JP2006258822A - X線検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】X線検査装置10は、X線を使用して物品の検査を行うX線検査装置10であって、X線照射器13と、X線ラインセンサ14と、制御コンピュータ20とを備える。X線照射器13は、X線を照射する。X線ラインセンサ14は、X線照射器13からのX線を検知する。制御コンピュータ20は、X線ラインセンサ14の検出レベルに基づきX線ラインセンサ14の使用が不可であると判断した場合に、X線ラインセンサ14の使用が不可である旨を報知する。
【選択図】図5
Description
X線検査装置10は、図1及び図2に示すように、主として、シールドボックス11と、コンベア12と、X線照射器13と、X線ラインセンサ14と、タッチパネル機能付きのLCDモニタ30と、X線漏洩量センサ40と、制御コンピュータ20(図5参照)とから構成されている。
シールドボックス11は、両側面に、商品を搬出入するための開口11aを有している。このシールドボックス11の中に、コンベア12、X線照射器13、X線ラインセンサ14、制御コンピュータ20などが収容されている。
コンベア12は、シールドボックス11内において被検査物品を搬送するものであり、図5に示すコンベアモータ12aにより駆動する。コンベア12による搬送速度は、使用者が入力した設定速度になるように、制御コンピュータ20によるコンベアモータ12aのインバータ制御によって細かく制御される。
X線照射器13は、図2に示すように、コンベア12の上方に配置されており、下方のX線ラインセンサに向けて扇状のX線(図2の斜線範囲Xを参照)を照射する。
X線ラインセンサ14は、コンベア12の下方に配置されており、商品Gやコンベア12を透過してくるX線を検出する。このX線ラインセンサ14は、図3に示すように、1列に並べられた8つのユニットから構成されている。各ユニットは、コンベア12による搬送方向に直交する向きに一直線に配置された多くの画素14aを有している。
LCDモニタ30は、フルドット表示の液晶ディスプレイである。また、LCDモニタ30は、タッチパネル機能を有しており、初期設定や不良判断に関するパラメータ入力などを促す画面の表示も行う。
X線漏洩量センサ40は、線量当量率を常時表示するものであり、図1及び図4に示すように、シールドボックス11の両開口11aの近傍に取り付けられている。このX線漏洩量センサ40が常にX線の漏洩量を表示するため、X線検査装置10の近くで作業する者が心理的に安心を得ることができる。
制御コンピュータ20は、図5に示すように、CPU21を搭載するとともに、このCPU21が制御する主記憶部としてROM22、RAM23、及びHDD(ハードディスク)25を搭載している。また、制御コンピュータ20は、フロッピー(登録商標)ディスクとの入出力を行うFDD(フロッピー(登録商標)ディスクドライブ)24も有している。
〔X線画像作成〕
制御コンピュータ20は、光電センサ15からの信号を受けて、商品Gが扇状のX線照射部(図2参照)を通過するときに、X線ラインセンサ14によるX線透視像信号(図3参照)を細かい時間間隔で取得して、それらのX線透視像信号を基にして商品GのX線画像を作成する。
そして、制御コンピュータ20は、得られたX線画像から、複数の判断方式によって物品の良・不良を判断する。判断方式には、例えば、トレース検出方式、2値化検出方式、マスク2値化検出方式などがある。これらの判断方式で判断した結果、1つでも不良と判断するものがあれば、その商品Gは不良品と判断される。
制御コンピュータ20は、通常の検査中においては、得られた商品GのX線画像及び各判断方式による判断に関する情報をLCDモニタ30に表示させる。
次に、X線照射器13及びX線ラインセンサ14の交換時期を推定するX線検出レベルの診断機能について説明する。
X線検査装置10の電源投入時、あるいはX線検出レベル診断モードの選択時には、制御コンピュータ20がX線の検出レベルの診断テストを行う。この診断テストでは、X線照射器13からX線を照射していない状態においてX線ラインセンサ14の検出レベル(ダークレベル)を測定するダークレベル測定と、コンベア12に何も載せない状態でX線照射器13からX線を照射してX線ラインセンサ14の検出レベル(ブライトレベル)を測定するブライトレベル測定とが行われ、各データがHDD25内の検出レベルファイル25aに記憶・蓄積される。また、ブライトレベルとダークレベルとの差(以下、検知レベルという。)のデータも、検出レベルファイル25aに記憶・蓄積される。すなわち、検出レベルファイル25aには、ブライトレベル、ダークレベル、及び検知レベルの経時変化が記憶される。
診断テスト後の制御コンピュータ20による残使用可能時間の演算において現在の検知レベルが所定の下限値を下回っていると判断された場合には、制御コンピュータ20は、LCDモニタ30を使って警告表示を行う(図7参照)。ここでは、「警告 X線検査不可」という大きな文字表示を行い、X線照射器13あるいはX線ラインセンサ14を交換しなければX線検査装置10が使えないことを使用者に知らしめる。
次に、コンベア12の故障を発見するための制御について説明する。
上記のように、コンベアモータ12aに装着されているロータリエンコーダ12bから送られるコンベア12の搬送速度のデータは、所定の時間間隔毎に、HDD25内の搬送速度ファイル25cに記憶・蓄積される。具体的には、実際のコンベア12の搬送速度のデータが、使用者により設定されている搬送速度とともに記憶される。
制御コンピュータ20は、実際の搬送速度と設定されている搬送速度との差の絶対値あるいは偏差値を監視して、その差が所定のしきい値よりも大きくなったときにLCDモニタ30により警告表示を行う。また、メンテナンスモードなどにおいて使用者が搬送速度関係のデータの表示を要求したときには、制御コンピュータ20は、各データの経時変化をグラフ表示したものをLCDモニタ30に表示する。
次に、X線検査装置10のシールドボックス11の開口11aから漏洩するX線量の表示制御について説明する。
上記のように、制御コンピュータ20は、X線漏洩量センサ40により検出されるX線漏洩量のデータを、所定の時間間隔で取得してHDD25内のX線漏洩量ファイル25bに記憶・蓄積する。
制御コンピュータ20は、X線漏洩量ファイル25bに蓄積されていくX線漏洩量のデータを基に、漏洩したX線の積算量を演算する。そして、この積算量が所定量を超えたときに、いつからの積算値がどのような数値を超えたのかに関する情報をLCDモニタ30に表示する。
(1)
X線ラインセンサ14の検出レベルは、通常、X線照射器13の消耗やX線ラインセンサ14の消耗によって、だんだんと低下していく。本実施形態のX線検査装置10では、その低下の経時変化を監視しうるように、X線ラインセンサ14の検出レベルの経時変化を、HDD25の検出レベルファイル25aに記憶・蓄積させている。
本実施形態のX線検査装置10では、複数のユニット51〜58からX線ラインセンサ14が構成されている。これらのユニット51〜58は、図2や図3に示すように検査対象である商品Gにより遮られるX線量がそれぞれ異なり、また、X線照射器13からの距離も異なる。このため、ユニット51〜58は、それぞれ寿命が異なることになる。
(A)
上記実施形態では、現在の検知レベルが所定の下限値を下回っていると判断された場合に、LCDモニタ30を使って警告表示を行っているが、これに加えて、ブザー等による警報の発令を行うことも有効である。
上記実施形態では、主として異物混入という不良を検出するX線検査装置10について説明しているが、割れ欠けといった不良を検出するX線検査装置や、商品内に単品が平面的に複数配置された単品の数量を計数することのできるX線検査装置などに対しても、本発明の適用が可能である。
上記実施形態では、LCDモニタ30にユニット51〜58のうち、最も悪いものを表示させていたが、LCDモニタ30にユニット51〜58の全てや、コンベア12の搬送速度データ、X線漏洩量を同時に表示させても良い。また、警告対象のデータのみを選択して表示させても良いし、警告対象のデータのみを色を変えて表示させても良い。ユニット51〜58の全てを表示させる場合には、各ユニット間での経時変化の具合が比較でき、消耗の激しいユニットを特定しやくなる。
現状ではX線照射器13の消耗度合いとX線ラインセンサ14の消耗度合いとを別々に判断することは難しいが、それが将来的に可能になれば、ブライトレベルやダークレベルの経時変化からそれぞれの消耗度合いを判断して、X線照射器13及びX線ラインセンサ14それぞれの適切な交換時期を使用者に提示することもできるようになる。
上記実施形態のX線検査装置10をWWWサーバに接続させ、X線検査装置10から離れた場所の情報端末上のWWWブラウザに情報を発信させるようにすることも可能である。例えば、図7のような警告画面を表示させるときに、同時にWWWサーバを介して外部の情報端末機器に警告のメールを発することが考えられる。また、そのX線検査装置10のX線照射器13やX線ラインセンサ14の発注を可能にする情報(品番等)をメールの内容に含ませるようにすることも有効であると考えられる。
11 シールドボックス(ケーシング)
11a 開口
12 コンベア(搬送機構)
12a コンベアモータ(搬送機構)
13 X線照射器(X線源)
14 X線ラインセンサ
20 制御コンピュータ(警告制御手段)
25 HDD
25a 検出レベルファイル
25b X線漏洩量ファイル
25c 搬送速度ファイル
30 LCDモニタ(表示部)
40 X線漏洩量センサ
51〜58 ユニット
G 商品(物品)
Claims (5)
- X線を使用して物品の検査を行うX線検査装置であって、
X線を照射するX線源と、
前記X線源からのX線を検知するX線ラインセンサと、
前記X線ラインセンサの検出レベルに基づき前記X線ラインセンサの使用が不可であると判断した場合に、前記X線ラインセンサの使用が不可である旨を報知する制御部と、
を備えたX線検査装置。 - 前記X線ラインセンサは、多数の画素から成るユニットであり、
前記制御部は、前記ユニットの検出レベルに基づいて、前記X線ラインセンサの使用が不可であるか否かを判断する、
請求項1に記載のX線検査装置。 - 前記制御部は、前記ユニットの検出レベルを記憶部に記憶し、前記記憶部に記憶された前記検出レベルに基づいて、前記X線ラインセンサの使用が不可であるか否かを判断する、
請求項2に記載のX線検査装置。 - 前記制御部は、前記検出レベルが下限値を下回るときに、前記X線ラインセンサの使用が不可であるか否かを判断する、
請求項1から3のいずれかに記載のX線検査装置。 - 前記X線ラインセンサの検出レベルは、前記X線源から前記X線ラインセンサにX線を照射していない状態における前記X線ラインセンサの第1検出レベル、前記X線源から前記X線ラインセンサにX線を照射している状態における前記X線ラインセンサの第2検出レベル、および前記第1検出レベルと前記第2検出レベルとの差の、少なくとも1つである、
請求項1から4のいずれかに記載のX線検査装置。
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