JP7196794B2 - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents
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Description
上記構成によれば、弁体が上流側に開いている部分を通過した吸気の流れと弁体が下流側に開いている部分を通過した吸気の流れとを仕切板によって等分して仕切板によって区画される各流路に流入させることができる。
以下、内燃機関の吸気装置の第1実施形態である吸気装置10について、図1~図4を参照して説明する。
図2及び図4に示すように、集合部32を区画するタンク部31は、集合部32を挟んでマニホールドユニット41とは反対側の区画壁を構成する上壁33に開口している導入部34を備えている。接続管21の直進部23は、導入部34に接続されている。
本実施形態の吸気装置10では、タンク部31を備えるサージタンクユニット20と、インテークマニホールド72を構成するマニホールドユニット41と、を組み合わせて、サージタンク71及びインテークマニホールド72が形成されている。吸気装置10は、吸気通路11に配置されているスロットルボディ12と、接続管21と、サージタンク71と、インテークマニホールド72と、によって構成されている。
まず、図5を参照して、比較例としての吸気装置110について説明する。図5には、吸気の流れを模式的に示す矢印を表示している。比較例の吸気装置110では、本実施形態の吸気装置10と同様の構成について吸気装置10の各構成の符号に100を加算した符号をそれぞれ付している。吸気装置110は、接続管121が構成する流路が仕切板によって分けられていない点で本実施形態の吸気装置10と異なる。こうした接続管121内を流れる吸気は、湾曲部122を通過する際に接続管121の内壁から剥離して湾曲部122の外周側に偏りやすい。接続管121を通過する吸気の流れの剥離によって、接続管121を通過してタンク部131に流入する吸気の流れが乱れると、サージタンク内での圧力損失が大きくなることがある。その結果、各支路を通じて吸気が導入される気筒では導入される吸気量の差に起因して気筒間での内圧のばらつきが生じる虞がある。
吸気装置10によれば、スロットルボディ12を通過した吸気は、仕切板25によって分けられる外周側の流路29と内周側の流路28とに流入する。これによって、接続管21が構成する流路を通過する吸気が外周側の流路29と内周側の流路28とに分けられて、タンク部31が区画する集合部32に導入される。さらに、内周側の流路28を流れる吸気が接続管21の内壁から剥離して湾曲部22の外周側に流れたとしても、仕切板25によって吸気を案内することができるため、湾曲部22の内周側を通過させて吸気を集合部32に導入することができる。すなわち、仕切板25によって接続管21内を流れる吸気を案内することができ、吸気が湾曲部22の外周側に偏ることを抑制できる。これによって、接続管21を通過してタンク部31が区画する集合部32に流入する吸気の流れが乱れにくくなり、タンク部31内での圧力損失が大きくなることを抑制できる。
右バンク91Aは、第1バンクに対応し、左バンク91Bは、第2バンクに対応する。右バンク側支路は、第1バンク側支路に対応し、左バンク側支路は、第2バンク側支路に対応する。
・上記第1実施形態では、接続管21が構成する流路を分ける仕切板25として、接続管21の流路断面における中心を通過するように伸びる仕切板25を例示した。接続管21が構成する流路を内周側の流路と外周側の流路とに分ける仕切板としては、接続管21の流路断面における中心からずれた位置を通過するように伸びていてもよい。
図7及び図8を用いて、第2実施形態の吸気装置210について説明する。
上記第1実施形態の吸気装置10では、接続管21が構成する流路を分ける仕切板25として、接続管21の流路断面における中心を通過するように伸びる仕切板25を採用した。第2実施形態の吸気装置210は、接続管の流路断面における中心からずれた位置を仕切板が通過する点で第1実施形態と異なる。以下では、第1実施形態と共通の構成については、第1実施形態と同一の符号を付して説明を適宜省略する。
接続管は、製造上の都合等によって、第1ハウジング221Uと第2ハウジング221Dとによって構成される接続管221のように複数のハウジングが組み合わされていることがある。複数のハウジングによって接続管が構成されている場合、仕切板の基端部及び先端部の双方を接続管の内壁に接続することが難しい場合がある。図8に示す間隙CRE21のように仕切板の先端部と接続管の内壁との間に間隙がある吸気装置では、内周側の流路を流れる吸気が間隙を通過して外周側の流路に流入する。このため、内周側の流路を流れる吸気と外周側の流路を流れる吸気との割合が崩れることがある。内周側の流路を流れる吸気と外周側の流路を流れる吸気との割合が崩れると、接続管を通過してタンク部に流入する吸気の流れの乱れが引き起こされる場合がある。
図9及び図10を参照して第3実施形態の吸気装置310について説明する。
吸気装置310は、接続管321内の流路を分ける仕切板として第1仕切板331と第2仕切板337とを備えている点で上記第1実施形態の吸気装置10及び第2実施形態の吸気装置210と異なる。以下では、第1実施形態と共通の構成については、第1実施形態と同一の符号を付して説明を適宜省略する。
吸気装置310では、図9に示すように、スロットルバルブ13において、回動軸14を中心に回動する弁体のうち、スロットルバルブ13を全閉状態から開弁させるときに吸気の流路における上流側に傾くことによって流路を開く側を第1弁体15Dとする。第1弁体15Dは、第2ハウジング321D側に位置している。また、回動軸14を中心に回動する弁体のうち、スロットルバルブ13を全閉状態から開弁させるときに吸気の流路における下流側に傾くことによって流路を開く側を第2弁体15Uとする。第2弁体15Uは、第1ハウジング321U側に位置している。
バタフライバルブが開弁する場合、弁体が上流側に開いている部分を通過した吸気の流れは、弁体が下流側に開いている部分を通過した吸気の流れよりも速くなりやすい。このため、吸気装置310では、スロットルバルブ13を全閉状態から開弁させるとき、スロットルバルブ13よりも下流側では、第1弁体15D側の第1管内領域ARA31の方が第2管内領域ARA32よりも吸気の流れが速くなりやすい。なお、スロットルバルブ13を閉弁する直前でも同様に、スロットルバルブ13よりも下流側では、第1弁体15D側の第1管内領域ARA31の方が第2管内領域ARA32よりも吸気の流れが速くなりやすい。
・上記第3実施形態において、第2実施形態の吸気装置210のように接続管の流路断面における中心からずれた位置を仕切板が通過する構成を採用してもよい。
すなわち、吸気装置410は、上記第3実施形態と同様に、スロットルバルブ413を開弁させるときに吸気の流れが比較的遅い第2管内領域ARA42に、仕切板を挟む内周側の流路と外周側の流路とが連通する間隙であり、最もスロットルボディ412側の間隙である第1間隙CRE411が形成されるように、第1及び第2仕切板431,437を配置している。このため、吸気装置410は、上記第3実施形態と同様の効果を奏することができる。
・上記第3実施形態は、第1仕切板331と第2仕切板337とを備えている。仕切板は、必ずしも二つなくてもよい。
図15及び図16には、吸気装置910を示している。図15及び図16には、吸気装置910に採用されるスライドバルブの一例として、スロットルボディ912に収容されているスライドバルブ913を示している。吸気装置910は、接続管921に仕切板925を備えている。仕切板925の末端は、接続管の直進部に配置されている。
・上記第1実施形態では、スロットルバルブ13の回動軸14の投影線14Aと仕切板25の上流端部26とが直交するようにスロットルバルブ13と仕切板25とを配置している。上記各実施形態におけるスロットルバルブと仕切板との配置態様としては、これに限られるものではない。回動軸14の投影線14Aと上流端部26とが交差しているのであれば、回動軸14の投影線14Aと上流端部26とが一致したり平行であったりする場合と比較して、弁体15が上流側に開いている部分を通過した吸気の流れと弁体15が下流側に開いている部分を通過した吸気の流れとの双方が、仕切板25によって区画される内周側の流路28と外周側の流路29とに流入しやすくなる。すなわち、回動軸14の投影線14Aと上流端部26とが交差しているのであれば、弁体15が上流側に開いている部分を通過した吸気の流れと弁体15が下流側に開いている部分を通過した吸気の流れとの違いが接続管21を流れる間に緩和されてサージタンクに導入されるようになる効果を奏することができる。
・上記第1実施形態では、接続管21とタンク部31との接続部分に延伸方向C2に延びる直進部23を有している。上記各実施形態では、直進部23を省略することもできる。すなわち、接続管21から集合部32に流入する吸気の入射角度が、延伸方向C2に対して傾斜した角度となるように接続管21とタンク部31とが接続されていてもよい。
Claims (6)
- 複数の気筒を有する内燃機関に適用され、前記内燃機関の燃焼室に導入する吸気の流路を構成する吸気装置であり、
吸気を各気筒に分配する支路を構成するインテークマニホールドと、
複数の前記支路が連通する空間である集合部を区画するサージタンクと、
スロットルバルブが内蔵されているスロットルボディと、
前記サージタンクと前記スロットルボディとを接続し、前記スロットルボディと前記サージタンクとの間の曲がった流路を構成する接続管であって同接続管内の曲がった流路を内周側の流路と外周側の流路とに分ける仕切板が設けられている接続管と、
を備え、
前記スロットルバルブが弁孔が設けられた弁体を有するスライドバルブであり、
前記スロットルバルブは、当該スロットルバルブを全開状態にしたとき、前記スロットルバルブの弁体によって前記接続管内の流路が遮られる領域と前記弁体によって前記接続管内の流路が遮られない領域とを有しており、当該領域間の境界を境界面として、前記境界面を前記吸気の流路に沿って前記仕切板におけるスロットルバルブ側の端部に投影すると前記境界面の投影線と前記仕切板の端部とが交差し、
前記仕切板は、前記スロットルバルブを全開状態にしたときに前記弁体によって前記接続管における流路が遮られない領域側の内壁に接続されており、前記仕切板における前記内壁に接続されている側を基端として該基端とは反対側を先端とすると、
前記仕切板は、前記接続管における前記仕切板の前記スロットルバルブ側の端部から吸気下流側に向かって規定の長さの範囲では、前記基端から前記先端までの長さが、前記基端と前記先端とを結ぶ方向における前記基端から前記境界面の投影線までの長さよりも長くなっている
内燃機関の吸気装置。 - 各支路の前記集合部との接続部は、前記内燃機関のクランクシャフトの回転中心軸の延伸方向において離間しており、
前記接続管は、前記サージタンクにおける前記回転中心軸の延伸方向の一端に接続され且つ前記回転中心軸の延伸方向に延びている直進部を有しており、
前記仕切板は、前記回転中心軸の延伸方向に延びる末端部を前記サージタンク側の端部に有し、該末端部が前記直進部に配置されている
請求項1に記載の内燃機関の吸気装置。 - 複数の前記気筒を第1バンクと第2バンクとに分けてV字型に配置したV型内燃機関に適用され、前記サージタンク及び前記インテークマニホールドが前記第1バンクと前記第2バンクとの間に配設される吸気装置であり、
前記接続管は、同接続管内の流路が前記直進部より上流側において前記第1バンク側に曲がっており、
前記支路は、前記サージタンクにおける前記接続管が接続している部分よりも前記第1バンク側で前記集合部に接続していて前記第1バンクの前記気筒に吸気を分配する第1バンク側支路と、前記サージタンクにおける前記接続管が接続している部分よりも前記第2バンク側で前記集合部に接続していて前記第2バンクの前記気筒に吸気を分配する第2バンク側支路と、を含んでいる
請求項2に記載の内燃機関の吸気装置。 - 前記仕切板と交差する仮想面によって前記接続管内の流路を、前記弁体を移動させて前記スロットルバルブを全閉状態から開弁させるときに前記接続管の中心軸に対して前記スロットルバルブよりも上流側の流路と下流側の流路とが連通し始める側の領域である第1管内領域と他方の第2管内領域との二つの領域に分けたとすると、
前記第1管内領域における前記仕切板の前記スロットルバルブ側の端部から吸気下流側に向かって規定の長さの範囲は、前記接続管内の流路が、前記仕切板によって前記内周側の流路と前記外周側の流路とに分けられている
請求項1~3のいずれか一項に記載の内燃機関の吸気装置。 - 前記仕切板は前記接続管における前記第1管内領域側の内壁に接続されており、
前記仕切板における前記基端から前記先端までの長さは、前記基端と前記先端とを結ぶ方向における前記接続管の内径よりも短く、
前記仕切板の前記先端は、前記第2管内領域に位置しており、
前記接続管は、前記第2管内領域における前記仕切板の前記スロットルバルブ側の端部から吸気下流側に向かって規定の長さの範囲では、前記接続管の内壁と前記仕切板の前記先端との間の間隙によって前記仕切板を挟む内周側の流路と外周側の流路とが連通している
請求項4に記載の内燃機関の吸気装置。 - 前記仕切板を第2仕切板とすると、前記接続管における前記第1管内領域側の内壁から前記第2仕切板が突出しており、
前記接続管における前記第2管内領域側の内壁から突出していて、前記第2仕切板の先端に対して先端が対向している第1仕切板を備え、
前記第1仕切板及び第2仕切板によって前記接続管内の曲がった流路が内周側の流路と外周側の流路とに分けられており、
前記第1仕切板の先端及び前記第2仕切板の先端は、前記第2管内領域に位置しており、
前記接続管は、前記第2管内領域における前記仕切板の前記スロットルバルブ側の端部から吸気下流側に向かって規定の長さの範囲では、前記第1仕切板の先端と前記第2仕切板の先端との間の間隙によって前記第1仕切板及び第2仕切板を挟む前記内周側の流路と前記外周側の流路とが連通している
請求項4に記載の内燃機関の吸気装置。
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