JP7184396B1 - カッターユニット - Google Patents

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Abstract

Figure 0007184396000001
【課題】 構造がシンプルで刃合せ調整が容易なギロチン式切断機構を使用する場合でも、高速切断可能なカッターユニットを提供する。
【解決手段】 小袋が連続する連続包装体40を切断するカッターユニット1において、上刃10を備える上刃ユニット2及び下刃18を備える下刃ユニット3と、上刃ユニット2と下刃ユニット3を前後動作自在に連結するすべり対偶であり上刃10及び下刃18の刃先の間隔を変化可能に支持する中間部材21と、上刃ユニット2と下刃ユニット3を移動させる上刃クランクユニット27と下刃クランクユニット33からなる駆動部と、を有するカッターユニット1。
【選択図】図1

Description

本発明は、即席麺や食品の袋詰め工程において、即席麺や食品の上に粉末又は液体スープ、乾燥野菜等のカヤク、薬味や調味油又は鮮度保持剤や乾燥材等を各小袋に収容した連続包装体を小袋に切断するカッターユニットに関する。
従来、小袋投入装置は、小袋(「パウチ」とも称する)が連続する連続包装体(「連包パウチ」や「連包小袋」とも称する)をカッターユニットによって各個の小袋に切断し、袋や容器等の投入対象物内に小袋を投入する。カッターユニットには、ギロチン式カッターユニットや回転式カッターユニット等各種のものがある。
〔従来のギロチン式カッターユニット〕
ギロチン式カッターユニットには、下記の構造や機能を有している特許文献1(その図17~23参照)に開示のものがある。
従来のギロチン式カッターユニットにおいては、1サイクル毎に上刃と下刃との相対的な往復動作が停止するスライダ・クランク機構を左右対称に配置し、2枚のカッター刃(上刃/下刃)の刃裏面を密着させた状態で刃先を対抗して前後動作させる。
上刃と下刃の刃先が開き状態にあるとき、連続包装体の縦シールを挟持したニップロールが、切断分離すべき小袋の横シール部をピッチ検出にて求めた搬送量でカット位置に送り込んだ後、搬送が停止する。
連続包装体の搬送が停止すると、スライダ・クランク機構が作動し2枚のカッター刃は開状態からそれぞれ前進し間隔を狭め、横シール部分を切断後再び開き状態となり停止する。
カッターユニットの前後動作と連包パウチの送り動作は、同じ高さ位置で水平動作(カッターの開閉動作)と垂直動作(連続包装体の搬送)しなければならないため、刃先と連続包装体がお互いに干渉しないようにそれぞれ交互に間欠運動する。
〔従来の回転式カッターユニット〕
回転式カッターユニットには、下記の構造や機能を有している特許文献2(その図2、図3参照)に開示のものがある。
従来の回転式カッターユニットにおいては、連続包装体の搬送通路上において相対的な回転を行う左右一対の回転カッターの間に連続包装体を挿通することにより、各カッターの周面に設けたカッター切刃とカッター受刃が、包装品の連続包装体を横シール部で切断するように構成される。
連続包装体の搬送と回転カッターの回転は、停止することなく連続運転し、横シール切断時はカッター刃の周速と連続包装体の搬送速度がほぼ同期する。
カッター切刃とカッター受刃は全幅に渡り隙間なく接触し、その接触圧は均一にする必要があるため、片側もしくは両側の刃を取り付けたとき、カッター刃の全幅においてその外接円が等しくなるように調整する機構が必要である。
従来のカッターユニットでは、以下の課題がある。
[a] カッター刃の水平運動と連続包装体の垂直方向搬送は、横シール切断時に干渉するため、水平運動と垂直方向の搬送を交互に動作させる間欠運転になり、動作の起動/停止時に大きな加速度が発生する。
すなわち、カッター刃が水平運動するギロチン式カッターで小袋の横シールを切断する場合、連続包装体の垂直方向の搬送はカッターユニットの水平運動と干渉する。このため、ニップロールが連続包装体を搬送開始してから、小袋の横シール部がカット位置に搬送完了されるまでカッター刃の水平運動は一時停止しており、連続包装体の搬送完了後にカッターが水平運動して連続包装体の横シール部を切断する。その後再び、連続包装体の搬送が開始される。
したがって、連続包装体の垂直方向の搬送と、カッター刃の水平運動が交互に動作する間欠運転になる。
例えば250(個/min)のカット能力で運転するとき、連続包装体の搬送とカッター刃の水平運動とを同時にすることができれば、共に駆動時間0.24(sec)運転できるが、交互に動作する間欠運転にする場合、それぞれの駆動時間は0.12(sec)になる(なお、sec:秒、min:分であり、mm/sec2:加速度である。以下同じ)。
このため、間欠駆動する連続包装体の搬送とカッター刃の水平運動は、全駆動時間の半分で動作することになり、それぞれの運動速度が高速化することで、動作の起動/停止時に、大きな加速度が発生し、連続包装体や運動機構に衝撃的な慣性力が作用する。
[b] 間欠搬送の起動・停止時の衝撃は連続包装体にバタツキやオーバーランを発生させるため、高速化に限界がある。
例えば250(個/min)のカット能力で運転するとき、サイクル時間は0.24(sec)であるが、連続包装体の搬送とカッター刃の前後動作を交互に行う場合、連続包装体の搬送時間とカッター刃の前後動作の動作時間は0.12(sec)になる。
動作時間0.12(sec)を台形波で間欠駆動する際、加速時間と減速時間を動作時間の25%(0.03(sec))としたとき、連続包装体の搬送についての問題を具体的に示す。
小袋投入装置に適用する標準的な小袋ピッチ70(mm)の場合、加減速時間0.03(sec)を考慮すると、最大搬送速度は778(mm/sec)(46.7m/min)となり、起動停止時の加速度は25926(mm/sec2)(2.65G)になる(G:重力加速度:9800(mm/sec2))。
一般的に物体を搬送する際、その加速度が1G(9800(mm/sec2))を超えると、加減速時の衝撃が動作を不安定にする可能性が大きくなる。
ところで、連続包装体は、小袋投入装置の上部にあるガイドロールにて折り返され上から下向きに垂直方向に搬送される。
ガイドロールに巻付いた小袋が、間欠搬送の起動時の加速度2.65Gの慣性力によりガイドロール表面から離れると、ガイドロール出口側で本来鉛直下方に搬送されるべき連続包装体が、厚み方向に一旦膨らんだ後、元の鉛直下方向のラインに戻ろうとして、搬送バタツキが発生する。
また、停止時の加速度-2.65Gは、ガイドロールからカット位置まで下向きに搬送される連続包装体の質量に作用し、「2.65×質量」なる衝撃的な慣性力が下向きの張力に加算される。搬送張力に慣性力を加算した下向きの引張力によるトルクが、ガイドロールのブレーキトルクより大きくなると、連続包装体の搬送が停止されても、ガイドロールの回転が止まらず、連続包装体を過量に送り込む(オーバーラン)現象が発生する。
起動時の2.65Gの衝撃により発生する搬送バタツキはピッチ測定精度を低下させ、ピッチ測定結果に基づく連続包装体の搬送量にばらつきが生じる。この結果、連続包装体が停止した際、その横シール位置が正規のカット位置に対してズレてしまい、正しい位置を切断できないトラブルにつながる。
停止時の2.65Gの衝撃により発生する連続包装体の搬送オーバーランと同時に搬送量のバラツキがあると、横シールがカット位置を通過してしまうことで、中身部が切断され「胴切れ」という重大なトラブルを発生させる。
さらに、最大搬送速度が400(mm/sec)を超える高速度で連続包装体を搬送すると、乾燥野菜等の硬い突起のある中身を格納した連続包装体がガイドロールを乗り越える際に、内容物の突起が包材に押付けられてピンホールを発生させ、中身が壊れる等の問題が顕在化する。
間欠搬送にて切断投入能力を高速化する場合、連続包装体の搬送速度の高速化と停止時の加速度による衝撃が大きくなるため、現状のギロチン式カットは200~220(個/min)を超える高速カットができない。
[c] 連続包装体を搬送停止中に切断するため、カットが高速化するほど落下する小袋にタイミングの遅れが発生する。
連続包装体の搬送を停止して切断するため、切断後の小袋は下向き速度「0」からの自由落下になる。切断分離される連続包装体の先頭小袋は、その先端がシュート角度45~60°のシュートのすべり面に接触させて投入することが一般的である。このため、切断された瞬間シュート面の摩擦力により落下にもたつきがある。
例えば、シュート角度θ、表面の摩擦係数μ、すべり距離Sとした時、初速Voにて滑り落ちるときの時間tと距離Sは下記の関係式であらわされる。
S=VVVo×t+g×(sinθ-μ×cosθ)×t2/2
ただし、gは重力加速度(9800(mm/sec2))
Vo=0、θ=45°、μ=0~0.5、S=100(mm)にて上記の式を計算すると、小袋の滑り落ち時間は以下のようになる。
ただし、( )内は、連続包装体の搬送とカッターの水平運動を同期させ、カット時の刃先下降時間を189.8(mm/sec)(切断後の落下の初速)とした場合の滑り落ち時間を表す。
μ=0 t=0.170sec (0.139sec)
μ=0.1 t=0.179sec (0.151sec)
μ=0.2 t=0.190sec (0.159sec)
μ=0.3 t=0.203sec (0.168sec)
μ=0.4 t=0.219sec (0.178sec)
μ=0.5 t=0.240sec (0.192sec)
上記の計算で、μ=0.5になると小袋の滑り落ち時間は、250(個/min)で小袋を切断するサイクルタイムと同じ0.24secとなる。
μ=0.5において小袋長さが100(mm)の場合、次にカットすべき先頭小袋がカット位置に搬送完了したときに、前回カットされた小袋の終端(カット側のエッジ)はちょうど100(mm)滑り落ちたところである。
また、長時間使用するとシュート表面が汚れ、摩擦係数がμ>0.5を超えることもあるため、次にカットする小袋の先端と前回カットされた小袋の後端が衝突し、シュート内での詰りが発生する。
このような衝突による詰りが発生すると、シュート内に送り込まれた連続包装体の先頭小袋の横シールは、カット位置に到達せずに搬送が終了し、中身部分を切断する「胴切れ」になる。
また、シュートから落下する小袋を受け取る後工程装置において、受け取りタイミングが間に合わない現象も発生も発生する。
以上のようなシュート内での詰りが発生すること及び次工程装置へのタイミング遅れもあるため、200~220個/minを超える高速カットはできない。
[d] 250(個/min)を超える高速カットに適するロータリーカッターは、機構が複雑で高価であり、切刃と受刃の刃合わせが難しい。
250(個/min)を超える高速カット投入には、ロータリーカッターを搭載した装置を使用するが、ロータリーカッターには以下の欠点がある。
切刃の刃先と受刃の外周を全幅に渡り均一に接触させるには、それぞれの軸の平行度と軸間隔の幾何公差・寸法公差は重要であるため、高精度な加工部品を精度良く組み立てる必要があり、カッターユニットが高価になる。
切刃及び受刃は消耗部品につき、取り換え交換が必要となる。しかし、切刃や受刃を交換する際、複数の切刃の刃先を同一円周上に配置しつつ、アンビルの外周に均等に接触させるという調整が必要になるが、この作業は熟練を要し、作業時間も長くかかる。
切刃と受刃の刃先調整が不十分(切刃の刃先が全域に渡り均一な圧力で受刃に接触していないと、接触圧力不足もしくは過大になる)であると、切断不良や刃先の早期摩耗という不具合や故障が発生する。
特開2004-223679号公報 特開2013-82474号公報
以上のように、従来のギロチン式カッターユニットにおいては、カットポイントにてカッター刃を水平動作させ、そのまま連続包装体を垂直方向へ搬送すると、刃先と小袋が干渉するので、干渉防止のため、カッター刃の水平運動と連続包装体の垂直方向搬送を交互に実施している(カッター刃先が開き状態のときに搬送する)ため、連続包装体を間欠搬送することになるが、搬送速度が連続搬送の2倍になるだけでなく、起動・停止時の加速度が非常に大きくなる。
このため、間欠搬送の起動/停止による搬送バタツキや衝撃的な慣性力により、ピンホールや中身の割れ欠けという商品品質の低下が発生する発生するだけでなく、ピッチ検出も不安定になり、さらにカット位置からのオーバーランも発生しカットミスや胴切れが発生する虞がある。このため、ギロチン式の切断では、250個/minを超える高速搬送ができなかった等の問題点があった。
本発明は、斯かる実状に鑑み、構造がシンプルで刃合せ調整が容易なギロチン式切断機構を使用する場合でも、高速切断可能なカッターユニットを提供することを目的とする。
本発明は、小袋が連続する連続包装体を切断するカッターユニットにおいて、上刃を備える上刃ユニット及び下刃を備える下刃ユニットと、前記上刃ユニットと前記下刃ユニットを前後動作自在に連結するすべり対偶であり前記上刃及び前記下刃の刃先の間隔を変化可能に支持する中間部材と、前記上刃ユニットと前記下刃ユニットを移動させる上刃クランクユニットと下刃クランクユニットからなる駆動部と、を有することを特徴とするカッターユニットである。
本発明において、前記上刃と前記下刃の刃先の噛み合いは、バネによって揺動回転する上刃の刃先が、固定取付けされた下刃の刃裏面に所定圧力で押し付けられるようにしたことが好適である。
本発明において、前記駆動部における、上刃クランクユニットと下刃クランクユニットは、それぞれ駆動源から回転力が入力される駆動軸と、駆動軸を中心として回転するクランクアームとを有し、前記上刃クランクユニットでは、その駆動軸の中心から回転半径を置いたクランクアームの端部を前記上刃ユニットに回転自在に連結し、前記下刃クランクユニットでは、その駆動軸の中心から回転半径を置いたクランクアームの端部を前記下刃ユニットに回転自在に連結したものであり、各クランクアーム同士が等しい速度、かつ、反対方向に連続回転させることが好適である。
本発明において、前記上刃と前記下刃の噛み合い代をαとすると、左右に配置された、回転半径Rのクランクアームがそれぞれ外向きに水平な状態のときに、前記上刃と前記下刃の刃先の間隔=4×R-αであることが好適である。
本発明において、前記駆動部は、前記上刃ユニットと前記下刃ユニットの各クランクアームの回転を、前記上刃の刃先と下刃の刃先がオーバーラップしている区間において、前記上刃の刃先と下刃の刃先が上から下に向けて移動するように回転させることが好適である。
本発明において、複数の小袋が横シール部で連続した連続包装体を搬送する搬送部と、連続包装体の搬送速度を第一の搬送速度と第二の搬送速度の二段階に制御する搬送制御部とを備え、前記横シール部を上刃と下刃の噛み合いで切断して各小袋に分けるものであり、搬送制御部は、前記オーバーラップしている区間の搬送速度を第二の搬送速度に制御し、第一の搬送速度を、クランクアームが一回転するまでの間に一ピッチ分の搬送が終了するように小袋のピッチ長さから第二の搬送速度での搬送量を差し引いた量だけ搬送可能な速度に制御することが好適である。
本発明において、クランクアームの回転速度を制御する回転速度制御部を備え、回転速度制御部は、前記オーバーラップしている区間において、第二の搬送速度に同期して上刃と下刃が一定速度で下降するようにクランクアームの回転速度を変速することが好適である。
本発明において、前記オーバーラップしている区間中の第二の搬送速度とその区間外の第一の搬送速度との変速に際し、加減速変化が1G(9800mm/sec2)を超えないように搬送速度を設定することが好適である。
本発明において、前記上刃の刃先と前記下刃の刃先が噛み合いを開始するときの刃先の下降速度に連続包装体の第二搬送速度を一致させたときに、上刃と下刃の刃先の噛み合い開始位置に連続包装体の横シールの切断位置が一致するように送り込み、刃先が噛み合いを進行しつつ下降すると同時に、連続包装体の横シールの切断位置が刃先位置とほぼ同じ位置で下降するようにしたことが好適である。
本発明において、前記オーバーラップしている区間中の第二の搬送速度と、この区間以外の第一の搬送速度の変速区間は、クランクアームの回転角度θ=90°付近から噛み合い開始までを第一搬送速度から第二搬送速度への変速区間、噛み合い完了からクランクアームの回転角度θ=270°付近までを第二搬送速度から第一搬送速度への変速区間とすることが好適である。
本発明のカッターユニットによれば、(1)連続包装体などの切断対象物の垂直方向の搬送とカッターユニットの水平運動を同時に運動させることで、それぞれの駆動時間をサイクルタイムと同じ時間とし運動中の加速度変化が1G(9800mm/sec2)を超えない連続運転とする。
(2)連続包装体の搬送を間欠運転から連続運転とすることで、起動/停止によるバタツキやオーバーランをなくし、搬送による連続包装体へのダメージ(ピンホールや中身の割れ欠け)をなくし、ピッチ検出を安定化しカットミスをなくす。
(3)連続包装体を下向きに有速度で搬送しつつ小袋を切断することで、初速「0」にてシュート内を小袋が滑り落ちるときの時間遅れを少なくし、シュート内での次カット小袋と前回カット小袋の干渉によるシュート内での詰りやこれの伴う胴切れをなくし、次工程装置へのタイミングのズレをなくす。
(4)ギロチン式カッターは、下刃の刃裏面を基準に上刃の刃裏面を密着させるように取り付けることで簡単に刃合わせができるという優れた効果を奏し得る。
本発明の実施形態に係るカッターユニットの平面視した説明図である。 図1の平面図のAA´線に沿う断面図(切断線から正面プレート側に向けた断面図)による説明図である。 カッターユニットの配置説明図である。 上刃と下刃の刃先の動作解析図である。 上刃と下刃の刃先の位置と速度の説明図である。 刃先下降速度と小袋速度の同期説明図である。 噛み合い開始時の刃先下降速度にて運転の説明図である。 他の運転の説明図である。 刃先と小袋切断位置の説明図である。 初速の有無による滑り落ち時間の際の説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
[1.実施形態に係るカッターユニット]
図1、図2は実施形態に係るカッターユニットを示す。図1はカッターユニットを上方から見た平面図であり、連続包装体40を二点鎖線によって示している。図2は図1の平面図のAA´線に沿う断面図(切断線から正面プレート側に向けた断面図)である。
図1、図2に示すように、カッターユニット1は、連続包袋体40を小袋に切断し、小袋を目的物に投入する小袋投入装置(図示省略)に好適に用いられるものである。連続包装体40は対向する送りローラ36、36に縦シール部を挟まれて搬送される。送りローラ36、36には図示しない制御用モータが連結され、搬送部が構成されている。なお、制御用モータには図示しない搬送制御部があり、送りローラの回転速度を変速することで連続包装体の搬送速度を制御する。
〔カッターユニットの達成目的〕
実施形態に係るカッターユニット1は下記の目的を達成しようとするものである。
[1]連続包装体40の垂直方向の搬送とカッター刃の水平運動を同時に運動させることで、それぞれの駆動時間をサイクルタイムと同じ時間とし、運動中の加速度変化が1G(9800(mm/sec2))を超えない連続運転とする。
[2]連続包装体40の搬送を間欠運転から連続運転とすることで、起動/停止によるバタツキやオーバーランをなくすことで、搬送による連続包装体へのダメージ(ピンホールや中身の割れ欠け)をなくし、ピッチ検出を安定化しカットミスをなくす。
[3]連続包装体40を下向きに有速度で搬送しつつ小袋を切断することで、初速「0」にてシュート内を小袋が滑り落ちるときの時間遅れを少なくし、次カット小袋と前回カット小袋の干渉によるシュート内での詰りやこれの伴う胴切れをなくし、次工程装置へのタイミングのズレをなくす。
[4]従来の高速切断用ロータリーカッターは、刃合せの難しい構造であったが、ギロチン式カッターを用いることで、下刃の刃裏面を基準に上刃の刃裏面を密着させるように取り付けることで、簡単に刃合わせができるようになる。
[1.1 カッターユニットの構成概要]
図1、図2に示すように、カッターユニット1は、上刃ユニット2と下刃ユニット3及び上刃クランクユニット27と下刃クランクユニット33から主に構成される。
上刃ユニット2は、上刃軸ホルダ4、コネクタ5、旋回軸8、上刃ホルダ9、上刃10、コネクタベース板12、上刃ガイド取付板13、ガイド輪14を備えて構成される。
下刃ユニット3は、下刃軸ホルダ15、下刃ホルダ16、下刃18、下刃ガイドバー20を備えて構成される。
図1に示すように、カッターユニット1の上刃ユニット2は、上刃軸ホルダ4に保持されたコネクタ5と、コネクタ5に揺動可能に組み込まれた旋回軸8と、旋回軸8には上刃ホルダ9が保持され、上刃ホルダ9に上刃10が固定されることで、旋回軸8を回転軸として、上刃10が上下方向に揺動できる構成となっている。また、下刃ユニット3は、下刃軸ホルダ15に下刃ホルダ16が固定され、下刃ホルダに下刃18が直接取り付けられ揺動回転できない構成となっている。
旋回軸8を中心として揺動回転可能な上刃10の刃先11を、揺動回転できないように取り付けられた下刃18の刃裏面に押し付けて摺動させるものであり、上刃ホルダ9の上下方向の振り角が下刃の刃裏面にて制限される構成となっている。
上刃ユニット2の両側(連続包装体40の幅方向の両側、又は、上刃10の刃先11の両側)に、上刃ガイド取付板13が取付けられ、これに組み込んだガイド輪14と下刃ガイドバー20を組み合わせて摺動ガイドユニット21を構成することで、上刃ユニット2と下刃ユニット3はすべり対偶となる摺動ガイドユニット(中間部材)21にて結合される。
上刃軸ホルダ4にクランク軸(上刃クランク軸)22が回転自在に挿入され、クランク軸22にクランクアーム23が固定される。クランクアーム23のクランク軸22固定位置と反対側にクランクアーム23を回転させる駆動軸(上刃駆動軸)24が組み込まれ、上刃クランクユニット27が構成される。
下刃軸ホルダ15にクランク軸(下刃クランク軸)28が回転自在に挿入され、クランク軸28にクランクアーム29が固定される。クランクアーム29のクランク軸28固定位置と反対側にクランクアーム29を回転させる駆動軸(下刃駆動軸)30が組み込まれ、下刃クランクユニット33が構成される。
なお、クランクアーム23、29のクランク軸22、28と駆動軸24、30の固定間隔はクランク半径となるがそれぞれ等しくなっている。また、クランクアーム23、29の取付位置は、上刃ユニット2と下刃ユニット3の中間位置(連続包装体40の搬送ライン)及びそれぞれの駆動軸24、30に対して左右対称となるように構成される。
上刃ユニット2及び下刃ユニット3とクランクユニット27、33とは、上刃軸ホルダ4及び下刃軸ホルダ15に回転自在に挿入取付けされたクランク軸22、28が回転対偶となり結合される。
なお、クランクユニット27、33はクランクアーム23、29を回転させることで、上刃ユニット2と下刃ユニットを移動させる駆動部としての機能を有している。
[1.2 各部構成]
〔上刃ユニット2〕
上刃ユニット2において、上刃軸ホルダ4の取り付け面(下刃ユニット3側に向く面)に、平面視でコの字形状のコネクタ5が連結される。コネクタ5のコの字の角部分に旋回軸8が回転自在に挿入され、旋回軸8に上刃ホルダ9が固定される。上刃ホルダ9には上刃10が固定されており、旋回軸8を回転軸として上刃10が上下に揺動できる構造になっている。
コネクタ5の孔から上刃軸ホルダ4の取りつけ面から穿設された穴内に上刃回転ピン6が挿入され、上刃軸ホルダ4はコネクタ5に固定ボルト6aによって固定される。
コネクタ5の上刃軸ホルダ4取り付け面と反対面に、複数個の止まり穴5a、5a…が上刃軸ホルダ4側に向けて加工され、止まり穴5a、5a…の中心位置は旋回軸8中心位置より上側にあり、この止まり穴5a、5a…に圧縮コイルバネ7がはめ込まれる。
圧縮コイルばね7は上刃ホルダ9の端面と旋回軸8中心位置より上側で接触することで、その反発力によるモーメントは上刃10の刃先11を、図2において、時計方向に回転させる。
旋回軸8に固定された上刃ホルダ9とコネクタ5間の隙間を設けることで、上刃10の刃先11が上下方向に必要以上回転することを制限している。
コネクタ5の下面にコネクタベース板12が固定され、その両端面に上刃ガイド取付板13が固定されており、上刃ガイド取付板13には複数のガイド輪14が固定され、上下に対向して配置したガイド輪14・14の外径間の隙間が下刃ガイドバー20の厚みと一致する。なお、対向するガイド輪14・14は上刃ガイド部材13に2対配置されている。ガイド輪14・14は3対以上とすると直線上に調整することが難しく、部品公差や組み立てバラつきが発生しやすいこと、ガイド輪にはモーメントが作用するため、基本的に両端のガイド輪が力を受けること等から、ストロークの許す限り直線上の間隔を広げて取り付けた構成がベアリングも大きくし、負荷能力を向上させ得るため好ましい。もちろん、ガイド輪14・14を取付け精度が許せば3以上であることがガタツキなくガイドできるのでさらに好ましい。
〔下刃ユニット3〕
図1に示すように、下刃軸ホルダ15に下刃ホルダ16が直接連結され(下刃軸ホルダ15に下刃ホルダ16が当接して固定され)、両端部に角があるコの字形状の下刃18が下刃ホルダ16に直接取付けられる。
下刃18は、上刃10と異なり揺動回転しない固定方法で下刃軸ホルダ15に取付けられる。
平面視でコの字形状の下刃18は、幅両端部から対で上刃ユニット方向に延在する角状部分(ツノ部分18a、18a)の内懐に刃先19があり、その刃先19は前後方向に対して斜めになるシヤ角が設けてある。
シヤ角を持つ刃先19は、連続包装体40の横シールを切断開始する正面プレート34側から徐々に後退し、上刃の刃先11との間隔が拡がる。
ツノ部分18a、18aの両外側端面に、下刃ガイドバー20が固定されており、その平坦な上下面は下刃18の刃裏面に対して平行になっている。
〔上刃10と下刃18の形状〕
実施形態において、上刃10と下刃18とは、刃裏面(上刃10と下刃18とが密接する摺動面)が平坦な平刃や、図1に一部示すように、多数条のV溝が上刃10と下刃18の摺動方向に一致するように加工された波刃を使用できる。上刃10と下刃18とは、いわゆるピンキング鋏の刃先形状と同様のV字が多数連なった刃先形状をしている。このV溝加工によって連続包装体の横シール部を逃がすことなく切断すると同時に小袋を開封する際に切り裂きを容易にする波形切り口を形成できるようにしている。V溝は、上刃10と下刃18の各刃裏面に、刃幅の両端部分にまで形成されている。
実施形態では、V溝は、波型切り口を形成するV溝加工刃(波刃)を使用しているが、直線状切り口を形成する場合、上刃10と下刃18の刃裏面が平坦面(V溝加工の無い)な刃物(平刃)を使用できる。
下刃18は、図1に示すように、平面視においてコの字形状を呈し、コの字形状の両端のツノ部分18a、18aは、上刃10と下刃18の刃先11と19が噛み合うときにV溝の刃筋位置を一致させるため、ツノ部分18a、18a(刃裏面)にもV溝加工がされており、上刃10のV溝と合わせられている。
〔摺動ガイドユニット21〕
実施形態における中間部材として摺動ガイドユニット21は、上刃ユニット2と下刃ユニット3を滑り対偶で連結し、上刃及び下刃の刃先の間隔を変化可能に支持するものであり、その具体的構成として、コネクタベース板12,上刃ガイド取付板13、ガイド輪14、及び、下刃ガイドバー20を備えている。
上刃ユニット2の上刃刃先11と下刃ユニット3の下刃刃先19とを対向させ、下刃ガイドバー20の上下面を上刃ガイド取付板13に取付けたガイド輪14の間に挿入して、上刃10と下刃18を前後に動作させたとき、ガイド輪14は下刃ガイドバー20の上下面を転動する。
ただし、このガイド輪14と下刃ガイドバー20による摺動ガイドのみでは幅方向に規制されていないため、上刃軸ホルダ4と上刃クランク軸22、下刃軸ホルダ15と下刃クランク軸28の取り付けにより位置決めする。
上刃10を駆動する上刃軸ホルダ4と下刃18を駆動する下刃軸ホルダ15に回転自在に組み込まれた上刃クランク軸22、下刃クランク軸28は段付き軸になっている。それぞれの段付き部22a、28aの(上刃軸ホルダ4、下刃軸ホルダ15が当接する)当たり面は、カッターユニット1を取り付ける正面プレート34表面からの距離を等しくしている。この当たり面を基準に上刃軸ホルダ4と下刃軸ホルダ15を位置決め固定することで、上刃10と下刃18の幅方向の中心位置(回転ピン6、17位置)が一致する。
また、下刃ガイドバー20の上下面対して、ガイド輪14、14を上下に対向させて配置し(セットし)、この上下にセットしたガイド輪14、14を下刃ガイドバー20の長手方向に間隔をあけて複数個並べ、ガイド輪14、14の外周を下刃ガイドバー20の上下の面に密着して転動可能な構成にすることで、上下の方向のガタツキをなくし、上刃ユニット2と下刃ユニット3は水平に組み合わせられる。
したがって、コネクタベース板12に取付けたコネクタ5並びに旋回軸8を経由して取り付けた上刃10の刃先11と下刃18の刃裏面とは、ともに水平な状態を保ちつつ前後に動作する構成になっている。
以上の構成により、上刃10と下刃18は、刃幅方向は上刃軸ホルダ4と下刃軸ホルダ15を固定する上刃クランク軸22並びに下刃クランク軸28の段付き部22a並びに28aの肩面により位置決めされ、上刃10と下刃18の刃先11と19の上下方向は、上刃ガイド取付板13とこれに組み込んだガイド輪14と下刃ガイドバー20により摺動ガイドされることで、上刃10を下刃18に対して対向的に移動させたとき、上刃の刃先11と下刃の刃先19が上下左右にズレることなく密着して前後に移動し、小袋の横シール部分を切断、離隔する構造となっている。
〔ギロチン切断の構成〕
実施形態に係わるカッターユニット1は、上刃ユニット2と下刃ユニット3を前後動作自在に連結するすべり対偶であり、上刃10及び下刃18の刃先11と19の間隔を変化可能に支持する摺動ガイドユニット(中間部材)21と、上刃ユニット2と下刃ユニット3を移動させる上刃クランクユニット27と下刃クランクユニット33からなる駆動部にて構成され、揺動回転可能な上刃10の刃先11を水平位置に固定取付された下刃18の刃裏面に押付けた状態で、それぞれの刃先11、19が対抗的に前後移動することで連続包装体の横シールを切断するギロチン式カッターである。
コネクタベース板12のコネクタ5取り付け面と下刃18の刃裏面は摺動ガイドユニット21によりともに水平になっており、コネクタ5を介してコネクタベース板12面と水平に組み込んだ旋回軸8に取付けた上刃ホルダ9及びこれに取付けた上刃10の刃先11は、その刃先11が下刃18の刃裏面と平行な状態を保ちつつ上下に揺動可能に組み込まれている。
コネクタ5の旋回軸8中心位置より上側に圧縮コイルバネ7が複数個の止まり穴5aの複数ヶ所セットされ、その一端が上刃ホルダ9に接しており、その反発力により上刃の刃先11が下刃18の刃裏面に押付けられる。
上刃10の刃裏面が、下刃18の刃裏面と水平な状態で密着するとき、刃先の摺動面は旋回軸8中心位置より下側になっている。
上刃10と下刃18が対抗的に前後移動するとき、上下に揺動可能な上刃10の刃先11は、圧縮コイルバネ7の反発力により下刃18の刃裏面に押付けられつつ摺動しているため、上刃10の刃先11と下刃18の刃先19が一致する点で連続包装体40の横シールのエッジを噛み込み切断が始まる。刃先11、19の前進とともに切断が終了した後、それぞれの前進端に到達した後、後退し元の位置に戻る。
上刃10の刃先11は移動方向に対して垂直方向の直線になっており、下刃18の刃先19はカッターユニット1を取付ける正面プレート34側から切断が徐々に進むようにシヤ角(カッターユニット1の手前側になるにつれて下刃18と上刃10との間隔が広くなる)が付けられている。
上刃10及び下刃18の刃の形状は、刃裏面が平面になっている平刃(切り口が直線)と刃裏面に摺動移動方向と一致するV溝加工がなされた波刃(切り口が波形形状)が使用できる。図1では、波刃を示している。
〔前後動作自在なすべり対偶を有する中間節とクランクアームから構成される回転式カッターユニットの構成〕
上刃軸ホルダ4を含む上刃ユニット2と下刃軸ホルダ15を含む下刃ユニット3は、その中間部分に前後動作自在なすべり対偶となる摺動ガイドユニット21にて連結された中間節となり、上刃軸ホルダ4と下刃軸ホルダ15に回転自在に組み込んだ上刃クランク軸22及び下刃クランク軸28を回転対偶として、それぞれ同じ回転半径Rを有する上刃クランクアーム23及び下刃クランクアーム29と連結することで回転式カッターユニット50を構成する。
上刃クランクアーム23及び下刃クランクアーム29の上刃クランク軸22及び下刃クランク軸28の固定位置から径方向に長さR離れた位置に上刃駆動軸24及び下刃駆動軸30が固定され、それぞれの駆動軸24及び30は軸受25、31で回転自在に支持されている。
駆動軸24の中心と駆動軸30の中心間を固定節とし、左右のクランクアームを駆動節、摺動ガイドユニット21なるすべり対偶で連結された上刃ユニット2と下刃ユニットを中間節とすれば、回転式カッターユニット50は四節リンクになっている。
上刃駆動軸24及び下刃駆動軸30のクランクアーム23及び29の取付位置と反対側に、上刃駆動プーリ26及び下刃駆動プーリ32が取付けられ、図示しない回転伝達機構を経由して制御用モータ(「駆動源」の1例)が連結されており、それぞれの駆動軸24及び30を反対方向に回転させることでクランクアーム23、29もそれぞれ逆方向に回転させる。なお、制御用モータは図示しない回転速度制御部を有しており、クランクアームの回転速度を制御する。なお、クランクアームの回転速度は一回転する際の回転角度と運転時間を対応させるため、投入速度Nヶ/分に対応してNrpmにて回転させることを基準とする。
図2、図3は、回転式カッターユニット50の各部配置寸法を示す図である。
図2に示すように、回転式カッターユニット50は、中間節のすべり対偶となる摺動ガイドユニット21のストローク範囲を、クランクアーム半径Rの4倍以上に設定することで、上刃駆動軸24と下刃駆動軸30の中心間寸法をL(固定節)としたとき、それぞれのクランクアーム23、29を反対方向に一回転すると中間節の長さが「L+2×R」から「L-2×R」まで変化する。つまり、中間節の伸縮量をクランクアームの半径の4倍とすることで、上刃クランクアーム23及び下刃クランクアーム29は回転制限がなく連続回転可能になっている。
上刃駆動軸24と下刃駆動軸30とを同じ高さの水平線上に配置し、クランクアーム23、29の回転スタート位置において上刃クランクアーム23と下刃クランクアーム29の幅中心線を上刃駆動軸24及び下刃駆動軸30の中心位置を結ぶ水平線と一致させ、同時に上刃クランク軸22の回転スタート位置は上刃駆動軸24中心よりも外側、下刃クランク軸28の回転スタート位置は下刃駆動軸30よりも外側の対称位置に配置する(上刃クランク軸22と下刃クランク軸28の中間位置に対して、上刃クランクアーム23と下刃クランクアーム29は外向きに対称な位置を回転スタート位置とする)。
上記の配置構成において、上刃クランクアーム23と下刃クランクアーム29の回転スタート位置で、すべり対偶である摺動ガイドユニット21と上刃ユニット2と下刃ユニット3から構成される中間節は水平になり、左右に配置された状態となる。
左右のクランクアーム(上刃クランクアーム23、下刃クランクアーム29)が水平で外向きに対称な回転スタート位置から、上刃駆動軸24と下刃駆動軸30を同じ回転速度で反対方向に回転駆動するとき、上刃クランクアーム23を時計方向に回転させ、下刃クランクアーム29を反時計方向に回転させると、回転式カッターユニット50は水平状態のまま、上昇と下降を繰り返しつつ上刃10の刃先11及び下刃18の刃先19が接近、オーバーラップ(噛合いの進行、最大噛合い、噛合いの後退を意味する)、離反を繰り返す。
なお、図3に示すように、上刃クランクアーム23の回転角度は、回転スタート位置を0°とし、時計方向回転に90°180°、270°と回転し、下刃クランクアーム29の回転角度は、回転スタート位置を0°とし、反時計方向に90°、180°、270°と回転することで、それぞれ反対方向に回転するが、スタートからの回転角度は同じ角度値になる。従って、これ以降に記述されるクランクアームの回転角度は、上刃クランクアーム23と下刃クランクアーム29で共通である。
上刃クランクアーム23を時計方向に下刃クランクアーム29を反時計方向に同じ回転速度で駆動するとき、上刃クランク軸22の中心と下刃クランク軸28の中心は、ともに半径Rの円の軌跡に沿って反対方向に円運動している。
中間節を構成する上刃ユニット2と下刃ユニット3は、すべり対偶の摺動ガイドユニット21にて連結されているため、上刃ユニット2の各部は上刃クランク軸22の中心と同じ時計方向に回転する半径Rの円運動し、下刃ユニット3の各部は下刃クランク軸28の中心と同じ反時計方向に回転する半径Rの円運動している。つまり、上刃ユニット2の構成部品である上刃10の刃先11は上刃クランク軸22の中心と同じ円運動となり、下刃ユニット3の構成部品である下刃18の刃先19は下刃クランク軸28の中心と同じ円運動になっている。
上刃クランクアーム23と下刃クランクアーム29の回転半径をRとし、上刃クランク軸22から上刃の刃先11までの寸法をCU、下刃クランク軸28から下刃の刃先19までの寸法をCDとして、固定節(駆動軸24、30の中心間距離)の間隔をLとし「CU+CD>L-2×R」とする。
このようにすれば、クランクアーム23、29が駆動軸24、30に対して外向き水平になるとき(中間節長さが最大L+2×Rになるとき)、上刃10と下刃18の刃先11、19の最大間隔は「β=L+2×R-(CU+CD)」である。一方、クランクアーム23、29が駆動軸24、30に対して内向き水平になるとき刃先の間隔は「α=CU+CD-(L-2×R)=4×R-β」となり、上刃10と下刃18の刃先11、19がオーバーラップし噛合い代αができる。
この噛合い代αがあるため、上刃10と下刃18の刃先11、19の回転運動による軌跡は、クランクアーム23、29の回転角90°から180°間で交点ができ、この交点以降クランクアームの回転が進むとそれぞれの刃先11、19のオーバーラップが拡大し、180°位置にてオーバーラップが最大となる(最大オーバーラップ量α)。回転角180°以降はオーバーラップが徐々に減少し、クランクアーム23、29の回転角180°から270°の間における2回目の交点にて刃先のオーバーラップが無くなり、それぞれの刃先11、19が離間していく。
なお、噛合い代αは、下刃18のシヤ角ψと刃幅Bより決まる下刃18の後退量M=B×tanψよりも大きく設定する。
〔上刃10と下刃18の回転運動〕
図4は上刃10、下刃18の刃先11、19の動作解析図を示す。
図3に示すように、クランクアーム23、29が回転角度θ=0°の原点から等しい速度でそれぞれ逆方向に回転すると、クランク軸22、28と連結された上刃軸ホルダ4と下刃軸ホルダ15間に構成される回転式カッターユニット50は、摺動ガイドユニット21により前後方向にガイドされ、クランク軸22の中心とクランク軸28の中心はお互いに反対方向に回転し、回転式カッターユニット50長さは「L+2×R」から「L-2×R」まで伸縮する。
この回転式カッターユニット50の長さの伸縮により、図4に示すように、上刃10の刃先11と下刃18の刃先19はクランク軸22、28と同期した回転運動することで、その刃先間隔は「{L+2×R-(CU+CD)}=4×R-α」から「{L-2×R-(CU+CD)}=-α」まで伸縮する。ただし、「CU+CD>L-2×R」なる条件より、α(刃先のオーバーラップ代)=(CU+CD)-(L-2×R)とする。
上刃10と下刃18のクランクアーム23、29が1回転するとき、上刃ユニット2と下刃ユニット3は、摺動ガイドユニット21のガイド輪14にて下刃ガイドバー20の上下面が挟まれているため水平状態を保ち、上刃10と下刃18の刃裏面が密着したまま、それぞれの刃先11、19が半径Rの円運動しつつ刃先間隔が接近離反する。(上刃10の刃先11は時計方向回転の円運動、下刃18の刃先19は反時計方向の円運動)
上刃10の刃先11の円運動の中心は、クランクアーム23の回転角度θ=0°の原点において、上刃クランク軸22の中心から上刃10の刃先11(A0点)までの距離「CU」から刃先方向に「R」進んだ位置(O点)にあり、下刃18の刃先19の円運動の中心は、クランクアーム29の回転角度θ=0°の原点において、下刃クランク軸28の中心から下刃18の刃先19(B0点)までの距離「CD」から刃先方向に「R」進んだ位置(P点)にある。
なお、クランクアーム23、29の回転角度がθ=0°の原点において、刃先11と19との間隔は「D=4×R-α」、刃先の円運動の中心間はJ=2×R-αとなり、上刃10の刃先11の円運動の軌跡円Uと下刃18の刃先19の円運動の軌跡円K1は連続包装体40を搬送する中心線上の上下2箇所に交点ができる。
この上側交点(S点)が噛合い開始位置(シヤ切断開始位置)であり、下側交点(F点)が噛合い終了位置である、この間上刃と下刃の刃先はオーバーラップしており(噛合い状態にあり)、刃先の噛み合い開始位置から最大噛合い位置の間でシヤ切断が可能であることを示している。
〔上刃10の刃先11と下刃18の刃先19の運動〕
クランクアーム23、29の回転角度がθ=0°の原点位置から、上刃10の刃先11は時計方向に、下刃11の刃先19は反時計方向に等しい速度で円運動を開始する。
それぞれのクランクアームが等しい速度で逆方向に回転すると、上刃10と下刃18のクランクアーム23、29に固定しているクランク軸22、28を介して連結された上刃軸ホルダ4と下刃軸ホルダ15は常に同じ高さになるため、回転式カッターユニット50は水平状態を保ちつつ上刃と下刃の刃先間隔が0°~180°にて接近し、180°~360°にて離反する。
回転角が90°位置で、それぞれの刃先11、19は上死点位置(最大高さ位置)にあり、さらに回転が進むとそれぞれの刃先11,19は下降し刃先11の軌跡円Uと刃先19の軌跡円K1の交点(S点)にて噛合い(シヤ切断)がスタートする。
なお、下刃18の刃先19のシヤ角ψにより、正面プレート34から距離が離れるにつれて、刃先11と刃先19の間隔が拡大するため、刃先11と刃先19の噛合い位置は刃幅方向に移動する。下刃18の両端の角部分の内側の最大刃幅をBとしシヤ角をψとすれば、刃先11と刃先19とが最初に噛合う位置はS点(正面プレート34に最も近い側の噛合い位置)であり。シヤ角ψによる刃先ラインの傾斜により刃先11と刃先19が最後に噛合う位置はE点(正面プレート34から最も離れた噛合い位置)であり、このときの刃先11と刃先19との間隔は、M=B×tanψになっている。刃先11と刃先19の噛合い状態を評価するため、刃先19はS点の円運動の軌跡円K1とE点の円運動の軌跡K2を作図する。なお、軌跡円K2の円運動の中心点は、軌跡円K1の中心点を右側にMだけ移動した位置にある。
噛合い開始のS点以降、噛合い高さ位置は下降しつつ、刃先19のシヤ角による刃先ラインに沿ってシヤ切断が進行し、刃先11の軌跡円Uと下刃18のシヤ終了位置の刃先19の軌跡円K2が交わるE点にて切断が完了する。
切断終了後、刃先11、19のオーバーラップはさらに進行し、回転角が180°位置で、刃先11、19はスタート位置と同じ直線上になり、刃先11、19のオーバーラップは最大となる。
回転角が180°を過ぎると、それぞれの刃先11、19はスタート位置の直線より下側に下降し、噛合い代が減少し、上刃10の刃先11の軌跡円Uと下刃18のシヤ開始点の刃先の軌跡円K1が交わるF点にて刃先11、19の噛合い状態が解消する。
回転角が270°位置で、刃先は下死点位置(最低高さ位置)になる。
回転角が270°以降、それぞれの刃先11、19間隔はさらに広がりつつ上昇し、360°位置で元の最大間隔に戻る。
回転角90°から180°間の上刃10と下刃18の刃先噛合い区間(軌跡円U上のS点からE点まで)でシヤ切断する間、刃先11、19はクランクアーム23、29の回転による円運動に基づく速度で下降している。つまり、円運動による下降速度と連続包装体の搬送速度を一致させれば、連続包装体を停止することなく切断が可能になる。
刃先11、19の運動の詳細は次の「カッターの往復動作と連続包装体の搬送を停止させず無停留で運転する」を参照のこと。
〔カッターの往復動作と連続包装体の搬送を停止させず無停留で運転する〕
図4に示すように、上刃10と下刃18のクランクアーム23、29がそれぞれ反対方向に一回転する間、上刃と下刃の刃先11、19はそれぞれの軌跡円U及び軌跡円K1、K2を描く。
上刃10の刃先11は直線であるため、刃先の運動は刃幅方向のどの位置でも同じであり軌跡円Uで示すことができる。
下刃18の刃先19はシヤ角があるため、刃先19の軌跡はシヤが開始する位置の軌跡円K1とシヤが終了する位置の軌跡円K2との、二つの軌跡ができる。
上刃10の刃先11の軌跡円Uの中心をO、下刃18の刃先19のシヤ開始点の軌跡円K1の中心をP、シヤ終了点の軌跡円K2の中心をQとするとき、OP間の長さを「D=4×R-α」とすれば、上刃の軌跡円Uと下刃の軌跡円K1は、オーバーラップ代αを有する。
なお、下刃刃先19はシヤ開始位置19aからシヤ終了位置19bまで上刃10の刃先11と噛合うために、オーバーラップ代αは、M=B×tanψ(B:シヤ開始点からシヤ終了点までの刃幅寸法、ψ:シヤ角)より大きいことが条件である。
上刃10のクランクアーム23は時計方向回転、下刃18のクランクアーム29は反時計方向に回転するため、軌跡円UとK1、軌跡円UとK2は、水平線の上下でそれぞれ2箇所の交点ができる。
軌跡円Uと軌跡円K1の交点は水平線より上側をS点、下側をF点とし、軌跡円UとK2との交点は水平線より上側をE点、下側をG点とする。
軌跡円UとK1の上側交点S点で刃先の噛合いが開始した後、軌跡円UとK1の下側交点F点で上刃10と下刃18の刃先のオーバーラップが終了する。
このとき、軌跡円UとK1の上側交点S点で刃先11、19の噛合いが開始した後、軌跡円UとK2の上側交点のE点で上刃10と下刃18の刃先がシヤ切断することになる。
つまり、刃先11と19はS点で、オーバーラップが始まり、S点からE点においてシヤ切断し、F点でオーバーラップが完了するまで、下降運動し続けている。
刃先11と刃先19がS点からF点まで上から下向きに運動する際、S点で刃先下降速度と連続包装体40の搬送速度を一致させたのち、オーバーラップが完了するF点まで刃先11と刃先19の下降速度と連続包装体40の搬送速度を同期させることにより、回転式カッターユニット50の上刃ユニット2の刃先11と下刃ユニット3の刃先19の往復運動と連続包装体40の垂直方向の運動とは、連続包装体40の横シール部分をシヤ切断しつつ下降することになる。従って、単純な水平往復運動のみの従来のギロチンカッターにおいて、シヤ切断中は連続包装体40の搬送を停止させなければならなかったが、本発明の回転式カッターユニット50においては、刃先の水平運動と連続包装体40の垂直方向運動を同時に実現することが可能になる。
回転式カッターユニット50の設置スペースをコンパクト化するため、刃先11、19の軌跡円半径Rを極力小さくしている。ところで、刃先11、19がオーバーラップしている期間における、刃先11、19の下降速度は、刃先の円運動の垂直方向速度により律速される。刃先の軌跡円半径が小さいため、連続包装体を高速搬送した場合、刃先の下降速度は連続包装体の搬送速度よりも遅くなる。このため、オーバーラップしていない期間の連続包装体40の搬送速度は、刃先のオーバーラップ区間の同期速度(刃先の下降速度)よりも高速化しなければならない。
また、連続包装体40は、厚みが最大15mm程度になる中身部、厚みが1mm未満の横シール部があり、搬送方向に中身部と横シール部とが交互に連なる構成になっており、上刃10と下刃18の刃先11、19間隔の拡縮に応じて、中身部と刃先の接触を避けなければならない。このため、以下に記す考え方に従って連続包装体40の搬送速度を変速制御する。
上刃10と下刃18の刃先11、19がオーバーラップしている期間、刃先11、19の下降速度と連続包装体40の搬送速度を同期させているため、上刃10と下刃18の刃先位置は連続包装体40の最も厚みの薄い横シール部分と一緒に移動している。
上刃10と下刃18の刃先11、19がオーバーラップを完了すると、先に刃先間隔を拡げてから中身部分を通過するようにするため、刃先間隔が拡がり中身部分が通過できるようになるまで(θ=270°位置付近)、連続包装体40の搬送速度を徐々に高速化する。
上刃10と下刃18の刃先11、19が初期位置(θ=0°)に戻り、再び刃先間隔が狭まるとき、刃先11、19の隙間と中身部分の干渉をさせるため、θ=90°付近から連続包装体40の搬送速度を徐々に低速化することで中身部分の進行を遅らせる。
刃先11、19が噛合い開始するS点において連続包装体40の搬送速度を、S点における刃先11、19の下降速度に一致させる。
〔回転式カッターユニットにばね内蔵式カッターユニットの構成を適用する理由〕
特開2004-223679号公報等の従来のスライダ・クランク機構で採用していたカッターユニットは、引張ばねにて上刃の方向に吊り上げられた下刃を、固定取付された上刃の刃裏面に押付ける構成になっている。
この構成では、ばね掛けや下刃の持ち上げガイドの部品が、上刃と下刃の上下面より突き出しているため、これを回転させると部品の可動範囲が広くなり、カッターユニットの上部の送りプーリや下側に取付けるシュートの位置を、現状より離さなければならず、現有の小袋投入装置との互換性がなくなる。
また、下刃はその自重に抗して吊り上げられているため、上刃の刃裏面への押付力は自重分減少している。上刃ユニット2と下刃ユニット3を回転運動させると、刃先がオーバーラップして連続包装体の横シール部を切断するとき、下刃ユニット3には下向きの加速度が作用しているため、引張ばねによる吊り上げ作用にて発生している押付力がさらに減少し切断性がより低下する(高速回転するとき密着した刃裏面に隙間ができると、切断不能になる)。
これに対して、本発明の実施形態に係る回転式カッターユニット50では、下刃18が固定になり上刃10が圧縮コイルバネ7の作用により揺動回転しその刃裏面が下刃18の刃裏面に押付けられるため、刃先11、19がオーバーラップする際に発生する下向きの加速度は上刃刃先11の押付力を強める方向に作用する。
また、圧縮コイルバネ7は上刃軸ホルダ4に取付けるコネクタ5に加工された穴の内部に仕込む構成であるため、上刃10と下刃18の上下面より突き出す部品がなく、回転運動による部品の可動範囲を現有のカッターユニットの部品の組み込み範囲内に留めることが可能になり、現有の小袋投入機のカッターユニット部分に取付が可能になる。
〔切断された小袋の落下〕
実施形態の回転式カッターユニット50は、伸縮可能な摺動ガイド21にて連結された上刃ユニット2と下刃ユニット3が下降する90°~180°の間(S点からF点の間)に刃先11、19の噛合いが発生しギロチン式切断する。
噛合い開始、すなわち連続包装体40の横シールの切断開始(S点)において、上刃10と下刃18の下降速度に連続包装体40の搬送速度を一致させ、切断完了位置もしくは噛合い終了位置まで刃先11、19の下降速度と連続包装体40の搬送速度を同期させる。
切断終了時、連続包装体40の先端から分離切断された小袋は、切断終了(E点)における連続包装体の下降速度を初速として自由落下する。
[2.作用]
実施形態のカッターユニットの作用を、以下の(1)~(10)にて説明する。
(1)上刃10の刃先11と下刃18の刃裏面の摺り合わせ調整と摺動ガイドユニット21の調整は独立性がある。
上刃ユニット2と下刃ユニット3を滑り対偶(摺動ガイドユニット21)で連結し、それぞれのユニットが水平を保ちつつ伸縮可能な中間節となっている。
この中間節の両端部の上刃軸ホルダ4と下刃軸ホルダ15に回転自在に挿入された上刃クランク軸22と下刃クランク軸28を、上刃クランクアーム23と下刃クランクアーム29に固定した上刃10と下刃18のクランクユニット27、33は、中間節が伸縮する特性を有するため、それぞれのクランクアームを反対方向に連続回転させることができる。
それぞれのクランクアーム23、29に固定したクランク軸22、28の回転開始位置を上刃駆動軸24と下刃駆動軸30に対して対称な位置に配置し、クランク軸22、28から駆動軸24、30までの長さを等しくしていることで、クランクアーム23、29が等しい速度にて反転回転すると、上刃ユニット2と下刃ユニット3から構成する中間節は常に水平を保ちつつ全体として上下運動を繰り返し上刃ユニット2の先端にある上刃10と下刃ユニット3の先端にある下刃18とは対抗して前後運動を繰り返す。
上刃の刃先11と下刃の刃先19は、ともに同じ半径で反対方向に円運動し、クランクアームの回転角が90°から270°の間で上から下向きに移動しつつ互いの刃先11、19はオーバーラップすることで、刃先11、19間に連続包装体40の横シールがあれば、シヤ切断する。
この刃先11、19がオーバーラップする区間において、刃先の上から下向きの移動速度に連続包装体の搬送速度を同期させることで、上下方向の連続包装体の運動と水平方向の刃先の対抗運動が干渉しない連続運動を実現させることができた。
上刃10の刃裏面と下刃18の刃裏面との摺動摺り合わせは、下刃軸ホルダ15に固定された下刃18の刃裏面に対して、コネクタ5に組み込まれた圧縮コイルバネ7の反発力により下向きに揺動回転する上刃の刃先11を押し付けることで実現している。上刃ユニット2と下刃ユニット3の摺動ガイドユニット21による水平性は、上刃ユニット2のコネクタベース板12の両端面に固定した上刃ガイド取付板13のガイド輪14と下刃18のツノ部分18aの両端面に固定した下刃ガイドバー20の組合せにて実現している。従って、上刃10の刃先11と下刃18の刃裏面との摺動調整は、ガイド輪14を下刃ガイドバー20上下面にガタなく転動させるための調整と個別に実施できる構造になっている。
(2) 上刃と下刃の刃先の位置と速度は円運動の式にて運動解析できる。((3)にても説明)
本発明の回転式カッターユニットの加速度軽減効果を、上刃10と下刃18の刃先の運動を表す式を用いて検証する。なお、刃先11と刃先19の円運動は、左右のクランクアームの回転によるクランク軸22、28の円運動と同じである。図3で示す回転角度0°からスタートする刃先の円運動は、クランクアームの回転方向が逆向きであるが、図3に示す方向に回転角度を増加(刃先11は時計方向に増加し、刃先19は反時計方向に増加)すれば、刃先の運動(位置、速度)を示す式に用いる角度θは同じになる。
図4は、上刃刃先11と下刃刃先19の運動を説明する図である。
図4のX軸、Y軸の原点は、上刃10の回転中心位置をO点とし、X軸は右方向が「+」、Y軸は上方向が「+」とする。
上刃の刃先11はO点を中心に、下刃刃先19のシヤ開始位置19aはP点を中心に、シヤ終了位置刃先19bはQ点を中心に、それぞれ半径Rで円運動する。
OP間の中心間距離はJ=2×R-αであり、αは噛合い代である。
下刃の刃先19はシヤ角ψの刃先傾斜を有するため、シヤ終了位置の円運動の中心Q点は、シヤ開始位置の回転中心P点からM=B(刃幅)×tanψだけ右にある。
上刃10の刃先11の回転スタート位置を刃先11の原点(Ao点)、下刃18の刃先19のシヤ開始刃先位置の回転スタート位置を原点(Bo点)とし、クランクアーム23、29がそれぞれ反対方向に角度θだけ回転した時のA、B点及び下刃刃先19のシヤ終了刃先位置であるC点の位置、速度は下記の式により求めることが出来る。
なお、以下において、位置はX,Y座標(X~,Y~)、速度は、X,Y方向成分:(V~X,V~Y)で表わす。また、クランクアームの回転角度θ(rad)は、クランク軸の中心位置における角速度ω(rad/sec)と回転スタート位置からの時間t(sec)を用いて、θ=ω×tで求める。
〔A点の位置(XA,YA)と速度(VAX,VAY)〕
(XA,YA)=(-Rcosθ,Rsinθ) ・・・式(1)
(VAX,VAY)=(ωRsinθ,ωRcosθ) ・・・式(2)
〔B点の位置(XB,YB)と速度(VBX,VBY)〕
(XB,YB)=(J+Rcosθ,Rsinθ) ・・・式(3)
(VBX,VBY)=(-ωRsinθ,ωRcosθ) ・・・式(4)
〔下刃18のシヤ角による刃先後退端の位置(XC,YC)と速度(VCX,VCY)〕
(XC,YC)=(J+M+Rcosθ,Rsinθ) ・・・式(5)
(VCX,VCY)=(-ωRsinθ,ωRcosθ) ・・・式(6)
〔注記〕
式(1)、式(3)、式(5)より、刃先のY方向の位置はすべて同じであること(Rsinθ)から、Y方向の位置は下式(7)と表記する。
Y=Rsinθ ・・・式(7)
また、式(2)、式(4)、式(6)より、刃先のY方向の速度はすべて同じであることから、Y方向速度は下式(8)と表記する。
Vy(θ)=ωRcosθ ・・・式(8)
上刃10と下刃18のスタート位置関係より、噛合い開始位置S点の駆動軸24、30の回転角度θs、切断終了位置E点のクランクアーム23、29の回転角度θeとし、θs角度での刃先の高さ位置Ys、下降速度Vs及び、θe角度での刃先の高さ位置Ye、下降速度Veとする。
また、上刃と下刃の噛合い終了位置F点での、角度θf、下降速度Vf、刃先の高さYfとする。
ただし、ωは、駆動軸の回転速度をN(rpm)としたとき、ω=πN/30(rad/sec)にて求めることが出来る。
(3) 上刃10と下刃18の刃先11、19の噛合い開始及び噛合い終了の位置と速度及び切断開始から終了までの時間を求める。
図4より、上刃と下刃の刃先11、19の噛合い開始位置の駆動軸の回転角度θsは、式(1)と式(3)のXA=XBより求めることが出来る。
-Rcosθ=J+Rcosθ ⇒ θs=arccos{-J/(2R)} ・・・式(9)
(注記)式(9)より求めた「θs」の負角「-θs」は噛合い完了のF点の角度となる。角度の方向を同じくすると「-θs」は「θf=2π-θs」と表記する
噛合い開始(切断開始)のS点と噛合い終了位置F点の、刃先位置(高さ)と下降速度は、式(7)のY=Rsinθと式(8)のVy(θ)=ωRcosθにθs又はθfを代入すれば求まる。
S点:Ys=Rsinθs ・・・式(10)
Vy(θs)=Vs=ωRcosθs ・・・式(11)
F点:Yf=Rsin(2π-θs) ・・・式(12)
Vy(θf)=Vf=ωRcos(2π-θs) ・・・式(13)
・切断終了位置E点のクランクアームの回転角度θeと刃先位置(高さ)Yeと下降速度Vy(θe)を求める。
XA=XCより、-Rcosθ=J+M+Rcosθ
θe=arccos{-(J+M)/(2R)} ・・・式(14)
E点の刃先の位置と下降速度は、式(7)のY=Rsinθと式(8)のVy(θ)=ωRcosθに、θeを代入すれば求まる。
E点:Ye=Rsinθe ・・・式(15)
Vy(θe)=Ve=ωRcosθe ・・・式(16)
・噛合い開始(切断開始)S点から切断終了のE点もしくは噛合い完了のF点までの刃先の下降量δse、δsfと時間Tse、Tsfは次のように求める。
δse=Ys-Ye ・・・式(17)
δsf=Ys-Yf ・・・式(18)
注記:図4より、Ys>Ye,Yfとなる。
切断期間又は噛合い期間の回転角度Δθは、
Δθse=θe-θs ・・・式(19)
Δθsf=θf-θs ・・・式(20)
切断時間Tse(sec)、噛合い時間Tsf(sec)
Tse=Δθse×Ts/(2π)=(θe-θs)×Ts/(2π) ・・・式(21)
Tsf=Δθ×Ts/(2π)=(θf-θs)×Ts/(2π) ・・・式(22)
ただし、Tsはサイクルタイムであり、駆動軸の回転速度をN(rpm)とすれば、Ts=60/N(sec) ・・・式(23)
・切断期間以外の時間Tp、噛合い期間以外の時間Tqは、
Tp=Ts-Tse={2π-(θe-θs)}×Ts/(2π) ・・・式(24)
Tq=Ts-Tsf={2π-(θf-θs)}×Ts/(2π) ・・・式(25)
(4) 連続包装体の搬送を停止することなく連続運転する条件の求め方。
a) シヤ切断開始のS点位置で、連続包装体搬送速度(上から下向き)を、刃先の下降速度である式(11)のVy(θs)=Vs=ωRcosθsと一致させる。
なお、切断開始時に、刃先下降速度と連続包装体の搬送速度が不一致では、切込み開始位置での切断線が縦シールに対して直角方向の直線状にならず、かぎ裂き状態になる。
b) シヤ切断終了のE点位置もしくは噛合いが完了するF点位置まで、連続包装体の下降速度Vp2は理想的には式(8)の刃先の下降速度Vy(θ)に同期させる。
刃先の下降速度Vy(θ)に同期させた場合、連続包装体の下降速度Vp2の変化は、クランクアームの回転角度θをθs≦θ≦θe又はθfの範囲として、上刃、下刃の下降速度の式(8)を用いて、Vy(θ)=ωRcosθより求めることが出来る。
(噛合い開始から切断完了もしくは噛合い完了まで刃先の下降速度と連続包装体の搬送速度を同期させる。)
c) 切断期間又は噛合い期間の刃先の下降量δse又はδsfは式(17)又は(18)で求めることが出来る。
連続包装体の搬送速度を噛合い開始から終了まで、刃先の下降速度と同期させた場合において、同期期間以外の所要時間の求め方を示す。連続包装体の1ピッチ分の搬送量Pの一部となるため、噛合い期間以外に、(P-δsf)搬送すればよいことになる。つまり、噛合い期間の回転角度差<Δθcf・・・式(20)>とすれば、P-δsfを送るための駆動角度は(2π-Δθsf)であり、サイクルタイムTsとすれば、所要時間tqは式(26)で表せる。
tq=(2π-Δθsf)×Ts/(2π) ・・・式(26)。
d) シヤ切断期間以外の連続包装体の搬送速度Vp1は下式(27)で表せる。
Vp1=(P-δsf)/tq ・・・式(27)
e) 連続包装体の搬送速度は、クランクアーム23、29の回転角度0°~Θsまで搬送速度はVp1、Θs~Θfまでの噛合い期間の搬送速度Vp2は刃先の下降速度Vy(θ)に同期、噛合い完了後1サイクルが終了するまでのΘf~360°は再びVp1で搬送すれば、連続包装体の搬送を停めることなく、一定回転の刃先回転運動と同期させることが出来る。
ただし、Θs(deg)=θs×180/π、Θf(deg)=θf×180/π
f) なお、上刃と下刃のオーバーラップ期間(S点からF点)の搬送速度Vp1とこれ以外の区間での搬送速度Vp2は、断続的に変化させるのではなく遷移区間を設けて連続的に速度を変化させる。
g) S点の手前のクランクアーム回転角θ=90°付近からVp1からVp2まで減速し、S点で刃先の下降速度に一致させた搬送速度Vp2にてF点まで搬送し、F点から回転角θ=270°付近まで搬送速度をVp2からVp1に増速する。
図1~図4に示す実施形態のカッターユニット1において、クランク半径R=11mm、噛合い代α=8mm、刃先最大間隔D=36mm、OP間距離J=14mm、下刃刃幅B=117mm、シヤ角ψ=2°、M=117×tan2°=4mmとし、小袋のピッチP=70mmを250個/分(クランクの回転速度N=250rpm)でカットするときの刃先の運動を解析した。なお、サイクルタイムTs=60/250=0.24(sec)とした。解析結果は、図5のグラフに示すものになり、詳細は後述する。
比較のため、従来構成のスライダ・クランク機構を用いたカッターユニットについて、連続包装体の搬送速度と起動・停止時の加速度について検証した。
従来構成の水平往復運動するギロチン式カッターの場合、往復運動と連続包装体の上下運動はそれぞれ交互に間欠運転するため、それぞれの運動時間は0.12secとなる。小袋の1ピッチ70mmを台形波にて搬送する場合(加減速時間を運転時間の25%とする)、最大速度はVmax=777.8mm/sec、最大加速度Amax=25926(mm/sec2)であった。このように大きな加速度が発生すると、カット位置の基準となるピッチ測定のバラツキや搬送停止位置のバラツキが発生し、実際の運転には適用できない。
これに対して、実施形態のカッターユニットにおいて、連続包装体の搬送速度と加速度が、すべり対偶を有する伸縮可能な中間節を有する回転式カッターユニット50にて連続運転することで、どのように変化するのかを検証した。
(5) 上刃と下刃の刃先の動きをグラフ化しクランクの回転角度と切断の進行状況を視覚的に捉える。
図5は、上刃10と下刃18の刃先位置と刃先速度を式(1)から式(6)から計算し、横軸にクランクアームの回転角度θ(0°~360°)を取りグラフ化したものである。
図5において、「上刃刃先位置」の曲線が、図4に示した上刃10の刃先11のA点の軌跡円Uを展開したグラフであり、「下刃シヤ開始位置」の曲線が下刃18の刃先19aの軌跡円K1、「下刃シヤ終了位置」の曲線が下刃の刃先19bの軌跡円K2を展開したグラフである。
なお、それぞれの刃先は前後に動作するが、横軸をクランクアームの回転角度θとし、X軸の数値をグラフの縦軸に当て嵌めているため、軌跡円Uは上に凸なグラフ、軌跡円K1、K2は下に凸なグラフになり、それぞれのグラフの交点がS点、E点、F点となる。
「上刃刃先位置」と「下刃シヤ開始位置」のグラフの最初の交点S点(131.2°~0.0875sec)が、上刃の刃先11と下刃の刃先19aが最初に噛合う位置であり、「上刃刃先位置」と「下刃シヤ終了位置」のグラフの最初の交点E点(147.3°~0.0982sec)がシヤ切断終了位置(上刃の刃先11が下刃の刃先19bと交わる位置)になり、「上刃刃先位置」と「下刃シヤ開始位置」の2番目の交点F点(228.8°~0.1525sec)が、上刃の刃先11と下刃の刃先19aのオーバーラップが終了する位置である。
S点(131.2°)の、刃先下降速度Vsは、-189.8mm/secとなる。なお、速度の符号は上向きを「+」、下向きを「-」としている。
(6) 連続包装体の速度Vp2を刃先の噛合い開始から終了まで刃先の下降速度Vy(θ)と同期させる場合の課題。
図6は、上刃と下刃の刃先11、19がオーバーラップするS点(131.2°)からF点(228.8°)の期間、S点とF点ではVp2=-189.8mm/secとするが、それ以外の期間では連続包装体の搬送速度Vp2を刃先の下降速度Vy(θ)と一致させ、0°~360°間で小袋の1ピッチ70を搬送する場合の、搬送速度と搬送の加速度変化を示す。
S点直前からVp1からVp2に減速、F点直後のVp2からVp1に増速するときの加減速時間を0.025secとしたとき、Vp1からVp2に向けて減速開始する角度は94°(0.0625sec)、Vp2からVp1に増速が完了する角度は226°(0.1775sec)であることより、Vp1=-324.8mm/secとなる。
このとき、vp1からvp2に減速するときの加速度は-5399mm/sec2となり、Vp2からVp1に増速するときの加速度は、+5399mm/sec2となり、ともに目標の1G(9800mm/sec2)より小さくなる。
また、S点通過直後にVp2を刃先の下降速度Vy(θ)に同期すると、180°位置まで増速後、F点に向けて速度が減速されるため、S点において+5603mm/sec2の加速度が発生し、F点において-5603mm/sec2の加速度が発生する。
このため、連続包装体の加速度は、94°から131.2°(S点)においてマイナスの一定の加速度-5399mm/sec2が発生し、S点でプラスの加速度5603mm/sec2に反転後、加速度は徐々に減少しF点において再びマイナスの加速度-5603mm/sec2になったのち、228.8°(F点)からから226°までプラスの一定の加速度5399mm/sec2作用する。
したがって、S点及びF点にて加速度が「-」から「+」に、「+」から「-」に反転し、その差の絶対値は11002mm/sec2であり、加速度の変化は1Gを超える。
従来方式のギロチン式カッターの間欠搬送の最大速度はVmax=777.8mm/sec、最大加速度Amax=25926mm/sec2に対して大幅に速度、加速度が減少するも、S点及びF点における加速度の反転は慣性力も反転することになり、連続包装体の安定搬送にとって良くないため、別の同期方法を検討する。
(7)噛合い開始位置の刃先下降速度のまま噛合い開始から終了まで連続包装体を搬送するメリット。
連続包装体を搬送する際の加速度変化を抑制するため、上刃と下刃の刃先の噛みあいが開始するS点での刃先下降速度Vy(131.2°)=-189.8mm/secにてF点まで一定速度で連続包装体を搬送することを検討する。
図7は、上刃と下刃の刃先11、19がオーバーラップするS点(131.2°)からF点(228.8°)の期間、連続包装体の搬送速度Vp2をS点及びF点の刃先の下降速度Vy(θs)=Vy(θf)=-189.8mm/secの一定速度にて搬送し、0°~360°間で小袋の1ピッチ70mmを搬送する場合の、搬送速度と搬送の加速度変化を示す。
S点直前においてVp1からVp2に減速、F点直後からVp2からVp1に増速するときの加減速時間を0.025secとしたとき、Vp1からVp2に向けて減速開始する角度は94°(0.0625sec)、Vp2からVp1に増速が完了する角度は226°(0.1775sec)であることより、Vp1=-352.8mm/secとなる。
94°から131.2°までは一定のマイナス加速度-6520mm/sec2が発生し、228.8°から226°までは一定のプラスの加速度6520mm/sec2が発生し、ともに1G以下(9800mm/sec2以下)になる。
運転時間0.12secでの間欠搬送と比較すると、加速度は間欠搬送のAmax=25926mm/sec2の「約1/4」に減少し、最大搬送速度は、間欠搬送のVmax=777.8mm/secの「1/2.2」に減少する。また、上刃と下刃の刃先がオーバーラップするS点(131.2°)からF点(228.8°)の期間において、連続包装体の搬送速度Vp2を刃先の下降速度Vy(θ)と同期させる場合のような、加速度の反転もないため連続包装体は安定して搬送することができる。
なお、S点からF点まで連続包装体の下降速度は一定(Vp2=-189.8mm/sec)であるため、刃先の下降速度Vy(θ)(θ=131.2°~228.8°)とは一致していない。
しかし、刃先の噛み合いが開始するS点からシヤ切断が完了するE点まで、非常に短時間であるため速度に差があっても、速度Vp2=-189.8mm/secにて下降しつつある連続包装体の横シール部切断位置と速度Vy(θ)(θ=131.2°~228.8°)にて下降している刃先位置のズレは極僅か(刃先が横シール部中心位置より0.3mm先行する)であり、連続包装体が下降しながらその横シールを切断することに対して問題がない(詳細は作用の(8)にて記述する)。
250個/分、小袋ピッチ70mmにて検討したが、高速化するうえで最も問題であった、連続包装体の搬送速度が大幅に低下すると同時に加速度も減少することが検証でき、すべり対偶を有する伸縮可能な中間節を有する反転クランク機構にて連続運転する効果は非常に大きいことがわかる。
〔変形例〕
図8は、SF間の搬送速度一定で、小袋ピッチ70mm、300個/分(クランクアームの回転角度300rpm、サイクルタイム0.2sec)で運転した変形例を示す。
変形例では、速度Vp1=-430.1mm/secとなり、加速度は86°から131.2°までが-8094mm/sec2、228.8°から274°までが8094mm/sec2となり、ともに1G以下(9800mm/sec2以下)になる。
これに対して、間欠駆動する連続包装体の搬送駆動時間は0.1secであり、最大速度は933.3mm/sec、最大加速度は37333mm/sec2となり、搬送は不可能であったが、変形例では十分に搬送できた。
(8) 連続包装体の下降速度をS点からF点まで一定速度とした場合、切断開始からオーバーラップ完了までの連続包装体の横シール切断位置と刃先下降位置のズレを検証する。
図7において、S点からF点までの連続包装体の搬送速度Vp2=-189.8mm/secは一定であるのに対して、上刃と下刃の刃先の下降速度Vy(θ)は、-189.8mm/secから増速し180°位置(クランクアームが半回転した位置)において-288mm/secとなり、この後F点に向けて再び-189.8mm/secに減速する。
従って、S点からF点までの連続包装体の横シール切断位置は、刃先の位置に対して徐々に遅れが発生する。
しかし、図7のグラフにおいて、切断開始のS点から切断終了のE点において、刃先の下降位置(刃先上下位置曲線)と、連続包装体の下降位置(横シール切断位置曲線)はほとんど一致し、E点において刃先が横シールせん断位置に対して僅か0.3mm先行するのみである。
切断開始のS点から切断終了のE点まで刃先の0.3mm先行は、連続包装体のカットラインの傾きとなるものの、横シール幅は7~10mmあるため、商品として問題になる傾きではない。
図7のグラフにおいて、E点を通過すると、横シール切断位置曲線が刃先上下位置曲線の上側に位置し、その間隔が徐々に広がり、F点では連続包装体の切断端の先頭位置が-4.07mmに対して上刃と下刃の刃先位置は-8.27mmの位置にあり、刃先が先行している(連続包装体の切断端の先頭位置が刃先位置よりも遅れている)。
E点通過後F点位置まで刃先がオーバーラップしており、連続包装体の横シールの切断端が刃先位置より下に搬送されると、横シール切断端が下刃の刃裏面に衝突し詰りが発生する。このため連続包装体の切断端の遅れはむしろ刃先との干渉を避けるのに好都合である。
なお、F点を過ぎると連続包装体の搬送速度は徐々に早くなり266°の位置にてVp1=-352.8mm/secに達するが、刃先の下降速度は逆に急速に減速するため連続包装体の加速が完了する267°付近で刃先位置と再び一致する。
しかし、この位置では上刃と下刃の刃先11と19の間隔は、横シール部分が通過できるだけの間隔に開いており(図5の上刃刃先位置曲線と下刃シヤ開始点位置曲線の間隔より上刃と下刃の刃先間隔は12mm開いていることが判る)、刃先と連続包装体が接触することがない。
連続包装体の搬送(垂直方向の運動)とカッターの水平運動を共に停めることなく連続運転するための速度制御方法を実施形態にて説明した。しかし、刃先が噛み合いを開始するS点において刃先の下降速度と連続包装体の搬送速度を一致させるという条件を守れば、実施例以外に「連続包装体の搬送を変速せず一定速度で運転し、クランクユニットの駆動軸の回転速度を変速する制御方法」、「搬送速度を実施例と同様に2速制御すると同時に、クランクユニットの駆動軸の回転速度を変速する制御方法」等、本発明の範囲内で種々に変形実施できる。
(9)刃先と連続包装体の中身部分の干渉確認。
図9は、刃先と連続包装体の横シール切断位置の関係を示す。連続包装体の横シール位置とカッター位置の関係を視覚化するため、いろいろなクランク回転角度における中身部下端位置(白抜き▽印)と中身部上端位置(黒塗り▲印)を記入しています。なお、中身部上端から中身部下端までが横シールであり、この図では一般的な横シールの最小寸法である14mmとしています。
クランクの回転角度が0°から73°までは、刃先ライン(上刃の刃先と下刃の刃先を結ぶ直線ライン)は、中身部上端より下側にあることより、連続包装体の中身部分を横切っている。しかし、中身部上端位置がちょうど刃先ライン位置と一致する73°において、上刃の刃先と下刃の刃先の隙間は、グラフの「下刃刃先シヤ開始位置曲線」と「上刃刃先位置曲線」の間隔で示されるように17mmあり中身部分(中身部分の最大厚みは15mm程度であり中身部上端位置はテーパ状に厚みが増加する)が接触することはありません。73°より小さな角度ではこの間隔はさらに広がるため、0°から73°において上刃と下刃の刃先が中身部分と接触することはありません。
クランク回転角度が、73°を超えてから267°までの範囲で、刃先ライン(上刃の刃先と下刃の刃先を結ぶ直線ライン)は、連続包装体の最も厚みの薄い横シール部分を横切っています。それぞれの回転角度における刃先ライン上の上刃の刃先と下刃の刃先の隙間は、グラフの「下刃刃先シヤ開始位置曲線」と「上刃刃先位置曲線」の間隔で示されています。73°から131.2°まで両曲線の間隔は徐々に狭くなりますが、これを上回る速度で連続包装体が下降するため、刃先ラインは横シール長さの中間位置(カット位置)に急速に近づくことで上刃と下刃の刃先が中身部分と接触することはありません。
上刃の刃先と下刃の刃先がオーバーラップする131.2°から228.8°の間は、連続包装体の搬送速度は一定速度の低速区間であるため、横シール長さの中間位置(カット位置)に有った刃先ラインは徐々に中身部上端位置に近づきますが、中身部上端位置を超えることはなく、この区間も上刃と下刃の刃先が中身部分と接触することはありません。
クランクアームの回転角度が228.8°を超えた位置から、刃先ライン位置を示す曲線は下向きの変位の傾きが緩やかになり270°位置にて変曲点を迎えます。一方、連続包装体の搬送速度は228.8°位置から増速し274°にて高速搬送速度に切り替わります。このため、中身部上端位置に接近していた刃先ラインは中身部下端方向に移動します。また、刃先ライン上の上刃の刃先と下刃の刃先の隙間(グラフの「下刃刃先シヤ開始位置曲線」と「上刃刃先位置曲線」の間隔)は228.8°から徐々に広がるため、この間も上刃と下刃の刃先が中身部分と接触することはありません。
クランクアームの回転角度が293°位置にて中身部下端位置と刃先ライン(上刃の刃先と下刃の刃先を結ぶ直線ライン)が一致し、この位置から360°の間において、刃先ラインは中身部下端位置の上側の中身部分を通過する。しかし、293°位置において上刃の刃先と下刃の刃先の間隔は22mm開いており、293°以降における刃先間隔は22mmを超えて大きくなるため小袋の中身部は刃先と干渉することなく通過する。
(10)刃先が下降しつつ切断することで小袋の落下時間を短縮できる。
シュート角度45°のシュート面にカットされる小袋の先端が接触している状態で切断したとき、間欠動作の水平往復運動にて切断すると小袋は初速Vo=0(mm/sec)にて滑り落ち、小袋ピッチ70mmを250個/分で連続回転切断すると小袋は初速Vo=-189.8mm/secにて滑り落ちる。それぞれにおいて、シュート上面を滑る距離を100mmとして、シュートと小袋の摩擦係数μ=0~0.5を変えて滑り落ち時間を計算したとき、横軸に摩擦係数、縦軸に滑り落ち時間にとり計算結果をグラフ化している(図10を参照)。
滑り落ち距離の計算式
S=Vo×t+g×(sinθ-μ×cosθ)×t2/2
ただし、gは重力加速度(9800mm/sec2)
Vo=-189.8mm/sec、θ=45°、μ=0~0.5、S=100mmにて上記の式を計算すると、小袋の滑り落ち時間は以下のようになる。
( )内は、初速=0mm/secにて滑り落ちる場合の時間を計算しています。
μ=0 t=0.145sec (0.170sec)
μ=0.1 t=0.151sec (0.179sec)
μ=0.2 t=0.159sec (0.190sec)
μ=0.3 t=0.168sec (0.203sec)
μ=0.4 t=0.178sec (0.219sec)
μ=0.5 t=0.192sec (0.240sec)
小袋ピッチ70mmの連続包装体を切断し、アタッチメント付きコンベアの定位置に投入する場合、アタッチメントは0.24sec毎に投入の基準位置を通過する。
例えば、標準的な摩擦係数μ=0.3にて、アタッチメントの通過位置を設定しておいたとしても、シュート面の汚れによりすべり性が低下し摩擦係数μ≧0.5を超えることも実際の運転ではありうる。このとき初速Vo=0で投入していたのでは、100mm滑り落ちるための時間が0.24secを超えて、投入が間に合わなくなるが、初速Vo=-189.8mm/secにて滑り落ちを開始すれば、100mmの滑り落ち時間は時間0.192secとなり、サイクルタイム0.24secを満足する。
初速を有した滑り落ちは、摩擦係数や引っ掛かりのような時間遅延要因があっても、サイクルタイム内での投入に対応できる時間余裕を生み出す。
[3.効果]
実施形態のカッターユニットでは、以下の効果を奏する。
(1)回転式カッターユニット50はギロチン切断式カッターであるにもかかわらず、連続包装体の上下方向の搬送と刃先の水平動作を、それぞれ一旦停止させることなく連続運転できるようにした。
上刃ユニット2と下刃ユニット3を滑り対偶(摺動ガイドユニット21)で連結して伸縮可能な中間節を構成し、この中間節の両端部にクランクアーム半径の等しいクランクユニット27、33を設けた回転式カッターユニット50は、それぞれのクランクアーム23、29を等しい速度にて反転回転すると、上刃ユニット2と下刃ユニット3から構成する中間節は常に水平を保ちつつ全体として上下運動を繰り返し、上刃ユニット2の先端にある上刃10と下刃ユニット3の先端にある下刃18とは対抗して前後運動を繰り返すことができる。
回転式カッターユニット50は、摺動ガイドユニットで連結された上刃ユニット2と下刃ユニット3からなる中間節が上から下向きに移動する間に、上刃の刃先11と下刃の刃先19のそれぞれは開状態から対抗して水平方向に前進し間隔を狭め、噛合いを進行(オーバーラップ)することで、小袋の横シールを挟み込みギロチン式のシヤ切断が進行する。また、中間節の上から下向きの移動は、連続包装体40の搬送方向と同じであることから、中間節の下降速度に連続包装体の搬送速度を同期させることで、連続包装体の搬送を停止することなくシヤ切断を可能とした。また、回転式カッターユニット50を駆動するクランクアームの回転運動と連続包装体の搬送駆動を連続運転は、従来のカッターユニットの間 欠駆動の起動・停止に伴う衝撃を無くし、加速度の変化が1G以下のスムーズな運動を実現する効果がある。
(2)回転式カッターユニット50を用いてギロチン切断と連続包装体の搬送を連続運転することで、250個/分を超える高速切断を可能にした。
従来の間欠駆動方式のギロチン式カッターで、250個/分を超える高速切断投入を実施すると、連続包装体の搬送駆動及びカッターの往復運動の駆動時間がサイクルタイムの50%しか取れず、連続包装体の搬送速度が400mm/secを超える高速度搬送になり、その起動停止時に発生する大きな加速度による衝撃による搬送ダメージやピッチ測定のバラツキや停止位置のオーバーランが発生した。
しかし、実施形態では、回転式カッターユニット50を実現したことにより、上刃と下刃のギロチンカット時の水平駆動と連続包装体の垂直駆動を停止することなく連続運転することで、連続包装体の搬送速度を400mm/sec以下に、加速度を1G以下に低下し搬送衝撃を無くしたことで、従来不可能であった250個/分を超える高速切断投入機を実現させることができた。
また、間欠搬送の起動/停止に発生していた大きな加速度も1G以下に抑制でき、搬送速度も半分以下に低速化することで、搬送バタツキや起動停止の衝撃により発生するピンホールや中身の割れ欠けという商品品質低下をなくすと同時に、ピッチ検出も安定化し、さらにカット位置からのオーバーランもなくなりカットミスをなくす効果も大きい。
(3)回転式カッターユニット50はギロチン切断方式を採用しているため、構成がシンプルになり刃の調整も容易となる。
従来は、250個/分を超える高速切断投入を実現するには、ロータリーカッターを必要としたが、ロータリーカッターはお互いに相反して回転する切刃と受刃を支える機構の精度や剛性が必要なため、構造的に複雑であり高価になるだけでなく、切刃と受刃の当接調整が切刃の寿命や切れ味を左右するにもかかわらず、その調整が微妙であり熟練作業者を必要とした。
しかし、回転式ギロチンカッターユニット50は、上刃と下刃の刃裏面を合わせるだけでよいため刃の調整もしやすくなるだけでなく、構造もシンプルになり低価格にて提供できる。
(4)回転式カッターユニット50は小袋を初速のある状態で切断するため、シュート内を落下する際の時間遅れが少なくなる。
実施形態では、連続包装体の先端小袋は、下降速度を有した状態で切断されるため、切断後は有速度にて自由落下又はシュート内を滑り落ちて次工程装置に投入できるため、次工程への受け渡しの遅れを無くすことができる。
従来は、小袋を切断するさい連続包装体の搬送を停止する間欠搬送であったため、カット後の小袋は初速「0(mm/sec)」にて落下した。このため、シュートのすべり性の低下(摩擦係数の増加)や引っ掛かりという遅延要素があると、250個/分を超える高速切断投入では次工程の投入が間に合わないケースもあり、高速化のネックの一つになっていた。
実施形態では、回転式ギロチンカット機構を使用することで、連続包装体は刃先の下降速度に合わせた速度で下降しつつ切断される。従って、初速のある状態で落下するため、次工程への到達時間が短縮され、ある程度のすべり性の低下や引っ掛かりという遅延要素があっても、サイクルタイム内に投入できるという効果が生まれる。
以上好適な実施形態を説明したが、搬送小袋のピッチや搬送速度は例示であり、本発明の範囲内で種々に変形実施できる。
実施形態において、制御用モータの「回転速度制御部」は、カット速度(Nヶ/分)に対応して、クランクユニットの駆動軸の回転速度(クランクアームの回転速度)をNrpmに変速すると説明しているが、本発明はこれに限定されず、回転速度制御部は、上述のオーバーラップしている区間において、第二の搬送速度に同期して上刃と下刃が一定速度で下降するようにクランクアームの回転速度を変速するようにしてもよい(第2の変形例)。
実施形態の回転速度制御部では、駆動軸の回転が一定速度で回転していても、刃先は円運動するためその上下速度は余弦曲線に沿って変速する(図5参照)が第2の変形例は実施形態と異なった制御となるが本発明の範囲内である。
第2の変形例における、刃先下降速度の等速化は、余弦曲線の一部を等速にすることになるため、制御が複雑化するが、連続包装体の刃先が等速下降することによって、刃先が切断された小袋に下降途中で干渉しにくくなるため、小袋を狙った位置に投下させるやすくなる。
本発明のカッターユニットは、連続包装体を切断する小袋投入装置に利用することができる。
1 カッターユニット
2 上刃ユニット
3 下刃ユニット
4 上刃軸ホルダ
5 コネクタ
5a 穴
6 上刃回転ピン
7 圧縮コイルバネ
8 旋回軸
9 上刃ホルダ
10 上刃
11 刃先
12 コネクタベース板
13 上刃ガイド取付板
14 ガイド輪
15 下刃軸ホルダ
16 下刃ホルダ
18 下刃
18a ツノ部分
19 刃先
20 下刃ガイドバー
21 摺動ガイドユニット(中間部材)
22 クランク軸(上刃クランク軸)
22a 段付き部
23 クランクアーム(上刃クランクアーム)
24 駆動軸( 上刃駆動軸)
25 軸受
26 上刃駆動プーリ
27 上刃クランクユニット
28 クランク軸(下刃クランク軸)
29 クランクアーム(下刃クランクアーム)
30 駆動軸(下刃駆動軸)
32 下刃駆動プーリ
33 下刃クランクユニット
34 正面プレート
36 送りローラ
40 連続包装体
50 回転式カッターユニット

Claims (8)

  1. 小袋が連続する連続包装体を切断するカッターユニットにおいて、
    上刃を備える上刃ユニット及び下刃を備える下刃ユニットと、
    前記上刃ユニットと前記下刃ユニットを前後動作自在に連結するすべり対偶であり前記上刃及び前記下刃の刃先の間隔を変化可能に支持する中間部材と、
    前記上刃ユニットと前記下刃ユニットを移動させる上刃クランクユニットと下刃クランクユニットからなる駆動部と、を有し
    前記駆動部における、上刃クランクユニットと下刃クランクユニットは、それぞれ駆動源から回転力が入力される駆動軸と、駆動軸を中心として回転するクランクアームとを有し、
    前記上刃クランクユニットでは、その駆動軸の中心から回転半径を置いたクランクアームの端部を前記上刃ユニットに回転自在に連結し、
    前記下刃クランクユニットでは、その駆動軸の中心から回転半径を置いたクランクアームの端部を前記下刃ユニットに回転自在に連結したものであり、
    各クランクアーム同士が等しい速度、かつ、反対方向に連続回転させるものであり、
    前記上刃と前記下刃の噛み合い代をαとすると、左右に配置された、回転半径Rのクランクアームがそれぞれ外向きに水平な状態のときに、前記上刃と前記下刃の刃先の間隔DがD=4×R-αであることを特徴とするカッターユニット。
  2. 小袋が連続する連続包装体を切断するカッターユニットにおいて、
    上刃を備える上刃ユニット及び下刃を備える下刃ユニットと、
    前記上刃ユニットと前記下刃ユニットを前後動作自在に連結するすべり対偶であり前記上刃及び前記下刃の刃先の間隔を変化可能に支持する中間部材と、
    前記上刃ユニットと前記下刃ユニットを移動させる上刃クランクユニットと下刃クランクユニットからなる駆動部と、を有し
    前記駆動部における、上刃クランクユニットと下刃クランクユニットは、それぞれ駆動源から回転力が入力される駆動軸と、駆動軸を中心として回転するクランクアームとを有し、
    前記上刃クランクユニットでは、その駆動軸の中心から回転半径を置いたクランクアームの端部を前記上刃ユニットに回転自在に連結し、
    前記下刃クランクユニットでは、その駆動軸の中心から回転半径を置いたクランクアームの端部を前記下刃ユニットに回転自在に連結したものであり、
    各クランクアーム同士が等しい速度、かつ、反対方向に連続回転させるものであり、
    前記駆動部は、前記上刃ユニットと前記下刃ユニットの各クランクアームの回転を、前記上刃の刃先と下刃の刃先がオーバーラップしている区間において、前記上刃の刃先と下刃の刃先が上から下に向けて移動するように回転させることを特徴とするカッターユニット。
  3. 前記上刃と前記下刃の刃先の噛み合いは、バネによって揺動回転する上刃の刃先が、固定取付けされた下刃の刃裏面に所定圧力で押し付けられるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のカッターユニット。
  4. 複数の小袋が横シール部で連続した連続包装体を搬送する搬送部と、
    連続包装体の搬送速度を第一の搬送速度と第二の搬送速度の二段階に制御する搬送制御部とを備え、前記横シール部を上刃と下刃の噛み合いで切断して各小袋に分けるものであり、
    搬送制御部は、前記オーバーラップしている区間の搬送速度を第二の搬送速度に制御し、第一の搬送速度を、クランクアームが一回転するまでの間に一ピッチ分の搬送が終了するように小袋のピッチ長さから第二の搬送速度での搬送量を差し引いた量だけ搬送可能な速度に制御することを特徴とする請求項に記載のカッターユニット。
  5. クランクアームの回転速度を制御する回転速度制御部を備え、
    回転速度制御部は、前記オーバーラップしている区間において、第二の搬送速度に同期して上刃と下刃が一定速度で下降するようにクランクアームの回転速度を変速することを特徴とする請求項に記載のカッターユニット。
  6. 前記オーバーラップしている区間中の第二の搬送速度とその区間外の第一の搬送速度との変速に際し、加減速変化が1G(9800mm/sec)を超えないように搬送速度を設定するものであることを特徴とする請求項に記載のカッターユニット。
  7. 前記上刃の刃先と前記下刃の刃先が噛み合いを開始するときの刃先の下降速度に連続包装体の第二搬送速度を一致させたときに、前記刃先位置に連続包装体の横シールの切断位置が一致するように送り込み、刃先が噛み合いを進行しつつ下降すると同時に、連続包装体の横シールの切断位置が刃先位置とほぼ同じ位置で下降するようにしたことを特徴とする請求項4又は6に記載のカッターユニット。
  8. 前記オーバーラップしている区間中の第二の搬送速度と、この区間以外の第一の搬送速度の変速区間は、クランクアームの回転角度θ=90°付近から噛み合い開始までを第一搬送速度から第二搬送速度への変速区間、噛み合い完了からクランクアームの回転角度θ=270°付近までを第二搬送速度から第一搬送速度への変速区間とすることを特徴とする請求項5から7のうちの一項に記載のカッターユニット。
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