JP7189694B2 - 切削機械ユニット - Google Patents
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Description
引き切り切断工法では、特許文献3に開示されているように、切断対象物の周囲(切断位置)に沿ってワイヤーソーを一対のガイドプーリー、駆動装置の駆動プーリーを介して無端状に巻き掛けて線状に接触させ、このワイヤーソーを駆動装置により高速回転するとともに、駆動装置の(切断対象物から引き離す方向へ)の移動により、切断対象物に対する切断進行とともに切断に必要な適度の張力を維持して(ワイヤーソーに生ずる弛みをなくして)、切断対象物のコンクリート、鉄筋などを引き切り、切断する。
押し切り切断工法では、特許文献4に開示されているように、切断対象物(の切断位置)に向けてワイヤーソーを一対のガイドプーリー、駆動装置の駆動プーリー間に無端状に巻き掛けて、このワイヤーソーを駆動装置により高速回転するとともに、一対のガイドプーリー間を走行するワイヤーソーを切断対象物の前側から線状に接触させ、押し付けて、切断対象物のコンクリート、鉄筋などを押し切り、切断する。
また、このような環境汚染を防止するため、電動油圧ユニットの下に受け皿を用意して作動油が漏れても受け皿の中に収まるようにしたり、油圧モーターと油圧ホースとの接続部や電動油圧ユニットと油圧ホースとの接続部にテーピングを行って油漏れを防いだり、また、油漏れがあった場合に備えて、オイルの吸着マットや中和剤を用意したり、本来の施工の他に煩雑な作業を行わなければならない、という問題がある。なお、油圧ホースの接続部にテーピングを行うと、施工現場では油圧ホースの脱着ができない、という問題もある。
原動機及び前記原動機により回転駆動される回転軸を有するコアドリル本体と、前記回転軸に連結されるコアビットとを有するコアドリルと、
側面にラックを有し、構造物の施工面に立ち上げて設置されるガイドシャフトと、前記ラックに噛合されるピニオン及び当該ピニオンを回転駆動する原動機を有し、前記ガイドシャフトに係合され、前記コアドリルを取り付けられるコアドリル送りブロックとを有する送り装置と、
を備え、
前記コアドリル、前記送り装置の前記原動機はそれぞれ、高圧の作動水を回転運動に変換する水圧モーターからなり、前記水圧モーターは高圧の作動水を供給する水圧ポンプユニットに作動水供給回路と作動水排出回路とを介して連結され、
前記送り装置が水中構造物の施工面にベース、又はガイドレール及び台車を介して設置され、前記送り装置に前記コアドリルが取り付けられて、
前記水圧ポンプユニットの遠隔操作で、前記水圧ポンプユニットから前記コアドリル、前記送り装置の各水圧モーターへ供給される高圧の作動水により、前記各水圧モーターを駆動することにより、前記コアドリルと前記送り装置とを駆動して、前記コアビットで水中構造物の施工面を穿孔する、
ことを要旨とする。
上記目的を達成するために、本発明(2)の切削機械ユニットは、
原動機及び前記原動機により回転駆動されるブレードを有する切断機と、
ラックを添設され、構造物の施工面に固定されるガイドレール、及び前記ラックに噛合されるピニオン及び当該ピニオンを回転駆動する原動機を有し、前記ガイドレールに移動可能に装着され、前記切断機を搭載される支持枠を有する送り装置と、
を備え、
前記切断機、前記送り装置の前記原動機はそれぞれ、高圧の作動水を回転運動に変換する水圧モーターからなり、前記水圧モーターは高圧の作動水を供給する水圧ポンプユニットに作動水供給回路と作動水排出回路とを介して連結され、
前記送り装置が水中構造物の施工面に固定され、前記送り装置に前記切断機が取り付けられて、
前記水圧ポンプユニットの遠隔操作で、前記水圧ポンプユニットから前記切断機、前記送り装置の各水圧モーターへ供給される高圧の作動水により、前記各水圧モーターを駆動することにより、前記切断機と前記送り装置とを駆動して、前記ブレードで水中構造物の施工面を切断する、
ことを要旨とする。
上記目的を達成するために、本発明(3)の切削機械ユニットは、
複数のプーリーからなるプーリーユニットと、前記各プーリー間に張架されるワイヤーと、原動機及び前記原動機により回転駆動される回転軸を有し、前記各プーリーのうち駆動用のメインプーリーに取り付けられるプーリー駆動装置とを有するワイヤーソーと、
ラックを並設され、前記各プーリーのうち変位張力用の一対のサブプーリーを移動案内するためのガイドレールと、前記ラックに噛合されるピニオン及び当該ピニオンを回転駆動する原動機を有し、前記ガイドレールに移動可能に装着され、前記各プーリーのうち前記一対のサブプーリーを取り付けられるプーリー支持部とを有する送り装置と、
を備え、
前記プーリー駆動装置、前記送り装置の前記原動機はそれぞれ、高圧の作動水を回転運動に変換する水圧モーターからなり、前記水圧モーターは高圧の作動水を供給する水圧ポンプユニットに作動水供給回路と作動水排出回路とを介して連結され、
前記一対のサブプーリー間に張架される前記ワイヤーを水中構造物の施工面に当接されて、
前記水圧ポンプユニットの遠隔操作で、前記水圧ポンプユニットから前記プーリー駆動装置、前記送り装置の各水圧モーターへ供給される高圧の作動水により、前記各水圧モーターを駆動することにより、前記プーリー駆動装置と前記送り装置とを駆動して、前記ワイヤーで水中構造物の施工面を切断する、
ことを要旨とする。
図1に示すように、この切削機械ユニットMは、コアドリル、ウォールソー、ワイヤーソーを含む各種の切削機械と、各種の切削機械に一体的に装着され、各種の切削機を作動させる原動機2と、原動機2に作動連結され、原動機2を駆動する原動機駆動ユニット3とを備え、切削機械でコンクリート構造物を含む各種施工対象物を切削するもので、この切削機械ユニットMでは、特に、各種の切削機械の原動機2は水圧モーターとし、原動機駆動ユニット3は水圧ポンプユニットとし、水圧モーターと水圧ポンプユニットが作動水供給回路3Aと作動水排出回路3Bとを介して連結されて、各種の切削機械が高圧の作動水により駆動されるようになっている。
この場合、水圧モーター2は斜板式の水圧モーターで、作動水供給ポート及び作動水排出ポートを有するケーシングと、ケーシング内に回転可能に配置されるシャフトと、シャフトの周囲に一体的に固定され、ケーシング内にシャフトとともに回転可能に配置されるシリンダブロックと、シリンダブロックに形成され、シャフトの周方向に所定の間隔を介して配列される複数のシリンダ、各シリンダ内に摺動可能に挿入配置され、各シリンダ内に容積室を画成する複数のピストン、及び各ピストンの先端に回動可能に連結される複数のシューと、ケーシング内に配置され、各シューが摺接される斜板と、ケーシング内に配置され、作動水供給ポートと容積室とを連通させる入力ポート及び作動水排出ポートと容積室とを連通させる出力ポートを有し、シリンダブロックの端面が摺接されるポートプレートとを備え、高圧の作動水により各ピストンが各シリンダ内で往復動され、各シューと斜板との案内により、シャフトを回転させて、回転駆動力を出力するようになっている。
かかる水圧モーター2がギアボックスを介して切削機械に取り付けられ、切削機械が水圧モーター2により回転駆動される。
この切削機械ユニットMでは、原動機駆動ユニット3に、高圧の作動水を供給する水圧ポンプユニットを採用する。以下、原動機駆動ユニット3を水圧ポンプユニット3という。
この場合、水圧ポンプユニット3は、作動水を貯留する水タンク30と、原動機により駆動され、水タンク30内の作動水を吸引し加圧して高圧の作動水を供給する水圧ポンプ31とを、基本構成として備える。
この場合、水タンク30と水圧モーター2の作動水供給ポートとの間に、水タンク30側から順次、水圧ポンプ31、チェック弁32、高圧3方向ボールバルブ33、圧力計34、ニードルストップ弁35を介装されて水圧ホース36が連結され、これら水圧ホース36などにより作動水供給回路3Aが構成される。また、水圧モーター2の作動水排出ポートと水タンク3との間に水圧モーター2側から順次、ニードルストップ弁35、圧力計34、リターンフィルタ37を介装されて水圧ホース36が連結され、これら水圧ホース36などにより作動水排出回路3Bが構成される。このようにして水タンク30内の作動水が水圧ポンプ31により吸引、加圧されて、作動水供給回路3Aを通じて、水圧モーター2に供給され、水圧モーター2を駆動し、水圧モーター2から排出された作動水は、作動水排出回路3Bを通じて、水タンク30に戻される。なお、水圧ポンプ31から供給される作動水は高圧3方向ボールバルブ33により作動水供給回路3A又は作動水排出回路3Bに切り換え可能である。また、作動水供給回路3Aと作動水排出回路3Bとの間に圧力調整用のリリーフ弁38を介装されて水圧ホース36が連結され、これら水圧ホース36によりバイパス回路3Cが構成される。このバイパス回路3C(リリーフ弁38)は作動水供給回路3Aの圧力が所定値を超えて上昇した場合に開き、このバイパス回路3Cにより、作動水供給回路3Aの圧力が所定値に維持される。
この送り装置は、ここでは特に図示していないが、シャフト状又はレール状のガイドと、切削機械を支持し、ガイド上に自走可能に配設される原動機付きの自走機とを備えて構成される。なお、以下の送り装置の説明の便宜上、送り装置を符号4、ガイドを符号4A、自走機を符号4Bとしておく。
この送り装置4では、自走機4Bの原動機として高圧の作動水を回転運動に変換する水圧モーターが採用され、この原動機駆動ユニットとして高圧の作動水を供給する水圧ポンプユニットが採用され、これら水圧モーターと水圧ポンプユニットが作動水供給回路と作動水排出回路とを介して連結されて、図1に示す切削機械の駆動機構と概ね同様に構成され、図1に示す切削機械の駆動機構とは別に設置される。なお、図1に、この送り装置4の水圧モーターを示す符号5、水圧ポンプユニット及びその各部を示す符号6、6A、6B、6C、60-68を括弧を付けて併せて表示する。
切削機械は全体又はその一部がこの送り装置4の自走機4Bに取り付けられてガイド4Aと平行に取り付けられる。
このようにして送り装置4は水圧ポンプユニット6から水圧モーター5へ供給される高圧の作動水により駆動されるようになっている。
すなわち、送り装置4においては、送り装置4の水圧ポンプユニット6の遠隔操作により、水タンク60内の作動水が水圧ポンプ61により吸引、加圧されて、作動水供給回路6Aを通じて、送り装置4の各水圧モーター5に供給され、この高圧の作動水により各水圧モーター5が駆動されて、ケーシング内で各ピストンが各シリンダ内を往復動し、このピストンの動作と各シューと斜板との案内により、シャフトが回転されて、回転駆動力を出力する。この回転駆動力により、送り装置4の自走機4Bがガイド4A上を走行して切削機械全体又はその一部をガイド4A上で前進又は後退させる。また、切削機械においては、切削機械の水圧ポンプユニット3の遠隔操作により、水タンク30内の作動水が水圧ポンプ31により吸引、加圧されて、作動水供給回路3Aを通じて、切削機械の水圧モーター2に供給され、この高圧の作動水により切削機械の水圧モーター2が駆動されて、ケーシング内で各ピストンが各シリンダ内を往復動し、このピストンの動作と各シューと斜板との案内により、シャフトが回転されて、回転駆動力を出力する。この回転駆動力により、切削機械が回転駆動する。
この送り装置の走行駆動と切削機械の回転駆動とにより、切削機械でコンクリート構造物などの被切削位置を切削する。
この切削機械ユニットMの駆動中、水圧モーター2、5と水圧ホース36、66との接続部や水圧ポンプユニット3、6と水圧ホース36、66との接続部などから作動水が漏れたり水圧ホース36、66が破裂して水圧ホース36、66から作動水が漏れたりすることがあっても、水なので、施工現場やその周辺環境を汚染することがない。
したがって、この水圧モーター駆動式の切削機械ユニットMによれば、従来の油圧駆動で懸念された油漏れによる海、河川、用水路などの環境汚染を防止することができるとともにこれを防止するための煩雑な作業を一切なくすことができ、また、作動油使用制限のある環境下での施工に使用することができる。
この場合、エアモーターは、円筒状の内周面を有し、圧縮空気の給気口及び排気口を有するシリンダと、シリンダの内部に回転中心軸線が偏心するように回転自在に保持されるロータと、ロータの外周面に放射状に形成される複数のベーン収容溝に出没自在に配置されるベーンとを備え、このエアモーターにエア供給回路及びエア排出回路を介してエアポンプ(エアコンプレッサ)、エアタンクが連結されて、エアポンプから供給された圧縮空気(高圧の作動エア)が、シリンダの給気口から排気口に向けてシリンダ内のロータの周囲を一方向に流され、これがロータの外周面から外方に飛び出すベーンに作用して、ロータを回転駆動するようになっている。このロータの回転力によって切削機械を駆動する。
このようにしても上記実施の形態と略同様の作用効果を奏することができる。
また、この実施の形態では、切削機械又はその一部の送り装置を水圧モーター駆動式として例示したが、この送り装置は水圧モーターをエアモーター又はエアシリンダーに、水圧ポンプユニットの各部をエア用に変更して、エアモーター駆動式又はエアシリンダー駆動式とすることができる。
エアモーター駆動式とする場合、エアモーターは、円筒状の内周面を有し、圧縮空気の給気口及び排気口を有するシリンダと、シリンダの内部に回転中心軸線が偏心するように回転自在に保持されるロータと、ロータの外周面に放射状に形成される複数のベーン収容溝に出没自在に配置されるベーンとを備え、このエアモーターにエア供給回路及びエア排出回路を介してエアポンプ(エアコンプレッサ)、エアタンクが連結されて、エアポンプから供給された圧縮空気(高圧の作動エア)が、シリンダの給気口から排気口に向けてシリンダ内のロータの周囲を一方向に流され、これがロータの外周面から外方に飛び出すベーンに作用して、ロータを回転駆動するようになっている。このロータの回転力によって送り装置の自走機を駆動する。
エアシリンダー駆動式とする場合、エアシリンダーは、シリンダー本体と、シリンダー本体内を軸方向に摺動可能に配置されるピストンと、ピストンに連結され、シリンダー本体から突出されるピストンロッドと、シリンダー本体内のピストンの両側に形成される圧力室と、これらの圧力室に圧縮空気を給排気する2つのポートとを備え、このエアシリンダー(の各ポート)にエア供給回路及びエア排出回路を介してエアポンプ(エアコンプレッサ)、エアタンクが連結されて、エアポンプから供給された圧縮空気(高圧の作動エア)が、シリンダ本体の各ポートを通じて、シリンダー本体内の圧力室に交互に給排気されることにより、シリンダー本体内でピストンが往復動してピストンロッドが直線的に往復駆動されるようになっている。このピストンロッドの往復動によって送り装置の自走機を駆動する。
このようにしても上記実施の形態と略同様の作用効果を奏することができる。
図2に示すように、コアドリルDは、コアドリル本体11と、コアドリル本体11に連結されるコアビット112とを備え、コアビット112でコンクリート構造物を含む各種施工対象物を穿孔するものである。
この場合、水圧モーター2は既述のとおり斜板式の水圧モーターで、この水圧モーター2は既述のとおり作動水供給回路3A及び作動水排出回路3Bを介して水圧ポンプユニット3に連結される。回転軸111は水圧モーター2にギアボックス2Gを介して回転可能に取り付けられ、水圧モーター2により回転駆動される。
なお、このコアビット112の下方には、コアビット112のための振れ止め装置が設置されることが好ましい。この振れ止め装置は、コアビット112の直下に配置され、穿孔方向に移動されるコアビット112の外周面に沿って抱持可能な一対の抱持アームと、これらの抱持アームをコアビット112の外周面に対して接離可能に駆動するアーム駆動部とを備えてなる。
このコアドリル送りブロック4Bはガイドシャフト4Aにその長さ方向に沿って移動可能に配置され、水圧ポンプユニット6駆動の水圧モーター5によるピニオンのラック上での正転方向又は逆転方向の転動により、前進駆動又は後退駆動される。
かくして送り装置4のコアドリル本体11は、このコアドリル送りブロック4Bの外周面に取り付けられてガイドシャフト4Aと平行に取り付けられ、このコアドリル送りブロック4Bのガイドシャフト4A上での駆動により、コンクリート構造物などの被穿孔面に対して前進又は後退されるようになっている。
すなわち、送り装置4においては、図1を参照すると、この送り装置4の水圧ポンプユニット6の遠隔操作により、水タンク60内の作動水が水圧ポンプ61により吸引、加圧されて、作動水供給回路6Aを通じて、水圧モーター5に供給され、この高圧の作動水により水圧モーター5が駆動されて、ケーシング内で各ピストンが各シリンダ内を往復動し、このピストンの動作と各シューと斜板との案内により、シャフトが回転されて、回転駆動力を出力する。この回転駆動力により、送り装置4が駆動されてピニオンの回転によりコアドリルDがガイドシャフト4A上を進退駆動して、コアビット112を前進又は後退させる。そして、コアドリルDにおいては、図1を参照すると、このコアドリルDの水圧ポンプユニット3の遠隔操作により、水タンク30内の作動水が水圧ポンプ31により吸引、加圧されて、作動水供給回路3Aを通じて、水圧モーター2に供給され、この高圧の作動水により水圧モーター2が駆動されて、ケーシング内で各ピストンが各シリンダ内を往復動し、このピストンの動作と各シューと斜板との案内により、シャフトが回転されて、回転駆動力を出力する。この回転駆動力により、コアドリルDが駆動されてコアビット112を回転する。
この送り装置4の駆動とコアドリルDの駆動とにより、コアビット112でコンクリート構造物などの被穿孔位置を穿孔する。
このコアドリルDの駆動中、水圧モーター2、5と水圧ホース36、66との接続部や水圧ポンプユニット3、6と水圧ホース36、66との接続部などから作動水が漏れたり水圧ホース36、66が破裂して水圧ホース36、66から作動水が漏れたりすることがあっても、水なので、施工現場やその周辺環境を汚染することがない。
したがって、この水圧モーター駆動式のコアドリルDによれば、従来の油圧駆動で懸念された油漏れによる海、河川、用水路などの環境汚染を防止することができるとともにこれを防止するための煩雑な作業を一切なくすことができ、また、作動油使用制限のある環境下での施工に使用することができる。
このようにしても上記具体例1と同様の作用効果を奏することができる。
また、この具体例1では、水圧モーター駆動式の送り装置4を例示したが、送り装置4の水圧モーター2,5、水圧ポンプユニット3,6をそれぞれ、既述のように、エアモーター又はエアシリンダー、エアポンプユニット(エアコンプレッサなど)に代えて、エアモーター駆動式に変更することもできる。
このようにしても上記具体例1と同様の作用効果を奏することができる。
図3に示すように、ウォールソーSは切断機21と送り装置4(切断機(切削機械)21全体を所定方向に送り駆動する送り装置)とを備え、切断機21でコンクリート構造物を含む各種施工対象物を切断するものである。
この場合、支持枠214は枠形形状に形成され、その上部に2本の支軸215が並列に立ち上げられて、これらの支軸215に支持台216がハンドル217の操作により昇降可能に取り付けられる。この支持枠214の支持台216にブレード回転駆動装置213が支持固定される。ブレード回転駆動装置213は原動機として水圧モーター2とこの水圧モーター2により回転駆動される回転軸2131とを有する。ここで水圧モーター2は既述のとおり斜板式の水圧モーターで、この水圧モーター2は既述のとおり作動水供給回路3A及び作動水排出回路3Bを介して水圧ポンプユニット3に連結される。回転軸2131はかかる水圧モーター2にギアボックスを介して回転可能に取り付けられる。このブレード回転駆動装置213の回転軸2131にブレード211が取り付けられ、ブレードカバー212がブレード211にブレード211下端を外部に突出させて被せられ、支持台216に支持固定される。
このようにして切断機21はブレード211が水圧ポンプユニット3から水圧モーター2へ供給される高圧の作動水により駆動されるようになっている。
この場合、ガイドレール4Aにラック(図示省略)が添設される。支持枠4B(214)はガイドレール4A上に組み付け可能な枠形形状に形成され、一端にガイドレール4Aのラックに噛合されるピニオン(図示省略)とこのピニオンを回転駆動する原動機として水中モーター(図示省略)とを有する。ここで水圧モーターは既述のとおり(図1参照)斜板式の水圧モーターで、この水圧モーター5は既述のとおり(図1参照)作動水供給回路6A及び作動水排出回路6Bを介して水圧ポンプユニット6に連結される。ピニオンはかかる水圧モーターにギアボックスを介して回転可能に連結される。
このようにして送り装置4は支持枠4B(214)がガイドレール4A上を水圧ポンプユニット6から水圧モーター5へ供給される高圧の作動水により駆動されるようになっている。
すなわち、切断機21においては、この切断機21の水圧ポンプユニット3の遠隔操作により、水タンク30内の作動水が水圧ポンプ31により吸引、加圧されて、作動水供給回路3Aを通じて、水圧モーター2に供給され、この高圧の作動水により水圧モーター2が駆動されて、ケーシング内で各ピストンが各シリンダ内を往復動し、このピストンの動作と各シューと斜板との案内により、シャフトが回転されて、回転駆動力を出力する。この回転駆動力により、切断機21が駆動されてブレード211を回転する。そして、送り装置4においては、この送り装置4の水圧ポンプユニット6の遠隔操作により、水タンク60内の作動水が水圧ポンプ61により吸引、加圧されて、作動水供給回路6Aを通じて、水圧モーター5に供給され、この高圧の作動水により水圧モーター5が駆動されて、ケーシング内で各ピストンが各シリンダ内を往復動し、このピストンの動作と各シューと斜板との案内により、シャフトが回転されて、回転駆動力を出力する。この回転駆動力により、送り装置4が駆動されてピニオンの回転により支持枠4B(214)がガイドレール4A上を進退駆動して、切断機21を前進又は後退させる。
このように切断機21の駆動と送り装置4の駆動とにより、切断機21のブレード211を回転し、この切断機21をガイドレール4A上で移動させて、回転するブレード21で当該壁面を切断する。
このウォールソーSの駆動中、水圧モーター2、5と水圧ホース36、66との接続部や水圧ポンプユニット3、6と水圧ホース36、66との接続部などから作動水が漏れたり水圧ホース36、66が破裂して水圧ホース36、66から作動水が漏れたりすることがあっても、水なので、施工現場やその周辺環境を汚染することがない。
したがって、この水圧モーター駆動式のウォールソーSによれば、従来の油圧駆動で懸念された油漏れによる海、河川、用水路などの環境汚染を防止することができるとともにこれを防止するための煩雑な作業を一切なくすことができ、また、作動油使用制限のある環境下での施工に使用することができる。
このようにしても上記具体例2と同様の作用効果を奏することができる。
また、この具体例2では、水圧モーター駆動式の送り装置4を例示したが、送り装置4の水圧モーター2,5、水圧ポンプユニット3,6をそれぞれ、既述のように、エアモーター又はエアシリンダー、エアポンプユニット(エアコンプレッサなど)に代えて、エアモーター駆動式に変更することもできる。
このようにしても上記具体例2と同様の作用効果を奏することができる。
図6に示すように、ワイヤーソーWは複数のプーリー221-224からなるプーリーユニット22と、各プーリー221-224間に張架されるワイヤー23と、一部のプーリー221を回転駆動するプーリー駆動装置24と、一部のプーリー223を変位させるプーリー送り装置4(ワイヤーソー(切削機械)Wの一部を所定方向に送り駆動する送り装置)とを備え、ワイヤー23でコンクリート構造物を含む各種施工対象物を切断するものである。
この場合、一対の切断用のサブプーリー222がそれぞれ、下のバー254でメイン支柱251及びサブ支柱252の外側近傍に回転可能に取り付けられ、メインプーリー221が一対の切断用のサブプーリー222間でこれら切断用のサブプーリー222の直上にメイン支柱251に取り付けられ、一対の変位張力用のサブプーリー223がメインプーリー221の直上にメイン支柱251にプーリー送り装置4を介して昇降変位可能に取り付けられ、さらに2つのサブプーリー224がそれぞれ、サブ支柱252に取り付けられる。
このようにしてワイヤーソーWはメインプーリー221が水圧ポンプユニット3から水圧モーター2へ供給される高圧の作動水により駆動されるようになっている。
この場合、ガイドレール4Aはメイン支柱251にラック(図示省略)が並設されて構成される。プーリー支持部4Bはガイドレール4A上に組み付け可能なフレーム形状に形成され、ガイドレール4Aのラックに噛合されるピニオン(図示省略)と、このピニオンを回転駆動する原動機として水中モーターとを有する。ここで水圧モーターは既述のとおり(図1参照)斜板式の水圧モーターで、この水圧モーター5は既述のとおり(図1参照)作動水供給回路6A及び作動水排出回路6Bを介して水圧ポンプユニット6に連結される。ピニオンはかかる水圧モーターにギアボックスを介して回転可能に連結される。
このプーリー支持部4Bはガイドレール4Aにその長さ方向に沿って移動可能に配置され、水圧ポンプユニット6駆動の水圧モーター5によるピニオンのラック上での正転方向又は逆転方向の転動により、上昇駆動又は下降駆動される。
かくしてプーリー送り装置4の一対の変位張力用のサブプーリー223は、このプーリー支持部4Bの外周面にガイドレール4Aに対して直角に取り付けられ、メイン支柱251上で、上昇又は下降されるようになっている。
すなわち、プーリー駆動装置24においては、このプーリー駆動装置24の水圧ポンプユニット3の遠隔操作により、水タンク30内の作動水が水圧ポンプ31により吸引、加圧されて、作動水供給回路3Aを通じて、水圧モーター2に供給され、この高圧の作動水により水圧モーター2が駆動されて、ケーシング内で各ピストンが各シリンダ内を往復動し、このピストンの動作と各シューと斜板との案内により、シャフトが回転されて、回転駆動力を出力する。この回転駆動力により、メインプーリー221が回転駆動されてワイヤー23を循環回転させる。そして、プーリー送り装置4においては、このプーリー送り装置4の水圧ポンプユニット6の遠隔操作により、水タンク60内の作動水が水圧ポンプ61により吸引、加圧されて、作動水供給回路6Aを通じて、水圧モーター5に供給され、この高圧の作動水により水圧モーター5が駆動されて、ケーシング内で各ピストンが各シリンダ内を往復動し、このピストンの動作と各シューと斜板との案内により、シャフトが回転されて、回転駆動力を出力する。この回転駆動力により、プーリー送り装置4が駆動されてピニオンの回転によりプーリー支持部4Bがガイドレール4A上を昇降(この場合は上昇)して、一対の変位張力用のサブプーリー223を上昇又は下降(この場合は上昇)させる。
このようにメインプーリー221の駆動とプーリー送り装置4の駆動とにより、ワイヤーソーWのワイヤー23を回転し、このワイヤー23をプーリー送り装置4により移動させながら、回転循環するワイヤー23で被切断物を切断する。
このワイヤーソーWの駆動中、水圧モーター2、5と水圧ホース36、66との接続部や水圧ポンプユニット3、6と水圧ホース36、66との接続部などから作動水が漏れたり水圧ホース36、66が破裂して水圧ホース36、66から作動水が漏れたりすることがあっても、水なので、施工現場やその周辺環境を汚染することがない。
したがって、この水圧モーター駆動式のワイヤーソーWによれば、従来の油圧駆動で懸念された油漏れによる海、河川、用水路などの環境汚染を防止することができるとともにこれを防止するための煩雑な作業を一切なくすことができ、また、作動油使用制限のある環境下での施工に使用することができる。
このようにしてもこの具体例3と同様の作用効果を奏することができる。
また、この具体例3では、プーリー送り装置4は、一対のサブプーリー223が変位可能に構成されているが、複数のプーリー221-224は種々の配置構成に変更可能であり、駆動用のメインプーリー221が変位可能に構成される場合もある。
このようにしてもこの具体例3と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、この具体例3では、水圧モーター駆動式の送り装置4を例示したが、送り装置4の水圧モーター2,5、水圧ポンプユニット3,6をそれぞれ、既述のように、エアモーター又はエアシリンダー、エアポンプユニット(エアコンプレッサなど)に代えて、エアモーター駆動式に変更することもできる。
このようにしても上記具体例3と同様の作用効果を奏することができる。
D アドリル
11 コアドリル本体
11 転軸
112 コアビット
113 ガイドシャフト
114 ラック
B ベース
115 ブロック
116 ハンドル
S ウォールソー
21 切断機
211 ブレード
212 カバー
213 ブレード回転駆動装置
2131 回転軸
214 支持枠
215 支軸
216 支持台
217 ハンドル
W ワイヤーソー
22 プーリーユニット
221 メインプーリー
222 サブプーリー
223 サブプーリー
224 サブプーリー
23 ワイヤー
24 プーリー駆動装置
241 回転軸
25 フレーム
251 メイン支柱
252 サブ支柱
253 上のバー
254 下のバー
2 原動機(水圧モーター)
2G ギアボックス
3 原動機駆動ユニット(水圧ポンプユニット)
3A 作動水供給回路
3B 作動水排出回路
3C バイパス回路
30 水タンク
31 水圧ポンプ
32 チェック弁
33 高圧3方向ボールバルブ
34 圧力計
35 ニードルストップ弁
36 水圧ホース
37 リターンフィルタ
38 リリーフ弁
4 送り装置(プーリー送り装置)
4A ガイド
4B 自走機
5 原動機(水圧モーター)
5G ギアボックス
6 原動機駆動ユニット(水圧ポンプユニット)
6A 作動水供給回路
6B 作動水排出回路
6C バイパス回路
60 水タンク
61 水圧ポンプ
62 チェック弁
63 高圧3方向ボールバルブ
64 圧力計
65 ニードルストップ弁
66 水圧ホース
67 リターンフィルタ
68 リリーフ弁
Claims (3)
- 原動機及び前記原動機により回転駆動される回転軸を有するコアドリル本体と、前記回転軸に連結されるコアビットとを有するコアドリルと、
側面にラックを有し、構造物の施工面に立ち上げて設置されるガイドシャフトと、前記ラックに噛合されるピニオン及び当該ピニオンを回転駆動する原動機を有し、前記ガイドシャフトに係合され、前記コアドリルを取り付けられるコアドリル送りブロックとを有する送り装置と、
を備え、
前記コアドリル、前記送り装置の前記原動機はそれぞれ、高圧の作動水を回転運動に変換する水圧モーターからなり、前記水圧モーターは高圧の作動水を供給する水圧ポンプユニットに作動水供給回路と作動水排出回路とを介して連結され、
前記送り装置が水中構造物の施工面にベース、又はガイドレール及び台車を介して設置され、前記送り装置に前記コアドリルが取り付けられて、
前記水圧ポンプユニットの遠隔操作で、前記水圧ポンプユニットから前記コアドリル、前記送り装置の各水圧モーターへ供給される高圧の作動水により、前記各水圧モーターを駆動することにより、前記コアドリルと前記送り装置とを駆動して、前記コアビットで水中構造物の施工面を穿孔する、
ことを特徴とする切削機械ユニット。 - 原動機及び前記原動機により回転駆動されるブレードを有する切断機と、
ラックを添設され、構造物の施工面に固定されるガイドレール、及び前記ラックに噛合されるピニオン及び当該ピニオンを回転駆動する原動機を有し、前記ガイドレールに移動可能に装着され、前記切断機を搭載される支持枠を有する送り装置と、
を備え、
前記切断機、前記送り装置の前記原動機はそれぞれ、高圧の作動水を回転運動に変換する水圧モーターからなり、前記水圧モーターは高圧の作動水を供給する水圧ポンプユニットに作動水供給回路と作動水排出回路とを介して連結され、
前記送り装置が水中構造物の施工面に固定され、前記送り装置に前記切断機が取り付けられて、
前記水圧ポンプユニットの遠隔操作で、前記水圧ポンプユニットから前記切断機、前記送り装置の各水圧モーターへ供給される高圧の作動水により、前記各水圧モーターを駆動することにより、前記切断機と前記送り装置とを駆動して、前記ブレードで水中構造物の施工面を切断する、
ことを特徴とする切削機械ユニット。 - 複数のプーリーからなるプーリーユニットと、前記各プーリー間に張架されるワイヤーと、原動機及び前記原動機により回転駆動される回転軸を有し、前記各プーリーのうち駆動用のメインプーリーに取り付けられるプーリー駆動装置とを有するワイヤーソーと、
ラックを並設され、前記各プーリーのうち変位張力用の一対のサブプーリーを移動案内するためのガイドレールと、前記ラックに噛合されるピニオン及び当該ピニオンを回転駆動する原動機を有し、前記ガイドレールに移動可能に装着され、前記各プーリーのうち前記一対のサブプーリーを取り付けられるプーリー支持部とを有する送り装置と、
を備え、
前記プーリー駆動装置、前記送り装置の前記原動機はそれぞれ、高圧の作動水を回転運動に変換する水圧モーターからなり、前記水圧モーターは高圧の作動水を供給する水圧ポンプユニットに作動水供給回路と作動水排出回路とを介して連結され、
前記一対のサブプーリー間に張架される前記ワイヤーを水中構造物の施工面に当接されて、
前記水圧ポンプユニットの遠隔操作で、前記水圧ポンプユニットから前記プーリー駆動装置、前記送り装置の各水圧モーターへ供給される高圧の作動水により、前記各水圧モーターを駆動することにより、前記プーリー駆動装置と前記送り装置とを駆動して、前記ワイヤーで水中構造物の施工面を切断する、
ことを特徴とする切削機械ユニット。
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