JP7185260B2 - 悪夢障害の治療用医薬組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、サフランを含む悪夢障害の治療用医薬組成物に関し、より詳細には、サフランまたはその抽出物、フェルラ酸又はその塩及びホスファチジルコリンを含む悪夢障害の治療用医薬組成物または食品組成物に関する。
悪夢は、これまでの人類の歴史を通じて、無数の人々に苦悩を与えてきた。悪夢は、睡眠による疲労回復を妨げ、多くの精神医学上の問題と関連している。また、(心的)外傷後ストレス障害(PTSD)においてしばしば認められることから、ストレスの多い出来事と関連するネガティブ感情が悪夢の引き金になるともいわれている。悪夢障害の有病率は一般的な集団に比べて、何らかの精神疾患の患者において有意に高い。例えば、PTSDの患者では約3/4が、境界性人格障害の患者では約半分が、そして統合失調症の患者では少なくとも10%がしばしば悪夢を経験する。そして、悪夢は、精神的苦痛、自傷癖および自殺行為と関連するという多くの報告もある(例えば、非特許文献1参照)。
米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアル(DSM-5)には、悪夢障害について以下のように定義されている。
A.長引いた非常に不快な、詳細に想起できる夢が反復して生じる。その夢は、通常、生存、安全、または身体保全への脅威を回避しようとする内容を含み、一般的には主要睡眠時間の後半に起こる。B.不快な夢から覚めると、その人は急速に見当識と意識を保つ。C.その睡眠障害は、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。D.その悪夢症状は、物質(例:乱用薬物、医薬品)の生理学的作用によるものではない。E.併存する精神疾患または医学的疾患では、不快な夢の訴えの主要部分を十分に理解できない。
一方、従来から、サフランには睡眠促進作用があることが知られている。例えば、特許文献1には、サフランに含まれる精油成分であるサフラナールに睡眠作用及び鎮静作用を増強する効果があることが報告されている。また、特許文献2では、サフランあるいはクチナシ(山梔子)の成分であるクロシンに睡眠効率の改善および鎮静に効果があることを見出している。さらに、非特許文献2には、サフラン水抽出物およびその成分であるクロシンおよびサフラナールのマウスにおける抗不安および催眠効果が報告されている。しかし、サフランによる睡眠促進について、悪夢との関連性、さらには悪夢を良夢に変える作用は知られていない。
特開2014-024800号公報 特開2011-246357号公報
Reck S. et al., Nightmares in the general population:Identifying potential causal factors. Soc Psycjiatry Psychiatr Epidemio; (2017) 52:1123-1133 Hosseinzadeh H, Noraei NB., Anxiolytic and hypnotic effect of Crocus sativus aqueous extract and its constituents, crocin and safranal, in mice. Phytother Res. 2009 Jun;23(6):768-74.
本発明者の分析によれば、悪夢には次のような特性がある。1つは、何かに追いかけられる、または人を殺してしまうか、人に殺されるような不快感である。また、他の側面では、現在の生活で最も苦痛である部分が増大して悪夢に現れる。例えば、職場で上司に叱責され、汗が出て苦しんでいる姿そのものが夢として現れ、起床時に強い不安と鬱を体験する。しかし、悪夢をなくす方法、さらに悪夢を良夢にする方法はこれまで見出されていない。
本発明者は、精神疾患の治療に関し、多くの医薬品や健康食品について鋭意研究した結果、悪夢障害と診断される対象者が、サフランのめしべ末を10~400mg服用することにより、悪夢が良夢に変わるという事例を発見した。ここで、良夢とは、またもう一度見たい、幸せを感じる、自信がつく等人間の心理に対してプラスに働く夢と定義できる。
すなわち、本発明は以下の実施形態を含む。
(1)サフランまたはその抽出物を有効成分として含むことを特徴とする、悪夢障害の治療用医薬組成物。
(2)前記サフランが、サフランのめしべ乾燥物である(1)に記載の悪夢障害の治療用医薬組成物。
(3)恐怖や不快な体験をした被験者の、うつ病または心的外傷後ストレス障害(PTSD)の発症を抑制するための(1)または(2)に記載の悪夢障害の治療用医薬組成物。
(4)うつ病または認知症の治療薬と組み合わせて用いられる(1)または(2)に記載の悪夢障害の治療用医薬組成物。
(5)うつ病または認知症の治療薬の効果を増強するための(3)に記載の悪夢障害の治療用医薬組成物。
(6)サフランまたはその抽出物を有効成分として含むことを特徴とする、悪夢障害の改善用食品組成物。
(7)フェルラ酸又はその塩及びホスファチジルコリンをさらに含む(4)に記載の悪夢障害の改善用食品組成物。
(8)機能性食品またはサプリメントである(4)または(5)に記載の悪夢障害の改善用食品組成物。
(9)サフランまたはその抽出物を有効成分として含むことを特徴とする、動物用医薬組成物、飼料または動物用サプリメント。
(10)悪夢に苦しむ動物のストレスを軽減するための(9)に記載の動物用医薬組成物、飼料または動物用サプリメント。
本発明の医薬組成物は、悪夢障害と診断されるかまたは悪夢に悩まされる対象者に投与することで、悪夢を良夢に変えることができる。
(1)有効成分
本発明の医薬組成物および食品組成物は、サフランまたはその抽出物を有効成分として含有する。サフラン(Crocus sativa)は、アヤメ科クロッカス属の植物であり、このめしべを乾燥させたものが、香辛料として使用されており、鎮痛、鎮静、健胃などの効果を有する薬用植物として知られている。本発明の有効成分は、サフランの乾燥めしべの粉末またはこれから水、アルコール、その他の有機溶媒あるいはこれらの混合溶媒を用い、室温条件下または加熱条件下で抽出したエキスが用いられる。
サフランのめしべの抽出物を製造する際の製法は、特に限定されず、常法によって行うことができる。抽出の際は、生のまま用いてもよいが、乾燥,細切,粉砕等の処理を行った後に抽出を行うことが抽出効率を考えると好ましい。抽出は、抽出溶媒に浸漬する方法や超臨界流体,亜臨界流体を用いた超(亜)臨界抽出方法で行うことができる。抽出効率を上げるため、撹拌や抽出溶媒中でホモジナイズしてもよい。抽出温度は、特に限定はされないが、抽出溶媒に浸漬する方法を用いる場合は、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが好ましく、超(亜)臨界抽出方法を用いる場合は、圧力や抽出溶媒の種類によって調整することができる。抽出時間は抽出溶媒の種類や抽出温度によっても異なるが、1時間~14日間程度とするのが好ましい。
抽出溶媒としては、水の他、メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール等の低級アルコール、1,3-ブチレングリコール,プロピレングリコール,ジプロピレングリコール,グリセリン等の多価アルコール、エチルエーテル,プロピルエーテル等のエーテル類、酢酸ブチル,酢酸エチル等のエステル類、アセトン,エチルメチルケトン等のケトン類などの溶媒を用いることができ、これらより1種又は2種以上を選択して用いる。また、生理食塩水,リン酸緩衝液,リン酸緩衝生理食塩水等を用いてもよい。超(亜)臨界抽出方法を用いる場合には、水や二酸化炭素,エチレン,プロピレン,エタノール,メタノール,アンモニアなどの1種又は2種以上の超臨界流体や亜臨界流体を用いることができる。
サフランのめしべより得られる前記溶媒による抽出物は、そのままでも使用することができるが、濃縮,乾固した物を水や極性溶媒に再度溶解したり、脱色、脱臭、脱塩等の精製処理を行ったり、カラムクロマトグラフィー等による分画処理を行った後に用いてもよい。前記抽出物やその処理物及び分画物は、各処理及び分画後に凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解して用いることもできる。また、市販されているサフラン抽出物を配合することも勿論可能である(サフラン抽出液BG(丸善製薬)、サフランチンキ(小城製薬)、ハーベックスサフラン抽出物(香栄興業)等)。
(2)作用効果
本発明におけるサフランまたはその抽出物を有効成分として含む組成物(以下、「本発明の組成物」と称する。)は、悪夢障害に対する予防または治療を目的として利用することができ、健常人および睡眠障害の患者に対して効果を発揮する。例えば、睡眠時無呼吸症候群やレム睡眠行動障害は、レム睡眠時に起こりやすいことから、同じくレム睡眠時に経験する悪夢と共存して症状をより悪化させる場合があるからである。このような場合に、悪夢を良夢に変えることで息苦しさや不快感が改善されると同時に、睡眠時無呼吸症候群やレム睡眠行動障害も改善される場合がある。また、ドーパミン作動性の薬物、パーキンソン病の治療薬、血液脳関門を通過するβ遮断薬などの薬物で悪夢が引き起こされることも経験的に知られている。本発明の医薬組成物は、悪夢を良夢に変えることで、睡眠の質を改善し、これらの悪夢を引き起こす薬物の副作用を軽減すると考えられる。睡眠障害の他にも、悪夢は、強い不安、恐怖感を伴うことによって精神疾患と関連している場合があることは上述したとおりである。例えば、悪夢を見る人はうつ病になりやすく、うつの前兆として悪夢を見る場合があることも知られているから、他の精神疾患の治療にも有用である。
本発明の組成物が悪夢を良夢に変える作用メカニズムについては明らかではなく、また何らかの理論に縛られるものではないが、以下に概略する基本原則に基づくと考えられる。ヒトが体験したことは睡眠時に短期記憶から長期記憶に書き換えられるといわれている。記憶をつかさどる内側側頭葉や、判断や思考をつかさどる前頭前野、情報の統合を行う後部帯状回、さらに外側下頭頂葉などの広範囲の脳部位で形成されるネットワークが睡眠中に働いて、昼間に経験した記憶の固定や忘却に関係していると考えられている。このとき大きなストレスがかかると、ネットワークに機能不全が生じて悪夢となって表れるというのである。本発明に係る有効成分は、このネットワークがうまく働くように作用し、悪夢を良夢に変えてストレスを軽減すると推測される。恐怖や不快な体験があまりにも大きいと、悪夢だけでなく昼間でもつらい記憶が突然よみがえり、恐怖や苦痛、怒り、悲哀感、無力感などのネガティブな感情を呼び起こしてしまう、いわゆる、フラッシュバックを引き起こす(PTSD)。したがって、悪夢を良夢に変えてストレスを軽減することにより、対象者のうつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)の発症を抑制する効果も期待される。
(3)医薬組成物
本発明におけるサフランまたはその抽出物からなる有効成分は、単独でも使用することができるが、種々の組成物に配合することにより、悪夢を良夢に変える作用を有する組成物を得ることができる。得られた組成物は、悪夢障害の改善作用という有効性の点から、医薬品、医薬部外品、化粧品、食品として利用することが好ましい。
前記のサフランまたはその抽出物を有効成分として含む、悪夢障害治療用の医薬組成物には、必要に応じて、通常医薬品,医薬部外品,化粧品,食品などに配合される、薬剤、油性成分、保湿剤、粉体、色素、乳化剤、可溶化剤、洗浄剤、紫外線吸収剤、増粘剤、香料、樹脂、アルコール類、栄養強化物質、調味料などを適宜配合することができ、さらに他の、精神疾患治療用の医薬品との併用も可能である。
例えば、悪夢障害を抱えた人々は、不安や心配事を抱えやすく、また睡眠による疲労回復が難しいことから、うつ病が発症しやすいことが知られている。悪夢障害を持っている人は、ストレス耐性が低く、職場で複雑な人間関係と仕事を処理しなければならなくなると、適応に失敗し、うつ病になるからである。悪夢障害が背景にあってうつ病になっている人には、抗うつ薬が効きにくく、一旦休職すると、ほぼ職場復帰が出来ない。うつ病による休職者の社会復帰が極めて難しいことの背景には、うつ病の背後に他の精神疾患があり、そのことによって、抗うつ薬が効かない可能性が高い。本発明の医薬組成物は、うつ病の背景にある悪夢障害の改善に効果があり、その結果、うつ病自体の治療にも有効である。すなわち、本発明の医薬組成物は、悪夢障害を伴ううつ病の治療剤としても有用である。
ここで、「うつ病」は、DSM-5において記載されるもの(気分障害、専門家(例えば、精神科医、精神分析医、心理学者、および療法士)によって臨床的に診断されたうつ病、ならびに精神衛生医によって臨床的に診断され得ないうつ病であるが、それでもなお、重篤でありかつ長期であり得るもの)を含むが、これらに限定されない。非限定的な例として臨床的に診断されたうつ病には、DSM-5において分類される、認知症、急性うつ病、統合失調症、およびその他の臨床的抑鬱障害が含まれる。
本発明の医薬組成物は、抗うつ剤の有効成分と組み合わせることにより、当該有効成分のうつ病治療効果を増強することができる。本発明の医薬組成物と組み合わせることができる有効成分はうつ病の治療に用いられるものであれば特に限定されない。抗うつ薬としては、例えば、アミトリプチリン、アモキサピン、クロミプラミン、デシプラミン、ドキセピン、及びイミプラミン等の三環系抗うつ薬、シタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、及びセルトラリン等の選択的セロトニン再取り込み阻害薬、フェネルジン、及びトラニルシプロミン等のモノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤、ミルナシプラン及びデュロキセチン等のセロトニン/ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)を含むがこれらに限定されない。抗うつ剤の有効成分は、本発明の医薬組成物の成分として含まれてもよく、あるいは本発明の医薬組成物とは別の医薬組成物として調剤されているものであってもよい。そのような抗うつ剤の有効成分の選択、用量設定および投与計画などは、本技術分野における当業者の技術常識の範囲内に含まれる。
また別の態様において、本発明の医薬組成物は、認知症治療薬の有効成分と組み合わせることにより、当該有効成分の認知症治療効果を増強することができる。本発明の医薬組成物と組み合わせることができる有効成分は認知症の治療に用いられるものであれば特に限定されない。一例を挙げると、アルツハイマー型認知症の治療薬に含まれる有効成分、例えばドネペジル塩酸塩などであってもよく、脳循環改善薬に含まれる有効成分、例えば酒石酸イフェンプロジル、イブジラストおよびニセルゴリンなど、または脳代謝改善薬に含まれる有効成分、例えばアマンタジン塩酸塩などであってもよい。前記認知症治療薬の有効成分は、本発明の医薬組成物の成分として含まれていてもよく、あるいは本発明の医薬組成物とは別の医薬組成物として調剤されているものであってもよい。そのような認知症治療薬の有効成分の選択、用量設定および投与計画などは、本技術分野における当業者の技術常識の範囲内に含まれる。
本発明において「認知症」とは、アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体認知症、前頭側頭型認知症およびHIV関連認知症などを含む(メルクマニュアル第18版)。あるいはDSM-5で規定する「せん妄、認知症、健忘性障害、および他の認知障害」に属する「認知症」に分類される次のような疾患名または障害名のものも含む:アルツハイマー型認知症、血管性認知症、他の一般的疾患による認知症。あるいはICD-10で規定する「症状性を含む器質性精神障害」に分類される次のような疾患名または障害名のものも含む:アルツハイマー病型認知症、血管性認知症、他に分類されるその他の疾患の認知症、特定不能の認知症。また臨床現場で認知症の診断に用いられる診断基準または評価方法としては、例えば改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)などが挙げられる。
本発明において、治療上「効果がある」または「有効である」とは、対象となる精神疾患または精神障害に特徴的な症状の1つ以上について主観的もしくは客観的に軽減または消失が認められることを意味し得る。客観的に認められるとは、臨床現場で対象疾患または障害の診断に用いることのできる診断基準や評価尺度の指標により前記疾患または障害の改善の事実が認められることであってもよく、あるいは家族、主治医または周囲の人間といった第三者からみて前記疾患または障害に特徴的な症状の1つ以上に軽減や消失などの改善が認められることであってもよい。
本発明において、予防上「効果がある」または「有効である」とは、対象の前記疾患または障害の罹患が予測され得る状況で本発明の医薬組成物を投与することにより、前記疾患または障害の罹患で予測されうる少なくとも1以上の症状が発症しないか、またはその重症度もしくは進行が抑制されることを意味し得る。前記疾患または障害の罹患の予測は、遺伝子検査やCTまたはMRIなどの検査といった医学的検査の結果に基づくものであっても、環境変化や薬物療法の開始など医学的考察に基づくものであってもよい。
本発明において前記有効成分を、悪夢障害治療用の医薬品として使用する場合、その投与量は投与する患者の症状、年齢、投与方法によって異なるが、サフランまたはその抽出物の正味重量で表して、経口投与で好ましくは1~400mg/日程度、より好ましくは10~100mg/日程度である。
(4)食品組成物
本発明の組成物を食品組成物として使用する場合には、上記有効成分を様々な飲食品に添加または混合した飲食品、健康食品、機能性食品、サプリメント等が含まれる。これらの食品組成物を摂取した場合には、前記医薬組成物の場合と同様に摂取したヒトの悪夢を良夢に変える効果を発揮する。従って、このような悪夢障害を有する人が、この食品組成物を摂取することによりこのような症状が徐々に改善され、一方、健常者にとってもこのような病気の予防につながるのである。
本発明の前記有効成分であるサフランのめしべより得られる抽出物の含有量は、飲食物の摂取形態等により異なる。例えば、医薬品の場合と同様に、1回摂取当り1~400mg、好ましくは10~100mgのサフラン抽出物を含有する散剤、粒剤、錠剤、カプセル剤の形態であり得る。これらは症状、目的に応じて1日1~3回摂取され得る。
本発明の悪夢障害の改善用食品組成物は、サフランまたはその抽出物に加えて、フェルラ酸又はその塩及びホスファチジルコリンを含むことが好ましい。これらの添加剤もまた、中枢神経系に作用していくつかの精神疾患、例えば、認知症や発達障害に効果があることが知られているからである(例えば、特許第5807018号公報、特開2017-186334号公報等)。
本発明の食品組成物は、添加剤として、フェルラ酸、そのエステル、それらの薬理学的に許容される塩およびそれらの薬理学的に許容される溶媒和物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含む。本発明のフェルラ酸のエステルとしては、フェルラ酸の水酸基およびカルボキシル基の一方または双方が脂肪族若しくは芳香族アルコールまたは脂肪族若しくは芳香族カルボン酸でエステル化されて得られるモノエステルまたはジエステルを含む。フェルラ酸およびそのエステルの薬理学的に許容される塩としては本技術分野で通常用いられるもの、例えば塩酸塩、硫酸塩、炭酸塩などの無機塩類であってもよく、マレイン酸塩、フマル酸塩、スルホン酸塩などの有機塩類であってもよい。それらの薬理学的に許容される溶媒和物としては本技術分野で通常用いられるもの、例えば水、アルコール類またはエーテル類との溶媒和物などが挙げられる。フェルラ酸、そのエステル、それらの薬理学的に許容される塩およびそれらの薬理学的に許容される溶媒和物からなる群より選択されるいずれの化合物も用いることができるが、中でもフェルラ酸、その薬理学的に許容される塩またはそれらの薬理学的に許容される溶媒和物が好ましい。フェルラ酸、そのエステル、それらの薬理学的に許容される塩およびそれらの薬理学的に許容される溶媒和物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物は、いずれかの植物または種子から抽出・精製されたものであってもよく、あるいは化学的に合成されたものであってもよい。植物から抽出・精製されたものとしては米ぬか由来のものが好ましく、そのような米ぬか由来のフェルラ酸としては、例えば築野食品工業株式会社のフェルデックス(商標)が挙げられる(特公平7-78032号公報)。化学的な合成方法としては、例えばバニリンとマロン酸の縮合反応による方法が知られている(Journal of American Chemical Society, 74, 5346(1952))。
さらに、本発明の食品組成物は、ホスファチジルコリンを添加剤として含むことが好ましい。ホスファチジルコリンは、グリセロリン脂質の親水部としてコリンがリン酸エステル結合しており、疎水部としてグリセロール骨格に2つの脂肪酸がエステル結合した構造をしている、リン脂質の総称である。天然に存在するホスファチジルコリンは、1つの脂肪酸がパルミチン酸等の飽和脂肪酸であり、他の脂肪酸がオレイン酸やリノール酸等の不飽和脂肪酸である場合が多い。不飽和脂肪酸は生体膜を構成するリン脂質の一成分であり、各種リパーゼによってリン脂質から放出され、各種の生体反応を引き起こすことが知られているが、そのうち幾つかがタンパク質リン酸化酵素Cの活性化を通じてニコチン性アセチルコリン受容体反応を増大し、シナプス前終末からのグルタミン酸放出を増大し、シナプス伝達を長時間促進することが判明している。また、不飽和脂肪酸の一つであるアラキドン酸は学習・記憶の細胞モデルであるシナプス伝達長期増強現象(LTP)の逆行性メッセンジャーとして働くことが判明している。これらのホスファチジルコリンが、認知障害を伴う疾患または状態の予防または治療に有用であることが報告されている(例えば、特許第5769912号)。
また、近年、アルツハイマー病等の患者の認知機能を改善または認知機能の低下の遅延若しくは予防において有用な多成分製剤が報告されている(例えば、特表2015-524477号公報等)。例えば、1種または複数のビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、コエンザイムQ10、ビタミンKおよび葉酸からなる群から選択される1種または複数のビタミンを含む第1の成分、セレン、リチウム、マグネシウムおよびモリブデンからなる群から選択される1種または複数の元素を含む第2の成分、1種または複数のオメガ-3脂肪酸を含む第3の成分、およびトリメチルグリシン、N-アセチルシステイン、S-アデノシルメチオニン、L-トリプトファンおよびグルタチオンからなる群から選択される1種または複数のアミノ酸を含む第4の成分を含む多成分製剤である。これらの製剤は、内在性成長因子低レベル、抗酸化物質低レベル、高炎症、主要ビタミン低レベル、および低シナプス健常構成物質などの各領域の主要欠乏症を有する対象者の神経機能を改善し、特に、高齢者および軽度認知障害(MCIと呼ばれる)の者の認知機能低下に対処しうると報告されている。本発明の食品組成物は、このような多成分製剤に添加することにより、悪夢を良夢に変えて対象者のストレスを軽減し、これによって上記の多成分製剤と相乗的に神経機能を活性化することで、認知症を改善することが期待される。
本発明の組成物を機能性食品またはサプリメントとして用いる場合は、その剤形は特に限定されず、例えばカプセル剤、シロップ剤、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、ドリンク剤、注射剤、輸液、点鼻剤、点眼剤、座薬、貼付剤、噴霧剤などが挙げられる。製剤化においては、薬剤学的に許容されるほかの製剤、例えば、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、酸化防止剤、着色剤、凝集防止剤、吸収促進剤、溶解補助剤、安定化剤などを適宜添加して調製することができる。
(5)動物用医薬組成物、飼料または動物用サプリメント
また、本発明の組成物は、飼料(ペットフードを含む)または動物用医薬品として用いることもできる。ヒトの睡眠研究のために多くの実験動物が使用されており、マウス、ラット、イヌおよびネコのような哺乳動物がヒトと同様の複雑な睡眠のメカニズムを有することが知られている。実際、ナルコレプシーの研究にイヌやマウスが用いられ多く成果が得られている。イヌを含めて動物が夢を見ることはすでに報告されている(K. Louie and M.A. Wilson, Neuron Vol.29, 145-156 (2001))。イヌの睡眠もヒトと同じようにレム睡眠とノンレム睡眠の2つの階層があり、レム睡眠時に夢を見ているらしい。レム睡眠時には、起きているときに経験した出来事を脳が処理しており、イヌが見る夢はボールを追いかけたり、飼い主と散布をするなど日常的な生活に近いものだと考えられている。大きなストレスを受けると悪夢を見る場合もあり、例えば、風呂嫌いのイヌがシャンプーをされた経験や大きな音を怖がるイヌが花火や雷を聞いた経験に基づいて悪夢を見ると考えられる。したがって、本発明の有効成分を動物用医薬組成物、飼料または動物用サプリメントに用いることで動物、特に、イヌやネコなどのペットのストレスを軽減し、悪夢による苦しみを軽減することができる。
本実施形態の飼料または動物用医薬品は、サフランまたはその抽出物を主原料として用いるが、通常の配合飼料に使用される原料を動物の種類、発育ステージ、地域などの飼育環境に応じて適宜配合してもよい。かかる原料としては、例えば穀物類または加工穀物類(とうもろこし、マイロ、大麦、小麦、ライ麦、燕麦、キビ、小麦粉、小麦胚芽粉等)、糟糠類(ふすま、米糠、コーングルテンフィード等)、植物性油粕類(大豆油粕、ごま油粕、綿実油粕、落花生粕、ヒマワリ粕、サフラワー粕等)、動物性原料(脱脂粉乳、魚粉、肉骨粉等)、ミネラル類(炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、食塩、無水ケイ酸等)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6 、ビタミンB12、パントテン酸カルシウム、ニコチン酸アミド、葉酸等)、アミノ酸(グリシン、メチオニン等)、ビール酵母などの酵母類、無機物質の微粉末(結晶性セルロース、タルク、シリカ、白雲母、ゼオライト等)などが挙げられる。
本実施形態の飼料の形態は特に限定されるものではなく、例えば、粉末状、顆粒状、ペースト状、ペレット状、カプセル剤(ハードカプセル,ソフトカプセル)、錠剤等が挙げられる。本発明の飼料の給与対象となる動物は、特に限定されるものではないが、例えば、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ等の家畜類、ニワトリ(ブロイラー、採卵鶏の両方を含む)、七面鳥、合鴨等の家禽類、マウス、ラット、モルモット等の実験動物、イヌ、ネコなどのペットなどが挙げられる。
[製造例1]
サフランのめしべの乾燥粉砕物1kgに50重量%エタノール水溶液を40リットル加え、室温にて攪拌しながら2時間抽出を行った。その後、抽出液をろ過して濾液を回収した。一方、残存した不溶分を再度回収し、同様の抽出操作を行い、濾液を回収した。一回目の濾液と二回目の濾液を合わせて、溶媒を除去し、サフランのめしべの抽出物を得た。以下の実施例では、サフランのめしべの抽出物を12.5mg単位で含むサプリメントを1~数単位で投与した時の事例を示した。
<実施例1>
38歳女性、主婦
小さい頃からよく夢を見るほうだった。ここ2年間くらい、夢の頻度が増え、夢は全て悪夢であった。サフラン50mgを投与したところ、3日目から悪夢は減り始め、1週間で消失するとともに、楽しい夢、幸な夢が出現してきた。この種の良夢はそれまで見たことがなかったという。
<実施例2>
14歳男性、中学二年生
数ヶ月にわたって毎日悪夢に苦しんでいた。そのため眠るのが怖くなり、生活のリズムもこわれ、学校に行けない日が多くなった。そこで、サフラン12.5mgを投与したところ、悪夢はなくなり、楽しい、明るい夢を見るようになった。このことにより、通学も無理なくできるようになった。
<実施例3>
32歳男性、うつ病、会社員
うつ病で治療中であった、2~3週間、とても強い悪夢を見ていた。悪夢の内容は、会社で苦手な上司から怒鳴りつけられるものであり、汗をびっしょりかいて、覚醒することを繰り返していた。そこで、サフラン25mgを3日間、その後50mgにしたところ、悪夢は消失し、昔の楽しかった時の良い経験が夢に現れるようになった。
<実施例4>
52歳男性、教員
入眠困難と中途覚醒、悪夢を主訴として来院した。様々な睡眠薬を用いて入眠、中途覚醒は改善したが、悪夢は悪化した。そこで、サフラン粉末50mgを投与したところ、2日で効果が現れ、悪夢の代わりに楽しい、幸せな夢になった。
<実施例5>
アルコールによる悪夢の症例/32歳男性
アルコール多飲を20代の前半から開始し、アルコール乱用、慢性アルコール中毒に罹患していた。アルコールを止めようとすると悪夢が悪化して、アルコール乱用を止めることができない状態だった。
睡眠薬、抗うつ薬を様々に試すも、重度の悪夢が改善しなかった。サフラン25mgからはじめて、3回目に75mgになった時点で悪夢は消失して、逆に楽しい夢をみるようになった。また、睡眠障害も改善していた。
<実施例6>
睡眠障害に伴う悪夢の症例/55歳男性/会社員
入眠障害および熟眠障害があり、同時に何かに追いつめられる悪夢と会社での辛い経験そのままを夢で反復していた。睡眠薬の使用で、入眠障害は改善したが中途覚醒で及び悪夢については全く効果がなかった。アルコール等の薬物も使用していなかった。サフラン25mgからはじめて、50mgになった時に、悪夢は消失し、逆に希望に満ちた良夢になった。
<実施例7>
中学生の悪夢障害/14歳/女性
新学期になってまもなく不眠と悪夢が頻繁に起きるようになった。そのため、不登校になった。3ヵ月以上つづいたところで精神科を受診した。しかし、中学生に使用可能な睡眠薬はないため、また、両親が西洋医学での治療を望まないことから、治療が著しく困難であった。そこで、サフラン12.5mgからはじめて、2週間後、サフラン25mgを服用したところ、悪夢が消失し、ポジティブな夢になり無事に中学校に登校できるようになった。
(処方例)
サフランまたはその抽出物を用いた処方例を以下に記載するが、本発明は、これらの配合例に限定されるものではない。
[処方例1]ソフトカプセル
(1)サフラン抽出物[製造例1] 12.5mg
(2)フェルラ酸(98%) 7.5mg
(3)ホスファチジルコリン(40%含有) 10.0mg
(4)亜麻仁油 142.0mg
(5)ライスワックス 14.0mg
(6)グリセリン脂肪酸エステル 14.0mg
製法:(1)~(6)を豚ゼラチン皮膜のソフトカプセル(200mg/粒)に充填機で充填した。
[処方例2]錠剤
(1)サフラン抽出物[製造例1] 15.0mg
(2)ステアリン酸マグネシウム 1.5mg
(3)乳糖 60.0mg
(4)二酸化珪素 残部
製法:(1)~(3)を打錠機にて打錠し、直径10mm、重量300mgの錠剤とした。
[処方例3]飲料
(1)サフラン抽出物[製造例1] 5.0(重量%)
(2)エリスリトール 1.0
(3)クエン酸 0.1
(4)ステビア 0.01
(5)精製水 93.89
製法:(1)~(5)を均一に混合した。

Claims (6)

  1. サフランのめしべのエタノール水溶液抽出物を有効成分として含む、健常人又は睡眠障害の患者における悪夢障害の治療用医薬組成物。
  2. うつ病または認知症の治療薬と組み合わせて用いられる請求項1に記載の悪夢障害の治療用医薬組成物。
  3. サフランのめしべのエタノール水溶液抽出物を有効成分として含むことを特徴とする、悪夢障害の改善用食品組成物。
  4. フェルラ酸又はその塩及びホスファチジルコリンをさらに含む請求項に記載の悪夢障害の改善用食品組成物。
  5. 機能性食品またはサプリメントである請求項3または4に記載の悪夢障害の改善用食品組成物。
  6. サフランのめしべのエタノール水溶液抽出物を有効成分として含むことを特徴とする、悪夢に苦しむ動物のストレスを軽減するための動物用医薬組成物、飼料または動物用サプリメント。
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