JP7194340B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、舵角制御用の電動モータを制御するモータ制御装置に関する。
下記特許文献1には、アシスト制御演算部と、目標追従制御演算部と、介入検出部と、加算器と、モータ駆動回路を備えた電動パワーステアリングシステム(EPS:electric power steering)が開示されている。アシスト制御演算部は、操舵トルク等に基づいて操舵負荷を軽減するアシストトルクを発生させるためのアシスト指令を生成する。目標追従制御演算部は、モータ回転角(実角度)を目標角度に追従させるのに必要な自動操舵トルクを発生させるための追従指令を生成する。加算器は、アシスト指令と追従指令とを加算する。モータ駆動回路は、加算器の加算結果(アシスト指令と追従指令との加算値)に基づいて電動モータを駆動する。介入検出部は、操舵トルクに基づいて介入係数を算出して、目標追従制御演算部に与える。目標追従制御演算部は、介入係数に基づいて追従指令を制限する。
特開2015-20604号公報
特許文献1に記載の目標追従制御演算部は、目標角度とモータ回転角との偏差に対してPID演算(フィードバック制御)を行うことにより追従指令の基本値(積分対象値)を生成している。しかしながら、手動操舵が行われているときには、検出されたモータ回転角には、追従指令に基づく角度(自動操舵制御分の角度)の他、手動操舵に基づく角度(手動操舵およびアシスト制御分の角度)が含まれるため、適正な追従指令を生成することができない。このため、特許文献1のEPSでは、手動操舵に応じたアシスト制御が行われているときには、適切な追従制御(自動操舵制御)を行うことができない。
この発明の目的は、自動操舵制御と、手動操舵に応じたアシスト制御の共存が可能なモータ制御装置を提供することである。
この発明の一実施形態は、操舵トルクを検出するためのトルク検出器(12)と、実操舵角を検出するための操舵角検出器(23,45)と、自動操舵制御量を設定する自動操舵制御部(42)と、前記操舵トルクを用いてアシスト制御量を設定するアシスト制御部(41)と、前記自動操舵制御量と前記アシスト制御量とを加算することによって、統合制御量を演算する統合制御量演算部(43)と、前記統合制御量に基づいて、前記電動モータを制御する制御部(44)とを含む、モータ制御装置であって、前記操舵トルクおよび前記アシスト制御量のうちの少なくとも1つと前記実操舵角に基づいて、前記実操舵角に含まれている自動操舵分の操舵角である実自動操舵角を演算する実自動操舵角演算部(46)をさらに備え、前記自動操舵制御部(42)は、目標自動操舵角および前記実自動操舵角を用いて前記自動操舵制御量を設定するモータ制御装置を提供する。
この構成では、実自動操舵角演算部によって、実操舵角に含まれる自動操舵制御による操舵角である実自動操舵角が演算される。自動操舵制御量を設定する際に用いられる実自動操舵角に手動操舵に基づく操舵角(手動操舵およびアシスト制御による操舵角)が含まれていないので、自動操舵制御中に手動操舵が行われる場合であっても、適正な自動操舵制御量が設定され、適切な自動操舵制御を行うことができる。
また、自動操舵制御量にアシスト制御量を加算して演算された統合制御量に基づいて電動モータを制御することにより、自動操舵制御主体での操舵制御を行いながら手動操舵に応じたアシスト制御を実現できる。これにより、自動操舵制御と、手動操舵に応じたアシスト制御との共存が可能となり、双方間での移行をシームレスに行うことができる。
この発明の一実施形態では、前記実自動操舵角演算部は、前記操舵トルクおよび前記アシスト制御量のうちの少なくとも1つに基づいて、前記実操舵角に含まれている、手動操舵およびアシスト制御による操舵角である実手動操舵角を演算する実手動操舵角演算部(46A)と、前記実操舵角から前記実手動操舵角を減算することによって前記実自動操舵角を演算する減算部(46B)とを含む。
この発明の一実施形態では、前記実手動操舵角演算部は、前記電動モータを備えたステアリングシステム(1)のリファレンスモデルを用いて、前記実手動操舵角を演算するように構成されている。
この発明の一実施形態では、前記自動操舵制御部は、前記自動操舵制御量および前記実自動操舵角を用いて、前記電動モータの駆動対象に作用するモータトルク以外の外乱トルクに含まれる自動操舵分の外乱トルクの推定値である自動外乱トルク推定値と、前記実自動操舵角の推定値とを演算する外乱トルク推定部(64)と、前記目標自動操舵角および前記実自動操舵角の推定値を用いて、目標基本トルクを演算する目標基本トルク演算部(61~65)と、前記目標基本トルクを前記自動外乱トルク推定値によって補正する外乱トルク補償部(65)とを含む。
この構成では、外乱トルク推定部は、自動操舵制御量および実自動操舵角に基づいて、自動外乱トルク推定値を演算する。そして、外乱トルク補償部は、この自動外乱トルク推定値を用いて、目標基本トルクを補正する。つまり、自動操舵制御部は、自動操舵分の外乱トルクを補償するが、手動操舵分の操舵角を発生させるトルクは補償しない。これにより、自動操舵制御中においても手動操舵に応じたアシスト制御を行うことが可能となる。
この発明の一実施形態では、前記自動操舵制御部は、前記自動操舵制御量および前記実自動操舵角を用いて、前記電動モータの駆動対象に作用するモータトルク以外の外乱トルクに含まれる自動操舵分の外乱トルクの推定値である自動外乱トルク推定値を演算する外乱トルク推定部(64)と、前記目標自動操舵角および前記実自動操舵角を用いて、目標基本トルクを演算する目標基本トルク演算部(61~65)と、前記目標基本トルクを前記自動外乱トルク推定値によって補正する外乱トルク補償部(66)とを含む。
この構成では、自動操舵制御中においても手動操舵に応じたアシスト制御を行うことが可能となる。
この発明の一実施形態では、所定の第1の情報に応じて、前記自動操舵制御部によって設定される自動操舵制御量に対して重み付け処理を行う第1の重み付け部(111)をさらに備え、前記統合制御量演算部は、前記第1の重み付け部による重み付け処理後の自動操舵制御量と前記アシスト制御量とを加算することによって、統合制御量を演算するように構成されている。
この発明の一実施形態では、所定の第2の情報に応じて、前記トルク検出器によって検出される操舵トルクに対して重み付け処理を行う第2の重み付け部(117)をさらに備え、前記アシスト制御部は、前記第2の重み付け部による重み付け処理後の操舵トルクを用いてアシスト制御量を設定するように構成され、前記実自動操舵角演算部は、前記第2の重み付け部による重み付け処理後の操舵トルクと、前記アシスト制御部によって演算されるアシスト制御量と、前記実操舵角に基づいて、前記実自動操舵角を演算するように構成され、前記統合制御量演算部は、前記自動操舵制御量と、前記アシスト制御部によって演算されるアシスト制御量とを加算することによって、統合制御量を演算するように構成されている。
この発明の一実施形態では、所定の第3の情報に応じて、前記アシスト制御部によって設定されるアシスト制御量に対して重み付け処理を行う第3の重み付け部(118)と、所定の第4の情報に応じて、前記実手動操舵角演算部によって演算される実手動操舵角に対して重み付け処理を行う第4の重み付け部(119)とさらに備え、前記減算部は、前記実操舵角から、前記第4の重み付け部よる重み付け処理後の実手動操舵角を減算することによって前記実自動操舵角を演算するように構成されており、前記統合制御量演算部は、前記自動操舵制御量と、前記第3の重み付け部による重み付け処理後のアシスト制御量とを加算することによって、統合制御量を演算するように構成されている。
この発明の一実施形態では、所定の第5の情報に応じて、前記自動操舵制御部によって設定される自動操舵制御量に対して重み付け処理を行う第5の重み付け部(112)と、所定の第6の情報に応じて、前記トルク検出器によって検出される操舵トルクに対して重み付け処理を行う第6の重み付け部(113)をさらに備え、前記アシスト制御部は、前記第6の重み付け部による重み付け処理後の操舵トルクを用いてアシスト制御量を設定するように構成されており、前記実自動操舵角演算部は、前記第6の重み付け部による重み付け処理後の操舵トルクと、前記アシスト制御部によって演算されるアシスト制御量と、前記実操舵角に基づいて、前記実自動操舵角を演算するように構成されており、前記統合制御量演算部は、前記第5の重み付け部による重み付け処理後の自動操舵制御量と、前記アシスト制御部によって演算されるアシスト制御量とを加算することによって、統合制御量を演算するように構成されている。
この発明の一実施形態では、所定の第7の情報に応じて、前記自動操舵制御部によって設定される自動操舵制御量に対して重み付け処理を行う第7の重み付け部(114)と、所定の第8の情報に応じて、前記アシスト制御部によって設定されるアシスト制御量に対して重み付け処理を行う第8の重み付け部(115)と、所定の第9の情報に応じて、前記実手動操舵角演算部によって演算される実手動操舵角に対して重み付け処理を行う第9の重み付け部(116)とをさらに含み、前記減算部は、前記実操舵角から、前記第9の重み付け部よる重み付け処理後の実手動操舵角を減算することによって前記実自動操舵角を演算するように構成されており、前記統合制御量演算部は、前記第7の重み付け部による重み付け処理後の自動操舵制御量と、前記第8の重み付け部による重み付け処理後のアシスト制御量とを加算することによって、統合制御量を演算するように構成されている。
本発明における上述の、またはさらに他の目的、特徴および効果は、添付図面を参照して次に述べる実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係るモータ制御装置が適用された電動パワーステアリングシステムの概略構成を示す模式図である。 モータ制御用ECUの電気的構成を説明するためのブロック図である。 トーションバートルクTtbに対する目標アシストトルクTm,mcの設定例を示すグラフである。 実手動操舵角演算部で用いられるリファレンスEPSモデルの一例を示す模式図である。 自動操舵制御部の構成を示すブロック図である。 電動パワーステアリングシステムの物理モデルの構成例を示す模式図である。 外乱トルク推定部の構成を示すブロック図である。 トルク制御部の構成を示すブロック図である。 モータ制御用ECUの第1変形例を示すブロック図である。 実手動操舵角θc,mdに対する重みWadの設定例を示すグラフである。 モータ制御用ECUの第2変形例を示すブロック図である。 各モード設定信号S1,S2,S3が入力されたときに設定される第1重みWadの設定例を示すグラフである。 各モード設定信号S1,S2,S3が入力されたときに設定される第2~4重みWmdの設定例を示すグラフである。 モータ制御用ECUの第3変形例を示すブロック図である。 モータ制御用ECUの第4変形例を示すブロック図である。 モータ制御用ECUの第5変形例を示すブロック図である。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置が適用された電動パワーステアリングシステムの概略構成を示す模式図である。
電動パワーステアリングシステム1は、車両を操向するための操舵部材としてのステアリングホイール(ハンドル)2と、このステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結された入力軸8と、中間軸7に連結された出力軸9とを含む。入力軸8と出力軸9とは、トーションバー10を介して相対回転可能に連結されている。
トーションバー10の近傍には、トルクセンサ12が配置されている。トルクセンサ12は、入力軸8および出力軸9の相対回転変位量に基づいて、トーションバー10に加えられるトーションバートルク(操舵トルク)Ttbを検出する。この実施形態では、トルクセンサ12によって検出されるトーションバートルクTtbは、例えば、左方向への操舵のためのトルクが正の値として検出され、右方向への操舵のためのトルクが負の値として検出され、その絶対値が大きいほどトーションバートルクTtbの大きさが大きくなるものとする。
転舵機構4は、ピニオン軸13と、転舵軸としてのラック軸14とを含むラックアンドピニオン機構からなる。ラック軸14の各端部には、タイロッド15およびナックルアーム(図示略)を介して転舵輪3が連結されている。ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端には、ピニオン16が連結されている。
ラック軸14は、車両の左右方向に沿って直線状に延びている。ラック軸14の軸方向の中間部には、ピニオン16に噛み合うラック17が形成されている。このピニオン16およびラック17によって、ピニオン軸13の回転がラック軸14の軸方向移動に変換される。ラック軸14を軸方向に移動させることによって、転舵輪3を転舵することができる。
ステアリングホイール2が操舵(回転)されると、この回転が、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して、ピニオン軸13に伝達される。そして、ピニオン軸13の回転は、ピニオン16およびラック17によって、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。
操舵補助機構5は、操舵補助力(アシストトルク)を発生するための電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを増幅して転舵機構4に伝達するための減速機19とを含む。減速機19は、ウォームギヤ20と、このウォームギヤ20と噛み合うウォームホイール21とを含むウォームギヤ機構からなる。減速機19は、伝達機構ハウジングとしてのギヤハウジング22内に収容されている。以下において、減速機19の減速比(ギヤ比)をNで表す場合がある。減速比Nは、ウォームホイール21の角速度ωwwに対するウォームギヤ20の角速度ωwgの比ωw/ωwwとして定義される。
ウォームギヤ20は、電動モータ18によって回転駆動される。また、ウォームホイール21は、出力軸9に一体回転可能に連結されている。
電動モータ18によってウォームギヤ20が回転駆動されると、ウォームホイール21が回転駆動され、ステアリングシャフト6にモータトルクが付与されるとともにステアリングシャフト6(出力軸9)が回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォームギヤ20を回転駆動することによって、電動モータ18による操舵補助や転舵輪3の転舵が可能となる。電動モータ18には、電動モータ18のロータの回転角を検出するための回転角センサ23が設けられている。
出力軸9(電動モータ18の駆動対象の一例)に加えられるトルクとしては、電動モータ18によるモータトルクと、モータトルク以外の外乱トルクとがある。モータトルク以外の外乱トルクTlcには、トーションバートルクTtb、路面負荷トルク(路面反力トルク)Trl、減速機19に発生する摩擦トルクT等が含まれる。
トーションバートルクTtbは、運転者によってステアリングホイール2に加えられる力や、ステアリング慣性によって発生する力等によって、ステアリングホイール2側から出力軸9に加えられるトルクである。
路面負荷トルクTrlは、タイヤに発生するセルフアライニングトルク、サスペンションやタイヤホイールアライメントによって発生する力、ラックアンドピニオン機構の摩擦力等によって、転舵輪3側からラック軸14を介して出力軸9に加えられるトルクである。
車両には、車両の進行方向前方の道路を撮影するCCD(Charge Coupled Device)カメラ25、自車位置を検出するためのGPS(Global Positioning System)26、道路形状や障害物を検出するためのレーダー27および地図情報を記憶した地図情報メモリ28が搭載されている。
CCDカメラ25、GPS26、レーダー27および地図情報メモリ28は、運転支援制御や自動運転制御を行うための上位ECU(ECU:Electronic Control Unit)201に接続されている。上位ECU201は、CCDカメラ25、GPS26およびレーダー27によって得られる情報および地図情報を元に、周辺環境認識、自車位置推定、経路計画等を行い、操舵や駆動アクチュエータの制御目標値の決定を行う。
この実施形態では、上位ECU201は、自動操舵のための目標自動操舵角θc,cmdaを設定する。この実施形態では、自動操舵制御は、例えば、目標軌道に沿って車両を走行させるための制御である。目標自動操舵角θc,cmdaは、車両を目標軌道に沿って自動走行させるための操舵角の目標値である。このような目標自動操舵角θc,cmdaを設定する処理は、周知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
上位ECU201によって設定される目標自動操舵角θc,cmdaは、車載ネットワークを介して、モータ制御用ECU202に与えられる。トルクセンサ12によって検出されるトーションバートルクTtb、回転角センサ23の出力信号は、モータ制御用ECU202に入力される。モータ制御用ECU202は、これらの入力信号および上位ECU201から与えられる情報に基づいて、電動モータ18を制御する。
図2は、モータ制御用ECU202の電気的構成を説明するためのブロック図である。
モータ制御用ECU202は、マイクロコンピュータ40と、マイクロコンピュータ40によって制御され、電動モータ18に電力を供給する駆動回路(インバータ回路)31と、電動モータ18に流れる電流(以下、「モータ電流I」という)を検出するための電流検出回路32とを備えている。
マイクロコンピュータ40は、CPUおよびメモリ(ROM、RAM、不揮発性メモリなど)を備えており、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能するようになっている。この複数の機能処理部には、アシスト制御部41と、自動操舵制御部42と、統合トルク演算部(統合制御量演算部)43と、トルク制御部(制御部)44と、実操舵角演算部45と、実自動操舵角演算部46とを含む。
アシスト制御部41は、手動操舵に必要なアシストトルクの目標値である目標アシストトルク(アシスト制御量)Tm,mdを設定する。アシスト制御部41は、トルクセンサ12によって検出されるトーションバートルクTtbに基づいて、目標アシストトルクTm,mdを設定する。トーションバートルクTtbに対する目標アシストトルクTm,mdの設定例は、図3に示されている。
目標アシストトルクTm,mdは、電動モータ18から左方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには正の値とされ、電動モータ18から右方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには負の値とされる。目標アシストトルクTm,mdは、トーションバートルクTtbの正の値に対しては正をとり、トーションバートルクTtbの負の値に対しては負をとる。そして、目標アシストトルクTm,mdは、トーションバートルクTtbの絶対値が大きくなるほど、その絶対値が大きくなるように設定される。
なお、アシスト制御部41は、トーションバートルクTtbに予め設定された定数を乗算することによって、目標アシストトルクTm,mdを演算してもよい。
図2に戻り、自動操舵制御部42は、上位ECU201から与えられる目標自動操舵角θc,cmdaと後述する実自動操舵角θc,adとを用いて、自動操舵に必要な目標自動操舵トルク(自動操舵制御量)Tm,adを設定する。自動操舵制御部42の詳細については後述する。
統合トルク演算部43は、目標アシストトルクTm,mdに目標自動操舵トルクTm,adを加算することによって、目標統合トルク(統合制御量)Tm,maを演算する。
トルク制御部44は、電動モータ18のモータトルクが目標統合トルクTm,maに近づくように駆動回路31を駆動する。トルク制御部44の詳細については後述する。
実操舵角演算部45は、回転角センサ23の出力信号に基づいて、出力軸9の回転角θc,maを演算する。具体的には、実操舵角演算部45は、回転角演算部45Aと減速比除算部45Bとを含む。回転角演算部45Aは、回転角センサ23の出力信号に基づいて、電動モータ18のロータ回転角θm,maを演算する。減速比除算部45Bは、回転角演算部45Aによって演算されるロータ回転角θm,maを減速機19の減速比Nで除算することにより、ロータ回転角θm,maを出力軸9の回転角(実操舵角)θc,maに換算する。
実操舵角θc,maは、トーションバートルクTtbおよび目標アシストトルクTm,mdに基づく手動操舵分の操舵角(以下、実手動操舵角θc,mdという)と、目標自動操舵トルクTm,adに基づく自動操舵分の操舵角(以下、実自動操舵角θc,adという)とを含んでいる。
実自動操舵角演算部46は、トーションバートルクTtbと目標アシストトルクTm,mdと実操舵角θc,maとに基づいて、実自動操舵角θc,adを演算する。具体的には、実自動操舵角演算部46は、実手動操舵角演算部46Aと減算部46Bとを含む。実手動操舵角演算部46Aは、実手動操舵角θc,mdを演算する。実手動操舵角演算部46Aは、この実施形態では、電動パワーステアリングシステム1のリファレンスモデル(リファレンスEPSモデル)を用いて、実手動操舵角θc,mdを演算する。
図4は、実手動操舵角演算部46Aで用いられるリファレンスEPSモデルの一例を示す模式図である。
このリファレンスEPSモデルは、ロアコラムを含む単一慣性モデルである。ロアコラムは、出力軸9およびウォームホイール21に対応する。図4において、Jは、ロアコラムの慣性であり、θはロアコラムの回転角であり、Ttbは、トーションバートルクである。このリファレンスEPSモデルは、トーションバートルクTtbと、目標アシストトルクTm,mdに基づき電動モータ18から出力軸9に作用するトルクN・Tm,mdと、路面負荷トルクTrlとがロアコラムに与えられたときのロアコラムの回転角θを生成(推定)するためのモデルである。路面負荷トルクTrlは、ばね定数kおよび粘性減衰係数cを用いて、次式(1)で表される。
rl=-k・θ-c(dθ/dt) …(1)
この実施形態におけるばね定数kおよび粘性減衰係数cは、予め実験・解析等で求められた所定値が設定されている。
リファレンスEPSモデルの運動方程式は、次式(2)で表される。
・dθ/dt=Ttb+N・Tm,md-k・θ-c(dθ/dt)…(2)
実手動操舵角演算部46Aは、式(2)の微分方程式を解くことにより、ロアコラムの回転角θを演算し、得られた回転角θを実手動操舵角θc,mdとして設定する。
図2に戻り、減算部46Bは、実操舵角演算部45によって演算される実操舵角θc,maから実手動操舵角演算部46Aによって演算される実手動操舵角θc,mdを減算することによって、実自動操舵角θc,adを演算する。この実自動操舵角θc,adが、自動操舵制御部42に与えられる。
以下、自動操舵制御部42およびトルク制御部44について詳しく説明する。まず、自動操舵制御部42について説明する。
図5は、自動操舵制御部42の構成を示すブロック図である。
自動操舵制御部42は、目標自動操舵角θc,cmdaと実自動操舵角θc,adとを用いて、目標自動操舵トルクTm,adを演算する。自動操舵制御部42は、ローパスフィルタ(LPF)61と、フィードバック制御部62と、フィードフォワード制御部63と、外乱トルク推定部64と、トルク加算部65と、外乱トルク補償部66と、第1減速比除算部67と、減速比乗算部68とを含む。
減速比乗算部68は、第1減速比除算部67によって演算される目標自動操舵トルクTm,adに減速機19の減速比Nを乗算することにより、目標自動操舵トルクTm,adを、出力軸9(ウォームホイール21)に作用する目標自動出力軸トルクN・Tm,adに換算する。
ローパスフィルタ61は、目標自動操舵角θc,cmdaに対してローパスフィルタ処理を行う。ローパスフィルタ処理後の目標自動操舵角θc,cmdは、フィードバック制御部62およびフィードフォワード制御部63に与えられる。
フィードバック制御部62は、外乱トルク推定部64によって演算される実自動操舵角推定値^θc,adを、ローパスフィルタ処理後の目標自動操舵角θc,cmdに近づけるために設けられている。フィードバック制御部62は、角度偏差演算部62AとPD制御部62Bとを含む。角度偏差演算部62Aは、目標自動操舵角θc,cmdと実自動操舵角推定値^θc,adとの偏差Δθc(=θc,cmd-^θc,ad)を演算する。なお、角度偏差演算部62Aは、目標自動操舵角θc,cmdと、実自動操舵角演算部46(図2参照)によって演算される実自動操舵角θc,adとの偏差(θc,cmd-θc,ad)を、角度偏差Δθとして演算してもよい。
PD制御部62Bは、角度偏差演算部62Aによって演算される角度偏差Δθに対してPD演算(比例微分演算)を行うことにより、フィードバック制御トルクTfbを演算する。フィードバック制御トルクTfbは、トルク加算部65に与えられる。
フィードフォワード制御部63は、電動パワーステアリングシステム1の慣性による応答性の遅れを補償して、制御の応答性を向上させるために設けられている。フィードフォワード制御部63は、角加速度演算部63Aと慣性乗算部63Bとを含む。角加速度演算部63Aは、目標自動操舵角θc,cmdを2階微分することにより、目標角加速度dθc,cmd/dtを演算する。
慣性乗算部63Bは、角加速度演算部63Aによって演算された目標角加速度dθc,cmd/dtに、電動パワーステアリングシステム1の慣性Jを乗算することにより、フィードフォワード制御トルクTff(=J・dθc,cmd/dt)を演算する。慣性Jは、例えば、後述する電動パワーステアリングシステム1の物理モデル(図6参照)から求められる。フィードフォワード制御トルクTffは、慣性補償値として、トルク加算部65に与えられる。
トルク加算部65は、フィードバック制御トルクTfbにフィードフォワード制御トルクTffを加算することにより、目標基本トルク(Tfb+Tff)を演算する。
外乱トルク推定部64は、主として、電動モータ18の駆動対象に作用するモータトルク以外の外乱トルクTlcに含まれる自動操舵分の外乱トルクTlc,adの推定値である自動外乱トルク推定値^Tlc,adを演算するために設けられている。自動操舵分の外乱トルクTlc,adとは、目標自動操舵トルクTm,adに基づく自動操舵制御のみが行われていると仮定した場合に、電動モータ18の駆動対象(プラント)に外乱として発生するモータトルク以外のトルクをいう。
目標自動操舵トルクTm,adに基づく自動操舵制御のみが行われていると仮定した場合には、プラントの目標値は目標自動出力軸トルクN・Tm,ad(=Tc,ad)となり、プラントの出力は実自動操舵角θc,adとなる。そこで、外乱トルク推定部64は、目標自動出力軸トルクN・Tm,ad(=Tc,ad)と実自動操舵角θc,adとに基づいて、自動外乱トルクTlc,adと、実自動操舵角θc,adと、実自動操舵角θc,adの微分値(角速度)dθc,ad/dtとを推定する。以下において、Tlc,ad、θおよびdθc,ad/dtの推定値を、それぞれ^Tlc,ad、^θc,adおよび^dθc,ad/dtで表すことにする。外乱トルク推定部64の詳細については、後述する。
外乱トルク推定部64によって演算された自動外乱トルク推定値^Tlc,adは、自動外乱トルク補償値として外乱トルク補償部66に与えられる。外乱トルク推定部64によって演算された実自動操舵角推定値^θc,adは、角度偏差演算部62Aに与えられる。
外乱トルク補償部66は、目標基本トルク(Tfb+Tff)から自動外乱トルク推定値^Tlc,adを減算することにより、目標自動出力軸トルクTc,ad(=Tfb+Tff-^Tlc,ad)を演算する。これにより、自動外乱トルクが補償された目標自動出力軸トルクTc,ad(出力軸9に対する目標トルク)が得られる。
目標自動出力軸トルクTc,adは、第1減速比除算部67に与えられる。第1減速比除算部67は、目標自動出力軸トルクTc,adを減速比Nで除算することにより、目標自動操舵トルクTm,ad(電動モータ18に対する目標トルク)を演算する。この目標自動操舵トルクTm,adが、統合トルク演算部43(図2参照)に与えられる。
外乱トルク推定部64について詳しく説明する。外乱トルク推定部64は、例えば、図6に示す電動パワーステアリングシステム1の物理モデル101を使用して、自動外乱トルク推定値^Tlc,ad、実自動操舵角推定値^θc,adおよび角速度推定値^dθc,ad/dtを演算する、外乱オブザーバから構成されている。ただし、図6は、目標自動操舵トルクTm,adに基づく自動操舵制御のみが行われていると仮定した場合の物理モデルを示している。
この物理モデル101は、出力軸9および出力軸9に固定されたウォームホイール21を含むプラント(モータ駆動対象の一例)102を含む。プラント102には、トーションバー10の捩じれトルクであるトーションバートルクTtbが与えられるとともに、転舵輪3側から路面負荷トルクTrl,adが与えられる。さらに、プラント102には、ウォームギヤ20を介してモータから目標自動出力軸トルクN・Tm,adが与えられるとともに、ウォームホイール21とウォームギヤ20との間の摩擦によって摩擦トルクTf,adが与えられる。
プラント102の慣性をJとすると、物理モデル101の慣性についての運動方程式は、次式(3)で表される。
Figure 0007194340000001
θc,ad/dtは、プラント102の角加速度である。Nは、減速機19の減速比である。Tlc,adは、プラント102に与えられる自動外乱トルクを示している。この実施形態では、自動外乱トルクTlc,adは、トーションバートルクTtbと路面負荷トルクTrl,adと摩擦トルクTf,adとの和として示されているが、実際には、自動外乱トルクTlc,adはこれら以外のトルクを含んでいる。
図6の物理モデル101に対する状態方程式は、次式(4)で表わされる。
Figure 0007194340000002
前記式(4)において、xは、状態変数ベクトルである。前記式(4)において、u1は、既知入力ベクトルである。前記式(4)において、u2は、未知入力ベクトルである。前記式(4)において、yは、出力ベクトルである。前記式(4)において、Aは、システム行列である。前記式(4)において、B1は、第1入力行列である。前記式(4)において、B2は、第2入力行列である。前記式(4)において、Cは、出力行列である。前記式(4)において、Dは、直達行列である。
前記状態方程式を、未知入力ベクトルu2を状態の1つとして含めた系に拡張する。拡張系の状態方程式(拡張状態方程式)は、次式(5)で表される。
Figure 0007194340000003
前記式(5)において、xは、拡張系の状態変数ベクトルであり、次式(6)で表される。
Figure 0007194340000004
前記式(5)において、Aは、拡張系のシステム行列である。前記式(5)において、Bは、拡張系の既知入力行列である。前記式(5)において、Cは、拡張系の出力行列である。
前記式(5)の拡張状態方程式から、次式(7)の方程式で表される外乱オブザーバ(拡張状態オブザーバ)が構築される。
Figure 0007194340000005
式(7)において、^xはxの推定値を表している。また、Lはオブザーバゲインである。また、^yはyの推定値を表している。^xは、次式(8)で表される。
Figure 0007194340000006
式(8)において、^θc,adは実自動操舵角θc,adの推定値であり、^dθc,ad/dtは角速度dθc,ad/dtの推定値であり、^Tlc,adは自動外乱トルクTlc,adの推定値である。
外乱トルク推定部64は、前記式(7)の方程式に基づいて状態変数ベクトル^xを演算する。
図7は、外乱トルク推定部64の構成を示すブロック図である。
外乱トルク推定部64は、入力ベクトル入力部81と、出力行列乗算部82と、第1加算部83と、ゲイン乗算部84と、入力行列乗算部85と、システム行列乗算部86と、第2加算部87と、積分部88と、状態変数ベクトル出力部89とを含む。
減速比乗算部68(図5参照)によって演算される目標自動出力軸トルクN・Tm,ad(=Tc,ad)は、入力ベクトル入力部81に与えられる。入力ベクトル入力部81は、入力ベクトルu1を出力する。
積分部88の出力が状態変数ベクトル^x(前記式(8)参照)となる。演算開始時には、状態変数ベクトル^xとして初期値が与えられる。状態変数ベクトル^xの初期値は、たとえば0である。
システム行列乗算部86は、状態変数ベクトル^xにシステム行列Aを乗算する。出力行列乗算部82は、状態変数ベクトル^xに出力行列Cを乗算する。
第1加算部83は、実自動操舵角θc,adである出力ベクトルyから、出力行列乗算部82の出力(C・^x)を減算する。つまり、第1加算部83は、出力ベクトルyと出力ベクトル推定値^y(=C・^x)との差(y-^y)を演算する。ゲイン乗算部84は、第1加算部83の出力(y-^y)にオブザーバゲインL(前記式(7)参照)を乗算する。
入力行列乗算部85は、入力ベクトル入力部81から出力される入力ベクトルu1に入力行列Bを乗算する。第2加算部87は、入力行列乗算部85の出力(B・u1)と、システム行列乗算部86の出力(A・^x)と、ゲイン乗算部84の出力(L(y-^y))とを加算することにより、状態変数ベクトルの微分値d^x/dtを演算する。積分部88は、第2加算部87の出力(d^x/dt)を積分することにより、状態変数ベクトル^xを演算する。状態変数ベクトル出力部89は、状態変数ベクトル^xに基づいて、自動外乱トルク推定値^Tlc,ad、実自動操舵角推定値^θc,adおよび角速度推定値d^θc,ad/dtを演算する。
前述の拡張状態オブザーバの代わりに、プラントの逆モデルとローパスフィルタとから構成される外乱オブザーバを用いてもよい。この場合、プラントの運動方程式は、前述のように式(3)で表される。
したがって、プラントの逆モデルは、次式(9)となる。
Figure 0007194340000007
プラントの逆モデルを用いた外乱オブザーバへの入力は、J・dθc,ad/dtおよびN・Tm,adであり、実操舵角θの2階微分値を用いるため、回転角センサ23のノイズの影響を大きく受ける。これに対して、前述の拡張状態オブザーバでは、積分型で外乱トルクを推定するため、微分によるノイズ影響を低減できるという利点がある。
次に、トルク制御部44について説明する。
図8は、トルク制御部44の構成を示すブロック図である。
トルク制御部44(図2参照)は、目標モータ電流演算部91と、電流偏差演算部92と、PI制御部93と、PWM(Pulse Width Modulation)制御部94とを含む。
目標モータ電流演算部91は、統合トルク演算部43(図2参照)によって演算された目標統合トルクTm,maを電動モータ18のトルク定数Kで除算することにより、目標モータ電流Icmdを演算する。
電流偏差演算部92は、目標モータ電流演算部91によって得られた目標モータ電流Icmdと電流検出回路32によって検出されたモータ電流Iとの偏差ΔI(=Icmd-I)を演算する。
PI制御部93は、電流偏差演算部92によって演算された電流偏差ΔIに対するPI演算(比例積分演算)を行うことにより、電動モータ18に流れるモータ電流Iを目標モータ電流Icmdに導くための駆動指令値を生成する。PWM制御部94は、前記駆動指令値に対応するデューティ比のPWM制御信号を生成して、駆動回路31に供給する。これにより、駆動指令値に対応した電力が電動モータ18に供給される。
前述の実施形態では、実自動操舵角演算部46によって、実操舵角θc,maに含まれる自動操舵制御による操舵角である実自動操舵角θc,adが演算される。目標自動操舵トルクTm,ad(自動操舵制御量)を設定する際に用いられる実自動操舵角θc,adに手動操舵に基づく操舵角(手動操舵およびアシスト制御による操舵角)が含まれていないので、自動操舵制御中に手動操舵が行われる場合であっても、適正な自動操舵制御量が設定され、適切な自動操舵制御を行うことができる。
また、目標自動操舵トルクTm,adに目標アシストトルクTm,mdを加算して演算された目標統合トルクTm,maに基づいて電動モータ18を制御することにより、自動操舵制御主体での操舵制御を行いながら手動操舵に応じたアシスト制御を実現できる。これにより、自動操舵制御と、手動操舵に応じたアシスト制御御との共存が可能となり、双方間での移行をシームレスに行うことができる。
また、前述の実施形態では、外乱トルク推定部64は、目標自動出力軸トルクTc,ad(N・Tm,ad)と実自動操舵角θc,adとに基づいて、自動外乱トルクTlc,adの推定値^Tlc,adを演算している。そして、外乱トルク補償部66は、この推定値^Tlc,adを用いて、目標基本トルク(Tfb+Tff)を補正している。つまり、自動操舵制御部42は、自動操舵分の外乱トルクを補償するが、実手動操舵角θc,mdを発生させるトルクは補償しない。これにより、自動操舵制御中においても手動操舵に応じたアシスト制御を行うことが可能となる。
以上のように、前述の実施形態では、手動操舵に応じたアシスト制御と自動操舵制御とが、お互いの安定性や動作に影響を及ぼすことなく、同じシステムにおいて同時に動作できるようになる。
図9は、モータ制御用ECUの第1変形例を示すブロック図である。図9において、前述の図2の各部に対応する部分には、図2と同じ符号を付して示す。
以下において、目標自動操舵トルクTm,adのみに基づいて電動モータ18が制御される操舵モードを自動操舵モードといい、目標アシストトルクTm,mdのみに基づいて電動モータ18が制御される操舵モードを手動操舵モードということにする。
図9のモータ制御用ECU202Aでは、自動操舵制御部42によって設定される目標自動操舵トルクTm,adに対して重み付け処理を行う重み付け部111が設けられている点が、図2のモータ制御用ECU202と異なっている。重み付け部111は、「本発明の第1の重み付け部」の一例である。
重み付け部111は、自動操舵制御部42と統合トルク演算部43との間に設けられている。重み付け部111は、実手動操舵角演算部46Aによって演算される実手動操舵角θc,mdに応じて、目標自動操舵トルクTm,adに対して重み付け処理を行う。
具体的には、重み付け部111は、実手動操舵角θc,mdに基づいて重みWadを設定した後、自動操舵制御部42によって設定される目標自動操舵トルクTm,adに重みWadを乗算する。そして、重み付け部111は、乗算値Wad・Tm,adを、重み付け処理後の目標自動操舵トルクTm,ad’として統合トルク演算部43に与える。
統合トルク演算部43は、アシスト制御部41によって設定される目標アシストトルクTm,mdに、重み付け部111による重み付け処理後の目標自動操舵トルクTm,ad’を加算することにより、目標統合トルクTm,maを演算する。
重み付け部111によって設定される重みWadについて説明する。実手動操舵角θc,mdに対する重みWadの設定例は、図10に示されている。重みWadは、実手動操舵角θc,mdに応じて、0~1.0の範囲内の値に設定される。重みWadは、実手動操舵角θc,mdが零のときに1.0に設定される。また、重みWadは、実手動操舵角θc,mdの絶対値が所定値E(ただし、E>0)以上のときに零に設定される。そして、重みWadは、実手動操舵角θc,mdの絶対値が0~Eの範囲内において、実手動操舵角θc,mdの絶対値の増加に伴って非線形に漸減し、実手動操舵角θc,mdの絶対値の低下に伴って非線形に漸増するように設定される。所定値Eは、予め実験・解析等により設定されている。
なお、重みWadは、実手動操舵角θc,mdの絶対値が0~Eの範囲内において、実手動操舵角θc,mdの絶対値の増加に伴って線形に漸減し、実手動操舵角θc,mdの絶対値の低下に伴って線形に漸増するように設定されてもよい。
このモータ制御用ECU202Aでは、実手動操舵角θc,mdが零であるときには、自動操舵制御部42によって設定される目標自動操舵トルクTm,adがそのまま統合トルク演算部43に与えられる。実手動操舵角θc,mdが零である場合には、目標アシストトルクTm,mdはほぼ零であると考えられる。したがって、実手動操舵角θc,mdが零である場合には、実質的に目標自動操舵トルクTm,adのみに基づいて電動モータ18が制御されるので、操舵モードは自動操舵モードとなる。
一方、実手動操舵角θc,mdの絶対値が所定値E以上であるときには、目標自動操舵トルクTm,adは零となる。この場合には、目標アシストトルクTm,mdのみに基づいて電動モータ18が制御されるので、操舵モードは手動操舵モードとなる。
つまり、このモータ制御用ECU202Aでは、操舵モードを、目標自動操舵トルクTm,adのみに基づいて電動モータ18が制御される自動操舵モードに設定したり、目標アシストトルクTm,mdのみに基づいて電動モータ18が制御される手動操舵モードに設定したりすることが可能となる。自動操舵モードと手動操舵モードとの間の切り替えは、トーションバートルクTtbおよび目標アシストトルクTm,mdを用いて算出される実手動操舵角θc,mdに基づいて行われるので、運転者のステアリングホイール操作によってこれらの操舵モード間の切り替えを行うことが可能である。
また、自動操舵モードから手動操舵モードへの切り替え時には目標自動操舵トルクTm,adの絶対値が零まで漸減され、手動操舵モードから自動操舵モードへの切り替え時には目標自動操舵トルクTm,adの絶対値が零から漸増される。このため、このモータ制御用ECU202Aでは、自動操舵モードと手動操舵モードとの間の切り替えを滑らかに行うことが可能となる。
なお、第1変形例では、実手動操舵角θc,mdに応じて、目標自動操舵トルクTm,adに対して重み付け処理を行ったが、本発明はこのような実施態様に限定されない。例えば、トーションバートルクTtbに応じて、目標自動操舵トルクTm,adに対して重み付け処理を行ってもよい。具体的には、トルクセンサ12で検出されたトーションバートルクTtbを重み付け部111に入力し、図10の横軸をトーションバートルクTtbとしたグラフから重みWadを設定すれば第1変形例と同様の効果を奏することができる。
図11は、モータ制御用ECUの第2変形例を示すブロック図である。図11において、前述の図2の各部に対応する部分には、図2と同じ符号を付して示す。
図11のモータ制御用ECU202Bでは、第1、第2および第3モードスイッチ131,132,133からのモード設定信号が入力される点と、第1重み付け部112および第2重み付け部113が設けられている点とが、図2のモータ制御用ECU202と異なっている。
第1重み付け部112は、「本発明の第5の重み付け部」の一例であり、第2重み付け部113は、「本発明の第6の重み付け部」の一例である。
第1モードスイッチ131は、運転者によってオンされたときに、操舵モードを通常操舵モードに設定するための通常操舵モード設定信号S1を出力する。通常操舵モードとは、図2のモータ制御用ECU202と同様に、目標アシストトルクTm,mdおよび目標自動操舵トルクTm,adに基づいて電動モータ18が制御されるモードである。
第2モードスイッチ132は、運転者によってオンされたときに、操舵モードを自動操舵モードに設定するための自動操舵モード設定信号S2を出力する。
第3モードスイッチ133は、運転者によってオンされたときに、操舵モードを手動操舵モードに設定するための手動操舵モード設定信号S3を出力する。
各モード設定信号S1,S2,S3は、第1および第2重み付け部112,113に与えられる。
第1重み付け部112は、自動操舵制御部42と統合トルク演算部43との間に設けられている。第1重み付け部112は、入力されるモード設定信号S1,S2,S3に応じて、目標自動操舵トルクTm,adに対して重み付け処理を行う。
具体的には、第1重み付け部112は、モード設定信号S1,S2,S3のうちのいずれかが入力されたときには、まず、現在の操舵モードおよび入力されたモード設定信号に応じて、第1重みWadを設定する。次に、第1重み付け部112は、自動操舵制御部42によって設定される目標自動操舵トルクTm,adに第1重みWadを乗算する。そして、第1重み付け部112は、乗算値Wad・Tm,adを、重み付け処理後の目標自動操舵トルクTm,ad’として統合トルク演算部43に与える。
第2重み付け部113は、入力されるモード設定信号S1,S2,S3に応じて、トルクセンサ12によって検出されたトーションバートルクTtbに対して、重み付け処理を行う。
具体的には、第2重み付け部113は、モード設定信号S1,S2,S3のうちのいずれかが入力されたときには、まず、現在の操舵モードおよび入力されたモード設定信号に応じて、第2重みWmdを設定する。次に、第2重み付け部113は、トルクセンサ12によって検出されたトーションバートルクTtbに第2重みWmdを乗算する。そして、第2重み付け部113は、乗算値Wmd・Ttbを、重み付け処理後のトーションバートルクTtb’としてアシスト制御部41および実手動操舵角演算部46Aに与える。
この第2変形例では、アシスト制御部41は、第2重み付け処理後のトーションバートルクTtb’に基づいて目標アシストトルクTm,mdを設定する。また、実自動操舵角演算部46は、第2重み付け処理後のトーションバートルクTtb’と、アシスト制御部41によって設定される目標アシストトルクTm,mdと、実操舵角θc,maとに基づいて、実自動操舵角θc,adを演算する。また、自動操舵制御部42は、目標自動操舵角θc,cmdaと、実自動操舵角演算部46によって演算される実自動操舵角θc,adとを用いて、目標自動操舵トルクTm,adを設定する。
統合トルク演算部43は、アシスト制御部41によって設定される目標アシストトルクTm,mdと、重み付け処理後の目標自動操舵トルクTm,adとを加算して、目標統合トルクTm,maを演算する。
この第2変形例では、操舵モードが通常操舵モードに設定されている場合には、第1重みWadおよび第2重みWmdは1.0となる。操舵モードが自動操舵モードに設定されている場合には、第1重みWadが1.0となり、第2重みWmdが零となる。操舵モードが手動操舵モードに設定されている場合には、第1重みWadが零となり、第2重みWmdが1.0となる。つまり、このモータ制御用ECU202Bでは、運転者によるモードスイッチ131,132,133の操作によって、通常操舵モードと自動操舵モードと手動操舵モードとの間で操舵モードの切り替えを行うことが可能となる。
操舵モードの切り替えに伴う第1重みWadおよび第2重みWmdの設定例が、図12および図13にそれぞれ示されている。図12では、各モード設定信号S1,S2,S3の入力時(時点t1)から所定時間Tが経過する時点t2までに、第1重みWadが零から1.0まで漸増する状態が折れ線L1で示され、1.0から零まで漸減する状態が折れ線L2で示されている。また図13では、時点t1から時点t2までに、第2重みWmdが零から1.0まで漸増する状態が折れ線L3で示され、1.0から零まで漸減する状態が折れ線L4で示されている。これにより、重み付け処理後の自動操舵指令値θadac’および重み付け処理後のトーションバートルクTtb’のそれぞれの絶対値が漸増または漸減されることになり、操舵モード間の切り替えが滑らかに行われる。
第1重みWadおよび第2重みWmdを零と1.0との間で切り替えるのに要する時間Tは、予め実験・解析等で求められた所定値が設定されている。また、第1重みWadおよび第2重みWmdとで、零と1.0との間で切り替えるのに要する時間Tが異なるように設定してもよい。また、第1重みWadおよび第2重みWmdは、線形ではなく、非線形に漸増・漸減するように設定されてもよい。
この第2変形例(後述する第3変形例においも同じ)においては、操舵モードの変更を伴わないモードスイッチ131,132,133の操作が行われても、その操作は無効とされるものとする。また、この第2変形例(後述する第3変形例においも同じ)においては、各モードスイッチ131,132,133が操作されてから所定時間Tが経過するまでに、いずれかのモードスイッチ131,132,133が操作されたとしても、その操作は無効とされるものとする。
なお、運転者がステアリングホイール2を把持したか解放したかに応じて、自動操舵モード設定信号S2または手動操舵モード設定信号S3を発生させるようにしてもよい。具体的には、図11に二点鎖線で示すように、運転者がステアリングホイール2を把持したか解放したかを判定するためのハンズオンオフ判定部121を設ける。ハンズオンオフ判定部121としては、ステアリングホイール2に設けられたタッチセンサ(図示せず)の出力信号に基づいて運転者がステアリングホイール2を把持したか解放したかを判定するもの、車内に設けられたカメラ(図示せず)の撮像画像に基づいて運転者がステアリングホイール2を把持したか解放したかを判定するもの等を用いることができる。なお、ハンズオンオフ判定部121としては、運転者がステアリングホイール2を把持したか解放したかを判定できるものであれば、前述の構成以外のものを用いることができる。
ハンズオンオフ判定部121は、運転者がステアリングホイール2を把持していない状態(解放状態)から把持した状態(把持状態)に変化したときには、手動操舵モード設定信号S3を出力する。一方、ハンズオンオフ判定部121は、把持状態から解放状態に変化したときには、自動操舵モード設定信号S2を出力する。
なお、このようなハンズオンオフ判定部121を設ける場合には、自動操舵モードと手動操舵モードとの切り替えが、ハンズオンオフ判定部121に基づき行われる動作モードと、第2、第3モードスイッチ132,133に基づき行われる動作モードとを運転者が切り替えられるようにすることが好ましい。
図14は、モータ制御用ECUの第3変形例を示すブロック図である。図14において、前述の図11の各部に対応する部分には、図11と同じ符号を付して重複する説明を省略する。
図14のモータ制御用ECU202Cでは、第2重み付け部113の代わりに第3および第4重み付け部115,116が設けられている点が、図11のモータ制御用ECU202Bと異なっており、各モード設定信号S1,S2,S3は、第1,第3,第4重み付け部112,115,116のそれぞれに与えられる。
第1重み付け部112は、「本発明の第7の重み付け部」の一例であり、第3重み付け部115は、「本発明の第8の重み付け部」の一例であり、第4重み付け部116は、「本発明の第9の重み付け部」の一例である。
第3重み付け部115は、アシスト制御部41と統合トルク演算部43との間に設けられている。第3重み付け部115は、入力されるモード設定信号S1,S2,S3に応じて、アシスト制御部41によって設定される目標アシストトルクTm,mdに対して重み付け処理を行う。
具体的には、第3重み付け部115は、まず、入力されたモード設定信号S1,S2,S3に応じて、第3重みWadxを設定する。次に、第3重み付け部115は、アシスト制御部41によって設定される目標アシストトルクTm,mdに第3重みWadxを乗算する。そして、第3重み付け部115は、乗算値Wadx・Tm,mdを重み付け処理後の目標アシストトルクTm,md’として統合トルク演算部43に与える。
第4重み付け部116は、実手動操舵角演算部46Aと減算部46Bとの間に設けられている。第4重み付け部116は、入力されるモード設定信号S1,S2,S3に応じて、実手動操舵角演算部46Aによって演算される実手動操舵角θc,mdに対して重み付け処理を行う。
具体的には、第4重み付け部116は、まず、入力されたモード設定信号S1,S2,S3に応じて、第4重みWadyを設定する。次に、第4重み付け部116は、実手動操舵角演算部46Aによって演算される実手動操舵角θc,mdに第4重みWadyを乗算する。そして、第4重み付け部116は、乗算値Wady・θc,mdを重み付け処理後の実手動操舵角θc,md’として減算部46Bに与える。
この第3変形例では、減算部46Bは、実操舵角θc,maから重み付け処理後の実手動操舵角θc,md’を減算することによって、実自動操舵角θc,adを演算する。また、統合トルク演算部43は、重み付け処理後の自動操舵指令値θadac’と重み付け処理後の目標アシストトルクTm,md’とを加算することによって、目標統合トルクTm,maを演算する。
この第3変形例では、第4重みWadyは第3重みWadxと同じ値に設定されるので、以下においては、第3重みWadxおよび第4重みWadyを、Wadで表すことにする。
この第3変形例では、操舵モードが通常操舵モードに設定されている場合には、第1重みWadならびに第3および第4重みWmdは1.0となる。操舵モードが自動操舵モードに設定されている場合には、第1重みWadが1.0となり、第3および第4重みWmdが零となる。操舵モードが手動操舵モードに設定されている場合には、第1重みWadが零となり、第3および第4重みWmdが1.0となる。したがって、モータ制御用ECU202Cでは、第2変形例と同様に、運転者によるモードスイッチ131,132,133の操作によって、通常操舵モードと自動操舵モードと手動操舵モードとの間で操舵モードの切り替えを行うことが可能となる。なお、操舵モードの切り替えに伴う第3および第4重みWmdの設定は、図13に示された第2重みWmdの設定例と同様に実施することが好ましい。
これにより、重み付け処理後の目標自動操舵トルクTm,ad’ の絶対値、重み付け処理後の目標アシストトルクTm,md’の絶対値および重み付け処理後の実手動操舵角θc,md’ の絶対値のそれぞれが漸増または漸減されることになるため、操舵モード間の切り替えが滑らかに行われる。
なお、第2変形例と同様に、運転者がステアリングホイール2を把持したか解放したかに応じて、自動操舵モード設定信号S2または手動操舵モード設定信号S3を発生させるようにしてもよい。具体的には、図14に二点鎖線で示すように、図11で説明したと同様のハンズオンオフ判定部121を設ければよい。
図15は、モータ制御用ECUの第4変形例を示すブロック図である。図15において、前述の図2の各部に対応する部分には、図2と同じ符号を付して重複する説明を省略する。
図15のモータ制御用ECU202Dでは、運転可否判定部142と重み付け部117が設けられている点が、図2のモータ制御用ECU202と異なっている。重み付け部117は、「本発明の第2の重み付け部」の一例である。
運転可否判定部142は、例えば、車内に設けられた車載カメラ141によって撮像される運転者の映像に基づいて、運転者が運転を行ってはいけない状態であるか否かを判定する。例えば、運転可否判定部142は、運転者が居眠りをしている可能性が高いと判定したときに、運転者が運転を行ってはいけない状態であると判定する。
運転可否判定部142は、運転者が運転を行ってはいけない状態であると判定したときには、運転禁止信号S4を出力する。運転禁止信号S4は、重み付け部117に与えられる。
重み付け部117は、運転可否判定部142から与えられる運転禁止信号S4に応じて、トルクセンサ12によって検出されたトーションバートルクTtbに対して、重み付け処理を行う。
具体的には、重み付け部117は、運転禁止信号S4が入力されると、まず重みWmdを設定する。次に、重み付け部117は、トルクセンサ12によって検出されるトーションバートルクTtbに重みWmdを乗算する。そして、重み付け部117は、乗算値Wmd・Ttbを、重み付け処理後のトーションバートルクTtb’としてアシスト制御部41および実手動操舵角演算部46Aに与える。
重みWmdは、例えば、前述の図13の折れ線L4に示す特性に従って設定される。つまり、運転禁止信号S4が入力された時点t1から所定時間Tが経過する時点t2まで、重みWmdは1.0から零まで漸減する。そして、時点t2以降においては、重みWmdは零を維持する。
したがって、運転可否判定部142からの運転禁止信号S4が重み付け部117に入力されたときには、重み付け処理後のトーションバートルクTtb’の絶対値が漸減し、所定時間Tの経過後には零となる。そして、それ以降においては、重み付け処理後のトーションバートルクTtb’は零を維持する。これにより、操舵モードが自動操舵モードとなるので、その後において、運転者がステアリング操作を行ったとしても、当該ステアリング操作はモータ制御に反映されなくなる。これにより、運転者が運転を行っていけない状態にあるときに、運転者のステアリング操作に基づいて電動モータ18が制御されるのを回避することができる。
なお、この第4変形例において、自動操舵モードを通常操舵モードに戻すためのモードスイッチを設けることが好ましい。
図16は、モータ制御用ECUの第5変形例を示すブロック図である。図16において、前述の図15の各部に対応する部分には、図15と同じ符号を付して重複する説明を省略する。
図16のモータ制御用ECU202Eでは、重み付け部117に代わって、第5重み付け部118および第6重み付け部119が設けられている点が、図15のモータ制御用ECU202Dと異なっている。なお、運転可否判定部142が出力する運転禁止信号S4は、第5および第6重み付け部118,119に与えられる。
第5重み付け部118は、「本発明の第3の重み付け部」の一例であり、第6重み付け部119は、「本発明の第4の重み付け部」の一例である。
第5重み付け部118は、アシスト制御部41と統合トルク演算部43との間に設けられている。第5重み付け部118は、運転禁止信号S4が入力されると、まず、第5重みWmdxを設定する。次に、第5重み付け部118は、アシスト制御部41によって設定される目標アシストトルクTm,mdに第5重みWmdxを乗算する。そして、第5重み付け部118は、乗算値Wmdx・Tm,mdを、重み付け処理後の目標アシストトルクTm,md’として統合トルク演算部43に与える。
第6重み付け部119は、実手動操舵角演算部46Aと減算部46Bとの間に設けられている。第6重み付け部119は、運転禁止信号S4が入力されると、まず、第6重みWmdyを設定する。次に、第6重み付け部119は、実手動操舵角演算部46Aによって演算される実手動操舵角θc,mdに第6重みWmdyを乗算する。そして、第6重み付け部119は、乗算値Wmdy・θc,mdを、重み付け処理後の実手動操舵角θc,md’として減算部46Bに与える。
この実施形態では、第6重みWmdyは第5重みWmdxと同じ値に設定されるので、以下においては、第5重みWmdxおよび第6重みWmdyをWmdで表すことにする。重みWmdは、第4変形例と同様に、例えば、前述の図13の折れ線L4に示す特性に従って設定される。
したがって、運転可否判定部132からの運転禁止信号S4が重み付け部117に入力されたときには、重み付け処理後の目標アシストトルクTm,md’ の絶対値および重み付け処理後の実手動操舵角θc,md’ の絶対値が漸減し、所定時間Tの経過後には零となる。そして、それ以降においては、重み付け処理後の目標アシストトルクTm,md’ および重み付け処理後の実手動操舵角θc,md’は零を維持する。
これにより、操舵モードが自動操舵モードとなるので、その後において、運転者がステアリング操作を行ったとしても、当該ステアリング操作はモータ制御に反映されなくなる。これにより、運転者が運転を行っていけない状態にあるときに、運転者のステアリング操作に基づいて電動モータ18が制御されるのを回避することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。
例えば、前述の実施形態では、実手動操舵角演算部(リファレンスEPSモデル)46Aへの入力を、操舵トルク(トーションバートルクTtb)と、アシスト制御量(目標アシストトルクTm,md)としている。しかし、実手動操舵角演算部46Aへの入力は、操舵トルクおよびアシスト制御量のうちの少なくとも1つであればよい。
例えば、実手動操舵角演算部46Aが、操舵補助機構を有していないステアリングシステムに対応したリファレンスモデルを用いて実手動操舵角θc,mdを演算する場合には、実手動操舵角演算部46Aは、操舵トルクに基づいて、実手動操舵角θc,mdを演算することになる。
実手動操舵角演算部46AがリファレンスEPSモデルを用いて実手動操舵角θc,mdを演算する場合であっても、アシスト制御量は操舵トルクから推定可能(演算可能)であるため、実手動操舵角演算部46Aは、操舵トルクに基づいて実手動操舵角θc,mdを演算できる。また、アシスト制御量の絶対値は、操舵トルクの絶対値に比べて大きいので、実手動操舵角演算部46Aは、操舵トルクを用いずにアシスト制御量に基づいて実手動操舵角θc,mdを演算することも可能である。
また、実手動操舵角演算部46Aに入力される操舵トルクは、トーションバートルクTtb(トルクセンサ検出値)に限定されず、ドライバによってハンドルに加えられるドライバトルク(推定値)であってもよい。
また、例えば、前述の実施形態では、実手動操舵角演算部46A(図2参照)は、リファレンスEPSモデルに基づいて実手動操舵角θc,mdを演算しているが、実手動操舵角演算部46Aは他の方法によって実手動操舵角θc,mdを演算してもよい。
例えば、実手動操舵角演算部46Aは、トーションバートルクTtbおよび目標アシストトルクTm,mdの組み合わせ毎に、当該組み合わせと実手動操舵角θc,mdとの関係を記憶したマップを用いて、実手動操舵角θc,mdを設定してもよい。より具体的には、実手動操舵角演算部46Aは、トルクセンサ12によって検出されるトーションバートルクTtbとアシスト制御部41によって設定される目標アシストトルクTm,mdとの組み合わせに対応した実手動操舵角θc,mdを、前記マップから取得する。
また、前述の実施形態では、自動操舵制御部42(図5参照)は、フィードフォワード制御部63を備えているが、フィードフォワード制御部63を省略してもよい。この場合には、フィードバック制御部62によって演算されるフィードバック制御トルクTfbが目標基本トルクとなる。
また、前述の実施形態では、この発明をコラムタイプEPSのモータ制御に適用した場合の例を示したが、この発明は、コラムタイプ以外のEPSのモータ制御にも適用することができる。また、この発明は、ステアバイワイヤシステムの転舵角制御用の電動モータの制御にも適用することができる。
本発明の実施形態について詳細に説明してきたが、これらは本発明の技術的内容を明らかにするために用いられた具体例に過ぎず、本発明はこれらの具体例に限定して解釈されるべきではなく、本発明の範囲は添付の請求の範囲によってのみ限定される。
この出願は、2018年5月21日に日本国特許庁に提出された特願2018-097395号および2018年9月27日に日本国特許庁に提出された特願2018-182676号に対応しており、その出願の全開示はここに引用により組み込まれるものとする。
1…電動パワーステアリングシステム、3…転舵輪、4…転舵機構、18…電動モータ、41…アシスト制御部、42…自動操舵制御部、43…統合トルク演算部(統合制御量演算部)、44…トルク制御部(制御部)、45…実操舵角演算部、45A…回転角演算部、45B…減速比除算部、46…実自動操舵角演算部、46A…実手動操舵角演算部、46B…減算部、61…ローパスフィルタ(LPF)、62…フィードバック制御部、63…フィードフォワード制御部、64…外乱トルク推定部(外乱オブザーバ)、65…トルク加算部、66…外乱トルク補償部、111~113,115~119…重み付け部

Claims (9)

  1. 操舵トルクを検出するためのトルク検出器と、
    実操舵角を検出するための操舵角検出器と、
    自動操舵制御量を設定する自動操舵制御部と、
    前記操舵トルクを用いてアシスト制御量を設定するアシスト制御部と、
    前記自動操舵制御量と前記アシスト制御量とを加算することによって、統合制御量を演算する統合制御量演算部と、
    前記統合制御量に基づいて舵角制御用の電動モータを制御する制御部と、を含むモータ制御装置であって、
    前記操舵トルクおよび前記アシスト制御量のうちの少なくとも1つと前記実操舵角に基づいて、前記実操舵角に含まれる自動操舵制御による操舵角である実自動操舵角を演算する実自動操舵角演算部をさらに備え、
    前記自動操舵制御部は、目標自動操舵角および前記実自動操舵角を用いて前記自動操舵制御量を設定するように構成されており、
    前記実自動操舵角演算部は、
    前記操舵トルクおよび前記アシスト制御量のうちの少なくとも1つに基づいて、前記実操舵角に含まれている、手動操舵およびアシスト制御による操舵角である実手動操舵角を演算する実手動操舵角演算部と、
    前記実操舵角から前記実手動操舵角を減算することによって前記実自動操舵角を演算する減算部とを含む、モータ制御装置。
  2. 前記実手動操舵角演算部は、前記電動モータを備えたステアリングシステムのリファレンスモデルを用いて、前記実手動操舵角を演算するように構成されている、請求項に記載のモータ制御装置。
  3. 前記自動操舵制御部は、
    前記自動操舵制御量および前記実自動操舵角を用いて、前記電動モータの駆動対象に作用するモータトルク以外の外乱トルクに含まれる自動操舵分の外乱トルクの推定値である自動外乱トルク推定値と、前記実自動操舵角の推定値とを演算する外乱トルク推定部と、
    前記目標自動操舵角および前記実自動操舵角の推定値を用いて、目標基本トルクを演算する目標基本トルク演算部と、
    前記目標基本トルクを前記自動外乱トルク推定値によって補正する外乱トルク補償部とを含む、請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記自動操舵制御部は、
    前記自動操舵制御量および前記実自動操舵角を用いて、前記電動モータの駆動対象に作用するモータトルク以外の外乱トルクに含まれる自動操舵分の外乱トルクの推定値である自動外乱トルク推定値を演算する外乱トルク推定部と、
    前記目標自動操舵角および前記実自動操舵角を用いて、目標基本トルクを演算する目標基本トルク演算部と、
    前記目標基本トルクを前記自動外乱トルク推定値によって補正する外乱トルク補償部とを含む、請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  5. 所定の第1の情報に応じて、前記自動操舵制御部によって設定される自動操舵制御量に対して重み付け処理を行う第1の重み付け部をさらに備え、
    前記統合制御量演算部は、前記第1の重み付け部による重み付け処理後の自動操舵制御量と前記アシスト制御量とを加算することによって、前記統合制御量を演算するように構成されている、請求項1~のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  6. 所定の第2の情報に応じて、前記トルク検出器によって検出される操舵トルクに対して重み付け処理を行う第2の重み付け部をさらに備え、
    前記アシスト制御部は、前記第2の重み付け部による重み付け処理後の操舵トルクを用いて前記アシスト制御量を設定するように構成され、
    前記実自動操舵角演算部は、前記第2の重み付け部による重み付け処理後の操舵トルクと、前記アシスト制御部によって演算されるアシスト制御量と、前記実操舵角に基づいて、前記実自動操舵角を演算するように構成され、
    前記統合制御量演算部は、前記自動操舵制御量と、前記アシスト制御部によって演算されるアシスト制御量とを加算することによって、前記統合制御量を演算するように構成されている、請求項1~のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  7. 所定の第3の情報に応じて、前記アシスト制御部によって設定されるアシスト制御量に対して重み付け処理を行う第3の重み付け部と、
    所定の第4の情報に応じて、前記実手動操舵角演算部によって演算される実手動操舵角に対して重み付け処理を行う第4の重み付け部とをさらに備え、
    前記減算部は、前記実操舵角から、前記第4の重み付け部よる重み付け処理後の実手動操舵角を減算することによって前記実自動操舵角を演算するように構成されており、
    前記統合制御量演算部は、前記自動操舵制御量と、前記第3の重み付け部による重み付け処理後のアシスト制御量とを加算することによって、前記統合制御量を演算するように構成されている、請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  8. 所定の第5の情報に応じて、前記自動操舵制御部によって設定される自動操舵制御量に対して重み付け処理を行う第5の重み付け部と、
    所定の第6の情報に応じて、前記トルク検出器によって検出される操舵トルクに対して重み付け処理を行う第6の重み付け部をさらに備え、
    前記アシスト制御部は、前記第6の重み付け部による重み付け処理後の操舵トルクを用いてアシスト制御量を設定するように構成されており、
    前記実自動操舵角演算部は、前記第6の重み付け部による重み付け処理後の操舵トルクと、前記アシスト制御部によって演算されるアシスト制御量と、前記実操舵角に基づいて、前記実自動操舵角を演算するように構成されており、
    前記統合制御量演算部は、前記第5の重み付け部による重み付け処理後の自動操舵制御量と、前記アシスト制御部によって演算されるアシスト制御量とを加算することによって、前記統合制御量を演算するように構成されている、請求項1~のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  9. 所定の第7の情報に応じて、前記自動操舵制御部によって設定される自動操舵制御量に対して重み付け処理を行う第7の重み付け部と、
    所定の第8の情報に応じて、前記アシスト制御部によって設定されるアシスト制御量に対して重み付け処理を行う第8の重み付け部と、
    所定の第9の情報に応じて、前記実手動操舵角演算部によって演算される実手動操舵角に対して重み付け処理を行う第9の重み付け部とをさらに含み、
    前記減算部は、前記実操舵角から、前記第9の重み付け部よる重み付け処理後の実手動操舵角を減算することによって前記実自動操舵角を演算するように構成されており、
    前記統合制御量演算部は、前記第7の重み付け部による重み付け処理後の自動操舵制御量と、前記第8の重み付け部による重み付け処理後のアシスト制御量とを加算することによって、前記統合制御量を演算するように構成されている、請求項1または2に記載のモータ制御装置。
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