JP7184843B2 - 光学部材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、光透過性を有する第1の部材と第2の部材とを光透過性樹脂層を介して積層させる光学部材の製造方法に関する。
従来、光透過性カバー部材と画像表示部材など、光透過性を有する第1の部材と第2の部材を光硬化性樹脂組成物で貼り合わせ、光透過性樹脂層で固定する技術が知られている。
例えば、特許文献1、2には、第1の部材上に液状の光硬化性樹脂組成物を塗布し、仮硬化させて仮硬化樹脂層を形成し、仮硬化樹脂層上に画像表示部材を貼り合わせ、本硬化させる技術が開示されている。
特開2013-151151号公報 国際公開第2013/057958号
しかしながら、特許文献1、2に記載の技術では、仮硬化樹脂層の弾性率が高すぎる場合、貼り合わせ時に気泡等が発生し、貼合不良が起こり易い。また、特許文献2のように仮硬化樹脂層の表面を未硬化状態とした場合、貼り合わせ時に未硬化樹脂がはみ出し易く、貼合不良が起こり易い。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、光透過性を有する第1の部材と第2の部材との貼合性を向上させることができる光学部材の製造方法を提供する。
本発明者は、鋭意検討を行った結果、第1の部材又は第2の部材が貼り合わされる面に薄膜が形成されてなる仮硬化樹脂層を形成することにより、仮硬化樹脂層の弾性率を低減させ、貼り合わせ時の未硬化樹脂のはみ出しを抑制し、貼合性が向上することを見出した。
すなわち、本発明は、光透過性を有する第1の部材と第2の部材とを光透過性樹脂層を介して積層させる光学部材の製造方法において、第1の部材又は第2の部材の表面に、第2の部材又は第1の部材が貼り合わされる面に薄膜が形成されてなる光硬化性の仮硬化樹脂層を形成する仮硬化工程と、前記仮硬化樹脂層を介して前記第1の部材と第2の部材とを貼り合わせる貼合工程と、前記仮硬化性樹脂層を本硬化させ、光透過性樹脂層を形成する本硬化工程とを有し、前記仮硬化樹脂層の厚みが、25μm以上350μm以下であり、前記薄膜の厚みが、前記仮硬化樹脂層の厚みの3%以上70%以下であり、前記仮硬化樹脂層の表面の反応率が、80%以上であることを特徴とする。
また、本発明は、光透過性を有する第1の部材と第2の部材とを光透過性樹脂層を介して積層させる光学部材の製造方法において、前記第1の部材又は前記第2の部材の表面に、紫外線吸収剤を含有する光硬化性樹脂層を配置する配置工程と、前記光硬化性樹脂層に対して紫外線を照射し、第2の部材又は第1の部材が貼り合わされる面に薄膜が形成されてなる仮硬化樹脂層を形成する仮硬化工程と、前記仮硬化樹脂層を介して前記第1の部材と第2の部材とを貼り合わせる貼合工程と、前記仮硬化樹脂層を本硬化させ、光透過性樹脂層を形成する本硬化工程とを有し、前記仮硬化工程後の前記仮硬化樹脂層の厚みが、25μm以上350μm以下であり、前記薄膜の厚みが、前記仮硬化樹脂層の厚みの3%以上70%以下であり、前記仮硬化樹脂層の表面の反応率が、80%以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る光硬化性樹脂組成物は、光ラジカル重合性ポリ(メタ)アクリレートと、光ラジカル重合性(メタ)アクリレートと、液状可塑剤又は粘着付与剤からなる柔軟剤と、光重合開始剤と、紫外線吸収剤を含有し、前記紫外線吸収剤の含有量が、0.1wt%以上0.4wt%以下であり、50mW/cm、0.4sの照射条件で仮硬化させ、厚みが25μm以上350μm以下の仮硬化樹脂層を形成したときの表面の薄膜の厚みが、該仮硬化樹脂層の厚みの3%以上70%以下であり、前記仮硬化樹脂層の表面の反応率が、80%以上であることを特徴とする。
本発明によれば、第1の部材又は第2の部材が貼り合わされる面に薄膜が形成され、内部が柔らかい仮硬化樹脂層を形成することにより、仮硬化樹脂層全体の弾性率を貼り合わせ可能な低弾性率に維持しながら、貼り合わせ時のはみ出しを抑制し、貼合性を向上させることができる。
図1は、第1の実施の形態における工程(A)の説明図である。 図2は、第1の実施の形態における工程(A)の説明図である。 図3は、第1の実施の形態における工程(B)の説明図である。 図4は、第1の実施の形態における工程(C)の説明図である。 図5は、第1の実施の形態における工程(C)の説明図である。 図6は、第1の実施の形態における工程(D)の説明図である。 図7は、第1の実施の形態における工程(D)の説明図である。 図8は、第2の実施の形態における工程(AA)の説明図である。 図9は、第2の実施の形態における工程(BB)の説明図である。 図10は、第2の実施の形態における工程(BB)の説明図である。 図11は、第2の実施の形態における工程(CC)の説明図である。 図12は、第2の実施の形態における工程(DD)の説明図である。 図13は、第2の実施の形態における工程(DD)の説明図である。 図14は、仮硬化樹脂層の深さ方向の反応率を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら下記順序にて詳細に説明する。
1.光学部材の製造方法
2.光硬化性樹脂組成物
3.実施例
<1.光学部材の製造方法>
本実施の形態に係る光学部材の製造方法は、光透過性を有する第1の部材と第2の部材とを光透過性樹脂層を介して積層させるものであり、第1の部材又は第2の部材の表面に、第2の部材又は第1の部材が貼り合わされる面に薄膜が形成されてなる光硬化性の仮硬化樹脂層を形成する仮硬化工程と、仮硬化樹脂層を介して第1の部材と第2の部材とを貼り合わせる貼合工程と、仮硬化性樹脂層を本硬化させ、光透過性樹脂層を形成する本硬化工程とを有する。第1の部材又は第2の部材が貼り合わされる面に薄膜が形成され、内部が柔らかい未硬化樹脂からなる仮硬化樹脂層を形成することにより、仮硬化樹脂層全体の弾性率を貼り合わせ可能な低弾性率に維持しながら、貼り合わせ時の未硬化樹脂のはみ出しを抑制し、貼合性を向上させることができる。
本明細書において、「薄膜」とは、仮硬化樹脂層の上面から剥がすことができる状態を示すものとする。また、「未硬化」とは、硬化反応が全く進行していないか、硬化反応率が低く、塗布当初と同程度の流動性を有し、溶剤によって洗い流すことができる状態を示すものとする。
本実施の形態に係る光学部材の製造方法では、仮硬化性樹脂層として、紫外線照射により予め表面の反応率を高く調整し、薄膜が形成されてなるフィルム又はシートを用いることができる。
また、本実施の形態に係る光学部材の製造方法は、第1の部材又は第2の部材の表面に
、光硬化性樹脂層を形成する形成工程を有し、仮硬化工程では、光硬化性樹脂層に対して紫外線を照射し、仮硬化樹脂層を形成することが好ましい。この場合、光硬化樹脂層として、光硬化性樹脂組成物からなるフィルム又はシートを用いることができる。また、仮硬化樹脂層の薄膜は、紫外線照射側の表面に形成され、光硬化樹脂層側から紫外線を照射した場合、仮硬化樹脂層の反応率は、紫外線照射側の表面から深さ方向に向かって漸次的に低くなる。また、光硬化性樹脂層を形成した第1の部材又は第2の部材がガラスなどの透明基材の場合であって、光硬化樹脂層側と透明基材側の両側から紫外線を照射した場合、仮硬化樹脂層の反応率は、透明基材の反対側表面から深さ方向に低くなった後、仮硬化樹脂層の中心付近から透明基材まで高くなる。
また、本実施の形態に係る光学部材の製造方法は、第1の部材又は第2の部材の表面に、液状の光硬化性樹脂組成物を塗布し、光硬化性樹脂層を形成する塗布工程を有し、仮硬化工程では、光硬化性樹脂層に対して紫外線を照射し、仮硬化樹脂層を形成することが好ましい。液状の光硬化性樹脂組成物を塗布し、光硬化性樹脂層を形成することにより、第1の部材又は第2の部材の表面の凹凸を吸収することが可能となる。
以下、具体的に示す第1の実施の形態、及び第2の実施の形態では、第1の部材又は第2の部材の表面に、液状の光硬化性樹脂組成物を塗布し、光硬化性樹脂層を形成することとして説明する。
[第1の実施の形態]
以下、図1~図7を参照して、塗布工程(A)、仮硬化工程(B)、貼合工程(C)及び本硬化工程(D)を有する第1の実施の形態について説明する。ここでは、第1の部材として周縁部に遮光層1が形成された光透過性カバー部材2、第2の部材として画像表示部材6を用いて、光学部材である表示装置10を製造する方法について説明する。
光透過性カバー部材2としては、画像表示部材6に形成された画像が視認可能となるような光透過性があればよく、ガラス、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート等の板状材料やシート状材料が挙げられる。これらの材料には、片面又は両面ハードコート処理、反射防止処理などを施すことができる。光透過性カバー部材2の厚さや弾性などの物性は、使用目的に応じて適宜決定することができる。
遮光層1は、画像のコントラストを挙げるため等に設けられるものであり、黒色等に着色された塗料をスクリーン印刷法などで塗布し、乾燥・硬化させたものである。遮光層1の厚みとしては、通常5~100μmであり、この厚みが段差4に相当する。
画像表示部材6としては、液晶表示パネル、有機EL表示パネル、プラズマ表示パネル、タッチパネル等を挙げることができる。ここで、タッチパネルとは、液晶表示パネルのような表示素子とタッチパッドのような位置入力装置を組み合わせた画像表示・入力パネルを意味する。
[塗布工程(A)]
先ず、塗布工程(A)では、図1に示すように、片面の周縁部に形成された遮光層1を有する光透過性カバー部材2を用意し、図2に示すように、光透過性カバー部材2の表面2aに、液状の光硬化性樹脂組成物を塗布し、光硬化性樹脂層3を形成する。ここで、液状とは、B型粘度計で0.01~100Pa.s(25℃)の粘度を示すものである。
また、塗布工程(A)では、液状の光硬化性樹脂組成物を遮光層1の厚さよりも厚く塗布することが好ましい。具体的には、遮光層1の表面も含め、光透過性カバー部材2の遮
光層形成側表面2aの全面に光硬化性樹脂組成物を遮光層1の厚さの好ましくは1.2~50倍、より好ましくは2~30倍の厚さで塗布する。より具体的な塗布厚みは、25~350μmであることが好ましく、50~300μmであることがより好ましい。なお、光硬化性樹脂組成物3の塗布は、必要な厚みが得られるように複数回行ってもよい。
光硬化性樹脂組成物を遮光層1の厚さよりも厚く塗布することにより、後述する貼合工程(C)において、光透過性カバー部材2と遮光層1との間に厚み方向に段差4がある場合でも、仮硬化樹脂層5の柔らかい内部が段差4を吸収するため、貼合性を向上させることができる。
[仮硬化工程(B)]
次に、硬化工程(B)では、図3に示すように、仮光硬化性樹脂層3に対して紫外線を照射し、光硬化性樹脂層3を仮硬化させ、図4に示すように表面に薄膜が形成されてなる仮硬化樹脂層5を形成する。これにより、仮硬化樹脂層5全体の弾性率を貼り合わせ可能な低弾性率に維持しながら、次の貼合工程(C)におけるはみ出しを抑制し、貼合性を向上させることができる。
また、仮硬化樹脂層5の表面の反応率は60%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。また、仮硬化樹脂層5の反応率が60%未満となる表面からの深度は、30μm以上であることが好ましく、60μm以上であることが好ましい。反応率が60%未満となる深度が小さいほど、薄膜の厚みが小さくなり、内部の未硬化樹脂がはみ出し易くなる傾向にある。また、反応率が60%未満である深度が大きいほど、薄膜の厚みが大きくなり、仮硬化樹脂層5の弾性率が上昇し、貼り合わせ時の追従性が低下する傾向にある。
仮硬化樹脂層5の深さ方向の反応率は、顕微レーザーラマン分光装置を用いて、仮硬化樹脂層5の上面から励起レーザーを入射し、試料ステージを上下移動させることによりラマン散乱光をコンフォーカル(共焦点)に取り込み、仮硬化樹脂層5の上面から所定深さのラマンスペクトルを測定することにより算出することができる。具体的には、ラマンスペクトルにおける2700cm-1付近に観察される2D(G’)バンドピーク高さに対する、(メタ)アクリル基のラマンスペクトルにおける1645cm-1付近に観察されるC=Cピーク高さのピーク高さ比を用いることにより反応率を算出することができる。
仮硬化樹脂層5の薄膜の厚みは、仮硬化樹脂層5の厚みの3%以上70%以下であることが好ましく、10%以上40%以下であることがより好ましい。また、具体的な薄膜の厚みは、5μm以上100μm以下であることが好ましく、20μm以上80μm以下であることがより好ましい。薄膜の厚みが小さすぎると内部の未硬化樹脂がはみ出し易くなる傾向にあり、薄膜の厚みが大きすぎると低弾性率を維持するのが困難となり、貼り合わせ時の追従性が低下する傾向にある。
表面に薄膜が形成されてなる仮硬化樹脂層5を形成する方法としては、光硬化性樹脂組成物に紫外線吸収剤を添加する方法、光硬化性樹脂層に短波長の紫外線を照射して表面のみ硬化させる方法、光硬化性樹脂組成物に光重合開始剤を過剰に添加する方法などが挙げられる。
[貼合工程(C)]
次に、貼合工程(C)では、図4に示すように、仮硬化樹脂層5を天地逆転させ、図5に示すように、画像表示部材6に、光透過性カバー部材2を仮硬化樹脂層5側から貼り合わせる。仮硬化樹脂層5は、表面に薄膜が形成されているため、天地逆転した際の未硬化樹脂の流れ落ちを防ぐことができる。また、図1~4に示すように、仮硬化樹脂層5上面
の周縁部には、遮光層1及び表面張力による微小な凹凸5aが生じることがあるが、仮硬化樹脂層5の内部が液状に近い状態であるため、仮硬化樹脂層5を押し込むことができる。また、仮硬化樹脂層5の押し込みにより仮硬化樹脂層5表面の薄膜が画像表示部材6表面に追従するため、気泡の発生を抑制するとともに微小な凹凸5aを平坦化させることができる。貼り合わせは、公知の圧着装置を用いて、10℃~80℃で加圧することにより行うことができる。
[本硬化工程(D)]
次に、本硬化工程(D)では、図6に示すように、画像表示部材6と光透過性カバー部材2との間に挟持されている仮硬化樹脂層5に対して紫外線を照射し、仮硬化性樹脂層5を本硬化させる。さらに必要に応じて、光透過性カバー部材2の遮光層と画像表示部材6との間の仮硬化樹脂層5に紫外線を照射し、仮硬化樹脂層5を本硬化させてもよい。これにより、図7に示すように、光透過性カバー部材2と画像表示部材6とを光透過性樹脂層7を介して積層させた表示装置10を得ることができる。
また、本硬化工程(D)において、光透過性樹脂層7の反応率は、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。光透過性樹脂層7を十分に硬化させることにより、光透過性カバー部材2と画像表示部材6との接着力を向上させることができる。なお、光透過性樹脂層7の反応率も、仮硬化樹脂層5と同様、顕微レーザーラマン分光装置を用いて測定することができる。また、光透過性硬化樹脂層7の光透過性のレベルは、画像表示部材6に形成された画像が視認可能となるような光透過性であればよい。
[第2の実施の形態]
以下、図8~図13を参照して、塗布工程(AA)、仮硬化工程(BB)、貼合工程(CC)及び本硬化工程(DD)を有する第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、光透過性カバー部材2の遮光層1側形成表面に光硬化性樹脂組成物3を塗布する例を説明したが、第2の実施の形態では、画像表示部材6表面に光硬化性樹脂組成物3を塗布する例について説明する。なお、図1~図7及び図8~図13において、同じ符号は同一の構成要素を表すため、ここでは説明を省略する。
[塗布工程(AA)]
先ず、塗布工程(AA)では、図8に示すように、画像表示部材6の表面に液状の光硬化性樹脂組成物3を塗布し、光硬化性樹脂層3を形成する。塗布工程(AA)では、第1の実施の形態と同様、液状の光硬化性樹脂組成物を光透過性カバー部材2の遮光層1の厚さよりも厚く塗布することが好ましい。具体的には、画像表示部材6の全面に光硬化性樹脂組成物を遮光層1の厚さの好ましくは1.2~50倍、より好ましくは2~30倍の厚さで塗布する。より具体的な塗布厚みは、25~350μmであることが好ましく、50~300μmであることがより好ましい。なお、光硬化性樹脂組成物3の塗布は、必要な厚みが得られるように複数回行ってもよい。
光硬化性樹脂組成物を遮光層1の厚さよりも厚く塗布することにより、後述する貼合工程(CC)において、光透過性カバー部材2と遮光層1との間に厚み方向に段差4がある場合でも、仮硬化樹脂層4表面の薄膜が段差4に追従するため、貼合性を向上させることができる。
[仮硬化工程(BB)]
次に、仮硬化工程(BB)では、図9に示すように、光硬化性樹脂層3に対して紫外線を照射し、光硬化性樹脂層3を仮硬化させ、図10に示すように表面に薄膜が形成されてなる仮硬化樹脂層5を形成する。これにより、仮硬化樹脂層5の弾性率を低減させ、次の
貼合工程(CC)におけるはみ出しを抑制し、貼合性を向上させることができる。
また、第1の実施形態と同様、仮硬化樹脂層5の表面の反応率は60%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。また、仮硬化樹脂層5の反応率が60%未満となる表面からの深度は、30μm以上であることが好ましく、60μm以上であることが好ましい。反応率が60%未満となる深度が小さいほど、薄膜の厚みが小さくなり、内部の未硬化樹脂がはみ出し易くなる傾向にある。また、反応率が60%未満である深度が大きいほど、薄膜の厚みが大きくなり、仮硬化樹脂層5の弾性率が上昇し、貼り合わせ時の追従性が低下する傾向にある。
また、第1の実施形態と同様、仮硬化樹脂層5の薄膜の厚みは、仮硬化樹脂層5の厚みの3%以上70%以下であることが好ましく、10%以上40%以下であることがより好ましい。また、具体的な薄膜の厚みは、5μm以上100μm以下であることが好ましく、20μm以上80μm以下であることがより好ましい。薄膜の厚みが小さすぎると内部の未硬化樹脂がはみ出し易くなる傾向にあり、薄膜の厚みが大きすぎると低弾性率を維持するのが困難となり、貼り合わせ時の追従性が低下する傾向にある。
[貼合工程(CC)]
次に、貼合工程(CC)では、図11に示すように、画像表示部材6上の仮硬化樹脂層5に、光透過性カバー部材2を貼り合わせる。図8~10に示すように、仮硬化樹脂層5上面の周縁部には、表面張力による微小な凹凸5bが生じることがあるが、仮硬化樹脂層5の内部が液状に近い状態であるため、仮硬化樹脂層5を押し込むことができる。また、仮硬化樹脂層5の押し込みにより仮硬化樹脂層5表面の薄膜が光透過性カバー部材2表面に追従するため、気泡の発生を抑制するとともに微小な凹凸5bを平坦化させることができる。また、光透過性カバー部材2と遮光層1との間に厚み方向に段差4がある場合でも、仮硬化樹脂層5表面の薄膜が段差4に追従するため、気泡の発生を抑制し、貼合性を向上させることができる。貼り合わせは、公知の圧着装置を用いて、10℃~80℃で加圧することにより行うことができる。
[本硬化工程(DD)]
次に、本硬化工程(DD)では、第1の実施形態と同様、図12に示すように、画像表示部材6と光透過性カバー部材2との間に挟持されている仮硬化樹脂層5に対して紫外線を照射し、仮硬化性樹脂層5を本硬化させる。さらに必要に応じて、光透過性カバー部材2の遮光層と画像表示部材6との間の仮硬化樹脂層5に紫外線を照射し、仮硬化樹脂層5を本硬化させてもよい。これにより、図13に示すように、光透過性カバー部材2と画像表示部材6とを光透過性樹脂層7を介して積層させた表示装置10を得ることができる。
<2.光硬化性樹脂組成物>
次に、前述した光学部材の製造方法で用いられる紫外線吸収剤を含有する光硬化性樹脂組成物について説明する。本実施の形態に係る光硬化性樹脂組成物は、光ラジカル重合性ポリ(メタ)アクリレート(成分(a))と、光ラジカル重合性(メタ)アクリレート(成分(b))と、液状可塑剤(成分(c))、又は粘着付与剤(成分(d))からなる柔軟剤と、光重合開始剤(成分(e))と、紫外線吸収剤(成分(f))を含有する。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリル酸エステル(アクリレート)とメタクリル酸エステル(メタクリレート)とを包含する意味である。
[成分(a)]
光ラジカル重合性ポリ(メタ)アクリレート(成分(a))の好ましい具体例としては、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリブタジエン等を骨格に持つ(メタ)アクリレート系オリゴマーを挙げることができる。ポリウレタン骨格を持つ(メタ)アクリル系オリゴ
マーの好ましい具体例としては、脂肪族ウレタンアクリレート(EBECRYL230(分子量5000)、ダイセル・サイテック社;UA-1、ライトケミカル社)等を挙げることができる。また、ポリイソプレン骨格の(メタ)アクリレートオリゴマーの好ましい具体例としては、ポリイソプレン重合体の無水マレイン酸付加物と2-ヒドロキシエチルメタクリレートとのエステル化物(UC102(ポリスチレン換算分子量17000)、(株)クラレ;UC203(ポリスチレン換算分子量35000)、(株)クラレ;UC-1(分子量約25000)、(株)クラレ)等を挙げることができる。
[成分(b)]
光ラジカル重合性(メタ)アクリレート(成分(b))の好ましい具体例としては、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
[成分(c)]
液状可塑成分(成分(c))は、紫外線照射によりそれ自身は光硬化をせず、光硬化後の硬化樹脂層あるいは仮硬化樹脂層に柔軟性を与え、また硬化樹脂層間あるいは仮硬化樹脂層の硬化収縮率を低減させるものである。このような液状可塑成分としては、液状のポリブタジエン系可塑剤、ポリイソプレン系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤及びアジピン酸エステル系可塑剤からなる群から選択される少なくも一種を挙げることができる。
[成分(d)]
粘着付与剤(タッキファイア)(成分(d))は、成分(c)と同様、光硬化後の硬化樹脂層あるいは仮硬化樹脂層に柔軟性を与えるとともに、光硬化性樹脂組成物から形成された硬化樹脂層又は仮硬化樹脂層の初期接着強度(いわゆるタック性)を向上させる。粘着付与剤としては、例えば、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水素添加テルペン樹脂等のテルペン系樹脂、天然ロジン、重合ロジン、ロジンエステル、水素添加ロジン等のロジン樹脂、ポリブタジエン、ポリイソプレン等の石油樹脂などを使用することができる。柔軟剤としては、成分(c)又は成分(d)の少なくともいずれか一方が含まれていればよい。
[成分(e)]
光重合開始剤(成分(e))としては、例えば、1-ヒドロキシ-シクロへキシルフェニルケトン(イルガキュア184、BASFジャパン(株))、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2一ヒドロキシ-2-メチル-プロピロニル)ベンジル]フェニル}-2-メチル-1-プロパン-1-オン(イルガキュア127、BASFジャパン(株))、ベンゾフェノン、アセトフェノン等を挙げることができる。
光重合開始剤の添加量は、少なすぎると紫外線照射時に硬化不足となり、多すぎると開裂によるアウトガスが増え発泡不具合の傾向があるので、光ラジカル重合性ポリ(メタ)アクリレート100質量部に対し、好ましくは0.1~10質量部、より好ましくは0.2~5質量部である。
[成分(f)]
紫外線吸収剤(成分(f))としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤等が挙げられ、これらの2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を用いることが好ましい。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の市販品としては、例えば、2-(2-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾールとしてBASFジャパン(株)製の「TINUV
IN PS」が挙げられる。
紫外線吸収剤の含有量は、少なすぎると仮硬化樹脂層の全体が硬化してしまい、多すぎると仮硬化樹脂層の表面硬化が不十分となる傾向にあるので、光硬化性樹脂組成物全体に対し、0.01wt%以上1.0wt%以下であることが好ましく、0.1wt%以上0.4wt%以下であることがより好ましい。
なお、光硬化性樹脂組成物には、上述した成分(a)~成分(f)に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で種々の添加剤を配合することができる。例えば、硬化樹脂の分子量の調整のために連鎖移動剤、例えば、2-メルカプトエタノール、ラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、チオグリコール酸2-エチルヘキシル、2,3-ジメチルカプト-1-プロパノール、α-メチルスチレンダイマー等を配合することができる。その他にも、必要に応じて、シランカップリング剤等の接着改善剤、酸化防止剤等の一般的な添加剤を含有することができる。このような光硬化性樹脂組成物は、上述した成分(a)~成分(f)と、必要に応じて添加される各種添加剤とを、公知の混合手法に従って均一に混合することにより調製することができる。
<4.実施例>
本実施例では、光透過性を有する第1の部材上に光硬化性樹脂組成物を塗布して光硬化性樹脂を形成し、光硬化性樹脂層を仮硬化させて仮硬化樹脂層を形成し、仮硬化樹脂層の表面からの深さ方向の反応率を測定した。そして、仮硬化樹脂層を介して第1の部材と第2の部材とを貼り合わせ、貼合性を評価した。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
仮硬化樹脂層の反応率の測定、及び貼合性の評価は、次のように行った。
[仮硬化樹脂層の反応率の測定]
顕微レーザーラマン分光装置を用いて、仮硬化樹脂層の上面から励起レーザーを入射し、試料ステージを上下移動させることによりラマン散乱光をコンフォーカル(共焦点)に取り込み、仮硬化樹脂層の上面から所定深さのラマンスペクトルを測定した。
反応率は、ラマンスペクトルにおける2700cm-1付近に観察される2D(G’)バンドピーク高さに対する、(メタ)アクリル基のラマンスペクトルにおける1645cm-1付近に観察されるC=Cピーク高さのピーク高さ比より算出した。
先ず、試料の光硬化性樹脂組成物をガラス板に塗布し、厚みが150μmの光硬化性樹脂層を形成し、光硬化性樹脂層の上面から深さ30μmの位置のピーク高さ比を反応率0%とみなした。また、光硬化性樹脂層を積算光量10000mJ/cmで完全硬化させ、光透過性樹脂層を形成し、光透過性樹脂層の上面から深さ30μmの位置のピーク高さ比を反応率100%とみなした。以上の関係より、ピーク高さ比に対する反応率を示す検量線を作成した。
そして、試料の光硬化性樹脂組成物を塗布し、厚みが150μmの光硬化性樹脂層を形成し、光硬化性樹脂層を50mW/cm、0.4sの照射条件で仮硬化させ、仮硬化樹脂層を形成し、仮硬化樹脂層の上面から所定深さ位置のピーク高さ比を検量線に代入して反応率を算出した。
[貼合性の評価]
貼合性の評価は、仮硬化樹脂層を介して第1の部材と第2の部材とを貼り合わせ、その
状態を観察し、仮硬化樹脂層に気泡が発生せず、仮硬化樹脂層の当初の形状からの濡れ広がりが3%未満の場合を「A」と評価し、仮硬化樹脂層に気泡が発生した場合を「B」と評価した。また、仮硬化樹脂層に気泡が発生せず、仮硬化樹脂層の当初の形状からの濡れ広がりが3%以上10%以下の場合を「A’」と評価した。
<実施例1>
表1に示すように、ウレタンオリゴマー43.0質量部、(メタ)アクリレートモノマー58.0質量部、液状可塑剤69.0質量部、粘着付与剤25.0質量部、光重合開始剤2.0質量部、及び紫外線吸収剤0.2質量部を配合し、紫外線吸収剤の含有率が0.1%の液状の光硬化性樹脂組成物を調製した。
液状の光硬化性樹脂組成物を45mm×85mmのガラス板上に150μmの厚みで塗布し、光硬化性樹脂層を形成した。光硬化性樹脂層側から紫外線を50mW/cm、0.4sの条件で照射して光硬化性樹脂層を仮硬化させ、表面に薄膜が形成されてなる仮硬化樹脂層を形成した。そして、仮硬化樹脂層に対して45mm×85mmのガラス板を真空貼合した。真空貼合後の貼合性の評価はAであった。
<実施例2>
表1に示すように、紫外線吸収剤0.4質量部を配合し、紫外線吸収剤の含有率が0.2%の液状の光硬化性樹脂組成物を調製した以外は、実施例1と同様に仮硬化樹脂層を形成した。仮硬化樹脂層は、表面に薄膜が形成されていた。図14に、仮硬化樹脂層の深さ方向の反応率を示す。図14に示すように、表面の反応率は約85%であり、反応率が60%未満となる表面からの深度は、80μm以上であった。また、仮硬化樹脂層の表面から薄膜を剥がし、その厚みを測定した結果、約60μmであった。この仮硬化樹脂層に対してガラス板を真空貼合した。真空貼合後の貼合性の評価はAであった。
<実施例3>
表1に示すように、紫外線吸収剤0.6質量部を配合し、紫外線吸収剤の含有率が0.3%の液状の光硬化性樹脂組成物を調製した以外は、実施例1と同様に仮硬化樹脂層を形成した。仮硬化樹脂層は、表面に薄膜が形成されていた。この仮硬化樹脂層に対してガラス板を真空貼合した。真空貼合後の貼合性の評価はAであった。
<実施例4>
表1に示すように、紫外線吸収剤0.8質量部を配合し、紫外線吸収剤の含有率が0.4%の液状の光硬化性樹脂組成物を調製した以外は、実施例1と同様に仮硬化樹脂層を形成した。仮硬化樹脂層は、表面に薄膜が形成されていた。また、図14に示すように、表面の反応率は約75%であり、反応率が60%未満となる表面からの深度は、約50μmであった。また、仮硬化樹脂層の表面から薄膜を剥がし、その厚みを測定した結果、約20μmであった。この仮硬化樹脂層に対してガラス板を真空貼合した。真空貼合後の貼合性の評価はA’であった。
<比較例1>
表1に示すように、紫外線吸収剤を配合しない液状の光硬化性樹脂組成物を調製した以外は、実施例1と同様に仮硬化樹脂層を形成した。仮硬化樹脂層は、全体が硬化していた。また、図14に示すように、表面の反応率は90%以上であり、表面から80μmの深さに亘って反応率が80%以上であった。この仮硬化樹脂層に対してガラス板を真空貼合した。真空貼合後、仮硬化樹脂層に気泡が発生し、貼合性の評価はBであった。
Figure 0007184843000001

ウレタンオリゴマー:脂肪族ウレタンアクリレート(EBECRYL230(分子量5000)、ダイセル・オルネクス(株))
(メタ)アクリレートモノマー:2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート
液状可塑剤:ポリブタジエン系可塑剤
粘着付与剤:テルペン樹脂
光重合開始剤:1-ヒドロキシ-シクロへキシルフェニルケトン(イルガキュア184、BASFジャパン(株))
紫外線吸収剤:2-(2-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール(TINUVINPS、BASFジャパン(株))
比較例1のように、紫外線吸収剤を配合しなかった場合、仮硬化樹脂層の表面から80μmの深さに亘って反応率が80%以上であり、仮硬化樹脂層の全体が硬化しているため、貼り合わせ時に気泡が発生した。また、光硬化性樹脂組成物の硬化の酸素阻害により、仮硬化樹脂層の表面の反応率が、表面から25μmの深さの反応率よりも低かった。
一方、実施例1~4のように、紫外線吸収剤を適量添加した場合、表面に薄膜が形成されてなる仮硬化樹脂層を形成することができ、貼合性を向上させることができた。また、実施例2のように、表面の反応率が約85%であり、反応率が60%未満となる表面からの深度が、80μm以上であることにより、厚さが約60μmの薄膜が形成され、ガラス板表面への追従性が向上し、優れた貼合性が得られることが分かった。
また、実施例4のように、表面の反応率が約75%であり、反応率が60%未満となる表面からの深度が、約50μmであることにより、厚さが約20μmの薄膜が形成され、濡れ広がりが少しあったものの、ガラス板表面への追従性が向上し、優れた貼合性が得られることが分かった。
1 遮光層、2 光透過性カバー部材、3 光硬化性樹脂層、4 段差、5 仮硬化樹脂層、6 画像表示部材、7 光透過性樹脂層

Claims (19)

  1. 光透過性を有する第1の部材と第2の部材とを光透過性樹脂層を介して積層させる光学部材の製造方法において、
    第1の部材又は第2の部材の表面に、第2の部材又は第1の部材が貼り合わされる面に薄膜が形成されてなる光硬化性の仮硬化樹脂層を形成する仮硬化工程と、
    前記仮硬化樹脂層を介して前記第1の部材と第2の部材とを貼り合わせる貼合工程と、
    前記仮硬化樹脂層を本硬化させ、光透過性樹脂層を形成する本硬化工程とを有し、
    前記仮硬化樹脂層の厚みが、25μm以上350μm以下であり、前記薄膜の厚みが、前記仮硬化樹脂層の厚みの3%以上70%以下であり、前記仮硬化樹脂層の表面の反応率が、80%以上である光学部材の製造方法。
  2. 第1の部材又は第2の部材の表面に、光硬化性樹脂層を形成する形成工程を有し、
    前記仮硬化工程では、前記光硬化性樹脂層に対して紫外線を照射し、前記仮硬化樹脂層を形成する請求項1記載の光学部材の製造方法。
  3. 第1の部材又は第2の部材の表面に、液状の光硬化性樹脂組成物を塗布し、光硬化性樹脂層を形成する塗布工程を有し、
    前記仮硬化工程では、前記光硬化性樹脂層に対して紫外線を照射し、前記仮硬化樹脂層を形成する請求項1記載の光学部材の製造方法。
  4. 前記第1の部材が、周縁部に遮光層が形成された光透過性カバー部材であり、
    前記塗布工程では、前記光硬化性樹脂組成物を前記遮光層の厚さより厚く塗布する請求項3記載の光学部材の製造方法。
  5. 前記仮硬化樹脂層の薄膜の厚みが、該仮硬化樹脂層の厚みの10%以上40%以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法。
  6. 前記薄膜の厚みが、5μm以上100μm以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法。
  7. 前記仮硬化樹脂層の薄膜の厚みが、20μm以上80μm以下である請求項1乃至5のいずれか1項に記載載の光学部材の製造方法。
  8. 前記光硬化性樹脂組成物が、紫外線吸収剤を含有する請求項3又は4記載の光学部材の製造方法。
  9. 前記仮硬化工程において、短波長の紫外線を照射する請求項2又は3記載の光学部材の製造方法。
  10. 前記仮硬化樹脂層が、紫外線照射により予め片面の反応率を高く調整し、薄膜が形成されてなるフィルム又はシートである請求項1記載の光学部材の製造方法。
  11. 光透過性を有する第1の部材と第2の部材とを光透過性樹脂層を介して積層させる光学部材の製造方法において、
    前記第1の部材又は前記第2の部材の表面に、紫外線吸収剤を含有する光硬化性樹脂層を配置する配置工程と、
    前記光硬化性樹脂層に対して紫外線を照射し、第2の部材又は第1の部材が貼り合わされる面に薄膜が形成されてなる仮硬化樹脂層を形成する仮硬化工程と、
    前記仮硬化樹脂層を介して前記第1の部材と第2の部材とを貼り合わせる貼合工程と、
    前記仮硬化樹脂層を本硬化させ、光透過性樹脂層を形成する本硬化工程とを有し、
    前記仮硬化工程後の前記仮硬化樹脂層の厚みが、25μm以上350μm以下であり、前記薄膜の厚みが、前記仮硬化樹脂層の厚みの3%以上70%以下であり、前記仮硬化樹脂層の表面の反応率が、80%以上である光学部材の製造方法。
  12. 前記仮硬化樹脂層の表面の反応率が60%以上であり、
    前記仮硬化樹脂層の反応率が60%未満となる表面からの深度が、30μm以上である請求項11記載の光学部材の製造方法。
  13. 前記仮硬化樹脂層の表面の反応率が60%以上であり、
    前記仮硬化樹脂層の反応率が60%未満となる表面からの深度が、60μm以上である請求項11記載の光学部材の製造方法。
  14. 前記薄膜の厚みが、5μm以上100μm以下である請求項11乃至13のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法。
  15. 前記第1の部材が、周縁部に遮光層が形成された光透過性カバー部材であり、
    前記光硬化性樹脂層の厚みが、前記遮光層の厚さより大きい請求項11乃至14のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法。
  16. 前記光硬化性樹脂層が、光ラジカル重合性ポリ(メタ)アクリレートと、光ラジカル重合性(メタ)アクリレートと、液状可塑剤又は粘着付与剤からなる柔軟剤と、光重合開始剤とをさらに含有し、
    前記紫外線吸収剤の含有量が、0.1wt%以上0.4wt%以下である請求項11乃至15のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法。
  17. 前記紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤からなる群から選択される1種以上である請求項11乃至16のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法。
  18. 光ラジカル重合性ポリ(メタ)アクリレートと、光ラジカル重合性(メタ)アクリレートと、液状可塑剤又は粘着付与剤からなる柔軟剤と、光重合開始剤と、紫外線吸収剤を含有し、
    前記紫外線吸収剤の含有量が、0.1wt%以上0.4wt%以下であり、
    50mW/cm、0.4sの照射条件で仮硬化させ、厚みが25μm以上350μm以下の仮硬化樹脂層を形成したときの表面の薄膜の厚みが、該仮硬化樹脂層の厚みの3%以上70%以下であり、前記仮硬化樹脂層の表面の反応率が、80%以上である光硬化性樹脂組成物。
  19. 前記紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤からなる群から選択される1種以上である請求項18記載の光硬化性樹脂組成物。
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