JP7194706B2 - 信号発生装置及び信号発生方法 - Google Patents

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Description

本開示は、試験信号を発生するための信号発生装置及び信号発生方法に関する。
移動体通信装置の試験を行う試験信号を発生するための信号発生装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1の信号発生装置は、試験用のアナログ信号を変調し、変調後のアナログ信号を増幅し、増幅後のアナログ信号のレベル調整を行い、試験用のアナログRF(Radio Frequency)信号を出力端から出力する。
アナログ信号の増幅及びレベル調整を行うモジュールは、モジュール内部やモジュールに入力される信号の状態に応じてアナログ信号の出力レベルが変動する。増幅後のアナログ信号が出力レベルの上限値を超えた場合、アナログ信号のレベル調整を行うモジュールにおいて故障が発生する可能性がある。
特開2019-129333号公報
そこで、本開示は、アナログ信号のレベル調整を行うモジュールにおいて、アナログ信号の出力レベルが予め定められた上限値を超えることを防ぐことを目的とする。
本開示の信号発生装置は、
試験用のデジタルベースバンド信号をIF(Intermediate Frequency)信号に変換して出力するRFベースモジュール(12)と、制御部(18)と、を備える信号発生装置において、
前記RFベースモジュールは、前記IF信号が入力され、前記IF信号が周波数変換されたアナログRF信号を出力するRFコンバータ(20)に接続され、
前記制御部は、前記RFコンバータから出力される前記アナログRF信号の出力レベルに基づいて、前記IF信号をクリップするように前記RFベースモジュールを制御することを特徴とする。
本開示の信号発生方法は、
試験用のデジタルベースバンド信号をIF(Intermediate Frequency)信号に変換して出力するRFベースモジュール(12)と、制御部(18)と、を備える信号発生装置が実行する信号発生方法において、
前記RFベースモジュールは、前記IF信号が入力され、前記IF信号が周波数変換されたアナログRF信号を出力するRFコンバータ(20)に接続され、
前記制御部は、前記RFコンバータから出力される前記アナログRF信号の出力レベルに基づいて、前記RFベースモジュールから出力される前記IF信号をクリップすることを特徴とする。
本開示によれば、アナログ信号のレベル調整を行うモジュールにおいて、クレストファクタのマージンが定められているなかで、出力レベルを調整することで、RFコンバータに対する過大入力を防止することができる。
第1の実施形態に係るシステム構成の一例を示す。 参照テーブルの一例を示す。 第2の実施形態に係るシステム構成の一例を示す。 実施形態に係るRFコンバータの状態遷移図の一例を示す。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本開示は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(第1の実施形態)
図1に、本実施形態に係るシステム構成の一例を示す。本実施形態に係るシステムは、試験用のアナログRF信号を生成するための構成を備える。具体的には、本実施形態に係るシステムは、中間周波数帯のアナログ信号(以下、IF(Intermediate Frequency)信号と称することがある。)を生成する信号源10、IF信号を変調してアナログRF信号を生成するRFコンバータ20、RFコンバータ20において生成するアナログRF信号の設定、あるいは周波数キャリブレーションの操作を行う試験インタフェース40を備える。なお、一例ではあるが、中間周波数帯のアナログ信号の周波数は4.5GHzであり、アナログRF信号の周波数は24.25GHz~29.5GHzである。
信号源10及びRFコンバータ20は、交換可能なRFケーブル30で接続されている。試験インタフェース40は、信号源10にのみ接続されている。試験インタフェース40がアナログRF信号を設定し、信号源10及びRFコンバータ20が設定に応じたアナログRF信号を生成する。生成されたアナログRF信号は、RFコンバータ20に備わる出力端子より出力される。出力端子には出力ケーブルが接続される。アナログRF信号は、出力ケーブルに備わるアンテナ29から無線送信することができる。
本実施形態に係るシステムは、RFコンバータ20の出力端におけるアナログRF信号の出力レベルを調整するための構成を備える。具体的には、本実施形態に係るシステムは、RFコンバータ制御部31、温度記憶部32、周波数キャリブレーション実行部33、を備える。RFコンバータ制御部31及び周波数キャリブレーション実行部33は、信号源10及びRFコンバータ20に接続されている。
本開示の信号発生装置は、信号源10を含む。本開示の信号発生装置は、信号源10に加え、RFコンバータ20、周波数キャリブレーション実行部33、RFコンバータ制御部31及び温度記憶部32を含んでいてもよい。本開示の装置は、コンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
信号源10は、デジタルベースバンド信号を出力するBBM(Base Band Module)11と、IF信号を出力するRF(Radio Frequency)ベースモジュール12と、これらを制御する制御部として機能するCTM(Control Module)18と、参照テーブルを保持する参照テーブル記憶部19と、を備える。BBM11は、任意のパターンの試験信号を発生する。RFベースモジュール12は、デジタル信号をアナログ信号に変換するDAコンバータ(Digital to Analog Converter)を備え、BBM11からのデジタル信号を中間周波数帯のIF信号に変換する。
本実施形態のRFコンバータ20は、アナログ信号を増幅するパワーアンプであるPA21(Power Amplifier)を経由する経路22と、PA21をバイパスする経路23と、RFコンバータ20内の温度を測定する温度センサ27と、を備える。経路22と経路23は、PA21の入力側に接続されているスイッチ(以後、SWと称する。)24、及びPA21の出力側に接続されているスイッチ(以後、PASWと称する。)25を用いて切り替え可能になっている。RFコンバータ制御部31は、経路22と経路23との切り替えを行う。
RFコンバータ20は、IF信号が入力され、IF信号が周波数変換されたRF信号を出力する。RFコンバータ20は、アナログ信号を増幅するパワーアンプ、アナログ信号の振幅を調整するATT(Attenuator)26を備える。
周波数キャリブレーション実行部33は、各サブキャリアの中心周波数の振幅が所望の値になるよう、IF信号の振幅を調整する。例えば、周波数キャリブレーション実行部33は、RFベースモジュール12から出力されるIF信号の振幅のピーク値が所望の値になるよう、RFベースモジュール12に備わるDAコンバータを制御する。また、周波数キャリブレーション実行部33は、PASW25から出力されるアナログ信号の振幅のピーク値が所望の値になるよう、ATT26を制御する。
RFコンバータ20の出力端におけるレベル(以後、SG出力レベルと称する。)をX[dBm](RMS(Root Mean Square)値)、PA21の出力端からRFコンバータ20の出力端までの挿入損失(以下、PA以降の挿入損失と称する。)をW[dB]とすると、PASW25の入力レベル(=PA21の出力端における出力レベル)Y[dBm](ピーク値)は次式で表される。
(数1)
Y=X+W+Γ+Δ+ε (1)
ただし、Γ[dB]はクレストファクタ(Crest Factor)であり、Δ[dB]はRFコンバータ20内でのSG出力レベルXの変動分であり、ε[dB]はRFベースモジュール12に入力されるデジタルベースバンド信号のデジタルゲイン(RMS)の変動分である。
SG出力レベルXの変動分であるΔ[dB]は、次式で表される。
(数2)
Δ=T・Δ+Δ (2)
ここで、T[℃]は周波数キャリブレーション後の温度変動である。Δは温度変動に起因する出力レベルの変動を表すパラメータであり、例えば-0.17[dB/℃]である。Δはケーブルに起因する出力レベルの変動を表すパラメータであり、例えば|Δ|>0.5である。
周波数キャリブレーション実行時に温度センサ27で検出される温度をTref[℃]、周波数キャリブレーション実行後に温度センサ27で検出される現在温度をTcur[℃]とすると、T=Tcur-Trefで表される。温度が5℃下がった場合、すなわちT=-5の場合、T・Δ=+0.85となる。温度が10℃上がった場合、すなわちT=+10の場合、T・Δ=-1.7となる。
ε[dB]は、RFベースモジュール12に入力されるデジタルベースバンド信号のデジタルゲイン(RMS)をg[dB Fs(Full Scale)]、RFベースモジュール12に備わるDAコンバータの基準レベルをr[dB Fs]とすると、
(数3)
ε=g-r (3)
で表される。
r=-10の場合、(3)式は
(数4)
ε=g+10 (4)
となる。g=rの条件下では(4)式はε=0となる。
一方、PASW25への最大入力レベルM[dBm](ピーク値)は次式で定義される。
(数5)
M=Ymax (5)
(数6)
M=Xmax+W+Γ+Δ+ε (6)
が成立する。ここで、Xmaxは設定可能なSG出力信号の最大値であり、例えばXmax=+5である。
発明者らが、PA21以降の挿入損失を測定したところ、約10dB、すなわちW=+10であった。そのため、M=+27、W=+10の場合、
(数7)
27≦5+10+Γ+Δ+ε (7)
すなわち、
(数8)
Γ+Δ+ε≧12 (8)
が成立するとき、PASW25に過大な負荷がかかる過大入力状態となる。
そこで、本開示は、式(8)に含まれるパラメータ「Γ」を調整し、RFコンバータ20の有する入力限界値以下になるようにすることで、過大入力状態を防ぐ。
本実施形態では、信号源10はクリッピング量を設定する為の参照テーブルを有し、RFベースモジュール12は参照テーブルに基づいてIF信号をクリッピングする。クリッピング量は、SG出力レベルX[dBm]及びクレストファクタΓの上限値に応じて定められる。RFベースモジュール12のクレストファクタのマージンが16dBに予め定められている場合、クレストファクタΓの上限値は16dB以下の許容範囲に制限される。
図2に、RFベースモジュール12のクレストファクタのマージンが16dBに予め定められ、例えば、Δ=2[dB]、ε=0[dB]である場合に、1dBステップで段階的にIF信号をクリッピングする場合の参照テーブルの一例を示す。
クリッピング処理は以下のステップ1からステップ3までの手順に従って行われる。
・ステップ1
試験インタフェース40から出力したいアナログRF信号のレベルすなわちSG出力レベルが設定される。
・ステップ2
CTM18は参照テーブルに従って、ステップ1で設定されたアナログRF信号のレベルと、それに対応したクリッピングの有無及びクリッピング有りのときにはクリッピング量に応じてクリッピングするパワーの閾値を算出する。そして、クリッピングの有無、及びクリッピングするパワーの閾値をRFベースモジュール12に設定する。この設定後、信号源10でのアナログ信号の生成が開始される。
・ステップ3
信号源10でのアナログ信号の生成開始後、RFベースモジュール12に入力されたデジタルベースバンド信号のパワーが閾値を超えていた場合に、RFベースモジュール12はクリッピングを行う。
CTM18は、SG出力レベルが設定されると(ステップ1)、参照テーブルに従って、SG出力レベルからクリッピング量を算出する(ステップ2)。それとともにCTM18は、算出したクリッピング量を用いて、クリッピングするパワーの閾値を算出する。クリッピング処理が必要な場合、CTM18は、算出したクリッピング量とクリッピングするパワーの閾値をRFベースモジュール12に書き込む。
ここでは、クリッピングするパワーの閾値を
Figure 0007194706000001
とした。
ステップ3では、送信するデジタルベースバンド信号のパワーが
(数10)
+Q>PClip (10)
の場合、クリッピング処理を実行する。
ただし、実際のクリッピング処理は、簡略化のためI、Qそれぞれの振幅に対して
Figure 0007194706000002
以下になるようにクリッピング処理を施す。ここで、PClip_dB[dB]は、参照テーブルのクリッピング量[dB]に相当する。
また、PFullScaleはフルスケールでのデジタルベースバンド信号のデジタルゲイン(RMS)であり、
(数12)
FullScale=(IFullScale+(QFullScale (12)
である。
CTM18は、起動時にクリッピング処理発生の有無の状態を、アナログRF信号の種類毎に初期値「クリッピング処理無し」で保持する。
CTM18は、RFコンバータ20からSG出力レベルXの情報を受信すると、SG出力レベルからクリッピング量を算出しRFベースモジュール12に書き込む。これにより、RFベースモジュール12がSG出力レベルXに基づいて、RFベースモジュール12から出力されるIF信号がクリップされる。
CTM18は、「クリッピング処理発生無し」から「クリッピング処理発生有り」への遷移が発生した場合、前述のステップ1及び2を実行し、その旨のメッセージを試験インタフェース40に通知する。試験インタフェース40は、この通知を受信すると、クリッピング処理が施された旨を表示する。
CTM18は、クリッピング処理発生有りからクリッピング処理発生なしへの遷移が発生した場合、その旨のメッセージを試験インタフェース40に通知する。試験インタフェース40は、この通知を受信すると、クリッピング処理が解除される旨を表示する。
クリッピング処理が施された旨及びクリッピング処理が解除された旨の表示は任意である。例えば、クリッピング処理が施された場合、試験インタフェース40は、「[WARNING] Output signal might be clipped with the set output level. Please adjust output level.」というメッセージをユーザに通知する。例えば、クリッピング処理が解除された場合、試験インタフェース40は、「Signal clipping has been released.」というメッセージをユーザに通知する。
(第2の実施形態)
図3に、本実施形態に係るシステム構成の一例を示す。本実施形態の信号源10は、信号源10の電源のON/OFFを検出する起動センサ17を備える。本実施形態のRFコンバータ20は、RFケーブル30の接続/接続断を検出するケーブルセンサ28を備える。
PA21で増幅後のアナログ信号の出力レベルがRFコンバータ20に予め定められている絶対最大定格を超える場合、PASW25に過大な負荷がかかる過大入力状態となる。そこで、本開示は、経路22と経路23とを切り替えることで、過大入力状態を防ぐ。
図4に、実施形態に係るSG信号出力の状態遷移図の一例を示す。本実施形態は、過大入力状態S102と適正入力状態S103の2状態を有する。過大入力状態S102は、PASW25に過大な負荷がかかる可能性のある状態である。適正入力状態S103は、適正な電流がPASW25へ流入する状態である。
信号源10が起動すると(S101)、起動センサ17は、信号源10を起動した旨をRFコンバータ制御部31に通知する。RFコンバータ制御部31は、この通知を契機に、SW24及びPASW25を経路23に接続する。このように、本開示では、信号源10が起動した直後ではで過大入力状態S102に遷移し、過大入力状態S102では経路22に接続されることはない。
ユーザが試験インタフェース40から、周波数キャリブレーションの操作を行うと、周波数キャリブレーション実行部33は、周波数キャリブレーションを実行する。周波数キャリブレーション実行部33は、周波数キャリブレーションの実行を完了すると、周波数キャリブレーションの実行を完了した旨をRFコンバータ制御部31に通知し、RFコンバータ20は適正入力状態S103に遷移する。RFコンバータ制御部31は、SG出力レベルによっては、SW24及びPASW25を経路22に接続することが可能となる。またRFコンバータ制御部31は、温度センサ27の検出する温度をTref[℃]として温度記憶部32に記録する。
適正入力状態S103への遷移後、RFコンバータ制御部31は、過大入力状態S102に遷移したか否かを判定する。判定の間隔は、例えば10秒ごとである。過大入力状態S102に遷移した場合、RFコンバータ制御部31はSW24及びPASW25を経路23に切り替える。
温度変動Tを用いた過大入力状態S102への遷移の判定方法は任意である。例えば、RFコンバータ制御部31は、温度センサ27の検出する温度の変動に基づいて、RFコンバータ20が過大入力状態S102に遷移したか否かを判定する。例えば、RFコンバータ制御部31は、温度センサ27から現在の温度Tcur[℃]を取得し、温度変動T=Tcur-Trefを求める。そして、RFコンバータ制御部31は、温度変動Tを用いて、RFコンバータ20の出力端におけるアナログRF信号の出力レベルの変動Δを求める。RFコンバータ制御部31は、変動Δが予め定められた値以上になる場合、過大入力状態S102に遷移したと判定する。ここで、予め定められた閾値は、後述する(21)式より、例えば9である。
過大入力状態S102への遷移は、RFコンバータ20内の温度の他に、信号源10及びRFコンバータ20間の接続断によっても発生しうる。そこで、RFコンバータ制御部31は、ケーブルセンサ28を用いて、RFケーブル30の接続/接続断を検出する。ケーブルの接続/接続断の検出は、例えば、ケーブルの接続されているポートからの信号の有無に基づいて行うことができる。
ケーブルセンサ28は、さらに、信号源10及びRFコンバータ20間の制御ケーブル(付図示)の接続/接続断、RFコンバータ20の電源ケーブル(不図示)の接続/接続断を検出してもよい。この場合、RFコンバータ制御部31は、RFケーブル30の接続/接続断と同様の動作を行う。
適正入力状態S103から過大入力状態S102に遷移した場合、RFコンバータ制御部31は、過大入力状態である旨のアラートをユーザに通知してもよい。例えば、RFコンバータ制御部31は、過大入力状態である旨とその原因を試験インタフェース40に表示する。例えば、温度変動によって過大入力状態に遷移した旨、又は、ケーブルの接続断によって過大入力状態に遷移した旨、を試験インタフェース40に表示する。
RFベースモジュール12からのアナログ信号がCW(Continuous Wave)で、基準レベル(ε=0)でRFコンバータ20へ入力される場合は、Γ=3である。そのため、
(数21)
Δ≧9 (21)
が成立するとき、RFコンバータ20への過大入力状態S102となる。
具体的には、常温環境下(23℃)で周波数キャリブレーションを実行後、低温環境下(5℃)で周波数キャリブレーションを実行するためにSG出力レベルXを+10dBmに設定したところ、PASW25が故障した。ここで、温度変化によるSG出力レベルXの変動Δは(2)式より約3dBである。また、RFコンバータ20の経路を経路22に設定した場合、反射の影響で1dB程度出力レベルが上がる。このため、低温環境下(周波数キャリブレーションを未実行時)において、PASW25の入力レベルY[dBm](ピーク値)は(1)式より
(数22)
Y=X+W+Γ+Δ+ε
=+10+10+3+(3+1+α)+0
=+27+α (22)
であったことが判る。ただし、α[dB]は個体差による誤差である。結果として、最大入力レベルを超える信号がPASW25に入力されたと考えられる。
周波数キャリブレーションを未実行状態において(21)式が成立した場合、すなわち、
・高温で周波数キャリブレーションを実行後、低温で周波数キャリブレーションを実行しない場合、
・信号源10とRFコンバータ20を損失が大きいRFケーブル30で接続して周波数キャリブレーションを実行し、その後に損失の少ないRFケーブル30に交換して周波数キャリブレーションを実行しない場合、
の少なくともいずれかの場合に過大入力状態S102となりうる。
適正入力状態S103におけるSG出力レベルXの設定上限値Xmaxは、例えばXmax=+5[dBm]である。過大入力状態S102におけるSG出力レベルXの設定上限値Xmaxは、例えばXmax=-13[dBm]である。これにより、RFコンバータ20への過大入力条件をΔ≧27に緩和することができる。
試験インタフェース40においてXmaxを超えるSG出力レベルXが設定された場合、RFコンバータ制御部31は、SG出力レベルXをXmaxに丸めてもよい。また、試験インタフェース40においてXmax=-13に設定可能であってもよい。この場合、常に過大入力状態S102であるとして経路23が適用され、PASW25が故障しないことを物理的に保証することができる。
本開示は情報通信産業に適用することができる。
10:信号源
11:BBM
12:RFベースモジュール
17:起動センサ
18:CTM(制御部)
19:参照テーブル記憶部
20:RFコンバータ
21:PA
22、23:経路
24:SW
25:PASW
26:ATT
27:温度センサ
28:ケーブルセンサ
29:出力端
30:RFケーブル
31:RFコンバータ制御部
32:温度記憶部
33:周波数キャリブレーション実行部
40:試験インタフェース

Claims (5)

  1. 試験用のデジタルベースバンド信号をIF(Intermediate Frequency)信号に変換して出力するRFベースモジュール(12)と、制御部(18)と、を備える信号発生装置において、
    前記RFベースモジュールは、前記IF信号周波数変換し、アナログRF信号を出力するRFコンバータ(20)に、前記IF信号を出力し、
    前記制御部は、前記RFコンバータから出力される前記アナログRF信号の出力レベルに基づいて、前記デジタルベースバンド信号のパワーの閾値を設定し、前記デジタルベースバンド信号のパワーが閾値を超えた場合に、前記RFコンバータに入力される前記IF信号をクリップするように前記RFベースモジュールを制御することを特徴とする、
    信号発生装置。
  2. 前記アナログRF信号の出力レベルに応じて、前記RFコンバータに入力される前記IF信号のクリッピング量を定める参照テーブルをさらに備え、
    前記制御部は、前記アナログRF信号の出力レベルが設定されると、前記参照テーブルに基づいて、前記IF信号をクリッピングする前記デジタルベースバンド信号のパワーの閾値を算出し、
    前記RFベースモジュールは、前記デジタルベースバンド信号のパワーが前記閾値を超えていた場合に、前記参照テーブルで定められたクリッピング量のクリッピングを前記RFコンバータに入力される前記IF信号に行う、
    請求項1に記載の信号発生装置。
  3. 前記デジタルベースバンド信号を発生させ、前記RFベースモジュールに出力するベースバンドモジュール(11)と、
    前記RFコンバータ(20)と、
    をさらに備えることを特徴とする、
    請求項に記載の信号発生装置。
  4. 前記RFコンバータは、パワーアンプ(21)と、前記パワーアンプを経由する経路と前記パワーアンプをバイパスする経路とを切り替えるスイッチ(24、25)と、を備えることを特徴とする、
    請求項1から3のいずれかに記載の信号発生装置。
  5. 試験用のデジタルベースバンド信号をIF(Intermediate Frequency)信号に変換して出力するRFベースモジュール(12)と、制御部(18)と、を備える信号発生装置が実行する信号発生方法において、
    前記RFベースモジュールは、前記IF信号周波数変換し、アナログRF信号を出力するRFコンバータ(20)に、前記IF信号を出力し、
    前記制御部は、前記RFコンバータから出力される前記アナログRF信号の出力レベルに基づいて、前記デジタルベースバンド信号のパワーの閾値を設定し、前記デジタルベースバンド信号のパワーが閾値を超えた場合に、前記RFコンバータに入力される前記IF信号をクリップするように前記RFベースモジュールを制御することを特徴とする、
    信号発生方法。
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