JP5298328B2 - 椅子用背板 - Google Patents

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本発明は、椅子に使用される合成樹脂製の背板に関するものである。
従来、椅子に使用される合成樹脂製の背板において、背中を背板に押し当てた際に背板を後方に撓みやすくしてサポート感を良好にするために、背板に大きさの等しい開口を一様に多数設けた椅子用背板が種々考えられてきている(例えば、特許文献1)。
特開平10‐33302号公報
しかし、このようなものでは、背板の柔軟特性が背板の枠部に囲まれた多数の孔を有する部分における強度にのみによって一意に決められてしまうため、使用者の背中に沿ったより良いフィット感が得られにくいという問題があった。また、前面から背面に至るまで一様に孔が貫通しているため、背板の前面からの見た目と背面からの見た目が同じデザインにならざるを得ないものであった。
そこで本発明は上記のような課題に着目したものであり、椅子の使用者面から見た背板と反対面からみた背板の見た目の印象に変化を与えつつ、素材の変更によらずとも多様な柔軟特性を備えることができ、強度と柔軟性とを両立した椅子用背板を提供することを目的としている。
以上のような課題を解決するためになされた本発明に係る椅子用背板は、椅子に使用される合成樹脂製の背板であって、孔を有しない周縁枠部と、この周縁枠部に囲まれた中間面部とを具備してなり、前記中間面部が、複数の孔を設けた樹脂メッシュ領域と孔を有しない樹脂シェル領域とを備え、その樹脂メッシュ領域と前記樹脂シェル領域とを交互に配置していることを前提とする。
このようなものであれば、背板の周縁枠部と中間面部とが共に合成樹脂であるため、背板全体を一体成形することができる。また、その周縁枠部には孔を有していないため、背板の周囲に沿って強度が得られる。さらに、中間面部においても孔を有しない樹脂シェル領域があることで、中間面部に一様に孔を設けている場合と比べて強度が得られる。その中間面部には複数の孔を設けた樹脂メッシュ領域と孔を有しない樹脂シェル領域とが交互に配置されているので、樹脂シェル領域によってある程度の強度を得つつ、樹脂メッシュ領域によって通気性及び柔軟性を得ることができる。また、周縁枠部内の中間面部の配置、及び中間面部内の樹脂メッシュ領域と樹脂シェル領域の配置の方法によっては、合成樹脂で一体成形された一枚の背板において部分的に柔軟性を異なるようにしてその特性を設計することができる。
本発明の中間面部の樹脂メッシュ領域、樹脂シェル領域よりも薄肉に形成されているので、樹脂シェル領域によってある程度の強度を得つつ、樹脂メッシュ領域によって柔軟性をさらに効果的に得ることができる。また、樹脂シェル領域及び樹脂メッシュ領域のそれぞれ厚肉部分、薄肉部分の厚みを部分的に変更することにより、一枚の背板において部分的に柔軟性を異なるようにしてその特性を設計することができる。
中間面部の樹脂シェル領域が、ベルト状をなすものであれば、そのベルトに張力を与える方向の力に対し強度を得ることができ、ベルトと平行な曲げ力等に対して柔軟性を得ることができる。そして、樹脂シェル領域の幅寸法を選定することで、種々の特性を発揮させることができ、例えば、ベルトの幅や厚さを部分的に大きくすると、ランバー効果を強めることができる。
さらに、中間面部の樹脂シェル領域が、周縁枠部の対向部位を連結するように配されていれば、周縁枠部に交差して樹脂シェル領域が形成されるので、背板全体として強度を得ることができる。特に、中間面部の樹脂シェル領域が、周縁枠部の左右両端の対抗部位を連結するように水平に設けられるものであれば、使用者が背板に凭れたときに全体としての弾性保持力を維持しつつ、使用者の背骨に沿った方向への柔軟性を得ることができる。
本発明の椅子用背板は、中間面部の樹脂シェル領域の前面と樹脂メッシュ領域の前面とが面一に形成されるとともに、樹脂メッシュ領域の背面が樹脂シェル領域の背面に対して凹んで設けられていることを特徴としている。このようなものであれば、背板の前面から見た場合と背面から見た場合とで異なった印象を与えることができる。さらに、中間面部の前面が面一に形成されているので、中間面部が使用者の背中全体にフィットするとともに、中間面部の背面に凹んで設けた部分を備えるように形成されているので、背板が後傾したときにも凹んで設けた部分の存在により背板が無理なく湾曲され得る。
中間面部の樹脂シェル領域の前面に、樹脂メッシュ領域の孔の形状に対応した複数の凹部が形成されていれば、背面に形成される模様の如何にかかわらず、中間面部の前面に一様な模様が形成されているような印象を与えることができる。すなわち、背面が孔を有する樹脂メッシュ領域と孔を有しない樹脂シェル領域で構成されているので背面からの中間面部の見た目が、孔を有する部分と孔を有しない部分の2パターンで構成されるような印象である一方、前面が孔を有する樹脂メッシュ領域とその孔の形状に対応した凹部を有する樹脂シェル領域で構成されているので前面からの中間面部の見た目が、同じ形状の孔及び凹部を有した1パターンの模様で構成されるような印象を与えるものである。
凹部の形状は、円形に限られず、楕円形、矩形、多角形等、種々考えられる。
さらに、周縁枠部の前面と中間面部の前面との境界に段部が形成してあれば、同一の合成樹脂により周縁枠部と中間面部とを区別して認識させることができ、別部材により周縁枠部が設けられた背板と同じように高級感のある印象を与えることができる。
本発明によれば、椅子の使用者面から見た背板と反対面からみた背板の見た目の印象に変化を与えつつ、素材の変更によらずとも多様な柔軟特性を備えることができ、強度と柔軟性とを両立した椅子用背板を提供することができる。
以下、本発明をシンクロチルト式の事務用回転椅子100に適用した場合の一実施形態につき、図面を参照して説明する。
この椅子100は、図1ないし図3に示すように、脚1と、この脚1の上部に支持された水平旋回可能な支持基部2と、この支持基部2の上に配された座受3と、この座受3に保持された座4と、前記座受3下方から左右上方に延びて設けられた肘掛け10と、前記支持基部2に後傾動作可能に設けられた背支持体5と、この背支持体5に取り付けられた背凭れ6とを具備してなる。
前記脚1は、脚ベース11と、脚ベース11の中心部に設けられた脚支柱12とを備えてなる。前記脚ベース11は、中心部に設けたハブ11aから脚羽根11bを放射状に突出させて設けたもので、前記脚羽根11b先端にキャスター11cをそれぞれ設けている。前記脚支柱12は、ガススプリングを主体に構成されたもので、上下方向に弾性的に伸縮し、所望位置でロックすることができるようにした通常のものである。
前記支持基部2は、前記脚支柱12の上端部に取り付けられたハウジング21と、このハウジング21に剛結され前記背支持体5を後傾動作可能に支持する主軸22と、前記ハウジング21内に設けられ前記背支持体5の後傾動作に対して反発力を発生させる傾動反力発生機構(図示せず)とを具備してなる。前記傾動反力発生機構は、コイルスプリングやガススプリング等を用いた通常のものであるため、説明を省略する。
前記座受3は、前記座4を保持するシェル状のもので、その前端側が前記支持基部2に前後動可能に取り付けられているとともに、その後端側が前記背支持体5の基端部に支持されている。
前記肘掛け10は、前記座受3に取り付けられた肘支柱101と、前記肘支柱101の上端部に設けられた肘当て102とを具備してなる。左右の肘掛け10は、左右対称形状をなしている。
前記背支持体5は、前記支持基部2の主軸22に後傾動作可能に支持された背支桿51と、この背支桿51の上端部に取り付けられた弾性横桿52とを具備してなる。前記背支桿51は、基端部を前記支持基部2の主軸22に取り付けた下部背フレーム51bと、この下部背フレーム51bの先端に結合した上部背フレーム51aとを備えている。前記下部背フレーム51bは、金属製のもので、その外側がカバー53により覆われている。そのカバー53の外面は、前記上部背フレーム51aの外面に連続するように位置づけられている。前記上部背フレーム51aは、合成樹脂により一体成形されたもので、その上方は二股に分岐されている。前記弾性横桿52は、中間部二箇所を前記背支桿51の上端部に支持させた板ばね状のもので、その両端部で前記背凭れ6を支えている。
前記背凭れ6は、背板61を主体に構成されたものである。前記背板61は、図4及び図5に示すように、背板本体61aと、この背板本体61aの左右両側部に設けた側端取付部61cと、前記背板本体61aの下端部に設けた下端取付部61bとを具備してなるもので、前記側端取付部61cを前記弾性横桿52の両端部に接続するとともに、前記下端取付部61bを前記背支桿51の下部背フレーム51bに取り付けている。
前記背板本体61aは、合成樹脂により一体形成で作られるもので、孔61dを有しない周縁枠部61a1と、この周縁枠部61a1に囲まれた中間面部61a2とを具備してなる。
以下、図6ないし図9を参照して説明する。ここで図6は、図4及び図5におけるA‐A線断面図、具体的には背板61をその中心において垂直に切断した断面図を表す。図7は、図4及び図5におけるB‐B線断面図、具体的には背板61を樹脂メッシュ領域Mにおいて水平に切断した断面図を表す。さらに図8は、図4及び図5におけるC‐C線断面図、具体的には背板61を樹脂シェル領域Sにおいて水平に切断した断面図を表す。また、図9は背板61前面における部分拡大図を表す。
前記周縁枠部61a1は、前記背板本体61aの上辺、左右両側辺及び下辺に沿って形成されたもので、正面視環状をなしている。この周縁枠部61a1に、前記下端取付部61b及び前記側端取付部61cが一体に設けられている。すなわち、これらの下端取付部61b及び側端取付部61cについても前記背板本体61aと一緒に合成樹脂により一体成形で作られるものである。
前記中間面部61a2は、前記周縁枠部61a1に上下左右を囲まれた正面視縦長のほぼ矩形であり、その左右の側辺が平行となっている。また、複数の孔61dを設けた樹脂メッシュ領域Mと、孔61dを有しない樹脂シェル領域Sとを備えている。その樹脂メッシュ領域Mと樹脂シェル領域Sとは交互に配置されている。
前記中間面部61a2の樹脂シェル領域Sは、水平なベルト状のもので前記周縁枠部61a1の対向部位を連結するように配されている。ベルト状をなす前記樹脂シェル領域Sは、上下方向に一定の間隔を開けて複数本平行に配されており、これらのうち二本の樹脂シェル領域S間、及び、樹脂シェル領域Sと周縁枠部61a1との間に前記樹脂メッシュ領域Mがそれぞれ形成されている。
前記樹脂メッシュ領域Mは、前記樹脂シェル領域Sよりも薄肉に形成されており、複数の円形の孔61dが貫設されている。また、前記樹脂シェル領域Sの前面に、前記樹脂メッシュ領域Mの孔61dの形状に対応した複数の円形をなす有底の凹部61eを形成してある。前記樹脂メッシュ領域Mに設けられた複数の孔61dと前記樹脂シェル領域Sに設けられた複数の凹部61eは、一定の規則性をもって配置されている。
また、前記樹脂シェル領域Sの前面と前記樹脂メッシュ領域Mの前面とは面一に形成されている。一方、前記樹脂メッシュ領域Mの背面は、前記樹脂シェル領域Sの背面よりも凹んで設けられている。
前記周縁枠部61a1の前面と前記中間面部61a2との境界には、段部61a3が形成されている。換言すれば、前記段部61a3を境にして、前記中間面部61a2が前記周縁枠部61a1よりも前方にせり出すような形態をなしている。
以上のような構成とすることにより、本実施例に係る椅子100は、椅子100に使用される合成樹脂製の背板61であって、孔61dを有しない周縁枠部61a1と、この周縁枠部61a1に囲まれた中間面部61a2とを具備してなり、前記中間面部61a2が、複数の孔61dを設けた樹脂メッシュ領域Mと孔61dを有しない樹脂シェル領域Sとを備え、その樹脂メッシュ領域Mと前記樹脂シェル領域Sとを交互に配置しているので、背板61の周縁枠部61a1と中間面部61a2とが共に合成樹脂であるため、背板61全体を一体成形することができ、枠部材にメッシュ材を張設するようなものと比べて部品点数及び加工工数が少なくできる。また、その周縁枠部61a1には孔61dを有していないため、背板61の周囲に沿って強度が得られる。さらに、中間面部61a2においても孔61dを有しない樹脂シェル領域Sがあることで、中間面部61a2一面に孔61dを備えている場合と比べて強度が得られる。その中間面部61a2には複数の孔61dを設けた樹脂メッシュ領域Mと孔61dを有しない樹脂シェル領域Sとが交互に配置されているので、樹脂シェル領域Sによってある程度の強度を得つつ、樹脂メッシュ領域Mによって通気性及び柔軟性が得ることができる。また、周縁枠部61a1内の中間面部61a2の配置、及び中間面部61a2内の樹脂メッシュ領域Mと樹脂シェル領域Sの配置の方法によっては、合成樹脂で一体成型された一枚の背板61において部分的に柔軟性を異なるようにしてその特性を設計することができる。
また、中間面部61a2の樹脂メッシュ領域Mが、前記樹脂シェル領域Sよりも薄肉に形成されているので、樹脂シェル領域Sによってある程度の強度を得つつ、樹脂メッシュ領域Mによって柔軟性をさらに効果的に得ることができる。
さらに、中間面部61a2の樹脂シェル領域Sが、周縁枠部61a1の左右両端部の対向部位を連結するように水平に複数本配されているベルト状のものであるので、そのベルトに張力を与える方向の力に対し強度を得ることができ、ベルトと平行な曲げ力等に対して柔軟性を得ることができる。特に、図示実施形態のように樹脂シェル領域Sを一定間隔にあけて水平に配しておけば、背板61の弾性変形特性を良好なものにすることができる。すなわち、背板61の左右方向中央部が後方に変位する方向の力に対しては、ベルト状の樹脂シェル領域Sの存在により、高い保持反発力を発揮させることができる。一方、着座者の背骨に沿う方向のS字変形に対しては、樹脂シェル領域Sの存在が阻害要因とならず、樹脂メッシュ領域Mの存在により、適度な柔軟性を発揮する。また、周縁枠部61a1の上下両端部と樹脂シェル領域Sを共に平行に配置することができるため、見た目の印象が好ましくなる。さらに、周縁枠部61a1の左右両端部に交差して樹脂シェル領域Sが形成されるので、強度を得ることができる。
中間面部61a2の樹脂シェル領域Sの前面と前記樹脂メッシュ領域Mの前面とが面一に形成されるとともに、前記樹脂メッシュ領域Mの背面が前記樹脂シェル領域Sの背面に対して凹んで設けてあるので、背板61の前面から見た場合と背面から見た場合とで異なった印象を与えることができる。さらに、中間面部61a2の前面が面一に形成されているので、着座者が背に荷重をかけて背板61を変形させる過程で、ひっかかり等の違和感をなくすことができる。また、中間面部61a2の背面に凹凸のベルト形状を形成して樹脂メッシュ領域Mが設けられているので、背板61が後傾したときにも樹脂メッシュ領域Mの存在により背板61が無理なく湾曲され得るように背板の柔軟性を適切に設計することができる。
また、中間面部61a2の樹脂シェル領域Sの前面に、樹脂メッシュ領域Mの孔61dの形状に対応した複数の円形をなす凹部61eを形成してあるので、前面からの印象と背面からの印象とを異ならせることができる。すなわち、このようにすれば、背板61の背面が、孔61dを有する樹脂メッシュ領域Mと孔61dを有しない樹脂シェル領域Sで構成されているので背面からの中間面部61a2の見た目が、孔61dを有する部分と孔61dを有しない部分の2パターンで構成されるようなストライプ形状の印象を与える。一方、前面が円形の孔61dを有する樹脂メッシュ領域Mとそれと同じ形状の凹部61eを有する樹脂シェル領域Sで構成されているので前面からの中間面部61a2の見た目が、同じ円形の孔61d及び凹部61eを有した1パターンで構成され、円形が規則的に一様に配置された印象を与える。
さらに、周縁枠部61a1の前面と中間面部61a2の前面との境界に段部61a3が形成してあるので、同一の合成樹脂により周縁枠部61a1と中間面部61a2とを区別して認識させることができ、別部材により周縁枠部61a1が設けられた背板61と同様の高級感のある印象を与えることができる。
なお、本発明は以上に述べたような実施形態に限らず種々変更可能である。
たとえば、樹脂シェル領域S及び樹脂メッシュ領域Mのそれぞれ厚肉部分、薄肉部分の厚みを部分的に変更することにより、一枚の背板61において部分的に柔軟性を異なるようにしてその特性を設計することができる。具体的には、通常の使用において使用者の背中から力を受けやすい背板61の左右方向中央付近はある程度の強度が必要となるため、樹脂シェル領域Sの厚みをその左右側端付近よりもさらに厚肉にしたり、あまり強度が必要とならない背板61の左右側端付近の樹脂メッシュ領域Mは、中央付近よりもさらに薄肉にする等一本のベルトの中で厚みを変更することにより異なる柔軟性を有するように設計することが考えられる。また同様に、強度が必要な部分には樹脂シェル領域Sの樹脂メッシュ領域Mに対する面積割合や体積割合を大きく設定するなどして、柔軟性や剛性を所望の値に設計することも考えられる。
具体的には、ベルトの配置の方法を部分的に変更することによっても、一枚の背板61において部分的に柔軟性を異なるようにしてその特性を設計することができる。本発明によればこのようにベルトの幅及び厚みを部分的に変更する場合であっても、合成樹脂により一体的に成形することが可能である。たとえば、図10及び図11に示すように、本実施形態で用いた椅子と同様の背板の背面において、背板の上下方向から側面視最も前方突出しているランバー部分に近付くに従って、徐々にベルトの本数を増やすものも考えられる。合成樹脂により一体に成型されたベルト状のシェル領域で背板の強度を担保している構造の背凭れにおいて、図10に示すように、ランバー部分が前方に突出している形状であると、このランバー部分において着座者の荷重を最も受けやすくなり、このようなものにおいて背板の上方や下方と同じような間隔でベルト状のシェル領域が配置されると、着座者の荷重に耐えることが難しく、ランバー部分が後方に凹んでしまうことが考えられる。かといって、ランバー部分のみを広いシェル領域にしてしまうと、その部分のみが急に柔軟性が失われてしまい、座り心地を損ねることになる。そこで、図10及び図11に示すように、ベルト状のシェル領域を背板の上下部からランバー部分に向かって徐々に、配置するベルトの密度を上げていくことが有効である。このようなものであれば、着座者の背からの荷重をしっかり支える必要のあるランバー部分には強度を持たせ、柔軟性の要求される背上部などは柔軟にするよう設計することができる。したがって、従来の別途ランバーサポートを取り付ける場合のように、ランバー部分のみ急にランバー効果を強めるのではなく、ランバー部分に隣接し、より柔軟性が求められる背の上部との違和感をなくしつつ、背板の支持強度をなだらかに高めていくことができる。
また、ベルトの幅や厚さを部分的に大きくすることにより、ランバー効果を強めることもできる。特に、背板の腰部を支持すべき前方突出部分に樹脂シェル領域を配置しておけば、サポート感を顕著に発揮させることができる。例えば、図12に示すように、本実施形態で用いた椅子と同様の背板の背面において、背板の側面視最も前方突出しているランバー部分のみベルトの幅を太くすれば、背板全体の柔軟性は損なわず、背板の前に別途ランバーサポートを設けた際にも、ランバーサポートが受けた着座者の背からの荷重を背板でしっかり支えることができる。
さらに、ベルトの形状は、一本のベルトの両端部にわたって幅寸法が変わらないものに限らず、図13に模式的に示すような幅寸法が途中で変化するものや、図14に模式的に示すように複数のベルトが交差するものであってもよい。
以上、本実施形態について詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の実施形態に係る椅子を示す後方斜視図。 同実施形態の前方斜視図。 同実施形態の側面図。 同実施形態に係る椅子用背板を示す正面図。 同背面図。 図4及び図5におけるA‐A線断面図。 同B‐B線断面図。 同C‐C線断面図。 同実施形態に係る椅子用背板の一部を拡大して示す拡大図。 本発明の第二の実施形態を示す側面図。 同背面図。 本発明の第三の実施形態を示す背面図。 本発明の第四の実施形態を示す部分背面図。 本発明の第五の実施形態を示す部分背面図。
符号の説明
100…椅子
61…背板
61a1…周縁枠部
61a2…中間面部
61a3…段部
61d…孔
62e…凹部
M…樹脂メッシュ領域
S…樹脂シェル領域

Claims (5)

  1. 椅子に使用される合成樹脂製の背板であって、孔を有しない周縁枠部と、この周縁枠部に囲まれた中間面部とを具備してなり、前記中間面部が、複数の孔を設けた樹脂メッシュ領域と孔を有しない樹脂シェル領域とを備え、その樹脂メッシュ領域と前記樹脂シェル領域とを交互に配置しており、
    前記中間面部の樹脂メッシュ領域が、前記樹脂シェル領域よりも薄肉に形成されており、
    前記中間面部の樹脂シェル領域の前面と前記樹脂メッシュ領域の前面とが面一に形成されるとともに、前記樹脂メッシュ領域の背面が前記樹脂シェル領域の背面に対して凹んで設けてあることを特徴とする椅子用背板。
  2. 前記中間面部の樹脂シェル領域が、ベルト状をなすものである請求項1記載の椅子用背板。
  3. 前記中間面部の樹脂シェル領域が、前記周縁枠部の対向部位を連結するように配されている請求項2記載の椅子用背板。
  4. 前記中間面部の樹脂シェル領域の前面に、前記樹脂メッシュ領域の孔の形状に対応した複数の凹部を形成してある請求項1、2又は3記載の椅子用背板。
  5. 前記周縁枠部の前面と前記中間面部の前面との境界に段部が形成してある請求項1、2、3又は4記載の椅子用背板。
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