以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する要素には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一実施形態である情報処理システムの全体的な構成例を示す図である。この情報処理システムは、情報処理装置1と、携帯端末4とを備え、これらが互いに通信を行うことができる構成である。
情報処理装置1は、例えばMFPによって構成され、スキャンジョブ、プリントジョブ、コピージョブ、FAXジョブなどの各種のジョブを実行する装置である。情報処理装置1は、装置本体の正面側に、ユーザーが操作可能な操作パネル12を備えている。操作パネル12は、ユーザーが操作可能な操作画面を表示し、ユーザーによる手動操作を受け付ける。また、操作パネル12には、マイクなどの音声入力部が内蔵されており、ユーザーによる音声入力を受け付けることもできる。また情報処理装置1は、例えば操作パネル12の下方位置に、スピーカーを備えて構成される音声出力部15が設けられており、ユーザーに向けて音声出力を行うことができる。
情報処理装置1は、例えばBluetooth(登録商標)などの無線通信機能を備えている。情報処理装置1は、その無線通信機能を利用して、情報処理装置1の周囲において所定距離の範囲内にある携帯端末4との接続状態を自動的に確立する。これにより、情報処理装置1は、携帯端末4と通信可能な状態となる。そして情報処理装置1は、携帯端末4と通信可能な状態を維持するように構成される。ただし、情報処理装置1は、携帯端末4が所定距離の範囲内から離れてしまうと、携帯端末4との接続状態を自動的に解消する。
携帯端末4は、ユーザーの頭部に装着されるヘッドセット2、又は、ユーザーによって持ち運ばれる情報処理端末3によって構成される。情報処理端末3は、例えばスマートフォンやタブレット端末などのデバイスである。携帯端末4は、少なくとも、マイクなどで構成される音声入力部と、スピーカーを備えて構成される音声出力部とを備えている。例えば、携帯端末4がヘッドセット2である場合、ヘッドセット2は、ユーザーが音声を発する口の近傍に音声入力部を有しており、またイヤホンやヘッドホンとして構成される音声出力部を有している。また、携帯端末4が情報処理端末3である場合、情報処理端末3は、上述した音声入力部及び音声出力部の他に、画面を表示することが可能な表示部と、表示部に対するタッチ操作などを検知可能な操作検知部とを有している。
携帯端末4は、情報処理装置1と同様に、例えばBluetooth(登録商標)などの無線通信機能を備えている。携帯端末4は、情報処理装置1との通信が可能な範囲内に入ると、情報処理装置1との接続状態を自動的に確立する。これにより、携帯端末4は、情報処理装置1と通信可能な状態となる。そして携帯端末4は、情報処理装置1と通信可能な状態を維持するように構成される。ただし、携帯端末4は、情報処理装置1との通信が可能な範囲から離れると、情報処理装置1との接続状態を自動的に解消する。
図2は、情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理装置1は、そのハードウェア構成として、制御部10と、記憶装置11と、操作パネル12と、ネットワークインタフェース13と、通信インタフェース14と、音声出力部15と、スキャナ部16と、プリンタ部17と、FAX部18とを備えており、これらがバス19を介して相互にデータの入出力を行うことができる構成である。
制御部10は、CPU21とメモリ22とを備えており、各部の動作を制御するものである。情報処理装置1に電源が投入されると、CPU21は、記憶装置11からプログラム27を読み出して実行する。これにより、制御部10は、後述する各種の処理部として機能するようになる。メモリ22は、CPU21がプログラム27を実行することに伴って発生する一時的なデータなどを記憶しておくためのものである。
記憶装置11は、例えばハードディスクドライブ(HDD)などで構成される不揮発性の記憶デバイスである。この記憶装置11には、CPU21によって実行されるプログラム27が予め記憶される。また、記憶装置11には、ユーザー端末情報28及び履歴情報29が記憶される。ユーザー端末情報28は、各ユーザーが所持する携帯端末4に関する情報を登録した情報である。ユーザー端末情報28の詳細については後述する。履歴情報29は、ユーザーの過去の設定履歴を記録した情報であり、設定項目ごとにユーザーの設定頻度を記録した情報である。
操作パネル12は、ユーザーが情報処理装置1を使用する際のユーザーインタフェースとなるものである。操作パネル12は、表示部23と、操作部24と、音声入力部25とを備えている。表示部23は、ユーザーが操作可能な操作画面を表示するためのものであり、例えばカラー液晶ディスプレイによって構成される。操作部24は、操作画面に対するユーザーのタッチ操作などの手動操作を検知するためのものであり、例えば表示部23の画面上に配置されるタッチパネルキーによって構成される。音声入力部25は、ユーザーの音声を入力するためのものであり、例えばマイクによって構成される。尚、本実施形態では、音声入力部25が操作パネル12に設けられる場合を例示するが、音声入力部25の位置はこれに限られない。
ネットワークインタフェース13は、情報処理装置1をLAN(Local Area Network)などのネットワークに接続するためのものである。制御部10は、このネットワークインタフェース13を介して携帯端末4を除く他の外部機器と通信を行うことができる。例えば、情報処理装置1は、ネットワークインタフェース13を介して外部機器(サーバーなど)と通信を行うことにより、ユーザー端末情報28を取得して記憶装置11に格納することもできる。
通信インタフェース14は、例えばBluetooth(登録商標)などの無線通信を行う無線通信部である。通信インタフェース14は、例えば所定時間間隔で周囲所定距離の範囲内に電波を発しており、その電波に対する応答を受信することにより、通信可能な携帯端末4を検出する。通信インタフェース14は、通信可能な携帯端末4を検出すると、その携帯端末4とペアリングを行うことによって接続状態を自動的に確立する。この通信インタフェース14は、複数の携帯端末4と同時に接続状態を確立させることも可能である。
また通信インタフェース14は、ビーコン機能を備えており、通信可能な携帯端末4に対してビーコン信号を送出し、携帯端末4からビーコン信号に対する応答信号を受信することができる。この応答信号を解析することにより、携帯端末4との距離を測定することができる。
音声出力部15は、上述したようにスピーカーを備えて構成され、ユーザーに向けて様々な音声を出力することができる。例えば、音声出力部15は、ユーザーに対して操作を案内するための音声を出力することもできる。
スキャナ部16は、情報処理装置1においてスキャンジョブ又はコピージョブが実行されるときに動作する。スキャナ部16は、ユーザーによってセットされた原稿を光学的に読み取って画像データを生成するものである。
プリンタ部17は、情報処理装置1においてプリントジョブ又はコピージョブが実行されるときに動作する。プリンタ部17は、入力する画像データに基づいて印刷用紙などのシートに画像形成を行うことにより、印刷出力を行うものである。
FAX部18は、情報処理装置1においてFAXジョブが実行されるときに動作する。FAX部18は、図示を省略する公衆電話網に接続されており、その公衆電話網を介してFAXデータの送受信を行う。
次に図3は、ユーザー端末情報28の一例を示す図である。ユーザー端末情報28は、情報処理装置1が無線通信を行うことが可能な携帯端末4が予め登録された情報である。図3に示すように、ユーザー端末情報28には、複数の携帯端末4に関する情報が予め登録されている。例えばユーザー端末情報28は、携帯端末4ごとに、携帯端末4と無線通信を行うための通信アドレスと、携帯端末4を所持するユーザー名と、携帯端末4の機種タイプと、携帯端末4の集音性能と、携帯端末4の音声出力タイプと、携帯端末4が画面表示を行うことができるか否かを示す情報とが、相互に関連付けられた情報である。
このようなユーザー端末情報28を参照すれば、情報処理装置1と接続状態を確立した携帯端末4がどのユーザーによって使用されている端末であるかを特定することができる。また、携帯端末4の機種タイプが、ヘッドセット、スマートフォン及びタブレット端末のいずれであるかを特定することもできる。また携帯端末4に搭載されている音声入力部の集音性能が高いか低いかを特定することもできる。例えば、携帯端末4がヘッドセット2である場合、音声入力部は、ユーザーが音声を発する口の近傍に位置しているため、集音性能が高い携帯端末4である。これに対し、携帯端末4がスマートフォンやタブレット端末などの情報処理端末3である場合、ユーザーが音声を発するときの音声入力部の位置が不明であるため、集音性能が低い携帯端末4である。また、携帯端末4の音声出力タイプが、イヤホン、ヘッドホン及びスピーカーのいずれであるかを特定することもできる。さらに、ユーザー端末情報28を参照すれば、携帯端末4が画面表示を行うことが可能であるか否かを特定することもできる。
情報処理装置1は、上記のようなユーザー端末情報28を参照することにより、接続状態を確立させている携帯端末4がどのユーザーによって使用されているかを特定すると共に、ユーザーによって使用されている携帯端末4がどのような端末であるかを特定することができる。
上記のように構成される情報処理装置1は、初期状態においてログアウト状態となっており、ユーザーがジョブの設定操作を行うことができない状態となっている。ユーザーが情報処理装置1を使用してジョブの設定操作などを行うときには、情報処理装置1に対してログイン操作を行い、情報処理装置1をログアウト状態からログイン状態へ移行させる必要がある。情報処理装置1に対するログイン操作は、手動操作で行うこともできるし、音声入力で行うこともできる。情報処理装置1は、ユーザーによるログイン操作を受け付けると、ユーザー認証を行う。そのユーザー認証においてユーザーを特定することができると、情報処理装置1は、その特定したユーザーをログインユーザーとして動作状態をログイン状態へ移行させ、ログインユーザーによるジョブの設定操作などの受け付けを開始する。
情報処理装置1がログイン状態へ移行すると、ログインユーザーは、手動操作又は音声入力でジョブの設定操作などの各種操作を行うことができる。例えば、情報処理装置1において設定の対象となっている設定項目に対する設定情報が音声で入力された場合、情報処理装置1は、音声で入力された設定情報に基づき設定項目に対する設定処理を行う。ただし、設定の対象となっている設定項目がユーザーに機密情報の入力を求める特定の設定項目である場合、情報処理装置1は、ユーザーが音声入力部25に対して音声入力を行うことを禁止する。なぜなら、音声入力部25は、操作パネル12に設けられており、ユーザーが音声を発する口の位置から離れた位置にあることから、ユーザーが音声入力部25に対して音声入力を行うときには比較的大きな声ではっきりと発音する必要があり、機密情報を音声で発してしまうと周囲に機密情報が漏れてしまう可能性があるからである。
そのため、設定の対象となっている設定項目がユーザーに機密情報の入力を求める特定の設定項目である場合、情報処理装置1は、接続状態を確立している携帯端末4の中に、ログインユーザーが使用している携帯端末4が含まれているか否かを判断する。ログインユーザーが使用している携帯端末4との接続状態を確立していることが判明すると、情報処理装置1は、音声の入力元を、その携帯端末4に切り替える。携帯端末4がヘッドセット2である場合、音声入力部がユーザーの口の近傍に配置されているため、ユーザーは、小さな声で機密情報を発することができ、周囲に機密情報が漏れることを防止することができる。また、携帯端末4が情報処理端末3である場合、ユーザーは、携帯端末4の音声入力部を自身の口の位置に近づけて音声入力を行うことができるので、この場合も小さな声で機密情報を発することができる。つまり、情報処理装置1は、ユーザーが周囲に気付かれないような小さな声で音声入力を行うことができる携帯端末4に音声の入力元を切り替えることで、機密情報の漏洩を防止するのである。
ここで、本実施形態における機密情報は、情報処理装置1において機密情報として管理されている情報であれば良い。例えば、ユーザーが入力するIDやパスワードは、機密情報に該当する。この他にも、例えば、電子メールアドレスや電話番号、FAX番号などの宛先情報は、個人情報であるため機密情報に該当する。さらには、ファイル名などの文書識別情報や、フォルダ名などのアクセス情報なども機密情報として取り扱うようにしても良い。
図4は、情報処理装置1及び携帯端末4が互いに連携して行う基本的なプロセスの流れの一例を示す図である。まず、情報処理装置1は、所定距離の範囲内において通信可能な携帯端末4を検知すると、その携帯端末4とペアリングを行う(プロセスP1)。これにより、情報処理装置1及び携帯端末4は、互いに接続状態を確立し、通信可能な状態となる(プロセスP2)。
そしてユーザーがログイン用キーワードを発声すると(プロセスP3)、情報処理装置1は、ユーザーによって発せられた音声を入力し(プロセスP4)、その音声に基づいて声紋認証を行う(プロセスP5)。その声紋認証においてユーザーを特定することができると、情報処理装置1は、ログイン状態へ移行し、ユーザーによる音声入力の受け付けを開始する(プロセスP6)。尚、ここでは、ユーザーによる音声入力に基づいて情報処理装置1がログイン状態へ移行する場合を例示したが、ユーザーによる手動操作に基づいてログイン状態へ移行することも可能である。
ユーザーによって音声操作用のキーワードが音声として発せられると、情報処理装置1は、その音声を入力し(プロセスP8)、入力音声に基づく設定処理を行う(プロセスP9)。これにより、ユーザーによる設定操作が進行し、音声入力によって設定の対象となる設定項目が次の設定項目に移る。情報処理装置1において設定の対象となる設定項目には、機密情報を含まない情報を入力して設定を行う通常の設定項目と、個人情報などの機密情報を含む情報を入力して設定を行う特定の設定項目とがある。そのため、ユーザーの音声入力に基づく設定処理が進行していくと、情報処理装置1は、次に設定の対象となる設定項目を特定の設定項目へ移行させることがある。情報処理装置1は、設定の対象となる設定項目を特定の設定項目へ移行させると(プロセスP10)、音声の入力元を、操作パネル12に設けられている音声入力部25から、ログインユーザーが使用している携帯端末4に切り替えるか否かの切替判断を行う(プロセスP11)。
情報処理装置1は、その切替判断において、音声の入力元を、ログインユーザーの携帯端末4に切り替えると判断した場合、音声の入力元の切替処理を行う(プロセスP12)。すなわち、情報処理装置1は、ユーザーによって携帯端末4に入力される音声を、ログインユーザーの携帯端末4から取得し、携帯端末4から取得した音声に基づいて設定処理を行う状態に切り替えるのである。情報処理装置1は、切替処理を行うことに伴い、携帯端末4に対し、ユーザーの音声入力を受け付けることを命令する(プロセスP13)。これにより、携帯端末4は、情報処理装置1との連携動作を開始し、ユーザーの音声入力を受け付けて情報処理装置1に音声情報を送信する状態となる(プロセスP14)。また、情報処理装置1は、切替処理を行うと、ユーザーに対して、音声の入力元を、携帯端末4に切り替えたことを通知する(プロセスP15)。この通知は、例えば操作パネル12の表示部23に表示することによって行うようにしても良いし、音声出力部15から音声案内を出力することにより行うようにしても良い。また、情報処理装置1は、携帯端末4を介してユーザーに音声の入力元を切り替えたことを通知しても良い。このような通知により、ユーザーは、音声の入力元が、操作パネル12の音声入力部25から自身で保持している携帯端末4に切り替わったことを把握することができ、それ以後の音声入力を自身の携帯端末4に対して行うようになる。そしてユーザーは、自身の携帯端末4に対して音声入力を行うときには、操作パネル12の音声入力部25に対して音声入力を行うときよりも小さな声で音声入力を行うことができ、機密情報が周囲に漏れない状態で音声入力を行うことができる。
音声の入力元が切り替えられた後、ユーザーが携帯端末4に対して機密情報を含む情報を小さな声で発声すると(プロセスP17)、携帯端末4がユーザーの音声を入力する(プロセスP18)。携帯端末4は、ユーザーによって発せられた音声に基づく音声情報を生成し(プロセスP19)、その音声情報を情報処理装置1へ送信する(プロセスP20)。この音声情報は、携帯端末4から情報処理装置1に対して無線通信を利用した電子情報として送信されるため、周囲のユーザーに音声の内容が聞き取られてしまうことはない。そして情報処理装置1は、携帯端末4から取得する音声情報をユーザーの音声入力として受け付け、その音声入力に基づく設定処理を行う(プロセスP21)。すなわち、情報処理装置1は、特定の設定項目に対し、ユーザーの音声で指定された機密情報を含む情報を設定する。
本実施形態の情報処理装置1は、携帯端末4と連携して上記のような基本的動作を行うことにより、周囲に機密情報が漏れることを抑制しつつ、ユーザーによる音声入力に基づいて設定処理を行うことができるようになる。以下、このような情報処理装置1の詳細について更に詳しく説明する。尚、以下においては、上述した情報処理装置1の基本的な機能だけでなく、情報処理装置1の付加的な機能についても説明する。
図5は、情報処理装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置1の制御部10は、CPU21がプログラム27を実行することにより、入力受付部30、認証部33、設定部34、表示制御部35、ジョブ制御部36、切替制御部37及び距離測定部38として機能する。
入力受付部30は、ユーザーによって入力される情報を受け付ける処理部である。この入力受付部30は、操作受付部31と、音声受付部32とを備えており、ユーザーによる手動操作と音声入力とを受け付けることができるように構成される。
操作受付部31は、操作パネル12の操作部24に対してユーザーが行う手動操作を受け付ける処理部である。表示部23に表示される操作画面に対してユーザーがタッチ操作などの手動操作を行った場合、操作部24は、ユーザーの操作位置などを示す操作情報を生成し、制御部10へ出力する。操作受付部31は、操作部24から出力される操作情報に基づき、ユーザーによって行われた手動操作の内容を特定し、ユーザーの操作として受け付けるのである。そして、操作受付部31は、ユーザーによって行われた手動操作の内容を示す情報を認証部33又は設定部34へ出力する。
また、操作受付部31は、携帯端末4から操作情報を受信することもある。そのような場合、操作受付部31は、携帯端末4から受信した操作情報に基づいて、ユーザーによって行われた手動操作の内容を特定し、ユーザーの操作として受け付けることもできる。
音声受付部32は、ユーザーの音声入力を受け付ける処理部である。音声受付部32は、切替制御部37によって音声の入力元が操作パネル12の音声入力部25に設定されているとき、操作パネル12の音声入力部25に対してユーザーによって入力される音声を受け付ける。これに対し、切替制御部37によって音声の入力元が携帯端末4に設定されているとき、音声受付部32は、通信インタフェース14を介して携帯端末4から受信する音声情報を、ユーザーの音声入力として受け付ける。
音声受付部32は、ユーザーの音声入力を受け付けると、その音声に対する音声認識処理を行い、ユーザーによって発せられた音声の内容を特定する。そして音声受付部32は、特定した音声の内容を示す情報を設定部34へ出力する。例えば、音声受付部32は、ユーザーによって発せられた音声をテキストデータに変換し、そのテキストデータを設定部34へ出力する。
また、情報処理装置1がログアウト状態であるとき、音声受付部32は、音声入力部25に入力された音声が所定のログイン用キーワードであると判断すると、音声入力部25から取得した音声信号を認証部33へそのまま出力する。
認証部33は、ユーザー認証を行う処理部である。情報処理装置1がログアウト状態であるときに入力受付部30がユーザーによって入力される情報を受け付けると、認証部33は、その入力情報に基づいてユーザー認証を行う。例えば、ユーザーが操作パネル12に対してユーザーIDやパスワードなどを手動操作で入力した場合、認証部33は、ユーザーによって入力されたユーザーIDやパスワードなどに基づいてユーザー認証を行う。また、ユーザーが音声入力部25に対してログイン用キーワードを音声入力した場合、認証部33は、音声受付部32から出力される音声信号に基づいて声紋認証を行うことによってユーザー認証を行う。尚、認証部33は、ユーザー認証を行うとき、ネットワークインタフェース13を介して認証サーバーと連携した認証処理を行うようにしても良い。
ユーザー認証においてユーザーを特定することができると、認証部33は、情報処理装置1をログアウト状態からログイン状態へ移行させる。このとき、ユーザー認証において特定されたユーザーがログインユーザーとなる。情報処理装置1がログイン状態へ移行すると、設定部34がログインユーザーによるジョブの設定操作などの受け付けを開始する。
設定部34は、ログインユーザーによる手動操作又は音声入力に基づいてジョブの設定操作などを受け付け、各種の設定処理を行うものである。情報処理装置1がログイン状態へ移行すると、操作パネル12の表示部23には、ユーザーが各種の設定操作を行うことが可能な操作画面が表示される。そのため、ログインユーザーは、表示部23に表示される操作画面を見ながら手動操作又は音声入力を行うことができる。ログインユーザーが操作パネル12に対する手動操作を行った場合、設定部34は、その操作受付部31から出力される情報に基づいて設定処理を行う。また、ログインユーザーが音声入力部25に対して音声入力を行った場合、設定部34は、音声受付部32から出力される情報に基づいて設定処理を行う。
例えば、設定部34は、ログインユーザーによる音声入力に基づいて設定処理を行うときには、複数の設定項目の中から、設定の対象となる一つの設定項目を選択する。そしてログインユーザーによる音声入力が受け付けられると、設定部34は、その入力された音声に基づき、選択した設定項目に対する設定処理を行う。そして選択した設定項目に対する設定処理が終了すると、設定部34は、次に設定の対象となる設定項目として、別の設定項目を選択する。このように設定部34は、ログインユーザーによる音声入力に基づいて設定処理を行う場合、複数の設定項目の中から設定の対象となる設定項目を一つずつ順に選択していくようにしても良い。
また、設定部34は、ログインユーザーによる音声入力に基づいて設定の対象となる設定項目を選択するようにしても良い。例えば、ログインユーザーが「送信先設定」という単語を発声した場合、設定部34は、設定の対象となる設定項目として「送信先設定」の設定項目を選択する。そして設定部34は、「送信先設定」の設定項目に対して設定すべき情報が入力されるのを待機する状態となり、ログインユーザーによって入力される情報に基づいて「送信先設定」の設定項目に対する設定処理を行うのである。この場合、ログインユーザーは、自身が設定しようとする設定項目を音声で指定することができるため、利便性が高い。
また設定部34は、音声出力部15を介して設定の対象となっている設定項目がどのような設定項目であるかを音声で案内するようにしても良い。これにより、ログインユーザーは、操作パネル12に表示される操作画面を見なくても音声で設定操作を行うことができるようになる。
さらに設定部34は、ログインユーザーによってジョブの実行開始が指示されたことを検知すると、ジョブ制御部36を動作させる。このとき、設定部34は、ログインユーザーによってそれまでに行われたジョブの設定内容をジョブ制御部36に指示する。したがって、ジョブ制御部36によってジョブが実行されるときには、ログインユーザーによって設定された内容が反映されたジョブが実行される。
表示制御部35は、表示部23に表示する操作画面を制御する処理部である。情報処理装置1がログイン状態へ移行すると、表示制御部35は、ログインユーザーが操作可能な操作画面であって、各設定項目にデフォルト値が設定された初期状態の操作画面を表示部23に表示させる。そしてログインユーザーの手動操作又は音声入力に基づく設定処理が行われることに伴い、表示制御部35は、操作画面を更新する。すなわち、表示制御部35は、表示部23に表示する操作画面を、ログインユーザーによる設定内容を反映させた状態に逐次更新する。
また、表示制御部35は、設定部34によって設定の対象となっている設定項目を他の設定項目とは異なる表示態様で表示させるようにしても良い。これにより、ログインユーザーは、操作画面に複数の設定項目が含まれる場合であっても、それら複数の設定項目のうちで、設定の対象となっている設定項目を把握することができる。ログインユーザーは、設定の対象となっている設定項目を変更したいとき、操作パネル12に対する手動操作や、所望の設定項目を音声入力することにより、設定項目を変更することができる。
ジョブ制御部36は、スキャナ部16、プリンタ部17及びFAX部18のそれぞれを動作させることにより、ユーザーによって指定されたジョブの実行を制御するものである。例えば、スキャンジョブの場合、ジョブ制御部36は、スキャナ部16を駆動し、ログインユーザーによってセットされた原稿の読み取り動作を制御する。また、ジョブ制御部36は、スキャナ部16において生成された画像データを外部機器へ送信することが指定されている場合、スキャナ部16から出力される画像データを、ネットワークインタフェース13を介してログインユーザーによって指定された外部機器へ送信する。この場合の送信形態としては、種々の送信形態があり、例えば電子メール送信であっても構わない。また、ジョブ制御部36は、スキャナ部16において生成された画像データをFAXデータとして外部へ送信することが指定されている場合、スキャナ部16から出力される画像データを、FAX部18へ供給し、FAX部18を介してログインユーザーによって指定された送信宛先へFAXデータを送信する。
切替制御部37は、音声の入力元を、情報処理装置1の音声入力部25と携帯端末4との間で切り替える必要があるか否かを判断し、入力元の切り替えが必要であると判断した場合に、切替処理を行うものである。例えば、情報処理装置1がログアウト状態であるとき、切替制御部37は、音声の入力元を、情報処理装置1の音声入力部25に設定している。そして情報処理装置1がログアウト状態からログイン状態へ移行し、ログインユーザーによる設定操作が行われる状態になると、切替制御部37は、設定部34において設定の対象となっている設定項目に応じて音声の入力元を携帯端末4に切り替えるか否かを判断する。
具体的に説明すると、切替制御部37は、設定部34において設定の対象となっている設定項目が機密情報の入力が必要な特定の設定項目である場合、音声の入力元を、情報処理装置1の音声入力部25から携帯端末4に切り替えるか否かの切替判断を行う。この切替判断において、音声の入力元を、情報処理装置1の音声入力部25から携帯端末4に切り替えると判断した場合、切替制御部37は、音声受付部32に対して音声の入力元を情報処理装置1の音声入力部25から携帯端末4に切り替える設定を行う。これにより、音声受付部32は、ログインユーザーによる音声の入力元を、情報処理装置1の音声入力部25から携帯端末4に切り替える。これにより、ログインユーザーは、自身の携帯端末4を利用して小声で音声入力を行うことができるようになり、機密情報が周囲に漏れてしまうことを防止することができる。
また、切替制御部37は、音声の入力元を携帯端末4に切り替えた後、設定部34において設定の対象となっている設定項目が機密情報の入力が必要でない通常の設定項目に変わった場合、音声の入力元を再び情報処理装置1の音声入力部25に切り替える設定を行う。これにより、ログインユーザーは、ログイン状態への移行時と同様に、情報処理装置1の音声入力部25に対して音声入力を行うことができる状態となる。例えば、ログインユーザーが所持している携帯端末4が情報処理端末3である場合、ログインユーザーは、携帯端末4に対して小声で音声入力を行うとき、携帯端末4の音声入力部を口に近づける必要がある。ログインユーザーにとっては、そのような状態で音声入力を継続することは煩わしい。そのため、設定の対象となる設定項目が通常の設定項目に変わることに伴って、切替制御部37が音声の入力元を情報処理装置1の音声入力部25へ戻すことにより、ログインユーザーは携帯端末4を口に近づけておく必要がなくなり、ハンズフリーの状態で音声入力を行うことができるようになる。
距離測定部38は、通信インタフェース14のビーコン機能によって携帯端末4からビーコン信号に対する応答信号を受信した場合に、その応答信号を解析することにより、携帯端末4との距離を測定する処理部である。上述したように通信インタフェース14は、複数の携帯端末4と接続状態を確立することが可能である。そのため、距離測定部38は、通信インタフェース14が接続状態を確立している全ての携帯端末4との距離を測定するように構成される。距離測定部38は、通信インタフェース14が接続している各携帯端末4との距離を測定すると、各携帯端末4との距離情報を切替制御部37へ出力する。切替制御部37は、その距離情報に基づいて切替判断を行うこともできる。
次に切替制御部37における切替判断の詳細について説明する。切替制御部37における切替判断では、次に説明するように幾つかの判断を行うことが可能である。
切替判断において行われる第1の判断は、情報処理装置1が接続状態を確立している携帯端末4の中に、ログインユーザーが使用している携帯端末4が含まれるか否かの判断である。情報処理装置1が接続状態を確立している携帯端末4の中にログインユーザーが使用している携帯端末4が含まれない場合、ログインユーザーは、自身の携帯端末4を使用して情報処理装置1を操作するための音声入力を行うことができない。そのため、切替制御部37は、ログインユーザーの携帯端末4と通信を行うことができないと判断した場合、音声の入力元を携帯端末4に切り替えないことを決定する。この第1の判断は、切替判断において必須の判断となる。
切替判断において行われる第2の判断は、第1の判断において情報処理装置1が接続状態を確立している携帯端末4の中にログインユーザーが使用している携帯端末4が含まれると判断された場合に行われる判断である。この第2の判断では、距離測定部38から出力される距離情報に基づく判断が行われる。例えば、ログインユーザーが情報処理装置1の近傍に位置している場合には、ユーザーに音声入力を行わせるよりも寧ろ操作パネル12に対する手動操作を行わせる方が、機密情報を漏洩させてしまう可能性が低い。そのため、第2の判断では、携帯端末4との距離が所定値未満である場合、音声の入力元を携帯端末4に切り替えないことを決定する。
切替判断において行われる第3の判断は、第2の判断において携帯端末4との距離が所定値以上であると判断された場合に行われる判断である。この第3の判断においても、距離測定部38から出力される距離情報に基づく判断が行われる。例えば、ログインユーザーが情報処理装置1から一定の距離以上離れている場合、ログインユーザーは、操作パネル12に対する手動操作を行うことが困難である。その一方で、ログインユーザーとは異なる別のユーザーが情報処理装置1に比較的近い位置にある場合、ログインユーザーが機密情報を含む音声を情報処理装置1に向かって小声で発したとしても、その別のユーザーに音声を聞かれてしまい、機密情報が漏れてしまう可能性がある。そのため、第3の判断では、別のユーザーが所持する携帯端末4が所定距離の範囲内に存在するか否かを判断し、別のユーザーが所持する携帯端末4が所定距離の範囲内に存在すれば、音声の入力元を携帯端末4に切り替えないように決定する。
切替制御部37は、上記のような第1乃至第3の判断を順に行うことにより、音声の入力元を、携帯端末4に切り替えるか否かを判断する。ただし、上述した第2の判断又は第3の判断は、切替判断において必須ではない。そのため、切替制御部37は、第1の判断のみを行い、第1の判断においてログインユーザーが使用している携帯端末4との接続状態を確立していると判断した場合に、音声の入力元を携帯端末4に切り替えることを決定しても良い。また、切替制御部37は、第1の判断と第2の判断を順に行い、第2の判断において携帯端末4との距離が所定値以上であると判断した場合に、音声の入力元を携帯端末4に切り替えることを決定しても良い。さらに、切替制御部37は、第1乃至第3の判断を順に行い、第3の判断において別のユーザーが所持する携帯端末4が所定距離の範囲内に存在しないと判断した場合に、音声の入力元をログインユーザーの携帯端末4に切り替えることを決定しても良い。
上記のような切替判断において音声の入力元をログインユーザーの携帯端末4に切り替えることを決定した場合、切替制御部37は、その決定結果に基づき、入力受付部30に対して音声の入力元を切り替えるようにしても良い。ただし、これに限らず、切替制御部37は、音声の入力元を携帯端末4に切り替えるか否かをログインユーザーに問い合わせるようにしても良い。この場合、切替制御部37は、ユーザー端末情報28を参照し、ログインユーザーが所持する携帯端末4がスマートフォンやタブレット端末などの情報処理端末3である場合に、音声の入力元を携帯端末4に切り替えるか否かをログインユーザーに問い合わせるようにしても良い。
例えば、携帯端末4が情報処理端末3である場合、ログインユーザーが両手で書類等の荷物を抱えていれば、その荷物を一旦下ろし、携帯端末4を取り出してから音声入力を行う必要があり、面倒である。そのため、切替制御部37は、ログインユーザーの携帯端末4が情報処理端末3であれば、音声の入力元を携帯端末4に切り替えるか否かをログインユーザーに問い合わせ、ログインユーザーによって切り替えることが指示された場合に、音声の入力元を携帯端末4に切り替えることを決定する。また、ログインユーザーによって切り替えないことが指示された場合、切替制御部37は、音声の入力元を切り替えないことを決定する。ここで、ログインユーザーに対する問い合わせは、操作パネル12の表示部23に表示するものであっても良いし、音声出力部15から音声による問い合わせを行うものであっても良い。また、ログインユーザーは、その問い合わせに対して音声入力により回答しても良い。
一方、携帯端末4がヘッドセット2である場合、ログインユーザーは、そのままの状態で音声入力を行うことができる。そのため、携帯端末4がヘッドセット2である場合には、音声の入力元を携帯端末4に切り替えるか否かをログインユーザーに問い合わせることなく、音声の入力元を携帯端末4に切り替えることを決定しても良い。
また、切替制御部37は、音声の入力元を携帯端末4に切り替えないことを決定した場合、入力受付部30に対して音声入力の受け付けを禁止することを指示する。また、切替制御部37は、入力受付部30に対してログインユーザーによる手動操作のみを受け付けるように指示する。これにより、入力受付部30は、音声受付部32の機能を一時停止させ、操作受付部31の機能のみを動作させる状態に切り替わる。この場合、ログインユーザーは、音声入力を行うことができなくなり、操作パネル12に対する手動操作のみを行うことができる。そのため、ログインユーザーによって機密情報を含む音声が発せられることがなく、機密情報が漏洩することを防止することができる。
また、切替制御部37は、音声の入力元を携帯端末4に切り替えることを決定した場合、ユーザー端末情報28を参照し、ログインユーザーの携帯端末4に画面表示を行うことが可能であるか否かを判断する。その結果、画面表示を行うことが可能である場合、切替制御部37は、表示制御部35によって表示部23に表示されている操作画面を取得し、その操作画面を通信インタフェース14を介して携帯端末4に送信する。これにより、携帯端末4は、切替制御部37から送信される操作画面を表示し、ログインユーザーによる手動操作を受け付けることができるようになる。つまり、音声の入力元が携帯端末4に切り替わると、携帯端末4において表示部23に表示されている操作画面と同じ操作画面が表示されるようになるため、ログインユーザーは、自身の携帯端末4に対して音声入力を行うことができると共に、操作画面に対する手動操作を行うこともできるようになる。
その場合、携帯端末4は、ログインユーザーによる音声入力を検知すると、その音声に基づく音声情報を生成して情報処理装置1へ送信する。これに対し、ログインユーザーによる手動操作を検知すると、携帯端末4は、その手動操作に基づく操作情報を生成し、情報処理装置1へ送信する。そして入力受付部30は、通信インタフェース14を介して携帯端末4から音声情報を受信した場合にはその音声情報を音声受付部32においてログインユーザーによる音声入力として受け付け、携帯端末4から操作情報を受信した場合にはその操作情報を操作受付部31においてログインユーザーによる手動操作として受け付ける。したがって、ログインユーザーは、操作パネル12に対して行うことができる操作と同じ操作を自身の携帯端末4に対して行うことができる。
また、切替制御部37は、表示制御部35によって表示部23に表示されている操作画面を携帯端末4に送信するとき、記憶装置11から履歴情報29を読み出し、その履歴情報29に基づいて操作画面に含まれる設定項目の表示順序を入れ替えるようにしても良い。例えば、切替制御部37は、ログインユーザーが過去に設定した頻度の高い設定項目の表示順序を上位に設定し、過去に設定した頻度の低い設定項目の表示順序を下位に設定することにより、ログインユーザーの設定頻度の高い設定項目が優先的に携帯端末4において表示されるようにする。一般に、携帯端末4の画面サイズは、操作パネル12に設けられている表示部23の画面サイズよりも小さいため、表示部23に表示されている操作画面を携帯端末4へ送信した場合、携帯端末4においてスクロール操作をしなければ全ての設定項目を表示することができないケースが生じ得る。そのような場合、携帯端末4において、ログインユーザーが頻繁に設定する設定項目が優先的に表示されていれば、ログインユーザーはスクロール操作を行うことなく、その設定項目に対する音声入力又は手動操作を行うことができるという利点がある。
また、切替制御部37は、表示部23に表示されている操作画面を携帯端末4に送信することに伴い、音声受付部32による音声入力の受け付けを禁止するようにしても良い。この場合、切替制御部37は、携帯端末4に対しても音声入力を禁止する命令を送信するようにしても良い。その結果、携帯端末4は、ログインユーザーによる手動操作のみを受け付ける状態となる。例えば、切替制御部37によって操作画面が送信される携帯端末4は、スマートフォンやタブレット端末などの情報処理端末3である。そのような情報処理端末3は、集音性能が低く、ユーザーが機密情報を含む情報を音声で入力するときには、携帯端末4の音声入力部を口に近づける必要がある。しかし、実際に音声が入力されるときには、ログインユーザーが携帯端末4の音声入力部を口に近づけているか否かが不明である。万一、ログインユーザーが携帯端末4の音声入力部を口に近づけることなく、機密情報を含む情報を大きな音声で発した場合、周囲に機密情報が漏れてしまう可能性がある。そのような事態を未然に防止するため、切替制御部37は、携帯端末4に対する音声入力を禁止するようにしても良い。
また、切替制御部37は、ログインユーザーの携帯端末4に画面表示を行うことができない場合、携帯端末4に対し、設定の対象となっている設定項目に関する音声情報を送信するようにしても良い。これにより、携帯端末4は、情報処理装置1から受信する音声情報に基づいて音声出力を行う。したがって、ログインユーザーは、情報処理装置1から離れている場合であっても携帯端末4から出力される音声を聞くことにより現在の設定項目を把握することができる。
次に、上記のように構成される情報処理装置1において行われる具体的な処理手順の一例について説明する。
図6は、情報処理装置1が携帯端末4との接続状態を確立させる処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、情報処理装置1において一定時間間隔で繰り返し実行される処理である。情報処理装置1は、この処理を開始すると、通信インタフェース14が通信可能な所定距離の範囲内において携帯端末4を検知したか否かを判断する(ステップS1)。携帯端末4を検知していなければ(ステップS1でNO)、この処理は終了する。これに対し、携帯端末4を検知した場合(ステップS1でYES)、情報処理装置1は、その携帯端末4とのペアリング処理を行い(ステップS2)、携帯端末4との接続状態を確立させる(ステップS3)。そして情報処理装置1は、その携帯端末4を通信可能な端末として管理する(ステップS4)。このようにして情報処理装置1は、携帯端末4との接続状態を確立させる。尚、情報処理装置1は、通信可能な端末として管理している携帯端末4との通信ができなくなると、その携帯端末4を管理対象から自動的に外す。
次に図7乃至図9は、情報処理装置1がユーザーによって入力される情報に基づいて設定処理を行う処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、図7に示すように、情報処理装置1は、この処理を開始すると、ユーザーによる音声入力を検知したか否かを判断し(ステップS10)、音声入力を検知した場合(ステップS10でYES)、その音声がログイン用キーワードに一致するか否かを判断する(ステップS11)。音声がログイン用キーワードに一致した場合(ステップS11でYES)、情報処理装置1は、声紋認証を行うことによってユーザーを特定するためのユーザー認証を行う(ステップS12)。そのユーザー認証においてユーザーを特定することができた場合(ステップS13でYES)、情報処理装置1は、ログイン状態へ移行する(ステップS14)。尚、ステップS10~S13においては、ユーザーの音声入力に基づいて声紋認証を行う場合を例示したが、これに限らず、ユーザーが手動操作でユーザーIDやパスワードなどを入力した場合には、入力されたユーザーIDやパスワードなどに基づくユーザー認証が行われる。
情報処理装置1は、ログイン状態へ移行すると、ログインユーザーによる操作の受け付けを開始する(ステップS16)。情報処理装置1は、ログインユーザーによる操作の受け付けを開始すると、入力切替処理を行う(ステップS17)。この入力切替処理では、設定の対象となる設定項目に応じて音声の入力元を切り替えるか否かが判断され、その判断結果に基づく処理が行われる。
図8は、その入力切替処理(ステップS17)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。情報処理装置1は、入力切替処理を開始すると、設定の対象となっている設定項目を判定し(ステップS30)、機密情報を入力することが必要な特定の設定項目であるか否かを判断する(ステップS31)。特定の設定項目である場合(ステップS31)、情報処理装置1は、切替判断を行う(ステップS32)。すなわち、情報処理装置1は、音声の入力元を、情報処理装置1の音声入力部25から携帯端末4に切り替えるか否かを判断するのである。
図9は、その切替判断(ステップS32)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。情報処理装置1は、切替判断を開始すると、まず情報処理装置1が携帯端末4と接続状態を確立させているか否かを判断する(ステップS50)。携帯端末4との接続状態を確立させていない場合(ステップS50でNO)、音声の入力元を切り替えることができないため、切替判断は、その時点で終了する。これに対し、少なくとも1つの携帯端末4と接続状態を確立させている場合(ステップS50でYES)、情報処理装置1は、接続状態を確立させている携帯端末4の中にログインユーザーの携帯端末4が含まれているか否かを判断する(ステップS51)。ログインユーザーの携帯端末4が含まれていない場合(ステップS51でNO)、切替判断は、その時点で終了する。
一方、ログインユーザーの携帯端末4との接続状態を確立させている場合(ステップS51でYES)、情報処理装置1は、ログインユーザーの携帯端末4を切替対象端末として選択する(ステップS52)。情報処理装置1は、ログインユーザーの携帯端末4から受信するビーコン信号の応答信号に基づき、ログインユーザーの携帯端末4との距離を測定する(ステップS53)。そして情報処理装置1は、ステップS53で測定した距離が所定値以上であるか否かを判断する(ステップS54)。ログインユーザーの携帯端末4との距離が所定値未満である場合(ステップS54でNO)、音声の入力元を携帯端末4に切り替えないため、切替判断はその時点で終了する。
また、ログインユーザーの携帯端末4との距離が所定値以上である場合(ステップS54でYES)、情報処理装置1は、他の携帯端末4と接続状態を確立させているか否かを判断する(ステップS55)。他の携帯端末4と接続状態を確立させている場合(ステップS55でYES)、情報処理装置1は、他の携帯端末4との距離を測定する(ステップS56)。他の携帯端末4として複数の端末が存在する場合、それら複数の端末のそれぞれとの距離を測定する。そして情報処理装置1は、他の携帯端末4が情報処理装置1から所定距離の範囲内に位置するか否かを判断する(ステップS57)。その結果、少なくとも1つの携帯端末4が所定距離の範囲内に位置する場合(ステップS57でYES)、音声の入力元を携帯端末4に切り替えないため、切替判断はその時点で終了する。
これに対し、他の携帯端末4が情報処理装置1から所定距離の範囲内に位置しない場合(ステップS57でNO)、情報処理装置1は、音声の入力元を、ログインユーザーの携帯端末4に切り替えることを決定する(ステップS58)。また、情報処理装置1は、他の携帯端末4と接続状態を確立させていない場合も(ステップS55でNO)、音声の入力元を、ログインユーザーの携帯端末4に切り替えることを決定する(ステップS58)。ただし、ステップS58においては、音声の入力元を携帯端末4に切り替えるか否かをログインユーザーに問い合わせ、ログインユーザーから携帯端末4に切り替えることが指示された場合に、音声の入力元をログインユーザーの携帯端末4に切り替えることを決定するようにしても良い。以上で、切替判断(ステップS32)の処理が終了する。
図8に戻り、情報処理装置1は、切替判断が終了すると、音声の入力元をログインユーザーの携帯端末4に切り替えることが決定されたか否かを判断する(ステップS33)。ログインユーザーの携帯端末4に切り替えることが決定された場合(ステップS33でYES)、情報処理装置1は、音声の入力元を、ログインユーザーの携帯端末4に切り替える。これにより、音声受付部32は、情報処理装置1の音声入力部25からの音声入力を受け付けず、携帯端末4から受信する音声情報に基づく音声を受け付ける状態となる。情報処理装置1は、音声の入力元をログインユーザーの携帯端末4に切り替えると、ログインユーザーに対して音声の入力元が切り替わったことを通知する(ステップS35)。この通知は、例えば、表示部23に表示するようにしても良い。また、情報処理装置1は、音声出力部15から、例えば「音声の入力元が携帯端末に切り替わりました。周囲に注して小声で入力して下さい」などの音声を出力することにより、ログインユーザーに対する通知を行うようにしても良い。さらに、情報処理装置1は、携帯端末4に対して上記音声に対応する音声情報を出力し、携帯端末4において音声を出力させることによりログインユーザーに対する通知を行うようにしても良い。
また、情報処理装置1は、音声の入力元を携帯端末4に切り替えると、その携帯端末4が操作画面を表示可能な端末であるか否かを判断する(ステップS36)。操作画面を表示可能な端末である場合(ステップS36でYES)、情報処理装置1は、表示部23に表示している操作画面をログインユーザーの携帯端末4に対して送信する(ステップS37)。これにより、携帯端末4において操作画面が表示されるようになる。そのため、ログインユーザーは、自身の携帯端末4を使用して音声入力を行うことができるだけでなく、操作画面に対する手動操作も行うことができるようになる。
一方、切替判断において携帯端末4に切り替えないことを決定した場合(ステップS33でNO)、情報処理装置1は、特定の設定項目に対する音声入力を禁止し(ステップS38)、操作パネル12の表示部23に表示されている操作画面に対する手動操作のみを受け付け可能な状態とする(ステップS39)。このとき、情報処理装置1は、例えば「操作パネルで手動操作を受け付けます。操作パネルを操作できる位置まで近づいて下さい」などの音声を音声出力部15から出力し、ログインユーザーに手動操作を促す通知を行うようにしても良い。
また、情報処理装置1は、特定の設定項目に対する音声入力を禁止することに伴い、ログインユーザーの携帯端末4が操作画面を表示可能であれば、表示部23に表示している操作画面を携帯端末4に送信し、携帯端末4に対して行われる手動操作を受け付けるようにしても良い。この場合、ログインユーザーは、情報処理装置1に近づかなくても操作画面に対する手動操作を行うことができるという利点がある。
また、設定の対象となっている設定項目が特定の設定項目ではなく、機密情報を入力する必要のない通常の設定項目である場合(ステップS31でNO)、情報処理装置1は、音声の入力元を携帯端末4に切り替えた状態であるか否かを判断する(ステップS40)。その結果、音声の入力元を携帯端末4に切り替えた状態である場合(ステップS40でYES)、情報処理装置1は、音声の入力元を、携帯端末4から情報処理装置1の音声入力部25に切り替えて元の状態に戻す(ステップS41)。以上で、入力切替処理(ステップS17)が終了する。
図7のフローチャートに戻り、入力切替処理(ステップS17)が終了すると、情報処理装置1は、音声入力が禁止されているか否かを判断する(ステップS18)。音声入力が禁止されている場合(ステップS18でYES)、情報処理装置1は、ログインユーザーによる手動操作が行われるのを待機する(ステップS19)。ここでは、操作パネル12の操作部24又は携帯端末4から、ログインユーザーの手動操作に基づく操作情報が入力されるまで待機する。そして情報処理装置1は、ログインユーザーの手動操作に基づく操作情報を取得することに伴い(ステップS19でYES)、処理を次のステップへ進める。
また、音声入力が禁止されていない場合(ステップS18でNO)、情報処理装置1は、ログインユーザーによる音声入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS0)。ここでは、音声の入力元が情報処理装置1の音声入力部25に設定されている場合、情報処理装置1の音声入力部25から音声入力を受け付けたか否かを判断する。また、音声の入力元が携帯端末4に設定されている場合、通信インタフェース14を介して携帯端末4からの音声入力を受け付けたか否かを判断する。ログインユーザーによる音声入力を受け付けていない場合(ステップS20でNO)、情報処理装置1は、ログインユーザーによる手動操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS21)。ここでは、操作パネル12の操作部24又は携帯端末4から、ログインユーザーの手動操作に基づく操作情報を入力したか否かを判断する。その結果、ログインユーザーによる手動操作も受け付けていない場合(ステップS21でNO)、情報処理装置1による処理は、ステップS20に戻る。そしてログインユーザーによって音声入力及び手動操作のいずれかが行われるまで待機する状態となる。ログインユーザーによって音声入力及び手動操作のいずれかが行われると(ステップS20又はS21でYES)、情報処理装置1による処理は次のステップへ進む。
情報処理装置1は、ログインユーザーによる音声入力又は手動操作を解析することにより、ログインユーザーによって指定された操作内容を特定する(ステップS22)。そして情報処理装置1は、ログインユーザーによって指定された操作内容がジョブの実行指示であるか否かを判断する(ステップS23)。ジョブの実行指示でない場合(ステップS23でNO)、情報処理装置1は、ログインユーザーによって入力された情報に基づきジョブの設定処理を行う(ステップS24)。例えば、設定の対象となっている設定項目が特定の設定項目である場合、情報処理装置1は、携帯端末4からの音声入力などに基づいて設定処理を行うことができる。情報処理装置1は、設定処理を行うと、その設定処理の内容を反映させた状態に操作画面を更新する(ステップS25)。その後、情報処理装置1による処理は、ステップS17に戻る。そしてステップS17以降の処理を繰り返し実行する。
また、ログインユーザーによって指定された操作内容がジョブの実行指示であった場合(ステップS23でYES)、情報処理装置1は、ジョブの実行を開始する(ステップS26)。このとき、情報処理装置1は、それまでにログインユーザーによって設定された内容を反映させてジョブを実行する。そしてジョブの実行が終了すると、情報処理装置1による処理が全て終了する。
このように本実施形態の情報処理装置1は、設定部34において設定の対象となっている設定項目に応じて、音声受付部32が受け付ける音声の入力元を、情報処理装置1の音声入力部25と携帯端末4とのいずれか一方に切り替えるように構成されている。具体的に説明すると、情報処理装置1の切替制御部37は、設定部34において設定の対象となっている設定項目が機密情報を入力することが必要な特定の設定項目であるとき、音声の入力元を、情報処理装置1の音声入力部25からログインユーザーの使用している携帯端末4に切り替えるようにしている。そのため、ログインユーザーは、特定の設定項目に対して機密情報を含む情報を音声で入力しようとするとき、大きな声でしかもはっきりと発音する必要がなく、自身の携帯端末4を用いて小さな声で音声入力を行うことができる。したがって、周囲に機密情報が漏れることを防止しつつ、ログインユーザーは、特定の設定項目に対して機密情報を入力することができるようになる。
また、情報処理装置1は、音声の入力元をログインユーザーの携帯端末4に切り替えた後、音声受付部32が携帯端末4から受信する音声に対する声紋認証を行うことにより、携帯端末4から受信する音声にログインユーザー以外の音声が含まれているか否かを判定することが可能である。携帯端末4から受信する音声にログインユーザー以外の音声が含まれていれば、ログインユーザーの周囲に別のユーザーがいることになり、ログインユーザーが機密情報を音声で発すると別のユーザーに聞かれてしまう可能性がある。そのため、情報処理装置1は、携帯端末4から受信する音声にログインユーザー以外の音声が含まれている場合に、音声受付部32による音声の受け付けを禁止し、ログインユーザーに対して手動操作で機密情報を入力することを促す案内を行うようにしても良い。これにより、ログインユーザーが発する音声によって機密情報が別のユーザーに漏れてしまうことを抑制することができる。
また、情報処理装置1は、設定部34において設定の対象となっている設定項目が特定の設定項目であるとき、音声出力部15から所定の音声(例えばノイズ音やビープ音など)を出力するようにしても良い。これにより、ログインユーザーが自身の携帯端末4を使用して音声入力を行うときには、情報処理装置1の音声出力部15から出力される音声によって周囲のユーザーがログインユーザーの発する音声を聞き取り難い状態にすることができる。そのため、ログインユーザーによって発せられる機密情報が周囲に漏れてしまうことを抑制することができる。この場合、情報処理装置1の音声受付部32は、携帯端末4から受信する音声から、音声出力部15が出力した所定の音声の成分を除去し、ログインユーザーの音声のみを抽出して音声入力として受け付けるようにすれば良い。
また、情報処理装置1は、音声の入力元を携帯端末4に切り替えた後、携帯端末4に上述した所定の音声を出力させるようにしても良い。すなわち、情報処理装置1は、所定の音声に対応する音声情報を携帯端末4へ送信することにより、ログインユーザーが携帯端末4に対して音声入力を行うときには、携帯端末4の音声出力部から所定の音声を出力させることができる。この場合においても、情報処理装置1の音声受付部32は、携帯端末4から受信する音声から所定の音声の成分を除去し、ログインユーザーの音声のみを抽出して音声入力として受け付けるようにすれば良い。
また、情報処理装置1は、特定の設定項目が例えば複数の電子メールアドレスから少なくとも1つの電子メールアドレスを選択する項目である場合、携帯端末4が操作画面を表示できないときには、ログインユーザーに選択候補となる複数の電子メールアドレスを音声で通知する必要がある。そのような場合、情報処理装置1は、携帯端末4から「Xから始まるアドレスは?」という音声を入力すると、複数の電子メールアドレスの中から、Xから始まるアドレスを抽出して音声情報として携帯端末4へ出力することにより、ログインユーザーに対して選択候補を通知するようにしても良い。ただし、この場合、携帯端末4の音声出力タイプがイヤホン又はヘッドホンのいずれかであることが好ましい。
以上、本発明に関する好ましい実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態において説明した内容のものに限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
例えば、上記実施形態では、スキャン機能やプリント機能、コピー機能などを備えるMFPが情報処理装置1として機能する例を説明した。しかし、情報処理装置1は、MFPによって構成されるものに限られない。すなわち、情報処理装置1は、ユーザーによって何らかの機密情報を含む情報が設定される設定項目を有しており、その設定項目に対して音声入力による設定を行うことができるものであれば良い。この場合の機密情報は、上記実施形態で例示したものに限られない。
また、上記実施形態では、携帯端末4が情報処理端末3であっても、音声の入力元を、携帯端末4に切り替える場合を例示した。しかし、これに限られるものではなく、例えば、携帯端末4がヘッドセット2である場合に限り、情報処理装置1は、音声の入力元を、情報処理装置1の音声入力部25から携帯端末4に切り替えるようにしても良い。また携帯端末4がスマートフォンやタブレット端末などの情報処理端末3である場合、情報処理装置1は、音声入力を禁止し、情報処理端末3に対して操作画面を送信し、情報処理端末3において表示されるログインユーザーの手動操作に基づいて設定処理を行うようにしても良い。
また、上記実施形態では、情報処理装置1の周囲にログインユーザー以外のユーザーがいるか否かを、通信インタフェース14のビーコン機能を利用して測定した携帯端末4との距離に応じて判断する場合を例示した。しかし、これに限られるものではなく、例えば情報処理装置1が人感センサなどを搭載している場合には、そのようなセンサを用いて情報処理装置1の周囲に別のユーザーが存在するか否かを判断するようにしても良い。
また、情報処理装置1がログインユーザーの顔写真を撮影するカメラなどの撮像部材を備える構成を採用しても良く、その場合、撮像部材によって撮影されるログインユーザーの顔画像に基づいて音声入力と手動操作とを切り替えるようにしても良い。例えば、撮像部材が撮影したログインユーザーの顔画像を解析することにより、ログインユーザーがマスクを着用していることが判明した場合、音声認識処理において認識可能な音声を小声で発することが困難な状況であることがわかる。そのような状況である場合、情報処理装置1は、音声の入力元をログインユーザーの携帯端末4に切り替えるのではなく、音声入力を禁止してログインユーザーの手動操作のみを受け付けるようにしても良い。
さらに上記実施形態では、制御部10のCPU21によって実行されるプログラム27が予め記憶装置11に格納されている場合を例示した。しかし、プログラム27は、例えばネットワークインタフェース13や通信インタフェース14などを介して情報処理装置1にインストールされたり、或いは、アップデートされたりするものであっても構わない。この場合、プログラム27は、インターネットなどを介してダウンロード可能な態様で提供される。また、これに限らず、プログラム27は、CD-ROMやUSBメモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された態様で提供されるものであっても構わない。