JP7191158B1 - パワーモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】インダクタンスをより低減できるパワーモジュールを提供する。【解決手段】パワーモジュールは、第1負極側半導体素子11及び第2負極側半導体素子12を有する下アーム部10と、第1正極側半導体素子21を有し、下アーム部10と並列して下アーム部10の一方側に配置された第1上アーム部20と、第2正極側半導体素子31を有し、下アーム部10と並列して下アーム部10の他方側に配置された第2上アーム部30と、を備え、下アーム部10の一方の側面は、第1上アーム部20の側面と対向しており、下アーム部10の他方の側面は、第2上アーム部30の側面と対向している。【選択図】図1

Description

本開示は、パワーモジュールに関するものである。
ハイブリッド車などの電動自動車、又は電気自動車には、DC/ACインバータ、DC/DCコンバータなどの電力変換装置が搭載されている。電力変換装置の部品の1つとして、パワーモジュールが用いられる。
特許文献1には、パワーモジュールが記載されている。このパワーモジュールは、多層基板と、多層基板の導体層に電気的に接続された第1半導体素子と、多層基板の別の導体層に電気的に接続された第2半導体素子と、を有している。また、パワーモジュールは、第1半導体素子の電極と電気的に接続された第1入力端子と、第2半導体素子の電極と電気的に接続された第2入力端子と、を有している。第1入力端子及び第2入力端子は、平行平板を構成している。これにより、パワーモジュールのインダクタンスを低減することが可能となる。
特許第6203232号公報
しかしながら、特許文献1のパワーモジュールにおいてインダクタンスの低減効果が得られるのは、第1入力端子と第2入力端子との間のみである。したがって、特許文献1の構成では、パワーモジュールのインダクタンスを十分に低減できないという課題があった。
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、インダクタンスをより低減できるパワーモジュールを提供することを目的とする。
本開示に係るパワーモジュールは、第1負極側半導体素子及び第2負極側半導体素子を有する下アーム部と、第1正極側半導体素子を有し、前記下アーム部と並列して前記下アーム部の一方側に配置された第1上アーム部と、第2正極側半導体素子を有し、前記下アーム部と並列して前記下アーム部の他方側に配置された第2上アーム部と、を備え、前記下アーム部の一端には、負極側入力端子が形成されており、前記第1上アーム部の一端には、前記負極側入力端子と並列して配置された第1正極側入力端子が形成されており、前記第2上アーム部の一端には、前記負極側入力端子と並列して配置された第2正極側入力端子が形成されており、前記下アーム部の他端、前記第1上アーム部の他端、及び前記第2上アーム部の他端は、出力端子に電気的に接続されており、前記下アーム部の一方の側面は、前記第1上アーム部の側面と対向しており、前記下アーム部の他方の側面は、前記第2上アーム部の側面と対向している。
本開示によれば、パワーモジュールのインダクタンスをより低減することができる。
実施の形態1に係るパワーモジュールの物理的な構成を示す平面図である。 実施の形態1に係るパワーモジュールの回路構成を示す等価回路図である。 実施の形態1の比較例に係るパワーモジュールにおいて、上アームを構成する導体と下アームを構成する導体との位置関係を示す模式的な断面図である。 実施の形態1の比較例に係るパワーモジュールにおいて、上アームを構成する導体と下アームを構成する導体との位置関係を示す模式的な断面図である。 実施の形態1に係るパワーモジュールにおいて、上アームを構成する導体と下アームを構成する導体との位置関係を示す模式的な断面図である。 実施の形態1に係るパワーモジュールにおいて、上アームを構成する導体と下アームを構成する導体との位置関係を示す模式的な断面図である。 一般的なパワーモジュールにおいて、正極側半導体素子がオフになった直後の電流の流れを示す図である。 実施の形態1に係るパワーモジュールにおいて、正極側半導体素子がオフになった直後の電流の流れを示す図である。 一般的なパワーモジュールにおいて、正極側半導体素子がオンになった直後の電流の流れを示す図である。 実施の形態1に係るパワーモジュールにおいて、正極側半導体素子がオンになった直後の電流の流れを示す図である。 実施の形態2に係るパワーモジュールの物理的な構成を示す平面図である。 実施の形態3に係るパワーモジュールの構成の一部を示す斜視図である。
実施の形態1.
実施の形態1に係るパワーモジュールについて説明する。図1は、本実施の形態に係るパワーモジュールの物理的な構成を示す平面図である。本実施の形態のパワーモジュールは、単相インバータ回路を構成している。本実施の形態のパワーモジュールは、例えば、車載用電力変換装置の部品の1つとして用いられる。
図1に示すように、パワーモジュールは、下アーム部10、第1上アーム部20、第2上アーム部30、及び交流側アーム部50を有している。図1に示す物理的な配置において、パワーモジュールは、中心線10aを対称軸として線対称となるように構成されている。中心線10aは、下アーム部10の幅方向において下アーム部10の中心を通っている。第1上アーム部20及び第2上アーム部30は、下アーム部10を挟んで両側に配置されている。
下アーム部10は、単相インバータ回路における2つの下アームを構成している。下アーム部10は、中心線10aに沿って延伸している。下アーム部10は、第1導体パターン13と、第1導体パターン13から分離された第2導体パターン14と、を有している。第1導体パターン13及び第2導体パターン14は、いずれも絶縁基板60の基板面上に形成されている。
下アーム部10の一端には、負極側入力端子15が形成されている。負極側入力端子15は、第2導体パターン14に形成されている。つまり、第2導体パターン14は、下アーム部10の一端側に設けられている。第1導体パターン13は、下アーム部10の他端側に設けられている。
下アーム部10は、互いに並列して設けられた第1負極側半導体素子11及び第2負極側半導体素子12を有している。下アーム部10は、2つ以上の第1負極側半導体素子11を有していてもよい。また、下アーム部10は、2つ以上の第2負極側半導体素子12を有していてもよい。
第1負極側半導体素子11は、信号端子11aを介して入力される電圧信号に基づき動作するスイッチング素子である。第1負極側半導体素子11の表面側には、ソース端子が形成されている。第1負極側半導体素子11の裏面側には、ドレイン端子が形成されている。
第2負極側半導体素子12は、信号端子12aを介して入力される電圧信号に基づき動作するスイッチング素子である。第2負極側半導体素子12の表面側には、ソース端子が形成されている。第2負極側半導体素子12の裏面側には、ドレイン端子が形成されている。
第1負極側半導体素子11及び第2負極側半導体素子12は、いずれも第1導体パターン13に設けられている。第1負極側半導体素子11及び第2負極側半導体素子12のそれぞれは、ダイレクトボンディングにより第1導体パターン13の表面に実装されている。これにより、第1負極側半導体素子11及び第2負極側半導体素子12のそれぞれのドレイン端子は、第1導体パターン13と電気的に接続されている。
第1負極側半導体素子11の表面と、第2導体パターン14との間には、第1リードフレーム16が設けられている。第1負極側半導体素子11のソース端子は、第1リードフレーム16を介して第2導体パターン14と電気的に接続されている。
第1リードフレーム16は、板状に形成されている。第1リードフレーム16は、一方向に長い長方形状の平面形状を有している。第1リードフレーム16の長手方向における一方の端部16aは、ダイレクトボンディングにより第1負極側半導体素子11の表面に接合されている。第1リードフレーム16の長手方向における他方の端部16bは、第2導体パターン14に接合されている。第1リードフレーム16の長手方向は、下アーム部10の延伸方向、すなわち図1中の上下方向と平行になっている。
第2負極側半導体素子12の表面と、第2導体パターン14との間には、第2リードフレーム17が設けられている。第2負極側半導体素子12のソース端子は、第2リードフレーム17を介して第2導体パターン14と電気的に接続されている。
第2リードフレーム17は、板状に形成されている。第2リードフレーム17は、一方向に長い長方形状の平面形状を有している。第2リードフレーム17の長手方向における一方の端部17aは、ダイレクトボンディングにより第2負極側半導体素子12の表面に接合されている。第2リードフレーム17の長手方向における他方の端部17bは、第2導体パターン14に接合されている。第2リードフレーム17の長手方向は、下アーム部10の延伸方向、すなわち図1中の上下方向と平行になっている。
第1上アーム部20は、単相インバータ回路における2つの上アームのうちの一方を構成している。第1上アーム部20は、下アーム部10と並列して延伸している。第1上アーム部20は、下アーム部10の一方側に配置されている。図1では、第1上アーム部20は、下アーム部10の左側に配置されている。
第1上アーム部20は、第3導体パターン23を有している。第3導体パターン23は、絶縁基板60の基板面上、すなわち、下アーム部10の第1導体パターン13及び第2導体パターン14と同一平面上に形成されている。第3導体パターン23は、第1導体パターン13及び第2導体パターン14のいずれからも分離されている。
第1上アーム部20の第3導体パターン23の側面23aは、隙間27を挟んで、下アーム部10の第2導体パターン14の一方の側面14aと対向している。側面23a及び側面14aは、互いに平行に形成されている。これにより、第1上アーム部20の第3導体パターン23と、下アーム部10の第2導体パターン14とは、絶縁基板60の基板面に沿った方向において互いに対向する平行平板を構成している。
第3導体パターン23には、側面23aに沿って電流が流れる。第2導体パターン14には、側面14aに沿って電流が流れる。パワーモジュールの通常稼働時において、第3導体パターン23に電流が流れるとき、第2導体パターン14には、第3導体パターン23に流れる電流の向きと平行な向きの電流が流れる。後述するような平行平板としての効果を得るため、側面23aと側面14aとの間の距離は5mm以下であることが望ましい。
第1上アーム部20の一端には、第1正極側入力端子25が形成されている。第1正極側入力端子25は、負極側入力端子15と並列して配置されている。第1正極側入力端子25は、第3導体パターン23に形成されている。
第1上アーム部20は、第1正極側半導体素子21を有している。第1上アーム部20は、2つ以上の第1正極側半導体素子21を有していてもよい。第1正極側半導体素子21は、信号端子21aを介して入力される電圧信号に基づき動作するスイッチング素子である。第1正極側半導体素子21の表面側には、ソース端子が形成されている。第1正極側半導体素子21の裏面側には、ドレイン端子が形成されている。
第1正極側半導体素子21は、第3導体パターン23に設けられている。第1正極側半導体素子21は、ダイレクトボンディングにより第3導体パターン23の表面に実装されている。これにより、第1正極側半導体素子21のドレイン端子は、第3導体パターン23と電気的に接続されている。
第1正極側半導体素子21の表面と、下アーム部10の第1導体パターン13との間には、第3リードフレーム26が設けられている。第1正極側半導体素子21のソース端子は、第3リードフレーム26を介して第1導体パターン13と電気的に接続されている。
第3リードフレーム26は、板状に形成されている。第3リードフレーム26は、一方向に長い長方形状の平面形状を有している。第3リードフレーム26の長手方向における一方の端部26aは、ダイレクトボンディングにより第1正極側半導体素子21の表面に接合されている。第3リードフレーム26の長手方向における他方の端部26bは、第1導体パターン13に接合されている。第3リードフレーム26の端部26bは、第1上アーム部20の他端となる。第3リードフレーム26の長手方向は、第1リードフレーム16及び第2リードフレーム17のそれぞれの長手方向と平行になっている。
第3リードフレーム26の側面26cは、少なくとも一部において、第1リードフレーム16の側面16cと対向している。側面26c及び側面16cは、互いに平行に形成されている。これにより、第1上アーム部20の第3リードフレーム26と、下アーム部10の第1リードフレーム16とは、絶縁基板60の基板面に沿った方向において互いに対向する平行平板を構成している。
第2上アーム部30は、単相インバータ回路における2つの上アームのうちの他方を構成している。第2上アーム部30は、下アーム部10と並列して延伸している。第2上アーム部30は、下アーム部10の他方側に配置されている。図1では、第2上アーム部30は、下アーム部10の右側に配置されている。第2上アーム部30は、中心線10aを対称軸として、第1上アーム部20と線対称となるように構成されている。
第2上アーム部30は、第4導体パターン33を有している。第4導体パターン33は、絶縁基板60の基板面上、すなわち、下アーム部10の第1導体パターン13及び第2導体パターン14と同一平面上に形成されている。第4導体パターン33は、第1導体パターン13及び第2導体パターン14のいずれからも分離されている。
第2上アーム部30の第4導体パターン33の側面33aは、隙間37を挟んで、下アーム部10の第2導体パターン14の他方の側面14bと対向している。側面33a及び側面14bは、互いに平行に形成されている。これにより、第2上アーム部30の第4導体パターン33と、下アーム部10の第2導体パターン14とは、絶縁基板60の基板面に沿った方向において互いに対向する平行平板を構成している。
第4導体パターン33には、側面33aに沿って電流が流れる。第2導体パターン14には、側面14bに沿って電流が流れる。パワーモジュールの通常稼働時において、第4導体パターン33に電流が流れるとき、第2導体パターン14には、第4導体パターン33に流れる電流の向きと平行な向きの電流が流れる。後述するような平行平板としての効果を得るため、側面33aと側面14bとの間の距離は5mm以下であることが望ましい。
第2上アーム部30の一端には、第2正極側入力端子35が形成されている。第2正極側入力端子35は、負極側入力端子15と並列して配置されている。第2正極側入力端子35は、第4導体パターン33に形成されている。
第2上アーム部30は、第2正極側半導体素子31を有している。第2上アーム部30は、2つ以上の第2正極側半導体素子31を有していてもよい。第2正極側半導体素子31は、信号端子31aを介して入力される電圧信号に基づき動作するスイッチング素子である。第2正極側半導体素子31の表面側には、ソース端子が形成されている。第2正極側半導体素子31の裏面側には、ドレイン端子が形成されている。
第2正極側半導体素子31は、第4導体パターン33に設けられている。第2正極側半導体素子31は、ダイレクトボンディングにより第4導体パターン33の表面に実装されている。これにより、第2正極側半導体素子31のドレイン端子は、第4導体パターン33と電気的に接続されている。
第2正極側半導体素子31の表面と、下アーム部10の第1導体パターン13との間には、第4リードフレーム36が設けられている。第2正極側半導体素子31のソース端子は、第4リードフレーム36を介して第1導体パターン13と電気的に接続されている。
第4リードフレーム36は、板状に形成されている。第4リードフレーム36は、一方向に長い長方形状の平面形状を有している。第4リードフレーム36の長手方向における一方の端部36aは、ダイレクトボンディングにより第2正極側半導体素子31の表面に接合されている。第4リードフレーム36の長手方向における他方の端部36bは、第1導体パターン13に接合されている。第4リードフレーム36の端部36bは、第2上アーム部30の他端となる。第4リードフレーム36の長手方向は、第1リードフレーム16、第2リードフレーム17及び第3リードフレーム26のそれぞれの長手方向と平行になっている。
第4リードフレーム36の側面36cは、少なくとも一部において、第2リードフレーム17の側面17cと対向している。側面36c及び側面17cは、互いに平行に形成されている。これにより、第2上アーム部30の第4リードフレーム36と、下アーム部10の第2リードフレーム17とは、絶縁基板60の基板面に沿った方向において互いに対向する平行平板を構成している。
交流側アーム部50は、単相インバータ回路における交流側アームを構成している。交流側アーム部50は、交流側の出力端子51を有している。出力端子51は、中心線10a上に配置されている。出力端子51は、絶縁基板60の基板面上に形成されている。
出力端子51は、下アーム部10の他端である第1導体パターン13と、第1上アーム部20の他端である第3リードフレーム26の端部26bと、第2上アーム部30の他端である第4リードフレーム36の端部36bと、のそれぞれに電気的に接続されている。本実施の形態では、出力端子51は、第1導体パターン13と一体に形成されている。
図2は、本実施の形態に係るパワーモジュールの回路構成を示す等価回路図である。図2の等価回路図において、各半導体素子及び各電流経路の位置関係は、図1に示した各半導体素子及び各電流経路の物理的な位置関係と対応している。
図2に示すように、第1正極側半導体素子21のドレイン端子Dは、第1正極側入力端子25に接続されている。第1正極側入力端子25は、不図示の直流電源の正極に接続されている。第1正極側半導体素子21と第1正極側入力端子25との間の電流経路は、図1に示した第3導体パターン23に相当する。
第1正極側半導体素子21のソース端子Sは、出力端子51に接続されているとともに、第1負極側半導体素子11のドレイン端子Dに接続されている。第1正極側半導体素子21と出力端子51との間の電流経路は、図1に示した第3リードフレーム26及び第1導体パターン13に相当する。第1正極側半導体素子21と第1負極側半導体素子11との間の電流経路も、第3リードフレーム26及び第1導体パターン13に相当する。
第1負極側半導体素子11のソース端子Sは、負極側入力端子15に接続されている。負極側入力端子15は、不図示の直流電源の負極に接続されている。第1負極側半導体素子11と負極側入力端子15との間の電流経路は、図1に示した第1リードフレーム16及び第2導体パターン14に相当する。
第2正極側半導体素子31のドレイン端子Dは、第2正極側入力端子35に接続されている。第2正極側入力端子35は、不図示の直流電源の正極に接続されている。第2正極側半導体素子31と第2正極側入力端子35との間の電流経路は、図1に示した第4導体パターン33に相当する。
第2正極側半導体素子31のソース端子Sは、出力端子51に接続されているとともに、第2負極側半導体素子12のドレイン端子Dに接続されている。第2正極側半導体素子31と出力端子51との間の電流経路は、図1に示した第4リードフレーム36及び第1導体パターン13に相当する。第2正極側半導体素子31と第2負極側半導体素子12との間の電流経路も、第4リードフレーム36及び第1導体パターン13に相当する。
第2負極側半導体素子12のソース端子Sは、負極側入力端子15に接続されている。第2負極側半導体素子12と負極側入力端子15との間の電流経路は、図1に示した第2リードフレーム17及び第2導体パターン14に相当する。
次に、本実施の形態に係るパワーモジュールの構造によって得られるインダクタンス低減効果の原理について説明する。まず、本実施の形態の比較例に係るパワーモジュールにおける導体の位置関係について説明する。
図3及び図4は、本実施の形態の比較例に係るパワーモジュールにおいて、上アームを構成する導体と下アームを構成する導体との位置関係を示す模式的な断面図である。図3に示すように、導体101及び導体102は、いずれも長方形状の断面形状を有している。導体101は、上アームを構成する導体である。導体102は、下アームを構成する導体である。
導体101及び導体102は、同一平面上に配置されている。導体101及び導体102は、隙間103を挟んで並列している。導体101及び導体102には、互いに平行でかつ逆向きの電流が流れる。
図4では、計算の簡易化のため、導体101及び導体102が円柱型導線104及び円柱型導線105にそれぞれ置き換えられている。円柱型導線104は、導体101と等価の導線である。円柱型導線104のインピーダンスは、導体101のインピーダンスと等しい。円柱型導線104は、図3に示した導体101の断面における電流密度分布の重心に中心を有している。円柱型導線104の半径はR1である。
円柱型導線105は、導体102と等価の導線である。円柱型導線105のインピーダンスは、導体102のインピーダンスと等しい。円柱型導線105は、図3に示した導体102の断面における電流密度分布の重心に中心を有している。円柱型導線105の半径はR2である。円柱型導線104と円柱型導線105との間の距離はdである。
上アームの電流経路、すなわち正極側入力端子から出力端子までの電流経路をS1とする。下アームの電流経路、すなわち出力端子から負極側入力端子までの電流経路をS2とする。正極側入力端子から出力端子を経由して負極側入力端子まで電流が流れる場合、パワーモジュールの自己インダクタンスLは、ノイマンの式により、以下の式(1)のように表される。
Figure 0007191158000002
ここで、μは、導線の透磁率である。r(l1,l2)は、経路S1において始点からの距離がl1となる位置と、経路S2において始点からの距離がl2となる位置と、の間の距離である。経路S1と経路S2との間の中心距離を一定値であるrとし、距離l1及び距離l2をいずれもlとすると、経路S1及び経路S2に直流電流のみが流れる場合の自己インダクタンスL(r)は、以下の式(2)のように表される。
Figure 0007191158000003
また、非常に高い周波数を有する交流電流が経路S1及び経路S2に流れ、各導線の表面にしか電流が流れない場合、自己インダクタンスL’(r)は、以下の式(3)のように表される。
Figure 0007191158000004
ここで、R1=10[mm]とし、R2=20[mm]とし、l=25[mm]とする。この場合、距離dが5mmであるときの経路S1及び経路S2の合成インダクタンスから、距離dが1mmであるときの経路S1及び経路S2の合成インダクタンスを減じた値ΔL’は、以下の式(4)に示すように、約4.4nHとなる。
Figure 0007191158000005
一般的に、パワーモジュール内の配線インダクタンスは、20nH以下であることが多い。パワーモジュール内において、同一平面上に配置された2つの平板状の導体間の距離が5mmを超えると、これらの導体間では、インダクタンス低減効果が効率的に得られなくなる。つまり、同一平面上に配置された2つの平板状の導体間において、インダクタンス低減効果が効率的に得られるようにするためには、当該2つの平板状の導体間の距離は5mm以下であることが望ましい。その上、同一平面上に配置された2つの平板状の導体間の距離が5mmを超えると、パワーモジュールが平面的に大型化してしまうため、インバータの出力密度、すなわちインバータの単位体積あたりの出力が低下してしまう。つまり、インバータの出力密度の低下を抑制するためにも、2つの平板状の導体間の距離は5mm以下であることが望ましい。一方で、同一平面上に配置された2つの平板状の導体間の距離が短くなると、当該2つの平板状の導体間における絶縁性が低下してしまう。2つの平板状の導体間における絶縁性を確保するため、当該2つの平板状の導体間の距離は、0mmよりも長いことが望ましい。2つの平板状の導体間の距離が0mmよりも長くかつ5mm以下であれば、実製品において、インダクタンス低減及び出力密度低下抑制と、絶縁性確保と、のバランスをとることができる。
次に、本実施の形態に係るパワーモジュールにおける導体の位置関係について説明する。図5及び図6は、本実施の形態に係るパワーモジュールにおいて、上アームを構成する導体と下アームを構成する導体との位置関係を示す模式的な断面図である。
本実施の形態のパワーモジュールは、第1正極側入力端子25から出力端子51を経由して負極側入力端子15まで電流が流れる回路と、第2正極側入力端子35から出力端子51を経由して負極側入力端子15まで電流が流れる回路と、を有している。本実施の形態のパワーモジュールは、これらの2つの回路が並列した並列回路を有していると考えることができる。
ここで、第1正極側入力端子25から出力端子51までの電流経路を経路S1とし、第2正極側入力端子35から出力端子51までの電流経路を経路S1’とし、出力端子51から負極側入力端子15までの電流経路を経路S2とする。本実施の形態のパワーモジュールは、中心線10aを対称軸として線対称となるように構成されているため、経路S1=経路S1’と考えることができる。
図5に示すように、導体106、導体107、導体108及び導体109は、いずれも長方形状の断面形状を有している。導体106は、1つの上アームを構成する導体である。導体106は、例えば、図1に示した第1上アーム部20の第3導体パターン23に相当する。導体107及び導体108は、2つの下アームを構成する導体である。導体107及び導体108は、例えば、図1に示した下アーム部10の第2導体パターン14に相当する。導体109は、別の1つの上アームを構成する導体である。導体109は、例えば、図1に示した第2上アーム部30の第4導体パターン33に相当する。
導体106、導体107、導体108及び導体109は、同一平面上に配置されている。導体106及び導体107は、隙間110を挟んで並列している。導体106及び導体107には、互いに平行でかつ逆向きの電流が流れる。導体107及び導体108は互いに接している。導体107及び導体108には、同じ向きの電流が流れる。導体108及び導体109は、隙間111を挟んで並列している。導体108及び導体109には、互いに平行でかつ逆向きの電流が流れる。
図6では、計算の簡易化のため、導体106、導体107、導体108及び導体109が円柱型導線112、円柱型導線113、円柱型導線114及び円柱型導線115にそれぞれ置き換えられている。
円柱型導線112は、導体106と等価の導線である。円柱型導線112のインピーダンスは、導体106のインピーダンスと等しい。円柱型導線112は、図5に示した導体106の断面における電流密度分布の重心に中心を有している。円柱型導線112の半径はR1である。
円柱型導線113は、導体107と等価の導線である。円柱型導線113のインピーダンスは、導体107のインピーダンスと等しい。円柱型導線113は、図5に示した導体107の断面における電流密度分布の重心に中心を有している。円柱型導線113の半径はR2である。
円柱型導線114は、導体108と等価の導線である。円柱型導線114のインピーダンスは、導体108のインピーダンスと等しい。円柱型導線114は、図5に示した導体108の断面における電流密度分布の重心に中心を有している。円柱型導線114の半径はR2である。
円柱型導線115は、導体109と等価の導線である。円柱型導線115のインピーダンスは、導体109のインピーダンスと等しい。円柱型導線115は、図5に示した導体109の断面における電流密度分布の重心に中心を有している。円柱型導線115の半径はR1である。
本実施の形態では、2つの回路が並列していることから、内側に位置している導体106、107は、2つの円柱型導線113、114に置き換えられる。このため、円柱型導線113の中心が外側の円柱型導線112に近づくとともに、円柱型導線114の中心が外側の円柱型導線115に近づく。これにより、図4に示した構成と比較すると、円柱型導線113の中心と円柱型導線112の中心との間の距離、及び、円柱型導線114の中心と円柱型導線115の中心との間の距離のそれぞれを短くすることができる。磁場の影響の強さは距離に反比例するため、本実施の形態では、円柱型導線113と円柱型導線112との間、及び、円柱型導線114と円柱型導線115との間のそれぞれにおける磁場の相互作用を強めることができる。また、交流電流の周波数が高くなると、表皮効果が強くなるため、導体表面の電流密度が高くなり、導体内部の電流密度が低くなる。このため、交流電流の周波数が高くなると、円柱型導線113と円柱型導線112との間、及び、円柱型導線114と円柱型導線115との間のそれぞれにおいて、実質的な距離が中心間距離よりも短くなるため、磁場の相互作用がさらに強くなる。
図7は、一般的なパワーモジュールにおいて、正極側半導体素子がオフになった直後の電流の流れを示す図である。図7では、正極側半導体素子120を有する上アームと、負極側半導体素子121を有する下アームとが、1組のみ示されている。
図7に示すように、正極側半導体素子120がオンからオフになると、正極側半導体素子120を流れる導通電流122が減少する。回路全体では、電流を維持しようとする方向にインダクタンスが働くため、交流側に向かう還流電流123が発生する。還流電流123は、パワーモジュールの外部に設けられている交流側バスバーのインダクタンスによって発生する電流である。このため、パワーモジュールの外部に設けられている正極側及び負極側のバスバーが持つインダクタンスと、パワーモジュール内の導体が持つインダクタンスと、のそれぞれにより生じる起電力は、そのまま正極側半導体素子120にかかってしまう。これにより、正極側半導体素子120のソース端子及びドレイン端子の間に電位差が生じ、サージ電圧が発生する。したがって、パワーモジュールにおけるスイッチング損失が増大してしまう。
図8は、本実施の形態に係るパワーモジュールにおいて、正極側半導体素子がオフになった直後の電流の流れを示す図である。還流電流81は、交流側バスバーの電流を維持しようとするインダクタンスにより生じる電流である。このため、導通電流80が減少するにつれて還流電流81は増加する。これにより、還流電流81が流れる下アーム部10には、還流電流81が増加するのを妨げる還流電流81自身による磁場が生じる。すなわち、下アーム部10のインダクタンスによって発生する渦電流により、還流電流81の増加が妨げられる。結果として、その分の電位差が、オフになった正極側半導体素子にかかり、サージ電圧が発生する。
しかしながら、本実施の形態では、第1上アーム部20及び第2上アーム部30のそれぞれと下アーム部10とが平行平板を構成している。このため、第1上アーム部20及び第2上アーム部30の一方を流れる導通電流80が減少した場合、第1上アーム部20及び第2上アーム部30の他方には、当該他方を流れる導通電流80と同じ向きに流れる還流電流81を増加させる磁場が発生する。この磁場の影響は、磁場の発生源となる上アーム部から近ければ近いほど大きい。
正極側半導体素子がオフになったときに上アーム部で発生した上記の磁場は、還流電流81が増加するときに下アーム部10で発生した磁場と打ち消し合う。これにより、正極側半導体素子にかかるサージ電圧が低下し、見かけ上のインダクタンスが低減する。
図9は、一般的なパワーモジュールにおいて、正極側半導体素子がオンになった直後の電流の流れを示す図である。図9に示すように、正極側半導体素子120がオフからオンになると、正極側半導体素子120を流れる導通電流124が発生し、時間経過と共に導通電流124が増加する。回路全体では、電流を維持しようとする方向にインダクタンスが働くため、負極側半導体素子121に溜まった電荷によってリカバリ電流125が発生する。
リカバリ電流125は、還流電流123と同様に、パワーモジュールの外部に設けられている交流側バスバーのインダクタンスによって発生する電流である。このため、パワーモジュールの外部に設けられている正極側及び負極側のバスバーが持つインダクタンスと、パワーモジュール内の導体が持つインダクタンスと、のそれぞれにより生じる起電力は、そのまま正極側半導体素子120にかかってしまう。これにより、正極側半導体素子120のソース端子及びドレイン端子の間に電位差が生じ、サージ電圧が発生する。したがって、パワーモジュールにおけるスイッチング損失が増大してしまう。
図10は、本実施の形態に係るパワーモジュールにおいて、正極側半導体素子がオンになった直後の電流の流れを示す図である。リカバリ電流83は、交流側バスバーの電流を維持しようとするインダクタンスにより生じる電流である。このため、導通電流82が増加するにつれてリカバリ電流83も増加する。これにより、リカバリ電流83が流れる下アーム部10には、リカバリ電流83が増加するのを妨げるリカバリ電流83自身による磁場が生じる。すなわち、下アーム部10のインダクタンスによって発生する渦電流により、リカバリ電流83の増加が妨げられる。結果として、その分の電位差が、オンになった正極側半導体素子にかかり、サージ電圧が発生する。
しかしながら、本実施の形態では、第1上アーム部20及び第2上アーム部30のそれぞれと下アーム部10とが平行平板を構成している。このため、第1上アーム部20及び第2上アーム部30の一方を流れる導通電流82が増加した場合、第1上アーム部20及び第2上アーム部30の他方には、当該他方を流れる導通電流82の向きと逆向きに流れるリカバリ電流83を増加させる磁場が発生する。この磁場の影響は、磁場の発生源となる上アーム部から近ければ近いほど大きい。
正極側半導体素子がオンになったときに上アーム部で発生した上記の磁場は、リカバリ電流83が増加するときに下アーム部10で発生した磁場と打ち消し合う。これにより、正極側半導体素子にかかるサージ電圧が低下し、見かけ上のインダクタンスが低減する。
上アーム部と下アーム部との間における磁場の相互作用は、上アーム部と下アーム部との間の距離が離れると弱まる。本実施の形態では、第1上アーム部20及び第2上アーム部30によって下アーム部10が挟まれているため、第1上アーム部20及び第2上アーム部30のそれぞれと下アーム部10との間の距離を近づけることができる。したがって、本実施の形態によれば、第1上アーム部20及び第2上アーム部30のそれぞれと下アーム部10との間における磁場の相互作用をより強めることができるため、パワーモジュールのインダクタンスをより低減することができる。
以上説明したように、本実施の形態に係るパワーモジュールは、下アーム部10と、第1上アーム部20と、第2上アーム部30と、を備えている。下アーム部10は、第1負極側半導体素子11及び第2負極側半導体素子12を有している。第1上アーム部20は、第1正極側半導体素子21を有している。第1上アーム部20は、下アーム部10と並列して下アーム部10の一方側に配置されている。第2上アーム部30は、第2正極側半導体素子31を有している。第2上アーム部30は、下アーム部10と並列して下アーム部10の他方側に配置されている。
下アーム部10の一端には、負極側入力端子15が形成されている。第1上アーム部20の一端には、第1正極側入力端子25が形成されている。第1正極側入力端子25は、負極側入力端子15と並列して配置されている。第2上アーム部30の一端には、第2正極側入力端子35が形成されている。第2正極側入力端子35は、負極側入力端子15と並列して配置されている。下アーム部10の他端、第1上アーム部20の他端、及び第2上アーム部30の他端は、出力端子51に電気的に接続されている。第2導体パターン14の一方の側面14aは、第3導体パターン23の側面23aと対向している。第2導体パターン14の他方の側面14bは、第4導体パターン33の側面33aと対向している。第2導体パターン14の一方の側面14aは、下アーム部10の一方の側面の一例である。第2導体パターン14の他方の側面14bは、下アーム部10の他方の側面の一例である。第3導体パターン23の側面23aは、第1上アーム部20の側面の一例である。第4導体パターン33の側面33aは、第2上アーム部30の側面の一例である。
この構成によれば、下アーム部10と第1上アーム部20とが平行平板を構成するとともに、下アーム部10と第2上アーム部30とが平行平板を構成する。したがって、パワーモジュールのインダクタンスをより低減することができる。このため、回路の損失を減らすことができるため、サイズのより小さい半導体素子を用いて回路を成立させることができる。したがって、パワーモジュール及びそれを含む電力変換装置全体において、小型化及びコスト削減を実現できる。
本実施の形態に係るパワーモジュールにおいて、第2導体パターン14の一方の側面14aと第3導体パターン23の側面23aの間の距離は、5mm以下である。第2導体パターン14の他方の側面14bと第4導体パターン33の側面33aとの間の距離は、5mm以下である。この構成によれば、下アーム部10と第1上アーム部20とをより確実に平行平板として機能させることができるとともに、下アーム部10と第2上アーム部30とをより確実に平行平板として機能させることができる。したがって、パワーモジュールのインダクタンスをより低減することができる。
本実施の形態に係るパワーモジュールにおいて、下アーム部10は、第1導体パターン13と、第2導体パターン14と、第1リードフレーム16と、第2リードフレーム17と、を有している。第1導体パターン13には、第1負極側半導体素子11及び第2負極側半導体素子12が設けられている。第2導体パターン14は、第1導体パターン13から分離されている。第1リードフレーム16は、第1負極側半導体素子11と第2導体パターン14とを電気的に接続している。第2リードフレーム17は、第2負極側半導体素子12と第2導体パターン14とを接続している。
第1上アーム部20は、第3導体パターン23と、第3リードフレーム26と、を有している。第3導体パターン23には、第1正極側半導体素子21が設けられている。第3リードフレーム26は、第1正極側半導体素子21と第1導体パターン13とを電気的に接続している。
第2上アーム部30は、第4導体パターン33と、第4リードフレーム36と、を有している。第4導体パターン33には、第2正極側半導体素子31が設けられている。第4リードフレーム36は、第2正極側半導体素子31と第1導体パターン13とを電気的に接続している。
第1リードフレーム16、第2リードフレーム17、第3リードフレーム26及び第4リードフレーム36のそれぞれの長手方向は、互いに平行である。この構成によれば、下アーム部10の第1リードフレーム16と、第1上アーム部20の第3リードフレーム26と、が平行平板を構成する。また、下アーム部10の第2リードフレーム17と、第2上アーム部30の第4リードフレーム36と、が平行平板を構成する。したがって、パワーモジュールのインダクタンスをより低減することができる。
本実施の形態に係るパワーモジュールにおいて、第1上アーム部20に電流が流れるとき、下アーム部10には、第1上アーム部20に流れる電流の向きと平行な向きの電流が流れる。第2上アーム部30に電流が流れるとき、下アーム部10には、第2上アーム部30に流れる電流の向きと平行な向きの電流が流れる。この構成によれば、パワーモジュールのインダクタンスをより低減することができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係るパワーモジュールについて説明する。図11は、本実施の形態に係るパワーモジュールの物理的な構成を示す平面図である。図11に示すように、本実施の形態のパワーモジュールは、導体ブリッジ40が設けられている点で、図1に示した実施の形態1のパワーモジュールと異なっている。なお、実施の形態1と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
導体ブリッジ40は、下アーム部10を跨いで第1上アーム部20と第2上アーム部30とを電気的に接続するリードフレームである。導体ブリッジ40は、板状に形成されている。導体ブリッジ40は、一方向に長い長方形状の平面形状を有している。導体ブリッジ40の長手方向は、第1リードフレーム16、第2リードフレーム17、第3リードフレーム26及び第4リードフレーム36のそれぞれの長手方向と直交している。導体ブリッジ40の長手方向は、下アーム部10、第1上アーム部20及び第2上アーム部30のそれぞれに流れる電流の向きと概ね直交している。導体ブリッジ40の短手方向の幅は、3mm以上である。
導体ブリッジ40の長手方向における一方の端部40aは、第1上アーム部20の第3導体パターン23の表面に接合されている。導体ブリッジ40の長手方向における他方の端部40bは、第2上アーム部30の第4導体パターン33の表面に接合されている。導体ブリッジ40と、下アーム部10の第2導体パターン14とは、絶縁基板60の基板面に垂直な方向において、隙間を挟んで対向している。すなわち、導体ブリッジ40と第2導体パターン14とは、平行平板を構成している。
パワーモジュールが対称構造を有している場合であっても、パワーモジュールの外部に設けられている正極側及び負極側のバスバーは、レイアウト上非対称である可能性が高い。正極側及び負極側のバスバーが非対称である場合、第1上アーム部20と第2上アーム部30とには、電位差が生じやすい。
本実施の形態のパワーモジュールでは、導体ブリッジ40によって第1上アーム部20と第2上アーム部30とが電気的に接続されている。導体ブリッジ40は、第1上アーム部20と第2上アーム部30との間の電位差を緩和する電流経路となる。導体ブリッジ40は、パワーモジュール内に設けられているため、パワーモジュール外部に設けられているバスバーの磁場による影響を受けにくい。これにより、第1上アーム部20と第2上アーム部30との間における分流差を緩和することができる。
例えば、第2上アーム部30に流れる電流が、第1上アーム部20に流れる電流よりも大きい場合、一部の電流は、電位差により導体ブリッジ40を通って第2上アーム部30から第1上アーム部20に流れる。
ここで、図11において、第2上アーム部30の第2正極側入力端子35は導体ブリッジ40の右上に存在しており、第1上アーム部20の第1正極側半導体素子21は導体ブリッジ40の左下に存在している。これにより、導体ブリッジ40を流れる電流は、図11において右上から左下に向かって流れる。このため、導体ブリッジ40を流れる電流は、図11において下向きのベクトル成分を有する。
一方、下アーム部10の第2導体パターン14には、図11において上向きの電流が流れる。すなわち、導体ブリッジ40を流れる電流は、第2導体パターン14を流れる電流と平行でかつ逆向きのベクトル成分を有する。このため、導体ブリッジ40が設けられていることにより、インダクタンス低減の効果も得られる。
以上説明したように、本実施の形態に係るパワーモジュールは、導体ブリッジ40をさらに備えている。導体ブリッジ40は、下アーム部10を跨いで第1上アーム部20と第2上アーム部30とを電気的に接続している。この構成によれば、第1上アーム部20と第2上アーム部30との間における分流差を緩和することができるとともに、パワーモジュールのインダクタンスをより低減することができる。
実施の形態3.
実施の形態3に係るパワーモジュールについて説明する。図12は、本実施の形態に係るパワーモジュールの構成の一部を示す斜視図である。なお、実施の形態1又は2と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図12に示すように、第3リードフレーム26の長手方向に沿って第3リードフレーム26を切断した断面において、第3リードフレーム26の端部26aは、T字状の断面形状を有している。すなわち、第3リードフレーム26は、上記断面における端部26aの裏面側において、平坦部26dと、平坦部26dから突出した突出部26eと、を有している。突出部26eは、第1正極側半導体素子21の表面に接合されている。第1リードフレーム16、第2リードフレーム17及び第4リードフレーム36は、第3リードフレーム26と同様の構成を有している。
各リードフレームと半導体素子のチップとの間には、絶縁距離が確保される必要がある。本実施の形態によれば、リードフレーム接合部と半導体素子との距離における製造公差から影響を受けずに、上アームを構成するリードフレームと、下アームを構成するリードフレームと、の距離を近づけることができる。このため、リードフレーム間の磁場の相互作用により、パワーモジュール内の合成インダクタンスの低減効果を高めることができる。
以上説明したように、本実施の形態に係るパワーモジュールにおいて、第1リードフレーム16、第2リードフレーム17、第3リードフレーム26及び第4リードフレーム36のそれぞれは、T字状の断面形状を有している。この構成によれば、第1リードフレーム16と第3リードフレーム26との間の距離を近づけることができるとともに、第2リードフレーム17と第4リードフレーム36との間の距離を近づけることができる。したがって、第1リードフレーム16と第3リードフレーム26との間、及び第2リードフレーム17と第4リードフレーム36との間のそれぞれにおける磁場の相互作用を強めることができるため、パワーモジュールのインダクタンスをより低減することができる。
10 下アーム部、10a 中心線、11 第1負極側半導体素子、11a 信号端子、12 第2負極側半導体素子、12a 信号端子、13 第1導体パターン、14 第2導体パターン、14a、14b 側面、15 負極側入力端子、16 第1リードフレーム、16a、16b 端部、16c 側面、17 第2リードフレーム、17a、17b 端部、17c 側面、20 第1上アーム部、21 第1正極側半導体素子、21a 信号端子、23 第3導体パターン、23a 側面、25 第1正極側入力端子、26 第3リードフレーム、26a、26b 端部、26c 側面、26d 平坦部、26e 突出部、27 隙間、30 第2上アーム部、31 第2正極側半導体素子、31a 信号端子、33 第4導体パターン、33a 側面、35 第2正極側入力端子、36 第4リードフレーム、36a、36b 端部、36c 側面、37 隙間、40 導体ブリッジ、40a、40b 端部、50 交流側アーム部、51 出力端子、60 絶縁基板、80 導通電流、81 還流電流、82 導通電流、83 リカバリ電流、101、102 導体、103 隙間、104、105 円柱型導線、106、107、108、109 導体、110、111 隙間、112、113、114、115 円柱型導線、120 正極側半導体素子、121 負極側半導体素子、122 導通電流、123 還流電流、124 導通電流、125 リカバリ電流。

Claims (7)

  1. 第1負極側半導体素子及び第2負極側半導体素子を有する下アーム部と、
    第1正極側半導体素子を有し、前記下アーム部と並列して前記下アーム部の一方側に配置された第1上アーム部と、
    第2正極側半導体素子を有し、前記下アーム部と並列して前記下アーム部の他方側に配置された第2上アーム部と、
    を備え、
    前記下アーム部の一端には、負極側入力端子が形成されており、
    前記第1上アーム部の一端には、前記負極側入力端子と並列して配置された第1正極側入力端子が形成されており、
    前記第2上アーム部の一端には、前記負極側入力端子と並列して配置された第2正極側入力端子が形成されており、
    前記下アーム部の他端、前記第1上アーム部の他端、及び前記第2上アーム部の他端は、出力端子に電気的に接続されており、
    前記下アーム部、前記第1上アーム部、及び前記第2上アーム部が同一平面に配置されており、
    前記下アーム部の一方の側面は、前記第1上アーム部の側面と対向しており、
    前記下アーム部の他方の側面は、前記第2上アーム部の側面と対向しており、
    前記下アーム部と前記第1上アーム部とが平行平板を構成するとともに、前記下アーム部と前記第2上アーム部とが平行平板を構成するパワーモジュール。
  2. 前記下アーム部の前記一方の側面と前記第1上アーム部の前記側面との間の距離、及び前記下アーム部の前記他方の側面と前記第2上アーム部の前記側面との間の距離は、いずれも5mm以下である請求項1に記載のパワーモジュール。
  3. 前記下アーム部を跨いで前記第1上アーム部と前記第2上アーム部とを電気的に接続する導体ブリッジをさらに備える請求項1又は請求項2に記載のパワーモジュール。
  4. 前記下アーム部は、前記第1負極側半導体素子及び前記第2負極側半導体素子が設けられた第1導体パターンと、前記第1導体パターンから分離された第2導体パターンと、前記第1負極側半導体素子と前記第2導体パターンとを電気的に接続する第1リードフレームと、前記第2負極側半導体素子と前記第2導体パターンとを接続する第2リードフレームと、を有しており、
    前記第1上アーム部は、前記第1正極側半導体素子が設けられた第3導体パターンと、前記第1正極側半導体素子と前記第1導体パターンとを電気的に接続する第3リードフレームと、を有しており、
    前記第2上アーム部は、前記第2正極側半導体素子が設けられた第4導体パターンと、前記第2正極側半導体素子と前記第1導体パターンとを電気的に接続する第4リードフレームと、を有しており、
    前記第1リードフレーム及び前記第3リードフレーム、並びに前記第2リードフレーム及び前記第4リードフレームが、各々、平行平板を構成する請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
  5. 前記第1リードフレーム、前記第2リードフレーム、前記第3リードフレーム及び前記第4リードフレームのそれぞれの長手方向は、互いに平行である請求項4に記載のパワーモジュール。
  6. 前記第1リードフレーム、前記第2リードフレーム、前記第3リードフレーム及び前記第4リードフレームのそれぞれは、T字状の断面形状を有している請求項4又は請求項5に記載のパワーモジュール。
  7. 前記第1上アーム部に電流が流れるとき、前記下アーム部には、前記第1上アーム部に流れる電流の向きと平行な向きの電流が流れ、
    前記第2上アーム部に電流が流れるとき、前記下アーム部には、前記第2上アーム部に流れる電流の向きと平行な向きの電流が流れる請求項1~請求項6のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
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