JP7193032B1 - 供給熱量推定方法、供給熱量推定装置、及び高炉の操業方法 - Google Patents

供給熱量推定方法、供給熱量推定装置、及び高炉の操業方法 Download PDF

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Abstract

本発明に係る供給熱量推定方法は、高炉内に供給される熱量及び高炉内での溶銑の製造速度から高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定する供給熱量推定方法であって、炉内通過ガスによる持出顕熱の変化及び炉内通過ガスによって予熱される原料により供給される持ち込み顕熱の変化を推定し、推定された持出顕熱及び持ち込み顕熱の変化を考慮して高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定する推定ステップを含む。

Description

本発明は、高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定する供給熱量推定方法、供給熱量推定装置、及び高炉の操業方法に関する。
一般に、高炉を安定的に操業するためには、溶銑温度を所定範囲内に維持する必要がある。詳しくは、溶銑温度が低位になると、溶銑及び溶銑と共に生成されるスラグの粘性が上昇し、出銑口から溶銑やスラグを排出することが困難になる。一方、溶銑温度が高位になると、溶銑中のSi濃度が上昇して溶銑の粘性が上昇するため、溶銑が羽口にまとわりついて羽口を溶損させるリスクが高くなる。このため、高炉を安定的に操業するためには、溶銑温度の変動を抑制する必要がある。このような背景から、高炉内に供給される熱量や溶銑温度を推定する種々の方法が提案されている。具体的には、特許文献1には、目標溶銑温度に対応する炉熱指数基準レベルからの現時点における炉熱指数変位量、目標溶銑温度に対応する炉頂の荷下り速度基準レベルからの現時点における荷下り速度変位量、及び両変位量の溶銑温度への影響時間とから特定時間後の溶銑温度を順次推定し、その推定結果に基づいて溶銑温度変動を小さくするように炉熱制御操作をすることを特徴とする高炉の炉熱制御方法が開示されている。また、特許文献2には、高炉縦方向のガスをサンプリングし、その測定結果から鉱石類の反応速度を推定し、その値を用いてモデルを介して炉内状況を推定し、高炉下部等の熱状態を推定する方法が開示されており、モデルの計算値を用いることにより従来の高炉下部熱収支の計算精度が上がると記載されている。また、特許文献3には、モデルを介して高炉から排出される溶銑の温度を推定すると共に、モデルに用いる主要な反応速度を高炉上部から排出されるガス組成等を考慮して変更することにより炉内反応速度の計算精度向上を図る手段が開示されている。また、特許文献4及び特許文献5には、高炉における送風温度、送風湿度、送風量、微粉炭吹き込み量、及び酸素富化量のうちの少なくともいずれかを含む衝風条件データの実績値と、少なくともソリューションロスカーボン量を含む外乱要因データの実績値と、溶銑温度の実績値と、を含む操業データに基づいて将来の溶銑温度を予測する高炉の溶銑温度予測方法であって、操業データを蓄積するデータ蓄積工程と、データ蓄積工程により蓄積された定常状態時の操業データから定常状態時の溶銑温度を予測する定常状態予測モデルを構築する定常状態予測モデル構築工程と、定常状態予測モデルを低次元化したものであって、データ蓄積工程により蓄積された非定常状態時の操業データから非定常状態時の溶銑温度を予測する非定常状態予測モデルを構築する非定常状態予測モデル構築工程と、構築された定常状態予測モデル及び非定常状態予測モデルから溶銑温度を予測する溶銑温度予測工程と、を備えていることを特徴とする、高炉の溶銑温度予測方法が開示されている。
特開平2-115311号公報 特公昭49-20693号公報 特開平10-144265号公報 特開2008-144265号公報 特開2018-145520号公報
溶銑温度が大きく変動する可能性が高いタイミングは、高炉内への送風量等の操業度が変化することによって製造される溶銑の量が変化し、高炉内に供給される熱量に対して銑鉄の量が変化したときである。ところが、特許文献1に記載の方法は、操業度の増減によって変化すると考えられる送風顕熱による持出顕熱等の因子を考慮していないために、操業度を大きく変化させたときに銑鉄に供給される熱量を精度よく推定することができない。一方、特許文献2,3に記載の方法では、炉内のガスサンプリングを行っていないタイミングで操業度を大きく変えた場合に反応速度の変化をモデルに反映させることができず、炉熱の予測精度が低下する可能性がある。また、特許文献4及び特許文献5に記載の方法では、過去に蓄積されていない操業変化を行った際に溶銑温度の推定精度が低下すると考えられる。また、このように溶銑温度の推定精度が低い場合、過剰な熱供給となる場合も多く、設備トラブルが懸念される。また、炭素源である還元材の過剰な使用は、二酸化炭素排出量削減の流れからも好ましくない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、操業度が大きく変化した際にも高炉内の銑鉄に供給される熱量を精度よく推定可能な供給熱量推定方法及び供給熱量推定装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、操業度が大きく変化した際にも高炉内の銑鉄に供給される熱量を適正に保ち溶銑温度を所定範囲内に精度よく制御可能な高炉の操業方法を提供することにある。
本発明に係る供給熱量推定方法は、高炉内に供給される熱量及び高炉内での溶銑の製造速度から高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定する供給熱量推定方法であって、炉内通過ガスによる持出顕熱の変化及び前記炉内通過ガスによって予熱される原料により供給される持ち込み顕熱の変化を推定し、推定された持出顕熱及び持ち込み顕熱の変化を考慮して高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定する推定ステップを含む。
なお、前記推定ステップは、前記高炉に存在する炉芯コークスに保持される熱量を推定し、推定された炉芯コークスに保持される熱量を考慮して高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定するステップを含むとよい。
本発明に係る供給熱量推定装置は、高炉内に供給される熱量及び高炉内での溶銑の製造速度から高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定する供給熱量推定装置であって、炉内通過ガスによる持出顕熱の変化及び前記炉内通過ガスによって予熱される原料により供給される持ち込み顕熱の変化を推定し、推定された持出顕熱及び持ち込み顕熱の変化を考慮して高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定する推定手段を備える。
なお、前記推定手段は、前記高炉に存在する炉芯コークスに保持される熱量を推定し、推定された炉芯コークスに保持される熱量を考慮して高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定するとよい。
本発明に係る高炉の操業方法は、本発明に係る供給熱量推定方法によって推定された高炉内の銑鉄に供給される熱量に基づいて高炉内に供給される熱量を制御するステップを含む。
本発明に係る供給熱量推定方法及び供給熱量推定装置によれば、操業度が大きく変化した際にも高炉内の銑鉄に供給される熱量を精度よく推定することができる。また、本発明に係る高炉の操業方法によれば、操業度が大きく変化した際にも高炉内の銑鉄に供給される熱量を適正に保ち溶銑温度を所定範囲内に精度よく制御することができる。
図1は、本発明の一実施形態である炉熱制御装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の一実施形態である炉熱制御処理の流れを示すフローチャートである。 図3は、送風量の変化に伴う従来指数と本発明の炉熱指数の変化の一例を示す図である。 図4は、従来指数及び本発明の炉熱指数と基準溶銑温度からの温度差との関係の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る供給熱量推定方法及び供給熱量推定装置が適用された、本発明の一実施形態である炉熱制御装置の構成及び動作について説明する。
〔構成〕
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態である炉熱制御装置の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態である炉熱制御装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本発明の一実施形態である炉熱制御装置1は、コンピュータ等の情報処理装置によって構成され、高炉2の下部に設けられている羽口から高炉2内の融体に供給される熱量を制御することによって高炉2内で製造される溶銑の」温度を所定範囲内に制御する。
このような構成を有する炉熱制御装置1は、以下に示す炉熱制御処理を実行することにより、高炉2の操業度が大きく変化した際にも高炉2内の銑鉄に供給される熱量を精度よく推定し、推定結果を用いて高炉2内の銑鉄に供給される熱量を適正に保ち溶銑温度を所定範囲内に精度よく制御する。以下、図2を参照して、本発明の一実施形態である炉熱制御処理の流れについて説明する。
〔炉熱制御処理〕
図2は、本発明の一実施形態である炉熱制御処理の流れを示すフローチャートである。図2に示すフローチャートは、炉熱制御処理の実行命令が炉熱制御装置1に入力されたタイミングで開始となり、炉熱制御処理は、従来から行われてきた高炉内での反応熱収支(反応生成熱、反応吸熱)、送風顕熱、及びヒートロス(炉体からの抜熱量等)等によって高炉内に供給される熱量を推定するステップS1の処理に加え、ステップS2、ステップS3、好ましくはステップS4の処理を追加して行い、これらを統合して供給熱量を推定するステップS5の処理に進む。高炉内での反応熱収支(反応生成熱、反応吸熱)、送風顕熱、及びヒートロス(炉体からの抜熱量等)等によって高炉内に供給される熱量を推定するステップS1の処理は従来から行われており、この時の供給熱量をQとする。ステップS1の処理の好適な例については後述する。
ステップS2の処理では、炉熱制御装置1が、高炉2の下部から上部に抜けるガス(炉内通過ガス)が高炉2の上部に持ち出す顕熱(ガス持出顕熱)Qを推定する。具体的には、ガス持出顕熱Q(MJ/t-p:銑鉄(pig iron)1トンあたりの熱量である。以下、t-pと記載した場合は、銑鉄トン数を示す)は、羽口前で燃焼したガスの推定温度と高炉炉下部上端の温度を表す基準温度との温度差にガスの比熱を乗じることにより算出でき、以下に示す数式(1)により表される。これにより、ステップS2の処理は完了し、ステップS5の処理に進む。
Figure 0007193032000001
ここで、Cはガス種i(窒素、一酸化炭素、水素)の比熱(MJ/m/℃)、Vはボッシュガス中のガス種iの流量(m(s.t.p)/min)(m(s.t.p):0℃、1atm(大気圧)での体積)、TFTは理論燃焼温度(℃)、Tbaseは基準温度(℃)(800~1200℃、好ましくは900~1000℃)、Pigは造銑速度(t-p/min)、αは高炉2により変更される影響係数を示す。これらの値は、例えば電気通信回線を介して炉熱制御装置1に接続されているプロセスコンピュータ等の上位コンピュータ3から取得することができる。
ステップS3の処理では、炉熱制御装置1が、高炉2の上部から下部に供給される原料が高炉2の下部に持ち込む顕熱(原料持ち込み顕熱)Qを推定する。具体的には、原料持ち込み顕熱Q(MJ/t-p)は、以下の数式(2)で示されるように融着帯下端の原料温度T(=1450~1500℃)と基準温度Tbaseとの温度差に原料の比熱を乗じることにより算出できる。これにより、ステップS3の処理は完了し、ステップS5の処理に進む。
Figure 0007193032000002
ここで、Cは原料j(コークス、銑鉄、スラグ)の比熱(MJ/kg/℃)、Rは原料jの原単位(kg/t-p)、Tは融着帯下端の原料温度(℃)、Tbaseは基準温度(℃)、βは高炉2により変更される影響係数を示す。これらの値は、例えば上位コンピュータ3から取得することができる。
ステップS4の処理では、炉熱制御装置1が、高炉2の下部に存在する炉芯コークスに保持される熱量(コークス保持熱量)Qを推定する。具体的には、コークス保持熱量Q(MJ/t-p)は、溶銑1tあたりのコークス原単位から燃焼消費量及びダストとして排出されるカーボン量を減じた値に対して基準温度と理論燃焼温度との差及びコークスの比熱Ccokeを乗じることで求めることができ、以下に示す数式(3)により表される。これにより、ステップS4の処理は完了し、ステップS5の処理に進む。なお、このステップS4の処理は省略してもよい。
Figure 0007193032000003
ここで、Ccokeはコークスの比熱(MJ/kg/℃)、TFTは理論燃焼温度(℃)、Tbaseは基準温度(℃)、CRはコークス比(kg/t-p)、CRburnは羽口前燃焼カーボン比(送風酸素と調湿により羽口前で消費される酸素量)(kg/t-p)、PCRは微粉炭比(kg/t-p)、CinPCは微粉炭中のカーボン比率、Csolはソリューションロスカーボン比(kg/t-p)、Dustはダスト比(kg/t-p)、Cindustはダスト中のカーボン比率、γとδは高炉2により変更される影響係数を示す。これらの値は、例えば上位コンピュータ3から取得することができる。
ステップS5の処理では、炉熱制御装置1が、ステップS1の処理において推定された供給熱量Q、ステップS2~S4の処理において推定されたガス持出顕熱Q、原料持ち込み顕熱Q、及びコークス保持熱量Qを用いて高炉2内の銑鉄に供給される熱量を推定する。具体的には、炉熱制御装置1は、以下に示す数式(4)にステップS1において推定された供給熱量Q、ステップS2~S4の処理において推定されたガス持出顕熱Q、原料持ち込み顕熱Q、及びコークス保持熱量Qを代入することにより、高炉2内の銑鉄に供給される熱量に対応する炉熱指数T(MJ/t-p)を算出する。これにより、ステップS5の処理は完了し、ステップS6の処理に進む。なお、ステップS4の処理を省略した場合には、コークス保持熱量Qの値は0とする。
Figure 0007193032000004
ここで、Qは、高炉内での反応熱収支(反応生成熱、反応吸熱)、送風顕熱、及びヒートロス(炉体からの抜熱量等)等によって高炉内に供給される熱量を示しており、従来の供給熱量推定で多くの場合に採用されている推定方法を適用可能であるが、好ましい形態として、数式(5)があげられる。
Figure 0007193032000005
ここで、Qは、羽口先コークスの燃焼熱(MJ/t-p)を示す。燃焼熱Qは、単位時間あたりに羽口から高炉に送風した酸素の量から算出されるコークスの燃焼による発熱量をその単位時間で製造される溶銑鉄量で除すことによって算出できる。
また、Qは、羽口からの送風によって高炉に投入される送風顕熱(MJ/t-p)を示す。送風顕熱Qは、単位時間あたりの送風量と送風温度の測定値とから単位時間あたりに送風によって高炉に投入される熱量を求め、この値をその単位時間で製造される溶銑鉄量で除すことによって算出できる。
また、Qは、ソリューションロス反応熱(MJ/t-p)を示す。この値は、例えば、特許文献1で記載のように炉頂ガス成分値からソリューションロスカーボン量を求めることでその反応熱を算出できる。ソリューションロス反応熱Qは、このソリューションロス反応熱をその単位時間で製造される溶銑鉄量で除すことによって算出できる。
また、Qは、主に送風に含まれる湿分の分解熱(MJ/t-p)を示す。分解熱Qは、送風湿分の計測値から求まる分解熱をその単位時間で製造される溶銑鉄量で除すことによって算出できる。
また、Qは、炉体からのヒートロス(例えば、冷却水による抜熱量)(MJ/t-p)を示す。ヒートロスとして、冷却水による抜熱量を算出する場合、抜熱量Qは、冷却水の水量と高炉炉体の冷却水の入側と出側の温度差とから冷却水による単位時間あたりの抜熱量を算出し、算出された抜熱量をその単位時間で製造される溶銑鉄量で除すことによって算出できる。
また、Qは、単位時間に羽口より吹き込まれる還元材の分解熱(MJ/t-p)を示す。分解熱Qは、分解熱をその単位時間で製造される溶銑鉄量で除すことによって算出できる。
ステップS6の処理では、炉熱制御装置1が、ステップS5の処理において推定された高炉2内の銑鉄に供給される熱量に基づいて羽口から高炉2内に供給される熱量を制御することにより、高炉2内の銑鉄に供給される熱量を適正に保ち溶銑温度を所定範囲内に制御する。これにより、ステップS6の処理は完了し、一連の炉熱制御処理は終了する。
以上の説明から明らかなように、本発明の一実施形態である炉熱制御処理では、炉熱制御装置1が、炉内通過ガスによる高炉上部への持出顕熱の変化及び炉内通過ガスによって予熱される原料により高炉の下部に供給される持ち込み顕熱の変化を推定し、推定された持出顕熱及び持ち込み顕熱の変化を考慮して高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定するので、高炉内への送風量等の操業度が大きく変化した際にも高炉内の銑鉄に供給される熱量を精度よく推定することができる。また、これにより、操業度が大きく変化した際にも高炉内の銑鉄に供給される熱量を適正に保ち溶銑温度を所定範囲内に精度よく制御することができる。
〔実施例〕
本願発明を適用した場合の効果を図3を用いて具体的に説明する。図3では、横軸に時間を取り、操業条件として、送風量が大きく変化する状態において、従来の方法で推定した炉熱指数と本願発明を適用して推定した炉熱指数の経時変化を示している。図3(a)は、操業条件として、送風量の実績値の経時変化を、送風量のベース値を1.0としたときの送風量比で示している。図3(b)は、溶銑温度の実績値の経時変化を、ベース値を0℃としたときの相対値で示している。図3(c)は、ガスによる抜熱の推定値(Q)の経時変化を、ガスによる抜熱のベース値を0(MJ/t-p)としたときの相対値で示している。図3(d)は、推定した高炉内への供給熱量(炉熱指数)の経時変化を、炉熱指数のベース値を0(MJ/t-p)としたときの相対値で示している。従来例(比較例)では、上述したQ~Qの値を用いて推定し、本発明例では、Q~Qの値を用いて推定した結果を示している。上述したQ~Qの値のみを用いて高炉内への供給熱量を管理した場合、操業度の変化によって変化すると考えられる送風顕熱による持出顕熱等が考慮されていないために、大きく操業度を変化したときに高炉内に供給される熱量を精度よく推定できない。具体的には、図3(a)~(c)に示すように送風量が減少することによって溶銑温度が低下して炉内通過ガスによる持出顕熱(ガスによる抜熱)が増加した場合、図3(d)に示すようにQ~Qの値に基づいた従来の炉熱指数(比較例)は増加しており、また、大きく変動している。このため、従来の炉熱指数に従って高炉を操業した場合には、低下する溶銑温度の着熱を行う判断を行うことができず、溶銑温度の低下に伴う溶銑の排出不良が発生する可能性がある。これに対して、本発明の炉熱指数(本発明例)は、送風により増減する熱量を考慮しているので、溶銑温度の低下に伴い減少しており、また、変動も小さい。従って、本発明の炉熱指数に従って高炉を操業した場合には、溶銑温度を所定範囲内に精度よく制御することができる。また、さらに多くのデータを収集し、図4に送風量が大きく減少しているさらに多くのタイミングでの従来の炉熱指数(Q~Qで推定)と本発明の炉熱指数(Q~Qで推定)を実際の溶銑温度(基準溶銑温度からの差)と対比した結果を示す。図4に示すように、本発明の炉熱指数では、従来の炉熱指数と比較して、炉熱指数と溶銑温度(基準溶銑温度からの差)との間に一定の相関関係を確認できる。また、表1にそれぞれの因子を考慮した際の推定溶銑温度と実績溶銑温度の差の標準偏差をまとめたものを示す。従来の炉熱指数として、Q~Qをのみを用いて炉熱指数を推定した場合と比較して、推定にQとQとを追加することで推定精度が向上し(本発明例1)、さらに推定にQを加えることで(本発明例2)、推定精度が向上したことがわかる。これにより、本発明の炉熱指数を用いることにより、高炉内の銑鉄に供給される熱量を適正に保ち溶銑温度を所定範囲内に精度よく制御できることがわかる。
Figure 0007193032000006
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例、及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
本発明によれば、操業度が大きく変化した際にも高炉内の銑鉄に供給される熱量を精度よく推定可能な供給熱量推定方法及び供給熱量推定装置を提供することができる。また、本発明によれば、操業度が大きく変化した際にも高炉内の銑鉄に供給される熱量を適正に保ち溶銑温度を所定範囲内に精度よく制御可能な高炉の操業方法を提供することができる。
1 炉熱制御装置
2 高炉
3 上位コンピュータ

Claims (5)

  1. 高炉内に供給される熱量及び高炉内での溶銑の製造速度から高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定する供給熱量推定方法であって、
    炉内通過ガスによる持出顕熱の変化及び前記炉内通過ガスによって予熱される原料により供給される持ち込み顕熱の変化を推定し、推定された持出顕熱及び持ち込み顕熱の変化を考慮して高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定する推定ステップを含み、前記推定ステップは、前記高炉の羽口前で燃焼したガスの推定温度と高炉炉下部上端の温度を表す基準温度との温度差に前記炉内通過ガスの比熱を乗じることにより前記持出顕熱を算出するステップを含む、供給熱量推定方法。
  2. 前記推定ステップは、前記高炉に存在する炉芯コークスに保持される熱量を推定し、推定された炉芯コークスに保持される熱量を考慮して高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定するステップを含む、請求項1に記載の供給熱量推定方法。
  3. 高炉内に供給される熱量及び高炉内での溶銑の製造速度から高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定する供給熱量推定装置であって、
    炉内通過ガスによる持出顕熱の変化及び前記炉内通過ガスによって予熱される原料により供給される持ち込み顕熱の変化を推定し、推定された持出顕熱及び持ち込み顕熱の変化を考慮して高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定する推定手段を備え、前記推定手段は、前記高炉の羽口前で燃焼したガスの推定温度と高炉炉下部上端の温度を表す基準温度との温度差に前記炉内通過ガスの比熱を乗じることにより前記持出顕熱を算出する、供給熱量推定装置。
  4. 前記推定手段は、前記高炉に存在する炉芯コークスに保持される熱量を推定し、推定された炉芯コークスに保持される熱量を考慮して高炉内の銑鉄に供給される熱量を推定する、請求項3に記載の供給熱量推定装置。
  5. 請求項1又は2に記載の供給熱量推定方法によって推定された高炉内の銑鉄に供給される熱量に基づいて高炉内に供給される熱量を制御するステップを含む、高炉の操業方法。
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