JP2000278148A - 無線通信装置及び無線通信装置の送信電力制御方法 - Google Patents

無線通信装置及び無線通信装置の送信電力制御方法

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JP2000278148A
JP2000278148A JP11084270A JP8427099A JP2000278148A JP 2000278148 A JP2000278148 A JP 2000278148A JP 11084270 A JP11084270 A JP 11084270A JP 8427099 A JP8427099 A JP 8427099A JP 2000278148 A JP2000278148 A JP 2000278148A
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transmission
control
transmission power
control amount
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Satoshi Yonehara
聡 米原
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動電力制御が開始される以前の初期設定段
階においても、実際の送信電力レベルを極力所定範囲内
に維持する。 【解決手段】 制御回路13は、送信電力レベルを初期
設定する場合には、電波信号の送信周波数帯及び周囲温
度に応じた補正値を基準値に加えて設定し、自動電力制
御を開始する前に、切換スイッチ11によって送信信号
を抵抗12側に出力するように切換えてその時の送信電
力レベルを検波回路8により検出し、検出した送信電力
レベルを目標電力値に近付けるように補正値を修正して
送信を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送信アンテナより
送信される電波信号の送信電力レベルを初期設定した後
に実際の送信電力レベルを検出し、検出した送信電力レ
ベルを所定範囲内に維持するように自動電力制御を行う
無線通信装置及び無線通信装置の送信電力レベル設定方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】このような無線通信装置として、例え
ば、自動車電話装置や携帯電話装置などがある。図6
は、自動車電話装置における要部の電気的構成を示す機
能ブロック図である。この図6において、アンテナ1
は、共用器2の受信側出力端子2aを介して受信回路3
に接続されており、アンテナ1が受信した電波信号は、
受信回路3に受信信号として与えられるようになってい
る。受信回路3は、受信信号を復調することで音声デー
タなどを得ると、その他の受信系回路を介して例えば音
声をスピーカ(何れも図示せず)などから出力させるよ
うになっている。
【0003】また、受信回路3は、アンテナ1により受
信された電波信号の受信強度を検出し、制御回路4に出
力するようになっている。制御回路4は、CPU(マイ
クロコンピュータ)を中心として構成されており、受信
回路3より与えられる受信強度をA/D変換して読み込
むようになっている。
【0004】可変増幅器5は、送信回路によってマイク
(何れも図示せず)に入力された音声のデータにより搬
送波を変調した送信信号が与えられると、制御回路4よ
り与えられる制御量に応じて設定される増幅率で当該信
号を増幅するようになっている。可変増幅器5により増
幅された送信信号は、更に次段の増幅器(増幅率は固
定)6に与えられて増幅されるようになっている。
【0005】増幅器6の出力端子は、カプラ(方向性結
合器)7を介して共用器2の送信側入力端子2bに接続
されている。そして、増幅器6から出力された送信信号
は、アンテナ1より電波信号として外部に送信されるよ
うになっている。カプラ7は、増幅器6より送信される
信号電力の数分の一程度に比例した信号を検波回路8に
出力するようになっている。
【0006】検波回路8は、カプラ7より与えられた信
号を整流及び平滑し、直流レベルに変換して(包絡線検
波)制御回路4に出力するようになっており、制御回路
4は、検波回路8より与えられた直流レベル信号をA/
D変換して読み込むようになっている。
【0007】制御回路4に接続されているメモリ9に
は、前記制御量の設定データなどが予め記憶されてい
る。そして、制御回路4は、メモリ9より読み出した制
御量データをD/A変換して可変増幅器5に出力するこ
とで増幅率を設定するようになっている。
【0008】また、図7は、自動車電話装置が通信を開
始する場合における、概略的な処理内容を示すフローチ
ャートである。自動車電話装置は、電源が投入される
と、通話の開始前に基地局との交信を行い位置登録する
と共に、制御回路4は、その時に基地局から送信される
電波信号のレベル(受信強度)を受信回路3により測定
する(ステップS1)。そして、その受信レベルに応じ
て規格で定められている複数の送信レベルの内1つを選
択し、また、位置登録した基地局について予め割り当て
られている周波数(チャネル)を決定する(ステップS
2)。
【0009】次に、制御回路4は、決定した送信レベル
につき定められている送信電力に応じた制御量のデータ
をメモリ9から読み出すと(ステップS3)、図示しな
いD/Aコンバータによりアナログデータに変換して可
変増幅器5に出力することで増幅率を設定し、基地局側
へ電波信号を送信するようになっている(ステップS
4)。ここまでが、初期設定行程と称するフェイズであ
る。
【0010】続いて、制御回路4は、同期の確立など以
降の通話に必要な手続きを基地局との間で行うと、検波
回路8によって実際に送信されている電波信号のレベル
を検出し(ステップS5)、検出したレベルが各送信レ
ベルにつき定められた許容範囲内にあるか否かを判定す
る(ステップS6)。そして、検出したレベルが許容範
囲を外れている場合には、可変増幅器5の増幅率を調整
して送信出力レベルを補正する(ステップS7)。ま
た、検出したレベルが許容範囲であり、ステップS6で
「YES」と判断した場合及びステップS7の終了後
は、ステップS5に移行する。
【0011】以上のステップS5〜S7のループを回る
ことで、送信出力レベルが許容範囲内に収束するように
フィードバック制御が行われる(自動電力制御(APC
(Auto Power Control)行程)。
【0012】ここで、図8は、自動車電話装置及び携帯
電話装置の規格RCR-STD27 として定められている送信出
力(電力)レベルである。レベル1〜6までが携帯電話
装置に対応するものであり、それにレベル7を加えたも
のが自動車電話装置に対応している。前述したように、
各レベルの送信出力については許容誤差範囲が定められ
ており、レベル1〜6については+2dB〜−4dBの
範囲,レベル7については+20%〜−50%の範囲と
なっている。ここで、送信レベル7の+20%は約0.
8dBに相当し、他の送信レベルよりも許容誤差範囲が
狭く設定されている。
【0013】ところで、上記送信レベルは、規格として
定められている以上、できるだけ定められた範囲内に収
めることが望ましい。従って、自動電力制御が開始され
る以前の、最初に送信出力を行う初期設定値についても
実際の送信出力が適正となるように、より正確な値を設
定する必要がある。即ち、初期設定時の送信電力が弱過
ぎる場合には基地局との交信を確立することが困難とな
る。一方、送信電力が強過ぎる場合には、本来交信を行
うべき以外の基地局との混信が生じるおそれがあり、安
定した通信状態を確保できなくなるからである。
【0014】そこで、このような要求に答えるため、例
えば自動車電話装置の製造ラインにおいて各装置におけ
る個体差を調整することで対応するようにしたものがあ
る。例えば、図9に示すように、各送信周波数及び各送
信レベル毎に実際の送信電力を測定して出力レベルの補
正を行い、その補正値をテーブルとしてEEPROMな
どからなるメモリ9に書き込むようにする。そして、自
動車電話装置がフィールドにおいて実際に通信を行う場
合は、上記ステップS3において、製造ラインで記憶さ
れた補正値を加えて可変増幅器5の増幅率を決定するよ
うにしている。尚、図9において、周波数の単位は(M
Hz),テーブルデータの単位は(dB)である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動車
電話装置がフィールドで通信を行う場合には、周囲温度
などの環境条件が異なることもあり、それによってアン
プの増幅率等が変動するため、製造ラインで書き込まれ
た補正値が必ずしも妥当な値であるとは限らない。従っ
て、実際のフィールドにおける初期設定時の送信電力が
適正なレベルにあることが保証できないという問題があ
った。
【0016】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、自動電力制御が開始される以前の初
期設定段階においても、実際の送信電力レベルを極力所
定範囲内に維持することができる無線通信装置及び無線
通信装置の送信電力レベル設定方法を提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の無線通信
装置によれば、制御手段は、送信電力レベルを初期設定
する場合には、電波信号の送信周波数に応じた補正値を
基準値に加えて電力レベル設定手段に制御量を設定し、
自動電力制御を開始する前に、出力切換手段によって送
信信号を吸収用負荷側に出力するように切換える。そし
て、その時の送信電力レベルを電力レベル検出手段によ
り検出し目標電力値との差を求め、その差に応じて前記
制御量を修正し電力レベル調整手段に再設定する。
【0018】即ち、初期設定段階においても、送信アン
テナから不要な電波信号を外部に送信することなく実際
の送信電力レベルを検出し得て、その検出したレベルに
応じて電力レベル設定手段の制御量を適当な値に修正す
ることができるので、送信電力レベルを極力目標電力値
に近付けるように補正して所定範囲内に維持することが
可能となる。
【0019】請求項2記載の無線通信装置によれば、制
御手段は、送信電力レベルを初期設定する場合には、送
信周波数に加えて温度検出手段によって検出された周囲
温度にも応じた補正値を基準値に加えて制御量を設定す
る。即ち、電力レベル設定手段として用いられる例えば
増幅器などは、周囲温度の影響を受けることにより特性
が変化し易い。従って、周囲温度をも考慮することで補
正の精度をより高めることが可能となる。
【0020】請求項3記載の無線通信装置によれば、制
御手段は、温度検出手段によって検出された周囲温度が
所定範囲外となった場合を条件として制御量の再設定を
行う。従って、例えば、気温の日較差や或いは季節の変
化などにより、補正値を予め設定した際の条件に比較し
て周囲温度が大きく変化しており、送信系回路に及ぼす
影響が大であると想定される場合にのみ制御量が再設定
されるので、修正頻度を低めて吸収用負荷などにより消
費される電力を低減することができる。
【0021】請求項4記載の無線通信装置によれば、制
御手段は、電圧検出手段によって検出されたバッテリの
電圧が所定電圧を下回った場合を条件として制御量の再
設定を行うので、電圧が低下することによる送信電力レ
ベルの低下を補償することができる。
【0022】請求項5記載の無線通信装置によれば、制
御手段は、制御量を修正する場合には補正値のみを修正
するので、請求項1乃至4と同様の効果が得られる。
【0023】請求項6記載の無線通信装置によれば、制
御手段は、制御量を修正した場合には、その修正した制
御量のデータを記憶手段に記憶させ、次回に送信電力レ
ベルを初期設定する場合には、記憶手段に前回記憶させ
た制御量を読み出して電力レベル調整手段に設定するの
で、制御量を常に最近の使用環境に応じた適切な値に維
持することができる。従って、最初に初期設定を行った
直後に出力される送信電力レベルをより目標電力値に近
付けることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を自動車電話装置に
適用した場合の第1実施例について図1乃至図4を参照
して説明する。尚、図6及び図7と同一部分には同一符
号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ
説明する。増幅器6の出力端子と共用器2の送信側入力
端子2bとの間には、切換えスイッチ(出力切換手段)
11が介挿されている。増幅器6の出力端子は、切換え
スイッチ11の可動接点11aに接続されており、固定
接点11bはアンテナ1(送信アンテナ)に接続されて
いる。
【0025】また、固定接点11cは、吸収用負荷たる
抵抗12に接続されている。抵抗12の抵抗値は、アン
テナ1のインピーダンスに等しくなるように(例えば、
50Ω)設定されている。切換えスイッチ11の切換え
は、制御回路4に代わる制御回路(制御手段)13より
出力される切換え制御信号で行われるようになってい
る。
【0026】温度検出回路(温度検出手段)14は、例
えばサーミスタなどから構成されており、自動車電話装
置の図示しない筐体内部の温度を周囲温度として検出
し、温度検出信号を制御回路13に出力するようになっ
ている。そして、制御回路13は、その温度検出信号を
A/D変換して読み込むようになっている。
【0027】メモリ9に代わるメモリ(記憶手段)15
は、同様にEEPROMなどで構成されており、従来の
補正値パラメータである周波数及び送信レベルに加え
て、図3に示すように、周囲温度による偏差をも考慮し
た補正値テーブルが記憶されている。この補正値テーブ
ルは、前述のように、自動車電話装置の製造ラインにお
いてメモリ15に書き込まれるようになっている。
【0028】図3において、「低温」は−25℃〜+1
0℃,「常温」は+10℃〜+40℃,「高温」は+4
0℃〜+75℃の温度範囲である。また、送信レベルに
ついては、補正精度と製造ラインにおける調整行程との
兼ね合いを考慮して、レベル7,レベル6〜4,レベル
3〜1の三段階に分けて補正を行うようにしている。
【0029】ここで、本発明の発明者が行った実測の結
果、周囲温度の変化に対する送信出力の変動は個体差が
比較的小さいことが判明した。その結果を踏まえて、補
正値テーブルを作成するために前記調整行程で行う実際
の測定を以下のように行う。 製造ラインでの測定は、各自動車電話装置について、
周囲温度を「常温」の略中央値である+25℃とし、各
送信周波数を代表する各7つの中央値につき、送信レベ
ルをレベル7,レベル5,レベル2に設定した場合の実
際の送信電力レベル(電力偏差)を測定し(7×3=2
1ポイント)、その結果よりテーブルの中央部分に配置
される補正値を得る。
【0030】「低温」域及び「高温」域各々を代表す
る温度−25℃,+75℃(最小値,最大値)につい
て、と同様の測定を複数のサンプルについて予め行っ
ておき、その結果を統計的に処理することによって温度
にのみ依存する偏差分を求めておく。 そして、の結果にの偏差分を加えることで、「低
温」及び「高温」についての補正値(テーブルの左右の
値)を得て、その補正値データをメモリ15に書き込
む。以上のようにして補正値テーブルを作成する。
【0031】ここで、図4は送信周波数を横軸にとり、
周囲温度(低温,常温,高温)をパラメータとした場合
の送信電力偏差を縦軸にとった場合の概略傾向を一例と
して示すものである。この図4に示すように、送信電力
偏差は、周囲温度に大きく依存する傾向を示している。
【0032】また、例えば「高温」では、帯域途中の9
50MHz付近から送信電力偏差が急激に低下する傾向
を示しており(-0.2dB/MHz)、「低温」及び「常温」につ
いても、周波数をシフトするような形で同様の傾向を示
している。そこで、図3のテーブルにおいては、950
MHz以下の周波数幅は比較的広く設定し(8MH
z)、それ以上の周波数幅は比較的狭く設定する(2M
Hz)ことで、より精密な補正を行うようにしている。
【0033】図2は、自動車電話装置がフィールドにお
いて実際に使用される場合の制御回路13の制御内容を
示すフローチャートである。尚、初期状態として、制御
回路13は、切換えスイッチ11の可動接点11aを固
定接点11bに接続させて、送信信号をアンテナ1に出
力するようにしている。
【0034】この図2において、制御回路13は、ステ
ップS2の次に、温度検出回路14により周囲温度を検
出すると(ステップS11)、ステップS2で決定した
チャネル及び送信レベル並びに検出した周囲温度に応じ
た基準制御量を読み出す(ステップS3a)。そして、
同じパラメータの補正値を、メモリ15に記憶されたテ
ーブルより読み出し(ステップS3b)、基準制御量に
補正値を加えた値を可変増幅器(電力レベル調整手段)
5の増幅率制御量として出力する(ステップS4a)。
ここまでが初期設定行程に相当する。
【0035】ここで、図3の補正値の単位は(dB)で
あるが、実際にメモリ15に記憶されるテーブルデータ
は、前記補正値の割合に応じて可変増幅器5の増幅率を
設定するためにD/Aコンバータ(図示せず)に出力す
るバイナリデータである。
【0036】次に、制御回路13は、切替えスイッチ1
1に切換え制御信号を与えて、可動接点11aを固定接
点11cに接続させる。すると、送信信号は抵抗12に
出力されて、電波信号として外部に送信されることなく
抵抗12によって消費される。このとき、抵抗12によ
る消費電力レベルがカプラ7及び検波回路(電力レベル
検出手段)8を介して制御回路13によってモニタされ
る(ステップS12)。
【0037】続いて、制御回路13は、ステップS12
でモニタした消費電力レベルと目標電力値との偏差を検
出し、テーブルから読み出した補正値を修正する(ステ
ップS13)。そして、修正した補正値を以て可変増幅
器5の増幅率を再度設定し直し、送信出力レベルを修正
する(ステップS14)。次に、制御回路13は、修正
した補正値をメモリ15に書き込んで補正値を更新する
(ステップS15)。以上のステップS12〜S15が
再設定行程に相当する。
【0038】それから、切換えスイッチ11の可動接点
11aを固定接点11b側に接続させるように切換えを
行い送信信号を再びアンテナ1に出力するようにした
後、従来と同様に、ステップS5〜S7の自動電力制御
行程に移行する。
【0039】以上のように本実施例によれば、制御回路
13は、初期設定行程においては、電波信号の送信周波
数及び周囲温度に応じた補正値を基準値に加えた制御量
を以て可変増幅器5の増幅率を設定し、自動電力制御行
程を開始する前に、切換スイッチ11によって送信信号
を抵抗12側に出力するように切換えてその時の送信電
力レベルを検波回路8により検出し、検出した送信電力
レベルを目標電力値に近付けるように補正値を修正して
送信する再設定行程を行うようにした。
【0040】即ち、初期設定行程の段階においても、ア
ンテナ1から不要な電波信号を送信することなく実際の
送信電力レベルを検出し得て、その検出したレベルに応
じて補正値を適当な値に修正することができるので、自
動電力制御が開始される以前の初期設定段階において
も、送信電力レベルを極力所定範囲内に維持することが
可能となる。また、周囲温度に応じて補正値を選択して
補正精度をより高めることができる。
【0041】また、本実施例によれば、制御回路13
は、再設定行程を電源投入後に毎回行うと共に、修正し
た補正値をメモリ15に書き込んで更新するので、補正
値を常に最近の使用環境に応じた適切な値に維持するこ
とができる。従って、最初に初期設定を行った直後に出
力される送信電力レベルをより目標電力値に近付けるこ
とができる。
【0042】図5は、本発明の第2実施例を示すもので
ある。第2実施例の電気的構成は、第1実施例と同様で
あり、制御回路13の処理内容のみが異なっている。図
5において、制御回路13は、ステップS4aで初期設
定後の最初の送信出力を行うと、ステップS11で検出
した周囲温度が所定範囲外であるか否かを判断する(ス
テップS16)。ここで、所定範囲とは、例えば、製造
ラインでの補正値設定温度である+25℃を中心として
±5℃となる範囲などに設定する。
【0043】そして、制御回路13は、周囲温度差が所
定範囲外である場合には「YES」と判断してステップ
S12に移行し、第1実施例と同様に制御量の再設定を
行った後自動電力制御を行う。また、温度差が所定範囲
内である場合には「NO」と判断してステップS5へ移
行し、制御量の再設定を行うことなく直ちに自動電力制
御を行う。ここで、第1実施例における初期設定行程に
ステップS16を加えたものが、第2実施例の初期設定
行程に相当する。
【0044】即ち、その時の周囲温度が、予めメモリ1
5に記憶されている補正値の設定条件である+25℃に
比較して大きく異ならない場合には、前記補正値は妥当
な値であるため、修正することなくそのまま送信電力レ
ベルの初期設定を行っても問題はないと考えられる。従
って、第2実施例によれば、再設定行程を行う頻度が少
なくなるので、抵抗12などにより消費される電力を低
減することが可能となる。
【0045】本発明は上記し且つ図面に記載した実施例
にのみ限定されるものではなく、次のような変形または
拡張が可能である。修正した補正値をメモリ15に書込
んで補正値データを更新することは、必要に応じて行え
ば良い。補正値テーブルは図3に示すものに限らない。
例えば、送信レベル1〜7の各々全てに対応して補正値
を設けても良い。また、送信周波数及び周波数帯の幅な
ども適宜変更して良い。更に、温度に関するパラメータ
は削除して、送信レベル及び送信周波数についてのみテ
ーブルを作成しても良い。その場合、温度検出回路14
は削除しても良い。第2実施例における所定範囲の設定
は、+25℃±5℃に限らず、基準値や偏差を適宜変更
して良い。
【0046】第2実施例のステップS16で周囲温度が
所定範囲外であるか否かを判断するものに代えて、以下
のように変形しても良い。ステップS11で測定した周
囲温度を毎回メモリ15に記憶させるようにする。そし
て、ステップS4aの後に、メモリ15に記憶されてい
る今回と前回との周囲温度を読み出して差を求め、その
温度差が所定値以上である場合にのみステップS12に
移行し、第1実施例と同様に補正値の修正を行うように
しても良い。補正値を更新するものに限ることなく、修
正した制御量トータルの値をメモリ15に書込んで更新
しても良い。そして、1度修正を行った場合には、次回
以降の初期設定行程ではフラグなどを用いて判別を行
い、更新されたトータルの制御量をメモリ15から読み
出して、可変増幅器5に設定しても良い。また、例えば
季節毎(春及び秋,夏,冬)に異なる補正値テーブルを
作成しておき、メモリ15に予め記憶させておく。そし
て、周囲温度を毎回メモリ15に記憶させて、電源投入
時にはその履歴データ数回分の平均値を求めるようにす
る。そして、その平均値が季節毎に設定された所定の温
度範囲の内何れかに入るかを判断することにより、各季
節に応じた補正値テーブルを入替えて使用するようにし
ても良い。
【0047】各電気的構成要素に電源を供給するバッテ
リの電圧を検出する電圧検出器(電圧検出手段)を設け
て、制御手段は、検出されたバッテリ電圧が所定電圧を
下回った場合を条件として補正値の修正を行うようにし
ても良い。斯様に構成すれば、バッテリ電圧が低下する
ことによる送信電力レベルの低下を補償することができ
る。電力レベル調整手段は、可変増幅器5に限ることな
く、例えば、増幅率が比較的高い値に固定された増幅器
と、可変減衰器との組み合わせで構成しても良く、その
場合、制御量としては可変減衰器の減衰量(減衰率)を
与えるようにすれば良い。自動車電話装置や携帯電話装
置に限ることなく、初期設定行程を行った後に自動電力
制御行程を行う無線通信装置であれば適用が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を自動車電話装置に適用した場合の第1
実施例における電気的構成の要部を示す機能ブロック図
【図2】制御回路の処理内容を示すフローチャート
【図3】補正値テーブルの一例を示す図
【図4】送信周波数対送信電力偏差の特性の一例を、温
度をパラメータとして表した図
【図5】本発明の第2実施例を示す図2相当図
【図6】従来技術を示す図1相当図
【図7】図2相当図
【図8】送信電力レベルの規格の一例を示す図
【図9】図3相当図
【符号の説明】
1はアンテナ(送信アンテナ)、5は可変増幅器(電力
レベル調整手段)、8は検波回路(電力レベル検出手
段)、11は切換えスイッチ(出力切換手段)、12は
抵抗(吸収用負荷)、13は制御回路(制御手段)、1
4は温度検出回路(温度検出手段)、15はメモリ(記
憶手段)を示す。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信アンテナより送信される電波信号の
    送信電力レベルを初期設定した後に、実際の送信電力レ
    ベルを電力レベル検出手段により検出し、検出した送信
    電力レベルを所定範囲内に維持するように自動電力制御
    を行う制御手段を備えてなる無線通信装置において、 前記制御手段より設定される制御量に応じて送信電力レ
    ベルを調整する電力レベル調整手段と、 この電力レベル調整手段より出力される送信信号を、前
    記送信アンテナと吸収用負荷とに切り換えて出力するた
    めの出力切換手段とを備え、 前記制御手段は、送信電力レベルを初期設定する場合に
    は、電波信号の送信周波数に応じた補正値を基準値に加
    えて前記電力レベル調整手段に制御量を設定し、 自動電力制御を開始する前に、前記出力切換手段によっ
    て送信信号を前記吸収用負荷側に出力するように切換
    え、その時の送信電力レベルを前記電力レベル検出手段
    により検出して目標電力値との差を求め、その差に応じ
    て前記電力レベル調整手段の制御量を修正して再設定す
    ることを特徴とする無線通信装置。
  2. 【請求項2】 周囲温度を検出するための温度検出手段
    を備え、 前記制御手段は、送信電力レベルを初期設定する場合に
    は、前記送信周波数と共に、前記温度検出手段によって
    検出された周囲温度にも応じた補正値を基準値に加えて
    制御量を設定することを特徴とする請求項1記載の無線
    通信装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記温度検出手段によ
    って検出された周囲温度が所定範囲外となった場合を条
    件として、自動電力制御を開始する前に前記制御量の再
    設定を行うことを特徴とする請求項2記載の無線通信装
    置。
  4. 【請求項4】 各構成要素に電力を供給するバッテリの
    電圧を検出する電圧検出手段を備え、前記制御手段は、
    前記電圧検出手段によって検出されたバッテリの電圧が
    所定電圧を下回った場合を条件として、自動電力制御を
    開始する前に前記制御量の再設定を行うことを特徴とす
    る請求項1乃至3の何れかに記載の無線通信装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記制御量を修正する
    場合には、前記補正値のみを修正することを特徴とする
    請求項1乃至4の何れかに記載の無線通信装置。
  6. 【請求項6】 前記基準値及び補正値が予め記憶される
    書換え可能な記憶手段を備え、 前記制御手段は、前記制御量を修正した場合には、その
    修正した制御量のデータを前記記憶手段に記憶させ、次
    回に送信電力レベルを初期設定する場合には、該記憶手
    段に前回記憶させた制御量を読み出して前記電力レベル
    調整手段に設定することを特徴とする請求項1乃至5の
    何れかに記載の無線通信装置。
  7. 【請求項7】 送信アンテナより送信される電波信号の
    送信電力レベルを初期設定する初期設定行程と、その初
    期設定行程後に実際の送信電力レベルを検出し、検出し
    た送信電力レベルを所定範囲内に維持するように制御す
    る自動電力制御行程とを行うことを特徴とする無線通信
    装置の送信電力レベルを設定する方法において、 設定される制御量に応じて送信電力レベルを調整する電
    力レベル調整手段と、この電力レベル調整手段より出力
    される送信信号を、前記送信アンテナと吸収用負荷とに
    切り換えて出力するための出力切換手段とを用いて、 初期設定行程においては、電波信号の送信周波数に応じ
    た補正値を基準値に加えて前記電力レベル調整手段に制
    御量を設定し、 自動電力制御行程を開始する前に、前記出力切換手段に
    よって送信信号を前記吸収用負荷側に出力するように切
    換え、その時の送信電力レベルを検出して目標電力値と
    の差を求め、その差に応じて前記電力レベル調整手段の
    制御量を修正して再設定する再設定行程を行うことを特
    徴とする無線通信装置の送信電力レベル設定方法。
  8. 【請求項8】 前記初期設定行程においては、周囲温度
    を検出して、前記送信周波数と共に前記周囲温度にも応
    じた補正値を基準値に加えて制御量を設定することを特
    徴とする請求項7記載の無線通信装置の送信電力レベル
    設定方法。
  9. 【請求項9】 前記周囲温度が所定範囲外となった場合
    を条件として前記再設定行程を行うことを特徴とする請
    求項8記載の無線通信装置の送信電力レベル設定方法。
  10. 【請求項10】 各構成要素に電力を供給するバッテリ
    の電圧を検出し、検出されたバッテリの電圧が所定電圧
    を下回った場合を条件として再設定行程を行うことを特
    徴とする請求項7乃至9の何れかに記載の無線通信装置
    の送信電力レベル設定方法。
  11. 【請求項11】 前記再設定行程において前記制御量を
    修正する場合には、前記補正値のみを修正することを特
    徴とする請求項7乃至10の何れかに記載の無線通信装
    置の送信電力レベル設定方法。
  12. 【請求項12】 前記再設定行程において前記制御量を
    修正した場合には、その修正した制御量のデータを記憶
    手段に記憶させ、次回に初期設定行程を行う場合には、
    該記憶手段に前回記憶させた制御量を読み出して前記電
    力レベル調整手段に設定することを特徴とする請求項7
    乃至11の何れかに記載の無線通信装置の送信電力レベ
    ル設定方法。
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