メインCPU41宛てのフレームと、元々サブCPU51宛てのフレームとについて、ロギング制御を行う。
[1-3.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1a)異常検出部45によりメイン系異常が検出された場合、即ち、メインCPU41が正常に動作しない場合に、図3に示すように、信号切替部60において、第1スイッチ61がオフに切り替わると共に、第2スイッチ62がオンに切り替わる。このため、スイッチ制御CPUが、メインCPU41からサブCPU51に変更される。よって、正常に動作しないメインCPU41に代わって、サブCPU51によりスイッチ30を制御することができる。
そして、サブCPU51が図2のS150の処理を行ってスイッチ30の設定を変更することにより、メインCPU41宛てのフレームがスイッチ30からサブCPU51に転送されるようになる。このため、図3における点線の矢印Y1に示すように、本来ならばメインCPU41に転送される外部装置からのフレームが、メインCPU41に転送されなくなり、図3における実線の矢印Y2に示すように、サブCPU51に転送されるようになる。なお、ここで言う「本来ならば」とは、メイン系異常が検出されていなければ、という意味である。よって、メインCPU41宛てのフレームは、サブCPU51によって処理されることができる。例えば、メインCPU41宛てのフレームは、サブCPU51によってロギング制御の対象とされるため、メインCPU41宛てのフレームに含まれたデータを、サブ系回路部50の記憶装置52に記憶(即ち、ロギング)することができる。
従って、ECU1における中継機能及びロギング機能の信頼性を高めることができ、延いては、ECU1が用いられる通信システムの信頼性を高めることができる。例えば、車両において、走る、曲がる、止まるに関わるデータは常に正確な情報であることが要求されるため、それらのデータを中継したりロギングしたりする役割のECUについて、信頼性向上が求められている。そして、ECU1によれば、こうした信頼性向上の要求に応じることができる。
(1b)異常検出部45からのメイン系異常通知を受けたサブCPU51は、図2の130の処理により、スイッチ制御CPUをメインCPU41から当該サブCPU51に変更した後、図2のS140にて、スイッチ30がフレームの送受信中であるか否かを判定する。そして、サブCPU51は、スイッチ30においてフレームの送受信が完了していることを確認してから、図2のS150の処理により、スイッチ30におけるフレームの宛先変更を行う。このため、宛先変更の確実性を向上させることができる。
(1c)メイン系異常通知は、異常検出部45から、メインCPU41を介さずに、サブCPU51に出力される。このため、通知の確実性を向上させることができる。
(1d)ネットワークを二重化することなく、冗長化の構成を極力少なくしつつ、信頼性を向上させることができる。
(1e)物理的な通信パターンの切り替えは行っていないため、信号の劣化を招くことなく、メイン系異常による機能失陥を抑制することができる。
(1f)スイッチ30の制御用ポート35に、CPU41,51のうちの何れか一方のみが電気的に接続される構成であるため、メイン系異常が発生した場合に、メインCPU41による影響を受けることなく、サブCPU51によってスイッチ30を制御することができる。
なお、上記実施形態では、メインCPU41が第1の処理部に相当し、サブCPU51が第2の処理部に相当し、電源回路43が第1の電源部に相当し、電源回路53が第2の電源部に相当し、スイッチ30が中継部に相当する。また、サブCPU51が変更部として機能する。そして、図2の処理のうち、S130~S150の処理が、変更部としての処理に相当する。
[2.第2実施形態]
[2-1.第1実施形態との相違点]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
図4に示す第2実施形態のECU1は、第1実施形態と比較すると、下記の事項が異なる。
ECU1は、電源切替部70を備える。電源切替部70は、電源回路43から出力される電源電圧と、電源回路53から出力される電源電圧との、何れか一方を、スイッチ30に動作用の電源電圧として供給するように構成された回路である。
そして、電源切替部70には、サブCPU51から信号切替部60に出力される切替指令としての単一制御信号が入力される。電源切替部70は、サブCPU51からの単一制御信号が前述の通常時レベルである場合には、電源回路43からの電源電圧をスイッチ30に供給する。また、電源切替部70は、サブCPU51からの単一制御信号が前述の非通常時レベルである場合には、電源回路53からの電源電圧をスイッチ30に供給する。
このため、異常検出部45によりメイン系異常が検出されていない通常時において、スイッチ30には、電源切替部70を介して、電源回路43からの電源電圧が動作用の電源電圧として供給される。また、異常検出部45によりメイン系異常が検出された場合において、スイッチ30には、電源切替部70を介して、電源回路53からの電源電圧が動作用の電源電圧として供給される。
[2-2.効果]
以上詳述した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果を奏し、更に、以下の効果を奏する。
(2a)異常検出部45によりメイン系異常が検出された場合には、スイッチ30に電源電圧を供給する電源部としての電源回路が、メイン系回路部40における電源回路43から、当該電源回路43とは別の電源回路に変更される。なお、この第2実施形態において、電源回路43から変更される別の電源回路は、サブ系回路部50の電源回路53であるが、電源回路43,53とは別に用意された電源回路であっても良い。
メイン系異常のうち、メインCPU41への電源電圧の異常が電源監視部47によって検出された場合には、電源回路43自体に異常が発生している可能性がある。また、メイン系異常のうち、メインCPU41の異常がWDC監視部46によって検出された場合にも、メインCPU41への電源電圧が異常である可能性があり、延いては、電源回路43自体に異常が生じている可能性がある。このため、メイン系異常が検出された場合には、スイッチ30に電源電圧を供給する電源回路が、電源回路43から他の電源回路に変更されるようになっている。よって、スイッチ30への確実な電源供給を実現し易い。
(2b)スイッチ30に電源電圧を供給する電源回路は、メイン系回路部40の電源回路43から、サブ系回路部50の電源回路53に変更される。このため、電源回路43,53とは別の電源回路を特別に用意しておく必要がなく、ECU1における回路規模を抑制することができる。
なお、電源回路43,53のそれぞれからスイッチ30には、CPU41,51に供給される電源電圧と同じ電圧値の電源電圧が供給されても良いし、異なる電圧値の電源電圧が供給されても良い。
[3.第3実施形態]
[3-1.第1実施形態との相違点]
第3実施形態は、基本的な構成は第2実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1及び第2実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
図5に示す第3実施形態のECU1は、第2実施形態と比較すると、下記〈3-1a〉~〈3-1c〉の事項が異なる。
〈3-1a〉異常検出部45からサブCPU51へのメイン系異常通知には、検出された(即ち、発生した)異常を識別可能な識別情報が含まる。
〈3-1b〉サブCPU51から電源切替部70には、信号切替部60への切替指令とは別の電源切替指令が出力される。電源切替指令は、電源切替部70に対して、電源回路43からの電源電圧と、電源回路53からの電源電圧との、何れを選択して出力するかを指令できれば、どのような形態の信号でも良い。本実施形態では、電源切替指令として、例えば1本の信号線によって伝達される単一制御信号が用いられている。以下では、電源切替部70への電源切替指令としての単一制御信号を、信号切替部60への切替指令としての単一制御信号と区別するために、電源切替信号という。
そして、電源切替部70は、サブCPU51からの電源切替信号がハイとローとの一方である通常時レベルの場合には、電源回路43からの電源電圧をスイッチ30に供給する。また、電源切替部70は、サブCPU51からの電源切替信号が通常時レベルと異なる方の非通常時レベルである場合には、電源回路53からの電源電圧をスイッチ30に供給する。
〈3-1c〉サブCPU51は、異常検出部45からのメイン系異常通知を受けた場合に、図2のS130の処理を行うと共に、図6の処理も行う。
図6に示すように、サブCPU51は、S210にて、メイン系異常通知に含まれる異常の識別情報に基づいて、発生した異常がメインCPU41への電源電圧の異常であるか否かを判定する。
サブCPU51は、発生した異常がメインCPU41への電源電圧の異常ではないと判定した場合には、そのまま当該図6の処理を終了するが、発生した異常がメインCPU41への電源電圧の異常であると判定した場合には、S220に進む。
そして、サブCPU51は、S220では、電源切替部70への電源切替信号をデフォルト値としての通常時レベルから、非通常時レベルに切り替えることにより、スイッチ30に電源電圧を供給する電源回路を、電源回路43から電源回路53に変更する。
[3-2.効果]
以上詳述した第3実施形態によれば、前述した第2実施形態の効果を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
メイン系異常のうち、メインCPU41への電源電圧の異常が検出された場合にだけ、スイッチ30に電源電圧を供給する電源回路が、電源回路43から電源回路53に変更される。このため、電源回路43とメインCPU41とのうち、メインCPU41の動作だけが異常になった場合には、電源回路43からスイッチ30に引き続き電源電圧が供給されることなり、電源回路の変更が実施される機会を少なくすることができる。
[4.第4実施形態]
[4-1.第1実施形態との相違点]
第4実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
図7に示す第4実施形態のECU1は、第1実施形態と比較すると、下記〈4-1a〉~〈4-1c〉の事項が異なる。
〈4-1a〉サブ系回路部50は、メイン系回路部40と同様に、異常検出部55を備える。以下では、異常検出部55のことを、メイン系回路部40の異常検出部45と区別するために、サブ系異常検出部55とも言う。
サブ系異常検出部55は、WDC監視部56と、電源監視部57と、を備える。
WDC監視部56は、サブCPU51が正常であればサブCPU51から所定時間以内毎に出力されるはずのWDC信号を監視する。そして、WDC監視部56は、サブCPU51からWDC信号が出力されない継続時間が、上記所定時間よりも長く設定された閾値時間を超えた場合、あるいはWDC信号の出力周期が所定時間よりも短くなった場合に、サブCPU51が異常であると判定する。サブCPU51が異常であると判定されることは、サブCPU51の異常が検出されたことに該当する。
電源監視部57は、電源回路53からサブCPU51へ供給される電源電圧を監視し、当該電源電圧の値が所定の正常範囲内でなければ、当該電源電圧が異常であると判定する。WDC監視部56によってサブCPU51の異常が検出されていなくても、電源監視部57によってサブCPU51への電源電圧の異常が検出された場合には、サブCPU51が正常に動作しない可能性がある。
そして、サブ系異常検出部55は、WDC監視部56によりサブCPU51の異常が検出されるか、あるいは電源監視部57によりサブCPU51への電源電圧の異常が検出された場合に、サブ系異常が発生したことを示すサブ系異常通知を出力する。ここで言うサブ系異常とは、サブCPU51に関する異常であり、本実施形態では、サブCPU51の異常又はサブCPU51への電源電圧の異常である。
サブ系異常検出部55からのサブ系異常通知は、例えばSPI通信又はUART通信等のデータ通信による通知であって良い。サブ系異常通知にデータ通信が用いられる場合、サブ系異常通知には、検出された異常を識別可能な識別情報が含まれても良い。また、サブ系異常通知は、信号線の信号レベルによる通知であっても良い。この場合、信号線の信号レベルが、ハイとローとのうちで、予め定められた一方のレベルであれば、異常ありを示すように構成することができる。
そして、サブ系異常検出部55からのサブ系異常通知は、後述する遮断用スイッチ72と、メインCPU41とに入力されるようになっている。
なお、サブ系異常検出部55は、例えば、電源回路53から出力される複数の電源電圧のうち、サブCPU51へ供給される電源電圧とは別の電源電圧によって動作するように構成されて良い。また、サブ系異常検出部55は、例えば、電源回路43,53とは別の、図示されない電源回路から供給される電源電圧によって動作するように構成されて良い。
〈4-1b〉ECU1は、遮断用スイッチ72を更に備える。遮断用スイッチ72は、サブCPU51から信号切替部60へ切替指令を伝達するための信号線(以下、切替指令用信号線)上に設けられている。
遮断用スイッチ72のデフォルトの状態はオンである。そして、遮断用スイッチ72には、オフの指令として、サブ系異常検出部55からのサブ系異常通知が入力される。このため、遮断用スイッチ72は、サブ系異常検出部55からサブ系異常通知が出力されると、オンからオフに切り替わって、切替指令用信号線を遮断する。切替指令用信号線が遮断されることで、サブCPU51から信号切替部60への切替指令の伝達が遮断される。
そして、切替指令用信号線は、遮断用スイッチ72のオフによって遮断された場合には、信号切替部60に入力される切替指令としての単一制御信号が前述の通常時レベルに固定されるように構成されている。
よって、サブ系異常検出部55からサブ系異常通知が出力されて、遮断用スイッチ72がオフした場合には、サブCPU51から出力される切替指令に関わらず、信号切替部60では、第1スイッチ61と第2スイッチ62とのうち、第1スイッチ61がオンする。このため、スイッチ制御CPUは、メインCPU41に固定される。つまり、スイッチ制御CPUが、サブCPU51によって変更されてしまうことが阻止される。
〈4-1c〉ECU1では、サブ系異常検出部55及びメインCPU41によって、図8に示す処理も行われる。図8に示される処理は、例えば一定時間毎に繰り返し実行される。
図8に示すように、ECU1では、S310にて、サブ系異常検出部55が、WDC監視部56又は電源監視部57によってサブ系異常が検出されたか否かを判定する。
サブ系異常検出部55は、上記S310にて、サブ系異常が検出されたと判定した場合には、S320にて、メインCPU41及び遮断用スイッチ72へのサブ系異常通知を出力する。
サブ系異常検出部55からサブ系異常通知が出力されることにより、遮断用スイッチ72がオフして、サブCPU51から信号切替部60への切替指令の伝達が遮断される。詳しくは、切替指令としての単一制御信号のうち、非通常時レベルの単一制御信号の伝達が遮断される。
また、メインCPU41は、サブ系異常検出部55からのサブ系異常通知を受けると、S330にて、スイッチ30がフレームの送受信中であるか否かを判定し、フレームの送受信中であれば、スイッチ30におけるフレームの送受信が完了するまで待つ。そして、メインCPU41は、S330にて、スイッチ30がフレームの送受信中ではないと判定した場合には、S340に進む。つまり、メインCPU41は、スイッチ30においてフレームの送受信が完了していることを確認してから、S340に進む。なお、メインCPU41は、例えば、スイッチ30の制御用ポート35から、スイッチ30の状態を示すステータス情報を読み出し、この読み出したステータス情報により、スイッチ30がフレームの送受信中であるか否かを判定して良い。
そして、メインCPU41は、S340では、スイッチ30の制御用ポート35に出力する制御信号により、スイッチ30におけるフレームの宛先を変更する。具体的には、サブCPU51宛てのフレームがスイッチ30からメインCPU41に転送されるように、スイッチ30の設定を変更する。スイッチ30は、S340での設定変更により、サブCPU51宛てのフレームに含まれる宛先MACアドレスを、メインCPU41のMACアドレスに変更するようになっていても良い。
メインCPU41は、S340の処理を行った場合には、スイッチ30から、元々メインCPU41宛てのフレームと、本来ならばサブCPU51宛てのフレームとを、受信することになる。そして、受信した各フレームについて例えばロギング制御を行う。ここで言う「本来ならば」とは、サブ系異常が検出されていなければ、という意味である。
また、サブ系異常検出部55は、上記S310にて、サブ系異常が検出されていないと判定した場合には、サブ系異常通知を出力しない。そして、この場合には、S320~S340がスキップされる。
[4-2.効果]
以上詳述した第4実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
(4a)サブ系異常検出部55によってサブ系異常が検出された場合には、サブCPU51によってスイッチ制御CPUが変更されることが阻止される。よって、正常に動作しないサブCPU51によって、スイッチ制御CPUが誤ってメインCPU41からサブCPU51に変更されてしまうことを、抑制することができる。
(4b)サブ系異常検出部55によってサブ系異常が検出された場合には、遮断用スイッチ72がオフして、サブCPU51から信号切替部60への切替指令の伝達が遮断されことにより、サブCPU51によるスイッチ制御CPUの変更が阻止される。このため、スイッチ制御CPUの変更阻止の確実性を向上させることができる。
(4c)サブ系異常検出部55からのサブ系異常通知は、メインCPU41を介さずに、遮断用スイッチ72に出力される。このため、異常になったメインCPU41が遮断用スイッチ72をオフしてしまい、正常なサブCPU51による信号切替部60及びスイッチ30の制御が不能になってしまうことを、回避することができる。
(4d)サブ系異常検出部55からのサブ系異常通知は、遮断用スイッチ72だけでなく、メインCPU41にも入力される。そして、メインCPU41は、サブ系異常通知を受けた場合に、図8のS340の処理を行ってスイッチ30の設定を変更することにより、サブCPU51宛てのフレームがスイッチ30からメインCPU41に転送されるようにする。このため、本来ならばサブCPU51に転送される外部装置からのフレームが、メインCPU41に転送されるようになる。
よって、サブCPU51宛てのフレームは、正常なメインCPU41によって処理されることができる。例えば、サブCPU51宛てのフレームが、メインCPU41に受信されてロギング制御の対象とされることにより、サブCPU51宛てのフレームに含まれたデータが、メイン系回路部40の記憶装置42に記憶(即ち、ロギング)される。よって、データの消失を抑制することができる。
なお、上記第4実施形態では、メイン系回路部40の異常検出部45が第1の異常検出部に相当し、サブ系回路部50の異常検出部(即ち、サブ系異常検出部)55が第2の異常検出部に相当し、遮断用スイッチ72が阻止部に相当する。また、信号切替部60への切替指令としての単一制御信号のうち、非通常時レベルの単一制御信号が、「第2の処理部からの制御信号が信号切替部によって中継部に入力されるようにするための切替指令」に相当する。サブCPU51は、図2のS130~S150の処理を行うことで、第1の変更部として機能する。メインCPU41は、図8のS340の処理を行うことで、第2の変更部として機能する。
一方、上記第4実施形態の構成及び処理は、第2実施形態及び第3実施形態に対しても適用して良い。
[5.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
例えば、異常検出部45は、WDC監視部46と電源監視部47との一方だけを備えても良い。異常検出部55も、WDC監視部56と電源監視部57との一方だけを備えても良い。
また、ECU1にイーサネットとは別の通信プロトコルの通信線が接続され、当該通信線を介して受信されたデータも記憶装置42,52にロギングされて良い。別の通信プロトコルとしては、例えばCAN(即ち、Controller Area Network)又はLIN(即ち、Local Interconnect Network)であって良い。CANは登録商標である。
また、CPU、電源回路及び記憶装置を備える回路部の数は、2つに限らず、3つ以上であっても良い。そして、3つ以上の回路部のうちの少なくとも2つが、前述したメイン回路部40とサブ系回路部50との関係になっていれば良い。
また、本開示に記載のECU1及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載のECU1及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載のECU1及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されてもよい。ECU1に含まれる各部の機能を実現する手法には、必ずしもソフトウェアが含まれている必要はなく、その全部の機能が、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されてもよい。
また、上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
また、上述したECU1の他、当該ECU1を構成要素とするシステム、当該ECU1としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実体的記録媒体、中継部の制御方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
1…ECU、P1,P2…外部通信ポート、30…イーサネットスイッチ、41…メインCPU、51…サブCPU、43…電源回路、53…電源回路、45…異常検出部。

Claims (8)

  1. 外部装置とフレームを送受信するための少なくとも1つの外部通信ポート(P1,P2)と、
    第1の処理部(41)と、
    第2の処理部(51)と、
    前記第1の処理部へ電源電圧を供給するように構成された第1の電源部(43)と、
    前記第2の処理部へ電源電圧を供給するように構成された第2の電源部(53)と、
    前記少なくとも1つの外部通信ポートを介したフレームの送受信と、前記第1の処理部及び前記第2の処理部とのフレームの送受信とが可能であり、受信したフレームの中継を行うように構成された中継部(30)と、
    前記第1の処理部と、前記第1の電源部から前記第1の処理部へ供給される前記電源電圧との、少なくとも一方の異常を検出するように構成された異常検出部(45)と、
    前記異常検出部により前記第1の処理部と前記第1の処理部への前記電源電圧との少なくとも一方の異常が検出された場合に、前記中継部を制御する処理部を、前記第1の処理部から前記第2の処理部に変更すると共に、前記第1の処理部宛てのフレームが前記中継部から前記第2の処理部に転送されるように前記中継部の設定を変更するように構成された変更部(51,S130~S150)と、を備える、
    電子制御装置。
  2. 請求項1に記載の電子制御装置であって、
    前記変更部は、
    前記中継部を制御する処理部を、前記第1の処理部から前記第2の処理部に変更した後、前記中継部においてフレームの送受信が完了していることを確認してから、前記第1の処理部宛てのフレームが前記中継部から前記第2の処理部に転送されるように前記中継部の設定を変更するように構成されている、
    電子制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電子制御装置であって、
    前記異常検出部は、第1の異常検出部(45)であり、
    前記第2の処理部が、前記変更部として機能するように構成されており、
    更に、前記第2の処理部と、前記第2の電源部から前記第2の処理部へ供給される前記電源電圧との、少なくとも一方の異常を検出するように構成された第2の異常検出部(55)と、
    前記第2の異常検出部により前記第2の処理部と前記第2の処理部への前記電源電圧との少なくとも一方の異常が検出された場合に、前記中継部を制御する処理部が前記第2の処理部によって変更されることを、阻止するように構成された阻止部(72)と、を備える、
    電子制御装置。
  4. 請求項3に記載の電子制御装置であって、
    前記中継部を制御するための制御信号を、前記第1の処理部と前記第2の処理部とのうちの一方から前記中継部に入力させるように構成された信号切替部(60)、を更に備え、
    前記変更部として機能する前記第2の処理部は、
    前記第2の処理部からの前記制御信号が前記信号切替部によって前記中継部に入力されるようにするための切替指令を、前記信号切替部に出力することにより、前記中継部を制御する処理部を、前記第1の処理部から前記第2の処理部に変更するように構成され、
    前記阻止部は、
    前記第2の処理部から前記信号切替部への前記切替指令の伝達を遮断することにより、前記中継部を制御する処理部が前記第2の処理部によって変更されることを阻止するように構成されている、
    電子制御装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の電子制御装置であって、
    前記変更部は、第1の変更部(51,S130~S150)であり、
    更に、前記第2の異常検出部により前記第2の処理部と前記第2の処理部への前記電源電圧との少なくとも一方の異常が検出された場合に、前記第2の処理部宛てのフレームが前記中継部から前記第1の処理部に転送されるように前記中継部の設定を変更するように構成された第2の変更部(41,S340)、を備える、
    電子制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の電子制御装置であって、
    前記異常検出部により前記第1の処理部と前記第1の処理部への前記電源電圧との少なくとも一方の異常が検出された場合に、前記中継部に電源電圧を供給する電源部が、前記第1の電源部から、前記第1の電源部とは別の電源部に変更される、
    電子制御装置。
  7. 請求項6に記載の電子制御装置であって、
    前記異常検出部は、少なくとも前記第1の処理部へ供給される前記電源電圧の異常を検出するように構成され、
    前記異常検出部により前記第1の処理部への前記電源電圧の異常が検出された場合に、前記中継部に電源電圧を供給する電源部が、前記第1の電源部から前記別の電源部に変更される、
    電子制御装置。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の電子制御装置であって、
    前記別の電源部は、前記第2の電源部である、
    電子制御装置。
JP2019187729A 2019-10-11 2019-10-11 電子制御装置 Active JP7205439B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019187729A JP7205439B2 (ja) 2019-10-11 2019-10-11 電子制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019187729A JP7205439B2 (ja) 2019-10-11 2019-10-11 電子制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021064855A JP2021064855A (ja) 2021-04-22
JP7205439B2 true JP7205439B2 (ja) 2023-01-17

Family

ID=75486727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019187729A Active JP7205439B2 (ja) 2019-10-11 2019-10-11 電子制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7205439B2 (ja)

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001298459A (ja) 2000-04-12 2001-10-26 Nec Corp 系切替装置
JP2003524905A (ja) 1998-04-03 2003-08-19 ヴァーティカル・ネットワークス・インコーポレーテッド インテリジェント・ブリッジtdmおよびパケット・バスを用いて音声およびデータを伝送するシステムおよび方法
JP2007067540A (ja) 2005-08-29 2007-03-15 Mitsubishi Electric Corp 二重系系切替装置
JP2009166549A (ja) 2008-01-11 2009-07-30 Denso Corp 車両用電子制御装置
JP2009184423A (ja) 2008-02-04 2009-08-20 Denso Corp 車両用電子制御装置
JP2009194787A (ja) 2008-02-18 2009-08-27 Hitachi Kokusai Electric Inc ゲートウェイ装置
WO2012102170A1 (ja) 2011-01-25 2012-08-02 アラクサラネットワークス株式会社 ネットワーク中継システム及びネットワーク中継装置
WO2013058179A1 (ja) 2011-10-19 2013-04-25 日本電信電話株式会社 光ネットワークシステム
JP2016060413A (ja) 2014-09-19 2016-04-25 日立オートモティブシステムズ株式会社 車両用電子制御装置及び制御方法
WO2017056688A1 (ja) 2015-09-29 2017-04-06 日立オートモティブシステムズ株式会社 監視システム及び車両用制御装置
JP2017229030A (ja) 2016-06-24 2017-12-28 富士通株式会社 Vm切り替えプログラム、情報処理装置およびvm切り替え方法

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003524905A (ja) 1998-04-03 2003-08-19 ヴァーティカル・ネットワークス・インコーポレーテッド インテリジェント・ブリッジtdmおよびパケット・バスを用いて音声およびデータを伝送するシステムおよび方法
JP2001298459A (ja) 2000-04-12 2001-10-26 Nec Corp 系切替装置
JP2007067540A (ja) 2005-08-29 2007-03-15 Mitsubishi Electric Corp 二重系系切替装置
JP2009166549A (ja) 2008-01-11 2009-07-30 Denso Corp 車両用電子制御装置
JP2009184423A (ja) 2008-02-04 2009-08-20 Denso Corp 車両用電子制御装置
JP2009194787A (ja) 2008-02-18 2009-08-27 Hitachi Kokusai Electric Inc ゲートウェイ装置
WO2012102170A1 (ja) 2011-01-25 2012-08-02 アラクサラネットワークス株式会社 ネットワーク中継システム及びネットワーク中継装置
WO2013058179A1 (ja) 2011-10-19 2013-04-25 日本電信電話株式会社 光ネットワークシステム
JP2016060413A (ja) 2014-09-19 2016-04-25 日立オートモティブシステムズ株式会社 車両用電子制御装置及び制御方法
WO2017056688A1 (ja) 2015-09-29 2017-04-06 日立オートモティブシステムズ株式会社 監視システム及び車両用制御装置
JP2017229030A (ja) 2016-06-24 2017-12-28 富士通株式会社 Vm切り替えプログラム、情報処理装置およびvm切り替え方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
沖田 英樹 ほか,経路制御部の冗長化によるルータ高可用化方式 Highly Available Network Node with Redundant Routing Modules,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.103 No.624 IEICE Technical Report,日本,社団法人電子情報通信学会 The Institute of Electronics,Information and Communication Engineers,2004年01月22日,pp.43-46

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021064855A (ja) 2021-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4407752B2 (ja) 故障箇所検出装置及び通信装置並びに故障箇所検出方法
US8953438B2 (en) Multiple source virtual link reversion in safety critical switched networks
JP6967664B2 (ja) ゲートウェイ装置
KR20190000514A (ko) 차량 네트워크에서 진단 오류 방지를 위한 방법 및 장치
CN111585835B (zh) 一种带外管理系统的控制方法、装置和存储介质
US10873600B2 (en) Information processing device, information processing system, information processing method, and information processing program
US10298520B2 (en) Relay apparatus
JP6176199B2 (ja) 伝送路異常検出装置
EP2680476B1 (en) Communications apparatus, system and method with error mitigation
US20140298076A1 (en) Processing apparatus, recording medium storing processing program, and processing method
KR100976710B1 (ko) 차량용 게이트웨이 장치
JP7205439B2 (ja) 電子制御装置
CN115733729B (zh) 通信故障处理方法、系统及设备
CN110073343B (zh) 微型计算机和逻辑电路
JP2020137010A (ja) 電子制御装置
JP5176914B2 (ja) 伝送装置及び冗長構成部の系切替え方法
US11936493B2 (en) Onboard apparatus, onboard communication system, and communication control method
JP6365876B2 (ja) ノード
KR102290796B1 (ko) Lin 통신 오류 발생에 따른 ecu 자동 재시작 방법
US11535179B2 (en) Vehicle communication system
JP2008278246A (ja) 通信システム、通信装置及び通信方法
US11757799B2 (en) Line monitor device and network switch
JP2018086950A (ja) 通信システム
JP2014007601A (ja) 組込インタフェース回路
JP2007026038A (ja) パス監視システム,パス監視方法,およびパス監視プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221212

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7205439

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151