JP7188757B2 - 椅子及び階段式移動観覧席 - Google Patents

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Description

本開示は、背もたれを有する椅子に関する。
使用時には背もたれが後方に位置し、不使用時には背もたれが前方に位置する椅子がある。下記特許文献1の椅子は、背もたれを前方に傾斜させると、後方に配置される椅子や机との間隔が広くなり、移動において都合がよい。また下記特許文献2の移動観覧席では、椅子全体を前方に倒して床面に沿った状態とすることで、段床の収納が可能となる。
特開2004-230068号公報 国際公開番号WO1999/036645号パンフレット
背もたれの厚みが小さいと椅子全体の前後の幅が小さくなるため、前方に傾斜させたときに、上記特許文献1の場合は後方の通路幅を広く確保でき、また上記特許文献2の場合は床面からの高さを小さくできる。背もたれの厚みを小さくするには背もたれにクッションを設けないという手法があるが、クッションを除くと、座り心地を十分に向上できない。
本開示の目的は、座り心地を向上した椅子を提供することである。
本開示の一態様は、使用者が着座可能な着座面を有する座体と、背もたれと、を備える椅子である。前記背もたれは設置面を基準とした前後方向の位置を変更可能に構成されている。当該椅子は、前記背もたれが相対的に後方に位置する第1状態と、該第1状態よりも前記背もたれが相対的に前方に位置する第2状態と、に遷移可能に構成されている。前記背もたれにおける着座した前記使用者と当接する部分は、弾性を有するシート状部材により構成されている。
このような構成であれば、背もたれに弾性を有するシート状部材を用いるため、硬い背もたれを用いた椅子と比較して座り心地が向上する。さらに、背もたれにシート状部材を用いることで背もたれの幅を小さくできるため、背もたれを配置するために必要な空間を小さくすることができる。
本開示の別の態様は、使用者が着座可能な着座面を有する座体と、背もたれと、を備える椅子である。前記背もたれは設置面を基準とした傾斜角度を変更可能に構成されている。当該椅子は、前記背もたれが相対的に後方に傾斜する第1状態と、該第1状態よりも前記背もたれが相対的に前方に傾斜する第2状態と、に遷移可能に構成されている。前記背もたれにおける着座した前記使用者と当接する部分は、弾性を有するシート状部材により構成されている。
このような構成であれば、上述した本開示の一態様の椅子と同様に、座り心地の向上と、背もたれを配置するために必要な空間の縮小と、を実現することができる。
前記背もたれは、一対の保持部と、少なくとも1つの連結部材と、を備えてもよい。前記一対の保持部は、当該椅子を前記第1状態としたときに上下方向に長さを有する柱状であって、左右方向に間隔を開けて設けられ、前記シート状部材を保持してもよい。前記少なくとも1つの連結部材は、前記シート状部材の後方において前記シート状部材から前後方向に間隔を開けて配置され、前記一対の保持部を架け渡してもよい。
このような構成であれば、少なくとも1つの連結部材によってシート状部材の後方が覆われる。そのため、着席者の背中に何らかの物が当たって着席者が不快に感じてしまうことを抑制できる。また、シート状部材と少なくとも1つの連結部材との間に間隔が設けられていることから、シート状部材の後方への変形が制限されにくい。そのため、シート状部材が十分に変形できずに座り心地が悪化してしまうことを抑制できる。
また、前記少なくとも1つの連結部材は、前記一対の保持部の長手方向に幅を有する板状の部材であってもよい。
このような構成であれば、少なくとも1つの連結部材の厚さが大きくなってしまうことが抑制され、背もたれ全体として厚くなってしまうことを抑制できる。ここでいう厚さとは、少なくとも当該椅子が第1状態にある場合の略前後方向の厚さである。また、少なくとも1つの連結部材が上記長手方向に幅を有するため、シート状部材の広い範囲を囲うこととなり、着席者の背中へ物が当たることを高度に抑制できる。
また、前記少なくとも1つの連結部材は、該連結部材の左右方向の中央が後方に凸となるように湾曲した形状であってもよい。
このような構成であれば、着席者の背中が少なくとも1つの連結部材に強く当たることによって着席者が不快に感じてしまうことを抑制できる。
また、前記少なくとも1つの連結部材は、複数の連結部材であってもよい。また、前記複数の連結部材は、前記一対の保持部の長手方向に並び、かつ、前記長手方向に間隔を開けて配置されていてもよい。
このような構成であれば、連結部材が複数配置されることにより着席者の背中に何らかの物が当たってしまうことを高度に抑制できる。
また、当該椅子を前記第1状態としたときに、少なくとも前記一対の保持部における上下方向の中央よりも下部において、前記少なくとも1つの連結部材が配置されていてもよい。このような構成であれば、少なくとも背もたれの下方部分を少なくとも1つの連結部材により囲うことができる。
また、前記一対の保持部それぞれは、略直線的に延びていてもよい。このような構成であれば、保持部が大きくカーブする背もたれと比較すると、背もたれが相対的に平面的な形状となるため、背もたれの前後方向の幅が大きくなってしまうことを抑制できる。
本開示のさらに別の態様は、高さの異なる複数の段床を備え、前記複数の段床が上下方向に重なった状態である収納状態と、前記複数の段床が階段状に展開されて観覧席を構成する状態である展開状態と、に遷移可能な階段式移動観覧席であって、前記複数の段床には、上述した本開示の一態様の椅子が連結されている。
このような階段式移動観覧席であれば、上述した椅子を用いることで、椅子を小さく収納することができる。そのため、例えば、階段式移動観覧席の段床の上下方向に関する高さの差を小さくすることができる。
図1Aは第1実施形態の椅子の第1状態を示す正面図であり、図1Bは当該椅子の背面図である。 図2Aは第1実施形態の椅子が複数並んだ状態を示す平面図であり、図2Bはそれら複数の椅子の底面図である。 図3Aは図3BのIIIA-IIIA断面図であり、図3Bは第1実施形態の椅子を示す側面図である。 図4Aは第2状態である第1実施形態の椅子が複数並んだ状態を示す正面図であり、図4Bはそれら複数の椅子の平面図であり、図4Cはそれら複数の椅子の側面図である。 第1実施形態の椅子の動作を説明する側面図である。 図6Aは第1実施形態の椅子の背もたれを示す正面図であり、図6Bは当該背もたれの側面図であり、図6Cは当該背もたれの背面図であり、図6Dは当該背もたれの底面図である。 図7Aは表側枠体を示す背面図であり、図7Bは表側枠体の側面図であり、図7Cは図7AのVIIC-VIIC断面図である。 図8Aは裏側枠体を示す正面図であり、図8Bは裏側枠体の側面図であり、図8Cは図8AのVIIIC-VIIIC断面図である。 図9Aは第2実施形態の椅子の第1状態を示す側面図であり、図9Bは当該椅子の第2状態を示す側面図である。 図10Aは第3実施形態の椅子の第1状態を示す正面図であり、図10Bは当該椅子の背面図である。 図11Aは第3実施形態の背もたれの背面図であり、図11Bは第3実施形態の背もたれの側面図であり、図11Cは第3実施形態の背もたれの平面図である。 図12Aは図11BのXIIA-XIIA断面図であり、図12Bは図11BのXIIB-XIIB断面図である。 図10BのXIII-XIII断面図であって、背もたれ周辺のみ示す図である。 図14Aが第3実施形態の背もたれの変形例を示す正面図であり、図14Bが図14AのXIVB-XIVB断面図である。 第3実施形態の背もたれの変形例を示す正面図である。 図16Aは第3実施形態の背もたれの変形例を示す正面図であり、図16Bは図16AのXVIB-XVIB断面図であり、図16Cは他の変形例を示す断面図である。 第3実施形態の背もたれの変形例を示す正面図である。 図18Aは第3実施形態の背もたれの変形例を示す背面図であり、図18Bは第3実施形態の背もたれの変形例を示す側面図であり、図18Cは図18BのXVIIIC-XVIIIC拡大断面図である。 第3実施形態の背もたれの変形例を示す正面図である。 図20Aはその他の実施形態の椅子の第1状態を示す正面図であり、図20Bは当該椅子の背面図である。 図20BのXXI-XXI断面図であって、背もたれのみ示す図である。
以下に本開示の実施形態を図面と共に説明する。
[1.第1実施形態]
[1-1.全体構成]
図1A~図5に、本実施形態の椅子1を示す。椅子1は、階段式移動観覧席に用いられる。なお以下の説明において、上下、左右、及び前後の方向は、椅子1に正しく着席した使用者(以下、着席者)を基準とした方向である。また特に断らない限り、上記の方向は図1A~図3に示される後述する第1状態のときの方向を意味する。
椅子1は、着席者が着座可能な着座面を有する座体11と、背もたれ12と、肘掛け13と、を備える。座体11及び背もたれ12は、左右一対の脚部14により支持され、左右一対の脚部の間に配置される。肘掛け13は、脚部14それぞれの上方に配置される。また、柱状のリンク部材24が背もたれ12と脚部14とを繋ぐように連結されている。
隣接する2つの椅子1の間に配置される脚部14は、図2A、図2Bに示されるように、それら2つの椅子1の座体11及び背もたれ12を支持する。複数の椅子1の備える複数の脚部14は、左右方向に延びる脚支持軸15によって、その下端部分が互いに連結されている。脚支持軸15は、床面連結部16を介して椅子1が設置される設置面に連結される。つまり複数の脚部14は、脚支持軸15及び床面連結部16を介して設置面に連結される。
図3Bに示されるように、座体11、背もたれ12、リンク部材24、及び脚部14は、リンク機構を構成している。以下で説明する軸21、22、23、25は、座体11及び背もたれ12の左側に配置されるものであるが、座体11及び背もたれ12の右側にも対称となる位置に設けられている。
座体11は、前後方向の中央よりも後方側の位置において、脚部14に設けられ左右方向に伸びる軸21を中心に回転可能に連結されている。座体11の後端と背もたれ12の下端は、左右方向に伸びる軸22を中心に回転可能に連結されている。リンク部材24の前端は、脚部14に設けられ、左右方向に伸びる軸25を中心に回転可能に構成されている。またリンク部材24は、その後端において、左右方向に伸びる軸23を中心に背もたれ12に対して回転可能に連結されている。軸23は、背もたれ12の上下方向中央よりやや下部に配置される。なお、軸22及び軸23は、背もたれ12の左右に設けられる背受け17に対して連結されている。
椅子1は上述したようにリンク機構を構成することにより、図3Bに示される第1状態と、図4Cに示される第2状態と、に遷移する。このときの椅子の形態の変化を図5を用いて説明する。図5に実線で示される第1状態から、座体11が軸21を中心回転して座体11の前方が上昇すると、座体11の後方にて連結された背もたれ12は下降すると共に前方に移動する。つまり、椅子1は、背もたれ12が相対的に後方に位置する第1状態と、該第1状態よりも背もたれ12が相対的に前方に位置する第2状態と、に遷移可能である。
なお、背もたれ12の上端は背もたれ12の下端よりも大きく前方に移動する。つまり、背もたれ12は前傾する方向に回転する。このように、設置面である段床32を基準とした背もたれ12の傾斜角度は変更可能であり、その角度は第1状態と第2状態とで異なる。具体的には、第1状態では背もたれ12は後方に傾斜しており、第2状態では、第1状態と比較して相対的に前方に傾斜し、図5に示されるように設置面に対して略垂直となる。なお、ここでいう「相対的に前方に傾斜」した状態とは、言い換えると、背もたれ12の下端の位置を基準としたときの背もたれ12の上端の位置が、比較対象となる状態(背もたれ12が後方に傾斜した状態)と比べて、前方に位置している状態ともいえる。また、相対的に前方に傾斜した状態とは、必ずしも上端が下端より前方に位置していなくてもよい。
また、肘掛け13は軸25を中心としたリンク部材24の回転に伴って回転する。リンク部材24の回転を肘掛け13に伝える方法は特に限定されない。例えば、肘掛け13は図5において右回りに付勢されており、リンク部材24又はそれに追従する図示しないストッパに当接することによりその位置が定められるように構成されていてもよいし、肘掛け13とリンク部材24とが連動して回転するように互いに連結していてもよい。肘掛け13は、第1状態においては水平に近い角度となり、第2状態においては垂直に近い角度となる。よって、第2状態では、椅子1全体として前後方向の幅が小さく折り畳まれた状態となる。
なお、座体11などに何ら荷重が加わらないときには、椅子1は自重によって第2状態となってもよい。この場合、着席者が座体11に座るなど、座体11に荷重が加わることで椅子1は第1状態が維持される。
階段式移動観覧席は、図5に示されるように、高さの異なる複数の段床32を備える。図示しないが、複数の段床32が上下方向に重なった状態である収納状態と、複数の段床32が階段状に展開されて観覧席を構成する状態である展開状態と、に遷移可能に構成されている。
椅子1は、複数の段床32それぞれに連結されている。各段床32において、椅子1は図2A、図2Bに示されるように複数配置される。脚支持軸15は、図示しない駆動部の駆動力を受けて回転する。複数の椅子1は、脚支持軸15が回転することで、脚部14が段床32に対して垂直に立った状態と、図5に一点鎖線で示されるように、前方に倒されて脚部14が段床32に沿った状態と、に遷移可能である。
[1-2.背もたれの構造]
図6A~図6Cを用いて、背もたれ12の構成を説明する。背もたれ12は、シート状部材41と、一対の保持部42と、複数の連結部材43と、を備える。
シート状部材41は、背もたれ12における着座した使用者と当接する部分を構成する。このシート状部材41は、弾性を有する部材であり、本実施形態では、メッシュ状の形状である。なおシート状とは、薄く拡がる布や紙のような形状を意味するが、厚みを有していてもよい。
一対の保持部42は、椅子1を第1状態としたときに上下方向に長さを有する柱状である。一対の保持部42は、左右方向に間隔を開けて設けられ、シート状部材41を保持する。一対の保持部42それぞれは、直線的に延びている。また、一対の保持部42を架け渡すように、複数の連結部材43が設けられている。
また、一対の保持部42は、それらの上端同士を連結する上柱44と、それらの下端同士を連結する下柱45と、を備えている。上柱44及び下柱45は、左右方向の中央が後方に凸となるように湾曲した形状である。シート状部材41を保持する一対の保持部42と、それらを連結する上柱44及び下柱45は、全体として矩形の枠型の枠体31を構成する。別の言い方をすると、背もたれ12は、平面視で四角形の枠体31に、開口部を覆うように当接面となるシート状部材41が張り掛けられたものである。
本実施形態では、枠体31は、表裏方向に重ねられた表側枠体51と裏側枠体52とを備える。シート状部材41は、表側枠体51に取り付けられている。シート状部材41を表側枠体51に取り付ける具体的な手法は特に限定されないが、例えば、特許第3845049号公報に開示される手法を用いてもよい。また、裏側枠体52には、複数の連結部材43が設けられている。
表側枠体51は、図7A~7Cに示されるように、矩形の枠型である。中央に形成される開口の周辺は、後方から前方に凹む凹部53が形成されている。
裏側枠体52は、図8A~8Cに示されるように、矩形の枠型である。裏側枠体52は、複数の連結部材43と一体に形成されている。裏側枠体52における枠型部分には、前方に突出する凸部54が形成されている。この凸部54は、上述した凹部53に挿入可能に構成されている。凸部54を凹部53へ挿入した状態でネジ等により固定することで、表側枠体51と裏側枠体52とが一体に構成される。なお、本実施形態では、シート状部材41は前述の特許第3845049号公報に開示される手法にて表側枠体51と一体成型されており、シート状部材41の端部は、裏側枠体52によって覆い隠されている。
連結部材43は、シート状部材41の後方において、シート状部材41から前後方向に間隔を開けて配置される。連結部材43それぞれは、一対の保持部42の長手方向に幅を有する板状の部材であって、その長手方向に並び、かつ、その長手方向に間隔を開けて配置されている。
また、連結部材43それぞれは、図2A~図3Aなどに示されるように、上柱44及び下柱45と同様に、該連結部材43の左右方向の中央が後方に凸となるように湾曲した形状である。
図6Cに示されるように、複数の連結部材43は、一対の保持部42における上下方向の中央よりも上部及び下部を含むほぼ全面に配置されているが、上柱44の近傍と、下柱45の近傍と、には比較的広く配置されていない領域がある。なお、上柱44の近傍の方が、下柱45の近傍よりも連結部材43が配置されていない範囲が広い。
[1-3.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)椅子1は、背もたれ12における着席者の当接する部分に弾性を有するシート状部材41を用いているため、硬い背もたれを用いた椅子と比較して、着席者が背もたれ12に当接したときに良好に背中にフィットすることとなり、座り心地が向上する。
(1b)背もたれ12は、シート状部材41を用いることによって背もたれ12の前後方向の幅を小さくできる。階段式移動観覧席においては、複数の段床32の上下方向の隙間に椅子を収納する場合があるが、椅子1を用いることで、収納のために必要な複数の段床32の上下方向の間隔を小さくすることができる。よって、例えば上下に並ぶ段床32の高さの差を小さくしたり、開いたスペースに他の装置等を配置したりすることができるようになる。
(1c)階段式移動観覧席では、展開状態においては、後方の椅子1ほど高い位置に配置されることとなるため、前方の椅子1の背もたれ12に後方の椅子1の着席者の足や荷物などが当たりやすくなってしまう場合がある。しかしながら背もたれ12には、複数の連結部材43がシート状部材41の後方を覆っているため、着席者の背中に後方から何らかの物が当たること抑制することができ、着席者が不快に感じることを抑制できる。
(1d)複数の連結部材43は、シート状部材41から前後方向に間隔を開けて配置されており、また左右方向の中央が後方に凸となっている。そのため、着席者の背中が複数の連結部材43に当たってしまうことを抑制でき、それにより、着席者が不快に感じてしまうことを抑制できる。
(1e)複数の連結部材43は、一対の保持部42の長手方向に幅を有する板状の部材であって、さらに、長手方向に間隔を開けて並ぶように設けられている。そのため、背もたれ12の幅が大きくなることを抑制しつつ、シート状部材41の後方の広い範囲を覆うことができる。
(1f)左右一対の保持部42は、直線状に延びる形状である。そのため、例えば前後方向にカーブする背もたれと比較すると、背もたれ12の厚さを抑制して平面的な形状とすることができる。そのため、特に椅子1が第2状態にあるときの椅子全体の幅を小さくすることができる。
[2.第2実施形態]
[2-1.全体構成]
第2実施形態において第1実施形態と共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
図9A-9Bに示すように、本実施形態の椅子101は、基部111と、脚部113と、座体115と、背もたれ117と、を備える。
基部111は、当該椅子101が設置される平面である設置面103に配置される。脚部113は、基部111に設けられた回転軸を中心として前後に揺動可能に構成されている。なお図9Aは脚部113が後方に揺動し、背もたれ117が後方に移動して机102との間隔が大きくなった第1状態であり、図9Bは脚部113が前方に揺動し、背もたれ117が前方に移動して机102との間隔が小さくなった第2状態を示している。
背もたれ117は、基本的に背もたれ12と同様の構成である。即ち、背もたれ117は、座体115と一体に構成されている点で背もたれ12とは相違するものの、第1実施形態のシート状部材41、一対の保持部42、連結部材43、上柱44などと同様の形状を有している。
[2-2.効果]
以上詳述した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)、(1d)、(1e)に加え、以下の効果が得られる。
(2a)椅子101は、第2状態となることで椅子101の後方の空間を広く確保することができ、椅子101の後方を人が通過し易くなる。そして椅子101は背もたれの厚さが抑制されていることから、椅子101の後方の空間をより広くすることができる。
[3.第3実施形態]
[3-1.全体構成]
第3実施形態において第1実施形態と共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図10A~図11Cに示される本実施形態の椅子201は、第1実施形態の椅子1と比較して背もたれの構成が相違する以外は同一の構成である。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
[3-2.背もたれの構成]
椅子201に用いられる背もたれ211は、正面視で略矩形である。また背もたれ211は、平面視では、左右両端ほど前方に位置し、中央ほど後方に位置するように緩やかにカーブしている。
背もたれ211は、略矩形の背板221と、背板の上端に設けられる突出部223と、背板の下端に設けられる屈曲部224と、を備える。
背板221は、当該椅子201の着席者の背中に当接する位置に配置される。この背板221は、全体として薄い板状であり、シート状部材に相当する。
背板221における左右方向の中央の領域を第1領域231とし、背板221における第1領域231よりも左右の端部側に位置する領域を第2領域232とする。図12A及び図12Bに示されるように、第1領域231の厚さL1は、第2領域232の厚さL2よりも大きい。また図12Aに示されるように、背板221の左右の両端部のうちの上下方向に関する上側の領域は、当該背板221における同一の高さの部分のうちの最も厚さの小さい最薄部233である。
より厳密には、背板221は、左右方向の中央から左右の両端に向かって徐々に厚さが小さくなっている。つまり、第1領域231の厚さは第2領域232の厚さよりも大きく、また、第1領域231及び第2領域232それぞれの内部でも厚さは異なっている。
背板221の主たる部分は、熱可塑性エラストマーにより構成される。なお、熱可塑性エラストマーを含む混合物を背板221の素材として成形されていてもよい。
また図13に示されるように、背板221は、下側の端部が最も厚さが大きく、上側に向かって徐々に厚さが小さくなるように形成されている。図13は椅子1の左右方向の中央の断面図であるが、背板221は左右方向のいずれの位置でも上側ほど厚さが小さくなるように形成されている。
突出部223は、背板221の上端の左右方向全域において、後方に突出する板状の部分である。また屈曲部224は、背板221の下端の左右方向全域において、後方に突出する板状の部材である。
[3-3.効果]
以上詳述した背もたれ211を備える第3実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)と同様の効果を奏し、さらに以下の効果が得られる。
(3a)上述した背もたれ211では、背板221の第2領域232が第1領域231と比較して相対的に変形しやすくなる。そのため、例えば図11Cにおいて二点鎖線で示すように、背板221の端部が後方に容易に弾性変形しやすくなる。よって、例えば着席者が後方に体を向けるときなどに動きの妨げになりにくい。また、着席者が前を向く場合には、剛性の高い第1領域231にて背中を十分に支持できるため、背もたれの柔軟性が高すぎることによって背もたれの機能が損なわれてしまうことがない。
(3b)背板221は、上側に向かって徐々に厚さが小さくなっているため、背板221の上側ほど相対的に柔軟性が高くなる。よって、着席者が体を動かす際に背板221がその動作を妨げてしまうことを高度に抑制できる。
(3c)背もたれ211は、突出部223及び屈曲部224を備えるため、背もたれ211の剛性が過度に低下してしまうことにより背もたれ211の形態が崩れてしまうことを抑制できる。背もたれ211はエラストマーを含む材料により構成されているため高い柔軟性を有しているが、このような場合であっても十分に形状の維持を実現できる。
(3d)背板221は、左右方向の中央から左右の両端に向かって徐々に厚さが小さくなるため、背板221の柔軟性が急激に変化することにより着席者が感じる違和感を低減できる。また、背板221に荷重が加えられたときに一箇所に応力が集中してしまうことを抑制できるため、背板221の破損を抑制できる。
なお、本明細書でいう「徐々に厚さが小さくなる」とは、滑らかに厚さが変化する場合のみでなく、例えば3つ以上の多くの段階で厚さが変化することを含む。また、全体の中の一部の範囲において、厚さが変化しない範囲が含まれていてもよい。
(3e)背もたれ211の左右の両端部における背受け17の上側の領域は、同一の高さにおいて厚さがもっとも薄い最薄部233である。このように、背板221の左右の端部において剛性が高い部分が設けられていないことによって、背もたれ211の両端部における柔軟性の低下を抑制することができる。
[3-4.第3実施形態の変形例]
(3ア)背もたれ211の具体的な形状は第3実施形態に示した形状に限定されるものではない。例えば、背もたれは矩形である必要はなく、丸みを帯びた形状、左右が非対称な形状など、様々な形状を採用することができる。また、突出部223、屈曲部224の形状も特に限定されない。例えば、それらが設けられる位置、突出量、厚さ、幅などは任意に定めることができる。また、背もたれ211には突出部223及び屈曲部224の一方又は両方が設けられていなくてもよい。
(3イ)第3実施形態では、背板221の厚さが左右方向両端に向けて徐々に小さくなる構成を例示したが、第1領域と比較して薄い第2領域を備える背板であればその具体的な形状は限定されない。例えば、第1領域は背板における左右方向の中央の領域を含む領域であれば、その具体的な広さは特に限定されない。例えば左右方向の中央近傍の比較的狭い範囲を第1領域としてもよい。また第2領域は、第1領域よりも左右の端部側の領域であれば、その広さは特に限定されない。また図14A-図14Bに示される背もたれ301のように、第1領域303及び第2領域305はそれぞれ一定の厚さであってもよい。また、第1領域と第2領域との間に、それらの厚さよりも厚さが大きい又は小さい領域が存在していてもよい。また背板の厚さが、左右両端に向けて段階的に小さくなる形状であってもよい。また、背板の左右方向の全体において徐々に背板の厚みが小さくなる構成でもよいし、背板の左右方向の一部において徐々に背板の厚みが小さくなる構成でもよい。このような背もたれ301は、シート状部材に相当する。
また第1領域及び第2領域は、背板の上下方向の全域であってもよいし、背板の上下方向の一部の領域であってもよい。例えば背板の上端部と下端部を除く範囲としてもよい。
(3ウ)第3実施形態では、背板221は、全体的に、上側に向かって徐々に厚さが小さくなる構成を例示したが、上側に向かって徐々に厚さが小さくなる部分を含んでいれば、上記の形状は上下方向の全域で形成されていなくともよい。例えば、背板の左右方向に関する一部の範囲において上記の形態を有していてもよいし、背板の上下方向に関する一部の範囲において上記の形態を有していても良い。なお、少なくとも第2領域において上記の形態を有していれば、着席者の動きの妨げを抑制できるという効果を良好に奏する。また背板は、上下方向に関して、厚さが徐々に変化する部位を有していなくてもよい。
(3エ)上記実施形態では、背受け17が背板221の左右両端に設けられる構成を例示したが、背板における背受けが設けられる位置は、左右の両端でなくてもよい。例えば、図15に示される背もたれ321のように、第2領域325ではなく、第1領域323に背受け327が接続されていてもよい。このような背もたれ321は、シート状部材に相当する。また背受け327は、連結部に相当する。
また、背受けが連結される先は、椅子の座体又は座体を支持する支持体であれば特に限定されない。また、背受けと共にさらに別の部材を介して、背もたれと座体又は支持体とが連結されていてもよい。言い換えると、背受けは、椅子の座体と、背もたれと、の位置関係を定めるための部品である。
(3オ)背板には、柔軟性を向上させるための柔軟構造が設けられていてもよい。また柔軟構造は、第2領域に設けられており、第1領域には設けられていなくてもよい。例えば、図16A~図16Bに示される背もたれ331は、少なくとも第2領域337には、背板333の表側から裏側まで貫通する複数の貫通孔339が形成されている一方、第1領域335には、貫通孔が形成されていない。このように構成することで、貫通孔により第2領域337の柔軟性を向上できる一方、第1領域335の剛性低下を抑制できる。また、通常の姿勢で背中に当接しやすい部分である第1領域335に貫通孔が設けられないことで、貫通孔によって着席者が違和感を覚えてしまうことを抑制できる。なお貫通孔339は、左右方向に関して外側に位置するほど孔径が小さくなるように構成されていてもよいし、上下方向に関して上側に位置するほど孔径が小さくなるように構成されていてもよい。また、貫通孔339は、左右方向に関して外側に位置するほど孔径が大きくなるように構成されていてもよいし、上下方向に関して上側に位置するほど孔径が大きくなるように構成されていてもよい。
また図16Cに示されるように、貫通孔339に代えて、ディンプル341が形成されていてもよい。この場合、左右方向に関して外側に位置するほどディンプル341が小さくなるように構成されていてもよいし、上下方向に関して上側に位置するほどディンプル341が小さくなるように構成されていてもよい。また、左右方向に関して外側に位置するほどディンプル341が大きくなるように構成されていてもよいし、上下方向に関して上側に位置するほどディンプル341が大きくなるように構成されていてもよい。
また図17に示される背もたれ351のように、少なくとも第2領域357には、背板353の表側から裏側まで貫通する複数のスリット359が形成されていてもよい。また第1領域355には、スリットが形成されていなくてもよい。
このような背もたれ331及び背もたれ351は、シート状部材に相当する。
(3カ)第3実施形態では、背板の左右の両端部のうちの上下方向に関する中央より上の部分が、当該背板における同一の高さの部分のうちの最も厚さの小さい最薄部233である構成を例示した。しかしながら、最薄部233は実施形態の位置に限定されず、背板の左右の両端部のうちの上下方向に関する少なくとも一部に設けられていれば、背板の周縁部分の柔軟性を向上させることができる。また、最薄部233は背もたれに設けられていなくてもよい。
(3キ)第3実施形態では、背受け17が背もたれ211を保持する構成を例示した。しかしながら、背もたれを保持する構造は上記の構成に限定されない。例えば、パイプ状の構造物により背もたれが保持されてもよい。
例えば、図18A~図18Cに示されるように、背もたれ361は、左右一対のパイプ体371により支持されてもよい。背もたれ361は、略矩形の背板381と、背板の左右両端に設けられる一対のパイプ保持部382と、背板の上端に設けられる突出部383と、背板の下端に設けられる屈曲部384と、を備える。背板381は、シート状部材に相当する。またパイプ体371は、連結部に相当する。
背板381における左右方向の中央の領域を第1領域386とし、背板381における第1領域386よりも左右の端部側に位置する領域を第2領域387とする。第1領域386の厚さは、第2領域387の厚さよりも大きい。また、背板381の左右の両端部のうちの上下方向に関する上側の領域は、当該背板381における同一の高さの部分のうちの最も厚さの小さい最薄部388である。背板381は、パイプ保持部382が形成されている部分を除き、左右方向の中央から左右の両端に向かって徐々に厚さが小さくなっている。
一対のパイプ保持部382は、背板381の左右の両端部における、上下方向に関して下側の領域に設けられている。一対のパイプ保持部382は、周囲の部分よりも肉厚であり、背板381から後方に向けて突出している。また一対のパイプ保持部382それぞれの内部には、パイプ体371が挿入されている。よって、一対のパイプ保持部382は、背板381における各パイプ保持部382の周囲の部分よりも剛性が高い。一対のパイプ保持部382が、高剛性部に相当する。
背もたれ361は、下端の左右2箇所において設けられているパイプ保持部382の剛性が高いため、着席者の動作に影響の小さい背もたれ361の下部の剛性を高くでき、背もたれ361が必要以上に柔らかくなってしまうことを抑制できる。
なお、背もたれ361では、上述した高剛性部として、下端から中央までに設けられる一対のパイプ保持部382を備える構成を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、高剛性部は周囲よりも剛性が高ければその具体的な構成は特に限定されない。具体的には、高剛性部は、周囲より厚さが大きい部分であってもよい。また高剛性部は、周囲よりも剛性が高い部材により構成されていてもよいし、周囲よりも剛性が高い部材を含んでいてもよい。
また高剛性部は、少なくとも背板の左右の両端部における少なくとも下側の領域に設けられていてもよい。例えば図19に示される背もたれ391のように、高剛性部393は左右両端の下端から離れた位置に設けられていてもよい。また、高剛性部は、背板の左右両端部における上側の領域にも設けられていてもよい。また、左右方向の両端部において、高剛性部は、備えられていなくともよい。
以上説明した第3実施形態の背もたれは、少なくとも以下の技術思想を包含する。
[3A]
椅子に用いられる背もたれであって、
当該椅子の着席者の背中に当接する位置に配置される背板を備え、
前記背板における左右方向の中央の領域を含む第1領域の厚さは、該背板における前記第1領域よりも左右の端部側に位置する領域である第2領域の前記厚さよりも大きい、背もたれ。
[3B]
[3A]の背もたれであって、
前記背板は、上側に向かって徐々に厚さが小さくなる部分を含む、背もたれ。
[3C]
[3A]又は[3B]の背もたれであって、
前記背板の左右の両端部における少なくとも下側の領域には、該背板における周囲よりも剛性が高い高剛性部を備えている、背もたれ。
[3D]
[3A]から[3C]のいずれか1つの背もたれであって、
前記第1領域には、当該背もたれを前記椅子の座体又は前記座体を支持する支持体と連結する連結部が接続されている、背もたれ。
[3E]
[3A]から[3D]のいずれか1つの背もたれであって、
少なくとも前記第2領域には、前記背板の柔軟性を向上させるための柔軟構造が形成されている一方、前記第1領域には、前記柔軟構造が形成されていない、背もたれ。
[3F]
[3A]から[3E]のいずれか1つの背もたれであって、
前記背板の上端には、後方に突出する突出部が設けられている、背もたれ。
[3G]
[3A]から[3F]のいずれか1つの背もたれであって、
前記背板は、左右方向の中央から左右の両端に向かって徐々に厚さが小さくなる領域を含む、背もたれ。
[3H]
[3A]から[3G]のいずれか1つの背もたれであって、
前記背板の左右の両端部のうちの上下方向に関する少なくとも一部は、当該背板における同一の高さの部分のうちの最も厚さの小さい部分である、背もたれ。
[3I]
[3A]から[3H]のいずれか1つの背もたれであって、
前記背板の主たる部分は、熱可塑性エラストマー、又は、熱可塑性エラストマーを含む混合物を素材として成形されている、背もたれ。
[3J]
[3A]から[3I]のいずれか1つの背もたれを備える椅子。
[4.その他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
(3A)上記実施形態では、シート状部材としてメッシュ又はエラストマーシートを用いる構成を例示したが、これに限定されず、弾性を有する様々な部材を用いることができる。例えば、弾性を有する形状である金属シートなどであってもよい。
(3B)上記実施形態では、連結部材43は板状であって湾曲した形状である構成を例示したが、左右一対の保持部42を掛け渡す形状であれば、上記の形状に限定されるものではない。例えば、連結部材は円柱状、角柱状などの形状を有していてもよい。また、連結部材は幅広の板状、帯状、薄板状などの形状であってもよく、スリットや貫通孔が形成されていてもよい。
また連結部材43は1つのみ設けられていてもよい。その場合には、連結部材の長手方向に長さを有するように構成されていてもよい。
また連結部材43は、背もたれ12又は背もたれ117の下部にのみ設けられていてもよいし、上部にのみ設けられていてもよい。また、連結部材43は、枠体31の開口の全面を覆うように設けられていてもよい。
また連結部材43は、上記実施形態で示したように背もたれと一体であってもよいし、背もたれとは別個の部材であってもよい。
(3C)上記実施形態では、一対の保持部42は直線的な柱状である構成を例示したが、これに限定されず、様々な形状とすることができる。例えば保持部42それぞれはカーブした形状であってもよいし、長手方向に太さや厚さが変化する形状であってもよい。
(3D)上記実施形態では、背もたれ12は、枠体31を有する構成を例示したが、枠体31を備えていなくともよい。つまり、例えば上柱44及び下柱45の少なくとも一方を有していなくてもよい。また、枠体31のように表側枠体51と裏側枠体52とを含む構成でなくてもよい。例えば、枠体31は分離不能に構成された1つの部材であってもよい。また枠体31は3つ以上の多数の部材の組み合わせによって構成されていてもよい。
また、一対の保持部42がシート状部材41を保持するための構成も特に限定されず、シート状部材41を保持することができる様々な構成を採用することができる。
(3E)上記実施形態では複数の連結部材43は裏側枠体52に設けられる構成を例示したが、これに限定されない。例えば複数の連結部材43は表側枠体51に設けられていてもよい。
なお、表側枠体とは、表側枠体及び裏側枠体を組み付けて1つの枠体を構成する場合に、正面側に配置される部材である。一方、裏側枠体は、上記の場合に、背面側に配置される部材である。また、表側枠体とは、枠体を構成する部品のうち、背もたれを正面から見たときに主に視認される部材であってもよい。また、裏側枠体とは、枠体を構成する部品のうち、背もたれを背面から見たときに主に視認される部材であってもよい。
また、一対の保持部42が枠体を構成しない場合においても、表側の部材と裏側の部材とに分離していてもよい。その場合にも、裏側の部材に連結部材43が設けられていてもよい。
(3F)また、上記実施形態では、枠体31は、表裏方向に重ねられた表側枠体51と裏側枠体52とを備え、シート状部材41は、表側枠体51に取り付けられている構成を例示した。しかしながら、図20A~図21に示される椅子401のように、表側枠体に代えてシート状部材413を備え、裏側枠体52とシート状部材413とが組み合わせて背もたれ411を構成していてもよい。このとき、シート状部材413は、エラストマー等の弾性を有する樹脂材料により構成されていてもよい。裏側枠体52とシート状部材413との固定方法は特に限定されない。例えば、それらは接着剤により固定されていてもよいし、ネジ等を用いて固定されていてもよい。また、裏側枠体52とシート状部材413とは、二色成形で製造されてもよい。その際、裏側枠体52は、シート状部材413よりも硬度の高い樹脂部材でもよい。
(3G)上記第1実施形態では、階段式移動観覧席に用いられる椅子1を例示し、第2実施形態では、床面に連結され前後揺動する椅子101を例示した。しかしながら、背もたれが前後に移動する椅子であれば、上記各実施形態で例示した構成に限定されず、様々な椅子に対して本開示の背もたれを適用することができる。
(3H)上記第1実施形態では、第1状態では背もたれ12が後方に傾斜し、第2状態では背もたれ12が設置面(段床32)に対し垂直となる構成を例示した。また上記第2実施形態では、第1状態では背もたれ117が後方に傾斜し、第2状態では背もたれ117が前方に傾斜する構成を例示した。しかしながら、第1状態と第2状態とは、背もたれの相対的な傾斜角度が相違すれば、各状態での傾斜位置は特に限定されない。例えば、第2状態も背もたれが後方に傾斜していてもよい。また、第1状態及び第2状態のいずれの状態でも背もたれが前方に傾斜していてもよい。
1,101,201,401…椅子、11,115…座体、12,117,211,301,321,331,351,361,391,411…背もたれ、13…肘掛け、14,113…脚部、15…脚支持軸、16…床面連結部、17,327…背受け、21,22,23,25…軸、24…リンク部材、31…枠体、32…段床、41,413…シート状部材、42…保持部、43…連結部材、44…上柱、45…下柱、51…表側枠体、52…裏側枠体、53…凹部、54…凸部、102…机、103…設置面、111…基部、221,333,353,381…背板、223,383…突出部、224,384…屈曲部、231,303,323,335,355,386…第1領域、232,305,325,337,357,387…第2領域、233,388…最薄部、339…貫通孔、341…ディンプル、359…スリット、371…パイプ体、382…パイプ保持部、393…高剛性部

Claims (12)

  1. 使用者が着座可能な着座面を有する座体と、背もたれと、を備える椅子であって、
    前記背もたれは設置面を基準とした前後方向の位置を変更可能に構成されており、
    当該椅子は、前記背もたれが相対的に後方に位置する第1状態と、該第1状態よりも前記背もたれが相対的に前方に位置する第2状態と、に遷移可能に構成されており、
    前記背もたれにおける着座した前記使用者と当接する部分は、弾性を有するシート状部材により構成されており、
    前記背もたれは、当該椅子を前記第1状態としたときに上下方向に長さを有する柱状であって、左右方向に間隔を開けて設けられ、前記シート状部材を保持する一対の保持部を備え、
    前記一対の保持部は、相対的に表側に位置する表側の部材と、相対的に裏側に位置する裏側の部材と、を備え、
    前記シート状部材は、前記表側の部材に取り付けられている、椅子。
  2. 使用者が着座可能な着座面を有する座体と、背もたれと、を備える椅子であって、
    前記背もたれは設置面を基準とした傾斜角度を変更可能に構成されており、
    当該椅子は、前記背もたれが相対的に後方に傾斜する第1状態と、該第1状態よりも前記背もたれが相対的に前方に傾斜する第2状態と、に遷移可能に構成されており、
    前記背もたれにおける着座した前記使用者と当接する部分は、弾性を有するシート状部材により構成されており、
    前記背もたれは、当該椅子を前記第1状態としたときに上下方向に長さを有する柱状であって、左右方向に間隔を開けて設けられ、前記シート状部材を保持する一対の保持部を備え、
    前記一対の保持部は、相対的に表側に位置する表側の部材と、相対的に裏側に位置する裏側の部材と、を備え、
    前記シート状部材は、前記表側の部材に取り付けられている、椅子。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の椅子であって、
    前記背もたれは、前記シート状部材の後方において前記シート状部材から前後方向に間隔を開けて配置され、前記一対の保持部を架け渡す少なくとも1つの連結部材を備える、椅子。
  4. 請求項に記載の椅子であって、
    記少なくとも1つの連結部材は、前記裏側の部材を架け渡す、椅子。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の椅子であって、
    前記背もたれは、前記一対の保持部を連結する上柱を備え、
    前記少なくとも1つの連結部材は、複数の連結部材であり、
    前記複数の連結部材は、前記一対の保持部の長手方向に並び、かつ、前記長手方向に間隔を開けて配置されており、
    前記複数の連結部材のうちの隣り合う連結部材が配置される間隔は、前記上柱と前記複数の連結部材のうちの最も前記上柱の近くに配置された連結部材との間隔よりも狭い、椅子。
  6. 請求項3又は請求項4に記載の椅子であって、
    前記少なくとも1つの連結部材は、複数の連結部材であり、
    前記複数の連結部材は、前記一対の保持部の長手方向に並び、かつ、前記長手方向に間隔を開けて配置されている、椅子。
  7. 請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の椅子であって、
    前記背もたれは、前記一対の保持部を連結する上柱を備え、
    前記上柱は、該上柱の左右方向の中央が後方に凸となるように湾曲した形状である、椅子。
  8. 請求項3から請求項のいずれか1項に記載の椅子であって、
    前記少なくとも1つの連結部材は、前記一対の保持部の長手方向に幅を有する板状の部材である、椅子。
  9. 請求項3から請求項のいずれか1項に記載の椅子であって、
    前記少なくとも1つの連結部材は、該連結部材の左右方向の中央が後方に凸となるように湾曲した形状である、椅子。
  10. 請求項3から請求項のいずれか1項に記載の椅子であって、
    当該椅子を前記第1状態としたときに、少なくとも前記一対の保持部における上下方向の中央よりも下部において、前記少なくとも1つの連結部材が配置されている、椅子。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の椅子であって、
    前記一対の保持部それぞれは、略直線的に延びている、椅子。
  12. 高さの異なる複数の段床を備え、前記複数の段床が上下方向に重なった状態である収納状態と、前記複数の段床が階段状に展開されて観覧席を構成する状態である展開状態と、に遷移可能な階段式移動観覧席であって、
    前記複数の段床には、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の椅子が連結されている、階段式移動観覧席。
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