JP7198096B2 - 透明導電性フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、透明導電性フィルム、詳しくは、光学用途に好適に用いられる透明導電性フィルムに関する。
従来、インジウムスズ複合酸化物からなる透明導電層を備える透明導電性フィルムが、画像表示装置内のタッチパネル用基材などに用いられる。
例えば、特許文献1には、高分子フィルムと、インジウム-スズ複合酸化物からなる非晶質透明導電層とを備える透明導電性フィルムが開示されている。特許文献1の透明導電性フィルムでは、高分子フィルム基材として、耐熱性および機械的強度に優れるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが使用されている。そして、150℃60分の高温処理で、非晶質透明導電層を結晶転化して、透明導電性フィルムの導電性を向上させている。
特開2017-71850号公報
ところで、近年、透明性が高く、複屈折率が低いため、ポリシクロオレフィン(COP)フィルムを透明基材に用いた透明導電性フィルムの要求が高まっている。
しかしながら、COPフィルムは、PETフィルムと比較して、耐熱性に低く、かつ、熱膨張しやすい。そのため、150℃の高温で60分の長時間での加熱処理を実施すると、COPフィルムは、融解などの熱損傷が生じたり、COPフィルムの熱膨張によって、その上側に配置されるITOにクラックが生じる場合がある。したがって、非晶質透明導電層を結晶転化させる際に、なるべく低温でかつ短時間で加熱処理することが求められている。
本発明は、低温かつ短時間で結晶転化可能な透明導電性フィルムを提供することにある。
本発明[1]は、透明基材と、透明基材の厚み方向一方側に配置される非晶質透明導電層とを備え、前記透明基材は、シクロオレフィン系樹脂を含有し、前記非晶質透明導電層は、結晶質への転化が可能であり、前記非晶質透明導電層のホール移動度が、20.0(cm/V・s)以上、31.0(cm/V・s)以下であり、前記非晶質透明導電層のキャリア密度をXa×1019(/cm)、ホール移動度をYa(cm/V・s)とし、前記非晶質透明導電層を結晶転化した後の結晶質透明導電層のキャリア密度をXc×1019(/cm)、ホール移動度をYc(cm/V・s)とし、移動距離を{(Xc-Xa)+(Yc-Ya)1/2としたときに、前記移動距離が、50.0未満である、透明導電性フィルムを含む。
本発明[2]は、前記結晶質透明導電層のキャリア密度が、30.0×1019(/cm)以上、100.0×1019(/cm)以下である、[1]に記載の透明導電性フィルムを含む。
本発明[3]は、前記結晶質透明導電層のホール移動度が、28.5(cm/V・s)以上である、[1]または[2]に記載の透明導電性フィルムを含む。
本発明[4]は、前記非晶質透明導電層が、インジウム系無機酸化物を含有する、[1]~[3]のいずれか一項に記載の透明導電性フィルムを含む。
本発明[5]は、前記非晶質透明導電層が、インジウムに対する不純無機元素の質量比が0.05以上である第1領域と、インジウムに対する不純無機元素の質量比が0.05未満である第2領域とを厚み方向に備える、[4]に記載の透明導電性フィルムを含む。
本発明の透明導電性フィルムによれば、低温かつ短時間で、非晶質透明導電層を結晶転化させることができる。
図1は、本発明の透明導電性フィルムの一実施形態の断面図を示す。 図2は、図1に示す透明導電性フィルムを結晶転化した結晶質透明導電性フィルムの断面図を示す。
<一実施形態>
図1~図2を参照して、本発明の透明導電性フィルム1の一実施形態を説明する。
図1において、紙面上下方向は、上下方向(厚み方向、第1方向)であって、紙面上側が、上側(厚み方向一方側、第1方向一方側)、紙面下側が、下側(厚み方向他方側、第1方向他方側)である。また、紙面左右方向および奥行き方向は、上下方向に直交する面方向である。具体的には、各図の方向矢印に準拠する。
1.透明導電性フィルム
透明導電性フィルム1は、所定の厚みを有するフィルム形状(シート形状を含む)を有し、厚み方向と直交する所定方向(面方向)に延び、平坦な上面および平坦な下面を有する。透明導電性フィルム1は、例えば、画像表示装置に備えられるタッチパネル用基材などの一部品であり、つまり、画像表示装置ではない。すなわち、透明導電性フィルム1は、画像表示装置などを作製するための部品であり、LCDモジュールなどの画像表示素子を含まず、後述する透明基材2とハードコート層3と光学調整層4と非晶質透明導電層5とを含み、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。
具体的には、図1に示すように、透明導電性フィルム1は、透明基材2と、透明基材2の上面(厚み方向一方面)に配置されるハードコート層3と、ハードコート層3の上面に配置される光学調整層4と、光学調整層4の上面に配置される非晶質透明導電層5を備える。より具体的には、透明導電性フィルム1は、透明基材2と、ハードコート層3と、光学調整層4と、透明導電層5とをこの順に備える。透明導電性フィルム1は、好ましくは、透明基材2、ハードコート層3、光学調整層4および透明導電層5からなる。また、透明導電性フィルム1は、光透過性導電フィルムである。
2 . 透明基材
透明基材2は、透明導電性フィルム1の機械強度を確保するための透明な基材である。すなわち、透明基材2は、非晶質透明導電層5を、ハードコート層3および光学調整層4とともに支持している。
透明基材2は、透明導電性フィルム1の最下層であって、フィルム形状を有する。透明基材2は、ハードコート層3の下面全面に、ハードコート層3の下面と接触するように配置されている。
透明基材2は、シクロオレフィン系樹脂を含有する。好ましくは、透明基材2は、シクロオレフィン系樹脂から形成されているシクロオレフィン系フィルムである。これにより、透明導電性フィルム1の透明性が高くでき、かつ、複屈折率を低くできる。加えて、シクロオレフィン系フィルムには、結晶転化の速度を遅くする不純物(水分など)の量が少ないため、ポリエチレンテレフタレート系フィルムなどの他の透明基材と比較して、短時間で非晶質透明導電層を結晶転化させることができる。
シクロオレフィン系樹脂は、シクロオレフィンモノマーを重合して得られ、主鎖の繰り返し単位中に脂環構造を有する高分子である。シクロオレフィン系樹脂は、好ましくは、非晶質シクロオレフィン系樹脂である。
シクロオレフィン系樹脂としては、例えば、シクロオレフィンモノマーからなるシクロオレフィンホモポリマー(COP)、シクロオレフィンモノマーと、エチレンなどのオレフィンなどとの共重合体からなるシクロオレフィンコポリマー(COC)などが挙げられる。
シクロオレフィンモノマーとしては、例えば、ノルボルネン、メチルノルボルネン、ジメチルノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ブチルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、トリシクロペンタジエンなどの多環式オレフィン、例えば、シクロブテン、シクロペンテン、シクロオクタジエン、シクロオクタトリエンなどの単環式オレフィンなどが挙げられる。これらシクロオレフィンは、単独使用または2種以上併用することができる。
透明基材2の全光線透過率(JIS K 7375-2008)は、例えば、80%以上、好ましくは、85%以上である。
透明基材2の厚みは、機械的強度、透明導電性フィルム1をタッチパネル用フィルムとした際の打点特性などの観点から、例えば、2μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、300μm以下、好ましくは、150μm以下である。透明基材2の厚みは、例えば、マイクロゲージ式厚み計を用いて測定することができる。
3.ハードコート層
ハードコート層3は、透明導電性フィルム1を製造する際に、透明基材2に傷が発生することを抑制するための保護層である。また、複数の透明導電性フィルム1を積層した場合に、非晶質透明導電層5に擦り傷が発生することを抑制するための耐擦傷層である。
ハードコート層3は、フィルム形状を有する。ハードコート層3は、透明基材2の上面全面に、透明基材2の上面に接触するように、配置されている。より具体的には、ハードコート層3は、透明基材2と光学調整層4との間に、透明基材2の上面および光学調整層4の下面に接触するように、配置されている。
ハードコート層3は、ハードコート組成物から形成されている。ハードコート組成物は、樹脂を含有し、好ましくは、樹脂からなる。
樹脂としては、例えば、硬化性樹脂、熱可塑性樹脂(例えば、ポリオレフィン樹脂)などが挙げられ、好ましくは、硬化性樹脂が挙げられる。
硬化性樹脂としては、例えば、活性エネルギー線(具体的には、紫外線、電子線など)の照射により硬化する活性エネルギー線硬化性樹脂、例えば、加熱により硬化する熱硬化性樹脂などが挙げられ、好ましくは、活性エネルギー線硬化性樹脂が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂は、例えば、分子中に重合性炭素-炭素二重結合を有する官能基を有するポリマーが挙げられる。そのような官能基としては、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基(メタクリロイル基および/またはアクリロイル基)などが挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂としては、具体的には、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレートなどの(メタ)アクリル系紫外線硬化性樹脂が挙げられる。
また、活性エネルギー線硬化性樹脂以外の硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、シロキサン系ポリマー、有機シラン縮合物などの熱硬化性樹脂が挙げられる。
樹脂は、単独使用または2種以上併用することができる。
ハードコート組成物は、粒子を含有することもできる。これにより、ハードコート層3を、耐ブロッキング特性を有するアンチブロッキング層とすることができる。
粒子としては、無機粒子、有機粒子などが挙げられる。無機粒子としては、例えば、シリカ粒子、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫などからなる金属酸化物粒子、例えば、炭酸カルシウムなどの炭酸塩粒子などが挙げられる。有機粒子としては、例えば、架橋アクリル樹脂粒子などが挙げられる。粒子は、単独使用または2種以上併用することができる。
ハードコート組成物は、さらに、レベリング剤、チクソトロピー剤、帯電防止剤などの公知の添加剤を含有することができる。
ハードコート層3の厚みは、耐擦傷性の観点から、例えば、0.1μm以上、好ましくは、0.5μm以上であり、また、例えば、10μm以下、好ましくは、3μm以下である。ハードコート層3の厚みは、例えば、透過型電子顕微鏡を用いて、断面観察により測定することができる。
4.光学調整層
光学調整層4は、非晶質透明導電層5のパターンの視認を抑制しつつ、透明導電性フィルム1に優れた透明性を確保するために、透明導電性フィルム1の光学物性(例えば、屈折率)を調整する層である。
光学調整層4は、フィルム形状を有し、ハードコート層3の上面全面に、ハードコート層3の上面に接触するように、配置されている。より具体的には、光学調整層4は、ハードコート層3と非晶質透明導電層5との間に、ハードコート層3の上面および非晶質透明導電層5の下面に接触するように、配置されている。
光学調整層4は、光学調整組成物から形成されている。光学調整組成物は、樹脂を含有し、好ましくは、樹脂および粒子を含有する。
樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ハードコート組成物で例示した樹脂が挙げられる。好ましくは、硬化性樹脂、より好ましくは、活性エネルギー線硬化性樹脂、さらに好ましくは、(メタ)アクリル系紫外線硬化性樹脂が挙げられる。
樹脂の含有割合は、光学調整組成物に対して、例えば、10質量%以上、好ましくは、25質量%以上であり、また、例えば、95質量%以下、好ましくは、60質量%以下である。
粒子としては、光学調整層の求める屈折率に応じて好適な材料を選択することができ、例えば、ハードコート組成物で例示した粒子が挙げられる。屈折率の観点から、好ましくは、無機粒子、より好ましくは、金属酸化物粒子、さらに好ましくは、酸化ジルコニウム粒子(ZrO)が挙げられる。
粒子の含有割合は、光学調整組成物に対して、例えば、5質量%以上、好ましくは、40質量%以上であり、また、例えば、90質量%以下、好ましくは、75質量%以下である。
光学調整組成物は、さらに、レベリング剤、チクソトロピー剤、帯電防止剤などの公知の添加剤を含有することができる。
光学調整層4の屈折率は、例えば、1.40以上、好ましくは、1.55以上であり、また、例えば、1.80以下、好ましくは、1.70以下である。屈折率は、例えば、アッベ屈折率計により測定することができる。
光学調整層4の厚みは、例えば、5nm以上、好ましくは、10nm以上であり、また、例えば、200nm以下、好ましくは、100nm以下である。光学調整層4の厚みは、例えば、透過型電子顕微鏡を用いて、断面観察により測定することができる。
5.非晶質透明導電層
非晶質透明導電層5は、必要に応じて結晶化し、パターニングによって、所望のパターン(例えば、電極パターンや配線パターン)に形成するための透明な導電層である。
非晶質透明導電層5は、透明導電性フィルム1の最上層であって、フィルム形状を有する。非晶質透明導電層5は、光学調整層4の上面全面に、光学調整層4の上面に接触するように、配置されている。
非晶質透明導電層5の材料としては、例えば、インジウム系無機酸化物、アンチモン系無機酸化物などが挙げられ、好ましくは、インジウム系無機酸化物が挙げられる。
非晶質透明導電層5の材料には、好ましくは、Sn、Zn、Ga、Ti、Si、Zr、Mg、Al、Au、Ag、Cu、Pd、W、Fe、Pb、Ni、Nb、Crからなる群より選択される少なくとも1種の不純無機元素が含まれて(ドープされて)いる。不純無機元素としては、好ましくは、Snが挙げられる。
不純無機元素を含有する無機酸化物としては、例えば、インジウム系無機酸化物の場合は、インジウムスズ複合酸化物(ITO)が挙げられ、例えば、アンチモン無機酸化物の場合は、アンチモンスズ複合酸化物(ATO)が挙げられる。好ましくは、ITOが挙げられる。
非晶質透明導電層5がITOから形成されている場合、非晶質透明導電層5全体において、酸化スズ(SnO)含有量は、酸化スズおよび酸化インジウム(In)の合計量に対して、例えば、0.5質量%以上、好ましくは、3質量%以上であり、また、例えば、15質量%以下、好ましくは、13質量%以下である。
非晶質透明導電層5は、単層から構成されていてもよく、または、複数の層(厚み方向領域)から構成されていてもよい。層数は限定的でなく、例えば、2層以上、5層以下が挙げられ、好ましくは、2層が挙げられる。
好ましくは、非晶質透明導電層5は、複数の層から構成されている。
具体的には、図1の仮想線が示すように、例えば、非晶質透明導電層5は、第1層(第1領域の一例)5aと、第1層5aの上側に配置される第2層(第2領域の一例)5bとを備える。
第1層5aおよび第2層5bは、好ましくは、ともに、不純無機元素を含有する無機酸化物から形成されており、好ましくは、ともに、不純無機元素を含有するインジウム系無機酸化物から形成されており、さらに好ましくは、ともに、ITOから形成されている。
また、この場合、透明基材2から最も離れている層(すなわち、第2層5b)のインジウムに対する不純無機元素(好ましくは、Sn)の質量比が、非晶質透明導電層5を構成する複数の層(すなわち、第1層5aおよび第2層5b)の中で、好ましくは、最大ではなく、より好ましくは、最小である。すなわち、非晶質透明導電層5が、第1層5aおよび第2層5bからなる場合、第2層5bのインジウムに対する不純無機元素の質量比は、第1層5aのインジウムに対する不純無機元素の質量比よりも小さい。
具体的には、第1層5aは、好ましくは、インジウムに対する不純無機元素の質量比が0.05以上であり、第2層5bは、好ましくは、インジウムに対する不純無機元素の質量比が0.05未満である。これによって、より確実に低温かつ短時間で、非晶質透明導電層5の結晶転化を可能にすることができる。
より具体的には、第1層5aが、ITOから形成されている場合、第1層5aにおいて、酸化スズ(SnO)含有量は、酸化スズおよび酸化インジウム(In)の合計量に対して、例えば、5質量%以上、好ましくは、8質量%以上であり、また、例えば、15質量%以下、好ましくは、13質量%以下である。第1層5aの酸化スズの含有量が、透明性や表面抵抗の安定性を向上させることができる。
第2層5bが、ITOから形成されている場合、第2層5bにおいて、酸化スズ(SnO)含有量は、酸化スズおよび酸化インジウム(In)の合計量に対して、例えば、0.5質量%以上、好ましくは、2質量%以上であり、また、例えば、8質量%未満、好ましくは、5質量%未満である。第2層5bの酸化スズの含有量を上記範囲内であれば、非晶質透明導電層5の結晶転化を容易にすることができる。
非晶質透明導電層5における、第1層5aの厚み方向の割合は、例えば、40%以上、好ましくは、50%以上、より好ましくは、60%以上であり、また、例えば、99%以下、好ましくは、95%以下、より好ましくは、90%以下、さらに好ましくは、80%以下である。具体的には、第1層5aの厚みは、例えば、5nm以上、好ましくは、10nm以上、より好ましくは、20nm以上であり、また、例えば、285nm以下、好ましくは、180nm以下、より好ましくは、100nm以下、さらに好ましくは、38nm以下である。
非晶質透明導電層5における、第2層5bの厚み方向の割合は、例えば、1%以上、好ましくは、3%以上、より好ましくは、5%以上、さらに好ましくは、10%以上、とくに好ましくは、20%以上であり、また、例えば、60%以下、好ましくは、50%以下、より好ましくは、40%以下である。具体的には、第2層5bの厚みは、例えば、1nm以上、好ましくは、3nm以上であり、また、例えば、40nm以下、好ましくは、20nm以下、より好ましくは、10nm以下である。
非晶質透明導電層5の総厚みは、例えば、10nm以上、好ましくは、15nm以上であり、また、例えば、300nm以下、好ましくは、180nm以下、より好ましくは、100nm以下、さらに好ましくは、60nm以下、特に好ましくは、40nm未満である。非晶質透明導電層5の厚みは、例えば、透過型電子顕微鏡を用いて、断面観察により測定することができる。
非晶質透明導電層5は、非晶質である。
透明導電層が非晶質か結晶質かは、例えば、透明導電層がITO層である場合は、20℃の塩酸(濃度5質量%)に15分間浸漬した後、水洗・乾燥し、15mm程度の間の端子間抵抗を測定することで判断できる。本明細書においては、塩酸(20℃、濃度:5質量%)への浸漬・水洗・乾燥後に、15mm間の端子間抵抗が10kΩを超過する場合、ITO層が非晶質とし、15mm間の端子間抵抗が10kΩ以下である場合、ITO層が結晶質とする。
6.透明導電性フィルムの製造方法
次いで、透明導電性フィルム1を製造する方法を説明する。透明導電性フィルム1を製造するには、例えば、透明基材2の上面(厚み方向一方面)に、ハードコート層3、光学調整層4および非晶質透明導電層5をこの順に設ける。以下、詳述する。
まず、公知または市販の透明基材2を用意する。
その後、必要に応じて、透明基材2とハードコート層3との密着性の観点から、透明基材2に、例えば、スパッタリング、コロナ放電、火炎、紫外線照射、電子線照射、化成、酸化などのエッチング処理や下塗り処理を実施することができる。また、溶剤洗浄、超音波洗浄などにより透明基材2を除塵、清浄化することができる。
次いで、透明基材2の上面に、ハードコート層3を設ける。例えば、透明基材2の上面にハードコート組成物を湿式塗工することにより、透明基材2の面にハードコート層3を形成する。
具体的には、例えば、ハードコート組成物を溶媒で希釈した溶液(ワニス)を調製し、続いて、ハードコート組成物溶液を透明基材2の上面に塗布して、乾燥する。
溶媒としては、例えば、有機溶媒、水系溶媒(具体的には、水)などが挙げられ、好ましくは、有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール化合物、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン化合物、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル化合物、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル化合物、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族化合物などが挙げられる。これら溶媒は、単独使用または2種以上併用することができる。
ハードコート組成物溶液における固形分濃度は、例えば、1質量%以上、好ましくは、10質量%以上であり、また、例えば、30質量%以下、好ましくは、20質量%以下である。
塗布方法は、ハードコート組成物溶液および透明基材2に応じて適宜選択することができる。塗布方法としては、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法などが挙げられる。
乾燥温度は、例えば、50℃以上、好ましくは、70℃以上であり、例えば、200℃以下、好ましくは、100℃以下である。
乾燥時間は、例えば、0.5分以上、好ましくは、1分以上であり、例えば、60分以下、好ましくは、20分以下である。
その後、ハードコート組成物が活性エネルギー線硬化性樹脂を含有する場合は、ハードコート組成物溶液の乾燥後に、活性エネルギー線を照射することにより、活性エネルギー線硬化性樹脂を硬化させる。
なお、ハードコート組成物が熱硬化性樹脂を含有する場合は、この乾燥工程により、溶媒の乾燥とともに、熱硬化性樹脂を熱硬化することができる。
次いで、ハードコート層3の上面に、光学調整層4を設ける。例えば、ハードコート層3の上面に光学調整組成物を湿式塗工することにより、ハードコート層3の上面に光学調整層4を形成する。
具体的には、例えば、光学調整組成物を溶媒で希釈した溶液(ワニス)を調製し、続いて、光学調整組成物溶液をハードコート層3の上面に塗布して、乾燥する。
光学調整組成物の調製、塗布、乾燥などの条件は、ハードコート組成物で例示した調製、塗布、乾燥などの条件と同様にすることができる。
また、光学調整組成物が活性エネルギー線硬化性樹脂を含有する場合は、光学調整組成物溶液の乾燥後に、活性エネルギー線を照射することにより、活性エネルギー線硬化性樹脂を硬化させる。
なお、光学調整組成物が熱硬化性樹脂を含有する場合は、この乾燥工程により、溶媒の乾燥とともに、熱硬化性樹脂を熱硬化することができる。
次いで、光学調整層4の上面に、非晶質透明導電層5を設ける。例えば、乾式方法により、光学調整層4の上面に非晶質透明導電層5を形成する。
乾式方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などが挙げられる。好ましくは、スパッタリング法が挙げられる。この方法によって薄膜の非晶質透明導電層5を形成することができる。
スパッタリング法としては、例えば、2極スパッタリング法、ECR(電子サイクロトロン共鳴)スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法などが挙げられる。好ましくは、マグネトロンスパッタリング法が挙げられる。
スパッタリング法に用いる電源は、例えば、直流(DC)電源、交流中周波(AC/MF)電源、高周波(RF)電源、直流電源を重畳した高周波電源のいずれであってもよい。
スパッタリング法を採用する場合、ターゲット材としては、非晶質透明導電層5を構成する上述の無機物が挙げられ、好ましくは、ITOが挙げられる。ITOの酸化スズ濃度は、ITO層の耐久性、結晶化などの観点から、例えば、0.5質量%以上、好ましくは、3質量%以上であり、また、例えば、15質量%以下、好ましくは、13質量%以下である。
スパッタガスとしては、例えば、Arなどの不活性ガスが挙げられる。また、好ましくは、酸素ガスなどの反応性ガスを併用する。反応性ガスを併用する場合において、不活性ガスに対する反応性ガスの流量比は、例えば、0.0010以上、0.0100以下である。
スパッタリング法は、真空下で実施される。具体的には、スパッタリング時の気圧は、スパッタリングレートの低下抑制、放電安定性などの観点から、例えば、1Pa以下、好ましくは、0.7Pa以下であり、また、例えば、0.1Pa以上である。
水の分圧は、結晶転化の速度を向上させる観点から、例えば、10×10-4Pa以下、好ましくは、5×10-4Pa以下である。
また、所望の非晶質透明導電層5を形成するために、ターゲット材やスパッタリングの条件などを適宜設定して複数回スパッタリングを実施してもよい。
特に、本発明では、例えば、透明基材としてシクロオレフィン系樹脂を含有する基材を用い、酸素の導入量を調整し、かつ、複数の層(好ましくは、第1層5aおよび第2層5b)で非晶質透明導電層5を形成することにより、所望の非晶質透明導電層5を備える透明導電性フィルム1を好適に製造することができる。
詳しくは、スパッタリング法により、非晶質透明導電層5としてITO層を形成する場合を一例として挙げると、スパッタリング法により得られるITO層は、一般的に、非晶質ITO層として成膜される。そして、成膜雰囲気の酸素量を少なくして、ITO層に酸素欠損部を生じさせることにより、加熱によって結晶転化可能なITO層が得られる。この際、その酸素量を、ITO層が結晶可能な程度にやや不足気味にする。また、透明基材2に、シクロオレフィン系樹脂を用いることにより、ポリエチレンテレフタレート系樹脂に比べて、結晶転化を阻害する水分の発生を低減させる。また、複数の層(例えば、第1層5aおよび第2層5b)で非晶質透明導電層5を構成させることにより、露出表面(最上面)に結晶転化させやすい層(第2層5b)を設ける。これらによって、低温かつ短時間で結晶転化が可能な非晶質透明導電層5を形成させることができる。
より具体的には、例えば、透明基材2として、シクロオレフィン系フィルムを用い、水平磁場強度を50mT以上、200mT以下(好ましくは、80mT以上、120mT以下)の高磁場強度とし、直流電源を採用した場合は、次の通りである。第1層5aの形成時において、酸化スズ濃度が高いITOターゲットを用いて、Arガスに対する酸素ガスの流量比(O/Ar)を、例えば、0.0050以上、0.0100以下(好ましくは、0.0055以上、0.0070以下)に設定する。第2層5bの形成時において、酸化スズ濃度が低いITOターゲットを用いて、Arガスに対する酸素ガスの流量比(O/Ar)を、例えば、0.0010以上、0.0050以下(好ましくは、0.0015以上、0.0035以下)に設定する。
なお、ITO成膜環境下で、酸素が適した割合(やや不足した酸素量)で導入されているか否かは、例えば、酸素供給量(sccm)(X軸)と、その酸素供給量によって得られるITOの表面抵抗(Ω/□)(Y軸)とをグラフにプロットして、そのグラフから判断することができる。すなわち、そのグラフの極小近傍領域(ボトム領域)が、最も表面抵抗が小さく、ITOが化学量論組成となっているため、その極小近傍領域よりも僅かに原点側に近いX軸の値が、本発明における透明導電層5を作製するのに適した酸素供給量と判断できる。
これによって、透明基材2と、ハードコート層3と、光学調整層4と、非晶質透明導電層5とを備える透明導電性フィルム1(非晶質透明導電性フィルム)を得る。
なお、上記製造方法では、ロールトゥロール方式にて、透明基材2を搬送させながら、その透明基材2に、ハードコート層3、光学調整層4および非晶質透明導電層5を形成してもよく、また、これらの層の一部または全部をバッチ方式(枚葉方式)にて形成してもよい。生産性の観点から、好ましくは、ロールトゥロール方式にて、透明基材2を搬送させながら、透明基材2に各層を形成する。
このようにして得られる透明導電性フィルム1は、以下の特性を備える。
非晶質透明導電層5におけるキャリア密度(Xa×1019/cm)は、例えば、20.0×1019/cm以上、好ましくは、35.0×1019/cm以上であり、また、例えば、80.0×1019/cm以下、好ましくは、60.0×1019/cm以下である。
非晶質透明導電層5におけるホール移動度(Ya cm/V・s)は、20.0cm/V・s以上、31.0cm/V・s以下である。好ましくは、22.0cm/V・s以上であり、また、好ましくは、28.0cm/V・s以下である。上記ホール移動度が上記範囲であれば、移動距離(後述)を短くすることができ、低温かつ短時間で、非晶質透明導電層5を結晶転化させることができる。また、非晶質透明導電層5、ひいては、結晶質透明導電層6の導電性が優れる。
非晶質透明導電層5の表面抵抗は、例えば、1Ω/□以上、好ましくは、10Ω/□以上であり、また、例えば、500Ω/□以下、好ましくは、200Ω/□以下である。表面抵抗は、4端子法により測定することができる。
透明導電性フィルム1の全光線透過率(JIS K 7375-2008)は、例えば、80%以上、好ましくは、85%以上である。
透明導電性フィルム1の厚みは、例えば、2μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。
透明導電性フィルム1の非晶質透明導電層5は、結晶質への転化が可能である。これにより、非晶質透明導電層5が結晶転化されて、結晶質透明導電層6となり、導電性が一段と向上する。
具体的には、透明導電性フィルム1に大気下で加熱処理を実施する。
加熱処理は、例えば、赤外線ヒーター、オーブンなどを用いて実施することができる。
加熱温度は、例えば、80℃以上、好ましくは、90℃以上であり、また、例えば、130℃以下、好ましくは、120℃以下、より好ましくは、110℃以下、さらに好ましくは、100℃以下である。加熱温度が130℃以下となる低温(好ましくは、100℃以下)で加熱することにより、シクロオレフィン系樹脂を含有する透明基材2の熱膨張を抑制して、その上面に形成される結晶質透明導電層6のクラックを抑制することができる。また、シクロオレフィン系樹脂を含有する透明基材2の熱破損(融解)を確実に抑制することができる。
加熱時間は、加熱温度に応じて適宜決定されるが、例えば、5分以上、好ましくは、10分以上であり、また、例えば、30分以下である。
加熱時間が30分以下となる短時間で加熱することにより、シクロオレフィン系樹脂を含有する透明基材2の熱膨張を抑制して、その上面に形成される結晶質透明導電層6のクラックを抑制することができる。また、シクロオレフィン系樹脂を含有する透明基材2の熱破損(融解)を確実に抑制することができる。
これにより、透明基材2、ハードコート層3、光学調整層4および結晶質透明導電層6を厚み方向にこの順に備える結晶質透明導電性フィルム7を得る。
結晶質透明導電層6のキャリア密度(Xc×1019/cm)は、例えば、30.0×1019/cm以上、好ましくは、70.0×1019/cm以上であり、また、例えば、100.0×1019/cm以下、好ましくは、90.0×1019/cm未満である。上記キャリア密度が上記上限以下であれば、移動距離(後述)を短くすることができ、低温かつ短時間で、より確実に非晶質透明導電層5を結晶転化させることができる。また、上記キャリア密度が上記下限以上であれば、結晶質透明導電層6の導電性が優れる。
結晶質透明導電層6のホール移動度(Yc cm/V・s)は、例えば、25.0cm/V・s以上、好ましくは、28.5cm/V・s以上であり、また、例えば、60.0cm/V・s以下、好ましくは、50.0cm/V・s以下である。上記ホール移動度が範囲内であれば、結晶質透明導電層6の導電性が優れる。
移動距離Lは、50.0未満、好ましくは、48.0以下であり、また、例えば、10.0以上、好ましくは、40.0以上である。移動距離Lが上記上限以下であれば、低温かつ短時間で、非晶質透明導電層5が結晶転化され、結晶質透明導電層6とすることができる。
なお、移動距離Lは、下式により算出される。
L = {(Xc-Xa)+(Yc-Ya)1/2
結晶質透明導電層6の表面抵抗は、例えば、1Ω/□以上、好ましくは、10Ω/□以上であり、また、例えば、150Ω/□以下、好ましくは、100Ω/□以下である。
必要に応じて、結晶質透明導電性フィルム7を、公知のエッチングによって、パターニングしてもよい。
結晶質透明導電層6のパターンは、透明導電性フィルム1または結晶質透明導電性フィルム7が適用される用途に応じて適宜決定されるが、例えば、ストライプ形状を有する電極パターンや配線パターンなどが挙げられる。
エッチングは、例えば、パターン部および非パターン部に対応するように、被覆部(マスキングテープなど)を結晶質透明導電層6の上に配置し、被覆部から露出する結晶質透明導電層6(非パターン部)を、エッチング液を用いてエッチングする。エッチング液としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、蓚酸、リン酸およびこれらの混酸などの酸が挙げられる。その後、被覆部を、結晶質透明導電層6の上面から、例えば、剥離などによって、除去する。
これにより、結晶質透明導電層6がパターニングされたパターニング透明導電性フィルムが挙げられる。
透明導電性フィルム1および結晶質透明導電性フィルム7は、例えば、光学装置に備えられる。光学装置としては、例えば、画像表示装置、調光装置などが挙げられ、好ましくは、画像表示装置が挙げられる。透明導電性フィルム1および結晶質透明導電性フィルム7を画像表示装置(具体的には、LCDモジュールなどの画像表示素子を有する画像表示装置)に備える場合には、透明導電性フィルム1は、例えば、タッチパネル用基材として用いられる。タッチパネルの形式としては、光学方式、超音波方式、静電容量方式、抵抗膜方式などの各種方式が挙げられ、特に静電容量方式のタッチパネルに好適に用いられる。
そして、この透明導電性フィルム1は、シクロオレフィン系樹脂を含有する透明基材2と、非晶質透明導電層5とを備える。このため、透明導電性フィルム1の光学特性(透明性、低複屈折性)が優れる。
また、透明導電性フィルム1では、非晶質透明導電層5のホール移動度が、20.0(cm/V・s)以上、31.0(cm/V・s)以下であり、移動距離Lが、50未満である。このため、低温(例えば、120℃以下)で、かつ、短時間(例えば、30分以下)で、非晶質透明導電層5を結晶転化できる。その結果、得られる結晶質透明導電性フィルム7において、透明基材2の熱損傷を抑制したり、透明基材2の熱膨張による結晶質透明導電層6のクラックを抑制することができる。
<変形例>
上記した一実施形態では、透明導電性フィルム1は、透明基材2、ハードコート層3、光学調整層4および非晶質透明導電層5を備えているが、透明導電性フィルム1は、これら以外の層をさらに備えていてもよい。
例えば、一実施形態は、透明基材2の下面が露出されているが、例えば、透明導電性フィルム1は、透明基材2の下面に、アンチブロッキング層などの他の機能層をさらに備えていてもよい。
また、一実施形態の透明導電性フィルム1は、透明基材2、ハードコート層3、光学調整層4および非晶質透明導電層5を備えているが、例えば、ハードコート層3および光学調整層4の少なくとも一方を備えていなくてもよい。好ましくは、耐擦傷性、非晶質透明導電層におけるパターンの視認抑制性などの観点から、ハードコート層3および光学調整層4を備える。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
実施例1
透明基材として、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム(ゼオン社製、商品名「ゼオノア」、厚み40μm)を用意した。透明基材の上面に、アクリル樹脂からなる紫外線硬化性樹脂組成物を塗布し、紫外線を照射して、ハードコート層(厚み1μm)を形成した。続いて、ハードコート層の上面に、ジルコニア粒子含有紫外線硬化型組成物を塗布し、紫外線を照射して、光学調整層(厚み90nm、屈折率1.62)を形成した。これにより、透明基材、ハードコート層および光学調整層を備える積層体を得た。
真空スパッタ装置を用いて、積層体の光学調整層の上面に、インジウムスズ複合酸化物層からなる第1層(厚み17nm)を形成した。具体的には、真空スパッタ装置内を、水の分圧が2.0×10-4Pa以下となるまで排気し、その後、アルゴンガスと酸素との混合ガス(流量比:O/Ar=0.0067)を導入して、圧力0.4Paの雰囲気下で、DCマグネトロンスパッタリング法を積層体に対して実施した。ターゲットとしては、酸化スズ10質量%/酸化インジウム90質量%の焼結体を用いた。また、ターゲット表面の水平磁場を100mTに設定した。
続いて、ターゲットを、酸化スズ3質量%/酸化インジウム97質量%の焼結体に変更し、アルゴンガスと酸素との混合ガスの流量比を、O/Ar=0.00201にした以外は上記と同様にして、スパッタリングをさらに実施して、第1層の上面に第2層(厚み8nm)を形成した。これにより、非晶質透明導電層(総厚み25nm)を光学調整層の上面に形成した。
このようにして、実施例1の透明導電性フィルムを製造した。
実施例2
第1層の形成において、アルゴンガスと酸素との混合ガスの流量比をO/Ar=0.00612に変更した以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを製造した。
実施例3
第1層の形成において、アルゴンガスと酸素との混合ガスの流量比をO/Ar=0.00587に変更して、厚みが19nmである第1透明導電層を形成した。また、第2層の形成において、アルゴンガスと酸素との混合ガスの流量比をO/Ar=0.00185に変更して、厚みが6nmである第2透明導電層を形成した。これら以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを製造した。
比較例1
透明基材として、ポリエレンテレフタレート(PET)フィルム(三菱樹脂製、商品名「ダイアホイル」、厚み50μm)を用意した。続いて、透明基材の上面に、メラミン樹脂:アルキド樹脂:有機シラン縮合物の質量比2:2:1の熱硬化型樹脂からなる熱硬化樹脂組成物を塗布し、加熱して、ハードコート層(厚み35nm)を形成した。これにより、透明基材およびハードコート層を備える積層体を得た。
真空スパッタ装置を用いて、積層体のハードコート層の上面に、インジウムスズ複合酸化物層からなる第1層(厚み21nm)を形成した。具体的には、真空スパッタ装置内を、水の分圧が2.0×10-4Pa以下となるまで排気し、その後、アルゴンガスと酸素との混合ガス(流量比:O/Ar=0.0110)を導入して、圧力0.4Paの雰囲気下で、DCマグネトロンスパッタリング法を積層体に対して実施した。ターゲットとしては、酸化スズ10質量%/酸化インジウム90質量%の焼結体を用いた。また、ターゲット表面の水平磁場を30mTに設定した。
続いて、アルゴンガスと酸素との混合ガスの流量比をO2/Ar=0.0110の状態で、ターゲットを、酸化スズ3質量%/酸化インジウム97質量%の焼結体に変更した以外は上記と同様にして、スパッタリングをさらに実施して、第1層の上面に第2層(厚み4nm)を形成した。これにより、非晶質透明導電層(総厚み25nm)を光学調整層の上面に形成した。
このようにして、比較例1の透明導電性フィルムを製造した。
比較例2
第1層および第2層の形成において、ターゲット表面の水平地場を100mTに変更した以外は、比較例1と同様にして、透明導電性フィルムを製造した。
比較例3
第1層の厚みを20nmとし、第2層の厚みを25nmとした以外は、比較例1と同様にして、透明導電性フィルムを製造した。
比較例4
第1層の形成において、アルゴンガスと酸素との混合ガスの流量比をO2/Ar=0.0101に変更し、水平磁場を100mTに変更し、RF重畳DCマグネトロンスパッタリング法(RF周波数:13.56MHz、DC電力に対するRF電力の比(RF/DC):0.8)を実施して、第1層(厚み25nm)を形成した。一方、第2層は、形成しなかった。これら以外は、比較例1と同様にして、透明導電性フィルムを製造した。
比較例5
第1層の形成において、アルゴンガスと酸素との混合ガスの流量比をO2/Ar=0.0351に変更して、第1層(厚み58nm)を形成した。一方、第2層は、形成しなかった。これらを変更した以外は、比較例1と同様にして、透明導電性フィルムを製造した。
比較例6
第1層の形成において、ターゲットを、酸化スズ3質量%/酸化インジウム97質量%の焼結体に変更して、第1層(厚み20nm)を形成した。一方、第2層は、形成しなかった。これら以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを製造した。
(1)厚みの測定
ハードコート層、光学調整層、第1層および第2層の厚みを、透過型電子顕微鏡(日立製作所社製、「H-7650」)を用いて、断面観察により測定した。
透明基材の厚みを、膜厚計(Peacock社製、「デジタルダイアルゲージDG-205」)を用いて、測定した。
(2)キャリア密度、ホール移動度の測定、移動度の測定
ホール効果測定システム(バイオラッド社製、「HL5500PC」)を用いて、透明導電層のホール移動度(Ya cm/V・s)を測定した。キャリア密度(Xa×1019/cm)は、上記(1)で測定した透明導電層の総厚みを用いて、算出した。
次いで、各実施例の透明導電性フィルムを100℃で30分間加熱して、非晶質透明導電層を結晶質透明導電層に転化させた。この後、上記と同様にして、ホール移動度(Yc cm/V・s)およびキャリア密度(Xc×1019/cm)を算出した。一方、各比較例の透明導電性フィルムを140℃で60分間加熱して、非晶質透明導電層を結晶質透明導電層に転化させた。この後、上記と同様にして、ホール移動度(Yc cm/V・s)およびキャリア密度(Xc×1019/cm)を算出した。なお、比較例5については、非晶質透明導電層は結晶転化せず、非晶質のままであった。
上記非晶質透明導電層および結晶質透明導電層のホール移動度およびキャリア密度で得られたYa、Yc、Xa、Xcを用いて、下記式により、移動距離Lを算出した。
L={(Xc-Xa)+(Yc-Ya)1/2
これらの結果を表1に示す。
(3)結晶転化の評価
各実施例および各比較例の透明導電性フィルムを、100℃の熱風オーブンで30分間加熱した。加熱した透明導電性フィルムを、濃度5wt%、20℃の塩酸に15分間浸漬した後、水洗・乾燥し、15mm間の端子間抵抗を測定した。
このとき、端子間抵抗が、10kΩ以下であった場合、ITO層の結晶転化が完了したと判断して、〇と評価した。一方、端子間抵抗が、10kΩを超過した場合、ITO層の結晶転化が完了していなかった(すなわち、非晶質のままであった)と判断して、×と評価した。結果を表1に示す。
Figure 0007198096000001
1 透明導電性フィルム
2 透明基材
5 非晶質透明導電層
5a 第1層
5b 第2層
6 結晶質透明導電層

Claims (4)

  1. 透明基材と、透明基材の厚み方向一方側に配置される非晶質透明導電層とを備え、
    前記透明基材は、シクロオレフィン系樹脂を含有し、
    前記非晶質透明導電層は、結晶質への転化が可能であり、
    前記非晶質透明導電層のホール移動度が、20.0(cm/V・s)以上、31.0(cm/V・s)以下であり、
    前記非晶質透明導電層を結晶転化した後の結晶質透明導電層のキャリア密度が、30.0×10 19 (/cm )以上90.0×10 19 (/cm )未満であり、
    前記非晶質透明導電層のキャリア密度をXa×1019(/cm)、ホール移動度をYa(cm/V・s)とし、前記結晶質透明導電層のキャリア密度をXc×1019(/cm)、ホール移動度をYc(cm/V・s)とし、移動距離を{(Xc-Xa)+(Yc-Ya)1/2としたときに、
    前記移動距離が、40.0以上50.0未満であることを特徴とする、透明導電性フィルム。
  2. 前記結晶質透明導電層のホール移動度が、28.5(cm/V・s)以上であることを特徴とする、請求項1に記載の透明導電性フィルム。
  3. 前記非晶質透明導電層が、インジウム系無機酸化物を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の透明導電性フィルム。
  4. 前記非晶質透明導電層が、インジウムに対する不純無機元素の質量比が0.05以上である第1領域と、インジウムに対する不純無機元素の質量比が0.05未満である第2領域とを厚み方向に備えることを特徴とする、請求項に記載の透明導電性フィルム。
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