JP7183863B2 - 化学機械研磨用組成物及び化学機械研磨方法 - Google Patents
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Description
(A1)アルミナ含有粒子と、
(B)有機酸と、
を含有し、
前記(A1)アルミナ含有粒子は、粉末X線回折パターンにおける回折強度が最大となるピーク部分の半値幅が0.30°未満のものである。
前記(A1)アルミナ含有粒子のSi含有割合が1~40wt・ppmであることができる。
前記(B)有機酸が、一分子内に、ヒドロキシル基を0~1個及びカルボキシル基を1~2個有し、かつ、第一酸解離定数pKaが1.5~4.5であることができる。
前記(B)有機酸が、マレイン酸、コハク酸、乳酸、マロン酸、p-ヒドロキシ安息香酸、ラウリン酸及びグリコール酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることができる。
前記(A1)アルミナ含有粒子の比重が4.0以上であることができる。
前記いずれかの態様の化学機械研磨用組成物を用いて、樹脂を含有する被研磨面を研磨する工程を含む。
前記いずれかの態様の化学機械研磨用組成物を用いて、樹脂及び配線金属を含有する被研磨面を研磨する工程を含む。
(A1)アルミナ含有粒子を含有する第1化学機械研磨用組成物を使用して樹脂を含有する被研磨面を研磨する第1研磨工程と、
前記第1研磨工程後の被研磨面を、さらに(A2)シリカ粒子を含有する第2化学機械研磨用組成物を使用して研磨する第2研磨工程と、
を含み、
前記(A1)アルミナ含有粒子が、粉末X線回折パターンにおける回折強度が最大となるピーク部分の半値幅が0.30°未満のものである。
前記(A1)アルミナ含有粒子のSi含有割合が1~40wt・ppmであることができる。
前記(A1)アルミナ含有粒子の比重が4.0以上であることができる。
前記第1化学機械研磨用組成物及び前記第2化学機械研磨用組成物のうち少なくとも一方が(B)有機酸をさらに含有することができる。
前記(B)有機酸が、一分子内に、ヒドロキシル基を0~1個及びカルボキシル基を1
~2個有し、かつ、第一酸解離定数pKaが1.5~4.5であることができる。
前記(B)有機酸が、マレイン酸、コハク酸、乳酸、マロン酸、p-ヒドロキシ安息香酸、ラウリン酸及びグリコール酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることができる。
れば特に制限されるものではないが、例えば、アルミニウム、銅、及びこれらの合金が挙げられる。
本実施形態に係る化学機械研磨方法は、(A1)アルミナ含有粒子を含有する第1化学機械研磨用組成物を使用して樹脂を含有する被研磨面を研磨する第1研磨工程と、前記第1研磨工程後の被研磨面を、さらに(A2)シリカ粒子を含有する第2化学機械研磨用組成物を使用して研磨する第2研磨工程と、を含み、前記(A1)アルミナ含有粒子が、粉末X線回折パターンにおける回折強度が最大となるピーク部分の半値幅が0.30°未満のものである。
第1研磨工程は、第1化学機械研磨用組成物を使用して、例えば図1に示すような樹脂膜を含有する被研磨面を研磨する工程である。第1化学機械研磨用組成物に含有される(A1)アルミナ含有粒子は、樹脂膜を研磨するのに適した硬度を有している。そのため、第1化学機械研磨用組成物は、樹脂膜に対する研磨速度が十分に高く、樹脂膜を粗方研磨する用途に適している。
<(A1)アルミナ含有粒子>
第1化学機械研磨用組成物は、(A1)アルミナ含有粒子を含有する。本発明における「(A1)アルミナ含有粒子」は、アルミナ(Al2O3)のみから形成される粒子であってもよいし、アルミナ以外の他の化合物を含有する粒子であってもよい。(A1)アルミナ含有粒子がアルミナ以外の他の化合物を含有する粒子である場合、(A1)アルミナ含有粒子の一粒子中のアルミナの質量が50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが特に好ましい。(A1)アルミナ含有粒子中のアルミナの含有量が前記範囲にあると、樹脂膜を研磨するのに適した硬度となるため、樹脂膜を高速研磨することができる。
第1化学機械研磨用組成物は、主要な液状媒体である水の他、必要に応じて、(B)有機酸、酸化剤、界面活性剤、含窒素複素環化合物、無機酸及びその塩、水溶性高分子等を含有してもよい。
第1化学機械研磨用組成物は、水を主要な液状媒体として含有する。第1化学機械研磨用組成物を調製する際に添加し得る水としては、特に制限されるものではないが、純水が好ましい。水は、上述した第1化学機械研磨用組成物の構成材料の残部として配合されていればよく、水の含有量については特に制限はない。
第1化学機械研磨用組成物は、(B)有機酸を含有することが好ましい。(B)有機酸の機能としては、樹脂膜及び配線金属に対する研磨速度を向上させて、配線金属を含む被研磨面の研磨中における金属塩の析出を抑制することが挙げられる。
途添加した塩基と反応して上記有機酸の塩となっていてもよい。このような塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属の水酸化物、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、コリン等の有機アルカリ化合物、及びアンモニア等が挙げられる。
第1化学機械研磨用組成物は、酸化剤を含有してもよい。酸化剤を含有することにより、樹脂膜や配線金属を酸化して研磨液成分との錯化反応を促すことにより、被研磨面に脆弱な改質層を作り出すことができるため、良好な研磨特性が得られる場合がある。
第1化学機械研磨用組成物は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤には、第1化学機械研磨用組成物に適度な粘性を付与できる場合がある。
第1化学機械研磨用組成物は、含窒素複素環化合物を含有してもよい。含窒素複素環化合物を含有することにより、配線金属の過剰なエッチングを抑制し、かつ、研磨後の表面荒れを防ぐことができる場合がある。
第1化学機械研磨用組成物は、無機酸及びその塩を含有してもよい。無機酸及びその塩を含有することにより、配線金属に対する研磨速度がさらに向上する場合がある。無機酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、及びリン酸から選ばれる少なくとも1種が好ましい。無機酸の塩としては、上述の無機酸の塩であってもよく、化学機械研磨用組成物中で別途添加した塩基と上述の無機酸とが塩を形成してもよい。このような塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属の水酸化物;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、コリン等の有機アルカリ化合物、及びアンモニア等が挙げられる。
第1化学機械研磨用組成物は、水溶性高分子を含有してもよい。水溶性高分子を含有することにより、樹脂膜や配線金属の表面に吸着して研磨摩擦を低減できる場合がある。このような水溶性高分子としては、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアリルアミン、ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。
平均分子量のことを指す。
第1化学機械研磨用組成物のpHは、1~6であることが好ましく、2~5であることがより好ましい。pHが前記範囲であると、配線金属や樹脂膜を高速で研磨しやすくなり、被研磨面の平坦性を確保しやすく、さらに配線金属の腐食を抑制することができる。
第1化学機械研磨用組成物は、水等の液状媒体に上述した各成分を溶解または分散させることにより調製することができる。溶解または分散させる方法は、特に制限されず、均一に溶解または分散できればどのような方法を適用してもよい。また、上述した各成分の混合順序や混合方法についても特に制限されない。
第1研磨工程には、例えば図5に示すような化学機械研磨装置300を用いることができる。図5は、化学機械研磨装置300を模式的に示した斜視図である。第1研磨工程は、スラリー供給ノズル42からスラリー(化学機械研磨用組成物)44を供給し、かつ、研磨布46が貼付されたターンテーブル48を回転させながら、回路基板50を保持したキャリアーヘッド52を当接させることにより行う。なお、図5には、水供給ノズル54及びドレッサー56も併せて示してある。
30~150rpmである。スラリー供給ノズル42から供給されるスラリー(化学機械研磨用組成物)44の流量は、10~1,000mL/分の範囲内で選択することができ、好ましくは50~400mL/分である。
TECHNOLOGY社製、型式「POLI-400L」;AMAT社製、型式「Reflexion LK」等が挙げられる。
図2は、図1に示す被処理体の第1研磨工程終了後の状態を模式的に示した断面図である。図3は、図2に示す被処理体の第2研磨工程終了後の状態を模式的に示した断面図である。第2研磨工程は、図2に示すような前記第1研磨工程後の被研磨面を、さらに(A2)シリカ粒子を含有する第2化学機械研磨用組成物を使用して研磨する工程である。図2に示すように、第1研磨工程後の被研磨面は、配線金属10上の一部もしくは全部に樹脂膜12が残存していることがあるため、該樹脂膜12を除去する必要がある。第2化学機械研磨用組成物に含有される(A2)シリカ粒子は、(A1)アルミナ含有粒子よりも硬度が低く、銅や銅合金などの柔らかな配線金属を研磨する用途に適している。そのため、第2化学機械研磨用組成物は、配線金属や樹脂膜に対する研磨速度が第1化学機械研磨用組成物に比べて低いものの、配線金属/樹脂膜が共存する被研磨面を精密かつスクラッチ発生を低減しながら研磨することができる。したがって、第2研磨工程を経ることにより、図3に示すような高平坦性を有し、かつ、配線金属のスクラッチが低減された回路基板200が得られる。
<(A2)シリカ粒子>
第2化学機械研磨用組成物は、(A2)シリカ粒子を含有する。(A2)シリカ粒子としては、例えば、気相中で塩化ケイ素、塩化アルミニウム、塩化チタン等を酸素および水素と反応させるヒュームド法により合成されたシリカ粒子;金属アルコキシドから加水分解縮合して合成するゾルゲル法により合成されたシリカ粒子;精製により不純物を除去した無機コロイド法等により合成されたコロイダルシリカ粒子が挙げられる。これらの中でも、分散安定性に優れ、また粒子径の制御が容易で、粗大粒子によるスクラッチの発生を抑制しやすいため、コロイダルシリカ粒子が好ましい。
り好ましくは0.02~0.2μmであり、特に好ましくは0.03~0.1μmである。上記範囲の平均二次粒子径を有する(A2)シリカ粒子であれば、配線金属や樹脂膜に対する適切な研磨速度が得られると共に、粒子の沈降・分離を生ずることのない安定性に優れた化学機械研磨用組成物が得られるため、良好な研磨特性が得られる。ここで、「二次粒子」とは、一次粒子が凝集した状態のことをいう。シリカ粒子は、化学機械研磨用組成物中では、通常二次粒子の状態で存在している。なお、シリカ粒子の平均二次粒子径は、動的光散乱式粒子径測定装置(株式会社堀場製作所製、型式「LB550」)を用いて測定された算術平均径を平均二次粒子径として求めることができる。
第2化学機械研磨用組成物は、主要な液状媒体である水の他、必要に応じて、(B)有機酸、酸化剤、界面活性剤、含窒素複素環化合物、無機酸及びその塩、水溶性高分子等を含有してもよい。これらの添加剤については、上述の第1化学機械研磨用組成物のところで説明した各化合物を例示することができ、また含有量については、上述の第1化学機械研磨用組成物のところで説明した含有量と同量とすることができる。
第2化学機械研磨用組成物のpHは、1~6であることが好ましく、2~5であることがより好ましい。pHが前記範囲であると、配線金属/樹脂膜が共存する被研磨面の平坦性を確保しやすく、さらに配線金属の腐食を抑制することができる。
第2化学機械研磨用組成物は、水等の液状媒体に上述した各成分を溶解または分散させることにより調製することができる。溶解または分散させる方法は、特に制限されず、均一に溶解または分散できればどのような方法を適用してもよい。また、上述した各成分の混合順序や混合方法についても特に制限されない。
第2研磨工程においても、例えば図5に示すような化学機械研磨装置300を用いることができる。化学機械研磨装置の構成、操作、使用条件、及び市販製品等については、第1研磨工程と同様である。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、本実施例における「部」および「%」は、特に断らない限り質量
基準である。
<アルミナ含有粒子のX線回折強度測定>
アルミナ含有粒子の粉末X線回折パターンにおける回折強度が最大となるピーク部分の半値幅は、以下の条件で測定した。
・装置:全自動水平型多目的X線回折装置SmartLab(リガク社製)
・X線源:CuKα 3kw(水冷)
・測定方法:ガラス試料板を用いた粉末法
・スリット:パラレルビーム(PB)分解能(中レベル)
・測定範囲:15deg-120deg
・ステップ:0.05deg
・スキャンスピード:0.5deg/min(連続)
アルミナ含有粒子を乾燥させて得られた試料について、流動式比表面積自動測定装置(株式会社島津製作所製、「micrometricsFlowSorbII2300」)を用いてBET法による比表面積を測定し、その測定値から算出して平均一次粒子径を求めた。
JIS R1649:2002に記載されている測定法に準じて測定した。具体的には、試料となるアルミナ含有粒子に硫酸を加えて加圧分解容器中で加熱して溶解し試料溶液を調製し、その溶液をICP発光分光分析装置(島津製作所社製、型式「ICPE-9800」)のアルゴンプラズマ中に噴霧し、Siの発光強度を測定することにより、アルミナ含有粒子中のSi含有量を求めた。
JIS 9301-2-1:1999に記載されている「ピクノメーター法による真密度」測定法に準じて測定した。
アルミナ含有粒子の一部を、透過型電子顕微鏡を用いて50個の粒子を観察し、各々のアルミナ含有粒子の長径(Rmax)及び短径(Rmin)を測定し、各々のアルミナ含有粒子の比率(Rmax/Rmin)を求め、それを平均化したものを表1及び表2に併せて示した。
表1又は表2に記載のアルミナ含有粒子及びイオン交換水を容量1リットルのポリエチレン製の瓶に投入し、これに表1又は表2に記載の有機酸を添加して、組成物のpHが表1又は表2に記載の値となるように調整するとともに、各成分の合計量が100質量部となるようにイオン交換水で調整した。その後、孔径5μmのフィルターで濾過することにより、実施例1~14及び比較例1~6、10で用いる化学機械研磨用組成物を得た。
特開2009-161371号公報の0067段落に記載の実施例1に準じて(A2-1)シリカ粒子分散体を、0068段落に記載の実施例2に準じて(A2-2)シリカ粒子分散体を、0069段落に記載の実施例3に準じて(A2-3)シリカ粒子分散体をそれぞれ作製した。その後、ロータリーエバポレータを用い、得られた前記分散体の温度を80℃に維持しながらイオン交換水を添加しつつアルコールを除去する操作を数回繰り返
した。その後、表2に記載の有機酸を添加して、分散体のpHを表2に記載の値となるように調整するとともに、各成分の合計量が100質量部となるようにイオン交換水で調整し、実施例10~14及び比較例7~10で用いる化学機械研磨用組成物を得た。
2.4.1.研磨速度評価
<評価用基板の作製>
8インチのシリコンウエハーにWPR-1201(JSR株式会社製、ネガ型感光性絶縁膜)をスピンコートし、その後、ホットプレートを用いて加熱・硬化し、シリコンウエハー上に厚さ20μmの均一な樹脂膜を作製した。このようにして得られた基板を研磨速度評価に使用した。
(実施例1~9及び比較例1~3)
上記で調製した化学機械研磨用組成物を用いて、上記で得られた評価用基板を4cm×4cmに切断した試験片を被研磨体として、下記の研磨条件で4分間の化学機械研磨試験を行った。
(実施例10~14及び比較例4~10)
まず、第1研磨工程では、上記で調製した化学機械研磨用組成物を用いて、上記で得られた評価用基板を4cm×4cmに切断した試験片を被研磨体として、下記の研磨条件で4分間の化学機械研磨試験を行った。次いで、第2研磨工程では、上記研磨後の被研磨面を、上記で調製した化学機械研磨用組成物を用いて同様の化学機械研磨試験をさらに実施した。
(研磨条件)
・研磨装置:G&P TECHNOLOGY社製、型式「POLI-400L」
・研磨パッド:ニッタ・ハース製、「IC1000」
・化学機械研磨用組成物供給速度:200mL/分
・定盤回転数:100rpm
・ヘッド回転数:90rpm
・研磨ヘッド押し付け圧:140hPa
・研磨速度(μm/min)=[(研磨前の各膜の厚さ(μm))-(研磨後の各膜の厚さ(μm))]/研磨時間(min)
(評価基準)
・研磨速度が2μm/min以上である場合、樹脂膜に対する研磨速度が十分に大きく、実際のプリント基板研磨においても高速処理が可能であり、実用的であるため良好と判断し「○」と表記した。
・研磨速度が2μm/min未満である場合、樹脂膜に対する研磨速度が小さく、実際のプリント基板研磨において実用困難であるため不良と判断し「×」と表記した。
<評価用基板の作製>
8インチのシリコンウエハーにWPR-1201(JSR株式会社製、ネガ型感光性絶縁膜)をスピンコートし、その後、ホットプレートを用いて加熱・硬化し、厚さ20μm
の均一な樹脂硬化膜を作製した。次いで、アライナー(SUSS MicroTec社製、型式「MA-200」)を使用し、高圧水銀灯から照射される紫外線を、波長365nmにおける露光量が500mJ/cm2となるように露光した。その後、ホットプレートを用いて110℃で3分間加熱(PEB)し、2.38質量%濃度のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド水溶液を用いて23℃で120秒間浸漬し、現像した。
その後、絶縁樹脂硬化膜上に無電解めっきにより銅シード層を形成し、その後電解メッキ法により30μmの銅メッキ層を形成し、溝パターン内に銅を埋め込んだ基板を作製した。次に、特許第5321796号公報または特許第5459467号公報に記載の化学機械研磨用組成物を用いて、溝パターン以外の銅を除去し、100μm幅の導電層ラインを露出させた。その後、再度、WPR-1201(JSR株式会社製、感光性絶縁膜)をスピンコートし、ホットプレートを用いて加熱・硬化し、厚さ20μmの樹脂硬化膜を形成した。このようにして得られた基板を平坦性評価に使用した。なお、本方法により作製した基板は、回路基板を模した平坦性評価用基板である。
上記で調製した化学機械研磨用組成物を用いて、上記で得られた平坦性評価用基板を4cm×4cmに切断した試験片を被研磨体として、下記の研磨条件で10分間の化学機械研磨試験を行い、樹脂面に対する銅の飛び出し高さ(銅凸高さ)を測定した。なお、銅凸高さの評価は、レーザー顕微鏡(オリンパス社製、型式「OLS4000」)を使用して測定した。評価基準は以下の通りである。銅の飛び出し高さ(μm)及び評価結果を表1及び表2に併せて示す。
(研磨条件)
・研磨装置:G&P TECHNOLOGY社製、型式「POLI-400L」
・研磨パッド:ニッタ・ハース製、「IC1000」
・化学機械研磨用組成物供給速度:200mL/分
・定盤回転数:100rpm
・ヘッド回転数:90rpm
・研磨ヘッド押し付け圧:140hPa
(評価基準)
・銅凸高さが0.3μm未満である場合、平坦性が十分に確保されており、非常に良好と判断し「◎」と表記した。
・銅凸高さが0.3μm以上0.6μm未満である場合、平坦性が確保されており、良好と判断し「○」と表記した。
・銅凸高さが0.6μm以上である場合又は評価ができなかった場合、平坦性が確保できず、実用困難であるため不良と判断し「×」と表記した。
(実施例10~14及び比較例4~10)
上記の研磨速度評価で得られた第2研磨工程終了後の被研磨面について、樹脂面に対する表面粗さ(算術平均高さSa)を測定した。評価基準は以下の通りである。その結果を表2に併せて示す。
(評価基準)
・算術平均高さが20nm未満である場合、平坦性が良好であると判断し「○」と表記した。
・算術平均高さが20nm以上である場合、平坦性が不良であると判断し「×」と表記した。
(実施例10~14及び比較例4~10)
上記の平坦性評価で得られた基板を用いて、下記の研磨条件で4分間の第2研磨工程終
了後の被研磨面について、銅面に対するスクラッチの有無を、光学顕微鏡を用いて暗視野にて観察した。評価基準は以下の通りである。その結果を表2に併せて示す。
(研磨条件)
・研磨装置:G&P TECHNOLOGY社製、型式「POLI-400L」
・研磨パッド:ニッタ・ハース製、「IC1000」
・化学機械研磨用組成物供給速度:200mL/分
・定盤回転数:100rpm
・ヘッド回転数:90rpm
・研磨ヘッド押し付け圧:140hPa
(評価基準)
・スクラッチがない場合、表面状態が良好であると判断し「○」と表記した。
・スクラッチがある場合、表面状態が不良であると判断し「×」と表記した。
上記のようにして各化学機械研磨用組成物を調製した後、常温・常圧で静置し、30分間静置後の各組成物を目視にて観察することにより貯蔵安定性を評価した。評価基準は以下の通りである。その結果を表1及び表2に併せて示す。
(評価基準)
・30分間静置後の組成物の状態が調製直後と比較して変化がない場合、「◎」と表記した。
・30分間静置後の組成物に僅かに沈殿物が観察された場合、「○」と表記した。
各化学機械研磨用組成物の組成、物性、及び評価結果を下表1及び下表2に示す。
<アルミナ含有粒子>
・AA-04:アルミナ(住友化学株式会社製、商品名「AA-04」)
・AA-07:アルミナ(住友化学株式会社製、商品名「AA-07」)
・AA-2:アルミナ(住友化学株式会社製、商品名「AA-2」)
・AKP-20:アルミナ(住友化学株式会社製、商品名「AKP-20」)
・AKP-30:アルミナ(住友化学株式会社製、商品名「AKP-30」)
・9245 0.15MIC:アルミナ(SAINT-GOBAIN株式会社製、商品名「9245 0.15MIC」)
が樹脂膜を研磨するのに適していないため、樹脂膜に対する研磨速度が著しく低下した。また、樹脂膜に対する研磨速度が低すぎたため、平坦性評価を行うことができなかった。
するのに適していないため、樹脂膜に対する研磨速度が著しく低下した。そのため、樹脂膜及び銅を有する被研磨面が表出せず、第2研磨工程を実施することができなかった。
Claims (5)
- (A1)アルミナ含有粒子と、
(B)有機酸と、
を含有し、
前記(A1)アルミナ含有粒子は、粉末X線回折パターンにおける回折強度が最大となるピーク部分の半値幅が0.30°未満のものであり、
前記(A1)アルミナ含有粒子のSi含有割合が1~40wt・ppmであり、
前記(A1)アルミナ含有粒子の比重が4.0以上である、化学機械研磨用組成物。 - 前記(B)有機酸が、一分子内に、ヒドロキシル基を0~1個及びカルボキシル基を1~2個有し、かつ、第一酸解離定数pKaが1.5~4.5である、請求項1に記載の化学機械研磨用組成物。
- 前記(B)有機酸が、マレイン酸、コハク酸、乳酸、マロン酸、p-ヒドロキシ安息香酸、ラウリン酸及びグリコール酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の化学機械研磨用組成物。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の化学機械研磨用組成物を用いて、樹脂を含有する被研磨面を研磨する工程を含む、化学機械研磨方法。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の化学機械研磨用組成物を用いて、樹脂及び配線金属を含有する被研磨面を研磨する工程を含む、化学機械研磨方法。
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