JP7193237B2 - 熱処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱処理装置に関する。
真空炉等の熱処理装置を用いて浸炭処理を行うと、熱処理装置の炉内に煤が付着することがある。炉内に付着した煤を除去する方法として、バーンアウトする方法が知られている。例えば、特許文献1には、炉内に燃焼ガスを導入し、煤を燃焼させる方法が開示されている。
特開2016-117939号公報
発明者らは、熱処理装置に関し、以下の課題を見出した。
熱処理装置の炉内には、断熱材が配置されていることがある。断熱材の内側には、処理空間が設けられている。ワークは、処理空間に格納され、浸炭処理を施される。浸炭処理を行う際には、処理空間内に浸炭ガスを導入する。
真空浸炭処理を行う際には、炉内を真空引きする必要がある。そこで、例えば、炉体に排気ポートを延設し、排気ポートを介して断熱材と炉体との間隙を真空引きする。断熱材同士の空間は、バルクによって埋められている。処理空間は、断熱材同士の空間を埋めるバルク等を介して真空引きされる。そのため、断熱材と炉体との間隙を真空引きすると、処理空間内の圧力が、断熱材と炉体との間隙の圧力よりも、高くなる。つまり、断熱材は、真空引きする際に、外側に向かう応力を受ける。
炉体には、断熱材と炉体との間隙に連通する排気ポートが延設されている。断熱材と炉体との間隙を真空引きする際には、排気ポートに接続された真空ポンプ等を用いて真空引きする。熱処理装置をバーンアウトする際には、排気ポートに燃焼ガス導入手段を接続し、燃焼ガスを導入する。
炉体に延設された排気ポートを介して燃焼ガスを導入すると、断熱材と炉体との間隙に燃焼ガスが導入される。したがって、燃焼ガスを導入する際に、断熱材と炉体との間隙の圧力が、処理空間の圧力よりも、高くなる。断熱材と炉体との間隙の圧力が処理空間の圧力よりも高くなると、断熱材は、内側に向かう応力を受ける。つまり、断熱材は、バーンアウトする際において、真空浸炭処理する際に受ける応力と反対向きの応力を受ける。
断熱材は、真空引きする際に変形しにくいように、外側に向かう応力を受けた際に変形しにくいように設計されている。したがって、断熱材は、内側に向かう応力を受けると、断熱材は、外側に向かう応力を受けた際よりも、変形しやすい。したがって、バーンアウトする際に、内側に向かって所定以上の応力を断熱材が受けることを抑制することによって、断熱材の変形を抑制することができる。
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、断熱材の変形を抑制しつつバーンアウトを行うことができる熱処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための一態様は、炉体と、前記炉体に格納された断熱材と、を備え、前記断熱材の内側には、ヒーターを用いて加熱されるワーク処理空間が設けられており、前記炉体と前記断熱材との間隙及び前記ワーク処理空間に燃焼ガスを導入すると共に前記ヒーターを用いて前記ワーク処理空間を加熱することによって、前記炉体内に付着した煤を燃焼させるバーンアウトを行うことができる熱処理装置であって、前記燃焼ガスを導入する際に、一方の端が前記ワーク処理空間に開口しているノズルを介して前記ワーク処理空間に前記燃焼ガスを導入する。
本発明に係る熱処理装置では、燃焼ガスを導入する際に、一方の端がワーク処理空間に開口しているノズルを介してワーク処理空間に燃焼ガスを導入する。したがって、ワーク処理空間が、炉体と断熱材との間隙に比べて、所定以上の圧力を保つことができる。つまり、燃焼ガスを導入する際に、内側に向かって所定以上の応力を断熱材が受けることを抑制することができる。したがって、断熱材の変形を抑制しつつバーンアウトを行うことができる。
本発明によれば、断熱材の変形を抑制しつつバーンアウトを行うことができる熱処理装置を提供することができる。
本実施の形態に係る熱処理装置の断面図である。 本実施の形態に係る熱処理装置の系統図である。 燃焼ガス導入の流れを示す、熱処理装置の断面図である。 本実施の形態に係る熱処理装置の圧力差と、断熱材の変形量と、の関係を示すグラフである。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
まず、図1及び図2を参照して、本実施の形態に係る熱処理装置の構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る熱処理装置の断面図である。熱処理装置1は、図1に示すように、炉体2、断熱材4、バルク5、ノズル8及び9を備える。炉体2には、図1に示すように、排気ポート3が延設されている。排気ポート3の端部には、図2に示すフランジ14が設けられている。
図2は、本実施の形態に係る熱処理装置の系統図である。図2に示すように、熱処理装置1には、浸炭ガス導入経路、燃焼ガス導入経路、及び排気経路が接続されている。浸炭ガス導入経路には、電磁弁10及び11が接続されている。燃焼ガス導入経路には、電磁弁13及び15が接続されている。排気経路には、バルブ12が接続されている。
炉体2は、例えば、断面矩形状である。炉体2には、図1に示すように、排気ポート3が延設されている。排気ポートの端部には、図2に示すように、フランジ14が設けられている。排気ポート3は、図2に示す排気経路にフランジ14を用いて連結されている。
排気経路は、例えば、真空ポンプ(不図示)に連結されている。真空ポンプを動作させることによって、炉体2の内部を排気ポート3を介して真空引きすることができる。排気経路の途中部には、バルブ12が接続されている。バルブ12は、例えば、開閉式のバルブである。
炉体2の内部には、図1に示すように、断熱材4が格納されている。間隙6は、炉体2と断熱材4との間隙である。断熱材4の内側には、ワーク処理空間7が設けられている。ワーク処理空間7には、ワークを格納することができる。ワーク処理空間7に格納されたワークは、例えば、浸炭処理を施される。
ワーク処理空間7は、ヒーター16を用いて加熱される。例えば、バーンアウトを行う際には、ワーク処理空間7は、ヒーター16を用いて800℃以上に加熱される。ヒーター16は、例えば、図1に示すように、断熱材4の内周面に設置される。なお、ヒーター16が設置される位置は、ワーク処理空間7を加熱することができる位置であれば、特に限定されない。ヒーター16は、例えば、炭化ケイ素ヒーター(SiCヒーター)である。
断熱材4及びヒーター16は、例えば、一体となって取り外し可能なユニットを形成していてもよい。断熱材4及びヒーター16を一体化してユニットを形成する場合、ヒーター用電極や炉体2の底部も一体となっていてもよい。炉体2と断熱材4との間には間隙6が設けられているため、断熱材4は、炉体2から容易に取り外すことができる。したがって、間隙6を設けることによって、間隙6が設けられない場合よりも、短時間でユニットの交換を行うことができる。
断熱材4は、セラミッスクを用いて構成される。断熱材4は、例えば、アルミナ・シリカ系セラミックスを用いて構成される。断熱材4は、例えば、複数の板状セラミックス材が積層された積層体である。セラミックス材は、例えば、繊維状態のセラミックスや、粒子形状のセラミックス及び繊維の混合材を、圧縮成型したものである。断熱材4同士の空間は、図1に示すように、バルク5によって埋められている。
バルク5は、綿状の繊維を圧縮することによって成形される。バルク5は、例えば、セラミックスファイバーを用いて構成される。バルク5は、気体を通すことができる。したがって、排気ポート3を介して間隙6を真空引きすることによって、ワーク処理空間7を真空引きすることができる。
断熱材4は、セラミックスを用いて構成されているため、例えば、金属製断熱材よりも、高温下における断熱性能に優れている。また、高温下において変形しにくいため、金属製断熱材よりも、長期間使用しても断熱性能が低下しにくい。しかしながら、セラミックスを用いて構成された断熱材4は、金属製断熱材よりも、機械的強度が弱い。したがって、ワーク処理空間7の圧力と、間隙6の圧力と、の圧力差が大きくなると、金属製断熱材よりも、変形及び破損しやすい。
間隙6を真空引きすると、ワーク処理空間7の圧力が、間隙6の圧力よりも、高くなる。つまり、断熱材4は、真空引きされる際に、外側に向かう応力を受ける。したがって、断熱材4は、外側に向かう応力を受ける際に変形しにくいように設計されている。そこで、バーンアウトを行う際に、所定以上の応力を断熱材4が内側に向かって受けることを抑制することによって、断熱材4の変形を抑制することができる。つまり、バーンアウトを行う際に、ワーク処理空間7の圧力が、間隙6の圧力に比べて、所定以上である状態を保つことによって、断熱材4の変形を抑制することができる。
ノズル8及び9は、図1に示すように、一方の端がワーク処理空間7内に開口している管である。ノズル8及び9の他方の端は、図2に示す浸炭ガス導入経路に接続されている。浸炭ガスは、ノズル8及び9を介して、ワーク処理空間7に導入される。浸炭ガスは、炭素を含有するガスである。浸炭ガスは、アセチレンガス等の炭化水素ガスを用いて構成される。
浸炭ガス導入経路は、例えば、図2に示すように、途中部において分岐し、2つの分岐路を形成している。2つの分岐路のうち一方は、ノズル8に接続している。2つの分岐路のうち他方は、ノズル9に接続している。浸炭ガス導入経路は、ノズル8及び9を介して浸炭ガスを導入する。なお、浸炭ガス導入経路は、ワーク処理空間7に浸炭ガスを導入することができる位置であれば、どのように延設されていてもよい。浸炭ガス導入経路は、例えば、途中部において分岐せずに単一のノズルを介して浸炭ガスを導入してもよい。
浸炭ガス導入経路には、図2に示すように、電磁弁10及び11が接続されている。具体的には、ノズル8に接続されている分岐路の途中部に電磁弁10が接続されている。ノズル9に接続されている分岐路の途中部に電磁弁11が接続されている。電磁弁10及び11を開閉することによって、浸炭ガスの導入を制御することができる。なお、浸炭ガスの導入を制御することができるバルブであれば、電磁弁に限定されない。浸炭ガス導入経路には、例えば、手動バルブが接続されていてもよい。
ワークに浸炭処理を施す際には、まず、電磁弁10、11、13、及び15を閉じると共にバルブ12を開け、排気ポート3を介して間隙6を真空引きする。したがって、真空引きする際には、ワーク処理空間7の圧力が間隙6の圧力よりも高くなる。間隙6が真空引きされると、バルク5を介してワーク処理空間7が真空引きされる。
ワークに浸炭処理を施す際には、間隙6及びワーク処理空間7の圧力が十分に低くなるまで真空引きを行う。ワーク処理空間7の圧力が十分低くなった後に、バルブ12を閉じ、真空引きを停止する。そして、電磁弁10及び11を開け、浸炭ガスをワーク処理空間7に導入する。このような構成によって、ワーク処理空間7に格納されたワークに真空浸炭処理を施すことができる。
炉体2には、排気ポート3が、例えば、1箇所設けられている。排気ポート3を介して間隙6を真空引きすると、バルク5や断熱材4同士の合わせ面の隙間等から、ワーク処理空間7は真空引きされる。すなわち、ワーク処理空間7は、複数箇所から真空引きされている。
炉体2と断熱材4との間に間隙6が設けられない場合を考える。間隙6が設けられない場合、ワーク処理空間7の排気を行うために、一方の端がワーク処理空間7内に開口するように排気ポート3を配置する。ワーク処理空間7内に一方の端が開口した排気ポート3を用いてワーク処理空間7を真空引きすると、ワーク処理空間7において排気ポート3に向かう雰囲気の流れが発生する。
排気ポート3に向かう雰囲気の流れが発生すると、例えば、排気ポート3の近傍の領域は、排気されやすい。一方、排気ポート3に向かう雰囲気の流れが弱い領域は、排気されにくい。つまり、ワーク処理空間7内において、局部的な排気が起こることがある。局部的な排気が起こったワーク処理空間7において浸炭処理を行うと、品質のばらつきが起こる虞がある。
炉体2と断熱材4との間に間隙6が設けられている場合、炉体2に設けられた排気ポートが1箇所であっても、ワーク処理空間7を複数箇所から真空引きすることができる。したがって、ワーク処理空間7において、真空引きを行う際に発生する雰囲気の流れを抑制することができる。そのため、浸炭処理の品質のばらつきを抑制することができる。
ノズル8及び9は、浸炭ガス導入経路に接続されると共に、図2に示す燃焼ガス導入経路にも接続されている。燃焼ガス導入経路は、例えば、図2に示すように、途中部において分岐し、2つの分岐路を形成している。2つの分岐路のうち一方は、電磁弁10よりもノズル8側の位置でノズル8に接続している。2つの分岐路のうち他方は、電磁弁11よりもノズル9側の位置でノズル9に接続している。燃焼ガス導入経路は、ノズル8及び9を介して燃焼ガスを導入する。
燃焼ガス導入経路には、図2に示すように、電磁弁13及び15が接続されている。具体的には、ノズル8に接続されている分岐路の途中部に電磁弁13が接続されている。ノズル9に接続されている分岐路の途中部に電磁弁15が接続されている。電磁弁13及び15を開閉することによって、燃焼ガスの導入を制御することができる。燃焼ガス導入経路は、熱処理装置1のバーンアウトを行う際に、ノズル8及び9を介してワーク処理空間7に燃焼ガスを導入する。
ワーク処理空間7に導入された燃焼ガスは、バルク5を介して間隙6に導入される。燃焼ガスは、例えば、エアーである。なお、電磁弁13及び15は、燃焼ガスの導入を制御することができるバルブであれば、電磁弁に限定されない。燃焼ガス導入経路には、例えば、手動バルブが接続されていてもよい。
図2では、燃焼ガス導入経路が浸炭ガス導入経路の途中部から延設されており、浸炭ガス導入経路に接続されているノズルを用いて燃焼ガスを導入する場合を示した。つまり、浸炭ガス導入経路に接続されているノズルを、浸炭ガスの導入及び燃焼ガスの導入のいずれにも使用する共通ノズルとする場合を示した。しかしながら、燃焼ガス導入経路は、ワーク処理空間7に燃焼ガスを導入することができる位置であれば、どのように配置されていてもよい。燃焼ガス導入経路は、例えば、浸炭ガス導入経路と異なるノズルを用いてワーク処理空間7に燃焼ガスを導入する経路であってもよい。
燃焼ガス導入経路は、ワーク処理空間7に燃焼ガスを導入することができる位置であれば、どのように配置されていてもよい。燃焼ガス導入経路は、例えば、途中部において分岐せずにノズル8または9のいずれか一方のみに接続されていてもよい。また、燃焼ガス導入経路は、浸炭ガス導入経路と異なるノズルを用いてワーク処理空間7に燃焼ガスを導入する経路であってもよい。
しかしながら、燃焼ガス導入経路は、図2に示すように、浸炭ガス導入経路に接続されている全てのノズルに接続されていることが好ましい。つまり、浸炭ガス導入経路に接続されている全てのノズルが、共通ノズルとして用いられることが好ましい。
ノズル8及び9を介してワーク処理空間7に浸炭ガスを導入することを繰り返し行うと、ノズル8及び9の内周面には、煤が付着する。ノズル8及び9は、内周面に付着した煤によって詰まることがある。ノズル8及び9が詰まると、浸炭ガスの流れや燃焼ガスの流れが止まる虞がある。そこで、ノズル8及び9の内周面から定期的に煤を除去する必要がある。
浸炭ガス導入経路に接続されている全てのノズル8及び9が、共通ノズルである場合、バーンアウトを行う際に、燃焼ガスは、ノズル8及び9を用いて導入される。ノズル8及び9は、ワーク処理空間7内の熱が伝導されるため、バーンアウトする際に、高温になる。したがって、ノズル8及び9の内周面に付着した煤は、バーンアウトする際に、燃焼される。
浸炭ガス導入経路に接続されている全てのノズル8及び9が、共通ノズルである場合、バーンアウトする際に、全てのノズル8及び9の内周面に付着した煤を燃焼させることができる。つまり、バーンアウトを行うことによって、全てのノズル8及び9において煤による詰まりを予防することができる。したがって、ノズルの内周面に付着した煤を除去する工程を、バーンアウトする工程と別途に行う必要がない。
次に、図3を参照して、バーンアウトを行う際における燃焼ガスの流れについて説明する。図3は、燃焼ガス導入の流れを示す、熱処理装置の断面図である。
バーンアウトを行う際には、まず、バルブ12を開け、排気ポート3を介して間隙6を真空引きする。次に、電磁弁10及び11を閉じると共に電磁弁13及び15を開け、燃焼ガスをワーク処理空間7に導入する。したがって、燃焼ガスを導入する際には、ワーク処理空間7の圧力が間隙6の圧力よりも高い。
ワーク処理空間7に導入された燃焼ガスは、ワーク処理空間7内に付着した煤を燃焼する。一部の燃焼ガスは、バルク5を介して間隙6に導入される。間隙6に導入された燃焼ガスは、間隙6に付着した煤を燃焼する。そして、ワーク処理空間7及び間隙6において燃焼した燃焼ガスは、排気ポート3から排気される。
上記の構成によって、真空引きをする際及び燃焼ガスを導入する際に、ワーク処理空間7の圧力が、間隙6の圧力に比べて、所定以上である状態を保つことができる。したがって、バーンアウトする際に、内側に向かって所定以上の応力を断熱材が受けることを抑制することができる。内側に向かって所定以上の応力を受けないため、内側に向かって所定以上の応力を受ける場合よりも、断熱材4の変形やバルク5の破損の発生が抑制される。したがって、浸炭処理の性能のばらつきが、起こりにくい。また、断熱材4やバルク5の点検周期及び保全周期を長くすることができる。したがって、点検及び保全に要する手間や資源を低減することができる。
次に、図4を参照して、圧力差と断熱材の破損との関係について説明する。図4は、本実施の形態に係る熱処理装置の圧力差Δと、断熱材の変形量と、の関係を示すグラフである。図4に示した圧力差Δは、以下の数式(1)によって計算される。
(圧力差Δ)=(ワーク処理空間7の圧力)-(間隙6の圧力) …数式(1)
図4に示すように、圧力差Δが-30kPaである場合、断熱材4は、変形量が大きくなり、破損した。一方、圧力差Δが-10kPa以上である場合、断熱材4は、変形量が小さく、破損しなかった。したがって、間隙6の圧力が、ワーク処理空間7の圧力に比べて10kPa以下である状態を保つことによって、断熱材4の変形を抑制することができる。
以上で説明した本実施の形態に係る発明により、断熱材の変形を抑制しつつバーンアウトを行うことができる熱処理装置を提供することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 熱処理装置
2 炉体
3 排気ポート
4 断熱材
5 バルク
6 間隙
7 ワーク処理空間
8、9 ノズル
10、11、13、15 電磁弁
12 バルブ
14 フランジ
16 ヒーター

Claims (5)

  1. 炉体と、前記炉体に格納された断熱材と、を備え、
    前記断熱材の内側には、ヒーターを用いて加熱されるワーク処理空間が設けられており、
    前記炉体と前記断熱材との間隙及び前記ワーク処理空間に燃焼ガスを導入すると共に前記ヒーターを用いて前記ワーク処理空間を加熱することによって、前記炉体内に付着した煤を燃焼させるバーンアウトを行うことができる熱処理装置であって、
    前記燃焼ガスを導入する際に、一方の端が前記ワーク処理空間に開口しているノズルを介して前記ワーク処理空間に前記燃焼ガスを導入し、
    前記断熱材は、セラミックスで構成され、前記ワーク処理空間を囲むように配置され、ただし、前記断熱材が存在しない空間があり、前記空間は、気体を通過可能なバルクによって埋められており、前記バルクと前記断熱材とにより、前記ワーク処理空間が形成されており、
    バーンアウトを行う際の以下の数式(1)によって計算される圧力差Δは、-10kPa以上、30kPa以下である、
    熱処理装置。
    (前記圧力差Δ)=(前記ワーク処理空間の圧力)-(前記間隙の圧力)・・・数式(1)
  2. 前記バルクが、綿状の繊維の圧縮物である、請求項1に記載の熱処理装置。
  3. 前記綿状の繊維が、セラミックスファイバーである、請求項2に記載の熱処理装置。
  4. 前記断熱材が、複数の板状セラミックス材が積層された積層体である、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱処理装置。
  5. 前記セラミックス材が、繊維状態のセラミックス、または、粒子形状のセラミックスおよび繊維の混合材を、圧縮成型したものである、請求項4に記載の熱処理装置。
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