JP7200680B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、軽自動車用タイヤとして好適な空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、軽量化と転がり抵抗の低減を図りつつ、良好なウエット性能を発揮することを可能にした空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤは、一般に、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、一対のビード部間にカーカス層が装架され、一対のビード部の各々にビードコアが配設され、カーカス層がビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられた構造を有している。また、ビードコアの外周上には高硬度のゴム組成物からなるビードフィラーが配置され、該ビードフィラーがカーカス層の本体部と巻き上げ部との間に挟み込まれている。
空気入りタイヤの軽量化技術の一環として、ビードフィラーを無くしたり、カーカス層の巻き上げ高さを低くしたりすることが提案されている(例えば、特許文献1~3参照)。ビードフィラーを無くすことにより、軽量化が達成されると共に、転がり抵抗の低減を図ることが可能になる。
しかしながら、空気入りタイヤのビード部からビードフィラーを単に排除した場合、横バネ定数の低減によりトレッド部の接地面積が増加し、それに伴ってトレッド部の接地面圧が低下することにより、ウエット性能の低下が懸念される。一方、ビード部に他の補強部材を追加することで剛性を確保ことが考えられるが、この場合、軽量化の達成が困難になる。
特開平9-109625号公報 特開2008-149778号公報 特開2015-20741号公報
本発明の目的は、軽量化と転がり抵抗の低減を図りつつ、良好なウエット性能を発揮することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記一対のビード部間にカーカス層が装架され、前記一対のビード部の各々にビードコアが配設され、前記トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の周方向主溝が形成され、これら周方向主溝により前記トレッド部に複数列の陸部が区画された空気入りタイヤにおいて、
前記ビード部は前記ビードコアの廻りに巻き上げられた前記カーカス層の本体部と巻き上げ部とが前記ビードコアのタイヤ径方向外側端の位置からタイヤ径方向外側に向かって互いに積層されたフィラーレス構造を有し、前記カーカス層のタイヤ径方向の巻き上げ高さが5mm~25mmであると共に、
前記複数列の陸部のうちの少なくとも1列の陸部は該陸部の踏面での両エッジを通過する基準トレッドプロファイルラインよりもタイヤ径方向外側に膨出していることを特徴とするものである。
本発明では、ビード部をフィラーレス構造とし、カーカス層のタイヤ径方向の巻き上げ高さを低くすることにより、空気入りタイヤの軽量化と転がり抵抗の低減を図ることができる。その一方で、トレッド部に区画された少なくとも1列の陸部を基準トレッドプロファイルラインよりもタイヤ径方向外側に膨出させることにより、当該陸部の接地面圧が増大するので、良好なウエット性能を発揮することができる。この場合、フィラーレス構造とローターンナップ構造に基づく軽量化や転がり抵抗の改善効果が損なわれることはない。従って、本発明によれば、ビード部の構造とトレッド部の構造を巧みに組み合わせることにより、軽量化及び転がり抵抗に関する要求とウエット性能に関する要求とを同時に満足することが可能になる。
本発明において、トレッド部を構成するトレッドゴム層の最大厚さは6mm~12mmであることが好ましい。これにより、空気入りタイヤの軽量化と転がり抵抗の低減を図ることができる。
少なくとも1列の陸部の基準トレッドプロファイルラインからの膨出量は0.1mm~1.0mmであることが好ましい。これにより、最適なウエット性能を発揮することができる。
ビードコアはタイヤ周方向に巻回された少なくとも1本のビードワイヤを含み、該ビードワイヤの複数の周回部分がタイヤ径方向に重なる複数の層を形成し、ビードコアは各層を形成する周回部分の本数が該ビードコアの最大幅位置からタイヤ径方向外側に向かって漸減する外径側楔形状を有することが好ましい。これにより、フィラーレス構造において良好なカーカスラインを形成することができる。
カーカス層は単層であることが好ましい。カーカス層を単層とすることにより、軽量化の効果を最大限に享受することができる。
サイドウォール部のタイヤ最大幅位置における総厚さは2.5mm~6.5mmであることが好ましい。これにより、ビード部の故障を抑制しながら、空気入りタイヤの軽量化と転がり抵抗の低減を図ることができる。
トレッド部に形成される周方向主溝の本数は3本以下であり、トレッド部の溝面積比率は15%~30%であることが好ましい。本発明は、上記のようなトレッド部の構成を有する軽自動車用タイヤとして好適であり、このような軽自動車用タイヤにおいて、軽量化と転がり抵抗の低減を図りつつ、良好なウエット性能を発揮することができる。
周方向主溝の溝深さは5.0mm~10.0mmであることが好ましい。本発明は、上記のような周方向主溝の溝深さを有する軽自動車用タイヤとして好適であり、このような軽自動車用タイヤにおいて、軽量化と転がり抵抗の低減を図りつつ、良好なウエット性能を発揮することができる。
タイヤ外径は600mm以下であり、タイヤ断面幅は185mm以下であることが好ましい。本発明は、上記のような寸法を有する軽自動車用タイヤとして好適であり、このような軽自動車用タイヤにおいて、軽量化と転がり抵抗の低減を図りつつ、良好なウエット性能を発揮することができる。
本発明において、基準トレッドプロファイルライン、膨出量、タイヤ最大幅位置、タイヤ外径及びタイヤ断面幅は、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した無負荷状態のタイヤ形状に基づいて特定される。また、トレッド部の溝面積比率は、トレッド部の接地領域の面積に対する該接地領域内の溝面積の比率である。トレッド部の接地領域は、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態で平面上に垂直に置いて正規荷重を加えたときに測定されるタイヤ軸方向の接地幅に基づいて特定される。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”であるが、タイヤが乗用車用である場合には180kPaとする。「正規荷重」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”であるが、タイヤが乗用車用である場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線半断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。 図1の空気入りタイヤのトレッド部の要部を示す断面図である。 図1の空気入りタイヤのビードコアを示す断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1~図4は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、該トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2,2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3,3とを備えている。図1では、タイヤ中心線CLの片側のみが描写されているが、この空気入りタイヤはタイヤ中心線CLの両側において対称的な構造を有している。勿論、タイヤ中心線CLの両側において非対称な構造を採用することも可能である。
一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられている。つまり、カーカス層4はビードコア5を境とする本体部4Aと巻き上げ部4Bとを有している。ビード部3は、所謂ビードフィラーを含まずに、ビードコア5の廻りに巻き上げられたカーカス層4の本体部4Aと巻き上げ部4Bとがビードコア5のタイヤ径方向外側端の位置からタイヤ径方向外側に向かって互いに積層されたフィラーレス構造を有している。また、カーカス層4のタイヤ径方向の巻き上げ高さTUHは5mm~25mmの範囲に設定されている。カーカス層4の巻き上げ高さTUHはビードコア5のタイヤ径方向内側端の位置からタイヤ径方向に沿って測定される高さである。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層7が埋設されている。これらベルト層7はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°~40°の範囲に設定されている。ベルト層7の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。ベルト層7の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して例えば5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層8が配置されている。ベルトカバー層8はベルト層7の幅方向両端部のみを局所的に覆っている。ベルトカバー層8の補強コードとしては、ナイロンやアラミド等の有機繊維コードが好ましく使用される。
図2に示すように、トレッド部1には、タイヤ周方向に延びる複数本の周方向主溝10が形成され、これら周方向主溝10によりトレッド部1には複数列の陸部20が区画されている。より具体的には、周方向主溝10は、タイヤ中心線CL上に位置する1本のセンター側の周方向主溝11と、該センター側の周方向主溝11の両側に位置する一対のショルダー側の周方向主溝12とを含んでいる。また、陸部20は、センター側の周方向主溝11とショルダー側の周方向主溝12との間に位置する一対のセンター側の陸部21と、ショルダー側の周方向主溝12のタイヤ幅方向外側に位置する一対のショルダー側の陸部22とを含んでいる。
センター側の陸部21の各々には、一端がショルダー側の周方向主溝12に開口し、他端が陸部21内で終端する複数本のラグ溝31と、ラグ溝31の終端近傍からセンター側の周方向主溝11まで延びる複数本のサイプ41と、ラグ溝31の終端近傍からタイヤ周方向に延びる複数本のサイプ42とが形成されている。
ショルダー側の陸部22の各々には、一端が接地端Eよりもタイヤ幅方向外側に位置し、他端が陸部22内で終端する複数本のラグ溝32と、ラグ溝32の終端近傍からショルダー側の周方向主溝12まで延びる複数本のサイプ43と、ラグ溝32の終端近傍からタイヤ周方向に延びる複数本のサイプ44と、ラグ溝32の相互間でタイヤ幅方向に延びる複数本のサイプ45とが形成されている。
本実施形態の空気入りタイヤは、図2に示すトレッドパターンを有しているが、そのトレッドパターンは上述した例に限定されるものではない。
図3に示すように、タイヤ子午断面視において、最もセンター側に位置する周方向主溝10の踏面での両端点P1,P2と、それに隣接する周方向主溝10の踏面でのセンター側の端点P3を含む少なくとも3点を通る円弧からなる基準トレッドプロファイルラインPL0を想定したとき、少なくとも1列の陸部20の踏面を規定するプロファイルラインPL1は該陸部20の踏面での両エッジE1,E2(例えば、周方向主溝10の端点P2,P3と一致するエッジ)を通過する基準トレッドプロファイルラインPL0よりもタイヤ径方向外側に膨出している。少なくとも1列の陸部20の踏面を規定するプロファイルラインPL1は好ましくは円弧から構成されている。特に、図3においては、センター側の陸部21が基準トレッドプロファイルラインPL0よりもタイヤ径方向外側に膨出した構造を有している。
上述した空気入りタイヤでは、ビード部3をフィラーレス構造とし、カーカス層4のタイヤ径方向の巻き上げ高さTUHを低くすることにより、空気入りタイヤの軽量化と転がり抵抗の低減を図ることができる。このようなフィラーレス構造やローターンナップ構造を採用した場合、横バネ定数の低減によりトレッド部1の接地面積が増加し、それに伴ってトレッド部1の接地面圧が低下することにより、ウエット性能の低下が懸念される。しかしながら、トレッド部1に区画された少なくとも1列の陸部20(特に、センター側の陸部21)を基準トレッドプロファイルラインPL0よりもタイヤ径方向外側に膨出させることにより、その膨出した構造を有する陸部20の接地面圧が増大するので、良好なウエット性能を発揮することができる。しかも、このような構造は、フィラーレス構造とローターンナップ構造に基づく軽量化や転がり抵抗の改善効果を損なうものではない。
上記空気入りタイヤにおいて、カーカス層4のタイヤ径方向の巻き上げ高さTUHは5mm~25mmとすることが必要であるが、この巻き上げ高さTUHが5mmよりも小さいとビード部3の耐久性が不十分になり、逆に25mmよりも大きいと軽量化や転がり抵抗の改善効果が低下する。
上記空気入りタイヤにおいて、図1に示すように、トレッド部1を構成するトレッドゴム層1Aの最大厚さTmaxは6mm~12mmであると良い。これにより、空気入りタイヤの軽量化と転がり抵抗の低減を図ることができる。ここで、トレッドゴム層1Aの最大厚さTmaxが6mmよりも小さいと摩耗寿命の短縮や乗心地の悪化といった不都合を招くことになり、逆に12mmよりも大きいと軽量化や転がり抵抗の改善効果が低下する。なお、トレッドゴム層1Aの最大厚さTmaxはベルト層7に代表されるコード補強層よりも外側に位置するトレッドゴム層1Aの溝を含まない位置での最大厚さである。
上記空気入りタイヤにおいて、図3に示すように、少なくとも1列の陸部20の基準トレッドプロファイルラインPL0からの膨出量tは0.1mm~1.0mmの範囲に設定されていると良い。これにより、最適なウエット性能を発揮することができる。ここで、陸部20の基準トレッドプロファイルラインPL0からの膨出量tが0.1mmよりも小さいと陸部20の接地面圧を高めてウエット性能を改善する効果が低下し、逆に1.0mmよりも大きいと接地面積の減少によりウエット性能の改善効果が低下する。
図4は上記空気入りタイヤのビードコア5を示すものである。図4において、Trはタイヤ径方向であり、Twはタイヤ幅方向である。図4に示すように、上記空気入りタイヤにおいて、ビードコア5は、タイヤ周方向に巻回された少なくとも1本のビードワイヤ5Aを含み、該ビードワイヤ5Aの複数の周回部分がタイヤ径方向Trに重なる複数の層を形成している。そして、ビードコア5は各層を形成する周回部分の本数が該ビードコア5の最大幅位置(即ち、周回部分の本数が最も多い層)からタイヤ径方向外側に向かって漸減する外径側楔形状を有している。これにより、フィラーレス構造において良好なカーカスラインを形成することができる。特に、ビードコア5のタイヤ径方向最外側に位置する層を形成するビードワイヤ5Aの周回部分の本数は1本であると良い。また、図4に示すように、ビードワイヤ5Aの周回部分は層間でタイヤ幅方向Twに沿って互いにずれた位置に配置されていると良い。この場合、ビードコア5の安定性が良好になる。なお、ビードコア5はビードワイヤ5Aを被覆するインシュレーションゴムを含んでいても良い。
上記空気入りタイヤにおいて、カーカス層4は単層であると良い。カーカス層4を単層とすることにより、軽量化の効果を最大限に享受することができる。カーカス層4を2層以上とした場合にも効果は得られるが、フィラーレス構造やローターンナップ構造を採用する意義が低下することになる。
上記空気入りタイヤにおいて、図1に示すように、サイドウォール部2のタイヤ最大幅位置における総厚さTswは2.5mm~6.5mmの範囲に設定されていると良い。これにより、ビード部3の故障を抑制しながら、空気入りタイヤの軽量化と転がり抵抗の低減を図ることができる。ここで、サイドウォール部2のタイヤ最大幅位置における総厚さTswが2.5mmよりも小さいとビード部3への負荷が増大してビード部3に故障を生じ易くなり、逆に6.5mmよりも大きいと軽量化と転がり抵抗の改善効果が低下する。総厚さTswはサイドウォール部2のタイヤ内表面から外表面までの厚さである。
上記空気入りタイヤにおいて、トレッド部1に形成される周方向主溝10の本数は3本以下であり、トレッド部1の溝面積比率は15%~30%であると良い。軽自動車用タイヤにおいて、周方向主溝10の本数を3本よりも増やすことは困難である。また、軽自動車用タイヤにおいて、トレッド部1の溝面積比率が15%よりも小さいとウエット性能の改善効果が低下し、逆に30%よりも大きいとドライ性能を含むタイヤ性能が悪化することになる。
上記空気入りタイヤにおいて、図1に示すように、周方向主溝10の溝深さGDは5.0mm~10.0mmの範囲に設定されていると良い。軽自動車用タイヤにおいて、周方向主溝10の溝深さGDが5.0mmよりも小さいとウエット性能の改善効果が低下し、逆に10.0mmよりも大きいとそれに見合うようにトレッドゴム層1Aの厚さを大きくする必要があるため軽量化と転がり抵抗の改善効果が低下する。
上記空気入りタイヤにおいて、タイヤ外径は600mm以下であり、タイヤ断面幅は185mm以下であると良い。本発明は、上記のような寸法を有する軽自動車用タイヤとして好適である。但し、本発明は上記の寸法範囲から外れた空気入りタイヤに適用することも可能である。
タイヤサイズが155/65R14であり、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、一対のビード部間に1層のカーカス層が装架され、一対のビード部の各々にビードコアが配設され、トレッド部にタイヤ周方向に延びる3本の周方向主溝が形成され、これら周方向主溝によりトレッド部に4列の陸部が区画された空気入りタイヤにおいて、ビードフィラーの有無、陸部の膨出の有無、カーカス層の巻き上げ高さTUH、トレッドゴム層の最大厚さTmax、陸部の膨出量tを表1のように設定した従来例、比較例1~3及び実施例1~4のタイヤを作製した。共通事項として、サイドウォール部のタイヤ最大幅位置における総厚さTswを4.5mmとし、トレッド部の溝面積比率を25%とし、周方向主溝の溝深さを8.0mmとした。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、タイヤ質量、ウエット性能、転がり抵抗を評価し、その結果を表1に併せて示した。
タイヤ質量:
各試験タイヤの質量を測定した。評価結果は、従来例を100とする指数値にて示した。この指数値が小さいほど軽量であることを意味する。
ウエット性能:
各試験タイヤをリムサイズ14×4 1/2Jのホイールに組み付けて空気圧を240kPaとして排気量660ccの試験車両(軽自動車)に装着し、ウエット路面からなるテストコースで走行試験を実施し、ウエット性能についてテストドライバーによる官能評価を行った。評価結果は、従来例を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほどウエット性能が優れていることを意味する。
転がり抵抗:
各試験タイヤをリムサイズ14×4 1/2Jのホイールに組み付けてドラム式の転がり抵抗試験機に装着し、空気圧210kPa、荷重3.04kN、速度80km/hの条件にて30分間の予備走行を行った後、同条件にて転がり抵抗を測定した。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が小さいほど転がり抵抗が小さいことを意味する。
Figure 0007200680000001
表1から明らかなように、実施例1~4のタイヤでは、いずれも、従来例との対比において、ウエット性能を良好に維持しながら、軽量化と転がり抵抗の低減を達成することができた。一方、比較例1のタイヤでは、フィラーレス構造もローターンナップ構造も採用していないため、軽量化と転がり抵抗の改善効果が得られなかった。比較例2のタイヤでは、フィラーレス構造とローターンナップ構造の採用により軽量化と転がり抵抗の改善効果が得られたが、その分、ウエット性能が低下していた。比較例3のタイヤでは、ローターンナップ構造を採用していないため軽量化と転がり抵抗の改善効果が不十分であった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
4A カーカス層の本体部
4B カーカス層の巻き上げ部
5 ビードコア
5A ビードワイヤ
7 ベルト層
8 ベルトカバー層
10,11,12 周方向主溝
20,21,22 陸部
31,32 ラグ溝
41,42,43,44,45 サイプ

Claims (9)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記一対のビード部間にカーカス層が装架され、前記一対のビード部の各々にビードコアが配設され、前記トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の周方向主溝が形成され、これら周方向主溝により前記トレッド部に複数列の陸部が区画された空気入りタイヤにおいて、
    前記ビード部は前記ビードコアの廻りに巻き上げられた前記カーカス層の本体部と巻き上げ部とが前記ビードコアのタイヤ径方向外側端の位置からタイヤ径方向外側に向かって互いに積層されたフィラーレス構造を有し、前記カーカス層のタイヤ径方向の巻き上げ高さが5mm~25mmであると共に、
    前記複数列の陸部のうちの少なくとも1列の陸部は該陸部の踏面での両エッジを通過する基準トレッドプロファイルラインよりもタイヤ径方向外側に膨出していることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記トレッド部を構成するトレッドゴム層の最大厚さが6mm~12mmであることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記少なくとも1列の陸部の前記基準トレッドプロファイルラインからの膨出量が0.1mm~1.0mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ビードコアはタイヤ周方向に巻回された少なくとも1本のビードワイヤを含み、該ビードワイヤの複数の周回部分がタイヤ径方向に重なる複数の層を形成し、前記ビードコアは各層を形成する周回部分の本数が該ビードコアの最大幅位置からタイヤ径方向外側に向かって漸減する外径側楔形状を有することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記カーカス層が単層であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記サイドウォール部のタイヤ最大幅位置における総厚さが2.5mm~6.5mmであることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記トレッド部に形成される周方向主溝の本数が3本以下であり、前記トレッド部の溝面積比率が15%~30%であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記周方向主溝の溝深さが5.0mm~10.0mmであることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. タイヤ外径が600mm以下であり、タイヤ断面幅が185mm以下であることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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