JP6678047B2 - ブロー成形用プリフォーム - Google Patents

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Description

本発明は、ブロー成形用プリフォームに関する。
ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂製ボトルに代表される容器は、飲料用、食品用や化粧料等の様々な分野で幅広く使用されており、一般的に、射出成形によって得られた有底筒状のプリフォームを、延伸ロッドを利用したブロー成形(2軸延伸ブロー成形)によって形成されることが知られている。
この種のプリフォームとして、例えば下記特許文献1に記載されるように、ブロー成形によって形成される容器の接地部の厚み(肉厚)を確保するために、プリフォーム自身の厚みを変化させているものが知られている。具体的には、このプリフォームは、胴部の下部から底部に至る部分の厚みを、胴部における他の部分(下部以外の部分)の厚みよりも厚肉としている。
実開昭64−16312号公報
しかしながら、上記従来のプリフォームでは胴部の下部だけでなく底部も厚肉としているので、プリフォームの射出成形時、良好な成形性が得られない場合があった。
通常、射出成形によってプリフォームを製造する場合には、プリフォームの底部が形成される部分に開口したゲートを通じて、成形用金型によって画成されたキャビティ内に溶融樹脂を射出し、その後、樹脂を固化させることでプリフォームを得ている。
しかしながら、上記従来のプリフォームでは底部も厚肉としているので、キャビティ内における底部を形成する部分に、溶融樹脂を多量に充填する必要がある。そのため、底部を形成する部分の溶融樹脂が冷え難くなってしまい、固化するまでに時間を要してしまう。特に、上記ゲートの付近は、高温の溶融樹脂が射出成形の最後まで供給され続ける領域であるので、底部を形成する部分の溶融樹脂はより一層冷え難い状態にある。
従って、溶融樹脂が冷却するまでの間に、例えば溶融樹脂に気泡が含まれてしまう等の不都合が生じ、良好な成形性が得られない場合があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、射出成形時における良好な成形性を確保して高品質化を図ることができるうえ、ブロー成形時に接地部の厚みが確保された容器とすることができるブロー成形用プリフォームを提供することである。
(1)本発明に係るブロー成形用プリフォームは、口部、胴部及び底部が中心軸に沿って、上方から順に連設された有底筒状のブロー成形用プリフォームであって、前記胴部のうち前記底部側に位置する下胴部は、前記胴部全体の前記中心軸方向の中央部よりも下方に配置され、前記下胴部の内径と前記胴部の他の部分の内径とは同径とされ、前記下胴部の厚みは、前記下胴部の外径が前記胴部の他の部分の外径よりも大きく形成されることで、前記胴部の他の部分の厚みよりも厚肉とされ、前記底部は、前記下胴部の下端部から下方に向けて凸曲面状に膨らむように形成され、前記底部のうち中心軸上に位置する最下端部の厚みは、前記胴部の他の部分の厚みよりも薄肉とされている。
本発明に係るブロー成形用プリフォームによれば、底部における最下端部の厚みが、下胴部の厚み及び胴部の他の部分(下胴部以外の部分)の厚みよりも、薄肉とされている。
これにより、プリフォームの射出成形時、底部の最下端部が形成される部分に開口したゲートを通じて、成形用金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出する際、キャビティにおける底部を形成する部分に対して、溶融樹脂の充填量を抑制することができる。従って、底部を形成する部分の溶融樹脂を速やかに冷却することができ、短時間で固化させ易い。
そのため、例えば溶融樹脂の内部に気泡が含まれてしまうことを抑制でき、良好な成形性で底部が形成された高品質なプリフォームとすることができる。
また、プリフォームにおける下胴部の厚みは、胴部の他の部分の厚みよりも厚肉とされているので、プリフォームの加熱後、プリフォームを、延伸ロッドを利用したブロー成形(2軸延伸ブロー成形)により有底筒状の容器(ボトル)とした場合に、厚肉とされた下胴部を、容器における底部の接地部に成形することができる。特に、プリフォームにおける胴部の他の部分の厚みについては薄肉にできるので、ブロー成形後の容器における胴部の厚みを薄くすることが可能であり、容器全体の軽量化を図り易い。
従って、プリフォームをブロー成形した際に、軽量化を図りながら、接地部に一定の強度を確保することができ、接地部の厚み(肉厚)を確保した容器とすることができる。
また、プリフォームの下胴部は、その外径が胴部の他の部分の外径よりも大きく形成されることで肉厚とされている。従って、延伸ロッドを利用してプリフォームをブロー成形する際に、下胴部と延伸ロッドとが干渉するリスクを抑えることができる。
また、下胴部の厚みを、胴部の他の部分の厚みよりも厚肉とすることで、ブロー成形時に容器の接地部の厚みを確保できるので、例えばプリフォームの加熱条件を調整して、プリフォームが部分的に高温または低温となるように、プリフォームに温度変化をつける必要性がない。仮にプリフォームの温度が低い状態で、ブロー成形を行った場合には、例えば温度に対する適正な延伸量を超えた過延伸となって白化(例えばマイクロボイド状の白化)を招くおそれがある。
しかしながら、プリフォームに温度変化をつける必要性がないので、プリフォームの全体を適切な温度まで加熱した後にブロー成形を行うことができ、白化が生じることを防止できる。
なお、下胴部の厚みと底部の厚みとを等しくした場合は、プリフォームをブロー成形により容器とした際に、当該容器において強度の関係上厚肉化すべき接地部と、厚肉化が必要無い底部とに、プリフォームの加熱条件等により肉厚差を設けることが困難になる。さらに、容器の底部については、内容物の充填による底落ち(容器の外方に向けて膨出する現象)を防止する点から、樹脂を延伸することが好ましく、当該延伸を行うためにはプリフォームの底部の肉厚を薄く形成することが好ましい。
さらに、プリフォームの下胴部は、その外径が胴部の他の部分の外径よりも大きく形成されているので、ブロー成形時、ブロー用金型と下胴部との間隔(径方向の間隔)を狭くすることができ、下胴部における径方向への延伸倍率を、胴部の他の部分の延伸倍率よりも抑制できる。従って、下胴部が厚肉であっても、下胴部の径方向の延伸量を抑制できるので、下胴部に上述した白化が発生することを防止することができる。
(2)前記底部は、その厚みが前記下胴部の下端部から下方に向かうにしたがって漸次薄くなるように形成されてもよい。
この場合には、プリフォームの射出成形時、底部の最下端部が形成される部分に開口したゲートを通じて、成形用金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出する際、キャビティにおける底部を形成する部分に対して、溶融樹脂の充填量を抑制できることに加え、ゲートに近くなるほど溶融樹脂の充填量を少量にすることができる。
従って、底部を形成する部分の溶融樹脂を、さらに効率良く冷却することができ、より短時間で固化させ易くなる。そのため、さらに良好な成形性で底部が形成された高品質なプリフォームとすることができる。
(3)前記下胴部は、中心軸方向に沿って延びると共に前記底部に連設され、その全長に亘って外径が均一とされた下胴部本体を備えてもよい。
この場合には、中心軸方向に沿って延びた下胴部本体が、その全長に亘って胴部の他の部分よりも厚肉とされているので、例えばブロー成形時の延伸倍率の変化に柔軟に対応でき、各種の延伸倍率でプリフォームをブロー成形した場合であっても、下胴部本体をより確実に容器の接地部として成形させ易い。
(4)前記口部と前記胴部とを接続する連結部を備え、前記胴部のうち、前記連結部の下方に配置され、且つ前記下胴部の上方に配置された部分は、前記胴部の他の部分となる上胴部とされても良い。
本発明に係るブロー成形用プリフォームによれば、射出成形時における良好な成形性を確保して高品質化を図ることができるうえ、ブロー成形時に接地部の厚みが確保された容器とすることができる。
本発明に係るブロー成形用プリフォームの実施形態を示す縦断面図(一部側面図)である。 図1に示すブロー成形用プリフォームをブロー成形することで形成された容器の底部付近を示す縦断面図である。
以下、本発明に係るブロー成形用プリフォームの実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態のプリフォーム(ブロー成形用プリフォーム)1は、口部2、連結部3、胴部4及び底部5を備えた有底筒状に形成されている。
なお、プリフォーム1は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂を射出成形することで形成された一次成形品とされ、延伸ロッドを利用したブロー成形(2軸延伸ブロー成形)によって、有底筒状の容器(ボトル)20に成形される。
なお、プリフォーム1は、1種類の合成樹脂により形成される場合に限定されるものではなく、異種の合成樹脂を積層することで形成されても構わない。
例えば、主材樹脂及びバリア性樹脂の2種類の合成樹脂を積層することで、プリフォーム1を形成しても構わない。この場合、主材樹脂としては、例えば上述したPET等の樹脂が挙げられる。また、バリア性樹脂は、例えばガス(酸素や二酸化炭素等)や、湿気等の水分や、紫外線等の光や、香り等の匂い成分等が主材樹脂を透過することを規制するバリア性を有する樹脂であり、バリアする対象物に応じて適宜選択される樹脂とされる。例えば、ガスに対するバリア性を発揮させる場合には、ナイロン系樹脂やエチレンビニルアルコール共重合体樹脂等が挙げられ、水分に対するバリア性を発揮させる場合には、環状ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
口部2、連結部3、胴部4及び底部5は、それぞれの中心軸線を共通軸上に位置させた状態で、この順に連設されている。
以下、上述した共通軸をプリフォーム1の中心軸Oといい、中心軸O方向に沿った口部2側を上方、その反対側を下方という。また、中心軸O方向から見た平面視で、中心軸Oに直交する方向を径方向といい、中心軸O回りに周回する方向を周方向という。
口部2には、プリフォーム1をブロー成形によって容器20に形成した際に、図示しないキャップを螺着させるためのねじ部10が全周に亘って形成されている。
図示の例では、ねじ部10のねじ山を周方向に分断する分断溝11が、周方向に一定の間隔をあけて複数形成されている。但し、分断溝11は必須なものではない。例えば、分断溝11を設けずに、ねじ山が口部2の全周に亘って連続して螺旋状に延びるねじ部10としても構わない。
口部2の下部には、径方向の外側に向けて突設された円環状のサポートリング12が口部2の全周に亘って形成されている。
連結部3は、サポートリング12の下方に配置され、口部2と胴部4とを接続する部分とされている。図示の例では、連結部3は上方から下方に向かうにしたがって漸次縮径している。
なお、連結部3は、プリフォーム1をブロー成形によって容器20に形成した際に、容器20の肩部21或いは胴部22の一部を形成する。また、連結部3は必須なものではなく、具備しなくても良い。例えば、胴部4の上端部がサポートリング12に接続されていても良い。
胴部4は、連結部3の下方に配置された上胴部13と、上胴部13の下方に配置された下胴部14と、を備えている。なお、下胴部14は底部5側に位置しており、例えば胴部4全体の中心軸O方向の中央部よりも下方に位置している。
胴部4の厚み(肉厚)は、上胴部13と下胴部14とで異なっている。具体的には、下胴部14の厚みt1は、胴部4の他の部分の厚み、すなわち上胴部13の厚みt2よりも厚肉とされている。但し、下胴部14の内径と上胴部13の内径とは同径とされている。つまり、下胴部14の外径が上胴部13の外径よりも大きく形成されることで、下胴部14の厚みt1が上胴部13の厚みt2よりも厚肉とされている。
下胴部14は、上胴部13の下端部から下方に向かうにしたがって漸次外径が大きく形成された傾斜胴部15と、傾斜胴部15の下端部から下方に向かって延び、その全長に亘って外径が均一とされたストレート状の下胴部本体16と、を備えている。
このように、下胴部14は傾斜胴部15を有しているので、傾斜胴部15において、上胴部13の外径に対して下胴部14の外径が徐々に大きくなるように形成されている。従って、下胴部14の厚みt1は、上胴部13の厚みt2に対して急激に厚くなるように変化しているのではなく、傾斜胴部15において徐々に厚くなるように変化している。なお、下胴部14の厚みt1は下胴部本体16における厚みとされている。
底部5は、下胴部14における下胴部本体16の下端部から下方に向けて凸曲面状に膨らむように形成されている。図示の例では、底部5は下方に向けて半球状(ドーム状)に膨らんでいる。底部5は、その厚みが下胴部本体16の下端部から、下方に向かうにしたがって漸次薄くなるように形成されている。なお、底部5の厚みは、下胴部本体16の下端部から最下端部17まで、連続して漸次薄くなるように形成してもよく、下胴部本体16の下端部と最下端部17との中間部まで漸次薄くなるように形成し、その後の厚みを一定に形成してもよい。
従って、底部5のうち中心軸O上に位置する最下端部17の厚みt3が、底部5において最も薄肉とされている。この際、最下端部17の厚みt3は、胴部4のうち下胴部14以外の部分の厚み、すなわち上胴部13の厚みt2よりも薄肉とされている。
なお、上述したプリフォーム1の上胴部13は、プリフォーム1をブロー成形によって容器20に形成した際に、容器20の胴部22を形成する。また、プリフォーム1の下胴部14及び底部5は、図1及び図2に示すように、プリフォーム1をブロー成形によって容器20に形成した際に、容器20の底部23を形成する。なお、プリフォーム1の下胴部14により、容器20の胴部22の下端部及び底部23を形成してもよい。
具体的には、プリフォーム1の下胴部14は、容器20の底部23のうち、主に外周縁部が容器20の胴部22の下端部に接続された環状の接地部24を形成する。また、プリフォーム1の底部5は、容器20の底部23のうち、主に接地部24の内周縁部に全周に亘って接続され、上方に向けて膨らんだ膨出部25を形成する。
(プリフォームの製造方法)
次に、上述のように構成されたプリフォーム1を製造する場合について、簡単に説明する。
本実施形態のプリフォーム1は、図示しない成形用金型を利用した射出成形によって製造される。成形用金型は、中空部が形成された第1成形用金型と、第1成形用金型に対して例えば相対的に接近離間可能とされ、中空部内に配設される第2成形用金型と、で構成されている。これら第1成形用金型と第2成形用金型との間に、プリフォーム1が成形されるキャビティが画成される。
第1成形用金型の中空部は、プリフォーム1の外形形状に倣って形成された凹部であり、その中心軸がプリフォーム1の中心軸Oとなる。第2成形用金型は中子となる円柱状の金型であり、中空部内に中心軸Oと同軸上に配設とされる。
第1成形用金型には、キャビティの底部部分、すなわちプリフォーム1における底部5の最下端部17が形成される部分に開口したゲートが設けられている。このゲートは、中心軸Oと同軸上に配設され、且つ第2成形用金型の先端部に向けて開口する。
そして、このように構成された成形用金型のキャビティ内に、ゲートを通じて溶融樹脂を射出し、溶融樹脂をキャビティ内に充填させる。その後、射出した溶融樹脂を完全に固化させることで、図1に示す有底筒状のプリフォーム1を製造することができる。
(容器の製造方法)
次に、上述のように構成されたプリフォーム1をブロー成形し、有底筒状の容器20を製造する場合ついて簡単に説明する。
はじめに、プリフォーム1を、ヒーターを具備する図示しない加熱器内に配置して、プリフォーム1を所定の温度まで加熱する。なお、通常、ヒーターはプリフォーム1の胴部4を径方向の外側から囲むように配置され、主に胴部4を加熱することでプリフォーム1の全体の温度を上昇させる。なお、加熱時、プリフォーム1を中心軸O回りに回転させながら加熱しても良い。
プリフォーム1を所定温度まで加熱した後、プリフォーム1の連結部3、胴部4及び底部5を図示しないブロー用金型内にセットする。そして、図示しない延伸ロッドを口部2からプリフォーム1内に挿入し、延伸ロッドでプリフォーム1の底部5を突き出しながら(押しながら)又は延伸ロッドによる延伸完了後に、高圧空気をプリフォーム1内に吹き込む。これにより、図1に示す矢印のように、プリフォーム1を中心軸O方向に延伸させると共に、径方向にも延伸させることができ、プリフォーム1の全体をブロー用金型内で膨張させることができる。
その結果、プリフォーム1をブロー用金型に倣って成形(ブロー成形)することができ、図1及び図2に示すように、有底筒状の容器20を製造することができる。
そして、ブロー成形の過程で、プリフォーム1の連結部3が容器20の肩部21或いは胴部22の一部を形成し、プリフォーム1の上胴部13が容器20の胴部22の一部を形成し、プリフォーム1の下胴部14が容器20の底部23における接地部24を形成し、プリフォーム1の底部5が容器20の底部23における膨出部25を形成する。
(プリフォームの作用効果)
本実施形態のプリフォーム1では、図1に示すように、底部5の厚みが下胴部14の下端部から下方に向かうにしたがって漸次薄くなるように形成されているうえ、底部5における最下端部17の厚みt3が、下胴部14の厚みt1及び上胴部13の厚みt2よりも薄肉とされている。
従って、プリフォーム1の射出成形時、底部5の最下端部17が形成される部分に開口したゲートを通じて、成形用金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出する際、キャビティのうちプリフォーム1の底部5を形成する部分に対して、溶融樹脂の充填量を少量に抑制することができる。特に、ゲートに近くなるほど溶融樹脂の充填量を少量にすることができる。従って、底部5を形成する部分の溶融樹脂を速やかに冷却することができ、短時間で固化させ易い。
そのため、例えば溶融樹脂の内部に気泡が含まれてしまうことを抑制でき、良好な成形性で底部5が形成された高品質なプリフォーム1とすることができる。
また、プリフォーム1における下胴部14の厚みt1は、上胴部13の厚みt2よりも厚肉とされているので、プリフォーム1をブロー成形して容器20とした場合に、厚肉とされた下胴部14を容器20における底部23の接地部24として機能させることができる。
特に、プリフォーム1における胴部4の上胴部13の厚みt2については薄肉にできるので、ブロー成形後の容器20における胴部22自体の厚みを薄くすることが可能であり、容器20全体の軽量化を図り易い。従って、プリフォーム1をブロー成形した際に、軽量化を図りながら、底部23における接地部24に一定の強度を確保することができ、接地部24の厚み(肉厚)を確保した容器20とすることができる。加えて、接地部24の剛性を確保できるので、安定した接地性能も確保し易い。
また、プリフォーム1の下胴部14は、その外径が上胴部13の外径よりも大きく形成されることで、上胴部13よりも肉厚とされている。従って、延伸ロッドを利用してプリフォーム1をブロー成形する際に、下胴部14と延伸ロッドとが干渉するリスクを抑えることができる。
また、下胴部14の厚みt1を上胴部13の厚みt2よりも厚肉とすることで、ブロー成形時に容器20の接地部24の厚みを確保できるので、例えばプリフォーム1の加熱条件を調整して、プリフォーム1が部分的に高温または低温となるように、プリフォーム1に温度変化をつける必要性がない。
仮にプリフォーム1の温度が低い状態で、ブロー成形を行った場合には、例えば温度に対する適正な延伸量を超えた過延伸となって白化(例えばマイクロボイド状の白化)を招くおそれがある。しかしながら、プリフォーム1に温度変化をつける必要性がないので、プリフォーム1の全体を適切な温度まで加熱した後にブロー成形を行うことができ、白化が生じることを防止できる。
さらに、プリフォーム1の下胴部14は、その外径が上胴部13の外径よりも大きく形成されているので、ブロー成形時、ブロー用金型と下胴部14との径方向の間隔を狭くすることができ、下胴部14における径方向への延伸倍率を上胴部13よりも抑制できる。従って、下胴部14が厚肉であっても、下胴部14の径方向への延伸量を抑制できるので、下胴部14に上述した白化が発生することを防止することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、下胴部14が中心軸O方向に沿って延び、その全長に亘って外径が均一に形成された下胴部本体16を具備したが、この場合に限定されるものではない。例えば、上方から下方に向かうにしたがって漸次外径が大きくなるように下胴部14が形成されていても構わない。この場合、下胴部14のうち最も縮径した部分における厚みが、上胴部13の厚みt2よりも厚肉とされていれば良い。
但し、上記実施形態のように、全長に亘って外径が均一に形成された下胴部本体16を具備することで、例えばブロー成形時の延伸倍率の変化に柔軟に対応でき、各種の延伸倍率でプリフォーム1をブロー成形した場合であっても、下胴部本体16をより確実に容器20における底部23の接地部24として機能させ易い。
また、上記実施形態では、プリフォーム1の底部5は、その厚みが下胴部本体16の下端部から下方に向かうにしたがって漸次薄くなるように形成されていたが、この場合に限定されるものではない。
なお、上記実施形態において、下胴部14の厚みt1と上胴部13の厚みt2との比率や、下胴部14の中心軸O方向に沿った長さと上胴部13の中心軸O方向に沿った長さとの比率は、例えばプリフォーム1をブロー成形して得られる容器20のサイズや形状、或いは延伸倍率等に応じて適宜設定して構わない。
O…中心軸
1…プリフォーム(ブロー成形用プリフォーム)
2…口部
4…胴部
5…底部
14…下胴部
16…下胴部本体
17…底部の最下端部

Claims (4)

  1. 口部、胴部及び底部が中心軸に沿って、上方から順に連設された有底筒状のブロー成形用プリフォームであって、
    前記胴部のうち前記底部側に位置する下胴部は、前記胴部全体の前記中心軸方向の中央部よりも下方に配置され、
    前記下胴部の内径と前記胴部の他の部分の内径とは同径とされ、
    前記下胴部の厚みは、前記下胴部の外径が前記胴部の他の部分の外径よりも大きく形成されることで、前記胴部の他の部分の厚みよりも厚肉とされ、
    前記底部は、前記下胴部の下端部から下方に向けて凸曲面状に膨らむように形成され、
    前記底部のうち中心軸上に位置する最下端部の厚みは、前記胴部の他の部分の厚みよりも薄肉とされている、ブロー成形用プリフォーム。
  2. 請求項1に記載のブロー成形用プリフォームにおいて、
    前記底部は、その厚みが前記下胴部の下端部から下方に向かうにしたがって漸次薄くなるように形成されている、ブロー成形用プリフォーム。
  3. 請求項1又は2に記載のブロー成形用プリフォームにおいて、
    前記下胴部は、中心軸方向に沿って延びると共に前記底部に連設され、その全長に亘って外径が均一とされた下胴部本体を備えている、ブロー成形用プリフォーム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のブロー成形用プリフォームにおいて、
    前記口部と前記胴部とを接続する連結部を備え、
    前記胴部のうち、前記連結部の下方に配置され、且つ前記下胴部の上方に配置された部分は、前記胴部の他の部分となる上胴部とされている、ブロー成形用プリフォーム。
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