JP7195050B2 - 放射線検査装置 - Google Patents

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本発明の実施形態は、被検体を透過した放射線を検出して被検体の画像を形成する放射線検査装置に関する。
X線で代表される放射線を被検体に照射し、被検体を透過することで減弱した放射線の二次元分布を検出して画像化することで、被検体の非破壊検査を行う放射線検査装置が知られている。例えば、この放射線検査装置により被検体内部に存在するボイドを発見することができる。
この放射線検査装置は、被検体を載置するステージを間に介在させて放射線源と検出器とを向かい合わせにして備える。放射線源は放射線ビームを照射し、検出器は被検体を透過して減弱した放射線の強度の二次元分布を検出する。検出器は、イメージインテンシファイア(I.I.)とテレビカメラを組み合わせたものや、フラットパネルディテクタ(FPD)等が知られている。
この検出器は、長期間の使用によって感度劣化や焼き付けが生じ、同一のエネルギースペクトルと線量率の放射線を照射しても透過像の全体及び一部の輝度が変わってきてしまう。劣化進行の程度は検査内容によって異なるため、交換時期が確定的ではなく、場合によっては非常に劣悪な状態で検査を続けている場合がある。
そこで、検出器の寿命を診断することができる放射線検査装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。使用開始初期の第1の透過画像と任意期間経過後の第2の透過画像を同一条件で撮影しておき、また使用開始初期に第1の透過画像と異なる条件で第3の透過画像を撮影しておき、第1及び第3の透過画像の輝度差から限界値を得て、第1及び第2の透過画像の輝度差が限界値の内外の何れかにあるか判定するものである。
特許第3989777号公報
使用開始初期と任意期間経過後の透過画像に生じる輝度差が限界値の内外であるかという判定方法よると、検出器が現時点で寿命に到達しているかを確認することはできる。しかし、この判定方法によれば、放射線検査装置のユーザは能動的且つ定期的に当該判定方法を実行しなければ、寿命到達が分からず、最悪の場合、劣悪な状態で検査を続けるどころか、検出器が突然死してしまう虞がある。また、寿命到達を知らされたとしても、迅速に交換できるものではない。
本実施形態は、上述の課題を解決すべく、ユーザが寿命到達タイミングを予め認識することができる放射線検査装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本実施形態に係る放射線検査装置は、放射線を照射する放射線源と、放射線を検出する検出器と、前記放射線源と前記検出器との間に介在し、被検体を載置可能なステージと、所定タイミングで品質診断モードに移行し、予め定められた撮影条件に従って前記放射線源、前記検出器及び前記ステージを制御して撮影させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記撮影条件に従って撮影した透過画像に基づき、前記検出器の品質を測定する測定部と、品質情報として前記測定部の測定結果を時間情報と関連付けて蓄積する第1の記憶部と、前記品質情報の限界値を記憶する第2の記憶部と、前記品質情報の経時的変化を解析し、前記検出器の品質の低下予測を立て、前記低下予測と前記限界値との関係から前記品質情報が前記限界値に到達する寿命到達タイミングを演算する演算部と、前記寿命到達タイミングを報知する報知部と、を有し、前記第1の記憶部は、前記測定部の測定結果を日時に関連付けた過去データを記憶しており、前記演算部は、前記過去データと最新の品質情報に基づいて前記寿命到達タイミングを演算していること、を特徴とする。
所定タイミングは、放射線検査装置の起動後、又は起動中の定期的なタイミングである。品質情報は、透過画像の全画素又は所定範囲の画素の平均輝度値、透過画像中の所定画素の輝度値、所定輝度値を上回った画素のカウント数、所定輝度値を下回った画素のカウント数、又は2以上の画素の輝度差等である。報知は、画面表示、電子メール送信、読み出し可能に記憶等である。
放射線検査装置の構成の一例を示すブロック図である。 制御部の動作を示すフローチャートである。 制御部の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る品質診断部の動作を示すフローチャートである。 輝度値と期間の関係を示す近似式のグラフである。 品質診断モードの画面を示す模式図である。 品質診断部の構成を示すブロック図である。 放射線検査装置の構成の他の例を示すブロック図である。 I.I.の品質低下を示す模式図である。 FPDの品質低下を示す模式図である。 第2の実施形態に係る品質診断部の動作を示すフローチャートである。 所定輝度値以下の画素のカウント値と期間の関係を示す近似式のグラフである。 第2の実施形態の変形例1に係る品質診断部の動作を示すフローチャートである。 所定輝度値以上の画素のカウント値と期間の関係を示す近似式のグラフである。 撮像視野の中心領域を示す模式図である。 第2の実施形態の変形例2に係る品質診断部の動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る段差体を示す模式図である。 段差体の撮像結果を示すグラフである。 第3の実施形態に係る品質診断部の動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態の変形例に係る品質診断部の動作を示すフローチャートである。 複数種類の撮影条件を記憶する場合の品質診断モードを示すフローチャートである。 品質診断モードの画面の他の例を示す模式図である。 品質診断部の他の構成を示すブロック図である。 標準の寿命到達タイミングを有する場合の、寿命到達タイミングの算出の動作を示すフローチャートである。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る放射線検査装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、放射線検査装置の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、放射線検査装置1は、被検体100に放射線を照射し、被検体100を透過した放射線を検出し、検出結果によって被検体内の画像を形成する。被検体100内の画像は、透視画像、断層画像又は3D画像である。即ち、放射線検査装置1には、透視装置、及び各所各方向から得た放射線の強度分布から被検体100の断層像を再構成するCT装置が含まれる。この放射線検査装置1は、放射線源2、検出器3、ステージ4、制御部5、ステージコントローラ5h及び放射線コントローラ5gを備えている。
放射線源2は被検体100に向けて放射線ビームを照射する。放射線は例えばX線である。放射線ビームは、焦点を頂点として角錐形状に拡大する放射線の束である。この放射線源2は例えばX線管である。X線管は、真空内にフィラメントとタングステン等のターゲットとを0°以上のターゲット角度を設けて対向させている。フィラメントは撮影条件に従った管電流及び管電圧が印加されて、電子線を出射する。ターゲットは、加速された電子線の衝突よりX線を発生させる。
検出器3は放射線源2の焦点と対向する。この検出器3は、放射線の透過経路に応じて減弱した放射線強度の二次元分布を検出する。この二次元分布を透過像と呼ぶ。検出器3は、例えばイメージインテンシファイア(I.I.)とカメラにより構成される。I.I.は、放射線に励起されると発光するヨウ化セシウム等により成るシンチレータ面を2次元状に拡げ、入射した放射線の二次元分布を蛍光像に変換しつつ、蛍光像の光度を増倍させる。カメラは、CCDやCMOS等の撮像素子を並設し、蛍光像を撮像する。この検出器3はフラットパネルディテクタ(FPD)であってもよい。FPDは、シンチレータ面に沿ってフォトダイオードとTFTスイッチを有する。フォトダイオードは、蛍光像を電荷に変換して蓄積し、TFTスイッチは、ON信号を与えられると、フォトダイオードに蓄積されていた電荷を出力させる。
ステージ4は、被検体100の載置台である。ステージ4は、放射線源2と検出器3との間に介在し、載置面を放射線源2に向け、放射線ビームの光軸2aと直交して拡がる。このステージ4は、放射線源2及び検出器3に対して位置可変である。即ち、ステージ4は移動機構41を備える。移動機構41はステージ4を並進及び昇降させる。並進方向はX軸方向及びY軸方向である。X軸方向は、ステージ4が拡がる平面に沿う一方向である。Y軸方向は、ステージ4が拡がる平面に沿い、X軸方向と直交する方向である。昇降方向はZ軸方向である。Z軸方向は、ステージ4と直交し、換言すると放射線源2に接離する方向である。
制御部5は、所謂コンピュータであり、プログラムに従って命令を実行するCPU等の演算部5a、プログラムが展開され、また命令の実行結果や処理対象のデータを一時記憶するメモリ5b、プログラムやデータを記憶するストレージ5cを備えている。また、制御部5は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示部5d、マウスやキーボード等の操作部5e、及び放射線検査装置1の各部と有線接続されたインターフェース5fを備えている。
図2は、この制御部5の概略動作を示すフローチャートである。図2に示すように、放射線検査装置1に電源が投入されると(ステップS01)、制御部5は起動処理を実行する(ステップS02)。起動処理は、オペレーションシステムの起動、各種アプリケーションの起動、及び放射線検査装置1の各部のウォームアップである。
起動処理が終了すると、制御部5は品質診断モードに入り(ステップS03)、検出器3を代表とする各部の品質診断を行う(ステップS04)。この品質診断モードでは、ステージ4に載置物が無い状態で、放射線ビームを照射して検出器3の品質を測定する。制御部5は、過去の品質測定結果を記憶しておき、この品質測定結果の傾向から検出器3の寿命が到達するタイミングを演算し報知する。
品質診断モードが終了し、被検体100がステージ4に載置された後(ステップS05)、制御部5は、被検体100の撮影条件を設定し(ステップS06)、制御部5は、撮影条件に従って放射線検査装置1を制御し、放射線照射によって被検体100を撮影させる(ステップS07)。典型的には、制御部5は、ステージコントローラ5h及び放射線コントローラ5gと接続されており、ステージコントローラ5h及び放射線コントローラ5gに撮影条件を反映した制御信号を出力する。
これにより、被検体100が載置されたステージ4に向けて放射線源2から放射線ビームが照射され、被検体100を透過した放射線が検出器3により検出され、電気信号に変換された透過像が制御部5に入力される。制御部5は、透過像をグレースケールやRGB等により表されるビットマップ等の画像データに変換し(ステップS08)、検査担当者が視覚的に把握できるように表示する(ステップS09)。
即ち、図3に示すように、制御部5は、ステージコントローラ5h及び放射線コントローラ5gと協働して、設定部51、装置制御部52、画像生成部53、画像表示部54及び品質診断部55を備える。尚、制御部5は、ソフトウェアに依らずハードウェアロジックによって、これら各部を備えていてもよい。
設定部51は、演算部5a、表示部5d、操作部5eによって放射線検査装置1に備えられる。この設定部51は、ステップS06の撮影条件設定処理を担う。撮影条件としては、X線光子の平均エネルギーに係る管電圧及びX線量に係る管電流等の放射線照射関連項目、撮像倍率及び撮像位置等の撮像視野関連項目、並びにビニング及び露光時間等の放射線検出関連項目が挙げられる。撮影条件は、自動又は操作部5eを用いた操作に応じて設定される。
装置制御部52は、演算部5a及びインターフェース5fによって放射線検査装置1に備えられ、ステップS07の被検体100の撮影処理を担う。この装置制御部52は、撮影条件に従って放射線検査装置1の各部を制御し、被検体100を放射線により撮像させる。詳細には、装置制御部52は、放射線照射関連項目を含んだ制御信号を放射線コントローラ5gに出力し、撮像視野関連項目を含んだ制御信号をステージコントローラ5hに出力し、放射線検出関連項目を含んだ制御信号を検出器3に出力する。
画像生成部53は、演算部5aと検出器3とのインターフェース5fによって放射線検査装置1に備えられ、ステップS08の画像化処理を担う。この画像生成部53は、検出器3から入力された透過像を、グレースケール又はRGB等の透過像表現形式を有するビットマップ等の画像データに変換する。検出器3が入力する信号がアナログ形式である場合には、画像生成部53は当該信号を量子化する。対数変換等を行ってもよい。
画像表示部54はビデオメモリを管理する演算部5aと表示部5dによって放射線検査装置1に備えられ、ステップS09の表示処理を担い、画像生成部53が生成した画像データを表示部5dに表示する。典型的には、画像生成部53が生成した画像データをビデオメモリ上にレイアウトする。画像データはRAMDACのリフレッシュレートに応じて読み出されて表示部5d上に表示される。
品質診断部55は、演算部5a、ストレージ5c、表示部5d及び放射線源2のインターフェース5fによって放射線検査装置1に備えられる。この品質診断部55は、品質診断用の撮影条件55a、限界値55b及び過去データ55cを記憶している。限界値55bは検出器3の品質の限界点を示す。過去データ55cは、検出器3の品質情報であり、過去の品質診断モードにより得られる。
この品質診断部55は、品質診断モードで動作し、品質診断用の撮影条件55a、過去データ55c及び最新の品質情報を用いて、検出部3の品質の低下予測を立てる。そして、品質診断部55は、品質の低下予測と限界値55bとの関係から検出部3の寿命到達タイミングを演算する。寿命到達タイミングは、最初の品質診断モードの実行を始期として寿命に到達するまでの期間が変換された日付又は日時である。
ここでは、品質情報は、検出部3から受け取った二次元分布の全画素の平均輝度値とする。即ち、品質の低下とは平均輝度値の低下であり、平均輝度値が限界値を下回るタイミングが寿命到達タイミングとして予測される。このような品質診断部55の動作を図4に基づき詳細に説明する。図4は品質診断部55の詳細動作を示すフローチャートである。
図4に示すように、品質診断モードでは、品質診断部55は、ストレージ5cから品質診断用の撮影条件55aを読み出す(ステップS11)。そして、品質診断部55は、放射線源2、検出器3及びステージ4を駆動させる制御信号を撮影条件55aに従って生成し、放射線源2、検出器3及びステージ4に向けて送出する(ステップS12)。これにより、放射線源2は、放射線ビームを載置物の無いステージ4に向けて照射し、ステージ4を挟んで放射線源2と対向する検出器3は、放射線ビームを検出する。検出器3は、検出した放射線ビームの二次元分布のデータを制御部5へ送信する。
品質診断部55は、検出部3から放射線の二次元分布のデータを受け取り(ステップS13)、当該二次元分布の所定領域、即ち全画素又は一部範囲の画素の輝度値を平均し(ステップS14)、平均結果を輝度値データとして、現在の日時データと関連づけてストレージ5cに記憶する(ステップS15)。尚、輝度値データは、検出部3から受け取った全画素の輝度値を平均しても良いし、所定の複数の画素の輝度値を平均しても良いし、所定の画素の輝度値としても良い。所定の複数の画素及び所定の画素としては、例えば検出器3の中心付近から取るのが望ましい。日時データは、制御部5が備える時計ICを用いて生成してもよいし、起動時にクロック信号に基づいて演算部5aによって計算されてもよい。この日時データは、品質が測定された時間情報となり、典型的には輝度値データのヘッダに埋め込まれる。
今回の品質診断モードによる最新の輝度値データが得られると、品質診断部55は、過去データを読み出し(ステップS16)、最新の輝度値データと過去データをパラメータとして寿命到達タイミングを演算する(ステップS17)。図5は、寿命到達タイミングの演算方法を示すグラフである。横軸は期間であり、縦軸は輝度値である。品質診断部55は、期間と輝度値の関係を示す近似式を求め、更に近似式から限界値55bに到達する期間を計算する。そして、計算された期間を現在日時に加算して、日時で表される寿命到達タイミングを得る。近似式は、線形近似、指数近似、対数近似又は移動平均により導出され、例えば最小二乗法等の手法により求める。
図6は、品質診断モードにおける表示部5dの画面を示す模式図である。図6に示すように、限界値55bに到達する日時が計算されると、品質診断部55は、計算された日時で表される寿命到達タイミングを提示するメッセージを表示部5dに表示する(ステップS18)。典型的には、品質診断部55は、「YY年MM月DD日が検出部の交換時期です。」という文字列のメッセージを生成し、このメッセージをビデオメモリ内の所定アドレスに描画する。「YY年MM月DD日」が計算された日時に対応して変化することになる。
尚、品質診断部55は、計算された日時を記憶しておき、操作部5eを用いた操作に応答して表示部5dに表示させるようにしてもよい。また、品質診断部55は、日時を提示するメッセージを含んだ電子メールを生成し、予め定められたメールアドレスに送信するようにしてもよい。メールアドレスはストレージ5cに予め記憶させてある。
このように、品質診断部55は、ストレージ5cに記憶されたプログラムを演算部5aが実行することで、図7に示すように、撮影条件記憶部551、診断制御部552、品質記憶部553、測定部554、経時変化解析部555、寿命到達タイミング算出部556及び結果報知部557を備えている。
撮影条件記憶部551は、ストレージ5cによって放射線検査装置1に備えられ、品質診断用の撮影条件55aを記憶する。診断制御部552は、演算部5aによって放射線検査装置1に備えられ、撮影条件記憶部551の撮影条件55aを読み出して、装置制御部52に送り、品質診断用の撮影条件55aに従って放射線を照射させ、載置物の無い状態で検出部3に放射線強度の二次分布を検出させる。品質記憶部553は、演算部5aとストレージ5cによって放射線検査装置1に備えられ、過去の品質診断モードで得られた輝度値データを日時データに関連付けた過去データを記憶しておく。
測定部554は、演算部5aによって放射線検査装置1に備えられ、検出部3が検出した放射線強度の二次元分布から輝度値の平均を測定し、輝度値データを生成する。経時変化解析部555は、演算部5aによって放射線検査装置1に備えられ、過去データ55cと最新の輝度値データから輝度値と期間の関係を示す近似式を導出する。タイミング算出部556は、演算部5aによって放射線検査装置1に備えられ、近似式と限界値とから、輝度値が限界値に到達する日時を演算する。
そして、結果報知部556は、日時で示される寿命到達タイミングを表示部5dに表示させる表示制御部、電子メールを送信する演算部5a及びネットワークカード、又は寿命到達タイミングを記憶するストレージ5cである。
以上のように、放射線検査装置1は、これら撮影条件記憶部551、診断制御部552、品質記憶部553、測定部554、経時変化解析部555、寿命到達タイミング算出部556及び結果報知部557を備える。これにより、検査担当者は、能動的且つ定期的な品質診断に依らず、検出器3が品質の限界を迎えるタイミングを予め認識できる。そのため、計画的に検出器3の交換を実行でき、検査結果の品質を良好に保つことができる。
尚、この実施形態では、放射線検査装置1の起動時を品質診断のタイミングとしたが、これに限らず、各種所定タイミングとしてもよい。例えば放射線検査装置1の起動中であっても、被検体100の検査が行われていない状態で定期的なタイミングが到達すれば、品質診断モードに移行してもよいし、定期的なタイミングに到達しても被検体100の検査が行われていれば、この検査の終了後に品質診断モードに移行してもよい。
また、ステージ4の面が放射線ビームの光軸2aと直交して拡がるように設置される例を説明した。図8に示すように、放射線源2、検出器3及びステージ4の位置関係は、これに限らず、ステージ4に載置された被検体100が放射線源2と検出器3との間に介在するようにすればよい。例えば、ステージ4は、面が放射線ビームの光軸2aと平行に拡がるように配置され、ステージ4に載置された被検体100の側方に放射線ビームが照射されるようにしてもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る放射線検査装置1について図面を参照しつつ詳細に説明する。第1の実施形態と同一構成及び同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図9は、I.I.により成る検出器3の品質低下を示す模式図である。図9に示すように、検出器3がI.I.の場合、検出器3の周縁から得られる輝度値は中心領域よりも相対的に低くいため、透過画像31の輝度値が全体的に低下していくと、透過画像31の周縁から所定輝度値以下である低輝度値画素31aが発生し、低輝度値画素31aは周縁から中心へ拡がっていく。また、図10は、FPDにより成る検出器3の品質低下を示す模式図である。図10に示すように、検出器3がFPDの場合、ランダムにドット欠けが生じ、透過画像31内にランダムに低輝度値画素31aが増加する傾向にある。
そこで、この品質診断部55は、検出部3から受け取った二次元分布の全画素値のうち、所定輝度値を下回った画素数をカウントする。そして、品質診断部55は、所定輝度値を下回った画素数が品質低下に応じて増加していき、限界値55bを上回る日時を予測する。このとき、品質情報は、所定輝度値を下回った画素数のカウント値である。
即ち、測定部554は、二値化の画像処理と画像走査によって所定輝度値以下の画素数をカウントする。品質記憶部553は、カウント値と日時データとを関連付けた過去データ55cを記憶する。経時変化解析部555は、カウント値と期間との関係を示す近似式を導出する。寿命到達タイミング算出部556は、この近似式と限界値55bとから、カウント値が限界値55bに到達する日時である寿命到達タイミングを算出する。
図11は、この品質診断部55の詳細動作を示すフローチャートである。図11に示すように、品質診断モードでは、品質診断部55は、ストレージ5cから品質診断用の撮影条件55aを読み出す(ステップS21)。そして、品質診断部55は、放射線源2、検出器3及びステージ4を駆動させる制御信号を撮影条件55aに従って生成し、放射線源2、検出器3及びステージ4に向けて送出する(ステップS22)。
そして、品質診断部55は、検出部3から放射線の二次元分布のデータを受け取り(ステップS23)、二次元分布のデータを二値化し(ステップS24)、所定輝度値以下の画素数をカウントする(ステップS25)。品質診断部55は、このカウント値を現在の日時データと関連づけてストレージ5cに記憶させる(ステップS26)。この日時で特定されたカウント値データが次回の品質診断モードの際、過去データ55cとして扱われる。
今回の品質診断モードによる最新のカウント値データが得られると、品質診断部55は、過去データ55cを読み出し(ステップS27)、最新のカウント値データと過去データ55cをパラメータとして寿命到達タイミングを演算する(ステップS28)。図12は、寿命到達タイミングの演算方法を示す模式図である。品質診断部55は、時間とカウント値の関係を示す近似式を最小二乗法等により求め、更に近似式からカウント値が限界値55bに到達する期間を計算する。そして、計算された期間を現在日時に加算して、日時で表される寿命到達タイミングを得る。限界値55bに到達する日時が計算されると、品質診断部55は、計算された日時を提示するメッセージを表示部5dに表示する(ステップS29)。
このように、測定部554は、品質情報として、所定輝度値を上回る画素数をカウントすることでカウント値を測定するようにした。経時変化解析部555は、カウント値と期間との関係を示す近似式を導出するようにした。そして、寿命到達タイミング算出部556は、この近似式と限界値55bに基づいて寿命到達タイミングを演算するようにした。これによっても、検査担当者は、能動的且つ定期的な品質診断に依らず、検出器3が品質の限界を迎えるタイミングを予め認識できる。そのため、計画的に検出器3の交換を実行でき、検査結果の品質を良好に保つことができる。尚、カウントする範囲は、透過画像31の全画素に限らず、一部範囲の画素としてもよい。
(変形例1)
次に、第2の実施形態に係る放射線検査装置1の変形例について図面を参照しつつ詳細に説明する。第2の実施形態と同一構成及び同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
品質診断部55は、検出部3から受け取った二次元分布を二値化した後、所定輝度値を上回った画素数をカウントし、所定輝度値を上回った画素数が品質低下に応じて減少していき、限界値55bを下回る日時を予測するようにしてもよい。即ち、この品質診断部55において、測定部554は、二値化の画像処理と画像走査によって所定輝度値以下の画素数をカウントし、所定輝度値以上の画素数が下限を迎えるタイミングを演算する。
図13は、この品質診断部55の詳細動作を示すフローチャートである。図13に示すように、品質診断モードでは、品質診断部55は、撮影条件55aを読み出して(ステップS31)、撮影条件55aに従った制御信号を送出する(ステップS32)。品質診断部55は、検出器3が検出した放射線の二次元分布を受け取ると(ステップS33)、二次元分布のデータを二値化し(ステップS34)、所定輝度値以上の画素数をカウントする(ステップS35)。品質診断部55は、このカウント値を現在の日時データと関連づけてストレージ5cに記憶させる(ステップS36)。
最新のカウント値データが得られると、品質診断部55は、過去データ55cを読み出し(ステップS37)、寿命到達タイミングを演算する(ステップS38)。図14は、寿命到達タイミングの演算方法を示すグラフである。横軸は日時であり、縦軸はカウント値である。品質診断部55は、時間とカウント値の関係を示す近似式を最小二乗法等により求め、更に近似式からカウント値が限界値55bに到達する期間を計算する。そして、計算された期間を現在日時に加算して、日時で表される寿命到達タイミングを得る。限界値55bに到達する日時が計算されると、品質診断部55は、計算された日時を提示するメッセージを表示部5dに表示する(ステップS39)。
このように、測定部554は、品質情報として、所定輝度値を下回る画素数をカウントすることでカウント値を測定するようにした。経時変化解析部555は、カウント値と期間との関係を示す近似式を導出するようにした。そして、寿命到達タイミング算出部556は、この近似式と限界値に基づいて寿命到達タイミングを演算するようにした。これによっても、検査担当者は、能動的且つ定期的な品質診断に依らず、検出器3が品質の限界を迎えるタイミングを予め認識できる。そのため、計画的に検出器3の交換を実行でき、検査結果の品質を良好に保つことができる。尚、カウントする範囲は、透過画像31の全画素に限らず、一部範囲の画素としてもよい。
(変形例2)
次に、第2の実施形態に係る放射線検査装置1の変形例2について図面を参照しつつ詳細に説明する。第2の実施形態又は第1の実施形態と同一構成及び同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図15に示すように、透過画像31には中心領域31bが存在する。中心領域31bは、検査担当者が特に関心を持つ重要領域であり、要求される品質は高い。そこで、品質診断部55は、透過画像31の中心領域31bに属する画素群のうち、所定輝度値を下回っている画素数をカウントし、所定輝度値を下回った画素数が品質低下に応じて増加していき、限界値55bを上回る日時を予測する。
図16は、この品質診断部55の詳細動作を示すフローチャートである。図16に示すように、品質診断モードでは、品質診断部55は、撮影条件55aを読み出して(ステップS41)、撮影条件55aに従った制御信号を送出する(ステップS42)。品質診断部55は、検出器3が検出した放射線の二次元分布を受け取ると(ステップS43)、中心領域31bを抽出する(ステップS44)。典型的には、二次元分布の中心座標から特に注目される所定範囲内にある画素値を抽出すればよい。
中心領域31bが抽出されると、品質診断部55は、中心領域31bのデータを二値化し(ステップS45)、所定輝度値以下の画素数をカウントする(ステップS46)。品質診断部55は、このカウント値を現在の日時データと関連づけてストレージ5cに記憶させる(ステップS47)。最新のカウント値データが得られると、品質診断部55は、過去データ55cを読み出し(ステップS48)、寿命到達タイミングを演算する(ステップS49)。そして、品質診断部55は、計算された日時を提示するメッセージを表示部5dに表示する(ステップS50)。
測定部554は透過画像31内の中心領域31b内をカウント対象とした。これにより検査担当者が特に関心を持つ重要領域を対象に品質を測定できるので寿命到達タイミングの信頼性が高くなる。従って、中心領域31bに関する限界値55bは、透過画像31の全画素に対する値よりも厳しいほうが望ましい。尚、所定輝度値を上回る画素数をカウントしてカウント値データを取得するようにしてもよい。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る放射線検査装置1について図面を参照しつつ詳細に説明する。第1又は第2の実施形態と同一構成及び同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図17に示すように、この放射線検査装置1は、装置とは別体で段差体6を有する。段差体6は、品質診断モードでステージ4に載置され、品質診断モードが終了するとステージ4から取り除かれる。この段差体6は底面が平坦で、当該底面と対向する上面は階段形状を有しており、段差体6の各段は底面からの厚みが異なっている。この段差体6を放射線検査装置1にて撮影すると、図18に示すように、各段の厚みに応じて輝度が異なる。
この放射線検査装置1の制御部5は、隣り合う2段の輝度差61が限界値55b以下となる寿命到達タイミングを演算し、検査担当者に報知するものである。測定部554は品質情報として輝度差61を測定し、品質記憶部553は輝度差61を日時データと関連づけて記憶する。
図19は、この品質診断部55の動作を示すフローチャートである。図19に示すように、品質診断モードではまず検査担当者によりステージ4に段差体6が載置される(ステップS61)。品質診断部55は、ストレージ5cから品質診断用の撮影条件55aを読み出し(ステップS62)、制御信号を撮影条件55aに従って生成し、放射線源2、検出器3及びステージ4に向けて送出する(ステップS63)。
これにより、段差体61に向けて放射線ビームが照射され、段差体61を透過した放射線の二次元分布のデータが検出器3にて検出される。品質診断部55は、段差体6を透過した放射線の二次元分布のデータを受け取り(ステップS64)、輝度差61を演算する(ステップS65)。
ステップS65において、まず、ステージ4を示す画素以外の領域を抽出することで段差体6の画像領域が特定される。段差体6の画像領域が特定されると、段差体6の昇降方向に沿ったラインを走査し、ライン方向の各位置の輝度値を抽出する。これにより、図18に示した段ごとの輝度値が特定された輝度値グラフが得られる。品質診断部55は、予め2箇所の輝度値取得位置を記憶している。2箇所の輝度値取得位置は、隣り合う段に分かれる。輝度差演算部559は、この2箇所の輝度値取得位置の輝度値を輝度値グラフより読み出し、読み出した輝度値を差分する。これにより、輝度差61が得られる。
輝度差61が演算されると、品質診断部55は、この輝度差61を現在の日時データと関連づけてストレージ5cに記憶させる(ステップS66)。この日時で特定された輝度差61のデータが次回の品質診断モードの際、過去データ55cとして扱われる。
今回の品質診断モードによる最新の輝度差61のデータが得られると、品質診断部55は、過去データ55cを読み出し(ステップS67)、最新の輝度差61のデータと過去データ55cをパラメータとして寿命到達タイミングを演算する(ステップS68)。即ち、品質診断部55は、期間と輝度差61の関係を示す近似式を求め、更に近似式から輝度差61が限界値55bに到達する期間を計算する。そして、計算された期間を現在日時に加算して、日時で表される寿命到達タイミングを得る。限界値55bに到達する日時が計算されると、品質診断部55は、計算された寿命到達タイミングを提示するメッセージを表示部5dに表示する(ステップS69)。
このように、この放射線検査装置1では、品質診断モードの際に段差体6をステージ4に載置する。段差体6は複数の厚みを有する階段形状である。測定部554は、品質情報として、隣り合う2段の輝度値61の差を測定し、経時変化解析部55は、過去の輝度差61に基づき、輝度差61と期間との関係を示す近似式を導出する。これによっても、検査担当者は、能動的且つ定期的な品質診断に依らず、検出器3が品質の限界を迎えるタイミングを予め認識できる。そのため、計画的に検出器3の交換を実行でき、検査結果の品質を良好に保つことができる。
尚、特定の段差の輝度差61を基にして寿命到達タイミングを取得する場合には、段差体61は最低2段あれば足りる。一方、段差体61は例えば10段等少なくとも2段以上を有し、品質診断部55は、各隣り合う段の輝度差61を各々求め、各輝度差61によって段差ごとの寿命到達タイミングを求めるようにしてもよい。そして、最も早く到達する寿命到達タイミングを探索し、表示部5dに表示するようにしてもよい。
(変形例)
第3の実施形態に係る放射線検査装置1の変形例について図面を参照しつつ詳細に説明する。第1乃至3の実施形態と同一構成及び同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
段差体6をステージ4に載置することと同等の効果として、品質診断部55は、放射線源2に2種類の線量で放射線ビームを照射させ、2種類の放射線照射で得られた輝度差61を寿命到達タイミングの演算に用いる。ステージ4には段差体6を載置せず、載置物が無い状態で放射線ビームを照射する。2種類の線量は相対的に強い線量と弱い線量である。品質診断部55は、強い線量の撮影条件55aと弱い線量の撮影条件55aの2種類を予め記憶している。
図20は、この品質診断部55の詳細動作を示すフローチャートである。図20に示すように、品質診断部55は、ストレージ5cから品質診断用の撮影条件55aを2種類読み出し(ステップS71)、高線量の撮影条件55aに従って制御信号を生成し、放射線源2、検出器3及びステージ4に向けて送出する(ステップS72)。これにより、載置物の無い状態で高線量の放射線ビームが照射され、高線量の放射線の二次元分布のデータが検出器3にて検出される。品質診断部55は、高線量の放射線の二次元分布のデータを受け取る(ステップS73)。
更に、品質診断部55は、低線量の撮影条件55aに従って制御信号を生成し、放射線源2、検出器3及びステージ4に向けて送出する(ステップS74)。これにより、載置物の無い状態で低線量の放射線ビームが照射され、低線量の放射線の二次元分布のデータが検出器3にて検出される。品質診断部55は、低線量の放射線の二次元分布のデータを受け取る(ステップS75)。
品質診断部55は、高線量の放射線の二次元分布のデータと低線量の放射線の二次元分布のデータとから輝度差61を演算する(ステップS76)。各輝度値は、各画素の平均値をとってもよいし、同じ所定画素の輝度値であってもよい。輝度差61が演算されると、品質診断部55は、この輝度差61を現在の日時データと関連づけてストレージ5cに記憶させる(ステップS77)。この日時で特定された輝度差61のデータが次回の品質診断モードの際、過去データ55cとして扱われる。
今回の品質診断モードによる最新の輝度差61のデータが得られると、品質診断部55は、過去データ55cを読み出し(ステップS78)、最新の輝度差61のデータと過去データをパラメータとして寿命到達タイミングを演算する(ステップS79)。そして、品質診断部55は、計算された寿命到達タイミングを提示するメッセージを表示部5dに表示する(ステップS80)。
このように、高線量と低線量の両方で撮影する場合には、2段の段差体61の載置と同等の効果が得られ、段差体61を設置する手間を省くことができる。
(その他の実施形態)
本明細書においては、本発明に係る実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。以上のような実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、第1乃至第3の実施形態及び各変形例を説明したが、これらの2種類以上を併用して実行し、得られた各々の寿命到達タイミングのうち、最も早い寿命到達タイミングを選択して、検査担当者に報知するようにしてもよい。
また、品質診断部55の撮影条件記憶部551には、品質診断用の撮影条件55aを複数種類記憶しておき、各撮影条件55aを用いて品質診断を行うようにしてもよい。複数種類の品質診断用の撮影条件55aは、例えば所定の管電流及び管電圧を有する基本の撮影条件55a、基本の撮影条件55aよりも高い管電流及び管電圧の高線量の撮影条件55a、及び基本の撮影条件55aよりも低い管電流及び管電圧の低線量の撮影条件55aである。
図21は、複数種類の撮影条件55aを記憶する場合の品質診断モードを示すフローチャートである。図21に示すように、品質診断部55は、ストレージ5cから品質診断用の撮影条件55aを複数種類読み出し(ステップS81)、各撮影条件55aに従って品質情報を得る(ステップS82)。
このステップ82では、品質診断部55は、例えば基本の撮影条件55aに従った制御信号を放射線検査装置1の各部に送出し、基本線量の放射線の二次元分布のデータを得る。測定部554は、この二次元分布のデータから輝度値、カウント値又は輝度差等の品質情報を測定し、基本の撮影条件55aを識別する情報に紐づけて品質記憶部553に記憶させる。更に、品質診断部55は、高線量の撮影条件55aに従って二次元分布のデータを得て、測定部554は、この二次元分布のデータから品質情報を測定し、高線量の撮影条件55aを識別する情報に紐づけて品質記憶部553に記憶させる。そして、品質診断部55は、低線量の撮影条件55aに従って二次元分布のデータを得て、測定部554は、この二次元分布のデータから品質情報を測定し、低線量の撮影条件55aを識別する情報に紐づけて品質記憶部553に記憶させる。
次に、品質診断部55は、各撮影条件55aに紐づけられた過去データ55cを読み出し(ステップS83)、最新の品質情報のデータと過去データをパラメータとして各寿命到達タイミングを演算する(ステップS84)。
このステップS84において、品質診断部55は、例えば基本の撮影条件55aに紐づけられた過去データ55cと基本の撮影条件55aに従って今回の品質診断モードで得られた品質情報から、基本の撮影条件55aに基づく寿命到達タイミングを演算する。また、品質診断部55は、例えば高線量の撮影条件55aに紐づけられた過去データ55cと高線量の撮影条件55aに従って今回の品質診断モードで得られた品質情報から、高線量の撮影条件55aに基づく寿命到達タイミングを演算する。更に、品質診断部55は、例えば低線量の撮影条件55aに紐づけられた過去データ55cと低線量の撮影条件55aに従って今回の品質診断モードで得られた品質情報から、低線量の撮影条件55aに基づく寿命到達タイミングを演算する。
そして、品質診断部55は、計算された各寿命到達タイミングを提示するメッセージを表示部5dに表示する(ステップS85)。例えば、図22に示すように、表示部5dには、基本の撮影条件55aに基づき得られた寿命到達タイミングが、管電流及び管電圧等の基本の撮影条件55aの内容と共に表示され、高線量の撮影条件55aに基づき得られた寿命到達タイミングが、管電流及び管電圧等の高線量の撮影条件55aの内容と共に表示され、低線量の撮影条件55aに基づき得られた寿命到達タイミングが、管電流及び管電圧等の基本の撮影条件55aの内容と共に表示される。
このように、この放射線検査装置1では、撮影条件55aの種類に応じて各寿命到達タイミングが得られる。そのため、ユーザは、被検体100を検査する際に多用する撮影条件に最も近い品質診断用の撮影条件55aで得られた寿命到達タイミングを参照できる。従って、この放射線検査装置1は、より信頼性の高い寿命到達タイミングをユーザに報知することができる。尚、ユーザが多用する撮影条件が操作部5eを用いて1種類以上入力すると、入力された各撮影条件を品質診断部55の撮影条件記憶部551に記憶させ、品質診断用としてもよい。
また、図23に示すように、品質診断部55は、標準の寿命到達タイミングを予め記憶した標準寿命記憶部558を備えていてもよい。標準寿命記憶部558は、主にストレージ5cによって放射線検査装置1に備えられる。この場合、結果報知部557は、過去データ55cと最新の品質情報から得られた使用状況に基づく寿命到達タイミングと標準の寿命到達タイミングの両方を報知する。標準の寿命到達タイミングは、放射線検査装置1の使用開始時を始期として、例えばワイブル解析により所定の故障率となるタイミングである。寿命到達タイミング算出部556は、使用開始時を記憶しておき、標準の寿命到達タイミングを日時に換算し、結果報知部557は、日時に換算された寿命到達タイミングを表示すればよい。
この標準の寿命到達タイミングと使用状況に基づく寿命到達タイミングの両方を報知するようにすると、ユーザは統計に基づく寿命到達タイミングと使用環境に基づいた寿命到達タイミングの両方を参照でき、検出器3の交換時期を決定するためにより多くの情報が得られることになる。
また、寿命到達タイミング算出部556は、標準の寿命到達タイミングと使用状況に基づく寿命到達タイミングとを参照して最終的な寿命到達タイミングを演算するようにしてもよい。図24は、標準の寿命到達タイミングを有する場合の、寿命到達タイミング算出部556の動作を示すフローチャートである。図24に示すように、寿命到達タイミング算出部556は、過去データと今回の品質情報から使用状況に基づく寿命到達タイミングを算出すると(ステップS91)、標準の寿命到達タイミングを読み出す(ステップS92)。
次に、寿命到達タイミング算出部556は、予め重み付け値を記憶しており、この重み付け値と両寿命到達タイミングから最終的な寿命到達タイミングを算出する(ステップS93)。そして、結果報知部557は、この最終的な寿命到達タイミングとして報知する(ステップS94)。
このステップS93において、寿命到達タイミング算出部556は、両寿命到達タイミングの時間差を算出し、重み付け値で時間差を区分けする時点を最終的な寿命到達タイミングとすればよい。この場合、重み付け値は、割合であり、0.5であれば中間時点である。また例えば重み付け値が0.75である場合、時間差を1として、標準の寿命到達タイミング側又は使用状況に基づく寿命到達タイミング側から他方へ75%進行した時点を最終的な寿命到達タイミングとする。
この標準の寿命到達タイミングと使用状況に基づく寿命到達タイミングとから最終的な寿命到達タイミングを算出するようにすると、統計的な標準の寿命到達タイミングと、ユーザの使用環境に基づいた寿命到達タイミングの両方が加味されていることとなり、ユーザに報知する寿命到達タイミングにより高い信頼性が付与される。
1 放射線検査装置
2 放射線源
2a 光軸
3 検出器
31 透過画像
31a 低輝度値画素
31b 中心領域
4 ステージ
41 移動機構
5 制御部
5a 演算部
5b メモリ
5c ストレージ
5d 表示部
5e 操作部
5f インターフェース
5g 放射線コントローラ
5h ステージコントローラ
51 設定部
52 装置制御部
53 画像生成部
54 画像表示部
55 品質診断部
55a 撮影条件
55b 限界値
55c 過去データ
551 撮影条件記憶部
552 診断制御部
553 品質記憶部
554 測定部
555 経時変化解析部
556 寿命到達タイミング算出部
557 結果報知部
558 標準寿命記憶部
6 段差体
61 輝度差
100 被検体

Claims (12)

  1. 放射線を照射する放射線源と、
    放射線を検出する検出器と、
    前記放射線源と前記検出器との間に介在し、被検体を載置可能なステージと、
    所定タイミングで品質診断モードに移行し、予め定められた撮影条件に従って前記放射線源、前記検出器及び前記ステージを制御して撮影させる制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記撮影条件に従って撮影した透過画像に基づき、前記検出器の品質を測定する測定部と、
    品質情報として前記測定部の測定結果を時間情報と関連付けて蓄積する第1の記憶部と、
    前記品質情報の限界値を記憶する第2の記憶部と、
    前記品質情報の経時的変化を解析し、前記検出器の品質の低下予測を立て、前記低下予測と前記限界値との関係から前記品質情報が前記限界値に到達する寿命到達タイミングを演算する演算部と、
    前記寿命到達タイミングを報知する報知部と、
    を有し、
    前記第1の記憶部は、前記測定部の測定結果を日時に関連付けた過去データを記憶しており、
    前記演算部は、前記過去データと最新の品質情報に基づいて前記寿命到達タイミングを演算していること、
    を特徴とする放射線検査装置。
  2. 前記測定部は、前記品質情報として前記透過画像の輝度値を測定し、
    前記演算部は、
    前記第1の記憶部が蓄積した前記輝度値に基づき、輝度値と期間との関係を示す近似式を導出する経時変化解析部と、
    前記近似式と前記限界値に基づいて、前記寿命到達タイミングを算出するタイミング算出部と、
    を有すること、
    を特徴とする請求項1記載の放射線検査装置。
  3. 前記測定部は、前記透過画像内の所定領域の輝度値の平均を測定すること、
    を特徴とする請求項2記載の放射線検査装置。
  4. 前記所定領域は、前記透過画像内の全画素又は一部範囲の画素であること、
    を特徴とする請求項3記載の放射線検査装置。
  5. 前記測定部は、前記品質情報として、所定輝度値を上回る画素数をカウントすることでカウント値を測定し、
    前記演算部は、
    前記第1の記憶部が蓄積した前記カウント値に基づき、カウント値と期間との関係を示す近似式を導出する経時変化解析部と、
    前記近似式と前記限界値に基づいて、前記寿命到達タイミングを演算するタイミング算出部と、
    を有すること、
    を特徴とする請求項1記載の放射線検査装置。
  6. 前記測定部は、前記透過画像内の全画素、所定領域又は中心領域内をカウントすること、
    を特徴とする請求項5記載の放射線検査装置。
  7. 前記測定部は、前記品質情報として、所定輝度値を下回る画素数をカウントすることで
    カウント値を測定し、
    前記演算部は、
    前記第1の記憶部が蓄積した前記カウント値に基づき、カウント値と期間との関係を示す近似式を導出する経時変化解析部と、
    前記近似式と前記限界値に基づいて、前記寿命到達タイミングを演算するタイミング算出部と、
    を有すること、
    を特徴とする請求項1記載の放射線検査装置。
  8. 前記測定部は、前記透過画像内の全画素、所定領域又は中心領域内をカウントすること、
    を特徴とする請求項7記載の放射線検査装置。
  9. 前記品質診断モードの際に前記ステージに載置され、複数の厚みを有する階段形状の段差体を備え、
    前記測定部は、前記品質情報として、隣り合う2段の輝度値の差を測定し、
    前記演算部は、
    前記第1の記憶部が蓄積した前記輝度値の差に基づき、前記輝度値の差と期間との関係を示す近似式を導出する経時変化解析部と、
    前記近似式と前記限界値に基づいて、前記寿命到達タイミングを演算するタイミング算出部と、
    を有すること、
    を特徴とする請求項1記載の放射線検査装置。
  10. 前記制御部は、複数種類の撮影条件に従って前記放射線源、前記検出器及び前記ステージを制御して撮影させ、
    前記測定部は、前記複数種類の撮影条件の各々に従って撮影した各透過画像に基づき、前記検出器の品質を測定し、
    前記第1の記憶部は、前記測定部の測定結果を撮影条件ごとに蓄積し、
    前記演算部は、前記複数種類の撮影条件ごとに寿命到達タイミングを演算し、
    前記報知部は、前記複数種類の撮影条件ごとに寿命到達タイミングを報知すること、
    を特徴とする請求項1記載の放射線検査装置。
  11. 標準の寿命到達タイミングを予め記憶する第3の記憶部を備え、
    前記報知部は、前記演算部により演算された寿命到達タイミングと前記第3の記憶部に記憶された規定の寿命到達タイミングの両方を報知すること、
    を特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の放射線検査装置。
  12. 標準の寿命到達タイミングを予め記憶する第3の記憶部を備え、
    前記演算部は、前記演算部により演算された寿命到達タイミングと前記第3の記憶部に記憶された標準の寿命到達タイミングに基づいて更なる寿命到達タイミングを演算し、
    前記報知部は、前記更なる寿命到達タイミングを報知すること、
    を特徴とする請求項11記載の放射線検査装置。
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