JP7188616B2 - ベルト把持具 - Google Patents

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Description

この発明は、ベルト把持具に関する。
特許文献1は、ベルト把持具を開示する。当該ベルト把持具によれば、荷重支持部材の表面を柔軟な樹脂で被覆した強化繊維ベルトを把持し得る。
日本特開2014-129182号公報
しかしながら、特許文献1に記載のベルト把持具により強化繊維ベルトの厚み方向に圧縮力を与えると、異方性の大きい強化繊維ベルトにおいては、被覆材が幅方向に大きく変形する。このため、荷重支持部材に作用する幅方向の引張力が増大し、荷重支持部材が強化繊維ベルトの長手方向に割れ得る。
この発明は、上述の課題を解決するためになされた。この発明の目的は、荷重支持部材がベルトの長手方向に割れることを抑制しつつ、ベルトを強固に把持することができるベルト把持具を提供することである。
この発明に係るベルト把持具は、長手方向の荷重を負担する強化繊維を含む荷重支持部材と前記荷重支持部材の表面を覆う被覆材とから構成される扁平形状の断面を有するベルトに対し、前記ベルトの厚み方向の一側に位置する第1圧縮面と前記ベルトの幅方向の一側に位置する第1側壁面と前記ベルトの幅方向の他側に位置する第2側壁面とから形成される凹状の溝を有する第1押付け部材と、前記ベルトの厚み方向の他側に位置し、前記ベルトを前記第1圧縮面とで挟むことで、前記ベルトに厚み方向の圧縮力を与える第2圧縮面を有する第2押付け部材と、を備え、前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とは、前記ベルトの幅方向の両端に位置する前記荷重支持部材の幅方向の端間距離よりも大きい幅を有し、前記第1側壁面と前記第2側壁面とは、前記ベルトが前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とで挟まれた状態で厚み方向に圧縮力を受けた際に、前記ベルトの幅方向において前記被覆材と接触し、前記ベルトの幅方向外側から幅方向中央への力が前記ベルトに作用し、前記第1押付け部材の溝の深さは、前記ベルトの厚さ以上であり、前記第2押付け部材は、前記溝の深さと前記ベルトの厚さとの差分値以上の高さで前記溝の幅以下である幅を有した凸状の突起を有し、前記突起の先端に前記第2圧縮面を有する。
この発明に係るベルト把持具は、長手方向の荷重を負担する強化繊維を含む荷重支持部材と前記荷重支持部材の表面を覆う被覆材とから構成される扁平形状の断面を有するベルトに対し、前記ベルトの厚み方向の一側に位置する第1圧縮面と前記ベルトの幅方向の一側に位置する第1側壁面と前記ベルトの幅方向の他側に位置する第2側壁面とから形成される凹状の溝を有する第1押付け部材と、前記ベルトの厚み方向の他側に位置し、前記ベルトを前記第1圧縮面とで挟むことで、前記ベルトに厚み方向の圧縮力を与える第2圧縮面を有する第2押付け部材と、を備え、前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とは、前記ベルトの幅方向の両端に位置する前記荷重支持部材の幅方向の端間距離よりも大きい幅を有し、前記第1側壁面と前記第2側壁面とは、前記ベルトが前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とで挟まれた状態で厚み方向に圧縮力を受けた際に、前記ベルトの幅方向において前記被覆材と接触し、前記ベルトの幅方向外側から幅方向中央への力が前記ベルトに作用し、前記第1押付け部材において、前記第1側壁面を有する第1側壁部と前記第2側壁面を有する第2側壁部とのうちの少なくとも一方は、前記第1圧縮面を有する第1圧縮部とは別部品であり、前記第1側壁面と前記第2側壁面とは、前記ベルトの幅方向の距離が調整される機構を有する。
この発明に係るベルト把持具は、長手方向の荷重を負担する強化繊維を含む荷重支持部材と前記荷重支持部材の表面を覆う被覆材とから構成される扁平形状の断面を有するベルトに対し、前記ベルトの厚み方向の一側に位置する第1圧縮面を有する第1押付け部材と、前記ベルトの厚み方向の他側に位置し、前記ベルトを前記第1圧縮面とで挟むことで、前記ベルトに厚み方向の圧縮力を与える第2圧縮面を有する第2押付け部材と、を備え、前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とのうちの少なくとも一方は、前記ベルトの幅方向の中央側に向かう分力を前記ベルトに作用させる。
この発明に係るベルト把持具は、長手方向の荷重を負担する強化繊維を含む荷重支持部材と前記荷重支持部材の表面を覆う被覆材とから構成される扁平形状の断面を有するベルトに対し、前記ベルトの厚み方向の一側に位置する第1圧縮面と前記ベルトの幅方向の一側に位置する第1側壁面と前記ベルトの幅方向の他側に位置する第2側壁面とから形成される凹状の溝を有する第1押付け部材と、前記ベルトの厚み方向の他側に位置し、前記ベルトを前記第1圧縮面とで挟むことで、前記ベルトに厚み方向の圧縮力を与える第2圧縮面を有する第2押付け部材と、を備え、前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とは、前記ベルトの幅方向の両端に位置する前記荷重支持部材の幅方向の端間距離よりも大きい幅を有し、前記第1側壁面と前記第2側壁面とは、前記ベルトが前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とで挟まれた状態で厚み方向に圧縮力を受けた際に、前記ベルトの幅方向において前記被覆材と接触し、前記ベルトの幅方向外側から幅方向中央への力が前記ベルトに作用し、前記第1圧縮面と前記第2圧縮面との距離は、前記ベルトの幅方向の中央部の側から前記ベルトの幅方向の端部の側に向かって小さくなる。
これらの発明によれば、荷重支持部材がベルトの長手方向に割れることを抑制しつつ、ベルトを強固に把持することができる。
実施の形態1におけるベルト把持具が適用されるエレベータの構成図である。 実施の形態1におけるベルト把持具が適用されるベルトの端部を示す斜視図である。 図2のA-A線での断面図である。 図2のA-A線での断面における荷重支持部材の拡大図である。 実施の形態1におけるベルト把持具の正面図である。 実施の形態1におけるベルト把持具の右側面図である。 図6のB-B線での断面図である。 図6のC-C線での断面図である。 実施の形態1におけるベルト把持具の第1変形例の断面図である。 実施の形態1におけるベルト把持具の第2変形例の断面図である。 実施の形態1におけるベルト把持具が適用されるベルトの第1変形例の断面図である。 実施の形態1におけるベルト把持具が適用されるベルトの第2変形例の断面図である。 実施の形態1におけるベルト把持具の第3変形例の断面図である。 実施の形態1におけるベルト把持具の第4変形例の断面図である。 実施の形態1におけるベルト把持具の第5変形例の断面図である。 実施の形態1におけるベルト把持具の第6変形例の正面図である。 図16のD-D線での断面図である。 実施の形態2におけるベルト把持具の断面図である。 実施の形態2におけるベルト把持具の第1変形例の断面図である。 実施の形態2におけるベルト把持具の第2変形例の断面図である。 実施の形態2におけるベルト把持具の第3変形例の断面図である。 実施の形態2におけるベルト把持具の第3変形例の断面図である。 実施の形態2におけるベルト把持具の第4変形例の断面図である。 実施の形態2におけるベルト把持具の第4変形例の断面図である。 実施の形態3におけるベルト把持具の断面図である。 実施の形態3におけるベルト把持具の第1変形例の断面図である。 実施の形態4におけるベルト把持具の断面図である。 実施の形態4におけるベルト把持具の第1変形例の断面図である。
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1におけるベルト把持具が適用されるエレベータの構成図である。
図1のエレベータにおいて、昇降路1は、建築物の各階を貫く。機械室2は、昇降路1の直上に設けられる。巻上機3は、機械室2に設けられる。そらせ車4は、機械室2に設けられる。
図示されない一対のかごガイドレールは、昇降路1の内部に設けられる。図示されない一対の釣合おもりガイドレールは、昇降路1の内部に設けられる。
巻上機3は、機械室2の内部に設けられる。巻上機3は、図示されないモータと駆動シーブ6と図示されないブレーキとを備える。
モータは、回転自在に設けられる。駆動シーブ6は、モータの回転軸に取り付けられる。ブレーキは、駆動シーブ6の回転を制動し得るように設けられる。
そらせ車4は、機械室2の内部に設けられる。そらせ車4は、回転自在に設けられる。
複数本のベルト7は、駆動シーブ6とそらせ車4とに巻き掛けられる。なお、図1において、1本のベルト7のみが示される。
かご8と釣合おもり9とは、昇降路1の内部に設けられる。かご8と釣合おもり9とは、1:1ローピング方式によりベルト7で吊り下げられる。
かご8は、昇降路1の内部において一対のかごガイドレールに鉛直方向に案内される。かご8は、かご枠10とかご室11とを備える。かご枠10は、図1においては図示されない連結部材13とベルト把持具12と図1においては図示されないピン14とを用いてベルト7の一側に接続される。かご室11は、かご枠10に支持される。
釣合おもり9は、昇降路1の内部において一対の釣合おもりガイドレールに鉛直方向に案内される。釣合おもり9は、図1においては図示されない連結部材13とベルト把持具12と図1においては図示されないピン14を用いてベルト7の他側に接続される。
制御装置5は、機械室2の内部に設けられる。制御装置5は、巻上機3を制御することでかご8の運行を制御する。例えば、制御装置5は、駆動シーブ6を回転させることでかご8と釣合おもり9とを昇降させる。
図2は実施の形態1におけるベルト把持具が適用されるベルトの端部を示す斜視図である。図3は図2のA-A線での断面図である。
図2のX軸方向はベルト7の幅方向である。図2のY軸方向はベルト7の厚み方向である。図2のZ軸方向はベルト7の長手方向である。以降においても同様の符号が用いられる。
図2に示されるように、ベルト7は、矩形状の扁平ベルトである。ベルト7において、厚み方向の寸法は、幅方向の寸法よりも小さい。ベルト7には、図2においては図示されないかご8と釣合おもり9との重量による荷重がZ軸方向に作用する。ベルト7は、図2においては示されない駆動シーブ6とそらせ車4とを通過する際にX軸まわりの方向に曲げられる。
図3に示されるように、ベルト7は、荷重支持部材71と被覆材72とから構成される。
荷重支持部材71は、ベルト7の長手方向の荷重を負担する。荷重支持部材71の形状と個数とは、限定されない。被覆材72は、荷重支持部材71の全周を覆う。被覆材72は、熱、湿度等の外部からの環境負荷と駆動シーブ6、そらせ車4等との接触による物理的負荷とから荷重支持部材71を保護する。被覆材72は、ベルト7に必要なトラクションを安定して提供する役割も担う。
ベルト7は、ベルト下面7aとベルト上面7dとベルト側面7bとベルト側面7cとを有する。図3での断面において、ベルト下面7aとベルト上面7dとは、矩形の長辺を有する側の面である。図3での断面において、ベルト側面7bとベルト側面7cとは、矩形の短辺を有する側の面である。
ベルト7は、上下に対称な形状である。このため、ベルト7においては、上下の区別はない。説明の便宜上、ベルト下面7aは、-Y軸側の面とされる。ベルト上面7dは、+Y側の面とされる。ベルト側面7bは、-X軸側の面とされる。ベルト側面7cは、+X軸側の面とされる。
図4は図2のA-A線での断面における荷重支持部材の拡大図である。
図4に示されるように、荷重支持部材71は、多数の高強度繊維73と含侵樹脂74とから構成される。
多数の高強度繊維73は、ベルト7の長手方向に沿って配置される。多数の高強度繊維73は、軽量で高強度で連続した強化繊維である。含侵樹脂74は、高強度繊維73を互いに結合する。
図5は実施の形態1におけるベルト把持具の正面図である。図6は実施の形態1におけるベルト把持具の右側面図である。図7は図6のB-B線での断面図である。図8は図6のC-C線での断面図である。
図5に示されるように、ベルト把持具12は、ピン14により連結部材13と結合される。図5から図8に示されるように、ベルト把持具12は、ハウジング20と第1楔25と第2楔26とから構成される。
図6と図7とに示されるように、ハウジング20は、第1受け部材21と第2受け部材22と第1横部材23と第2横部材24とから構成される。
第1受け部材21と第2受け部材22とは、互いに対向する。第1横部材23と第2横部材24とは、互いに対向する。第1受け部材21と第2受け部材22と第1横部材23と第2横部材24とは、ベルト7の長手方向に貫通する穴を形成する。
第1横部材23は、ピン穴23aを有する。ピン穴23aは、ベルト7の幅方向に貫通する。第2横部材24は、ピン穴24aを有する。ピン穴24aは、ベルト7の幅方向に貫通する。連結部材13は、ピン穴13aを有する。ピン穴13aは、ベルト7の幅方向に貫通する。
ピン14は、第1横部材23のピン穴23a、連結部材13のピン穴13a、第2横部材24のピン穴24aを貫通する。その結果、ベルト把持具12は、連結部材13と結合される。なお、図6は、ピン14の両端は、ボルト形状となっている。例えば、ピン14は、リーマボルトである。例えば、ピン14は、ショルダーボルトである。
図7に示されるように、第1楔25と第2楔26とは、ハウジング20の貫通穴にベルト7が挿入された状態でハウジング20の貫通穴に挿入される。第1楔25は、第1押付け部材として、第1受け部材21に支持される。第2楔26は、第2押付け部材として、第2受け部材22に支持される。第1楔25と第2楔26とは、ベルト7と接触する。第1楔25と第2楔26とは、ベルト7の厚み方向に圧縮力を与える。
図8に示されるように、第1楔25は、第1圧縮面25aと第1側面25bと第2側面25cと第1受け面25dとを有する。第1楔25は、第1圧縮面25aと第1側面25bと第2側面25cとで凹状の溝を形成する。第1楔25の溝の幅は、ベルト7の幅と同程度である。第1楔25の溝の深さは、ベルト7の厚み以上である。
第1圧縮面25aは、ベルト下面7aと接触する面である。第1側面25bは、ベルト側面7bに面した面である。第2側面25cは、ベルト側面7cに面した面である。少なくともベルト7が厚み方向に圧縮された状態では、第1側面25bと第2側面25cとは、ベルト7の被覆材72と接することで、ベルト7の幅中央方向の圧縮力を被覆材72に与える。第1受け面25dは、第1圧縮面25aの対向面である。
図7に示されるように、第1受け面25dは、第1圧縮面25aとの距離がベルト7の張力方向(+Z軸方向)に向かって小さくなる方向に傾く。第1楔25は、第1受け面25dでハウジング20の第1受け部材21と接することで支持される。第1受け部材21において、第1受け面25dに接する面は、第1受け面25dと平行である。
図8に示されるように、第2楔26は、凸状の突起をベルト7の厚み方向に備えた形状である。第2楔26の突起は、第1楔25の溝に挿入し得る。第2楔26の突起は、ベルト7の幅方向において荷重支持部材71よりも大きい幅を有する。
第2楔26は、第2圧縮面26aと第2受け面26dを有する。第2圧縮面26aは、ベルト上面7dと接触する面である。第2圧縮面26aは、突起の先端に位置する。第2受け面26dは、第2圧縮面26aの対向面である。
図7に示されるように、第2受け面26dは、第2圧縮面26aとの距離がベルト7の張力方向(+Z軸方向)に向かって小さくなる方向に傾く。第2楔26は、第2受け面26dでハウジング20の第2受け部材22と接することで支持される。第2受け部材22において、第2受け面26dに接する面は、第2受け面26dと平行である。
ベルト7の長手方向において、ベルト7と第1圧縮面25aとの摩擦係数とベルト7と第2圧縮面26aとの摩擦係数とは、第1受け面25dと第1受け部材21との摩擦係数と第2受け面26dと第2受け部材22との摩擦係数とよりも大きい。
以上で説明した実施の形態1によれば、ベルト7は、第1楔25の溝に挿入された状態で第1楔25の第1圧縮面25aと第2楔26の第2圧縮面26aとに挟まれることで厚み方向の圧縮力を受ける。ベルト7は、長手方向において第1楔25との間の摩擦力と第2楔26との間の摩擦力で把持される。
ベルト7は、厚み方向の圧縮力によりポアソン比の影響で幅方向に広がろうとする。この際、ベルト7は、第1楔25の第1側面25bと第2側面25cとに接触する。当該接触により、ベルト7は、第1楔25の第1側面25bと第2側面25cとから幅方向の反力を受ける。すなわち、ベルト7には、当該接触によって、ベルト7の幅方向外側から幅方向中央への力が作用する。その結果、被覆材72の広がりは、第1楔25の第1側面25bと第2側面25cとに抑制される。このため、荷重支持部材71に作用する幅方向の引張力を減少させることができる。その結果、荷重支持部材71が長手方向に割れることを抑制しつつ、ベルト7を強固に把持することができる。ここで、荷重支持部材が長手方向に割れるとは、荷重支持部材の長手方向に亀裂が入り、局所的に幅方向に分かれることをいう。
また、ベルト7の長手方向において、ベルト7と第1圧縮面25aとの摩擦係数とベルト7と第2圧縮面26aとの摩擦係数とは、第1楔25と第1受け面25dとの摩擦係数と第2楔26と第2受け面26dとの摩擦係数とよりも大きい。このため、ベルト7が張力を受けた際、ベルト7と第1楔25と第2楔26とは、第1楔25と第2楔26とが食い込む方向に一体となってハウジング20の内部を動く。この際、ベルト7と第1楔25との間とベルト7と第2楔26との間で滑りが生じない。その結果、ベルト7の表面の被覆材72が損傷することなく、ベルト7を把持することができる。さらに、楔機構でベルト7の厚み方向の圧縮力が増大する。このため、ベルト7に大きな張力が作用しても、ベルト7が抜けることを抑制できる。
なお、ベルト7が厚み方向の圧縮力を受ける際、第1側面25bと第2側面25cとがベルト7に接触するのであれば、ベルト7が厚み方向の圧縮力を受ける前に、第1側面25bと第2側面25cとは、ベルト7と接触していなくてもよい。これに対し、圧縮力を受ける前のベルト7が第1楔25の溝に挿入された段階でベルト7が第1側面25bと第2側面25cとに接触していれば、ベルト7が第1側面25bと第2側面25cとに接触していない場合よりも、ベルト7の幅方向外側から幅方向中央への力が大きく作用し、ベルト7が厚み方向の圧縮力を受けた際の被覆材72のベルト幅方向の広がりが抑制される。このため、荷重支持部材71が長手方向に割れることをより確実に抑制できる。
また、ベルト7を第1楔25の溝に挿入する段階で、ベルト7を第1楔25よりも冷却したり第1楔25をベルト7よりも加熱したりする熱処理を施せば、第1楔25の溝の幅がベルト7の幅よりも小さくても、ベルト7を第1楔25の溝に挿入しやすくできる。このような熱処理を施せば、ベルト7を第1楔25の溝に挿入した段階でベルト7と第1側面25bとの隙間とベルト7と第2側面25cとの隙間とをなくすことができる。また、ベルト7を第1楔25の溝に挿入した段階で、ベルト7の幅方向外側から幅方向中央に圧縮力が作用し、被覆材72の広がりを抑制することで、荷重支持部材71の長手方向に割れることをより確実に抑制できる。なお、ベルト把持具12が冷却機能または加熱機能を有していてもよい。例えば、第1楔25に冷却管またはヒーターを取り付けてもよい。
また、第2楔26の突起の高さは、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとでベルト7を挟み、ベルト7の厚み方向の圧縮力を与えて、ベルト7を把持できる範囲で設定すればよい。ベルト7を厚み方向に圧縮しても第1楔25と第2楔26とがベルト7の厚み方向について接触しないように、第2楔26の突起の高さを設定すれば、第1楔25と第2楔26とからの圧縮力が全てベルト7に作用する。具体的には、第1楔25の溝の深さからベルト7の厚みを差し引いてベルト7の圧縮時の変形量を加えた値以上の高さに第2楔26の高さを設定すれば、第1楔25と第2楔26とからの圧縮力が全てベルト7に作用する。この場合、ベルト7がベルト把持具12から抜けることをより確実に抑制できる。
なお、第1圧縮面25aと第1側面25bと第2側面25cと第2圧縮面26aとについて、表面形状と表面性状とは、限定されない。
また、図8において、第1楔25の溝の幅がベルト7の幅以下であり、第2楔26の突起の幅が第1楔25の溝の幅と等しく、ベルト7の7a~7dの4面全てを隙間なく第1楔25の溝と第2楔26の突起で覆えば、ベルト7に生じる応力は、静水圧状態に近い状態となる。すると、ベルト7には、当該接触によって、ベルト7の幅方向外側から幅方向中央の向きを含め、すべての向きの圧力が均等に近づく。このため、荷重支持部材71が長手方向に割れることをより確実に抑制できる。さらに、ベルト7に厚み方向の過剰な圧縮力が作用しても、ベルト7を厚み方向に大きく変形させずに把持することができる。
ベルト7の長手方向の割れを抑制するには、第1楔25の溝とベルト7の幅方向の隙間δがゼロ以下であることが望ましい。隙間δをゼロ以下にすることが困難な場合は、少なくとも式(1)が、可能であれば式(2)が成立することが望ましい。
Figure 0007188616000001
Figure 0007188616000002
ここで、t、ν、Eは、それぞれ荷重支持部材71の厚さ、ポアソン比、X方向およびY方向の弾性率である。t、νは、それぞれ被覆材72のトータル厚さ、ポアソン比である。Wは、荷重支持部材71の幅方向の長さ、σCは、荷重支持部材71に長手方向の割れが生じる始めるX方向応力である。
例えば、荷重支持部材71の厚さtと周囲の被覆材72の厚さt/2が同程度、σC/Eが約1/100、荷重支持部材71と被覆材72のポアソン比νが約0.3のベルト7について、第1楔25の溝の幅がベルト7の幅寸法の中央値で、寸法公差が荷重支持部材71の幅寸法の約±0.5%以下である図8のベルト把持具12を適用すれば、荷重支持部材71が長手方向に割れることなく、ベルト7が張力で破断するまでベルト7を把持できることが実験で確認されている。
また、ハウジング20と第1楔25との接触面とハウジング20と第2楔26との接触面の形状と表面性状とは、限定されない。例えば、ハウジング20と第1楔25との間の摩擦係数とハウジング20と第2楔26との間の摩擦係数とを低減するために、これらの接触面に潤滑剤を塗布したり低摩擦材を貼り付けたりしてもよい。特に、ベルト7の厚み方向の圧縮力の反力を第1楔25と第2楔26とから受ける第1受け部材21と第2受け部材22との面に潤滑剤を塗布すれば、第1楔25と第2楔26とハウジング20との焼付きを抑制することができる。
また、ハウジング20のベルト7の幅方向の内寸法は、ハウジング20内で第1楔25と第2楔26とを挿入及び支持できれば限定されない。ハウジング20の内寸法が第1楔25と第2楔26との幅寸法と同じか僅かに大きい寸法であれば、ハウジング20内で第1楔25と第2楔26との位置ずれや傾きを低減することができる。この場合、ベルト7に作用する偏荷重とねじれ負荷とが低減されることで、長手方向に均等な荷重が作用した状態でベルト7を把持することができる。
また、ハウジング20が1つの部品でもよい。ハウジング20が複数の部品で構成される場合、ハウジング20を分解することでベルト7と第1楔25と第2楔26とを容易に着脱することができる。
また、ハウジング20と連結部材13との結合方法は、限定されない。例えば、図6に示されるように、ハウジング20と連結部材13とをピンでベルト7の幅方向に結合すれば、X軸まわりの回転が自由となる。このため、ベルト把持具12にベルト7を取付ける際などに生じうるベルト7に作用するX軸まわりの負荷を低減することができる。
また、第1楔25と第2楔26とハウジング20との材質は、ベルト7の幅方向の広がりを抑制でき、ベルト7を把持できれば限定されない。例えば、炭素鋼、高張力鋼、圧延鋼、ステンレス鋼、構造用合金鋼などの鉄系材料及びそれらを母材としためっき鋼、あるいは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、黄銅、銅などの材料及び合金材料を用いて、第1楔25と第2楔26とハウジング20と形成してもよい。
また、ベルト7へ厚み方向の圧縮力の与える方法は、限定されない。ベルト7に厚み方向の圧縮力を作用させると、クリープ、応力緩和等で厚み方向の圧縮力が経時的に低下し得る。ここで、クリープは、ベルト7の厚み方向の圧縮力でベルト7の厚みが経時的に減少する現象である。応力緩和は、ベルト7の厚み方向の弾性率が経時的に低下する現象である。ベルト7へ厚み方向の圧縮力の与える方法として楔機構を用いれば、ベルト7の厚みや弾性率の変化に応じて第1楔25と第2楔26とがハウジング20内を移動する。このため、ベルト7に対し、一定の把持力を維持できる。
次に、図9を用いて、ベルト把持具12の第1変形例を説明する。
図9は実施の形態1におけるベルト把持具の第1変形例の断面図である。
図9は図6のC-C断面図である。図9において、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとは、ベルト7の長手方向と平行な凹凸を有する。
ベルト7が厚み方向に圧縮力を受ける前の状態において、ベルト上面7dとベルト下面7aとは平坦である。ベルト7は、矩形の断面を有する。ベルト7が厚み方向に圧縮力を受けた後の状態において、被覆材72は、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとに沿って変形する。
ベルト把持具12の第1変形例においては、第1側面25bと第2側面25cとだけでなく、第1圧縮面25aおよび第2圧縮面26aも、被覆材72が幅方向に広がることを抑制する。このため、第1圧縮面25aおよび第2圧縮面26aが平坦である場合よりも、荷重支持部材71が長手方向に割れることをより確実に抑制できる。
次に、図10を用いて、ベルト把持具12の第2変形例を説明する。
図10は実施の形態1におけるベルト把持具の第2変形例の断面図である。
図10は図6のC-C断面図である。図10において、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとの距離は、ベルト7の幅方向中央からベルト7の幅方向端に向かって小さくなる。
ベルト把持具12の第2変形例においては、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとの法線方向は、ベルト7の厚み方向と平行でなく、ベルト7の幅方向中央に向かう成分を有する。このため、ベルト7を厚み方向に圧縮すると、第1側面25bと第2側面25cとだけでなく、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとからもベルト7の幅方向中央に向かう力が被覆材72に作用する。その結果、第1圧縮面25aおよび第2圧縮面26aが平坦である場合よりも、荷重支持部材71が長手方向に割れることをより確実に抑制できる。
なお、ベルト把持具12の第1変形例または第2変形例において、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aのどちらか一方の面を平坦としてもよい。
また、ベルト把持具12の第1変形例または第2変形例において、ベルト7と接触する第1楔25及び第2楔26の表面にベルト7の幅方向と平行な凹凸を設けてもよい。この場合、ベルト7の長手方向におけるベルト7との摩擦係数が増大することで、ベルト7をベルト把持具12から抜けにくくすることができる。さらに、第1楔25と第2楔26とにおいて、ベルト7との表面を母材と異なる高摩擦な材質で構成することで、ベルト7との摩擦係数を大きくしてもよい。例えば、第1楔25と第2楔26との表面は、ベルト7よりも硬質なゴム等の樹脂でもよい。
また、ベルト把持具12の第1変形例または第2変形例において、ベルト7の被覆材72の形状は、限定されない。例えば、被覆材72を平坦としてもよい。例えば、図9、図10において、被覆材72を第1楔25と第2楔26とに沿った形状としてもよい。例えば、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとに大きな凹凸を設け、被覆材72の形状を第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとの凹凸が噛合うようにすれば、被覆材72のベルト7の幅方向の広がりをより確実に抑制することができる。その結果、荷重支持部材71が長手方向に割れることをより確実に抑制できる。
次に、図11を用いて、ベルト7の第1変形例を説明する。
図11は実施の形態1におけるベルト把持具が適用されるベルトの第1変形例の断面図である。
図11は図2のA-A線での断面図である。図11において、複数の荷重支持部材71は、矩形状に形成される。距離Wは、ベルト7の幅方向に位置する両端の荷重支持部材71の幅方向の端間距離である。
次に、図12を用いて、ベルト7の第2変形例を説明する。
図12は実施の形態1におけるベルト把持具が適用されるベルトの第2変形例の断面図である。
図12は図2のA-A線での断面図である。図12において、複数の荷重支持部材71は、円形状に形成される。距離Wは、ベルト7の幅方向に位置する両端の荷重支持部材71の幅方向の端間距離である。
なお、図11と図12とには図示されないが、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとは、ベルト7の幅方向について荷重支持部材71よりも大きい幅を有することが望ましい。例えば第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとは、距離W以上の幅を有することが望ましい。特に、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとが全ての荷重支持部材71を内包していれば、荷重支持部材71に作用する厚み方向の圧縮力が第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとの境界で不連続とならない。このため、荷重支持部材71に作用する厚み方向の圧縮力を均等にすることができる。その結果、荷重支持部材71が長手方向に割れることをより確実に抑制できる。
次に、図13を用いて、ベルト把持具12の第3変形例を説明する。
図13は実施の形態1におけるベルト把持具の第3変形例の断面図である。
図13において、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとは、ベルト7の幅方向に荷重支持部材71よりも大きい幅を有する。第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとは、全ての荷重支持部材71を内包しているわけではない。具体的には、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとは、小さな溝を有する。この場合でも、荷重支持部材71が長手方向に割れることを抑制できる。
次に、図14を用いて、ベルト把持具12の第4変形例を説明する。
図14は実施の形態1におけるベルト把持具の第4変形例の断面図である。
図14において、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとは、ベルト7の幅方向に荷重支持部材71よりも大きい幅を有する。第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとは、小さな溝を有するが、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとは、全ての荷重支持部材71を内包している。この場合においても、図8のような第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとに小さな溝を有さない圧縮面と同様の効果を得ることができる。
次に、図15を用いて、ベルト把持具12の第5変形例を説明する。
図15は実施の形態1におけるベルト把持具の第5変形例の断面図である。
図15は、図6におけるB-B線での断面図である。図15のベルト把持具12は、第1楔25の代わりに凹板30を備える。凹板30は、楔形状でない。
凹板30は、第1圧縮面30aと第1側面と第2側面と第1受け面30dとを有する。第1圧縮面30aと第1側面と第2側面と第1受け面30dとは、それぞれ図7における第1楔25の第1圧縮面25a、第1側面25b、第2側面25c、第1受け面25dに相当する。
図15において、凹板30の第1受け面30dは、第1圧縮面30aと平行である。第1受け部材21において、第1受け面30dと接する面は、第1受け面30dと平行である。
ベルト把持具12の第5変形例においても、被覆材72の幅方向の広がりが抑制される。このため、ベルト7が厚み方向の圧縮力を受けても、荷重支持部材71が長手方向に割れることを抑制できる。
また、ベルト7と凹板30と第2楔26とが一体となって、ハウジング20内を移動する。このため、ベルト7と第1楔25との間とベルト7と凹板30との間とで滑りが生じない。その結果、ベルト7の表面の被覆材72が損傷することなく、ベルト7を把持することができる。
また、凹板30は、傾斜を有してない。このため、図7の第1楔25よりも凹板30の加工コストを低減することができる。
なお、楔形状の第1楔25と、第2楔26の代わりに第2圧縮面26aと第2受け面26dが平行な部材とを組み合わせてもよい。
また、図8から図10、図13から図15において、荷重支持部材71の位置において、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとのZX平面への投影図が等しければ、荷重支持部材71にベルト7の厚み方向Y軸方向のせん断が作用しない。この場合、荷重支持部材71がせん断力により長手方向に割れることを抑制できる。
次に、図16と図17とを用いて、ベルト把持具12の第6変形例を説明する。
図16は実施の形態1におけるベルト把持具の第6変形例の正面図である。図17は図16のD-D線での断面図である。
ベルト把持具12は、凹板30と凸板31と締結ボルト32とから構成される。ベルト把持具12は、ハウジングは備えない。
凹板30は、第1圧縮面30aと第1側面と第2側面とボルト穴と第1受け面30dとピン穴30fとを有する。
第1圧縮面30aと第1側面と第2側面とは、それぞれ図7における第1楔25の第1圧縮面25aと第1側面25bと第2側面25cとに相当する。第1受け面30dは、第1圧縮面30aの対向面である。第1受け面30dは、第1圧縮面30aと平行である。ボルト穴は、凹板30をベルト7の厚み方向に貫通する。ピン穴30fは、ベルト7の厚み方向に貫通したピン14を通す。凹板30は、凹板30の第1受け面30dが第1圧縮面30aと平行である点とボルト穴とピン穴30fを有する点とで図6の第1楔25と異なる。
凸板31は、第2圧縮面31aと第2受け面31bとめねじ穴とピン穴とを有する。
第2圧縮面31aは、図7における第2楔26の第2圧縮面26aに相当する。第2受け面31bは、第2圧縮面31aの対向面である。第2受け面31bは、第2圧縮面31aと平行である。めねじ穴は、ベルト7の厚み方向に貫通する。ピン穴は、ベルト厚み方向に貫通する。凸板31は、第2受け面31bが第2圧縮面31aと平行な点とめねじ穴及びピン穴を有する点とで図6の第2楔26と異なる。
連結部材13は、ベルト7の厚み方向のピン穴13aを有する。
ピン14がピン穴13aと凹板30のピン穴と凸板31のピン穴とに挿入されることで、凹板30と凸板31とは、連結部材13と結合する。ベルト7が凹板30の溝に挿入されている際に、締結ボルトが凹板30のボルト穴と凸板31のめねじ穴に通された状態で締め付けられることで、凹板30と凸板31は、ベルト7に厚み方向の圧縮力を与える。
ベルト把持具12の第6変形例においては、ベルト把持具12は、ハウジング20を必要としない。このため、ベルト把持具12の軽くすることができるだけでなく、ベルト把持具12の加工コストを低減することができる。
実施の形態2.
図18は実施の形態2におけるベルト把持具の断面図である。なお、実施の形態1の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
図18は、図6のC-C線での断面図である。図18において、ハウジング20は図示されない。
実施の形態2の第1楔25において、第1側面25bと第2側面25cとは別部品から構成される。
実施の形態2のベルト把持具12は、ハウジング20と第1楔25と第2楔26と第1側壁27と第2側壁28とから構成される。
第1側壁27は、第1側壁面27aとボルト穴27bとを有する。
第1側壁面27aは、ベルト7のベルト側面7b(図18においては図示されず)と面する。ボルト穴27bは、ベルト7の厚み方向に第1側壁27を貫通する。
第2側壁28は、第2側壁面28aとボルト穴28bとを有する。
第2側壁面28aは、ベルト7のベルト側面7cと面する。ボルト穴28bは、ベルト7の厚み方向に第2側壁28を貫通する。
第1側壁面27aと第2側壁面28aとは、実施の形態1の第1側面25bと第2側面25cとにそれぞれ相当する。凹状の溝は、第1圧縮面25aと第1側壁面27aと第2側壁面28aとで形成される。第1側壁面27aと第2側壁面28aとは、少なくともベルト7が厚み方向に圧縮力を受けた状態では、ベルト7の被覆材72と接する。第1側壁27と第2側壁28とは、ボルト穴27bとボルト穴28bとを用いて、それぞれ固定ボルト15で第1楔25に固定される。固定ボルト15は、第2楔26と接触しない。
以上で説明した実施の形態2によれば、ベルト7を厚み方向に圧縮した際、ベルト7の幅方向外側から幅方向中央部への力が作用し、ベルト7の幅方向の広がりを抑制する面として、第1側壁面27a及び第2側壁面28aとが別部品から構成される。このため、固定ボルト15とボルト穴27bとのクリアランスと固定ボルト15とボルト穴28bとのクリアランスとにより、凹状の溝の幅である第1側壁面27aと第2側壁面28aの距離を微調整することができる。この場合、ベルト7の幅方向の寸法がばらついても、ベルト7が厚み方向に圧縮される前の状態で、第1側壁27と第2側壁28との固定位置を調整することで、ベルト7を第1側壁27と第2側壁28とを接触させることができる。第1側壁面27a及び第2側壁面28aが被覆材と接触することによって、ベルト7の幅方向外側から幅方向中央部への力がベルト7に作用する結果、荷重支持部材71が長手方向に割れることを抑制できる。
また、第1側壁27と第2側壁28との固定位置を調整することで、ベルト7を厚み方向に圧縮する前の状態でベルト7にベルト幅方向(ベルト7の幅方向外側から幅方向中央部へ向かう方向)の圧縮力を与えることができる。その結果、被覆材72の広がりをより確実に抑制できる。
なお、ボルト穴27bとボルト穴28bとをベルト7の幅方向の長穴としてもよい。この場合、ベルト7の幅寸法を大きく変更しても、同じベルト把持具12で対応することができる。
また、凹状の溝を形成する部品を別部品とすることで、1部品あたりの形状が単純となる。このため、各部品の加工コストを低減することができる。
なお、第1側壁27と第2側壁28との材質は、限定されない。
また、溝を形成する第1側壁面27aと第2側壁面28aのとのうち、どちらか一方の側壁面のみが別部品でもよい。
また、ベルト7に厚み方向の圧縮力を与えて把持する際に、第1側壁27と第2側壁28とがベルト7の幅の広がる方向に動かなければ、第1側壁27と第2側壁28との固定方法は限定されない。例えば、固定ボルト15の代わりにピンを用いてもよい。
次に、図19を用いて、ベルト把持具12の第1変形例を説明する。
図19は実施の形態2におけるベルト把持具の第1変形例の断面図である。
図19は図6のC-C線での断面図である。図19において、ハウジング20は図示されない。図19に示されるように、第1楔25は、第1側壁支持部25eと第2側壁支持部25fとを有する。
第1側壁支持部25eは、第1側壁面27aの対向面である第1側壁受け面27cと接触することで、第1側壁27が-X方向に移動することを抑制する。第2側壁支持部25fは、第2側壁面28aの対向面である第2側壁受け面28cと接触することで、第2側壁28が+X方向に移動することを抑制する。
第1側壁27と第2側壁28とは、ベルト7からのX軸方向の荷重により生じる摩擦力で保持される。
ベルト把持具12の第1変形例において、第1側壁27と第2側壁28とにおけるベルト7の幅方向の寸法を変更することで、ベルト7を挿入する溝の幅を調整することができる。また、第1側壁27と第2側壁28とをボルト等で固定する作業を省くことができる。
次に、図20を用いて、ベルト把持具12の第2変形例を説明する。
図20は実施の形態2におけるベルト把持具の第2変形例の断面図である。
図20は図6のC-C線での断面図である。図20において、ハウジング20は図示されない。図20に示されるように、第1楔25は、第1側壁支持部25eと第2側壁支持部25fとを有する。第1側壁支持部25eは、第1側壁27と接触しない。第2側壁支持部25fは、第2側壁28と接触しない。
第1側壁支持部25eは、めねじ穴25gを有する。めねじ穴25gは、ベルト7の幅方向に貫通する。固定ボルト16は、めねじ穴25gに通される。固定ボルト16の先端は、第1側壁受け面27cと接触する。
第2側壁支持部25fは、めねじ穴25gを有する。めねじ穴25gは、ベルト7の幅方向に貫通する。固定ボルト16は、めねじ穴25gに通される。固定ボルト16の先端は、第2側壁受け面28cと接触する。
第1側壁27と第2側壁28とは、第1楔25に固定されずにベルト7からのX軸方向の荷重により生じる摩擦力で保持される。ベルト7が厚み方向に圧縮された際、第1側壁27と第2側壁28と作用するベルト7の幅方向の力は、固定ボルト15を介して第1側壁支持部25eと第2側壁支持部25fとで受ける。
ベルト把持具12の第2変形例において、ベルト7を挿入する溝の幅は、固定ボルト16で容易に調整することができる。また、ベルト7を溝に挿入した後、固定ボルト16を回すことで、被覆材72にベルト幅方向(ベルト7の幅方向外側から幅方向中央部へ向かう方向)の圧縮力を与えることができる。このため、荷重支持部材71が長手方向に割れることをより確実に抑制できる。
次に、図21と図22とを用いて、ベルト把持具12の第3変形例を説明する。
図21と図22とは実施の形態2におけるベルト把持具の第3変形例の断面図である。
図21は図6のC-C線での断面図である。図22は図21のE-E線での断面図である。図21と図22とにおいて、ハウジング20は図示されない。図21と図22とに示されるように、第1楔25において、第1側壁受け面27cは、ベルト7の張力方向(+Z軸方向)に向かって第1側壁面27aとの距離が小さくなる方向に傾く。第1側壁支持部25eにおいて、第1側壁27の第1側壁受け面27cに面する面は、第1側壁受け面27cと平行である。第2楔26において、第2側壁受け面28cは、ベルト7の張力方向(+Z軸方向)に向かって第2側壁面28aとの距離が小さくなる方向に傾く。第2側壁支持部25fにおいて、第2側壁28の第2側壁受け面28cに面する面は、第2側壁受け面28cと平行である。
ベルト把持具12の第3変形例において、第1側壁27と第2側壁28との位置をZ軸方向に移動させることで、第1側壁面27aと第2側壁面28aとの距離を調整することができる。このため、ベルト7の幅方向のばらつき、ベルト7の寸法変更等に容易に対応できる。
次に、図23と図24とを用いて、ベルト把持具12の第4変形例を説明する。
図23と図24とは実施の形態2におけるベルト把持具の第4変形例の断面図である。
図23は、図6のC-C線での断面図である。図24は、図23のF-F線での断面図である。
図23と図24とにおいて、第1側壁受け面27cと第2側壁受け面28cとは、第1楔25ではなく、ハウジング20の第1横部材23と第2横部材24とに接する。第1横部材23において、第1側壁受け面27cと接触する箇所は、第1側壁受け面27cと平行である。第1側壁面27aとベルト7の摩擦係数とは、第1側壁受け面27cとハウジング20との摩擦係数よりも大きい。第2横部材24において、第2側壁受け面28cと接触する箇所は、第2側壁受け面28cと平行である。第1側壁27と第2側壁28とは、第1楔25と第2楔26とからベルト7の厚み方向の力を受けない。
ベルト把持具12の第4変形例において、ベルト7が長手方向の荷重を受けると、ベルト7と第1側壁27と第2側壁28とは、一体となってハウジング20内を移動する。ベルト7に作用する張力が増大するほど、第1側壁27と第2側壁28とからベルト7に作用するベルト7の幅中央方向の力は増大する。このため、荷重支持部材71が長手方向に割れることをより確実に抑制できる。
なお、第1側壁受け面27cの傾きが限定されない。ただし、第1側壁受け面27cの傾きを第1楔25の第1受け面25dの傾き以上の傾きにすれば、第1側壁27がベルト7を幅方向に過剰に圧縮することを抑制できる。
また、第2側壁受け面28cの傾きは限定されない。ただし、第2側壁受け面28cの傾きを第2楔26の第2受け面26dの傾き以上の傾きにすれば、第2側壁28がベルト7を幅方向の過剰に圧縮することを抑制できる。
実施の形態3.
図25は実施の形態3におけるベルト把持具の断面図である。なお、実施の形態1の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
図25は、図6のC-C線での断面図である。図25において、ハウジング20は図示されない。
図25に示されるように、第1側壁27と第2側壁28とは、矩形断面を有する。第1側壁27と第2側壁28との厚みは、ベルト7と同程度である。第1側壁27と第2側壁28とは、ベルト7とともにベルト7の厚み方向の圧縮力を第1楔25と第2楔26とから受ける。第1側壁27と第2側壁28とは、第1楔25と第2楔26とに挟まれることで固定される。第1側壁27と第2側壁28とのベルト7のY軸方向の弾性率は、ベルト7の厚み方向の弾性率以下である。
以上で説明した実施の形態3によれば、ベルト7は、厚み方向に圧縮された際に第1側壁面27aと第2側壁面28aとから幅中央方向(ベルト7の幅方向外側から幅方向中央部へ向かう方向)の反力を受ける。このため、荷重支持部材71が長手方向に割れることを抑制できる。
また、ベルト7を厚み方向に圧縮する前の状態において、ベルト7と第1側壁27との間とベルト7と第2側壁28との間に僅かな隙間を有していても、ベルト7の厚みの圧縮力で第1側壁27と第2側壁28とがポアソン比の影響によりベルト7が幅方向に広がる。このため、ベルト7は、圧縮される過程において第1側壁27と第2側壁28と早期に接触する。その結果、被覆材72において、ベルト7の幅方向外側から幅方向中央部への力が作用し、ベルト7の幅方向の広がりを抑制することができる。
また、第1側壁27と第2側壁28とは、ベルト7に厚み方向の圧縮力を与える前に第1楔25と第2楔26とにより固定されていない。このため、第1側壁面27aと第2側壁面28aとの距離を容易に調整できる。
また、第1楔25と第2楔26とは、溝および突起を有さない単純な形状である。このため、第1楔25と第2楔26との加工コストを低減することができる。
なお、第1側壁27と第2側壁28とは、ベルト7から幅方向の力を受ける。このため、第1側壁27と第1楔25との接触面と第2側壁28と第2楔26とのとにおいて、ベルト7の幅方向の摩擦係数が大きいことが望ましい。例えば、図9に示されるように、当該接触面に凹凸を設け、摩擦係数を大きくすればよい。例えば、第1側壁27と第1楔25との接触面に接着剤を塗布して、第1側壁27と第1楔25とを結合してもよい。例えば、第2側壁28と第2楔26との接触面に接着剤を塗布して、第2側壁28と第2楔26とを結合してもよい。
また、ベルト7を把持でき、第1側壁27と第2側壁28とがベルト7の厚み方向の圧縮力で第1楔25と第2楔26とに固定できれば、第1側壁27と第2側壁28との厚みは限定されない。第1側壁27と第2側壁28との厚みを変更することで、ベルト7に作用する幅方向の圧縮力を調整することができる。例えば、第1側壁27と第2側壁28との厚みをベルト7の厚みよりも大きくすれば、ベルト7に作用する幅方向の圧縮力を増大させることができる。
また、第1側壁27と第2側壁28とにおいて、ベルト7の厚み方向の弾性率は、限定されない。第1側壁27と第2側壁28との弾性率を変更することで、ベルト7に作用する幅方向の圧縮力の大きさを調整することができる。例えば、第1側壁27と第2側壁28との弾性率を大きくすれば、ベルト7に作用する幅方向の圧縮力を増大させることができる。
第1側壁27と第2側壁28とにおいて、厚み方向の弾性率がベルト7の厚み方向の弾性率以上である場合、第1側壁27と第2側壁28とが厚み方向の荷重に対するストッパとなることで、ベルト7を強固に把持することが困難となる。このため、第1側壁27と第2側壁28とにおいて、厚み方向の弾性率は、ベルト7のY軸方向の弾性率よりも小さいことが望ましい。
第1側壁27と第2側壁28とにおいて、厚み方向の弾性率がベルト7の厚み方向の弾性率がベルト7の厚み方向の弾性率よりも大幅に小さい場合、被覆材72において、ベルト幅方向の広がりを抑制できずに、荷重支持部材71が長手方向に割れることを抑制できないこともある。
ベルト7と同寸法の厚みを有する第1側壁27と第2側壁28とについて、第1側壁27と第2側壁28との弾性率をベルト7の厚み方向の弾性率の0.1倍から1倍の範囲で設定すればよい。この場合、荷重支持部材71が長手方向に割れることを抑制できる点は実験で確認されている。
第1側壁27と第2側壁28との材質は、限定されない。例えば、炭素鋼、高張力鋼、圧延鋼、ステンレス鋼、構造用合金鋼などの鉄系材料及びそれらを母材としためっき鋼、あるいは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、黄銅、銅などの材料及び合金材料を用いて、第1側壁27と第2側壁28とを形成してもよい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂、スチレン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系などの熱可塑性エラストマー、クロロプレンゴム、アクリルゴムなどの熱硬化性エラストマー(ゴム)などの樹脂材料で第1側壁27と第2側壁28とを形成してもよい。例えば、繊維と樹脂の複合材料で第1側壁27と第2側壁28とを形成してもよい。
次に、図26を用いて、ベルト把持具12の第1変形例を説明する。
図26は実施の形態3におけるベルト把持具の第1変形例の断面図である。
図26は、図6のC-C断面図である。図26において、ハウジング20は図示されない。
第1側壁27は、第1側壁面27aと第1側壁下面27dと第1側壁上面27eとを有する。
第1側壁面27aは、ベルト7のベルト側面7bと接する面である。第1側壁下面27dは、第1楔25と接する面である。第1側壁上面27eは、第2楔26と接する面である。第1側壁下面27dと第1側壁上面27eとは、第1側壁下面27dと第1側壁上面27eの距離がベルト7の幅方向中央から幅端に向かって小さくなるように互いに傾く。第1側壁面27aにおいて、ベルト7の厚み方向の寸法は、ベルト7の厚みと同程度である。
第2側壁28は、第2側壁面28aと第2側壁下面28dと第2側壁上面28eとを有する。
第2側壁面28aは、ベルト7のベルト側面7cと接する面である。第2側壁下面28dは、第1楔25と接する面である。第2側壁上面28eは、第2楔26と接する面である。第2側壁下面28dと第2側壁上面28eとは、第2側壁下面28dと第2側壁上面28eの距離がベルト7の幅方向中央から幅端に向かって小さくなるように互いに傾く。第2側壁面28aにおいて、ベルト7の厚み方向の寸法は、ベルト7の厚みと同程度である。
第1楔25の上部は、第1圧縮面25aの一側において第1側壁下面27dと平行な面を有する。第1楔25の上部は、第1圧縮面25aの他側において第2側壁下面28dと平行な面を有する。
第2楔26の下部は、第2圧縮面26aの一側において第1側壁上面27eと平行な面を有する。第2楔26の下部は、第2圧縮面26aの他側において第2側壁上面28eと平行な面を有する。
ベルト把持具12の第1変形例において、ベルト7が厚み方向に圧縮されると、第1楔25と第2楔26とにより、第1側壁27と第2側壁28とからベルト7に幅方向中央に向かう力(ベルト7の幅方向外側から幅方向中央部への力)が作用する。このため、荷重支持部材71が長手方向に割れることを抑制できる。
また、ベルト7が厚み方向に圧縮される前の状態で、ベルト7と第1側壁27との間とベルト7と第2側壁28との間とに隙間を有していても、第1側壁27と第2側壁28とは、ベルト7の厚み方向の圧縮力によりベルト7と接触する方向に移動する。このため、ベルト7は、厚み方向に圧縮される早期の段階において第1側壁27と第2側壁28とに接触する。その結果、ベルト7に幅方向の圧縮力を早期に作用させることができる。
実施の形態4.
図27は実施の形態4におけるベルト把持具の断面図である。なお、実施の形態1の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
図27は、図6におけるC-C断面図である。図27において、ハウジング20は図示されない。
実施の形態4のベルト把持具12は、実施の形態1の図9におけるベルト把持具12において第1側壁27と第2側壁28とがない場合に相当する。第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとは、ベルト7の長手方向に平行な凹凸を有する。
以上で説明した実施の形態4によれば、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとの凹凸は、ベルト7の被覆材72の幅方向の広がりを抑制する。このため、荷重支持部材71が長手方向に割れることを抑制できる。
例えば、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとにおいて、ローレット加工でベルト7の長手方向に平行な凹凸を形成し、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとにより矩形断面のベルト7を挟めばよい。この場合、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとに凹凸がない場合にくらべ、荷重支持部材71が長手方向に割れることを約1/3倍に抑制できることが実験で確認されている。
また、ベルト把持具12は、側壁を有さない。このため、ベルト7の幅方向の寸法が変化しても、ベルト7を容易に把持することができる。
次に、図28を用いて、ベルト把持具12の第1変形例を説明する。
図28は実施の形態4におけるベルト把持具の第1変形例の断面図である。
図28は、図6におけるC-C線での断面図である。図28において、ハウジング20は図示されない。
ベルト把持具12の第1変形例は、実施の形態1の図10におけるベルト把持具12において第1側壁27と第2側壁28とがない場合に相当する。
ベルト把持具12の第1変形例においては、ベルト7が厚み方向に圧縮された際に、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとからもベルト7の幅方向中央に向かう力が被覆材72に作用する。このため、第1圧縮面25aと第2圧縮面26aとが平坦である場合よりも、荷重支持部材71が長手方向に割れることをより確実に抑制できる。
なお、エレベータのローピング方式は限定されない。また、実施の形態1から実施の形態4の構成を適宜組み合わせてもよい。さらに、実施の形態1から実施の形態4のベルト把持具12または実施の形態1から実施の形態4の構成を適宜組み合わせたベルト把持具12を機械室のないエレベータに適用してもよい。
以上のように、この発明に係るベルト把持具置は、エレベータに利用することができる。
1 昇降路、 2 機械室、 3 巻上機、 4 そらせ車、 5 制御装置、 6 駆動シーブ、 7 ベルト、 7a ベルト下面、7c ベルト側面、 7d ベルト上面、 8 かご、 9 釣合おもり、 10 かご枠、 11 かご室、 12 ベルト把持具、 13 連結部材、 13a ピン穴、 14 ピン、 15 固定ボルト、 16 固定ボルト、 20 ハウジング、 21 第1受け部材、 22 第2受け部材、 23 第1横部材、23a ピン穴、 24 第2横部材、 24a ピン穴、 25 第1楔、 25a 第1圧縮面、 25b 第1側面、 25c 第2側面、 25d 第1受け面、 25e 第1側壁支持部、 25f 第2側壁支持部、 25g めねじ穴、 26 第2楔、 26a 第2圧縮面、 26b 第2受け面、 27 第1側壁、 27a 第1側壁面、 27b ボルト穴、 27c 第1側壁受け面、 27d 第1側壁下面、 27e 第1側壁上面、 28 第2側壁、 28a 第2側壁面、 28b ボルト穴、 28c 第2側壁受け面、 28d 第2側壁下面、 28e 第2側壁上面、 30 凹板、 30a 第1圧縮面、 30d 第1受け面、 31 凸板、 31a 第2圧縮面、 31b 第2受け面、 71 荷重支持部材、 72 被覆材、 73 高強度繊維、 74 含侵樹脂

Claims (15)

  1. 長手方向の荷重を負担する強化繊維を含む荷重支持部材と前記荷重支持部材の表面を覆う被覆材とから構成される扁平形状の断面を有するベルトに対し、前記ベルトの厚み方向の一側に位置する第1圧縮面と前記ベルトの幅方向の一側に位置する第1側壁面と前記ベルトの幅方向の他側に位置する第2側壁面とから形成される凹状の溝を有する第1押付け部材と、
    前記ベルトの厚み方向の他側に位置し、前記ベルトを前記第1圧縮面とで挟むことで、前記ベルトに厚み方向の圧縮力を与える第2圧縮面を有する第2押付け部材と、
    を備え、
    前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とは、前記ベルトの幅方向の両端に位置する前記荷重支持部材の幅方向の端間距離よりも大きい幅を有し、
    前記第1側壁面と前記第2側壁面とは、前記ベルトが前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とで挟まれた状態で厚み方向に圧縮力を受けた際に、前記ベルトの幅方向において前記被覆材と接触し、前記ベルトの幅方向外側から幅方向中央への力が前記ベルトに作用し、
    前記第1押付け部材の溝の深さは、前記ベルトの厚さ以上であり、
    前記第2押付け部材は、前記溝の深さと前記ベルトの厚さとの差分値以上の高さで前記溝の幅以下である幅を有した凸状の突起を有し、前記突起の先端に前記第2圧縮面を有するベルト把持具。
  2. 前記第1押付け部材の前記第1圧縮面の対向面である第1受け面と前記第2押付け部材の前記第2圧縮面の対向面である第2受け面とに接触し、前記第1押付け部材と前記第2押付け部材とを覆うハウジング、
    を備え、
    前記第1押付け部材と前記第2押付け部材とのうちの少なくとも一方は、前記ベルトに作用する長手方向の荷重方向に沿って自らの圧縮面と自らの受け面との距離が小さくなる楔形状を有し、前記ハウジングの内部において楔機構により前記ベルトの厚み方向の圧縮力を与える請求項1に記載のベルト把持具。
  3. 前記第1押付け部材と前記第2押付け部材とのうちの一方は、前記ベルトに作用する長手方向の荷重方向に沿って自らの圧縮面と自らの受け面の距離が小さくなる楔形状を有し、
    前記第1押付け部材と前記第2押付け部材とのうちの他方は、自らの圧縮面と自らの受け面が平行な形状である請求項2に記載のベルト把持具。
  4. 前記第1圧縮面と前記ベルトとの間の摩擦係数と前記第2圧縮面と前記ベルトとの間の摩擦係数とは、前記第1受け面と前記ハウジングとの間の摩擦係数と前記第2受け面と前記ハウジングとの間の摩擦係数とよりも大きい請求項2または請求項3に記載のベルト把持具。
  5. 前記第1押付け部材において、前記第1側壁面を有する第1側壁部と前記第2側壁面を有する第2側壁部とのうちの少なくとも一方は、前記第1圧縮面を有する第1圧縮部とは別部品である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のベルト把持具。
  6. 前記第1側壁面と前記第2側壁面とは、前記ベルトの幅方向の距離が調整される機構を有する請求項5に記載のベルト把持具。
  7. 前記第1側壁部と前記第2側壁部とのうちの少なくとも一方は、自らの側壁面と当該側壁面の対向面である側壁受け面との距離が前記ベルトに作用する長手方向の荷重の方向に沿って小さくなる楔形状を有し、楔機構により前記ベルトに幅方向の圧縮力を作用させることで、前記ベルトの幅方向の広がりを抑制する請求項5または請求項6に記載のベルト把持具。
  8. 前記第1側壁部と前記第2側壁部とは、前記ベルトの厚み方向に対し、弾性率が前記ベルトの弾性率以下であり、前記第1押付け部材と前記第2押付け部材とからそれぞれ前記ベルトの厚み方向の圧縮力の一部を受ける請求項5から請求項7のいずれか一項に記載のベルト把持具。
  9. 長手方向の荷重を負担する強化繊維を含む荷重支持部材と前記荷重支持部材の表面を覆う被覆材とから構成される扁平形状の断面を有するベルトに対し、前記ベルトの厚み方向の一側に位置する第1圧縮面と前記ベルトの幅方向の一側に位置する第1側壁面と前記ベルトの幅方向の他側に位置する第2側壁面とから形成される凹状の溝を有する第1押付け部材と、
    前記ベルトの厚み方向の他側に位置し、前記ベルトを前記第1圧縮面とで挟むことで、前記ベルトに厚み方向の圧縮力を与える第2圧縮面を有する第2押付け部材と、
    を備え、
    前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とは、前記ベルトの幅方向の両端に位置する前記荷重支持部材の幅方向の端間距離よりも大きい幅を有し、
    前記第1側壁面と前記第2側壁面とは、前記ベルトが前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とで挟まれた状態で厚み方向に圧縮力を受けた際に、前記ベルトの幅方向において前記被覆材と接触し、前記ベルトの幅方向外側から幅方向中央への力が前記ベルトに作用し、
    前記第1押付け部材において、前記第1側壁面を有する第1側壁部と前記第2側壁面を有する第2側壁部とのうちの少なくとも一方は、前記第1圧縮面を有する第1圧縮部とは別部品であり、
    前記第1側壁面と前記第2側壁面とは、前記ベルトの幅方向の距離が調整される機構を有するベルト把持具。
  10. 長手方向の荷重を負担する強化繊維を含む荷重支持部材と前記荷重支持部材の表面を覆う被覆材とから構成される扁平形状の断面を有するベルトに対し、前記ベルトの厚み方向の一側に位置する第1圧縮面を有する第1押付け部材と、
    前記ベルトの厚み方向の他側に位置し、前記ベルトを前記第1圧縮面とで挟むことで、前記ベルトに厚み方向の圧縮力を与える第2圧縮面を有する第2押付け部材と、
    を備え、
    前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とのうちの少なくとも一方は、前記ベルトの幅方向の中央側に向かう分力を前記ベルトに作用させるベルト把持具。
  11. 前記第1圧縮面と前記第2圧縮面との距離は、前記ベルトの幅方向の中央部の側から前記ベルトの幅方向の端部の側に向かって小さくなる請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のベルト把持具。
  12. 長手方向の荷重を負担する強化繊維を含む荷重支持部材と前記荷重支持部材の表面を覆う被覆材とから構成される扁平形状の断面を有するベルトに対し、前記ベルトの厚み方向の一側に位置する第1圧縮面と前記ベルトの幅方向の一側に位置する第1側壁面と前記ベルトの幅方向の他側に位置する第2側壁面とから形成される凹状の溝を有する第1押付け部材と、
    前記ベルトの厚み方向の他側に位置し、前記ベルトを前記第1圧縮面とで挟むことで、前記ベルトに厚み方向の圧縮力を与える第2圧縮面を有する第2押付け部材と、
    を備え、
    前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とは、前記ベルトの幅方向の両端に位置する前記荷重支持部材の幅方向の端間距離よりも大きい幅を有し、
    前記第1側壁面と前記第2側壁面とは、前記ベルトが前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とで挟まれた状態で厚み方向に圧縮力を受けた際に、前記ベルトの幅方向において前記被覆材と接触し、前記ベルトの幅方向外側から幅方向中央への力が前記ベルトに作用し、
    前記第1圧縮面と前記第2圧縮面との距離は、前記ベルトの幅方向の中央部の側から前記ベルトの幅方向の端部の側に向かって小さくなるベルト把持具。
  13. 前記第1圧縮面と前記第2圧縮面のうちの少なくとも一方は、前記ベルトの長手方向に平行な凹凸を有し、当該凹凸により前記ベルトの幅方向の変形を抑制する請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のベルト把持具。
  14. 前記第1圧縮面と前記第2圧縮面とのうちの少なくとも一方は、前記ベルトの長手方向に垂直な凹凸を有し、当該凹凸により前記ベルトの長手方向の摩擦係数を増大させる請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のベルト把持具。
  15. 前記第1押付け部材と前記第2押付け部材とによる前記ベルトの厚み方向への圧縮力を締結力で与えるボルト、
    を有した請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のベルト把持具。
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