JP7202216B2 - 鋳型用接着剤及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(2) 前記無機フィラーにおける、蛍光X線分析方法によって測定されるAl2O3の含有割合が、14質量%以上である前記態様(1)に記載の鋳型用接着剤。
(3) 前記無機フィラーにおける、蛍光X線分析方法によって測定されるNa2O 及びK2O の合計量の含有割合が、2質量%以下である前記態様(1)又は前記態様(2)に記載の鋳型用接着剤。
(4) 前記無機フィラーのかさ比重が0.1~0.6g/cm3 である前記態様(1)乃至前記態様(3)の何れか1つに記載の鋳型用接着剤。
(5) 平均粒子径が1~50nmである微細粒子を更に含有する前記態様(1)乃至前記態様(4)の何れか1つに記載の鋳型用接着剤。
(6) 前記常温硬化性樹脂が、溶剤の揮発により固化乃至は硬化する樹脂である前記態様(1)乃至前記態様(5)の何れか1つに記載の鋳型用接着剤。
(7) 30℃における粘度が4000~250000mPa・sである前記態様(1)乃至前記態様(6)の何れか1つに記載の鋳型用接着剤。
(8) 耐火度がSK15以上であり、且つ、平均粒子径が0.1~20μmである無機フィラーを、常温硬化性樹脂の溶液に添加して、30℃における粘度が4000~250000mPa・sである鋳型用接着剤を得ることを特徴とする鋳型用接着剤の製造方法。
・無機フィラー:カオリンクレーa(竹原化学工業株式会社製、製品名:RC1、平均 粒子径:0.4μm)
・無機フィラー:カオリンクレーb(山陽クレー工業株式会社製、製品名:BIカオリ ン、平均粒子径:3.0μm)
・無機フィラー:カオリンクレーc(竹原化学工業株式会社製、製品名:NNカオリン クレー、平均粒子径:8.0μm)
・無機フィラー:カオリンクレーd(カオリンクレーcを篩分けし、粒子径の小さいも のを取り除き、平均粒子径:25μmの粒子としたもの。)
・無機フィラー:アルミナa(鱗片状アルミナ、キンセイマテック株式会社製、製品名 :セラフ、平均粒子径:2.0μm)
・無機フィラー:アルミナb(粒状アルミナ、住友化学株式会社製、製品名:AM-2 8B、平均粒子径:19μm)
・無機フィラー:アルミナc(粒状アルミナ、住友化学株式会社製、製品名:AA-1 8、平均粒子径:22μm)
・無機フィラー:ろう石クレーa(山陽クレー工業株式会社製、製品名:TPクレー、 平均粒子径:8.0μm)
・無機フィラー:ろう石クレーb(株式会社勝光山鉱業所製、製品名:乾式クレー、平 均粒子径:11.0μm)
・無機フィラー:ろう石クレーc(株式会社勝光山鉱業所製、製品名:DLクレー、平 均粒子径:28.0μm)
・無機フィラー:ムライト(共立マテリアル株式会社製、製品名:KM101,平均粒 子径:0.7μm)
・無機フィラー:陶石クレー[天草原石(製品名、共立マテリアル株式会社製)をボー ルミル等で破砕した後に篩い分けし、平均粒子径:4.0μmの粒子 としたもの。]
・無機フィラー:ベントナイト(クニミネ工業株式会社製、製品名:クニゲルVA、平 均粒子径:6.5μm)
・無機フィラー:マイカ(株式会社セイシン企業製、製品名:セイシンマイカCS-0 5、平均粒子径:5.0μm)
・無機フィラー:凝灰岩[石川ライト6号(製品名、石川ライト工業株式会社製)をボ ールミル等で破砕した後に篩分けし、平均粒子径:12μmの粒子と したもの。]
・樹脂溶液:酢酸ビニル樹脂溶液[ゴーセニール M50-Y5(製品名、日本合成化 学工業株式会社製)に溶剤(アセトン)を添加し、固形分(樹脂分)を1 5質量%に調整したもの。]
・樹脂溶液:クロロプレンゴム溶液[ハマタイトA-862-B(製品名、横浜ゴム株 式会社製)に溶剤(アセトン)を添加し、固形分(樹脂分)を20質量% に調整したもの。]
・樹脂溶液:ニトリルゴム溶液[ウェルボンドスーパー(製品名、横浜ゴム株式会社製 )に溶剤(アセトン)を添加し、固形分(樹脂分)を20質量%に調整し たもの。]
・微細粒子:アエロジル(日本アエロジル株式会社製、製品名:AEROSIL R8 12、平均粒子径:約7nm)
・微細粒子:アルミナ微粉(TECNAN社製、製品名:TECNAPOW-Al2O 3、平均粒子径:約22nm)
・界面活性剤:シリコーン系界面活性剤(ビックケミージャパン株式会社製、製品名: BYK-370)
・界面活性剤:非イオン系界面活性剤(日信化学工業株式会社製、製品名:オレフィン E1004)
日機装株式会社製のマイクロトラック粒度分析装置(製品名:MT3200II)を用いて、試料(無機フィラー、微細粒子)の粒度分布から、積算値50%の粒子径を平均粒子径(D50)とした。
JIS R2204:1999「耐火物及び耐火物原料の耐火度試験方法」に規定される試験法に従い、耐火度(SK番号)を測定した。
日本粉体工業技術協会SAP05-98:2013に準拠して、パウダーテスタPT-E(製品名、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて、測定円台に試料容器(容積:100mL)を置き、試料用ホッパーを振動させ、目開き:710μmの網を通して試料を落下させて、試料容器に山盛りに充填し、試料容器の上部においてすり切りヘラですり切りし、その重量を測定することにより、ゆるみかさ比重を求めた。
実施例及び比較例において得られた鋳型用接着剤の粘度を、それぞれ、JIS K7117-1:1999「プラスチック-液状、乳濁状又は分散状の樹脂-ブルックフィールド形回転粘度計による見掛け粘度の測定方法」に準拠して、B形粘度測定装置を用いて測定した。
遠沈管(内径:1.2cm×高さ:10.5cm)の10mLの目盛りまで試料(鋳型用接着剤)を入れ、遠心分離機を用いて3000rpmの回転数にて60分間、遠心分離を行った。その後、遠心分離機より遠沈管を取り出し、試料(鋳型用接着剤)における無機フィラーの分離状態を目視にて観察し、以下の基準に従って評価した。なお、○又は△と評価された試料は、実用上、鋳型用接着剤として問題なく使用することが可能である。
○:無機フィラーの分離は認められない。
△:試料液面から分離面までの距離(接着剤溶液からなる層の厚さ)が1cm以内で ある。
×:試料液面から分離面までの距離(接着剤溶液からなる層の厚さ)が1cmを超え る。
遠沈管(内径:1.2cm×高さ:10.5cm)の10mLの目盛りまで試料(鋳型用接着剤)を入れ、その状態で3ヶ月間、静置した。3ヶ月経過後の試料(鋳型用接着剤)における無機フィラーの分離状態を目視にて観察し、以下の基準に従って評価した。なお、◎、○又は△と評価された試料は、実用上、鋳型用接着剤として問題なく使用することが可能である。
◎:無機フィラーの分離は認められない。
○:遠沈管の上方と下方とを比較すると、色合いの差こそ認められるものの、無機フ ィラーの分離は認められない。
△:試料液面から分離面までの距離(接着剤溶液からなる層の厚さ)が1cm以内で ある。
×:試料液面から分離面までの距離(接着剤溶液からなる層の厚さ)が1cmを超え る。
レジンコーテッドサンドを用いて、直径:30mm×高さ:20mmの円筒形テストピースを造型し、空冷にて室温まで冷却した。次いで、テストピースにおける一方の端面に試料(鋳型用接着剤)の0.4gを塗布し、そこに他のテストピースの端面を貼り合わせて1分間、圧着し、その後24時間、室温下で放置した。かかる放置の後、貼り合わせられた二つのテストピースを、1000℃に加熱された高温焼成炉の中に3分間、載置した。高温焼成炉からテストピースを取り出し、その貼り合わせられた部分における隙間(接着部分)を目視にて観察し、以下の基準に従って評価した。なお、○又は△と評価された試料は、実用上、鋳型用接着剤として問題なく使用することが可能である。
○:変化は認められない。
△:隙間が僅かに広がっている。
×:隙間が大きく広がっている。
先ず、図1に示されるように、予めレジンコーテッドサンド(RCS)で作製された、上部に溶湯注入口2と下部に中子の幅木固定部4(この部分は鋳物からの廃中子の排出口となる)を有する半割れ中空主型6(キャビティ直径:60mm、高さ:60mm)内に、RCSを用いて作製した幅木部8を有する円形無空中子10(直径:50mm、高さ:50mm)を幅木固定部4で接着固定した後、更に相方中空主型6を接着固定して、試験用砂型12を作製する。中空主型6内に収容される円形無空中子10としては、一体物として造型されたものを、高さが半分(25mm)の部位にて切断し、その切断によって生じた二つの部材(10a、10b)を、それら部材の対向する面に実施例又は比較例で得られる試料(鋳型用接着剤)の1gを塗布し、貼り合わせて1分間、圧着し、その後24時間、室温で放置したものを用いた。理解を容易なものとするために、図1及び図2において、円形無空中子10を構成する二つの部材10a、10b間の接着面(接着線)を、太点線で示す。
◎:バリの発生は認められない。
○:バリの発生が認められるものの、その大きさは指にかかる程度の微小なものであ る。
△:バリの発生が認められ、その突起高さが5mm未満である。
×:バリの発生が認められ、その突起高さが5mm以上である。
6 主型 8 幅木部
10 円形無空中子 12 鋳造試験用砂型
14 廃中子排出口 16 鋳物
20 テストピース
Claims (8)
- 個別に作製された鋳型同士の接着に用いられる鋳型用接着剤にして、
常温硬化性樹脂と、
耐火度がSK15以上であり、且つ、平均粒子径が0.1~20μmである無機フィラーとを含有し、
前記無機フィラーの含有割合が30~80質量%であることを特徴とする鋳型用接着剤。 - 前記無機フィラーにおける、蛍光X線分析方法によって測定されるAl2O3の含有割合が、14質量%以上である請求項1に記載の鋳型用接着剤。
- 前記無機フィラーにおける、蛍光X線分析方法によって測定されるNa2O 及びK2O の合計量の含有割合が、2質量%以下である請求項1又は請求項2に記載の鋳型用接着剤。
- 前記無機フィラーのかさ比重が0.1~0.6g/cm3 である請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の鋳型用接着剤。
- 平均粒子径が1~50nmである微細粒子を更に含有する請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の鋳型用接着剤。
- 前記常温硬化性樹脂が、溶剤の揮発により固化乃至は硬化する樹脂である請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の鋳型用接着剤。
- 30℃における粘度が4000~250000mPa・sである請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の鋳型用接着剤。
- 耐火度がSK15以上であり、且つ、平均粒子径が0.1~20μmである無機フィラーを、常温硬化性樹脂の溶液に添加して、30℃における粘度が4000~250000mPa・sである鋳型用接着剤を得ることを特徴とする鋳型用接着剤の製造方法。
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JP2006247743A (ja) | 2004-05-21 | 2006-09-21 | Kao Corp | レジンコーテッドサンド |
JP2010017752A (ja) | 2008-07-14 | 2010-01-28 | Itochu Ceratech Corp | 精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材及びそれを用いた精密鋳造用鋳型 |
JP6192633B2 (ja) | 2012-08-02 | 2017-09-06 | 積水化学工業株式会社 | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
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