JP7189221B2 - アルキル芳香族の製造法 - Google Patents

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Description

関連出願との関係
本出願は、2017年9月22日に出願された米国特許仮出願第62/561,924号明細書の優先権を主張し、この内容は引用により全部、明確に本明細書に編入する。
連邦政府により資金提供を受けた研究開発に関する記載
適用なし
本開示は一般にアルキル化法に関し、そして特に温度制御型条件を使用してアルキル芳香族を生成するアルキル化法に関する。
アルキルベンゼンのようなアルキル芳香族は、一般に家庭用および工業用洗浄剤に使用され得る洗剤に誘導される中間体として使用される。典型的にはアルキル芳香族は、バッチまたは連続法でフリーデル―クラフツ反応条件を使用してアルキル化可能芳香族化合物(alkylatable aromatic compound)とオレフィンとの反応により生成される。このような標準的方法は一般に良好な温度制御および均一な混合を提供せず、したがってそれから生成されるアルキル芳香族生成物は、一般に広い異性体分布および変動する収率を有する。より広い異性体分布を有することは、洗剤の性能に良くない影響を及ぼすと考えられる。さらに一般に使用される方法には、望ましい異性体分布または収率を達成するために必要な装置のサイズおよび量に基づき、かなりの資本経費が必要となる。
したがってより狭い(tight)異性体分布およびより高い収率を、装置にかなりの設備投資をせずに提供する改善されたアルキル化法を有することが望ましい。
一態様では、アルキル化可能芳香族化合物、オレフィンおよび触媒を導入することを含むアルキル化法が開示される。この方法はさらにアルキル化可能芳香族化合物を、望ましい反応温度より低い前反応温度に調整し、そして場合によりオレフィンを、望ましい反応温度より低い第2前反応温度に調整することを含む。場合によりこの方法は、触媒を望ましい反応温度より低い第3前反応温度に調整することができる。この方法は最初に触媒およびオレフィンを、触媒およびオレフィンの反応温度を制御するための条件下で接触させ;アルキル化可能芳香族化合物、オレフィンおよび触媒を混合し;そしてアルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンを、望ましい反応温度に維持する。
本開示の幾つかの態様によれば、触媒は酸触媒であることができる。
本開示の幾つかの態様によれば、酸触媒はフッ化水素酸、トリフル酸、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素およびそれらの組み合わせであることができる。
本開示の幾つかの態様によれば、アルキル化可能芳香族化合物はベンゼン、キシレン、トルエン、クメン、エチルベンゼン、ブチルベンゼン、ナフタレン、アルキルナフタレンおよびそれらの組み合わせであることができる。
本開示の幾つかの態様によれば、アルキル化可能芳香族化合物は、式:
Figure 0007189221000001
を含んでなる置換芳香族化合物であり、式中、R1は水素または約1から4個の炭素原子を含有するアルキル基であり;R2は水素または約1から4個の炭素原子を有するアルキル基であり;そしてR3は約14から約60個の炭素原子を有するアルキル基である。
本開示の幾つかの態様によれば、オレフィンは少なくとも1つのC8以上のオレフィンである。
本開示の幾つかの態様によれば、オレフィンは少なくとも1つのC14からC60オレフィンである。
本開示の幾つかの態様によれば、アルキル化法は希釈剤を導入し、そして場合により希釈剤を望ましい反応温度より低い第4前反応温度に調整する。
本開示の幾つかの態様によれば、最初に触媒およびオレフィンを、触媒およびオレフィンの反応温度を制御するための条件下で接触させることは、触媒およびオレフィンを触媒およびオレフィンが熱交換器を通過する前の点で接触させることを含む。
本開示の幾つかの態様によれば、最初に触媒およびオレフィンを、触媒およびオレフィンの反応温度を制御するための条件下で接触させることは、触媒およびオレフィンを1分から120分の期間にわたり少しずつ接触させることを含む。
本開示の幾つかの態様によれば、前反応温度、第2前反応温度および第3前反応温度が、それぞれ望ましい反応温度より摂氏約2度から約60度低い温度である。
別の態様では、反応容器(reaction chamber)および熱交換器を含んでなるループ反応槽を備えることを含むアルキル化法が開示される。反応容器および熱交換器は、反応容器中の流体が熱交換器を通って循環し、そして反応容器に戻ることができるように、少なくとも1つの導管を介して互いに流体で連絡している。方法はさらにアルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、および触媒をループ反応槽に導入する。方法はさらにアルキル化可能芳香族化合物を、望ましい反応温度より低い前反応温度に調整し、そして場合によりオレフィンを、望ましい反応温度より低い第2前反応温度に調整する。方法は場合により触媒を、望ましい反応温度より低い第3前反応温度に調整することができる。方法は最初に触媒およびオレフィンを、反応容器から熱交換器へ流体を循環させる導管内で接触させる。方法はアルキル化可能芳香族化合物、オレフィンおよび触媒をループ反応槽内に循環させ、そしてアルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンを望ましい反応温度に維持する。
本開示の幾つかの態様によれば、アルキル化法はさらにアルキル化可能芳香族化合物、オレフィンおよび触媒をループ反応槽内で混合することができる。
本開示の幾つかの態様によれば、ループ反応槽はポンプを含むことができる。
本開示の幾つかの態様によれば、アルキル化法はアルキル化可能芳香族化合物を、熱交換器に通して循環させることによりアルキル化可能芳香族化合物を前反応温度に調整する。
本開示の幾つかの態様によれば、アルキル化法はオレフィンを熱交換器に通して循環させることにより、オレフィンを望ましい反応温度より低い第2前反応温度に調整する。
本開示の幾つかの態様によれば、アルキル化法は流体を反応容器から熱交換器へ循環させる導管内で最初に触媒およびオレフィンを接触させる前に、オレフィンを第2前反応温度に調整する。
本開示の幾つかの態様によれば、アルキル化法は流体を反応容器から熱交換器へ循環させる導管内に触媒を加えることにより、触媒をループ反応槽に導入する。
本開示の幾つかの態様によれば、アルキル化法は流体を反応容器から熱交換器へ循環させる導管内にオレフィンを加えることにより、オレフィンをループ反応槽に導入する。
本開示の幾つかの態様によれば、アルキル化法はさらに希釈剤をループ反応槽に導入し、そして場合により希釈剤を望ましい反応温度より低い第4前反応温度に調整する。
本開示は、添付の図面を参照することにより、より良く理解でき、そしてその多くの特徴および利点が当業者に明らかとなる。
本開示のアルキル化法に使用され得る例示的ループ反応槽の図解的説明である。
詳細な説明
本明細書に現れる用語「含んでなる(comprising)」およびその派生語は、追加の構成要素、工程または手順が本明細書に開示されていてもいなくても、その存在を排除することを意図していない。いかなる疑いも避けるために、用語「含んでなる」の使用を通して本明細書で特許請求するすべての組成物は反対の記述がない限り、追加の任意の添加物または化合物を含むことができる。対照的に本明細書に現れる用語「本質的に~からなる(consisting essentially of)」は、続く言及する範囲から他の構成要素、工程または手順を排除し、操作性に必須でないものを除き、そして用語「からなる(consisting of)」を使用する場合は、具体的に定義または列挙していない構成要素、工程または手順を排除する。用語「または(or)」は特段の定めがない限り、個別に列挙した員ならびに任意の組み合わせを指す。
本明細書で使用する冠詞「a」および「an」は、1または1より多く(すなわち少なくとも1)の冠詞の文法的対象物を指す。例として「オレフィン(an olefin)は、1つのオレフィンまたは1つより多くのオレフィンを意味する。
「1つの態様では(in one embodiment)」、「1つの態様によれば(according to one embodiment)」、「本開示の態様では(in embodiments of the present disclosure」、「幾つかの態様によれば(according to some embodiments)」等の句は、一般にこの句に続く特定の機能、構造または特徴が本開示の少な
くとも1つの態様に含まれることを意味し、そして本開示の1より多くの態様にも含まれることができる。重要なことは、そのような句が同じ態様を必ずしも指していない点である。明細書で構成要素または機能が含まれ得るか、または特徴を有することができる(may,can,could,またはmight)と言う場合、その特定の構成要素または機能が含まれる必要はなく、または有する必要はない。
上で検討したように、狭い異性体分布および低い異性体変動性のアルキル芳香族を有することが望ましい。例えばアルキルベンゼンを生成する場合、一般には生成物中に望ましい量の2-フェニル異性体を達成することが有利である。これらの目標は、アルキル芳香族を生成するためのアルキル化法が良好な温度制御および均一な混合を提供する場合に達成することができる。特に反応槽全体に均一な温度および組成を有することが望ましい。
1つの態様によれば、アルキル芳香族を生成するためのアルキル化法が提供され、この方法は:アルキル化可能芳香族化合物を導入し、オレフィンを導入し、触媒を導入し、アルキル化可能芳香族化合物を、望ましい反応温度より低い前反応温度に調整し、場合によりオレフィンを、望ましい反応温度より低い第2前反応温度に調整し、場合により触媒を、望ましい反応温度より低い第3前反応温度に調整し、最初に触媒およびオレフィンを、触媒およびオレフィンの反応温度を制御するための条件下で接触させ、アルキル化可能芳香族化合物、オレフィンおよび触媒を混合または循環させ、そしてアルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンを、望ましい反応温度に維持する工程を含む。
一態様によれば、アルキル化法はアルキル化可能芳香族化合物を導入する工程を含む。一般に、アルキル化可能芳香族化合物は、アルキル化反応を受けることができる任意の芳香族化合物であり得る。任意の1もしくは複数の有用な芳香族化合物および/または有用なアルキルベンゼンまたはそれらの混合物を、アルキル化可能芳香族化合物として役立てることができる。「アルキル化可能芳香族化合物」中の用語「芳香族」とは、その技術的に認識されている範囲に従い理解されるべきである。これはアルキル置換および非置換単―および多―環式化合物を含む。
アルキル化可能芳香族化合物の例には、限定するわけではないがベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、エチルベンゼン、ブチルベンゼン、ナフタレン、アルキル―ナフタレンおよびそれらの組み合わせを含む。アルキル化可能芳香族化合物の他の例には、限定するわけではないがアントラセン、ナフタセン、ペリレン、コロネン、フェナントレン、およびそれらの組み合わせを含み、本開示に列挙する他のアルキル化可能芳香族化合物との組み合わせを含む。
アルキル化可能芳香族化合物は、置換芳香族化合物を含むことができる。本明細書でアルキル化され得る置換芳香族化合物は、芳香族環に直接結合した少なくとも1つの水素原子を持たなければならない。芳香族環はアルキル、アリール、アルカリル(alkaryl)、アルコキシ、アリールオキシ、シクロアルキル、ハライド、および/またはアルキル化反応を妨害しない他の基の1もしくは複数で置換され得る。一般に芳香族化合物上の置換基として存在することができるアルキル基は、1から約22個の炭素原子、そして通常は約1から8個の炭素原子、そして最も普通には約1から4個の炭素原子を含む。置換芳香族化合物は一般式:
Figure 0007189221000002
を有することができ、式中、R1は水素または約1から4個の炭素原子を含有するアルキル基であり;R2は水素または約1から4個の炭素原子を有するアルキル基であり;そしてR3は約14から約60個の炭素原子を有するアルキル基である。
適切なアルキル置換芳香族化合物には、イソプロピルベンゼン、n-プロピルベンゼン、アルファ―メチルナフタレン、メシチレン、デュレン、シメン、プソイドクメン、o-ジエチルベンゼン、m-ジエチルベンゼン、p-ジエチルベンゼン、イソアミルベンゼン、イソヘキシルベンゼン、ペンタエチルベンゼン、ペンタメチルベンゼン、1,2,3,4-テトラエチルベンゼン、1,2,3,5-テトラメチルベンゼン;1,2,4-トリエチルベンゼン、1,2,3-トリメチルベンゼン、m-ブチルトルエン;p-ブチルトルエン;3,5-ジエチルトルエン;o-エチルトルエン;p-エチルトルエン;m-プロピルトルエン;4-エチル―m-キシレン;ジメチルナフタレン;エチルナフタレン;2,3-ジメチルアントラセン;9-エチルアントラセン;2-メチルアントラセン;o-メチルアントラセン;9,10-ジメチルフェナントレン;3-メチル―フェナントレン;ヘキシルベンゼン、ノニルベンゼン、ドデシルベンゼン、ペンタデシルベンゼン、ヘキシルトルエン、ノニルトルエン、ドデシルトルエン、ペンタデシトルエンおよびそれらの組み合わせを含む。またアルキル置換芳香族化合物は、上に列挙したトルエン、キシレン、エチルベンゼンおよびブチルベンゼンも含む。
異なるアルキル化可能芳香族化合物および/またはアルキル化可能芳香族化合物の組み合わせは、それらの経費、構造および望ましい最終生成物に依存して使用されることになる。
本開示で使用できる他のアルキル化可能化合物は、リフォーメイト(reformate)を含み、これは炭化水素改質の生成物である。リフォーメイトはベンゼン、トルエンおよび/またはキシレンの混合物を含む。
本開示の態様には1もしくは複数のオレフィンを導入することを含む。有用となり得るオレフィンは、一般にアルキル化可能芳香族化合物と反応することができる1もしくは複数の利用可能な不飽和結合を有する任意の炭化水素を含む。アルケンまたはオレフィン系炭化水素(olefines)とも呼ばれるオレフィンは、不飽和炭化水素である。不飽和とは二重結合または三重結合により連結された少なくとも1対の炭素原子が存在することを意味する。1つ二重結合を有する非環式オレフィンは、一般式Cn2nを有する。
本開示の態様では、使用するオレフィンは、任意のC5以上のオレフィンであることができる。C2からC4オレフィンは、一般に常温および常圧で気体である。むしろC5以上のオレフィンは一般に常温および常圧で液体である。このようなオレフィンは、直鎖または分岐鎖であり得る。本開示の態様では、使用するオレフィンは、任意のC6以上のオレフィンであることができる。本開示の態様では、使用するオレフィンは、任意のC7以上のオレフィンであることができる。本開示の態様では、使用するオレフィンは、任意のC8以上のオレフィンであることができる。本開示の態様では、使用するオレフィンは、任
意のC9以上のオレフィンであることができる。本開示の態様では、使用するオレフィンは、任意のC10以上のオレフィンであることができる。本開示の態様では、使用するオレフィンは、任意のC11以上のオレフィンであることができる。本開示の態様では、使用するオレフィンは、任意のC12以上のオレフィンであることができる。
本開示の態様では、使用するオレフィンはC14からC60の範囲の任意のより高次なオレフィンであることができる。この範囲のオレフィンは一般に油溶性であり、これは後に油脂製品用の界面活性剤に包含されるアルキル芳香族の生成の使用に適切なものとなる。
本開示の態様では、アルキル化可能芳香族化合物 対 オレフィンの重量比は約0.3から約10の範囲となり得る。
適切な市販されているオレフィンには、シェブロン フィリップス ケミカル カンパニー(Chevron Phillips Chemical Company)から販売されているAlphaPlus(商標)ノーマル アルファ オレフィン(Normal Alpha Olefins)、およびシェルグループの会社(Shell Group of companies)から販売されているNEODENE*リニアーアルファ アンド インターナルオレフィン(linear alpha and internal olefins)を含むことができる。
本開示の態様は、1もしくは複数の触媒を導入することを含む。触媒は一般に、オレフィンとアルキル化可能芳香族化合物との間の反応を促進することができる任意の触媒を含むことができる。本開示の態様では、触媒は約3未満のpHを有する任意の適切な酸触媒を含むことができる。そのような酸触媒には限定するわけではないが、フッ化水素酸、トリフル酸、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素およびそれらの組み合わせを含む。そのような酸触媒は液体または固体でよい。
流動化固体触媒、例えば十分な気孔の大きさ(pore opening)を持つゼオライトおよびアルミノケイ酸化合物のようなものも使用することができる。この反応のための固体触媒の使用には、固体を工程に適切に送達するための追加の機械および装置、および図1の触媒ホッパー224から分かるように消費した固体触媒の適切な濾過および回収が必要となる。固体触媒の使用はまた、望ましい、または目的の反応温度にも影響を及ぼすことになる。
市販されている触媒は、ハネウェル インターナショナル社(Honeywell International Inc.)から販売されているフッ化水素酸を含むことができる。
使用する触媒の量は、オレフィンの重量に基づき約0.1から約20重量比の範囲であることができる。一態様では、触媒 対 オレフィンの重量比は、約0.1から約20の範囲であることができる。触媒の量は、望ましい転換および分散性のような特定の因子に従い調整することができる。使用する触媒の量が少なすぎる場合、アルキル化可能芳香族化合物の望ましいアルキル芳香族への転換は減少する可能性があり、そして望ましくない異性体副産物の量、例えば2-フェニル異性体の存在が増加するかもしれない。使用する触媒の量が多すぎる場合、触媒を有機相に分散させることがさらに難しくなって触媒が希釈物となり、これは反応を遅らせる。流動化固体触媒の場合、触媒 対 オレフィンの重量比は、理想的な触媒接触を提供するために20の比を越えるべきではない。
態様によれば、アルキル化法には1もしくは複数の希釈剤を導入する任意の工程を含む。一般に希釈剤はアルキル化可能芳香族化合物、オレフィンおよび触媒と非反応性の任意
の化合物でよい。希釈剤を有することは反応速度を下げ、そして望ましい異性体の形成を促進するために有用である。希釈剤の一例は限定するわけではないがパラフィンである。本明細書で使用する希釈剤は1もしくは複数の希釈剤を含むことができる。当業者はこの開示の利益により、反応に使用する反応物および触媒に基づき他の適切な希釈剤を認識するだろう。
「アルキル化可能芳香族化合物を導入すること」におけるような「導入すること」という用語は、一般にアルキル化可能芳香族化合物を反応槽に加えることを意味する。アルキル化可能芳香族化合物を反応槽に加えることは、アルキル化可能芳香族化合物を反応容器または反応槽の任意の部分に加えることを含むことができる。これはまた、アルキル化可能芳香族化合物を反応槽に「付加する(charge)」とも言うことができる。同様に導入することという用語は、「アルキル化可能芳香族化合物を導入すること」と同じ意味を「オレフィンを導入すること」、「触媒を導入すること」および「希釈剤を導入すること」という用語にも有する。図1を参照にして、アルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および希釈剤をループ反応槽200に導入するためのそのような例示的導入点を、ライン202A、202B、202Cおよび202Dで示す。
アルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および希釈剤を反応槽に導入する順序には、多くの選択が存在する。態様では、アルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンが最初に反応槽に導入される。次いで触媒が反応槽に導入される。希釈剤はアルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンと、または触媒のいずれかと一緒に導入されることができる。
一態様では、触媒が最初に反応槽に導入され、そして次に芳香族化合物およびオレフィンが反応槽に導入される。ここでも希釈剤はアルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンと、または触媒のいずれかと一緒に導入されることができる。
一態様では、アルキル化可能芳香族化合物および触媒が最初に反応槽に導入され、そして次にオレフィンが反応槽に導入される。希釈剤はアルキル化可能芳香族化合物および触媒と、またはオレフィンのいずれかと一緒に導入されることができる。
本開示の態様では、アルキル化可能芳香族化合物は望ましい反応温度より低い前反応温度に調整される。この調整は反応槽への導入前、または反応槽への導入後に生じてもよい。この調整にはアルキル化可能芳香族化合物を前反応温度に加熱または冷却することを含むことができる。反応槽への導入前に、アルキル化可能芳香族化合物は設備で利用可能な手段により加熱または冷却されることができる。反応槽への導入後、調整はアルキル化可能芳香族化合物を、熱交換器210を介して流すことにより、または図1に示すような反応槽ジャケット212を使用することにより行うことができる。
本開示の態様は、アルキル化可能芳香族化合物を望ましい反応温度より低い前反応温度に調整することを含む。前反応温度は、反応が発熱反応である場合には望ましい反応温度未満となり、あるいは反応が吸熱反応である場合には望ましい反応温度より高くなる。前反応温度と望ましい反応温度との間の差の量は、反応物の反応で生じた熱または失った熱の量に依存する。反応がそれほど発熱でも吸熱でもない場合、前反応温度と望ましい反応温度は同じであることができる。アルキルベンゼンを生成する時、触媒とオレフィンとの間の初期反応は発熱反応であり、そして反応温度の初期スパイクを導く。望ましい反応温度より低い前反応温度にすることは全反応の温度を安定化するために役立ち、そして生成物中の2-フェニル異性体の数を減少させると考えられる。
本開示の態様では、アルキル化可能芳香族化合物は望ましい反応温度より摂氏約2度か
ら約60度低く調整される。本開示の態様では、アルキル化可能芳香族化合物は望ましい反応温度より摂氏約2,4,6または8度低く調整される。本開示の態様では、アルキル化可能芳香族化合物は望ましい反応温度より摂氏約10,12,14,16または18度低く調整される。本開示の態様では、アルキル化可能芳香族化合物は望ましい反応温度より摂氏約20、22,24,26または28度低く調整される。本開示の態様では、アルキル化可能芳香族化合物は望ましい反応温度より摂氏約30、32,34,36または38度低く調整される。本開示の態様では、アルキル化可能芳香族化合物は望ましい反応温度より摂氏約40、42,44,46または48度低く調整される。本開示の態様では、アルキル化可能芳香族化合物は望ましい反応温度より摂氏約50、52,54,56または58度低く調整される。本開示の態様では、アルキル化可能芳香族化合物は望ましい反応温度より摂氏約60度低く調整される。本開示の目的には、上記値の間の範囲も含まれる。例えば上記開示は望ましい反応温度より摂氏約6から約12度低く調整されているアルキル化可能芳香族化合物の範囲を開示することになる。
本開示の態様では、アルキル化可能芳香族化合物はその凝固点より上で、望ましい反応温度より低い点である前反応温度に調整される。べンゼンがアルキル化可能芳香族化合物である場合、これはその凝固点である摂氏5.5度より上に調整されることができる。温度調整は反応槽への導入前に行うことができ、あるいは一旦反応槽内にあるならば、例えば熱交換器により行うことができる。この温度調整は熱交換器を使用して、または当該技術分野で知られている他の手段により行うことができる。
望ましい反応温度は、望ましい生成物を生成するために反応物が反応するための理想的な温度である。安定した望ましい反応温度を維持することは、より均一な生成物を生じ、異性体および望ましくない副産物が少ない。均一な混合は、より均一な反応温度を促進するために役立つことになる。本開示の態様では、望ましい反応温度は摂氏約8度から約12度である。本開示の態様では、望ましい反応温度は摂氏約10度である。本開示の態様では、望ましい反応温度は摂氏約20度から約24度である。本開示の態様では、望ましい反応温度は摂氏約33度から約43度である。本開示の態様では、望ましい反応温度は摂氏約38度である。本開示の態様では、望ましい反応温度は摂氏約50度から約60度である。本開示の態様では、望ましい反応温度は摂氏約55度である。本開示の態様では、望ましい反応温度は摂氏約22度である。本開示の態様では、望ましい反応温度は摂氏約60度から約100度である。本開示の態様では、望ましい反応温度は摂氏約76度から約82度である。本開示の態様では、望ましい反応温度は摂氏約77度である。本開示の態様では、望ましい反応温度は摂氏約95度から約105度である。本開示の態様では、望ましい反応温度は摂氏約100度である。当業者はこの開示の利益を用いて異なる温度で作られる生成物を研究することにより、反応に適切な望ましい反応温度を決定することができるだろう。
一態様では、方法は場合によりオレフィンを望ましい反応温度より上または下のいずれかである第2前反応温度に調整することを含む。調整にはオレフィンを望ましい温度に加熱または冷却することを含むことができる。本開示の態様では、オレフィンは望ましい反応温度より摂氏約2,4,6または8度低く調整される。本開示の態様では、オレフィンは望ましい反応温度より摂氏約10,12,14,16または18度低く調整される。本開示の態様では、オレフィンは望ましい反応温度より摂氏約20、22,24,26または28度低く調整される。本開示の態様では、オレフィンは望ましい反応温度より摂氏約30、32,34,36または38度低く調整される。本開示の態様では、オレフィンは望ましい反応温度より摂氏約40、42,44,46または48度低く調整される。本開示の態様では、オレフィンは望ましい反応温度より摂氏約50、52,54,56または58度低く調整される。本開示の態様では、オレフィンは望ましい反応温度より摂氏約60度低く調整される。本開示の目的には、上記値の間の範囲も含まれる。例えば上記開示
は望ましい反応温度より摂氏約24から約32度低く調整されているオレフィンの範囲を開示することになる。
オレフィンの温度調整は、反応槽への導入前に同様に行うことができ、あるいは一旦反応槽内にあるならば、例えば熱交換器または反応槽ジャケットにより行うことができる。オレフィンの温度調整は上記のようにアルキル化可能芳香族化合物を調整する様式と同じ様式で行うことができる。
アルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンの両方が同時に反応槽に存在する場合、触媒を導入する前にアルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンの温度を同時に調整することができる。
一態様では、方法は場合により触媒を望ましい反応温度より上または下のいずれかの第3前反応温度に調整することを含む。これは触媒が液体触媒か、または液体に懸濁されている固体触媒である場合に望ましくなる。調整は触媒を望ましい温度に加熱または冷却することを含むことができる。本開示の態様では、触媒は望ましい反応温度より低い摂氏約2,4,6または8度に調整される。本開示の態様では、触媒は望ましい反応温度より摂氏約10,12,14,16または18度低く調整される。本開示の態様では、触媒は望ましい反応温度より摂氏約20、22,24,26または28度低く調整される。本開示の態様では、触媒は望ましい反応温度より摂氏約30、32,34,36または38度低く調整される。本開示の態様では、触媒は望ましい反応温度より摂氏約40、42,44,46または48度低く調整される。本開示の態様では、触媒は望ましい反応温度より摂氏約50、52,54,56または58度低く調整される。本開示の態様では、触媒は望ましい反応温度より摂氏約60度低く調整される。本開示の目的には、上記値の間の範囲も含まれる。例えば上記開示は望ましい反応温度より摂氏約38から約44度低く調整されている触媒の範囲を開示することになる。
触媒の温度調整は、反応槽への導入前に同様に行うことができ、あるいは一旦反応槽内にあるならば、例えば熱交換器または反応槽ジャケットにより行うことができる。触媒の温度調整は上記のようにアルキル化可能芳香族化合物を調整する様式と同じ様式で行うことができる。
アルキル化可能芳香族化合物および触媒の両方が同時に反応槽に存在する場合、オレフィンを導入する前にアルキル化可能芳香族化合物および触媒の温度を同時に調整することができる。
一態様では、方法は場合により希釈剤を望ましい反応温度より上または下のいずれかの第4前反応温度に調整することを含む。本開示の態様では、希釈剤は望ましい反応温度より摂氏約2,4,6または8度低く調整される。本開示の態様では、希釈剤は望ましい反応温度より摂氏約10,12,14,16または18度低く調整される。本開示の態様では、希釈剤は望ましい反応温度より摂氏約20、22,24,26または28度低く調整される。本開示の態様では、希釈剤は望ましい反応温度より摂氏約30、32,34,36または38度低く調整される。本開示の態様では、希釈剤は望ましい反応温度より摂氏約40、42,44,46または48度低く調整される。本開示の態様では、希釈剤は望ましい反応温度より摂氏約50、52,54,56または58度低く調整される。本開示の態様では、希釈剤は望ましい反応温度より摂氏約60度低く調整される。本開示の目的には、上記値の間の範囲も含まれる。例えば上記開示は望ましい反応温度より摂氏約38から約44度低く調整されている触媒の範囲を開示することになる。
希釈剤の温度調整は、反応槽への導入前に同様に行うことができ、あるいは一旦反応槽
内にあるならば、例えば熱交換器または反応槽ジャケットにより行うことができる。希釈剤の温度調整は上記のようにアルキル化可能芳香族化合物を調整する様式と同じ様式で行うことができる。
アルキル化可能芳香族化合物、オレフィンおよび希釈剤が同時に反応槽に存在する場合、触媒を導入する前にアルキル化可能芳香族化合物、オレフィンおよび希釈剤の温度は同時に調整することができる。同様にアルキル化可能芳香族化合物、触媒および希釈剤が同時に反応槽に存在する場合、オレフィンを導入する前にアルキル化可能芳香族化合物、触媒および希釈剤の温度は同時に調整することができる。
本開示の態様はさらに、最初に触媒とオレフィンを触媒とオレフィンの反応温度を制御するための条件下で接触させる工程を含む。触媒とオレフィンとの間の初期反応は発熱反応なので、工程は触媒とオレフィンの反応温度を制御するための条件下で行われる。反応温度におけるこの初期スパイクを制御することは、この反応で典型的に生成される異性体分布を下げると考えられる。この工程は触媒およびオレフィンを一緒に、それら両方が熱交換器210を通過する前の点で導入することにより行うことができる。例えばオレフィンがすでにループ反応槽200に存在し、そして触媒がライン202Cまたは202Bを通って挿入されるなら、触媒とオレフィンとの間の初期反応の熱は熱交換器210により吸収され、そしてこれにより触媒とオレフィンの反応温度を制御するための条件下となる。触媒がすでにループ反応槽200内にあり、そして次にオレフィンがライン202Cまたは202Bを通って挿入されるならば同じ結果を達成できる。ここでも触媒とオレフィンとの間の初期反応の熱は、熱交換器210で吸収されることになり、そしてこれにより触媒とオレフィンの反応温度を制御するための条件となる。触媒およびオレフィンをループ反応槽200中のライン202Aおよび202Dの入口点で最初に接触させることは、それらが熱交換器210を通過する前に、より長時間反応させることになるので望ましくない。しかしループ反応槽200のターンオーバー速度が高ければ、生成される最終的なアルキル芳香族生成物に多くの差無く触媒およびオレフィンをライン202Aおよび202Dの入口点で最初に接触させることができる。
本開示の態様は、触媒およびオレフィンを徐々に、またはゆっくりと接触させることにより触媒およびオレフィンの反応温度をさらに制御することができる。触媒またはオレフィンの全部を反応槽に急速に加える代わりに、触媒またはオレフィンは時間をかけて少しずつ加えられる。オレフィンがすでに反応槽に存在する場合、これは触媒を反応槽に1分から180分にわたり少しずつ加えることにより行うことができる。幾つかの態様では、触媒は反応槽に10分から60分にわたり少しずつ加えられる。触媒がすでに反応槽に存在するならば、オレフィンは反応槽に1分から180分にわたり少しずつ加えられる。幾つかの態様では、オレフィンは反応槽に10分から60分にわたり少しずつ加えられる。
本開示の態様では、触媒またはオレフィンのそのような漸進的添加は1分、5分、10分、15分、20分、25分、30分,35分、40分,45分,50分,55分,60分,65分,70分,75分,80分,85分,90分,95分,100分,105分,110分,115分,120分,130分,140分,150分,160分,170分または180分の時間で行うことができる。
本開示の態様は、さらにアルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および場合により希釈剤を混合する工程を含んでなる。この工程により触媒により活性化されたオレフィンがアルキル化可能芳香族化合物と接触し、そして反応してアルキル芳香族生成物を生成できるようにする。混合は当該技術分野で既知の手段により行うことができる。ループ反応槽200では、アルキル化可能芳香族化合物、オレフィンおよび触媒をループ反応槽に通して循環させることで混合を提供することになる。反応物の高いターンオーバーまた
は循環速度を有するループ反応槽、好ましくは(反応容器の種類または反応物量に基づき)毎分0.1から20反応槽容積の範囲のターンオーバーまたは循環速度が、良好な混合をもたらすことになる。
追加の混合は、アルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および場合により希釈剤がポンプ216および熱交換器210を通過している間に生じると考えられる。
特定の構成要素は、混合を増すためにループ反応槽200の一部分であることができる。例えばノズル214、ガス再循環ライン226および機械的ミキサー220はループ反応槽200の一部となり、アルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および任意の希釈剤のさらなる混合を提供することができる。ノズル214はスプレーノズルであり、これは好ましくは乱流を作ることにより混合物をさらに拡散する。ノズル214はさらにガス再循環ライン226と組み合わせることができる。ガス再循環ライン226は、反応容器208から導管218またはノズル214へガスを循環してアルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および任意の希釈剤をさらに混合する。また反応容器208は機械的ミキサー220を含むことができる。機械的ミキサー220は反応容器208内でプロペラミキサーまたは撹拌機のような混合メカニズムであることができる。機械的ミキサー220は反応物の均一な混合を促進するために役立つ。
本開示の態様は、アルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンを望ましい反応温度に維持する工程を含む。オレフィンおよび触媒の連続反応、およびアルキル化可能芳香族化合物および活性化オレフィンの反応は発熱反応であり、そして反応混合物の温度を上げ続けることになる。本開示の態様では、反応温度は熱交換器210を使用することのような手段により望ましい反応温度に維持される。反応物、触媒、希釈剤および生成物は熱交換器210を介して循環させることにより、望ましい反応温度が維持される。また反応槽ジャケット212を使用して望ましい反応温度を維持することもできる。またアルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンを均一に混合することは、アルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンを望ましい反応温度に維持するために役立つと考えられる。
本明細書に記載するアルキル化法は、-20℃から300℃の範囲の温度、および―14.696psigから2000psigの範囲の圧で行うことができる。使用する触媒およびオレフィンの種類および求めるアルキル芳香族生成物の種類に依存して、反応温度の目標または望ましい反応温度は、約100℃、約77℃、約55℃,約38℃,約22℃,約20℃,約10℃または前述した温度である。
本開示の態様は、さらに反応容器および熱交換器を含むループ反応槽を装備するアルキル化法を含み、ここで反応容器および熱交換器は、反応容器中の流体が熱交換器を通って循環し、そして反応容器に戻ることができるように、少なくとも1つの導管を介して互いに流体で連絡している。方法は、同時である必要はないがアルキル化可能芳香族化合物、オレフィンおよび触媒をループ反応槽に導入する。方法はアルキル化可能芳香族化合物を、望ましい反応温度より低い前反応温度に調整し、そして場合によりオレフィンを、望ましい反応温度より低い第2前反応温度に調整する。方法は、場合により触媒を、望ましい反応温度より低い第3前反応温度に調整する。触媒およびオレフィンを最初に、反応容器から熱交換器へ流体を循環させる導管内で接触させる。方法は、アルキル化可能芳香族化合物、オレフィンおよび触媒をループ反応槽内に循環させ、そしてアルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンを、望ましい反応温度に維持する。本開示の態様では、方法はアルキル化可能芳香族化合物、オレフィンおよび触媒をループ反応槽内で混合する。
本開示のアルキル化法で使用できる例示的ループ反応槽200を図1に示す。図1を参照にして、ループ反応槽200は反応容器208、熱交換器210、反応槽ジャケット2
12、導管218、ライン202A,202B,202Cおよび202D、ポンプ216、ノズル214、温度センサー222a,222b,222c,222d,222e,ガス再循環ライン226、機械的ミキサー220および固体触媒ホッパー224を含んでなる。これらすべての構成要素が必要ではなく、例えばガス再循環ライン226および機械的ミキサー220は、混合を改善するために加えることができる。また固体触媒ホッパー224は液体触媒が使用される場合には必要ではないかもしれない。
ループ反応槽200は反応容器208を有する。反応はループ反応槽200全体で起こるが、これはアルキル化可能芳香族化合物、オレフィンおよび触媒が反応するための主要容器である。反応容器208は、アルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および/または希釈剤の反応容器208への導入を可能にするライン202Aを含むことができる。ライン202Aはまた、アルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒、希釈剤および/またはアルキル芳香族生成物(「反応槽内容物」)を反応容器208から取り出すために機能することもできる。反応容器208は、機械的ミキサー220、ノズル214およびガス再循環ライン226のような追加の混合手段を含むこともできる。また反応容器208は、温度センサー222aを含んでアルキル化可能芳香族化合物の前反応温度、オレフィンの第2前反応温度、触媒の第3前反応温度、および希釈剤の第4前反応温度をモニターすることもできる。温度センサー222aはまた、反応温度をモニターするために使用することもできる。
ループ反応槽200は熱交換器210を有する。熱交換器210は熱を移す任意の装置であることができる。熱交換器210は標準的なシェル-アンド-チューブ型熱交換器でよく、ここで塩水は、熱交換器210の管部分を通って流れるアルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および任意の希釈剤を冷却または加熱するために熱交換器210の外筒を通過する。
熱交換器210は、アルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および/または希釈剤に熱を加えるか、または除去するために使用できる。例えば熱交換器210は、アルキル化可能芳香族化合物を前反応温度に調整することができる。これにはアルキル化可能芳香族化合物の加熱または冷却が関与し得る。同様に熱交換器210は、オレフィンの温度を第2前反応温度に調整することができ、触媒を第3前反応温度に調整することができ、そして希釈剤を第4前反応温度に調整することができる。アルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンが、触媒および任意の希釈剤と一緒にループ反応槽200に存在する場合、熱交換器210はアルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および任意の希釈剤の温度を望ましい反応温度に維持するために役立つことができる。当業者は本開示の態様に使用するために適する熱交換器を認識しているだろう。
反応容器208および熱交換器210は、反応容器208中の流体が熱交換器210を通って循環し、そして反応容器208に戻ることができるように、導管218を介して互いに流体で連絡している。導管218は流体および流体中の固体触媒を移動するために役立つラインである。導管218は個別または一緒のいずれかでアルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および任意の希釈剤を熱交換器210に通して循環し、そして反応容器208に戻すように送る目的に役立つ。このように導管218は、反応槽の内容物をループ反応槽200を介して循環させる。
ループ反応槽200は追加でポンプ216を有することができる。ポンプ216は反応槽の内容物をループ反応槽200に循環させる手段を提供するために役立つ。そのようにして、ポンプ216は反応槽の内容物を熱交換器210を通過させて循環させることにより、システムの温度を調節することを援助する。ポンプ216はまた、ループ反応槽200のターンオーバー速度を上げることにより、混合を増すことが可能である。
導管218に沿って、ループ反応槽200に入る点、または出る点として役立つ種々のラインが存在し得る。図1はライン202B、202Cおよび202Dを反応容器208と熱交換器210との間に含む。これらの入口点で使用者は反応槽の内容物をループ反応槽200に加え、または取り出すことが可能になる。
また導管218に沿って、追加の温度センサー222b、222c、222dおよび222eも存在することができる。これらの温度センサーは、反応槽の内容物の温度をモニターするために、ライン202B、202Cおよび202Dの後、および熱交換器210の後に有することが望ましいかもしれない。
反応容器208は反応槽ジャケット212を有することができる。反応槽ジャケット212は反応容器208に含まれる内容物の温度を調整または維持するために役立つ。反応槽ジャケット212は熱交換器210に類似する機能を提供する。反応槽ジャケット212は反応容器208を囲む外部ジャケットであることができる。反応槽ジャケット212は、熱伝導流体を充填した管および/またはコイルを有することができる。熱伝導流体はジャケットを通過して反応容器208に熱を加えるか、または取り除く。
本開示の態様では、固体触媒を使用することができる。固体触媒が使用される場合、ループ反応槽200は固体触媒ホッパー224を含むことができる。固体触媒ホッパー224は、固体触媒をループ反応槽200に加えるための手段を含むことができ、そしてまた固体触媒をループ反応槽200から除去するための手段を含むことができる。
ループ反応槽200は、アルキル化可能芳香族化合物を導管218に通して熱交換器210に循環させることにより、望ましい反応温度より低い前反応温度にアルキル化可能芳香族化合物を調整することができる。同様にループ反応槽200は、オレフィンを導管218に通して熱交換器210に循環させることにより、望ましい反応温度より低い第2前反応温度にオレフィンを調整することができる。ループ反応槽200はまた、触媒を導管218に通して熱交換器210に循環させることにより、望ましい反応温度より低い第3前反応温度に触媒を調整することができる。最後にループ反応槽200は、オレフィンを導管218に通して熱交換器210に循環させることにより、望ましい反応温度より低い第4前反応温度に希釈剤を調整することができる。
ループ反応槽200に導入されるアルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および任意の希釈剤の温度は、1もしくは複数の温度センサー222a,222b、222c、222dおよび222eを使用してモニターすることができる。
本開示の態様では、アルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および任意の希釈剤の温度調整は、これらの成分がループ反応槽200に導入される前にループ反応槽200の外部で行われることができる。アルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および任意の希釈剤は、ライン202A、202B、202Cおよび202Dの様々な異なる入口点でループ反応槽200に導入されることができる。
本開示の態様では、ループ反応槽200はアルキル化可能芳香族化合物をライン202Aに通して反応容器208に導入することにより、望ましい反応温度より低い前反応温度にアルキル化可能芳香族化合物を調整することができる。反応槽ジャケット212がアルキル化可能芳香族化合物を前反応温度に調整するために使用される時、アルキル化可能芳香族化合物は反応容器208に留まる。温度センサー222aは温度をモニターするために使用することができる。同様にループ反応槽200は、オレフィンをライン202Aに通して反応容器208に導入し、そして反応槽ジャケット212に温度を調整させること
により、望ましい反応温度より低い第2前反応温度にオレフィンを調整することができる。またループ反応槽200は、触媒をライン202Aに通して反応容器208に導入し、そして反応槽ジャケット212に温度を調整させることにより、望ましい反応温度より低い第3前反応温度に触媒を調整することができる。最後にループ反応槽200は、触媒をライン202Aに通して反応容器208に導入し、そして反応槽ジャケット212に温度を調整させることにより、望ましい反応温度より低い第4前反応温度に希釈剤を調整することができる。
本開示の態様は、流体が反応容器から熱交換器へ循環する導管中で最初に触媒とオレフィンを接触させる。一態様では、流体が反応容器から熱交換器へ循環している導管218に触媒をライン202Bおよび/または202Cで加えることによりループ反応槽200に触媒が導入される。これはアルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンがすでにループ反応槽200に加えられている場合に好ましくなる。これにより熱交換器210は、触媒と接触することになるオレフィンから生じる熱スパイクを緩衝することを援助する。本開示の他の態様では、触媒をライン202Dで加えることにより触媒がループ反応槽200に導入される。
一態様では、触媒およびオレフィンは、流体が反応容器から熱交換器へ循環している導管218へライン202Bおよび/または202Cでオレフィンを加えることにより、オレフィンをループ反応槽200に導入することにより、反応容器から熱交換器へ流体が循環している導管内で最初に接触させる。これはアルキル化可能芳香族化合物および触媒がすでにループ反応槽200に加えられている場合に好ましい。本開示の他の態様では、オレフィンはオレフィンをライン202Dで加えることによりループ反応槽200に導入される。
方法の態様は、アルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および任意の希釈剤をループ反応槽200に循環させる工程を含む。この循環は1つの態様では反応槽の内容物を、導管218を介して(ポンプ216を使用して)反応容器208から熱交換器210へ循環し、そして反応容器208に送り戻すことにより行うことができる。反応槽内容物の循環は、ループ反応槽200内での高い循環またはターンオーバー速度で行われることができ、このことはまたアルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および任意の希釈剤のループ反応槽200内での混合にも貢献する。幾つかの態様では、ターンオーバーまたは循環速度は、毎分1から20のループ反応槽容積の範囲であり得る。
本開示の態様では、方法はさらにアルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および任意の希釈剤をループ反応槽200内で混合することを含む。反応槽の内容物を混合することは、反応槽の内容物の乱流を提供するノズル214(例えばスプレーノズル)により行うことができる。ノズル214に加えて、ガスの再循環ライン226をループ反応槽200に加えることができる。ガス再循環ライン226は反応容器208とノズル214または導管218との間を連結することができる。ガス再循環ライン226は、ノズル214から出る前に蒸気およびガスを液体に加える。ノズル214およびガス再循環ライン226は、バブリング(bubbling)により反応槽208中でガス流の混合を生じるように設計されることができる。このバブリング作用はループ反応槽200中での均一な混合および温度の促進を援助する。
本開示の態様では、例えば撹拌機のような機械的ミキサー220は反応槽の内容物の混合を助ける目的の別の道具として反応容器208に加えることができる。
本開示の態様では、方法はさらにアルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンを望ましい反応温度に維持する工程を含む。この工程は望ましい反応温度が維持できるように、
アルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンを、アルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンの温度を調節するための熱交換器210を有するループ反応槽200に通して循環し、そして反応の温度をモニターするための1もしくは複数の温度センサー222a、222b、222c、222dおよび/または222e(または他の温度センサー)を使用することにより達成することができる。本開示の態様では反応容器208は、アルキル化可能芳香族化合物、オレフィンおよび触媒の温度を望ましい反応温度に調節するためにも使用できる反応槽ジャケット212を有する。当業者は、望ましい反応温度に反応を維持するための他の適切な方法を認識するだろう。
本開示のループ反応槽は、バッチ式または連続式で作動するように設定することができる。図1は可能なバッチ式を例示する。しかしこの方法は連続式でも行うことができる。連続式は直列または平行の多数のループ反応槽を含むことができる。
本開示の態様は、単一ポットバッチ反応槽(single pot batch reactor)で行うアルキル化法を含む。単一ポットバッチ反応槽法は、反応槽ジャケット212のような反応容器の温度を調節する手段を含む反応容器を有する。反応容器はまた、混合を増すために機械的ミキサー220を有することができる。
一旦反応が完了したら、単離およびさらに分析してオレフィンの転換および異性体分布を決定するために、アルキル芳香族生成物は分離容器に引き抜かれるか、または送られることができる。ライン202A、202B、202Cおよび202Dは、アルキル芳香族生成物および残るアルキル化可能芳香族化合物、オレフィン、触媒および任意の希釈剤を取り出すために使用することができる。
本開示の態様では、アルキル化法が増大したオレフィン転換を有する可能性があり、アルキル芳香族生成物がより狭い異性体分布を有する可能性があり、アルキル化法の反応時間が減少する可能性があり、そして反応槽流出液がより少ない価値が低い副産物を含む可能性がある。
本開示の態様では、アルキル芳香族生成物は16%より高い2-フェニル異性体を含まない。本開示の態様では、アルキル芳香族生成物は15%より高い2-フェニル異性体を含まない。本開示の態様では、アルキル芳香族生成物は14%より高い2-フェニル異性体を含まない。本開示の態様では、アルキル芳香族生成物は13%より高い2-フェニル異性体を含まない。本開示の態様では、アルキル芳香族生成物は12%より高い2-フェニル異性体を含まない。本開示の態様では、アルキル芳香族生成物は11%より高い2-フェニル異性体を含まない。本開示の態様では、アルキル芳香族生成物は10%より高い2-フェニル異性体を含まない。
開示したアルキル化法の利点は、以下の実施例により具体的に説明する。しかし以下の非限定的実施例がすべてを網羅することを意図せず、そして本明細書に記載した態様の範囲を限定することを意図しない。
4回の以下の反応を、図1に示すループ反応槽に類似のループ反応槽中で完了した:オレフィン+ベンゼン→トリフル酸触媒の存在下でのアルキルベンゼン
望ましい反応温度目標は、反応容器に位置する温度センサー(温度センサー222aに類似する場所)を使用して測定した摂氏10度(℃)であった。4.895キログラム(kg)のオレフィンおよび6.364kgのベンゼンをループ反応槽に付加し、そして循環により混合し、熱交換器で8℃の温度に冷却した。次に2.741kgのトリフル酸触
媒を反応容器とポンプとの間の点でループ反応槽に加えた(ライン202B)。触媒の添加時間は、実験1では152分、実験2では38分、実験3では37分、そして実験4では27分であった。触媒、オレフィンおよびベンゼンをループ反応槽に循環して反応を完了した。実験1は40分循環した。実験2は30分循環し、実験3は61分循環した。実験4は77分循環した。反応中、温度は10℃を目標としながら8℃から12.4℃の間に維持した。反応が完了した後、生成物を分離容器に移し、そして有機相を分離した。有機相を.5kgの酸化カルシウム(CaO)で処理し、そして1時間混合した。過剰なベンゼンを除き、そして残る生成物を分析した。生成物の分析結果を表1に表す。
Figure 0007189221000003
表1に示す測定値は、潤滑剤または洗剤として使用するためにさらに誘導化できる中間体として、アルキルベンゼンの性能に重要な項目である。軽量物(Lights)は、反応で生じたより軽いアルキルベンゼンである。これらの軽量物は値がより低く、そして収率の損失を表す。比重(SPGR)は異性体の分子量分布の尺度である。ヨウ素#はオレフィン転換の尺度である。最後に収率は反応の収量を指す。
表1の結果は、4回の実験について良好な結果を示す。軽量物は反応で形成された望ましくないより軽いアルキルベンゼンの割合が低い(6.4-6.7%)ことを示す。これは比較する現行の工業的アルキル化法では10から45%で軽量物が変動するので典型的とは言えない。実験1-4のSPGR値は、実験間の変動が少なく、異性体分布に関して良好な制御を示す。これは比較する現行の工業的アルキル化法では実験間で.005を越えて変動するので典型的とは言えない。ヨウ素#値も1-4回の実験で大変低い。これは比較する現行の工業的アルキル化法では0.75から1.5にわたりヨウ素が変動するので典型的とは言えない。実験1-4で行ったアルキル化法の収率は各実験で約92%以上であり大変良い。これは比較する現行の工業的アルキル化法では約55%から90%の低収率であるので典型的とは言えない。
異性体分布
6回の以下の反応を、図1に示すループ反応槽に類似の50リットルのループ反応槽内で行った:オレフィン+ベンゼン→トリフル酸触媒の存在下でのアルキルベンゼン
望ましい反応温度目標は、反応容器に位置する温度センサー(温度センサー222aに類似する場所)を使用して測定した20℃であった。16.4kgのオレフィンおよび21.3kgのベンゼンをループ反応槽に付加し、そして循環により混合し、熱交換器で約8℃の温度に冷却した。次に9.2kgのトリフル酸触媒を反応容器とポンプとの間の点でループ反応槽に加えた(ライン202B)。触媒は5分間の間にループ反応槽に少しずつ加えた。触媒、オレフィンおよびベンゼンをループ反応槽に40分間循環して反応を完了した。反応中、温度は20℃を目標としながら18℃から22℃の間に維持した。反応が完了した後、生成物を分離容器に移し、そして有機相を分離した。有機相を2.3kg
のCaOで処理し、そして1時間混合した。過剰なベンゼンを除き、次いで残る生成物を分析した。生成物の分析結果を表2に表す。
Figure 0007189221000004
表2の結果は、望ましくないより軽量のアルキルベンゼンが6.1から7.2%の間で測定された割合を示す。この実験は一貫しており、そして望ましいアルキルベンゼン反応生成物の狭い異性体分布を示す。
2-フェニル異性体の%
以下の反応の4回の実験をバッチ式反応槽で完了した:
オレフィン+パラフィン+ベンゼン→フッ化水素酸触媒の存在下でのアルキルベンゼン
最初に70.4グラム(g)のフッ化水素酸触媒を反応容器に付加した。次いで66.8gのベンゼンおよび66.8gのパラフィンを反応容器に付加した。フッ化水素酸触媒、ベンゼンおよびパラフィン(希釈剤)を機械的撹拌し、そして55℃から60℃の間の前反応温度に加熱した。次に70.4gのオレフィンを素早く加え、望ましい反応温度目標は77℃であり、これは反応容器に位置する温度センサーを使用して測定した(反応容器208上の温度センサー222aに類似する場所)。次いで触媒、パラフィン、ベンゼンおよびオレフィンを40分間、機械的に撹拌して反応を完了した。反応中、温度は77℃を目標としながら76℃から82℃の間に維持した。反応が完了した後、生成物を分離容器に移し、そして有機相を分離した。有機相を20グラムのCaOで処理し、そして1時間混合した。過剰なベンゼンを除き、そして残る生成物を分析した。生成物の分析結果を表3に表す。
Figure 0007189221000005
表3の結果は、低く制御された割合の2-フェニル異性体が生成されたことを示す。実験13の結果はオレフィンの付加中に供給が詰まったことによる可能性がある。しかし実験11でもオレフィンの供給はその付加中に詰まった。

Claims (14)

  1. アルキル化方法であって、
    アルキル化可能芳香族化合物を導入する工程、
    オレフィンを導入する工程、
    触媒を導入する工程、
    アルキル化可能芳香族化合物を、望ましい反応温度より摂氏2度から60度低い前反応温度に調整する工程、
    場合によりオレフィンを、前記望ましい反応温度より摂氏2度から60度低い第2前反応温度に調整する工程、
    場合により触媒を、前記望ましい反応温度より摂氏2度から60度低い第3前反応温度に調整する工程、
    最初に触媒およびオレフィンを、触媒およびオレフィンの反応温度を制御するための条件下で接触させる工程、
    アルキル化可能芳香族化合物とオレフィンと触媒とを混合する工程、ならびに
    アルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンを前記望ましい反応温度に維持する
    工程を含んでなり、アルキル化可能芳香族化合物が、式:
    Figure 0007189221000006
    式中、R1は水素または1から4個の炭素原子を含有するアルキル基であり;
    R2は水素または1から4個の炭素原子を有するアルキル基であり;そしてR3
    は14から60個の炭素原子を有するアルキル基である、
    を有する置換芳香族化合物を含んでなる、前記方法。
  2. 触媒が酸触媒である、請求項1に記載の方法。
  3. 酸触媒がフッ化水素酸、トリフル酸、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
  4. アルキル化可能芳香族化合物が、ベンゼン、キシレン、トルエン、クメン、エチルベンゼン、ブチルベンゼン、ナフタレン、アルキル―ナフタレンおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. オレフィンが少なくとも1つのC8以上のオレフィンである、請求項1に記載の方法。
  6. オレフィンが少なくとも1つのC14からC60のオレフィンである、請求項1に記載の方法。
  7. 希釈剤を導入する工程、および場合により希釈剤を前記望ましい反応温度より摂氏2度から60度低い第4前反応温度に調整する工程、
    をさらに含んでなる、請求項1に記載の方法。
  8. 最初に触媒およびオレフィンを、触媒およびオレフィンの反応温度を制御するための条件下で接触させる工程が、触媒およびオレフィンを触媒およびオレフィンが熱交換器を通過する前の点で接触させることを含んでなる、請求項1に記載の方法。
  9. 最初に触媒およびオレフィンを、触媒およびオレフィンの反応温度を制御するための条件下で接触させる工程が、触媒およびオレフィンを1分から120分の期間にわたり少しずつ接触させることを含んでなる、請求項1に記載の方法。
  10. 前反応温度、第2前反応温度および第3前反応温度が、それぞれ望ましい反応温度より摂氏2度から60度低い温度を含んでなる、請求項1に記載の方法。
  11. アルキル化方法において、
    反応容器および熱交換器を含むループ反応槽を供給する工程であって、反応容器中の流体が熱交換器を通って循環でき、そして前記反応容器に戻ることができるように、前記反応容器および前記熱交換器が少なくとも1つの導管を介して互いに流体で連絡している、前記工程、
    アルキル化可能芳香族化合物を前記ループ反応槽に導入する工程、
    オレフィンを前記ループ反応槽に導入する工程、
    触媒を前記ループ反応槽に導入する工程、
    アルキル化可能芳香族化合物を、望ましい反応温度より摂氏2度から60度低い前反応温度に調整する工程、
    場合によりオレフィンを、望ましい反応温度より摂氏2度から60度低い第2前反応温度に調整する工程、
    場合により触媒を、前記望ましい反応温度より摂氏2度から60度低い第3前反応温度に調整する工程、
    最初に触媒およびオレフィンを、反応容器から熱交換器へ流体を循環させる導管内で接触させる工程、
    アルキル化可能芳香族化合物とオレフィンと触媒を前記ループ反応槽内に循環させる工程、ならびに
    アルキル化可能芳香族化合物およびオレフィンを、前記望ましい反応温度に維持する
    工程を含んでなり、アルキル化可能芳香族化合物が、式:
    Figure 0007189221000007
    式中、R1は水素または1から4個の炭素原子を含有するアルキル基であり;
    R2は水素または1から4個の炭素原子を有するアルキル基であり;そしてR3
    は14から60個の炭素原子を有するアルキル基である、
    を有する置換芳香族化合物を含んでなる、前記方法。
  12. アルキル化可能芳香族化合物を、望ましい反応温度より摂氏2度から60度低い前反応温度に調整する工程が、アルキル化可能芳香族化合物を熱交換器に通して循環させることを含んでなる、請求項11に記載の方法。
  13. 触媒を前記ループ反応槽に導入する工程が、流体を反応槽から熱交換器へ循環させる導管内に触媒を加えることを含んでなる請求項11に記載の方法。
  14. オレフィンを前記ループ反応槽に導入する工程が、流体を反応槽から熱交換器へ循環させる導管内にオレフィンを加えることを含んでなる、請求項11に記載の方法。
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