JP7195450B2 - 空気調和機の室内機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和を行う空気調和機の室内機に関する。
空気調和機に対する要求の増加により、空気調和機は、ひとつのマイクロコンピュータですべての要求を満たすことが難しくなった。そこで、特定の動作を行う機器を制御するサブマイクロコンピュータと、サブマイクロコンピュータを制御するメインマイクロコンピュータとを有する空気調和機が提案された。上記の機器の例は、フラップである。
サブマイクロコンピュータとメインマイクロコンピュータとを有する空気調和機の消費電力は、ひとつのマイクロコンピュータだけを有する空気調和機の消費電力より大きい。空気調和機が停止している場合、サブマイクロコンピュータは上記の機器を動作させる必要がない。そのため、従来のサブマイクロコンピュータの電源は、空気調和機が停止している場合、オフにされている。これにより、サブマイクロコンピュータとメインマイクロコンピュータとを有する従来の空気調和機は消費電力を抑制する。
特許文献1は、マスターとして動作するデバイスと、スレーブとして動作するデバイスとを有するマスタースレーブデバイスシステムを開示している。上記の二つのデバイスの各々は省電力制御部を有し、省電力制御部は、自らが設けられているデバイスである当該デバイスで処理すべき作業の有無と、接続先のデバイスから通知される当該デバイスに要求する作業の有無とに基づいて、当該デバイスを省電力状態に遷移させるか否かを決定する。
特開2010-92329号公報
しかしながら、従来、サブマイクロコンピュータとメインマイクロコンピュータとを有する空気調和機が運転している場合、サブマイクロコンピュータの電源はオフにされず、サブマイクロコンピュータの消費電力は抑制されない。空気調和機が運転している場合であっても、フラップの向きを変化させる必要がない場合がある。フラップの向きを変化させる必要がない場合、サブマイクロコンピュータからフラップに出力される電気信号のレベルは固定されたレベルになる。例えば、サブマイクロコンピュータからフラップに出力される電気信号のレベルは0Vになる。この場合、サブマイクロコンピュータの消費電力を抑制することが可能となる。このことから、空気調和の能力を維持しつつ消費電力を抑制するサブマイクロコンピュータを有する空気調和機の室内機が提供されることが要求されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、空気調和の能力を維持しつつサブマイクロコンピュータの消費電力を抑制する空気調和機の室内機を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る空気調和機の室内機は、空気調和を行う空気調和機の室内機であって、各々が特定の動作を行うひとつ又は複数の機器と、上記のひとつ又は複数の機器を制御するサブマイクロコンピュータと、サブマイクロコンピュータを制御するメインマイクロコンピュータとを有する。上記のひとつ又は複数の機器の各々について、空気調和機の室内機が運転しているときにサブマイクロコンピュータから出力される電気信号のレベルが固定されたレベルになるタイミングが存在する。サブマイクロコンピュータは、上記のひとつ又は複数の機器のすべてについて、固定されたレベルの電気信号を出力する場合、消費電力を抑制しないモードである通常モードでなく、消費電力を抑制するモードである低消費電力モードで動作する。
本発明に係る空気調和機の室内機は、空気調和の能力を維持しつつサブマイクロコンピュータの消費電力を抑制することができるという効果を奏する。
実施の形態に係る空気調和機の室内機の構成を示す図 実施の形態に係る空気調和機の室内機が有するメインマイクロコンピュータの一部の動作の手順を示すフローチャート 実施の形態に係る空気調和機の室内機が有するサブマイクロコンピュータの一部の動作の手順を示すフローチャート
以下に、本発明の実施の形態に係る空気調和機の室内機を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
まず、実施の形態に係る空気調和機の室内機1の構成を説明する。図1は、実施の形態に係る空気調和機の室内機1の構成を示す図である。以下では、「空気調和機の室内機1」は「室内機1」と記載される場合がある。図1では、「空気調和機の室内機1」は「室内機1」と記載されている。
室内機1は、空気調和を行う装置であって、室内機1が送り出す風の向きをユーザによって指定された向きにするフラップ2を有する。例えば、フラップ2は励磁方式で動作する。室内機1は、室内機1が運転しているのか停止しているのかを示す情報をユーザに視覚的に報知するランプ3を更に有する。具体的には、ランプ3は、室内機1が運転している場合に点灯し、室内機1が停止している場合に消灯する。ランプ3は、室内機1に異常が発生した場合、点滅する。
室内機1は、室内機1が設置されている部屋に人が居るか否かを検出する人感センサ4を更に有する。人感センサ4は、当該部屋に人が居ることを検出した場合、当該人が居る位置を検出する。人感センサ4の例は、サーモパイル赤外線センサである。フラップ2、ランプ3及び人感センサ4の各々は、特定の動作を行う機器の例である。フラップ2、ランプ3及び人感センサ4は、各々が特定の動作を行う複数の機器の例である。
室内機1は、フラップ2、ランプ3及び人感センサ4を制御するサブマイクロコンピュータ5を更に有する。例えば、フラップ2の向きがユーザによって指定された向きに対応する向きになった場合、サブマイクロコンピュータ5は、Highの信号とLowの信号とのうちのLowの信号をフラップ2に出力し、フラップ2の向きを固定させる。
例えば、室内機1が運転している場合、サブマイクロコンピュータ5は、Highの信号とLowの信号とのうちのHighの信号をランプ3に出力してランプ3を点灯させる。室内機1が停止している場合、サブマイクロコンピュータ5は、Lowの信号をランプ3に出力してランプ3を消灯させる。室内機1に異常が発生した場合、サブマイクロコンピュータ5は、ランプ3にHighの信号とLowの信号とを周期的に出力してランプ3を点滅させる。
サブマイクロコンピュータ5は、人感センサ4によって得られた検出結果を人感センサ4から取得する。人感センサ4は、ユーザが停止させることを指示した場合、停止する。フラップ2、ランプ3及び人感センサ4の各々について、室内機1が運転しているときにサブマイクロコンピュータ5から出力される電気信号のレベルが固定されたレベルになるタイミングが存在する。更に言うと、フラップ2、ランプ3及び人感センサ4の各々について、室内機1が運転しているときにサブマイクロコンピュータ5から出力される電気信号のレベルがあらかじめ決められた時間固定されたレベルになるタイミングが存在する。あらかじめ決められた時間は、サブマイクロコンピュータ5が消費する電力を抑制するか否かを判断するための時間である。
サブマイクロコンピュータ5は、フラップ2、ランプ3及び人感センサ4のすべてについて、固定されたレベルの電気信号を出力する場合、消費電力を抑制しないモードである通常モードでなく、消費電力を抑制するモードである低消費電力モードで動作する。例えば、サブマイクロコンピュータ5は、フラップ2、ランプ3及び人感センサ4のすべてについて、固定されたレベルの電気信号をあらかじめ決められた時間出力する場合、通常モードでなく低消費電力モードで動作する。本願では、サブマイクロコンピュータ5が固定されたレベルの電気信号を出力することは、サブマイクロコンピュータ5が0Vの電気信号を出力することを含む。
サブマイクロコンピュータ5は、動作モードが通常モードから低消費電力モードに移行する場合、移行の後において、フラップ2、ランプ3及び人感センサ4の各々の状態を移行の直前の状態に維持させる。例えば、サブマイクロコンピュータ5は、動作モードが通常モードから低消費電力モードに移行する場合、移行の後において、フラップ2の向きを移行の直前の向きに維持させ、ランプ3が点灯している場合にランプ3を点灯させ続け、ランプ3が消灯している場合にランプ3を消灯させ続け、人感センサ4を停止させ続ける。すなわち、サブマイクロコンピュータ5は、動作モードが通常モードから低消費電力モードに移行した後において、フラップ2、ランプ3及び人感センサ4のすべてについて、移行の直前のレベルの電気信号を出力する。
室内機1は、サブマイクロコンピュータ5を制御するメインマイクロコンピュータ6を更に有する。室内機1は、ファンを含むファンモータ7を更に有する。メインマイクロコンピュータ6は、ファンモータ7を制御することにより当該ファンの回転を制御する機能を有する。室内機1は、図示されていないリモートコントローラから送信された信号を受信する受信部8と、室内機1が設置されている部屋の温度を測定するサーミスタ9と、室内機1を動作させるのか停止させるのかをユーザに選択させるスイッチ10とを更に有する。メインマイクロコンピュータ6は、受信部8、サーミスタ9及びスイッチ10を常に監視する。
メインマイクロコンピュータ6は、室外機20、スマートスピーカ30及びスマートフォン40の各々と通信を行う機能を有する。図1には、室外機20、スマートスピーカ30及びスマートフォン40も示されている。スマートスピーカ30及びスマートフォン40は、情報通信機器の例である。つまり、メインマイクロコンピュータ6は、情報通信機器と通信を行う機能を有する。室内機1及び室外機20はいずれも、相手方の状態を常に監視する。そのため、メインマイクロコンピュータ6は、室内機1が運転している場合、室外機20との通信を継続して行う。室内機1及び情報通信機器はいずれも、相手方の状態を監視する。つまり、メインマイクロコンピュータ6は、室内機1が運転している場合、スマートスピーカ30及びスマートフォン40の各々との通信を継続して行う。
室内機1は、サブマイクロコンピュータ5とメインマイクロコンピュータ6とを接続する通信線であって、フラップ2を制御するための信号の伝送路となるフラップ制御通信線11を更に有する。メインマイクロコンピュータ6は、フラップ2の動作を変化させるための信号を、フラップ制御通信線11を介してサブマイクロコンピュータ5に送信する機能を有する。
サブマイクロコンピュータ5は、フラップ制御通信線11を介してメインマイクロコンピュータ6から送信された信号を受信し、受信した信号をもとにフラップ2を制御する。サブマイクロコンピュータ5は、メインマイクロコンピュータ6から送信された信号を受信した場合、信号を受信したことを示す応答を、フラップ制御通信線11を介してメインマイクロコンピュータ6に送信する。フラップ2が動作している場合、メインマイクロコンピュータ6とサブマイクロコンピュータ5との通信がフラップ制御通信線11を介して継続して行われる。フラップ2が停止している場合、つまりフラップ2の向きが固定されている場合、メインマイクロコンピュータ6とサブマイクロコンピュータ5との通信は停止する。
室内機1は、サブマイクロコンピュータ5とメインマイクロコンピュータ6とを接続する通信線であって、ランプ3を制御するための信号の伝送路となるランプ制御通信線12を更に有する。メインマイクロコンピュータ6は、ランプ3を点灯させるための信号又はランプ3を消灯させるための信号を、ランプ制御通信線12を介してサブマイクロコンピュータ5に送信する。
サブマイクロコンピュータ5は、ランプ制御通信線12を介してメインマイクロコンピュータ6から送信された信号を受信した場合、受信した信号をもとにランプ3を制御し、信号を受信したことを示す応答を、ランプ制御通信線12を介してメインマイクロコンピュータ6に送信する。サブマイクロコンピュータ5及びメインマイクロコンピュータ6は、ランプ3の動作の内容にかかわらず通信を継続する。つまり、サブマイクロコンピュータ5の動作モードが低消費電力モードである場合、メインマイクロコンピュータ6は、サブマイクロコンピュータ5に信号を送信する。
室内機1は、サブマイクロコンピュータ5とメインマイクロコンピュータ6とを接続する通信線であって、人感センサ4を制御するための信号の伝送路となる人感センサ制御通信線13を更に有する。メインマイクロコンピュータ6は、ユーザの指示にしたがって、人感センサ4を動作させるための信号又は人感センサ4を停止させるための信号を、人感センサ制御通信線13を介してサブマイクロコンピュータ5に送信する。ユーザの指示は、受信部8によって受信される。サブマイクロコンピュータ5は、人感センサ制御通信線13を介してメインマイクロコンピュータ6から送信された信号を受信した場合、信号を受信したことを示す応答を、人感センサ制御通信線13を介してメインマイクロコンピュータ6に送信する。
サブマイクロコンピュータ5は、メインマイクロコンピュータ6から送信された人感センサ4を動作させるための信号を受信した場合、Highの信号とLowの信号とのうちのHighの信号を人感センサ4に出力して人感センサ4を動作させる。サブマイクロコンピュータ5は、メインマイクロコンピュータ6から送信された人感センサ4を停止させるための信号を受信した場合、Lowの信号を人感センサ4に出力して人感センサ4を停止させる。
人感センサ4が動作している場合、サブマイクロコンピュータ5は、人感センサ4によって得られた検出結果を、人感センサ制御通信線13を介してメインマイクロコンピュータ6に送信する。メインマイクロコンピュータ6は、サブマイクロコンピュータ5から送信された当該検出結果を受信し、当該検出結果をもとに、室内機1が送り出す風の向き及び速度の一方又は双方の制御を行う。例えば、メインマイクロコンピュータ6は、当該検出結果をもとに、フラップ2の動作を変化させるための信号を、フラップ制御通信線11を介してサブマイクロコンピュータ5に送信する。上述のように、人感センサ制御通信線13では、人感センサ4を動作させるための信号又は人感センサ4を停止させるための信号以外の信号の通信が行われる。
フラップ制御通信線11、ランプ制御通信線12及び人感センサ制御通信線13の各々は、メインマイクロコンピュータ6が信号をサブマイクロコンピュータ5に送信した後にサブマイクロコンピュータ5が応答をメインマイクロコンピュータ6に送信しない場合、室内機1に異常が発生したことを検出し、室内機1に異常が発生したことを示す情報をサブマイクロコンピュータ5に送信する。サブマイクロコンピュータ5は、当該情報を受信した場合、ランプ3を点滅させる。
室内機1は、サブマイクロコンピュータ5とメインマイクロコンピュータ6とを接続する通信線である低消費電力制御線14を更に有する。低消費電力制御線14は、サブマイクロコンピュータ5の動作モードを通常モードから低消費電力モードに移行させるための信号である移行信号の伝送路である。低消費電力制御線14は、サブマイクロコンピュータ5の動作モードを低消費電力モードから通常モードに移行させるための信号である解除信号の伝送路でもある。
メインマイクロコンピュータ6は、サブマイクロコンピュータ5の動作モードが通常モードであって当該動作モードを通常モードから低消費電力モードに移行させる場合、移行信号をサブマイクロコンピュータ5に送信する。メインマイクロコンピュータ6は、サブマイクロコンピュータ5の動作モードが低消費電力モードであって当該動作モードを低消費電力モードから通常モードに移行させる場合、解除信号をサブマイクロコンピュータ5に送信する。
例えば、メインマイクロコンピュータ6は、移行信号をサブマイクロコンピュータ5に送信する場合、Highの信号とLowの信号とのうちのHighの信号をサブマイクロコンピュータ5に送信する。メインマイクロコンピュータ6は、解除信号をサブマイクロコンピュータ5に送信する場合、Lowの信号をサブマイクロコンピュータ5に送信する。
サブマイクロコンピュータ5の動作モードは、サブマイクロコンピュータ5が通常モードで動作しているときにメインマイクロコンピュータ6から送信された移行信号を受信した場合、通常モードから低消費電力モードに移行する。サブマイクロコンピュータ5の動作モードは、サブマイクロコンピュータ5が低消費電力モードで動作しているときにメインマイクロコンピュータ6から送信された解除信号を受信した場合、低消費電力モードから通常モードに移行する。
次に、実施の形態に係る空気調和機の室内機1が有するメインマイクロコンピュータ6の動作を説明する。図2は、実施の形態に係る空気調和機の室内機1が有するメインマイクロコンピュータ6の一部の動作の手順を示すフローチャートである。まず、メインマイクロコンピュータ6は、解除信号をサブマイクロコンピュータ5に送信する(S1)。サブマイクロコンピュータ5は、メインマイクロコンピュータ6から送信された解除信号を受信すると、通常モードで動作する。
メインマイクロコンピュータ6は、フラップ制御通信線11における通信が停止していて、サブマイクロコンピュータ5からランプ制御通信線12を介して応答を正常に受信していて、かつ、サブマイクロコンピュータ5から人感センサ制御通信線13を介して応答を正常に受信しているか否かを判断する(S2)。
メインマイクロコンピュータ6は、フラップ制御通信線11における通信が停止していて、ランプ制御通信線12を介して応答を正常に受信していて、かつ、人感センサ制御通信線13を介して応答を正常に受信していると判断した場合(S2でYes)、フラップ2の向きの変更の要求があるか否かを判断する(S3)。具体的には、ステップS3において、メインマイクロコンピュータ6は、受信部8がフラップ2の向きの変更の要求を受信したか否かを判断する。
メインマイクロコンピュータ6は、フラップ2の向きの変更の要求がないと判断した場合(S3でNo)、ランプ3の点灯又は消灯の変更の要求があるか否かを判断する(S4)。具体的には、ステップS4において、メインマイクロコンピュータ6は、受信部8がランプ3の点灯又は消灯の変更の要求を受信したか否かを判断する。
メインマイクロコンピュータ6は、ランプ3の点灯又は消灯の変更の要求がないと判断した場合(S4でNo)、人感センサ4を停止させる要求があるか否かを判断する(S5)。具体的には、ステップS5において、メインマイクロコンピュータ6は、受信部8が人感センサ4を停止させる要求を受信したか否かを判断する。
メインマイクロコンピュータ6は、人感センサ4を停止させる要求があると判断した場合(S5でYes)、サブマイクロコンピュータ5の動作モードを通常モードから低消費電力モードに移行させるための信号である移行信号を、低消費電力制御線14を介してサブマイクロコンピュータ5に送信する(S6)。
メインマイクロコンピュータ6は、ステップS2において、フラップ制御通信線11における通信が停止していない、ランプ制御通信線12を介して応答を正常に受信していない、又は、人感センサ制御通信線13を介して応答を正常に受信していないと判断した場合(S2でNo)、サブマイクロコンピュータ5の動作モードを変化させるための動作を終了する。
メインマイクロコンピュータ6は、フラップ2の向きの変更の要求があると判断した場合(S3でYes)、ランプ3の点灯又は消灯の変更の要求があると判断した場合(S4でYes)、及び、人感センサ4を停止させる要求がないと判断した場合(S5でNo)、サブマイクロコンピュータ5の動作モードを変化させるための動作を終了する。
メインマイクロコンピュータ6が移行信号を送信した後、フラップ制御通信線11及び人感センサ制御通信線13の各々における通信は停止し、メインマイクロコンピュータ6は、ランプ3の動作を変更させない要求を、ランプ制御通信線12を介してサブマイクロコンピュータ5に送信し続ける。メインマイクロコンピュータ6が移行信号を送信する場合、メインマイクロコンピュータ6はランプ制御通信線12を介して応答を受信しないが、室内機1に異常が発生したと判断されない。
メインマイクロコンピュータ6が移行信号を送信した後に、フラップ2の向きの変更の要求がある場合、ランプ3の点灯又は消灯の変更の要求がある場合、又は、人感センサ4を動作させる要求がある場合、メインマイクロコンピュータ6は、サブマイクロコンピュータ5の動作モードを低消費電力モードから通常モードに移行させるための信号である解除信号を、低消費電力制御線14を介してサブマイクロコンピュータ5に送信する。
メインマイクロコンピュータ6が解除信号を送信した後、フラップ制御通信線11及び人感センサ制御通信線13の各々における通信が開始する。ランプ制御通信線12における通信は、ランプ3の動作が変化しない場合でも継続する。
次に、実施の形態に係る空気調和機の室内機1が有するサブマイクロコンピュータ5の動作を説明する。図3は、実施の形態に係る空気調和機の室内機1が有するサブマイクロコンピュータ5の一部の動作の手順を示すフローチャートである。まず、サブマイクロコンピュータ5は、通常モードで動作する(S11)。サブマイクロコンピュータ5は、フラップ2に出力される電気信号が停止中であるか否かを判断する(S12)。
サブマイクロコンピュータ5は、フラップ2に出力される電気信号が停止中であると判断した場合(S12でYes)、ランプ3が点灯中又は消灯中であって点滅していないか否かを判断する(S13)。すなわち、ステップS13において、サブマイクロコンピュータ5は、固定されたレベルの電気信号をランプ3に出力しているか否かを判断する。サブマイクロコンピュータ5は、ランプ3が点灯中又は消灯中であって点滅していないと判断した場合(S13でYes)、人感センサ4に出力される電気信号が停止しているか否かを判断する(S14)。すなわち、ステップS14において、サブマイクロコンピュータ5は、固定されたレベルの電気信号を人感センサ4に出力しているか否かを判断する。
サブマイクロコンピュータ5は、人感センサ4に出力される電気信号が停止していると判断した場合(S14でYes)、メインマイクロコンピュータ6から移行信号を受信したか否かを判断する(S15)。サブマイクロコンピュータ5は、移行信号を受信したと判断した場合(S15でYes)、動作モードを通常モードから低消費電力モードに移行して(S16)、低消費電力モードで動作する。
サブマイクロコンピュータ5は、ステップS16の動作を行った後、解除信号を受信したか否かを判断する(S17)。サブマイクロコンピュータ5は、解除信号を受信したと判断した場合(S17でYes)、動作モードを低消費電力モードから通常モードに移行して、通常モードで動作する(S18)。サブマイクロコンピュータ5は解除信号を受信していないと判断した場合(S17でNo)、ステップS17の動作を行う。
サブマイクロコンピュータ5は、フラップ2に出力される電気信号が停止中でないと判断した場合(S12でNo)、ランプ3が点滅していると判断した場合(S13でNo)、人感センサ4に出力される電気信号が停止中でないと判断した場合(S14でNo)、又は、移行信号を受信していないと判断した場合(S15でNo)、通常モードで動作する(S18)。
サブマイクロコンピュータ5は、通常モードから低消費電力モードに移行する直前にHighの信号とLowの信号とのうちのLowの信号を出力していた場合、低消費電力モードで動作するとき、Lowの信号を出力する。このように、サブマイクロコンピュータ5は、低消費電力モードで動作する場合、出力ポートのレベルを保持する。
サブマイクロコンピュータ5は、低消費電力モードで動作する場合、通常モードから低消費電力モードに移行した直前に受信した信号が示す値を保持する。このように、サブマイクロコンピュータ5は、低消費電力モードで動作する場合、入力ポートへの入力を無効にする。サブマイクロコンピュータ5は、解除信号が低消費電力制御線14で伝送された場合、当該解除信号を受信する。上述のサブマイクロコンピュータ5の機能により、サブマイクロコンピュータ5は、室内機1が運転する際の運転状態を維持したまま、サブマイクロコンピュータ5の消費電力を抑制することができる。
室内機1の図示されていない元電源がオフの状態からオンの状態に変化した場合、サブマイクロコンピュータ5はリセットされる。サブマイクロコンピュータ5がリセットされた際のサブマイクロコンピュータ5の動作モードが低消費電力モードであった場合、サブマイクロコンピュータ5がリセットされた後に、サブマイクロコンピュータ5の動作モードは低消費電力モードから通常モードに移行する。
サブマイクロコンピュータ5の動作モードが低消費電力モードから通常モードに移行した場合、サブマイクロコンピュータ5は、フラップ制御通信線11、ランプ制御通信線12及び人感センサ制御通信線13の各々を介してメインマイクロコンピュータ6から送信される信号をもとに、フラップ2、ランプ3及び人感センサ4を制御する。
フラップ2、ランプ3及び人感センサ4のすべてについて固定されたレベルの電気信号が出力される場合、フラップ2、ランプ3及び人感センサ4の各々の動作を変更させるための電力を抑制することができる。実施の形態に係る空気調和機の室内機1は、フラップ2、ランプ3及び人感センサ4のすべてについて固定されたレベルの電気信号を出力する場合、消費電力を抑制しないモードである通常モードでなく、消費電力を抑制するモードである低消費電力モードで動作するサブマイクロコンピュータ5を有する。したがって、室内機1は、空気調和の能力を維持しつつサブマイクロコンピュータ5の消費電力を抑制することができる。
なお、室内機1は特定の動作を行う機器をひとつだけ有していてもよい。その場合、サブマイクロコンピュータ5は、当該ひとつ機器について、固定されたレベルの電気信号を出力する場合、消費電力を抑制しないモードである通常モードでなく、消費電力を抑制するモードである低消費電力モードで動作する。例えば、サブマイクロコンピュータ5は、当該ひとつ機器について、固定されたレベルの電気信号をあらかじめ決められた時間出力する場合、通常モードでなく低消費電力モードで動作する。これにより、室内機1は、空気調和の能力を維持しつつサブマイクロコンピュータ5の消費電力を抑制することができる。
サブマイクロコンピュータ5がメインマイクロコンピュータ6から送信された解除信号を受信した場合、又は、サブマイクロコンピュータ5がリセットされた場合、サブマイクロコンピュータ5の動作モードは低消費電力モードから通常モードに移行する。これにより、室内機1は、ユーザの指示にしたがった空気調和の能力を発揮することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略又は変更することも可能である。
1 空気調和機の室内機、2 フラップ、3 ランプ、4 人感センサ、5 サブマイクロコンピュータ、6 メインマイクロコンピュータ、7 ファンモータ、8 受信部、9 サーミスタ、10 スイッチ、11 フラップ制御通信線、12 ランプ制御通信線、13 人感センサ制御通信線、14 低消費電力制御線、20 室外機、30 スマートスピーカ、40 スマートフォン。

Claims (4)

  1. 空気調和を行う空気調和機の室内機であって、
    各々が特定の動作を行うひとつ又は複数の機器と、
    前記ひとつ又は複数の機器を制御するサブマイクロコンピュータと、
    前記サブマイクロコンピュータを制御するメインマイクロコンピュータとを備え、
    前記ひとつ又は複数の機器の各々について、前記空気調和機の室内機が運転しているときに前記サブマイクロコンピュータから出力される電気信号のレベルが固定されたレベルになるタイミングが存在し、
    前記サブマイクロコンピュータは、前記ひとつ又は複数の機器のすべてについて、固定されたレベルの電気信号を出力する場合、前記サブマイクロコンピュータの消費電力を抑制しないモードである通常モードでなく、前記消費電力を抑制するモードである低消費電力モードで動作する
    空気調和機の室内機。
  2. 前記メインマイクロコンピュータは、前記サブマイクロコンピュータの動作モードを前記通常モードから前記低消費電力モードに移行させるための信号である移行信号を前記サブマイクロコンピュータに送信する機能と、前記サブマイクロコンピュータの動作モードを前記低消費電力モードから前記通常モードに移行させるための信号である解除信号を前記サブマイクロコンピュータに送信する機能とを有し、
    前記サブマイクロコンピュータの動作モードは、前記サブマイクロコンピュータが前記通常モードで動作しているときに前記メインマイクロコンピュータから送信された前記移行信号を受信した場合、前記通常モードから前記低消費電力モードに移行し、前記サブマイクロコンピュータが前記低消費電力モードで動作しているときに前記メインマイクロコンピュータから送信された前記解除信号を受信した場合、前記低消費電力モードから前記通常モードに移行する
    請求項1に記載の空気調和機の室内機。
  3. 前記サブマイクロコンピュータは、動作モードが前記通常モードから前記低消費電力モードに移行する場合、移行の後において、前記ひとつ又は複数の機器の各々の状態を移行の直前の状態に維持させる
    請求項1又は2に記載の空気調和機の室内機。
  4. 前記サブマイクロコンピュータの動作モードが前記低消費電力モードである場合、前記メインマイクロコンピュータは、前記サブマイクロコンピュータに信号を送信する
    請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和機の室内機。
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