JP7201161B2 - 吸収式冷凍機用作動媒体及びこれを用いた吸収式冷凍機 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収冷凍機用作動媒体およびこれを用いた吸収式冷凍機に関する。
従来の吸収式冷凍機に一般的に用いられている作動媒体は、臭化リチウム-水系であり、冷媒が水、吸収液が臭化リチウムである。したがって、冷媒が水であるために、冷熱を製造する蒸発器において冷媒である水が蒸発器内で凍結することから、通常の仕様の吸収式冷凍機では氷点以下の温度の熱媒体を製造することは困難である。
氷温以下の温度を吸収式冷凍機で発生させるための冷媒として、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコールまたは該アルコールと水との混合溶液を使用する方法が、特許文献1に開示されている。
循環冷却水系の腐食抑制剤として、アルカリ金属水酸化物と、有機ホスホン酸、ホスホノカルボン酸等の有機酸とを含む組成物が、特許文献2に開示されている。
特許第2512095号公報 特開2005-290424号公報
水またはプロパノール等の低級アルコール単体では、構造材料、たとえばSS400に対する腐食性はそれほど強くないが、水を添加し水溶液にした場合、腐食性特に気相部においての腐食性が著しく増加する。この腐食性の増加は、水に溶出した鉄イオンや腐食により生成した鉄酸化物が触媒となって腐食を加速させ、アルコールを酸化させ酸(1級アルコールの場合)やアルデヒド(2級アルコールの場合)が生成するためであると考えられる。したがって、冷媒にプロパノール-水混合冷媒を使用して吸収冷凍機を構成する場合は、混合冷媒による腐食を防止する技術を確立することが不可欠である。
特許文献1においては、腐食抑制剤に関する記載はない。特許文献2においては、低級アルコールが含まれる冷媒系に関する記載はない。
そこで、本発明の目的は、構造材の腐食を高度に抑制可能な吸収式冷凍機用作動媒体およびこれを用いた吸収式冷凍機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の一形態に係る吸収式冷凍機用作動媒体は、冷媒としてのプロパノール水溶液と、腐食抑制剤と、を含む。
本発明によれば、構造材の腐食を高度に抑制可能な吸収式冷凍機用作動媒体およびこれを用いた吸収式冷凍機を提供することができる。
吸収式冷凍機のサイクル図を示す。 吸収式冷凍機のサイクル系統図を示す。 種々の有機溶剤における飽和蒸気圧の温度依存性を示すグラフである。 1-プロパノール水溶液と水の蒸気圧の温度依存性を示すグラフである。 1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、および2-ブタノールの凝固点の濃度依存性を示すグラフである。 1-プロパノール水溶液に、腐食抑制剤として各濃度のLiOHを添加した場合の凝固点のLiOH濃度依存性を示すグラフである。 1-プロパノール水溶液に腐食抑制剤として各濃度のLiMoOを添加した場合の凝固点のLiMoO濃度依存性を示すグラフである。 LiOHを添加した水-1-プロパノール混合冷媒中での腐食試験で発生したガス量のLiOH濃度依存性を示すグラフである。 LiMoOを添加した水-1-プロパノール混合冷媒中での腐食試験で発生したガス量のLiMoO濃度依存性を示すグラフである。
本発明は、水の凝固点(氷温)以下の冷熱を発生させる吸収冷凍機用作動媒体およびこれを用いた吸収式冷凍機に係り、特に冷媒に水-アルコール水溶液を使用した場合に、この冷媒にさらに腐食抑制剤としてアルカリ金属塩(アルカリ金属の水酸化物)、アルカリ土類金属塩(アルカリ土類金属の水酸化物)または酸素酸塩を添加することにより、アルコール水溶液以上の低い凝固温度を有し、さらに冷凍機の主要構成部材を高度に腐食抑制した耐食性に優れた吸収式冷凍機用作動媒体およびこれを用いた吸収式冷凍機に関する。
従来の低温吸収式冷凍機で使用していたLiBr-水のような塩水溶液を混合冷媒とした場合、図1(a)に示すように、蒸発器では冷媒中の水成分のみが蒸発し吸収器においてLiBr水溶液に吸収される。凝縮液は水であり、冷媒中の塩濃度は蒸発器での冷媒蒸発量 (水蒸気量) と凝縮器からの戻り液量 (水量)の バランスにより決定される。
そのためリアルタイムでの溶液循環液量のモニターと制御が必要不可欠となる。蒸発器での水の蒸発量に対し凝縮器から戻る水の量が多い場合、混合冷媒中の塩濃度が減少するため混合冷媒の凝固点は上昇し凍結の恐れが生じる。逆に水の蒸発量に対し凝縮器から戻る水の液量が少ない場合、混合冷媒中の塩濃度が増大するため冷媒の凝固点は降下するが、この傾向が進みすぎると塩の溶解度以上の濃度になり混合冷媒の結晶化の恐れが生じる。
しかしながら、図1(b)に示すように、冷媒にアルコールと水を混合させたアルコール水溶液のように、両者とも蒸発する性質のものを冷媒に使用することにより、塩を使用した場合に懸念される冷凍機運転中の冷媒濃度変動のリスクを回避することができる。表1に候補となるアルコールの物性の一覧を示す。
Figure 0007201161000001
炭素数が3以下のアルコールでは水と全溶解する。また、低級アルコールの凝固点は、-100℃程度以下であり、水と混合させ水溶液とした場合でも凝固点が0℃以下になると期待できる。また、低級アルコールはメタノール以外は安全性も高い。しかし、使用するアルコールの蒸気圧が水の蒸気圧より高く沸点が水の沸点より低い場合、蒸気側ではアルコールの濃度が高くなる。逆にアルコールの蒸気圧が水の蒸気圧より低く沸点が水の沸点より高い場合は、蒸気側でアルコールの濃度が低くなる。このことから、水とのバランスを常に一定に保ち混合冷媒とその蒸気のアルコール濃度を安定化させるためには、水と該当するアルコールの蒸気圧が近いことが必要となる。
また、アルコールの濃度バランスが崩れた場合でも、全濃度域で水に溶解すれば、溶液分離等の問題は回避される。その点から1-プロパノールが最も冷媒として適しているといえる。2-プロパノールは蒸気圧が水の蒸気圧と若干異なるが(図3)、全濃度域で水と溶解することから混合冷媒として使用できる。従って、主成分はこれらの理由により1-プロパノールまたは2-プロパノールが良いが、それぞれ単体で使用するばかりでなくプロパノール以外のアルコールを、例えば炭素数が2以下のエタノール、メタノールや逆に炭素数が4以上のブタノール、ハキサノール、オクタノール等のアルコールを混合させても良い。もちろん、それらの異性体も同様に添加しても良い。ただし、それらの濃度は主成分であるプロパノールの濃度より低いことが必要である。
しかし、プロパノール-水混合冷媒系においては、上記のように、気相部において腐食性が著しく増加する。当該増加を抑制するために、従来の腐食抑制剤が、プロパノール-水混合冷媒に対しても同様の効果を示すかどうかは不明である。
なお、従来、冷却水中で使用されている腐食抑制剤は、その機構に基づいて大きく分けて、以下のような種類に分類される。
(1)吸着型インヒビタでは化学吸着:
[M]+RX:→[M]:XR
(2)酸化型インヒビタでは水酸化物沈殿の生成:
n++n:OH→[Mn+(:OH)n]
(3)沈殿型インヒビタでは錯体沈殿の生成:
n++nRX:→[Mn+(:XR)n]
ここで、[M]やMn+はルイス酸であり、RX:、:OH、RX:などはルイス塩基である。
そこで、鋭意研究を進めた結果、プロパノール-水混合冷媒系においては、SS400等の鉄系の材料の腐食を抑制する物質として、アルカリ金属塩(水酸化アルカリ金属)、アルカリ土類金属塩(水酸化アルカリ土類金属)、または酸素酸塩を添加することにより、十分な腐食抑制効果を示すことができ、プロパノール-水混合冷媒を使用して氷点下冷熱を発生させる吸収式冷凍機を構成することが可能となる。水酸化アルカリ金属または水酸化アルカリ土類金属と、酸素酸塩とを併用しても効果はある。
アルカリ金属塩の一例であるアルカリ金属の水酸化物としては、LiOH、NaOH、KOH、RbOH、およびCsOHのいずれでも腐食抑制効果を示す。そのうちLiOH、NaOH、KOHが溶解性や腐食抑制効果の観点から好ましい。特に吸収液として、LiBrを使用することから、同じアルカリ金属であるLiの水酸化物を使用することが特に好ましい。アルカリ金属の水酸化物の濃度は、0.1M添加されていれば防食効果が得られるが、それよりも薄い0.02Mでも十分な腐食抑制効果が得られる。0.1M以上添加しても効果は得られるが、高価となる。また、0.005M以下になるとアルカリ金属の水酸化物腐食抑制作用が小さくなるとともに、消耗することにより腐食抑制作用がなくなる恐れが生じる。これらのことから最適濃度範囲は、0.02~0.15Mである。
また、アルカリ土類金属塩の一例であるアルカリ金属土類金属の水酸化物としては、Be(OH)、Mg(OH)、Ca(OH)、Sr(OH)、およびBa(OH)があり、いずれも腐食抑制効果を示す。そのうちCa(OH)が溶解性や腐食抑制効果の観点から好ましい。アルカリ土類金属の水酸化物は、0.1Mの濃度で添加されていれば防食効果が得られるが、それよりも薄い0.02Mでも十分な腐食抑制効果が得られる。0.1M以上添加しても効果は得られるが、高価となる。また0.005M以下になると、アルカリ土類金属の水酸化物の腐食抑制作用が小さくなるとともに、消耗することにより腐食抑制作用がなくなる恐れが生じる。これらのことから最適濃度範囲は、0.02~0.15Mである。Ca(OH)は溶解度が低いため(25℃で約0.02M)、飽和溶液を用いてもよい。
酸素酸塩としては、モリブデン酸塩、タングステン酸塩、バナジン酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩、ポリリン酸塩、ホスホン酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、過塩素酸塩、スルホン酸塩等がある。具体的には、モリブデン酸リチウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸アンモニウム、タングステン酸ナトリウム、バナジン酸アンモニウム、オルトバナジン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、ホスホン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素アンモニウム、ピロリン酸水素ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム等があるが、上記の酸素酸塩であれば特に限定はなく腐食抑制作用を示す。
酸素酸塩は、0.01Mの濃度で添加されていれば防食効果が得られる。それよりも薄い0.002Mでも十分な腐食抑制効果が得られるが、腐食抑制作用は濃度の低下とともに小さくなる。また0.002M以下になると腐食抑制作用が小さくなるとともに、消耗することにより腐食抑制作用がなくなる恐れが生じる。これらのことから最適濃度範囲は、0.002~0.01Mである。これらのアルカリ金属の水酸化物や酸素酸塩を添加することにより腐食を抑制することができるが、それ以外の効用として添加により凝固点が低下するということが挙げられる。これらの物質の濃度の増加とともに凝固点は低下する。
吸収式冷凍機においては伝熱管に銅(銅合金)が一般的に使用される。そのため銅を防食することを考慮して銅の腐食抑制剤を上記腐食抑制剤とともに添加しても良い。銅の溶解抑制剤は、銅と不溶性化合物を形成する化合物と界面活性剤からなる。銅と不溶性の錯体を形成する化合物として、ベンゾトリアゾールで代表されるトリアゾール、トリアゾール誘導体、キナルジン酸塩、オキシンなどの複素環を有する化合物のほかベンゾインオキシム、アントラニル酸、サリチルアルドキシム、ニトロソナフトール、クペロン、ハロ酢酸、およびシステインなどがあげられる。これらの含有量は0.005~0.2Mが好ましく、特に0.02~0.1M程度が最も好ましい。
次に、吸収式冷凍機10の構成について説明する
図2は、吸収式冷凍機10のサイクル系統図を示している。
吸収式冷凍機10は、蒸発器1、吸収器2、高温再生器3、低温再生器4、凝縮器5、熱交換器6、およびドレインクーラ7から構成されている。このうち、蒸発器1、吸収器2および凝縮器5内は、数mmHg程度の真空に保たれている。
蒸発器1内の冷媒には水-1-プロパノールの混合冷媒(以下、単に「混合冷媒」ともいう。)が使用されており、水のモル分率は封入時で0.85である。この冷媒には、水-1-プロパノールの混合冷媒の高い腐食性を緩和するために、腐食抑制剤として0.3%LiOHが添加されている。吸収器2の吸収液としては、水蒸気圧が極めて小さい濃厚LiBr溶液を使用している。なお、高温再生器3及び低温再生器4は、合わせて「再生器」とも呼ぶ。
蒸発器1の下部には、蒸発器1の底部に滞留する混合冷媒を蒸発器1の上部から散布するためのポンプ8が設置されている。また、吸収器2の下部には、吸収器2の底部に滞留する吸収液を吸収器2の上部から散布するためのポンプ9が設置されている。
低温媒体の供給時には、蒸発器1の上部より凝縮器5で生成した水-1-プロパノール混合冷媒および蒸発器1内の底部に滞留する水-1-プロパノール混合冷媒を散布し、蒸発器1内に設置した冷却配管の外面で混合冷媒を真空蒸発させる。その気化熱により冷却配管内の冷媒を冷却し-10℃の低温媒体を得る。
しかし、真空蒸発を継続すると発生する混合冷媒蒸気により真空度が低下し冷却効率が低下する。そこで、真空蒸発を効率良く継続させるために、蒸発器1で発生する混合冷媒蒸気を取り除き、真空を維持する必要が生じる。このために、蒸発器1で発生した混合冷媒蒸気は、吸収器2で濃厚LiBr溶液に吸収させている。混合冷媒蒸気の吸収により希釈された吸収液(希溶液)は、熱交換器6で加熱された後に高温再生器3および低温再生器4に送られる。
高温再生器3においては、吸収液が外部から熱源として供給される蒸気等により加熱濃縮される。これにより生成した混合冷媒蒸気は、低温再生器4を加熱することにより凝縮して混合冷媒になり、凝縮器5内で散布される。なお、高温再生器3を通過した熱源の蒸気等は、凝縮水となり、ドレインクーラ7にて希溶液の加熱に利用され更に冷却され、ドレインとして排出される。
低温再生器4において吸収液の加熱により生成した混合冷媒蒸気は、凝縮器5内で冷却水により凝縮した後、蒸発器1に送られる。温められた冷却水は、クーリングタワー等で大気中への放熱により冷却される。
各有機溶剤の蒸気圧と温度との関係は、数式(1)のアントワン式と呼ばれる実験式により良好に近似されることが知られている。数式(1)において、A、B、Cは、物質により定まるアントワン定数、Tは絶対温度、pは飽和蒸気圧[Pa]を示す。
(数1)
logp=A-(B/(T+C)) ・・・(1)
表2に使用した各有機溶剤のアントワン定数を示す(例えば、丸善「化学工学便覧」化学工学会編 改訂6版(1999)参照)。
Figure 0007201161000002
図3は、計算した種々の有機溶剤における飽和蒸気圧の温度依存性を示すグラフである。吸収冷凍機の動作温度域で水とほぼ同じ蒸気圧特性を示すのは、1-プロパノールと2-ブタノールである。しかし、実際の冷媒はアルコール単体ではなく水溶液であるため、図3の結果は冷媒としての有機溶剤選定の参考にはなるが、アルコール水溶液としての蒸気圧は、各々の水溶液濃度において実際に計測する必要がある。
図4は、1-プロパノール水溶液(水モル分率:X)と水の蒸気圧の温度依存性を示すグラフである。水モル分率Xは、水のモル濃度をX1、1-プロパノールのモル濃度をX2とした場合、X1/(X1+X2)で表わした値である。1-プロパノール水溶液(水モル分率:X)と水の蒸気圧が近いので、混合冷媒のアルコール濃度の安定性という観点から、1-プロパノール水溶液が冷媒としての特性に優れていることが理解できる。
表3に、図2に示した吸収冷凍機10に封入した混合冷媒中のアルコールの初期および1000h運転後(サイクル)における濃度および種類を変化させた場合の凝縮器5中のアルコール濃度を示している。
Figure 0007201161000003
メタノール水溶液またはエタノール水溶液を混合冷媒として使用した場合、図3に示したようにそれらの物質の蒸気圧が水より高いために、蒸発器1、高温再生器3および低温再生器4においてはアルコール成分が主体に蒸発する。また高温再生器3および低温再生器4でアルコール成分が主体的に蒸発することから、凝縮器5での凝縮液のアルコール濃度は高くなる。そのためサイクルを組んだ場合、蒸発器1での蒸発量と凝縮器5での凝縮液量のバランスが崩れると、液量のバランスだけではなく系全体のアルコール濃度バランスが崩れ、冷凍機10としてのサイクル運転が継続できなくなる。
これに対し、1-プロパノールや2-ブタノールは、表1や図3に示すように沸点および蒸気圧が水と近いために、1000h運転後においてもアルコールの濃度バランスが封入初期の状態とほとんど同じである。仮に液量のバランスが崩れても、アルコールの濃度バランスは維持される。このような場合、安定した運転が可能となる。
図5は、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、および2-ブタノールの凝固点の濃度依存性を示すグラフである。1-ブタノールおよび2-ブタノールは、それらの濃度上昇とともに若干凝固点が低下するが水モル分率0.9以下になると低下しなくなる。これはブタノールが水に溶解しなくなるためであり、目的の-5℃以下の温度を得ることは困難である。これに対し、1-プロパノールおよび2-プロパノールを使用した場合、濃度上昇とともに凝固点は低下する。プロパノールは水と全溶解する。目標の-5℃を達成させるためには、いずれにおいても濃度を水モル分率で0.95以下にすることで達成することができる。これにより、氷点以下の作動冷媒を提供することができる。水と全溶解するために、仮にアルコールの濃度バランスが崩れても溶液分離等の問題は回避される。
図6は、1-プロパノール水溶液に、腐食抑制剤として各濃度のLiOHを添加した場合の凝固点のLiOH濃度依存性を示すグラフである。LiOHを添加することで、凝固点が低下し、その度合いはLiOH濃度の増加とともに大きくなる。たとえば-15℃の低温を得たい場合は、LiOHを添加しない場合はプロパノール濃度を水モル分率で0.6以下の高濃度にしないといけない。一方、LiOHを0.7wt%添加するとプロパノール濃度は水モル分率で0.85程度でよく、低濃度の1-プロパノールで目的の温度を達成ですることができる。
図7は、1-プロパノール水溶液に腐食抑制剤として各濃度のLiMoOを添加した場合の凝固点のLiMoO濃度依存性を示すグラフである。LiMoOを添加することで、凝固点が低下し、その度合いはLiMoO濃度の増加とともに大きくなる。しかし、その程度はLiOHほどではなく、また0.3wt%くらいで頭打ちとなり、それ以上の添加ではあまり凝固点は下がらない。
本発明の効果を確認するために、種々のアルカリを混合冷媒に添加した溶液中に構造材であるSS400の腐食試験を実施し、腐食により発生するガス量を測定した。腐食のアノード反応は、下記反応式(1)に示す鉄の溶解反応である。それと対になるカソード反応は、脱気条件下であるため、下記反応式(2)で示す水素ガス発生反応である。このように、発生する水素ガス量は腐食量と比例関係にあることから、水素ガス発生量から腐食の大小を判定することができる。
Fe→Fe2++2e ・・・(1)
2H+2e→H ・・・(2)
腐食試験およびガス発生量測定は、以下のように実施した。腐食試験には、パイレックス(登録商標)ガラス製の封管(ガラスアンプル)を用いた。試験片(長さ10×幅4×厚さ0.5mm、SS400)と試験液である混合冷媒20mlを入れた底付きガラス管を真空ポンプに接続し298Kで2mmHgの減圧下で管に超音波振動を与えながら15min脱気後、管の口を封入し封管を作製した。この封管を90℃に保持した恒温槽中に500h保持した。
腐食試験後、ガラスアンプルを水銀マノメータに接続したガラスアンプル粉砕容器に入れ、粉砕容器内を2mmHg以下に減圧した。ガラスアンプルを粉砕した後、水銀マオメータの値の変化分からガス発生量を求めた。試験片としては、以下で述べる実施例は全てSS400を用いた。なお、本明細書においては、炭素鋼の代表例としてSS400を用いたが、吸収式冷凍機の構造材として用いる鋼材は、これに限定されるものではなく、他の炭素鋼や各種低合金鋼やスレンレス鋼等も使用できる。また、混合冷媒として水-1-プロパノ-ルを使用した。なお、混合冷媒として水-2-プロパノ-ルを使用した場合も、下記の試験結果とほぼ同様に腐食を抑制することができる。また、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩の一例として、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物を用いたが、他のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩を用いても、同様に腐食を抑制することができる。
表4は、種々のアルカリを添加した混合冷媒中での腐食試験で発生したガス(水素)量を示している。ここで、混合冷媒における水のモル分率は0.85である。
Figure 0007201161000004
本表から、次のことがわかる。
比較例1は、腐食抑制剤を添加していない混合冷媒中で腐食試験により発生したガス量を検討した結果である。ガス発生量は、150ml/dmである。
実施例1に示すように、腐食抑制剤として0.3wt%のLiOHを添加した場合のガス発生量は、0.48ml/dmであり、比較例1と比較してガス発生量は約1/300に低減しており、腐食が著しく抑制されている。図6に示したように、腐食抑制剤を添加することにより凝固点を3℃低下させることができる。
実施例2は、LiOH濃度を0.048wt%に低減した場合を示している。濃度を低減させてもガス発生量は0.25ml/dmであり、濃度を低減させても腐食量は低いまま維持できている。
実施例3および4は、カチオンの種類をLiからCaおよびNaに変えた場合を示している。カチオンの種類を変えても、ガス発生量は0.29および0.157ml/dmであり、濃度を低減させても腐食量は低いまま維持できている。カチオンを変えても、図6と同様に腐食抑制剤の添加により凝固点は低下する。比較例2および3は、NHを混合冷媒に添加した場合を示している。濃度は1.0Mおよび0.1Mとした。いずれの場合もガス発生量は、120ml/dmおよび110ml/dmであり、比較例1に示した無添加の場合と同じレベルであることから、腐食は抑制されていない。これらの溶液のpHは11程度であり、実施例1~4の場合と同程度である。このことからアルカリであるから腐食が抑制されているというわけではないと考えられる。比較例4は、NaCOを添加した場合である。pHは、実施例1~4の場合と同程度であるが(pH11.5)、ガス発生量は、90ml/dmでありNHの場合と同様に腐食は抑制されていない。
表5は、種々のアルカリを添加した混合冷媒中での腐食試験で発生したガス(水素)量を示している。ここで、混合冷媒における水のモル分率は0.95である。
Figure 0007201161000005
本表から、次のことがわかる。
比較例5は、腐食抑制剤を添加していない混合冷媒中で腐食試験により発生したガス量を検討した結果である。ガス発生量は、90ml/dmである。
実施例5および6は、腐食抑制剤としてLiOHを添加した場合である。表4に示す水モル分率が0.85の場合と同様に、アルカリ金属の水酸化物を添加することにより、ガス発生量が極端に低下し腐食が抑制されている。
実施例7は、腐食抑制剤としてCa(OH)を添加した場合である。表4に示す水モル分率が0.85の場合と同様に、ガス発生量が極端に低下し腐食が抑制されている。
実施例8は、腐食抑制剤としてNaOHを添加した場合である。表4に示す水モル分率が0.85の場合と同様に、ガス発生量が極端に低下し腐食が抑制されている。
一方で、同程度のアルカリでも比較例6および7に示すNH、比較例8に示すNaCOを使用した場合は、水モル分率が0.85の場合と同様に腐食抑制作用を示さない。
このことから、アルカリであるから腐食が抑制されているというわけではないと考えられる。
表6は、種々のアルカリを添加した混合冷媒中での腐食試験で発生したガス(水素)量を示している。ここで、混合冷媒における水のモル分率は0.85である。なお、本表には、比較例1も併記している。
Figure 0007201161000006
本表から、次のことがわかる。
実施例9は、腐食抑制剤としてLiMoOを添加した場合である。比較例1に示す腐食抑制剤が含まれていない場合と比較して、ガス発生量は極端に低下し腐食が抑制されている。
実施例10は、腐食抑制剤としてオルトバナジン酸ナトリウム(NaVO)を添加した場合である。比較例1に示す腐食抑制剤が含まれていない場合と比較して、ガス発生量は極端に低下し腐食が抑制されている。
実施例11は、腐食抑制剤としてメタケイ酸ナトリウム(NaSiO)を添加した場合である。比較例1に示す腐食抑制剤が含まれていない場合と比較して、ガス発生量は極端に低下し腐食が抑制されている。
実施例12は、腐食抑制剤としてホスホン酸ナトリウム(HNa23P(亜リン酸水素二ナトリウム))を添加した場合である。比較例1に示す腐食抑制剤が含まれていない場合と比較して、ガス発生量は極端に低下し腐食が抑制されている。
実施例13は、腐食抑制剤としてベンゼンスルホン酸ナトリウム(CNaOS)を添加した場合である。比較例1に示す腐食抑制剤が含まれていない場合と比較して、ガス発生量は極端に低下し腐食が抑制されている。
実施例14は、腐食抑制剤として過塩素酸ナトリウム(NaClO)を添加した場合である。比較例1に示す。腐食抑制剤が含まれていない場合と比較して、ガス発生量は極端に低下し腐食が抑制されている。
実施例9~14の腐食抑制剤は、本明細書においては「酸素酸塩」と総称する。これらの実施例に示すように、種々の低濃度の酸素酸塩を添加した場合、pHがほとんど変化しなくとも、アルカリを添加した場合と同様に、著しい腐食抑制作用を示す。
表7は、一般の冷却水で使用されている種々の吸着型の腐食抑制剤を水-1-プロパノール混合冷媒に添加して試験液とし、腐食試験で発生したガス(水素)量を示している。混合冷媒における水のモル分率は0.85である。試験温度は90℃である。なお、本表には、比較例1も併記している。
Figure 0007201161000007
本表から、次のことがわかる。
比較例9は、冷却水中での腐食抑制剤として使用されているヘキサメチレンテトラミンを添加した場合である。冷却水中において腐食抑制作用を示すヘキサメチレンテトラミンを添加しても、水-1-プロパノール混合冷媒中においては腐食抑制作用を示さない。
比較例10は、冷却水中での腐食抑制剤として使用されているチオ尿素を添加した場合である。冷却水中において腐食抑制作用を示すチオ尿素を添加しても、水-1-プロパノール混合冷媒中においては腐食抑制作用を示さない。
比較例11は、冷却水中での腐食抑制剤として使用されているソルビタンモノオレートした場合である。冷却水中において腐食抑制作用を示すソルビタンモノオレートを添加しても、水-1-プロパノール混合冷媒中においては腐食抑制作用を示さない。
比較例12は、冷却水中での腐食抑制剤として使用されているアミノトリメチレンホスホン酸を添加した場合である。冷却水中において腐食抑制作用を示すアミノトリメチレンホスホン酸を添加しても、水-1-プロパノール混合冷媒中においては腐食抑制作用を示さない。
表8は、一般の冷却水で使用されている種々の酸化型の腐食抑制剤を水-1-プロパノール混合冷媒に添加して試験液とし、腐食試験で発生したガス(水素)量を示している。混合冷媒における水のモル分率は0.85とした。試験温度は90℃である。
Figure 0007201161000008
本表から、次のことがわかる。
比較例13は、酸化剤である過酸化水素を添加した場合である。過酸化水素を添加しても、水-1-プロパノール混合冷媒中においては腐食抑制作用を示さない。
比較例14は、硝酸イオン(硝酸カリウム)を添加した場合である。冷却水中での腐食抑制剤として使用されている硝酸イオンを添加しても、水-1-プロパノール混合冷媒中においては腐食抑制作用を示さない。
比較例15は、亜硝酸イオン(亜硝酸ナトリウム)を添加した場合である。冷却水中での腐食抑制剤として使用されている硝酸イオンを添加しても、水-1-プロパノール混合冷媒中においては腐食抑制作用を示さない。
比較例16は、硝酸イオン(硝酸セリウムアンモニウム)を添加した場合である。冷却水中での腐食抑制剤として使用されている硝酸イオンを添加しても、水-1-プロパノール混合冷媒中においては腐食抑制作用を示さない。
表9は、一般の冷却水で使用されている種々の沈殿型の腐食抑制剤を水-1-プロパノール混合冷媒に添加して試験液とし、腐食試験で発生したガス(水素)量を示している。混合冷媒における水のモル分率は0.85とした。試験温度は90℃である。なお、本表にも、比較例1も併記している。
Figure 0007201161000009
本表から、次のことがわかる。
比較例17は、硝酸セリウムを添加した場合である。冷却水中に硝酸セリウムを添加しても、水-1-プロパノール混合冷媒中においては腐食抑制作用を示さない。
比較例18は、8-キノリノールを添加した場合である。冷却水中に8-キノリノールを添加しても、水-1-プロパノール混合冷媒中においては腐食抑制作用を示さない。
比較例19は、オクチルプロピオン酸ナトリウムを添加した場合である。冷却水中にオクチルプロピオン酸ナトリウムを添加しても、水-1-プロパノール混合冷媒中においては腐食抑制作用を示さない。
表10は、酸素酸塩およびアルカリ金属の水酸化物を添加した水-1-プロパノール混合冷媒中に浸漬したSS400の腐食により発生したガス(水素)量を示している。なお、本表にも、比較例1も併記している。
Figure 0007201161000010
本表から、次のことがわかる。
実施例15は、腐食抑制剤として水酸化リチウムおよびモリブデン酸リチウムを添加した場合である。比較例1に示す腐食抑制剤が含まれていない場合と比較して、ガス発生量は極端に低下し腐食が抑制されている。
実施例16は、腐食抑制剤として水酸化リチウムおよびベンゼンスルホン酸ナトリウムを添加した場合である。比較例1に示す腐食抑制剤が含まれていない場合と比較して、ガス発生量は極端に低下し腐食が抑制されている。
実施例17は、腐食抑制剤として水酸化カルシウムおよびオルトバナジン酸ナトリウムを添加した場合である。比較例1に示す腐食抑制剤が含まれていない場合と比較して、ガス発生量は極端に低下し腐食が抑制されている。
実施例18は、腐食抑制剤として水酸化ナトリウムおよびホスホン酸ナトリウムを添加した場合である。比較例1に示す腐食抑制剤が含まれていない場合と比較して、ガス発生量は極端に低下し腐食が抑制されている。
図8は、LiOHを添加した水-1-プロパノール混合冷媒中での腐食試験で発生したガス量のLiOH濃度依存性を示すグラムである。試験片としては、SS400を用いている。
図8に示すように、LiOHを0.005M添加するとガス発生量は約1/80程度に急激に低下することから、少なくとも0.005M添加すれば、腐食は十分抑制できることが分かる。LiOHを0.02Mまで添加するとガス発生量は添加量とともに低下するが、0.02M以上ではガス発生量の低下の度合いは小さくなる。
図9は、LiMoOを添加した水-1-プロパノール混合冷媒中での腐食試験で発生したガス量のLiMoO濃度依存性を示すグラフである。試験片としては、SS400を用いている。
図9に示すように、添加するLiMoOの濃度の増加とともに、ガス発生量は対数で直線的に低下する。0.002M添加するとガス発生量は、添加しない倍と比較して約1/10まで低下し、腐食を十分抑制できることが分かる。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。
1:蒸発器、2:吸収器、3:高温再生器、4:低温再生器、5:凝縮器、6:熱交換器、7:ドレインクーラ、8、9:ポンプ、10:吸収式冷凍機

Claims (2)

  1. 鉄系の構造材を備える吸収式冷凍機を循環する吸収式冷凍機用作動媒体であって、
    冷媒としてのプロパノール水溶液と、腐食抑制剤と、を含み、
    前記腐食抑制剤は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、および、酸素酸塩、のいずれか一つ以上を含み、添加することにより凝固点降下を示し、
    前記腐食抑制剤を含む前記プロパノール水溶液は、凝固点が-10℃以下であることを特徴とする吸収式冷凍機用作動媒体。
  2. 蒸発器と、吸収器と、再生器と、凝縮器と、を備え、
    請求項1に記載の吸収式冷凍機用作動媒体を前記蒸発器及び前記凝縮器を循環する作動媒体として用いることを特徴とする吸収式冷凍機。
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