JP7195125B2 - 押出ブロー容器の製造方法 - Google Patents
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Description
この容器を押出ブロー成形により形成することが考えられる。
従来では、前述の段部を形成するに際し、押出ブロー容器の口部の内周面に切削加工を施していた。
前述したように、段部を切削加工で形成しないので、摩擦熱、および回転トルクなどの負荷が口部に加えられるのを防ぐことが可能になり、仮に口部の、肩部寄りの深い位置に段部を形成する場合でも、口部を精度よく形成することができる。
段部を口部の深い位置に形成すると、他の容器への詰め替え時に、内容液が、口部の内周面に表面張力により張り付き得る、口部の内周面の上下方向の長さが短くなり、口部内に留まる内容液の量をより一層確実に抑えることができる。
すなわち、口部成形工程時に、押出ブロー容器の口部の上端開口縁、および段部を成形するのと同時に、パリソンのうち、成形した前記口部より上方に位置する部分を切除するので、押出ブロー容器を効率よく形成することができる。
まず、押出ブロー容器1について説明する。
本実施形態の押出ブロー容器1は、図1に示されるように、口部11、肩部12、胴部13、および底部を備え、これらが共通軸Oに沿って上方から下方に向けてこの順に連設されて構成されている。口部11、肩部12、胴部13、および底部は、共通軸Oと同軸に配設されている。以下、共通軸Oに沿う方向を上下方向といい、上下方向から見て、共通軸Oに交差する方向を径方向といい、共通軸O回りに周回する方向を周方向という。
後者の場合、互いに積層された層同士が、剥離可能であってもよいし、剥離不能であってもよい。異種の合成樹脂材料が積層されてなる構成は、押出ブロー成形の方が、射出成形、およびプリフォームを用いた延伸ブロー成形などと比べて容易に形成することができる。
この場合、主材樹脂としては、例えばポリプロピレン等が挙げられる。バリア性樹脂は、例えばガス(酸素や二酸化炭素等)や、湿気等の水分や、紫外線等の光や、香り等の匂い成分等が主材樹脂を透過することを規制するバリア性を有する合成樹脂材料であり、バリアする対象物に応じて適宜選択される。
例えば、ガスに対するバリア性を発揮させる場合には、ナイロン系樹脂やエチレンビニルアルコール共重合体樹脂等が採用され、水分に対するバリア性を発揮させる場合には、環状ポリオレフィン系樹脂等が採用される。
口部11の内周面において、下部と段部15との接続部分は、径方向の内側に向けて突の曲面状に形成されている。この接続部分の、上下方向に沿う縦断面視における曲率半径は、0.05mm以上となっている。
口部11の内周面において、上部と段部15との接続部分は、径方向の外側に向けて窪む曲面状に形成されている。この接続部分の、上下方向に沿う縦断面視における曲率半径は、0.05mm以上となっている。
次に、ダイスヘッドから押出されたパリソンWを、一対の成形金型21により径方向に挟み込み、パリソンWの上端開口を開放した状態でパリソンWの下端開口を閉塞し、パリソンWを、一対の成形金型21間のキャビティ21a内に位置させる(型締め工程)。
ここで、プラグ22の外周面には、下方を向き、全周にわたって連続して延びる第1成形面23aを有する第1成形段部23が形成されている。
口部成形工程時に、第1成形段部23を、パリソンWの上部の内周面に押し当てて、口部11の内周面に段部15を成形する。
段部15を口部11の深い位置に形成すると、他の容器への詰め替え時に、内容液が、口部11の内周面に表面張力により張り付き得る、口部11の内周面の上下方向の長さが短くなり、口部11内に留まる内容液の量をより一層確実に抑えることができる。
すなわち、口部成形工程時に、押出ブロー容器1の口部11の上端開口縁11b、および段部15を成形するのと同時に、パリソンWのうち、成形した口部11より上方に位置する部分を切除するので、押出ブロー容器1を効率よく形成することができる。
11 口部
11b 上端開口縁
15 段部
21 成形金型
21a キャビティ
21b 傾斜面
22 プラグ
22a 供給孔
23 第1成形段部
23a 第1成形面
24 第2成形段部
24a 第2成形面
W パリソン
Claims (2)
- 押出成形により上下方向に延びるパリソンを形成するパリソン形成工程と、
一対の成形金型により前記パリソンを径方向に挟み込み、前記パリソンの上端開口を開放した状態で前記パリソンの下端開口を閉塞し、前記パリソンを、一対の前記成形金型間のキャビティ内に位置させる型締め工程と、
前記パリソン内にその上端開口からプラグを進入させて嵌合し、前記パリソンを、前記プラグの外周面と前記キャビティの内面とにより挟み込み、押出ブロー容器の口部を成形する口部成形工程と、
前記プラグに形成された供給孔から加圧エアを供給し、前記パリソンのうち、成形した前記口部より下方に位置する部分を延伸させ、前記キャビティの内面に押し当てて、押出ブロー容器の肩部、胴部、および底部を成形するブロー工程と、を有する押出ブロー容器の製造方法であって、
前記プラグの外周面に、下方を向き、全周にわたって連続して延びる第1成形面を有する第1成形段部が形成され、
前記口部成形工程時に、前記第1成形段部を、前記パリソンの内周面に押し当てて、前記口部の内周面に、上方を向き、かつ上下方向に対する傾斜角度が90°となる面を有する段部を成形する、押出ブロー容器の製造方法。 - 前記プラグの外周面に、前記第1成形段部より上方に位置し、下方を向き、全周にわたって連続して延びる第2成形面を有する第2成形段部が形成され、
前記キャビティの内面に、上方に向かうに従い漸次、径方向の外側に向けて延びる傾斜面が形成され、
前記口部成形工程時に、前記第2成形段部を、前記パリソンの内周面に押し当てて、前記口部の上端開口縁を成形するとともに、前記傾斜面に、前記第2成形面の外周縁を当接、若しくは近接させ、前記パリソンのうち、成形した前記口部より上方に位置する部分を切除する、請求項1に記載の押出ブロー容器の製造方法。
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