JP7199124B1 - 矯正器具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】患者Pの体幹P1を囲って装着される外殻部1と、体幹P1に当接する当接パッド2と、外殻部1に設けられる支持手段3と、を備え、当接パッド2は、可撓性を有し、体幹P1の周方向dに沿って延びる面状体であり、支持手段3は、当接パッド2を、外殻部1の外周面よりも内側で支持する支持手段本体Sを有し、支持手段本体Sは、当接パッド2の一端を外殻部1に固定支持可能な端部支持部S3と、当接パッド2の他端側に設けられる牽引手段Wと、を含み、牽引手段Wは、当接パッド2の他端側を、周方向dに沿って牽引可能に構成されている。
【選択図】図1
Description
この症状を患った患者には、外見上の異常や心理的な負担、腰や背中の痛み、脊髄麻痺、肺活量の減少といった様々な症状が引き起こされる。
そして、押圧力付与部には、流体が供給されることで膨張する変形押圧部が設けられており、この変形押圧部の膨張でもって、押圧パッドが体幹に向けて押圧される。
前記当接パッドは、可撓性を有し、前記体幹の周方向に沿って延びる面状体であり、
前記支持手段は、前記当接パッドを、前記外殻部の外周面よりも内側で支持する支持手段本体を有し、
前記支持手段本体は、前記当接パッドの一端を前記外殻部に固定支持可能な端部支持部と、前記当接パッドの他端側に設けられる牽引手段と、を含み、
前記牽引手段は、前記当接パッドの他端側を、前記周方向に沿って牽引可能に構成されている。
即ち、当接パッドは、上記動作態様でもって体幹を押圧することで、本矯正器具を装着した患者の脊椎を、その捻じれを減少させるようにして押圧・矯正する。
このような、当接パッドによる減捻効果により、矯正器具を装着し続けた患者の、三次元的に湾曲した脊椎が、湾曲していない自然な状態に矯正される。
なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではない。
また、これらの図において、符号Xは、本実施形態に係る矯正器具を示す。
また、外殻部本体11は、合成樹脂等により形成されることで、全体として可撓性を有している。
また、各下部外殻部11bは、体幹P1における、臀部に向かうに伴う広がりに適応させるために、下方に向かうに伴って漸次拡径していくように構成されている。
これにより、外殻部本体11は、その一部(各連結外殻部11cの間)が、上下方向全長に亘って開放されて構成されている。
また、各連結外殻部11cには、それぞれ、上下方向に沿って設けられた、貫通スリットh1が設けられている。
なお、貫通スリットh1は、各連結外殻部11cの堅牢性を担保するために、図示するよりも短いスリットが所定の間隔を空けて複数設けられることで構成されていても良い。
また、周方向dに沿って延びる部材について、背面支持部Bが設けられている側を一端、開放領域Vが設けられている側を他端と称する。
また、図1において、矯正器具X全体として、当接パッド2が2つ設けられている側を左方と称し、当接パッド2が1つ設けられている側を右方と称する。
リング本体12b1は、その一長辺がリング支持部12b2に挿通支持されることで、この一長辺を軸として回動可能に構成されている。
リング支持部12b2は、支持アームS1に、ハトメ金具等により軸支されている。
また、当接パッド2には、特に図3(b)に示すように、その他端側に、周方向に沿って形成された一対のスリット状のスライド孔21と、後述する連結部S2が挿通される連結孔22と、その一端に形成され、後述する端部支持部S3が挿通される一対の挿通孔23と、後述する連結部材j5が挿通される挿通孔t5と、が設けられている。
さらに、当接パッド2は、合成樹脂等により形成されることで、全体として可撓性を有している。
なお、後述する図4及び図5を除いて、牽引手段Wは、概略的に図示されている。
また、支持アームS1は、合成樹脂等により形成されることで、全体として可撓性を有している。
なお、ネジ本体S2aの頭部表面には、ドライバー等を用いた締結・緩めのための、マイナス或いはプラスの切り込みが形成されている。
このように、連結部S2や端部支持部S3、連結部材j1~j6を、各頭部が平坦な組ネジとすることで、矯正器具Xが患者Pに装着され、体幹P1に各頭部が接触した場合であっても、患者Pに違和感を与えないため、快適な装着状態が維持される。
また、補助アーム31は、合成樹脂等により形成されることで、全体として可撓性を有している。
なお、図3(a)において、挿通孔t4は、締結ベルト12aに覆われているため、点線で図示されている。
なお、牽引手段Wは、全体として、特にスノーボードのバインディングに設けられ、ブーツの締付けに用いられる一般的なラチェット機構と、略同様の構成である。
なお、図4(a)は、調整ベルトW1の斜視図、図4(b)は、調整バックルW2の分解斜視図、図4(c)は、調整バックルW2の組立て斜視図である。
また、調整ベルトW1の一端には、連結部材j5が挿通される挿通孔W12が設けられている。
また、調整バックルW2は、第一レバーW21の回動軸となる第一軸部K1と、第二レバーW22の回動軸となる第二軸部K2と、抑え爪W23の回動軸となる第三軸部K3と、を含む。
なお、図4及び図5を用いた調整バックルW2の説明において、第一軸部K1が設けられている側を一端、第三軸部K3が設けられている側を他端と称する。
第一レバー本体W21aには、後述する第二レバー本体W22aが挿通される貫通孔gが設けられている。
ラチェット部W21bは、その先端が、波状面W11に当接可能な複数のラチェット歯によって構成されている。
なお、図4(b)において、第二レバーW22、第二軸部K2及び第二ねじりバネN2は、組上げられた状態で示している。
抑え爪本体W23aの他端側の下部には、波状面W11と係合する係合爪部nが形成されている。
なお、図4(b)において、抑え爪W23及び第三軸部K3は、組上げられた状態で示している。
各壁部W24bには、第一軸部K1~第三軸部K3がそれぞれ挿通される、一対の挿通孔k1~k3が形成されている。
挿通孔k1は、挿通孔k2及び挿通孔k3と比較して、斜め上方に延びる略小判型形状を呈している。
なお、延設部W24cは、当接パッド2の外殻部1への取付け位置等に応じて、図8や図9等に示す牽引手段Wのように、他方の壁部W24bから延設されていても良い。
なお、第一軸部K1~第三軸部K3は、ハトメ金具等により、回動可能な状態で各壁部W24bに固定されても良い。
なお、図5は、図4(c)に示す調整バックルW2に、調整ベルトW1を挿通した状態でのPP´線断面図を示しており、一方の壁部W24bを点線で示している。
すると、ラチェット部W21bが波状面W11の凹凸に当接することで、調整ベルトW1が他端側に押圧され、抑え爪W23が、調整ベルトW1の摺動動作でもって、反時計回りに回動する。
これにより、牽引手段Wは、(a-1)から(a-2)に示す状態となる。
これにより、牽引手段Wは、(a-2)から(a-3)に示す状態となる。
これにより、牽引手段Wは、(a-3)から(a-4)に示す状態となる。
すると、第二レバーW22が反時計回りに回動し、第一レバーW21が、挿通孔k1の延びる方向に沿って斜め上方に移動することで、調整ベルトW1が調整バックルW2に拘束されていない状態となる。
これにより、牽引手段Wは、(b-1)から(b-2)に示す状態となる。
これにより、牽引手段Wは、(b-2)から(b-3)に示す状態となる。
また、背面支持部Bには、その左右に設けられ、各長溝B1に連通する一対の貫通スリットh2と、各貫通スリットh2の内側に設けられた、一対の貫通スリットh3と、が設けられている。
また、各貫通スリットh2及び各貫通スリットh3は、貫通スリットh1と同様に、背面支持部Bの堅牢性を担保するために、図示するよりも短いスリットが所定の間隔を空けて複数設けられることで構成されていても良い。
即ち、まず、支持アームS1の一端が、一方の長溝B1の上端又は下端から挿通されることで、図6(a)から図6(b)に示すように、一方の貫通スリットh2と挿通孔t1とが連通する態様となる。
なお、図6及び図7においては、背面支持部Bと支持アームS1とを取付ける流れについて示したが、補助アーム31についても、背面支持部Bに対して、連結部材j3を用いることで同様の流れで取付けられる。
また、このような取付け態様は、連結部S2や端部支持部S3、連結部材j2~j6においても同様とすることが好ましい。
即ち、支持アームS1が、スライド孔S1aと連結孔22とが連通されるように、当接パッド2の外側に配置され、スライド孔S1a及び連結孔22に連結部S2が挿通されることで、当接パッド2と支持アームS1とが連結される。
即ち、牽引手段Wが、その調整ベルトW1の挿通孔W12と挿通孔t5とが連通されるように、当接パッド2の外側に配置され、挿通孔W12及び挿通孔t5に連結部材j5が挿通されることで、当接パッド2と牽引手段Wとが連結される。
即ち、当接パッド2と、支持アームS1の他端及び牽引手段W(調整バックルW2)と、の間に一方の連結外殻部11cが挿通され、当接パッド2の一端が、背面支持部Bの前面に当接するように、各構成が配置される。
なお、背面支持部Bと支持アームS1の一端とは、上記した図6から図7に示す流れで連結される。
また、調整バックルW2における挿通孔t6、及び当接パッド2における上方のスライド孔21が、貫通スリットh1と連通する。
さらに、当接パッド2における各挿通孔23が、貫通スリットh3と連通する。
即ち、連結部材j2を、貫通スリットh1を介して挿通孔t2及び下方のスライド孔21に挿通し、連結部材j6を、貫通スリットh1を介して挿通孔t6及び上方のスライド孔21に挿通し、端部支持部S3を、貫通スリットh3を介して各挿通孔23に挿通し、それぞれを締結することで、上記各構成が、外殻部1に連結される。
なお、補助アーム31についても、その他端の挿通孔t4と貫通スリットh1とを連通させ、連結部材j4を挿通・締結することで、図1に示すように、外殻部1に取付けられる。
また、上記した、当接パッド2と支持手段3の各構成との取付けや、支持手段3の外殻部1への取付けについては、上方の当接パッド2及び支持手段3についてのみ示したが、中央の当接パッド2及び支持手段3、下方の当接パッド2及び支持手段3、それぞれについても、同様の流れで取付けが可能である。
また、下方の当接パッド2及び支持手段3は、上方の当接パッド2及び支持手段3と同様の配置関係であるが、当接パッド2及び支持手段本体Sが、上方の当接パッド2及び支持手段本体Sと比較して、上下反転した態様で、外殻部1に取付けられている。
なお、図10は、矯正器具Xの上方部分の左方のみを示した平面図である。
また、図10では、外殻部本体11、当接パッド2、支持アームS1、端部支持部S3及び連結部材j1のみが示されており、外殻部本体11における上部外殻部11aは、点線で示されている。
これにより、図10に示すように、特に上方の当接パッド2は、平面視で反時計回りにやや回転しながら、矯正器具Xの内側に向かって移動していく(矢印a1)。
また、患者Pや施術者は、連結部材j3、j4を緩めることで、図11(a)から図11(b)に示すように、補助アーム31を下方(或いは上方)に自在に摺動させることができる(矢印a3)。
また、患者Pや施術者が、牽引手段Wにより、当接パッド2の他端側を周方向dに沿って牽引可能であることは、図10にて説明した通りである(矢印a4)。
なお、図12において、患者Pは点線で示しており、符号Aは、患者Pの脊椎を示してしている。
施術者は、このような患者Pの体幹P1に、矯正器具Xを装着する。
なお、矯正器具Xの装着や牽引手段Wの操作は、患者P自身で行われても良い。
また、施術者は、各締結ベルト12aを、対応する各挿通リング12bに通した後、各締結ベルト12aを引張りながら折返し、雄面ファスナーf1及び雌面ファスナーf2を係合させる。
これにより、開放領域Vが狭まることで、矯正器具X全体が体幹P1を締付け、特に、各当接パッド2と各補助アーム31とが体幹P1に当接し、矯正器具Xは、図12に示す装着態様となる。
すると、図10や図11において示したように、各当接パッド2は、平面視で時計回り、或いは反時計回りにやや回転しながら、矯正器具Xの内側に向かって移動し、体幹P1を押圧する(矢印a5)。
このため、患者Pは、図13に示すように、矯正器具Xを装着し、その上から衣服Cを着用した場合であっても、外観上、大きな凹凸が生じず、他者に違和感を与えることがない。
これにより、体幹P1(脊椎A)に対して、当接パッド2による減捻効果を生じさせ、矯正器具Xを装着し続けた患者Pの、三次元的に湾曲した脊椎Aを、湾曲していない自然な状態に矯正することが可能となる。
即ち、図14(a)では、背面支持部Bは、正面視で略S字状に湾曲するように構成されている。
また、図14(b)では、背面支持部Bは、正面視で左方に向かってやや山なりに湾曲するように構成されている。
また、当接パッド2や支持手段3は、背面支持部Bにハトメ金具等で固定支持され、上下動させることができない構成となされている。このため、各連結外殻部11cには、貫通スリットh1が設けられていない。
例えば、図15に示すように、左方の上部及び下部それぞれに、当接パッド2及び支持手段3を設け、右方の中央部に当接パッド2及び支持手段3を設けても良い(図1と左右対称の状態)。
また、矯正器具Xは、何れかの当接パッド2及び支持手段3が設けられない取付け態様とされても良い。
1 外殻部
11 外殻部本体
12 密着手段
B 背面支持部
2 当接パッド
3 支持手段
S 支持手段本体
S1 支持アーム
S2 連結部
S3 端部支持部
W 牽引手段
31 補助アーム
P 患者
P1 体幹
A 脊椎
Claims (9)
- 患者の体幹を囲って装着される外殻部と、前記体幹に当接する当接パッドと、前記外殻部に設けられる支持手段と、を備え、
前記外殻部は、可撓性を有し、前記体幹を囲う外殻部本体と、密着手段と、を有し、
前記外殻部本体は、その一部が、上下方向全長に亘って開放され、
前記密着手段は、前記外殻部本体の開放された領域を狭めることで、前記当接パッドの前記体幹への密着度合いを調整可能に構成され、
前記当接パッドは、可撓性を有し、前記体幹の周方向に沿って延びる面状体であり、
前記支持手段は、前記当接パッドを、前記外殻部の外周面よりも内側で支持する支持手段本体を有し、
前記支持手段本体は、前記当接パッドの一端を前記外殻部に固定支持可能な端部支持部と、前記当接パッドの他端側に設けられ、前記密着手段と別体に構成された牽引手段と、を含み、
前記牽引手段は、前記当接パッドの他端側を、前記周方向に沿って、前記外殻部本体と独立して牽引可能に構成されている、矯正器具。 - 前記外殻部、前記当接パッド、及び前記支持手段は、互いに分解可能である、請求項1に記載の矯正器具。
- 前記当接パッド及び前記支持手段は、上下方向に沿って摺動可能に構成されている、請求項1に記載の矯正器具。
- 前記当接パッド及び前記支持手段は、上下方向に沿って複数設けられている、請求項1に記載の矯正器具。
- 前記支持手段は、前記周方向に沿って延び、前記体幹に当接する補助アームを有し、
前記補助アームは、前記体幹を挟んで前記当接パッドに対向して設けられている、請求項1に記載の矯正器具。 - 前記外殻部本体は、前記体幹の上部を囲う一対の上部外殻部と、前記体幹の下部を囲う一対の下部外殻部と、上下方向に延び、前記各上部外殻部及び前記各下部外殻部を連結する一対の連結外殻部と、上下方向に延び、前記患者の背部に当接する背面支持部と、を含み、
前記補助アームは、その一端が前記背面支持部に連結され、その他端が前記連結外殻部に連結されている、請求項5に記載の矯正器具。 - 前記支持手段本体は、前記当接パッドの外側に設けられ、前記周方向に沿って延びる支持アームと、連結部と、を含み、
前記支持アームには、前記周方向に沿って延びる、スリット状の貫通孔が設けられ、
前記連結部は、前記貫通孔を介して、前記当接パッドと前記支持アームとを連結する、請求項1に記載の矯正器具。 - 前記牽引手段には、その一端が前記当接パッドに取付けられ、前記周方向に沿って延びる調整ベルトと、前記外殻部に取付けられ、前記調整ベルトが前記周方向に沿って摺動可能に挿通される調整バックルと、が設けられ、
前記調整ベルトは、その他端が自由端として、前記当接パッドの他端に向かって延び、
前記調整バックルは、前記調整ベルトを締結可能に構成されている、請求項1に記載の矯正器具。 - 前記調整ベルトの外側面には、略一定の間隔で凹凸を繰返す波状面が形成され、
前記調整ベルトは、前記調整バックルにより、前記波状面の凹凸間隔に合わせて段階的に、前記周方向に沿って摺動可能に構成されている、請求項8に記載の矯正器具。
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