JP2013525727A - 同一のアニオンを有するリチウム塩及び有機塩を含む吸収剤を有する吸収式ヒートポンプ - Google Patents
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Abstract
リチウム塩と、有機カチオンQ+を有する少なくとも1の有機塩とを含む吸収剤を有する吸収式ヒートポンプであって、その際、該リチウム塩と該有機塩とが同一のアニオンを有しており、該アニオンが最高で200g/モルの分子量を有しておりかつハロゲン化物イオンではなく、かつ、該有機カチオンQ+が最高で200g/モルの分子量を有している吸収式ヒートポンプは、冷媒と吸収剤とからの作動媒体の改善されたガス放出幅を示す。
Description
本発明は、作動媒体の改善されたガス放出幅を有する吸収式ヒートポンプに関する。
古典的なヒートポンプは、蒸発器及び凝縮器を経由した冷媒の循環に基づいている。蒸発器内で冷媒が蒸発し、その際、冷媒が吸収する蒸発熱によって第一の媒体から熱が奪われる。蒸発した冷媒は、その後、圧縮機で高圧にされ、蒸発の際よりも高い温度で凝縮器内で凝縮され、その際、蒸発熱が放出され、かつ、より高い温度レベルで第二の媒体へと放出される。引き続き、液化した冷媒が再度、蒸発器の圧力へと放圧される。
古典的なヒートポンプは、蒸気状の冷媒の圧縮に多くの機械的エネルギーを消費するという欠点を有する。それに対して、吸収式ヒートポンプは機械的エネルギーの需要が低減されている。吸収式ヒートポンプは、古典的なヒートポンプの冷媒、蒸発器及び凝縮器に加えてさらに、吸収剤、吸収器及び脱着器を有する。吸収器内で、蒸発した冷媒は蒸発圧力で吸収剤に吸収され、次いで、脱着器内で、より高い凝縮圧力で、熱の供給により吸収剤から脱着される。冷媒と吸収剤とからの液体の作動媒体の濃縮は、古典的なヒートポンプにおける冷媒蒸気の圧縮よりも少ない機械的エネルギーしか必要とせず、機械的エネルギーが消費される代わりに、冷媒の脱着に熱エネルギーが用いられる。
吸収式ヒートポンプの運転に必要な、吸収器及び脱着器を経由する吸収剤の循環量の多さは、実質的には吸収式ヒートポンプの作動媒体のガス放出幅によって決まり、その際、作動媒体とは、吸収式ヒートポンプの吸収器及び脱着器を経由する循環内の吸収剤と冷媒とからの混合物と理解され、かつ、ガス放出幅との概念は、冷媒に乏しい作動媒体の冷媒含有量と冷媒に富む作動媒体の冷媒含有量との差を意味する。従って、コンパクトでかつ廉価な吸収式ヒートポンプを設計し得るために、高いガス放出幅を有する吸収式ヒートポンプが求められている。
工業的に使用される吸収式ヒートポンプの大部分には、冷媒としての水と吸収剤としての臭化リチウムとを含有する作動媒体が用いられている。しかしながら、この作動媒体は、多くの適用において満足のいくガス放出幅を有していない。なぜならば、水と臭化リチウムとからの作動媒体の場合には作動媒体中で35〜40質量%の水濃度を下回ってはならないためであり、それというのも、そうでないと、臭化リチウムの晶出及びそれにより作動媒体の凝固が生じ得るためである。
WO2005/113702には、吸収剤としてイオン性液体を含有している作動媒体を用いた吸収式ヒートポンプが記載されており、その際、該イオン性液体は、有利には冷媒と無制限に混和性である。イオン性液体を吸収剤として用いた場合、確かに吸収剤の晶出の問題は回避できるが、特に水を冷媒として含有する作動媒体に関しては、通常は、水と臭化リチウムとからの作動媒体と比較してガス放出幅の改善は達成されない。
WO2006/134015には、実施例VIIa)に、吸収剤の晶出温度を低下させるために、イオン性液体である1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメチルスルホネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、並びに1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヒドロキシドを、臭化リチウムと水とからの作動媒体のための添加剤として使用することが記載されている。しかしながら、作動媒体が含有すべき水、臭化リチウム及びイオン性液体の割合は開示されておらず、また、作動媒体のガス放出幅に対する該添加剤の影響について何ら開示されていない。
K.-S. Kim らは、Korean J. Chem. Eng., 23 (2006) 113-116において、水、臭化リチウム及びイオン性液体である1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミドからの作動媒体を提案している。該作動媒体は、臭化リチウム及び該イオン性液体を4:1〜7:1の質量比で含有している。該イオン性液体は、該作動媒体において、臭化リチウムの溶解度を高めかつ晶出温度を低下させる晶出防止添加剤として作用する。しかしながら、開示された溶解度、粘度及び表面張力からは、開示された作動媒体のガス放出幅に関して何ら読み取ることができない。
US6,155,057には、吸収剤の晶出を回避するために、アルキルアンモニウムイオン又は複素環式カチオンを含有する有機塩を、吸収剤としてハロゲン化リチウムを含有する作動媒体に添加することが記載されている。
ここで、意想外にも、吸収剤として、リチウム塩と、最高で200g/モルの分子量を有する有機カチオンQ+を有する少なくとも1の有機塩とを含む作動媒体を使用し、その際、該リチウム塩と該有機塩とが、最高で200g/モルの分子量を有する同一のアニオンを有していることによって、該リチウム塩又は該有機塩を単独で含む場合よりも、作動媒体のより高いガス放出幅を達成できることが見出された。
従って、本発明の対象は、吸収器、脱着器、凝縮器、蒸発器、揮発性冷媒及び吸収剤を含む吸収式ヒートポンプであって、該吸収剤が、リチウム塩と、有機カチオンQ+を有する少なくとも1の有機塩とを含んでおり、その際、該リチウム塩と該有機塩とが同一のアニオンを有しており、かつ、該アニオンが最高で200g/モルの分子量を有しておりかつハロゲン化物イオンではなく、かつ、該有機カチオンQ+が最高で200g/モルの分子量を有している吸収式ヒートポンプである。
本発明による吸収式ヒートポンプは、吸収器、脱着器、凝縮器、蒸発器、揮発性冷媒及び吸収剤を含む。該吸収式ヒートポンプの作動媒体は、吸収剤と冷媒とからの混合物である。本発明による吸収式ヒートポンプの運転時には、吸収器内で、冷媒に富む作動媒体の取得下に、かつ吸収熱の放出下に、蒸気状の冷媒が冷媒に乏しい作動媒体に吸収される。そのようにして得られた冷媒に富む作動媒体から、脱着器内で、熱の供給下に、冷媒が蒸気状で、冷媒に乏しい作動媒体の取得下に脱着され、この冷媒に乏しい作動媒体は吸収器に返送される。脱着器内で得られた蒸気状の冷媒は、凝縮器内で、凝縮熱の放出下に凝縮され、得られた液体の冷媒は蒸発器内で蒸発熱の吸収下に蒸発され、かつその際に得られた蒸気状の冷媒は吸収器に返送される。
吸収式ヒートポンプという概念には、本発明によれば、熱を低い温度レベルで吸収し、かつより高い温度レベルで放出し、かつ脱着器への熱の供給によって駆動される、全ての装置が含まれる。従って、本発明による吸収式ヒートポンプには、吸収器及び蒸発器が脱着器及び凝縮器よりも低い作動圧で運転される狭義での吸収式冷凍機(Absorptionskaeltemaschine)及び吸収式ヒートポンプに加えて、吸収器及び蒸発器が脱着器及び凝縮器よりも高い作動圧で運転される昇温型吸収式ヒートポンプも含まれる。吸収式冷凍機では、媒体の冷却に蒸発器内での蒸発熱の吸収が利用される。狭義での吸収式ヒートポンプでは、凝縮器及び/又は吸収器内で放出された熱が媒体の加熱に利用される。昇温型吸収式ヒートポンプでは、吸収器内で放出された吸収熱が媒体の加熱に利用され、その際、該吸収熱は、脱着器に熱を供給する際よりも高い温度レベルで得られる。有利な一実施態様において、吸収式ヒートポンプは吸収式冷凍機として運転され、かつ、蒸発器内で、冷却すべき媒体から熱が吸収される。
本発明による吸収式ヒートポンプは、リチウム塩と、有機カチオンQ+を有する少なくとも1の有機塩とを含む吸収剤を含む。その際、リチウム塩と有機塩とは同一のアニオンを有する。吸収剤に対するリチウム塩及び有機塩の割合は、有利には50質量%を上回り、特に有利には80質量%を上回る。該吸収剤は、リチウム塩に加えてさらに、有機塩とは別のアニオンを有する別のリチウム塩を含有してよい。有利には、リチウム塩の全量に対する別のアニオンを有するリチウム塩の割合は、20質量%未満であり、特に有利には10質量%未満である。
該吸収剤は、有利には、リチウム塩と有機塩とを、リチウム塩と有機塩とからの混合物の融点が、リチウム塩の融点及び有機塩の融点よりも低くなるようなモル比で含有している。特に有利には、該吸収剤は、リチウム塩と有機塩とを、リチウム塩と有機塩とからの共融混合物のモル比から25%を超えて相違することのないようなモル比で含有している。リチウム塩と有機塩とが有利なモル比である場合には、作動媒体の特に大きなガス放出幅が達成され、かつ、作動媒体を吸収式ヒートポンプにおいて特に広い温度範囲内で使用することができる。
有機塩において、有機カチオンQ+は、最高で200g/モル、有利には最高で165g/モルの分子量を有する。有機カチオンQ+が本発明により低い分子量を有する1以上の有機塩を使用することは、作動媒体の大きなガス放出幅の達成にとって重要である。
有機カチオンとして、特に一般式(I)〜(V):
[式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R6は、同じか又は異なっており、かつ、水素、直鎖若しくは分枝鎖の脂肪族若しくはオレフィン系の炭化水素基、脂環式若しくはシクロオレフィン系の炭化水素基、芳香族炭化水素基、アルキルアリール基、末端がOH、OR'、NH2、N(H)R'若しくはN(R')2により官能化された直鎖若しくは分枝鎖の脂肪族若しくはオレフィン系の炭化水素基、又は、式−(R7−O)n−R8のポリエーテル基を表し、その際、式(V)のカチオンに関して、R5は水素ではなく、
R'は、脂肪族若しくはオレフィン系の炭化水素基であり、
R7は、2又は3個の炭素原子を含む直鎖又は分枝鎖のアルキレン基であり、
nは、1〜3であり、
R8は、水素、又は、直鎖若しくは分枝鎖の脂肪族若しくはオレフィン系の炭化水素基であり、
Xは、酸素原子又は硫黄原子であり、かつ、
その際、基R1、R2、R3、R4、R5及びR6の少なくとも1つ、有利には全てが、水素ではない]
のカチオンが適している。
R1、R2、R3、R4、R5、R6は、同じか又は異なっており、かつ、水素、直鎖若しくは分枝鎖の脂肪族若しくはオレフィン系の炭化水素基、脂環式若しくはシクロオレフィン系の炭化水素基、芳香族炭化水素基、アルキルアリール基、末端がOH、OR'、NH2、N(H)R'若しくはN(R')2により官能化された直鎖若しくは分枝鎖の脂肪族若しくはオレフィン系の炭化水素基、又は、式−(R7−O)n−R8のポリエーテル基を表し、その際、式(V)のカチオンに関して、R5は水素ではなく、
R'は、脂肪族若しくはオレフィン系の炭化水素基であり、
R7は、2又は3個の炭素原子を含む直鎖又は分枝鎖のアルキレン基であり、
nは、1〜3であり、
R8は、水素、又は、直鎖若しくは分枝鎖の脂肪族若しくはオレフィン系の炭化水素基であり、
Xは、酸素原子又は硫黄原子であり、かつ、
その際、基R1、R2、R3、R4、R5及びR6の少なくとも1つ、有利には全てが、水素ではない]
のカチオンが適している。
同様に適しているのは、基R1とR3とが一緒になって4員環ないし10員環、有利には5員環ないし6員環を形成している式(I)〜(V)のカチオンである。
同様に適しているのは、上で定義された通りの基R1を有する少なくとも1の第四級窒素原子を環中に有している複素芳香族カチオンであり、有利には、窒素原子上で置換された、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、インドール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キノキサリン又はフタラジンの誘導体である。
有利には、有機カチオンQ+は第四級窒素原子を含む。有機カチオンQ+は、有利には、1,3−ジアルキルイミダゾリウムイオン、1,3−ジアルキルイミダゾリニウムイオン、N−アルキルピリジニウムイオン、N,N−ジアルキルピロリジニウムイオン、又は構造式R1R2R3R4N+のアンモニウムイオンであり、ここで、R1、R2及びR3は、相互に無関係に、水素、アルキル又はヒドロキシエチルであり、かつ、R4は、アルキル基である。
特に有利には、該有機カチオンQ+は1,3−ジアルキルイミダゾリウムイオンであり、その際、該アルキル基は相互に無関係に、メチル、エチル、n−プロピル及びn−ブチルから選択されている。特に有利には、該有機カチオンQ+は、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(n−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、又は1−(n−ブチル)−3−エチルイミダゾリウムである。
もう1つの特に有利な実施態様において、該有機塩はコリン塩である。
該有機塩は、有利には150℃の温度まで熱に安定である。有利には、水と無制限に混和性でありかつ加水分解安定性である有機塩が使用される。加水分解安定性の有機塩は、水50質量%との混合物中で、80℃で8000h以内貯蔵した場合に、加水分解による5%未満の分解を示す。
リチウム塩と有機塩とは同一のアニオンを有しており、該アニオンは最高で200g/モルの分子量を有しており、かつハロゲン化物イオンではない。該アニオンは、一価、二価又は多価の負電荷を帯びていてよく、かつ、有利には一価の負電荷を帯びており、かつ特に有利には一価の酸のアニオンである。該アニオンの分子量を200g/モル未満に制限することによって、作動媒体のガス放出幅が改善される。
リチウム塩及び有機塩の共通のアニオンとして、一価の無機酸のアニオン、有利には、硝酸イオン、亜硝酸イオン及びシアン酸イオン、並びに、一価の有機酸のアニオン、有利にはカルボン酸のアニオン、例えばギ酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン及び安息香酸イオンが適している。同様に、二価の無機酸のモノアニオン及びジアニオン、有利には、硫酸イオン、硫酸水素イオン、炭酸イオン及び炭酸水素イオン、並びに、二価の有機塩のモノアニオン及びジアニオン、有利には、シュウ酸イオン、コハク酸イオン及びマロン酸イオンが適している。さらに、三価の無機酸のモノアニオン、ジアニオン及びトリアニオン、有利には、リン酸イオン、リン酸水素イオン及びリン酸二水素イオンが適している。さらに、二価及び三価の無機酸の部分エステル、有利には、硫酸メチルイオン、リン酸メチルイオン及びリン酸ジメチルイオンが適している。特に有利なものは、硝酸イオン、ギ酸イオン、酢酸イオン、シアン酸イオン、硫酸イオン、硫酸メチルイオン、炭酸イオン、シュウ酸イオン、コハク酸イオン、リン酸メチルイオン、リン酸ジメチルイオン、リン酸水素イオン及びリン酸二水素イオン、特に酢酸イオンである。
有利な一実施態様において、リチウム塩と有機塩との共通のアニオンは、5を上回る、有利には7を上回るpKbを有している。そのようなpKbを有するアニオンを有する塩を選択することによって、吸収式ヒートポンプの運転中の、有機塩の分解に対する安定性を改善することができる。
本発明による吸収式ヒートポンプは、冷媒として、有利には、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、トリフルオロエタノール、二酸化硫黄、二酸化炭素又はアンモニアを含有しており、特に有利には、水、エタノール、2−プロパノール又はトリフルオロエタノールを含有しており、かつ最も有利には水を含有している。
有利な一実施態様において、有機塩及び冷媒は、冷媒中のリチウム塩の35℃での飽和溶液が、同じ質量割合の冷媒を含有する有機塩と冷媒とからの混合物よりも高い蒸気圧を有するように選択される。有利には、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール又はトリフルオロエタノールが冷媒として使用され、特に有利には、水が冷媒として使用される。該実施態様についての例は、有機塩としての1−エチル−3−メチルイミダゾリウムニトレート、リチウム塩としての硝酸リチウム、及び冷媒としての水であり、並びに、有機塩としての1−(n−ブチル)−3−メチルイミダゾリウムアセテート、リチウム塩としての酢酸リチウム、及び冷媒としての水である。有機塩及び冷媒を相応して選択することにより、作動媒体のさらに改善されたガス放出幅が達成される。
本発明による吸収式ヒートポンプは、作動媒体中に、吸収剤及び冷媒に加えてさらに、添加剤、有利には防食剤及び/又は濡れを促進する添加剤を含有してよい。防食剤の割合は、吸収剤の質量に関して、有利には10〜50000ppm、特に有利には100〜10000ppmである。濡れを促進する添加剤の割合は、吸収剤の質量に関して、有利には10〜50000ppm、特に有利には100〜10000ppmである。
防食剤として、従来技術から吸収式ヒートポンプに使用される材料に適しているものとして知られている全ての不揮発性の防食剤が使用されてよい。
濡れを促進する添加剤として、有利には、非イオン性界面活性剤、両性イオン性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤の群からの1以上の界面活性剤が使用される。
適した非イオン性界面活性剤は、アルキルアミンアルコキシレート、アミドアミン、アルカノールアミド、アルキルホスフィンオキシド、アルキル−N−グルカミド、アルキルグルコシド、胆汁酸、アルキルアルコキシレート、ソルビタンエステル、ソルビタンエステルエトキシレート、脂肪アルコール、脂肪酸エトキシレート、エステルエトキシレート及びポリエーテルシロキサンである。
適した両性イオン性界面活性剤は、ベタイン、アルキルグリシン、スルタイン、アンフォプロピオネート、アンフォアセテート、第三級アミンオキシド及びシリコベタインである。
適したカチオン界面活性剤は、8〜20個の炭素原子を有する置換基を1個又は2個有する第四級アンモニウム塩、特に相応するテトラアルキルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、エステルクワット、ジアミドアミンクワット、イミダゾリニウムクワット、アルコキシアルキルクワット、ベンジルクワット及びシリコーンクワットである。
有利な一実施態様において、濡れを促進する添加剤は、一般式R(OCH2CHR')mOH[式中、mは、4〜40であり、Rは、8〜20個の炭素原子を有するアルキル基、8〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール基、又は3〜40個のプロピレンオキシド単位を有するポリプロピレンオキシド基であり、かつ、R'は、メチル又は有利には水素である]の1以上の非イオン界面活性剤を含む。
もう1つの有利な実施態様において、濡れを促進する添加剤は、10質量%を上回る[Si(CH3)2O]単位及び10質量%を上回る[CH2CHR−O]単位を含むポリエーテル−ポリシロキサン−コポリマーを含み、ここで、Rは、水素又はメチルである。特に有利なものは、一般式(VI)〜(VIII):
[式中、
Aは、式−[CH2CHR3−O]r−の2価の基であり、
Bは、式−[Si(CH3)2−O]s−の2価の基であり、
Zは、2〜20個の炭素原子を有する2価の直鎖若しくは分枝鎖のアルキレン基であり、有利には−(CH2)3−であり、
nは、1〜30であり、
mは、2〜100であり、
p、qは、0又は1であり、
rは、2〜100であり、
sは、2〜100であり、
基R1のうち1〜5個は一般式−Z−O−A−R2の基であり、かつ残りの基R1はメチルであり、
R2は、水素、又は、1〜20個の炭素原子を有する脂肪族若しくはオレフィン系のアルキル基、又は、1〜20個の炭素原子を有する脂肪族若しくはオレフィン系のアシル基であり、かつ、
R3は、水素又はメチルである]
のポリエーテル−ポリシロキサン−コポリマーである。
Aは、式−[CH2CHR3−O]r−の2価の基であり、
Bは、式−[Si(CH3)2−O]s−の2価の基であり、
Zは、2〜20個の炭素原子を有する2価の直鎖若しくは分枝鎖のアルキレン基であり、有利には−(CH2)3−であり、
nは、1〜30であり、
mは、2〜100であり、
p、qは、0又は1であり、
rは、2〜100であり、
sは、2〜100であり、
基R1のうち1〜5個は一般式−Z−O−A−R2の基であり、かつ残りの基R1はメチルであり、
R2は、水素、又は、1〜20個の炭素原子を有する脂肪族若しくはオレフィン系のアルキル基、又は、1〜20個の炭素原子を有する脂肪族若しくはオレフィン系のアシル基であり、かつ、
R3は、水素又はメチルである]
のポリエーテル−ポリシロキサン−コポリマーである。
濡れを促進する添加剤は、従来技術から水溶液用の添加剤として当業者に知られており、かつ従来技術から知られた方法により製造されることができる。
本発明による吸収式ヒートポンプの有利な一実施態様において、吸収器及び/又は脱着器内では、冷媒を含有する蒸気相と吸収剤を含有する液相とが半透膜によって互いに隔てられており、その際、該半透膜は冷媒を透過し、かつ吸収剤を透過しない。
有利には、該半透膜は溶解拡散膜である。溶解拡散膜は、実質的に細孔を有していない。冷媒に対する膜の選択的な透過性は、溶解拡散膜において、冷媒が膜の材料に溶解し、膜を通じて拡散する一方で、吸収剤は膜の材料には不溶であることに基づいている。従って当業者は、本発明による吸収式ヒートポンプに対する溶解拡散膜の適性を、膜の材料における冷媒及び吸収剤の溶解性に関する単純な試験によって調べることができる。
冷媒として水が用いられる実施態様に関して、溶解拡散膜として、塩水溶液の脱塩に適したものとして、人工透析、逆浸透及び透析蒸発の工業分野から当業者に知られている全ての細孔不含の膜を使用することができる。
有利には、溶解拡散膜用の材料として、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾイミダゾロン、ポリアミドヒドラジド、セルロースエステル、セルロースアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースブチレート、セルロースニトレート、ポリ尿素、ポリフラン、ポリエチレングリコール、ポリ−(オクチル−メチルシロキサン)、ポリシロキサン、ポリ−アルキル−シロキサン、ポリジアルキルシロキサン、ポリエステル−ポリエーテル−ブロックコポリマー、ポリスルホン、スルホン化ポリスルホン、ポリアミド、特に、芳香族ポリアミド、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエステル、ポリエーテル−尿素−複合体、ポリアミド−尿素−複合体、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸又はポリアクリルニトリルを含む、親水性ポリマー又は親水官能化ポリマーが使用される。同様に、2以上の前記ポリマーの混合物又はコポリマーを使用することもできる。特に有利なものは、セルロースアセテート、架橋したポリエチレングリコール、架橋したポリジメチルシロキサン又はポリエステル−ポリエーテル−ブロックコポリマーからの溶解拡散膜である。
もう1つの有利な実施態様において、半透膜は微孔質膜である。本発明の意味での微孔質膜とは、膜を貫通した細孔を有しており、該細孔が0.3nm〜100μmの範囲内の最小直径を有しているような膜である。有利には、該膜は0.3nm〜0.1μmの範囲内の細孔を有する。
有利には、吸収剤と冷媒とからの作動媒体に対して濡れない微孔質膜が使用される。 ここで、濡れという概念は、作動媒体と微孔質膜との接触角が90度未満であることを表し、この角度によって、作動媒体が膜の細孔に毛管力により浸透する。有利には、作動媒体と微孔質膜との接触角は120度を上回り、特に有利には140度を上回る。濡れない微孔質膜を使用することによって、蒸気側と比較して高められた圧力であっても、液体の作動媒体の側で、膜の細孔を通じた膜の蒸気側への液体の作動媒体の流れが妨げられる。従って当業者は、本発明による吸収式ヒートポンプに対する微孔質膜の適性を、作動媒体と膜との接触角の測定により調べることができる。
冷媒として水が用いられる実施態様に関して、有利には、半透膜として疎水性の微孔質膜が使用される。適した疎水性の微孔質膜は、機能性衣類の工業分野の当業者には、水密膜及び水蒸気透過膜として知られている。
有利には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン又はフルオロアルキル改質ポリマーからの疎水性の微孔質膜が使用される。同様に、2以上の前記ポリマーの混合物又はコポリマーを使用することもできる。同様に適しているものは、無機疎水性微孔質膜、又は、無機疎水性微孔質材料を有する複合膜、例えば、細孔がシリカライト又は疎水化シリカにより形成されている膜である。
有利には、半透膜は多孔質の支持層上に配置されている。多孔質の支持層上に配置することによって、薄い半透膜を有する機械的に安定な膜ユニットを達成することもできる。これにより、膜を通じた迅速な物質輸送が可能となり、ひいては吸収器をより小さくかつコンパクトに仕上げることが可能となる。有利には、該支持層は、蒸気相に隣接した半透膜の面上に配置されている。該支持層をそのように配置することによって、該支持層を液体の作動媒体に面した膜の面上に配置した場合よりも、物質輸送抵抗が低くなる。
多孔質の該支持層は、無機材料からのみならず有機材料からなっていてもよい。有利には、膜は、疎水性ポリマーからの、特にポリオレフィン、ポリエステル又はポリフッ化ビニリデンからの多孔質の支持層上に配置される。該支持層は、さらに、例えば織物被覆による補強物を含むことができる。
有利な一実施態様において、中空繊維の形の半透膜が配置されている。膜を中空繊維の形に仕上げることによって、吸収器及び/又は脱着器の特にコンパクトな構造が可能となり、かつ、蒸気相と液相とのより高い圧力差で運転することが可能となる。
本発明による吸収式ヒートポンプは、有利には二段又は多段で、特に有利には二段で、例えば、吸収式冷凍機に関してF. Ziegler, R. Kahn, F. Summerer, G. Alefeld "Multi-Effect absorption chillers", Rev. Int. Froid 16 (1993) 301-311に記載されているように仕上げられてよい。
本発明による吸収式ヒートポンプは、有利には付加的な熱交換器を有しており、該熱交換器によって、脱着器から吸収器に供給される冷媒に乏しい作動媒体と、吸収器から脱着器に供給される冷媒に富む作動媒体との間で熱交換が行われる。特に有利には、そのために対向流式熱交換器が使用される。
有利な一実施態様において、吸収器装置部、脱着器装置部、凝縮器装置部及び蒸発器装置部のうち少なくとも1つはポリマー材料からの壁面を有しており、該壁面を介して熱が周囲と交換される。その際、該ポリマー材料は、有利にはポリアミド、ポリイミド又はポリエーテルエーテルケトンである。ポリアミドとして、有利にはポリアミド12が使用される。ポリイミドとして、有利には、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と、トルイレンジイソシアネート及びメチレンジフェニルジイソシアネートの混合物とからのポリイミドが使用され、該ポリイミドは商品名P84でEvonik Fibres社から入手可能である。ポリマー材料を使用することによって、熱交換面の腐食を回避することができる。ポリアミド、ポリイミド又はポリエーテルエーテルケトンを使用することによって、同時に高い熱伝達率を達成することができ、これによって、吸収式ヒートポンプをコンパクトに仕上げることが可能となる。
以下の実施例により本発明を説明するが、しかしながらこれにより本発明の対象を制限するものではない。
実施例1〜8
冷媒として水を用いた場合のガス放出幅
蒸発器及び吸収器内の圧力が10ミリバールであり、吸収器内の温度が35℃であり、脱着器及び凝縮器内の圧力が70ミリバールであり、かつ脱着器内の最高温度が80℃である吸収式冷凍機の運転に関して、達成可能な最大のガス放出幅を調べた。そのために、吸収剤を種々の量の水と混合し、その都度蒸気圧を測定し、吸収剤からの混合物が35℃で10ミリバールの蒸気圧を有する際の水の含有量と、80℃で70ミリバールの蒸気圧を有する際の水の含有量とをそれぞれ調べた。35℃で10ミリバールの蒸気圧を有する混合物は、吸収式冷凍機の運転に使用可能な、最も冷媒に富む作動媒体に相当する。吸収式冷凍機の運転に使用可能な、最も冷媒に乏しい作動媒体は、80℃で70ミリバールの蒸気圧を有する混合物である。ガス放出幅は、最も冷媒に富む作動媒体と最も冷媒に乏しい作動媒体との、冷媒である水の質量割合の差として算出される。結果を第1表にまとめた。
冷媒として水を用いた場合のガス放出幅
蒸発器及び吸収器内の圧力が10ミリバールであり、吸収器内の温度が35℃であり、脱着器及び凝縮器内の圧力が70ミリバールであり、かつ脱着器内の最高温度が80℃である吸収式冷凍機の運転に関して、達成可能な最大のガス放出幅を調べた。そのために、吸収剤を種々の量の水と混合し、その都度蒸気圧を測定し、吸収剤からの混合物が35℃で10ミリバールの蒸気圧を有する際の水の含有量と、80℃で70ミリバールの蒸気圧を有する際の水の含有量とをそれぞれ調べた。35℃で10ミリバールの蒸気圧を有する混合物は、吸収式冷凍機の運転に使用可能な、最も冷媒に富む作動媒体に相当する。吸収式冷凍機の運転に使用可能な、最も冷媒に乏しい作動媒体は、80℃で70ミリバールの蒸気圧を有する混合物である。ガス放出幅は、最も冷媒に富む作動媒体と最も冷媒に乏しい作動媒体との、冷媒である水の質量割合の差として算出される。結果を第1表にまとめた。
第1表中のデータは、本発明により、同一のアニオンを有する有機塩とリチウム塩とからの吸収剤を用いると、該アニオンがハロゲン化物イオンでない場合に、より高いガス放出幅が達成されることを示している。工業的に使用されている吸収剤である臭化リチウムと比較しても、改善されたガス放出幅が達成される。
Claims (16)
- 吸収器、脱着器、凝縮器、蒸発器、揮発性冷媒及び吸収剤を含む吸収式ヒートポンプにおいて、該吸収剤が、リチウム塩と、有機カチオンQ+を有する少なくとも1の有機塩とを含んでおり、その際、該リチウム塩と該有機塩とは同一のアニオンを有しており、かつ、該アニオンは最高で200g/モルの分子量を有しておりかつハロゲン化物イオンではなく、かつ、該有機カチオンQ+は最高で200g/モルの分子量を有していることを特徴とする、吸収式ヒートポンプ。
- 吸収剤が、リチウム塩と有機塩とを、リチウム塩と有機塩とからの混合物の融点が、リチウム塩の融点及び有機塩の融点よりも低くなるようなモル比で含有している、請求項1記載の吸収式ヒートポンプ。
- 吸収剤が、リチウム塩と有機塩とを、リチウム塩と有機塩とからの共融混合物のモル比から25%を超えて相違することのないようなモル比で含有している、請求項2記載の吸収式ヒートポンプ。
- 吸収剤に対するリチウム塩及び有機塩の割合が50質量%を上回っている、請求項1から3までのいずれか1項記載の吸収式ヒートポンプ。
- 冷媒が、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、トリフルオロエタノール、二酸化硫黄、二酸化炭素及びアンモニアから選択されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の吸収式ヒートポンプ。
- 冷媒が水である、請求項5記載の吸収式ヒートポンプ。
- 冷媒中のリチウム塩の35℃での飽和溶液が、同じ質量割合の冷媒を含有する有機塩と冷媒とからの混合物よりも高い蒸気圧を有している、請求項1から6までのいずれか1項記載の吸収式ヒートポンプ。
- 有機カチオンQ+が、1,3−ジアルキルイミダゾリウムイオン、1,3−ジアルキルイミダゾリニウムイオン、N−アルキルピリジニウムイオン、N,N−ジアルキルピロリジニウムイオン、及び構造式R1R2R3R4N+のアンモニウムイオンから選択されており、ここで、R1、R2及びR3は、相互に無関係に、水素、アルキル又はヒドロキシエチルであり、かつ、R4は、アルキル基である、請求項1から7までのいずれか1項記載の吸収式ヒートポンプ。
- アニオンが、硝酸イオン、ギ酸イオン、酢酸イオン、シアン酸イオン、硫酸イオン、硫酸メチルイオン、炭酸イオン、シュウ酸イオン、コハク酸イオン、リン酸メチルイオン、リン酸ジメチルイオン、リン酸水素イオン及びリン酸二水素イオンから選択されている、請求項1から8までのいずれか1項記載の吸収式ヒートポンプ。
- アニオンが5を上回るpKbを有している、請求項1から9までのいずれか1項記載の吸収式ヒートポンプ。
- アニオンが一価の負電荷を帯びている、請求項1から10までのいずれか1項記載の吸収式ヒートポンプ。
- アニオンが一価の酸のアニオンである、請求項11記載の吸収式ヒートポンプ。
- 吸収式冷凍機として運転され、かつ、蒸発器内で、冷却すべき媒体から熱が吸収される、請求項1から12までのいずれか1項記載の吸収式ヒートポンプ。
- 二段で仕上げられている、請求項1から13までのいずれか1項記載の吸収式ヒートポンプ。
- 吸収器及び/又は脱着器内で、冷媒を含有する蒸気相と吸収剤を含有する液相とが半透膜によって互いに隔てられており、かつ、該半透膜が冷媒を透過し、かつ吸収剤を透過しない、請求項1から14までのいずれか1項記載の吸収式ヒートポンプ。
- 吸収器部、脱着器部、凝縮器部及び蒸発器部のうち少なくとも1つが、ポリアミド、ポリイミド及びポリエーテルエーテルケトンから選択されたポリマー材料からの壁面を有しており、該壁面を介して熱が周囲と交換される、請求項1から15までのいずれか1項記載の吸収式ヒートポンプ。
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