JP7183522B2 - 硬質被覆層が優れた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 - Google Patents
硬質被覆層が優れた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7183522B2 JP7183522B2 JP2018240650A JP2018240650A JP7183522B2 JP 7183522 B2 JP7183522 B2 JP 7183522B2 JP 2018240650 A JP2018240650 A JP 2018240650A JP 2018240650 A JP2018240650 A JP 2018240650A JP 7183522 B2 JP7183522 B2 JP 7183522B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- tialcn
- average
- pores
- tilt angle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Drilling Tools (AREA)
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Description
ただ、前記従来のTi-Al系の複合炭窒化物層を被覆形成した被覆工具は、比較的耐摩耗性に優れるものの、高速切削条件で用いた場合にチッピング等の異常損耗を発生しやすいことから、硬質被覆層の改善についての種々の提案がなされている。
「(1)工具基体の表面に、硬質被覆層が設けられた表面被覆切削工具において、
(a)前記硬質被覆層は、平均層厚1.0~20.0μmのTiとAlの複合窒化物層または複合炭窒化物層を少なくとも含み、
(b)前記複合窒化物層または複合炭窒化物層は、NaCl型の面心立方構造を有する複合窒化物または複合炭窒化物の結晶粒を少なくとも含み、
(c)前記複合窒化物層または複合炭窒化物層は、結晶粒の粒界にポアが存在しており、
ポア面積率が高いTiAlCN層αとポア面積率が低いTiAlCN層βとが交互に3層以上前記硬質被覆層の厚さ方向に積層された多層構造を含み、
(d)前記TiAlCN層αとTiAlCN層βは、それぞれの平均層厚をLα、Lβとして、0.1μm≦Lα≦5.0μm、0.1μm≦Lβ≦5.0μmを満たし、
(e)前記TiAlCN層αは、
組成式:(Ti1-XαAlXα)(CYαN1-Yα)で表した場合、
AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合XαavgおよびCのCとNの合量に占める平均含有割合Yαavg(但し、Xαavg、Yαavgはいずれも原子比)が、それぞれ、0.60≦Xαavg≦0.95、0≦Yαavg≦0.0050を満足し、
(f)前記TiAlCN層βは、
組成式:(Ti1-XβAlXβ)(CYβN1-Yβ)で表した場合、
AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合XβavgおよびCのCとNの合量に占める平均含有割合Yβavg(但し、Xβavg、Yβavgはいずれも原子比)が、それぞれ、0.60≦Xβavg≦0.95、0≦Yβavg≦0.0050を満足し、
(g)前記TiAlCN層αにおいて、前記ポアが占める平均面積割合Aαavgと前記ポアの平均孔径Dαavgおよび前記ポアの最大孔径Dαmaxがそれぞれ、0.20面積%≦Aαavg≦5.00面積%、4nm≦Dαavg≦50nm、Dαmax≦200nmを満足し
(h)前記TiAlCN層βにおいて、前記ポアが占める平均面積割合Aβavgが、Aβavg<0.20面積%と前記ポアの最大孔径DβmaxがDβmax≦100nmを満足する、
ことを特徴とする表面被覆切削工具。
(2)前記TiAlCN層α内のNaCl型の面心立方構造を有するTiとAlとの複合窒化物層または複合炭窒化物層の結晶粒の結晶方位を、電子線後方散乱回折装置を用いて縦断面から観察した場合、工具基体表面の法線方向に対する前記結晶粒の結晶面である{100}面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、前記法線方向に対して0~45度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分して各区分内に存在する度数を集計し傾斜角度数分布を求めたとき、0~10度の範囲内の傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、0~10度の範囲内に存在する度数の合計が、前記傾斜角度数分布における度数全体の40%以上の割合を占め、
前記TiAlCN層β内のNaCl型の面心立方構造を有するTiとAlとの複合窒化物層または複合炭窒化物層の結晶粒の結晶方位を、電子線後方散乱回折装置を用いて縦断面から観察した場合、工具基体表面の法線方向に対する前記結晶粒の結晶面である{111}面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、前記法線方向に対して0~45度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分して各区分内に存在する度数を集計し傾斜角度数分布を求めたとき、0~10度の範囲内の傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、0~10度の範囲内に存在する度数の合計が、前記傾斜角度数分布における度数全体の40%以上の割合を占めることを特徴とする(1)に記載の表面被覆切削工具。
(3)TiAlCN層αおよびTiAlCN層βを含む前記複合窒化物層または複合炭窒化物層に対し、前記ポアが占める平均面積割合AtotはAtot≦1.00面積%であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の表面被覆切削工具。」
に特徴を有するものである。
本発明の硬質被覆層は、組成式:(Ti1-xiAlxi)(CyiN1-yi)(iはαまたはβ)で表されるTiとAlの複合窒化物層または複合炭窒化物層を少なくとも含む。このTiAlCN層は、硬さが高く、優れた耐摩耗性を有するが、特に平均層厚が1.0~20.0μmのとき、その効果が際立って発揮される。その理由は、平均層厚が1.0μm未満では、層厚が薄いため長期の使用にわたっての耐摩耗性を十分確保することができず、一方、その平均層厚が20.0μmを超えると、TiAlCN層の結晶粒が粗大化し易くなり、チッピングを発生しやすくなるためである。
前記TiAlCN層におけるNaCl型の面心立方晶構造を有する結晶粒が存在することが必要であり、その面積割合として60面積%以上であることが好ましい。これにより、高硬度であるNaCl型の面心立方晶構造を有する結晶粒の面積比率が六方晶構造の結晶粒に比べて相対的に高くなり、硬さが向上するという効果を得ることができる。この面積率は、75面積%以上がより好ましい。
前記TiAlCN層は、結晶粒の粒界にポアが存在しており、ポア面積率が高いTiAlCN層αとポア面積率が低いTiAlCN層βとが交互に3層以上積層された多層構造である。ここで、TiAlCN層αとTiAlCN層βとが交互に3層以上積層された多層構造とは、TiAlCN層αとTiAlCN層βとが接して交互に積層するものに限らず、TiAlCN層αとTiAlCN層βとの間にこれらTiAlCN層αとTiAlCN層βとは異なる層や組織が存在してもよい。また、TiAlCN層αとTiAlCN層βの積層順序により、耐チッピング性、耐欠損性の向上は変わらない。
ただし、TiAlCN層αとTiAlCN層βの積層構造であっても、これらの層が交互に3層以上積層していないものは、本発明でいう多層構造に含まれない。
TiAlCN層αの平均層厚Lα、TiAlCN層βの平均層厚Lβは、それぞれ、0.1μm≦Lα≦5.0μm、0.1μm≦Lβ≦5.0μmを満足することが好ましい。その理由は、LαおよびLβがこの範囲にないと、TiAlCN層αとTiAlCN層βを交互に積層することによる耐チッピング性の向上、耐欠損性の向上が達成できないためである。
前記TiAlCN層αは、
組成式:(Ti1-XαAlXα)(CYαN1-Yα)で表した場合、
AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合XαavgおよびCのCとNの合量に占める平均含有割合Yαavg(但し、Xαavg、Yαavgはいずれも原子比)が、それぞれ、0.60≦Xαavg≦0.95、0≦Yαavg≦0.0050を満足し、
前記TiAlCN層βは、
組成式:(Ti1-XβAlXβ)(CYβN1-Yβ)で表した場合、
AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合XβavgおよびCのCとNの合量に占める平均含有割合Yβavg(但し、Xβavg、Yβavgはいずれも原子比)が、それぞれ、0.60≦Xβavg≦0.95、0≦Yβavg≦0.0050を満足している。
その理由は、各々のAlの平均含有割合が0.60未満であると、TiAlCN層は高温硬さに劣るため、インコネル等のNi基耐熱合金やステンレス鋼等の難削材の高速切削に供した場合には、耐摩耗性が十分でない。一方、Alの平均含有割合が0.95を超えると、硬さに劣る六方晶の析出量が増大し硬さが低下するため、耐摩耗性が低下するためである。
また、TiAlCN層に含まれるCの平均含有割合は前記範囲の微量であるとき、TiAlCN層と工具基体もしくは下部層との密着性が向上し、かつ、潤滑性が向上することによって切削時の摩耗や衝撃を緩和し、結果としてTiAlCN層の耐欠損性および耐チッピング性が向上する。一方、Cの平均含有割合が前記範囲を外れると、TiAlCN層の靭性が低下するため耐欠損性および耐チッピング性が逆に低下するため好ましくない。
図1に、本発明のTiAlCN層の部分拡大模式図を示す。図1に示されるように、本発明のTiAlCN層は、該層の粒界に沿って、所定の平均孔径のポアが形成されており、切削加工時の高負荷によって層中にクラックが発生した場合であっても、このようなポアの存在によって、クラックが粒界に沿って進展することが抑制され、その結果、インコネル等のNi基耐熱合金やステンレス鋼等の難削材の高速切削加工条件においても優れた耐チッピング性を発揮するようになる。
本発明は、このポアの面積率が高い層(TiAlCN層α)と低い層(TiAlCN層β)が交互に3層以上積層していることにより、切削時に硬質被覆層に作用する機械的応力、あるいは熱衝撃に伴う熱的応力を緩和し、耐チッピング性、耐熱亀裂性が向上する。すなわち、ポアの面積率が高い層(TiAlCN層α)によりTiAlCN層に作用する機械的・熱的応力に起因するクラックの発生・進展を抑制し、ポアの面積率が低い層(TiAlCN層β)によりTiAlCN層全体の強度が向上する。ポアの面積率が高い層(TiAlCN層α)は耐熱亀裂性に優れるものの、TiAlCN層全体としてみたときにポアの面積割合が多くなり過ぎると(例えば、TiAlCN層αのみであると)硬質被覆層の強度が損なわれるとともに、硬さが低下し、耐チッピング性が低下する。また、3層積層以上の積層によりクラックの進展抑制の効果が発揮される。その理由はポアの疎密界面に沿ってクラック進展が抑制されるためと推定している。さらに、TiAlCN層の平均ポア率が同じであっても、単純に膜に均一にポアが分散しているときよりも、ポアの面積率の高い層と低い層とが積層されているときの方がクラックの発生・進展を抑制され、TiAlCN層の強度が向上する。
TiAlCN層αにおけるポアの平均面積割合Aαavgは、0.20面積%以上5.00面積%以下とする。その理由は、TiAlCN層αにおけるポアの平均面積割合Aαavgが0.20面積%未満となるとクラックの進展抑制の効果を十分に引き出すことができず、5.00面積%超えるとTiAlCN層全体においてポアによる硬さ、強度の低下が生じ、クラック起点の増加および耐摩耗性の低下による耐チッピング性および耐欠損性の低下を招くためである。
また、TiAlCN層αの粒界に沿って形成されるポアの平均孔径Dαavgは4nm以上50nm以下とする。その理由は、前記ポアの平均孔径Dαavgは、4nm未満であるとクラック進展抑制効果が十分でなく、一方、平均孔径Dαavgが50nmより大きいと、TiAlCN層αの硬さが局所的に低下し、クラックの起点となりやすく、耐チッピング性、耐欠損性が低下するためである。
さらに、TiAlCN層αの粒界に沿って形成されるポアの最大孔径Dαmaxは200nm以下とする。その理由は、ポアの最大孔径Dαmaxが200nmを超えると、同様に強度や硬さが局所的に低下し、クラックの起点となりやすく、耐チッピング性、耐欠損性が低下するためである。
ポアが占める平均面積割合Aβavgは0.20面積%未満とする(0面積%であってもよい)。このように規定する理由は、0.20面積%以上となると、TiAlCN層βの皮膜強度の向上効果が不十分となり、TiAlCN層全体において、耐摩耗性の低下と皮膜の耐塑性変形性低下により、耐チッピング性および耐欠損性の低下を招くからである。
また、ポアの最大孔径Dβmaxが100nmを超えると、TiAlCN層βの同様に強度が局所的に低下し、TiAlCN層全体の強度が担保出来ず、クラックの起点となって、耐チッピング性、耐欠損性が低下する。そのため、TiAlCN層βの粒界に沿って形成されるポアの最大孔径Dβmaxは100nm以下とした(0nmであってもよい)。
研磨したTiAlCN層の縦断面を倍率50000倍~100000倍の走査型電子顕微鏡あるいは透過型電子顕微鏡で観察し、工具基体表面と水平な100.0μmの長さの直線(間隔線)を100nmごとに引き、該直線の両端をそれぞれ結ぶTiAlCN層の厚さ方向の直線(両端線)を引く。ここで、隣り合う間隔線と両端線により挟まれる長方形の領域それぞれに対して、例えば、アドビ システムズ インコーポレイテッド社のアドビ フォトショップ エレメンツ(登録商標)やその他公知のソフトウェアを用いて、画像処理を行って、ポアとポアでない領域を特定しポアに色をつける(図2に示された概略模式図を参照)。そして、着色された部分の面積割合を各長方形の領域ごとについて測定してポアの平均面積割合を求め、TiAlCN層αとTiAlCN層βのそれぞれの候補となる領域を決める。次に、この候補となる領域のそれぞれに対して、ポアの平均孔径を算出する。ポアの平均孔径の算出は、ポアと同定された領域の数をカウントし、その総数でポアの総面積を割ることで、ポア1個あたりの平均面積を算出し、その面積を有するような円の直径を算出し、その値をポアの平均孔径とする。
なお、TiAlCN層αの領域の境界にその他の層をまたがって存在するポアについては、TiAlCN層αのポアであるとして処理を行う。また、TiAlCN層βの領域の境界において、TiAlCN層α以外の層に対して境界をまたがって存在するポアについては、TiAlCN層βのポアであるとして処理を行う。TiAlCN層αとTiAlCN層βが隣接し、その境界をまたがって存在するポアについてはTiAlCN層αのポアであるとして処理を行う。
次に、この候補となる領域のそれぞれに対して、ポアの最大孔径を算出する。ポアの最大孔径の算出は、ポアと同定された箇所(領域)の中で最大の面積を有するものについて、その面積を有するような円の直径を算出し、その値をポアの最大孔径Dmaxとする。
最後に、前記各候補となる領域を基にしてTiAlCN層αの領域、TiAlCN層βの領域を画定する。
続いて、TiAlCN層αとTiAlCN層βのそれぞれの平均層厚Lα、Lβは、各層の積層数をカウントし、各層の膜厚の総和を各々の積層数で割り平均した値として算出する。例えば、TiAlCN層αの層厚が、それぞれ、Lα1、Lα2、Lα3のとき、α層の平均層厚LαはLα=(Lα1+Lα2+Lα3)/3で表される。
なお、粒界や結晶粒は以下のような方法で判別することが出来る。まず、硬質被覆層の縦断面における、工具基体に平行な方向に幅10μm、縦は層厚(平均層厚)分の観察視野において、高分解能電子線後方散乱回折装置を用いて前記観察視野面内を0.02μm間隔で解析し、観察視野面内の立方晶もしくは六方晶に帰属される測定点を求める。立方晶(NaCl型の面心立方構造)あるいは六方晶に帰属される測定点の中で隣接する測定点(以下、ピクセルという)の間で5度以上の方位差がある場合、あるいは隣接する同一結晶相の測定点がない場合はそこを粒界と定義する。そして、粒界で囲まれた領域で立方晶あるいは六方晶に帰属される測定点を含むものを1つの結晶粒と定義する。ただし、隣接するピクセル全てと5度以上の方位差がある、あるいは、隣接するNaCl型の面心立方構造を有する測定点がないような、単独に存在するピクセルは結晶粒とせず、2ピクセル以上が連結しているものを結晶粒として取り扱う。このようにして、粒界判定を行い、結晶粒を特定する。
Cの平均含有割合Yavgについては、二次イオン質量分析(SIMS、Secondary-Ion-Mass-Spectrometry)により求めた。
イオンビームを試料表面側から70μm×70μmの範囲に照射し、イオンビームによる面分析とスパッタイオンビームによるエッチングとを交互に繰り返すことにより深さ方向の濃度測定を行った。
ただしCの含有割合には、意図的にガス原料としてCを含むガスを用いなくても含まれる不可避的なCの含有割合を除外している。具体的にはC2H4の供給量を0とした場合のTiAlCN層に含まれるC成分の含有割合(原子比)を不可避的なCの含有割合として求め、C2H4を意図的に供給した場合に得られるTiAlCN層に含まれるC成分の含有割合(原子比)から前記不可避的なCの含有割合を差し引いた値をYavgとして求めた。
TiAlCN層αについて、NaCl型の面心立方構造のTiとAlの複合窒化物層または複合炭窒化物層を含む硬質被覆層の工具基体表面に垂直な断面(縦断面)を研磨面とした状態で、電界放出型走査電子顕微鏡の鏡筒内にセットした。前記研磨面(断面研磨面)において、工具基体表面と水平方向に長さ100.0μm、層厚方向Lαμmの領域(LαはTiAlCN層αの厚さ)を測定範囲とし、この測定範囲の研磨面に70度の入射角度で15kVの加速電圧の電子線を1nAの照射電流で、前記断面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に0.01μm/stepの間隔で照射し、得られた電子線後方散乱回折像に基づき、複合窒化物層または複合炭窒化物層の工具基体表面の法線方向に対する前記結晶粒の結晶面である{100}面の法線がなす傾斜角を測定点毎にそれぞれ測定した。本発明では、前記測定点の傾斜角のうち、前記法線方向に対して0~45度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分して各区分内に存在する度数を集計し傾斜角度数分布を求めたとき、前記0~10度の範囲内の傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、前記0~10度の範囲内に存在する度数の合計が、前記傾斜角度数分布における度数全体の40%以上の割合を占めるような、{100}面の法線方向に配向していることが望ましい。
この傾斜角度数分布の例として、後述する実施例12の配向を図3に示す。
なお、傾斜角度数分布を求めるに当たり、理想的なランダム配向の場合、傾斜角度数は工具基体表面の法線方向に対するある結晶面の法線方向がなす傾斜角によらず一定の値になるように規格化している。
TiAlCN層βについて、NaCl型の面心立方構造のTiとAlの複合窒化物層または複合炭窒化物層を含む硬質被覆層の工具基体表面に垂直な断面(縦断面)を研磨面とした状態で、電界放出型走査電子顕微鏡の鏡筒内にセットした。前記研磨面(断面研磨面)において、工具基体表面と水平方向に長さ100.0μm、層厚方向Lβμmの領域(LβはTiAlCN層βの厚さ)を測定範囲とし、この測定範囲の研磨面に70度の入射角度で15kVの加速電圧の電子線を1nAの照射電流で、前記断面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に0.01μm/stepの間隔で照射し、得られた電子線後方散乱回折像に基づき、複合窒化物層または複合炭窒化物層の工具基体表面の法線方向に対する前記結晶粒の結晶面である{111}面の法線がなす傾斜角を測定点毎にそれぞれ測定した。本発明では、前記測定傾斜角のうち、前記法線方向に対して0~45度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分して各区分内に存在する度数を集計し傾斜角度数分布を求めたとき、前記0~10度の範囲内の傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、前記0~10度の範囲内に存在する度数の合計が、前記傾斜角度数分布における度数全体の40%以上の割合を占めるような、{111}面の法線方向に配向していることが望ましい。
この傾斜角度数分布の例として、後述する実施例9の配向を図4に示す。
なお、傾斜角度数分布を求めるに当たり、理想的なランダム配向の場合、傾斜角度数は工具基体表面の法線方向に対するある結晶面の法線方向がなす傾斜角によらず一定の値になるように規格化している。
ポアが占める平均面積割合AtotはAtot≦1.00面積%であることが望ましい。その理由は、1.00面積%を超える面積割合になると皮膜全体の強度が担保出来ず、耐チッピング性および耐欠損性の低下を招くことがあるためである。
また、ポアが占める平均面積割合Atotは以下の方法により求められる。TiAlCN層αとTiAlCN層βの各々の総膜厚をそれぞれLαtotとLβtotと表した場合にそれぞれのポアの平均面積割合AαavgとAβavgを用いて下記のように算出される。
本発明は、硬質被覆層として前記TiAlCN層は十分な耐チッピング性、耐摩耗性を有するが、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上からなり、0.1~20.0μmの合計平均層厚を有するTi化合物層を含む下部層を工具基体に隣接して設けた場合、および/または、少なくとも酸化アルミニウム層を含む1.0~25.0μmの合計平均層厚で上部層として前記TiAlCN層の上に設けられた場合には、これらの層が奏する効果と相俟って、一層優れた耐摩耗性および熱的安定性を発揮することができる。
ここで、下部層の合計平均層厚が0.1μm未満では、下部層の効果が十分に奏されず、一方、20.0μmを超えると下部層の結晶粒が粗大化しやすくなり、チッピングを発生しやすくなる。また、酸化アルミニウム層を含む上部層の合計平均層厚が1.0μm未満では、上部層の効果が十分に奏されず、一方、25.0μmを超えると上部層の結晶粒が粗大化しやすくなり、チッピングを発生しやすくなる。
工具基体は、この種の工具基体として従来公知の基材であれば、本発明の目的を達成することを阻害するものでない限り、いずれのものも使用可能である。一例を挙げるならば、超硬合金(WC基超硬合金、WCの他、Coを含み、あるいはTi、Ta、Nb等の炭窒化物を添加したものも含むもの等)、サーメット(TiC、TiN、TiCN等を主成分とするもの等)、高速度鋼、セラミックス(炭化チタン、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムなど)、cBN焼結体、またはダイヤモンド焼結体のいずれかであることが好ましい。
本発明で規定する成分組成、ポアの面積割合・平均孔径、傾斜角度数分布を備えたTiAlCN層は、以下に示す成膜条件の化学蒸着法によって成膜することができる。なお、本発明のTiAlCN層中に存在するポアの形成は原料ガスの供給量および供給速度によって変化し、ポアの面積割合および平均孔径は、原料ガスの割合および供給周期を変化させることによって、制御することができる。
成膜条件として、以下に一例を挙げる。
1.TiAlCN層α:
反応ガス組成(以下の%はガス群Aとガス群Bの和を100容量%としたときの容量%である):
ガス群A:NH3:4.0~5.0%、H2:60~75%、
ガス群B:AlCl3:0.9~1.2%、TiCl4:0.12~0.60%、
N2:0.0~12.0%、C2H4:0.0~0.5%、H2:残、
反応雰囲気圧力:4.0~5.0kPa、
反応雰囲気温度:700~900℃、
供給周期10.0~30.0秒、
1周期当たりのガス供給時間0.5~2.0秒、
ガス群Aとガス群Bの供給の位相差0.3~1.0秒
2.TiAlCN層β:
反応ガス組成(以下の%はガス群Aとガス群Bの和を100容量%としたときの容量%である):
ガス群A:NH3:1.0~2.5%、H2:60~75%、
ガス群B:AlCl3:0.6~0.9%、TiCl4:0.12~0.40%、
N2:0.0~12.0%、C2H4:0.0~0.5%、H2:残、
反応雰囲気圧力:4.0~5.0kPa、
反応雰囲気温度:700~900℃、
供給周期1.0~5.0秒、
1周期当たりのガス供給時間0.15~0.25秒、
ガス群Aとガス群Bの供給の位相差0.1~0.2秒
ここでは、本発明被覆工具の具体例として、工具基体としてWC基超硬合金を用いたインサート切削工具に適用したものについて述べるが、工具基体として、TiCN基サーメット、cBN基超高圧焼結体等を用いた場合であっても同様であるし、ドリル、エンドミルに適用した場合も同様である。
成膜条件は、表2、表3に記載したとおりであるが、概ね、次のとおりである。
1.TiAlCN層α:
反応ガス組成(以下の%は容量%である):
ガス群A:NH3:4.0~5.0%、H2:60~75%、
ガス群B:AlCl3:0.9~1.2%、TiCl4:0.12~0.60%、
N2:0.0~12.0%、C2H4:0.0~0.5%、H2:残、
反応雰囲気圧力:4.0~5.0kPa、
反応雰囲気温度:700~900℃、
供給周期10.0~30.0秒、
1周期当たりのガス供給時間0.5~2.0秒、
ガス群Aとガス群Bの供給の位相差0.3~1.0秒
2.TiAlCN層β:
反応ガス組成(以下の%は容量%である):
ガス群A:NH3:1.0~2.5%、H2:60~75%、
ガス群B:AlCl3:0.6~0.9%、TiCl4:0.12~0.40%、
N2:0.0~12.0%、C2H4:0.0~0.5%、H2:残、
反応雰囲気圧力:4.0~5.0kPa、
反応雰囲気温度:700~900℃、
供給周期1.0~5.0秒、
1周期当たりのガス供給時間0.15~0.25秒、
ガス群Aとガス群Bの供給の位相差0.1~0.2秒
なお、本発明被覆工具1~16は、表4に示される形成条件により、表5に示された下部層および/または上部層を形成した。なお、本発明被覆工具1~16は、全てTiAlCN層αを先に成膜した後、TiAlCN層βを成膜した。
なお、比較被覆工具1~16については、表4に示される形成条件により、表5に示された下部層および/または上部層を形成した。なお、比較被覆工具3~8、11~16は、全てTiAlCN層αを先に成膜した後、TiAlCN層βを成膜した。
前述の手順にて区別されたTiAlCN層αおよびTiAlCN層βのAlの平均含有割合Xαavg、Xβavgについて、走査型電子顕微鏡あるいは透過型電子顕微鏡(倍率10000倍あるいは50000倍)のエネルギー分散型X線分光法(EDS)を用い、前述の各長方形領域に対して面分析を実施した結果の平均値から算出した。
Cの平均含有割合Yαavg、Yβavgについては、前記のとおり、二次イオン質量分析(SIMS)により求めた。ただしCの含有割合には、C2H4の供給量を0とした場合のTiAlCN層に含まれるC成分の含有割合(原子比)を不可避的なCの含有割合として求め、C2H4を意図的に供給した場合に得られるTiAlCN層に含まれるC成分の含有割合(原子比)から前記不可避的なCの含有割合を差し引いた値をYavgとして求めた。
加えて、前述した方法を用いて、前述の各長方形領域に対してポアの平均面積割合AαavgおよびAβavg、平均孔径Dαavg、TiAlCN層におけるポアの平均面積割合Atotを求め、さらに、{100}面および{111}面の法線がなすそれぞれの傾斜角度数分布において、傾斜角が0~10度の範囲内に存在する度数の割合を求めた。
これらの結果を表6にまとめた。
なお前記本発明被覆工具1~16はNaCl型の面心立方晶構造を有する結晶粒が面積率で60面積%以上存在することを確認している。
<切削条件A>
切削試験:湿式高速正面フライス、センターカット切削加工
カッタ径: 80mm
被削材: JIS・SUS630幅60mm、長さ250mmのブロック材
回転速度: 1400min-1
切削速度: 350m/min
切り込み: 1.0mm
一刃送り量: 0.1mm/刃
切削時間: 18分
(通常切削速度は、150~200m/min)
表7に切削試験の結果を示す。なお、比較被覆工具1~8については、切削時間終了前にチッピング発生が原因で寿命に至ったため、寿命に至るまでの時間を示す。
<切削条件B>
切削試験: 乾式高速連続旋削加工
被削材: Ni-19Cr-19Fe-3Mo-0.9Ti-0.5Al-5.1(Nb+Ta)合金丸棒
切削速度: 100m/min
切り込み: 0.5mm
送り: 0.2mm/rev
切削時間: 10分
(通常切削速度は、60m/min)
結果を表8に示す。なお、比較被覆工具9~16については、切削時間終了前に摩滅し、チッピング発生が原因で寿命に至ったため、寿命に至るまでの時間を示す。
Claims (3)
- 工具基体の表面に、硬質被覆層が設けられた表面被覆切削工具において、
(a)前記硬質被覆層は、平均層厚1.0~20.0μmのTiとAlの複合窒化物層または複合炭窒化物層を少なくとも含み、
(b)前記複合窒化物層または複合炭窒化物層は、NaCl型の面心立方構造を有する複合窒化物または複合炭窒化物の結晶粒を少なくとも含み、
(c)前記複合窒化物層または複合炭窒化物層は、結晶粒の粒界にポアが存在しており、
ポア面積率が高いTiAlCN層αとポア面積率が低いTiAlCN層βとが交互に3層以上前記硬質被覆層の厚さ方向に積層された多層構造を含み、
(d)前記TiAlCN層αとTiAlCN層βは、それぞれの平均層厚をLα、Lβとして、0.1μm≦Lα≦5.0μm、0.1μm≦Lβ≦5.0μmを満たし、
(e)前記TiAlCN層αは、
組成式:(Ti1-XαAlXα)(CYαN1-Yα)で表した場合、
AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合XαavgおよびCのCとNの合量に占める平均含有割合Yαavg(但し、Xαavg、Yαavgはいずれも原子比)が、それぞれ、0.60≦Xαavg≦0.95、0≦Yαavg≦0.0050を満足し、
(f)前記TiAlCN層βは、
組成式:(Ti1-XβAlXβ)(CYβN1-Yβ)で表した場合、
AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合XβavgおよびCのCとNの合量に占める平均含有割合Yβavg(但し、Xβavg、Yβavgはいずれも原子比)が、それぞれ、0.60≦Xβavg≦0.95、0≦Yβavg≦0.005を満足し、
(g)前記TiAlCN層αにおいて、前記ポアが占める平均面積割合Aαavgと前記ポアの平均孔径Dαavgおよび前記ポアの最大孔径Dαmaxがそれぞれ、0.20面積%≦Aαavg≦5.00面積%、4nm≦Dαavg≦50nm、Dαmax≦200nmを満足し
(h)前記TiAlCN層βにおいて、前記ポアが占める平均面積割合Aβavgが、Aβavg<0.20面積%と前記ポアの最大孔径DβmaxがDβmax≦100nmを満足する、
ことを特徴とする表面被覆切削工具。 - 前記TiAlCN層α内のNaCl型の面心立方構造を有するTiとAlとの複合窒化物層または複合炭窒化物層の結晶粒の結晶方位を、電子線後方散乱回折装置を用いて縦断面から観察した場合、工具基体表面の法線方向に対する前記結晶粒の結晶面である{100}面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、前記法線方向に対して0~45度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分して各区分内に存在する度数を集計し傾斜角度数分布を求めたとき、0~10度の範囲内の傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、0~10度の範囲内に存在する度数の合計が、前記傾斜角度数分布における度数全体の40%以上の割合を占め、
前記TiAlCN層β内のNaCl型の面心立方構造を有するTiとAlとの複合窒化物層または複合炭窒化物層の結晶粒の結晶方位を、電子線後方散乱回折装置を用いて縦断面から観察した場合、工具基体表面の法線方向に対する前記結晶粒の結晶面である{111}面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、前記法線方向に対して0~45度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分して各区分内に存在する度数を集計し傾斜角度数分布を求めたとき、0~10度の範囲内の傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、0~10度の範囲内に存在する度数の合計が、前記傾斜角度数分布における度数全体の40%以上の割合を占めることを特徴とする請求項1に記載の表面被覆切削工具。 - TiAlCN層αおよびTiAlCN層βを含む前記複合窒化物層または複合炭窒化物層に対し、前記ポアが占める平均面積割合AtotはAtot≦1.00面積%であることを特徴とする請求項1または2に記載の表面被覆切削工具。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018000183 | 2018-01-04 | ||
JP2018000183 | 2018-01-04 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019119045A JP2019119045A (ja) | 2019-07-22 |
JP7183522B2 true JP7183522B2 (ja) | 2022-12-06 |
Family
ID=67307027
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018240650A Active JP7183522B2 (ja) | 2018-01-04 | 2018-12-25 | 硬質被覆層が優れた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7183522B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW202118028A (zh) | 2019-06-26 | 2021-05-01 | 日商索尼半導體解決方案公司 | 攝像裝置 |
JP2021048194A (ja) * | 2019-09-17 | 2021-03-25 | キオクシア株式会社 | エッチング装置およびエッチング方法 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012143827A (ja) | 2011-01-11 | 2012-08-02 | Mitsubishi Materials Corp | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性、耐欠損性を備える表面被覆切削工具 |
JP2012187659A (ja) | 2011-03-10 | 2012-10-04 | Mitsubishi Materials Corp | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性、耐欠損性を備える表面被覆切削工具 |
JP2015163423A (ja) | 2014-01-31 | 2015-09-10 | 三菱マテリアル株式会社 | 高速断続切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 |
JP2016137549A (ja) | 2015-01-28 | 2016-08-04 | 三菱マテリアル株式会社 | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 |
JP2017030076A (ja) | 2015-07-30 | 2017-02-09 | 三菱マテリアル株式会社 | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 |
JP2017080883A (ja) | 2015-10-30 | 2017-05-18 | 三菱マテリアル株式会社 | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6256565A (ja) * | 1985-09-06 | 1987-03-12 | Mitsubishi Metal Corp | 耐摩耗性のすぐれた表面被覆硬質部材 |
JP3031907B2 (ja) * | 1998-03-16 | 2000-04-10 | 日立ツール株式会社 | 多層膜被覆部材 |
-
2018
- 2018-12-25 JP JP2018240650A patent/JP7183522B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012143827A (ja) | 2011-01-11 | 2012-08-02 | Mitsubishi Materials Corp | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性、耐欠損性を備える表面被覆切削工具 |
JP2012187659A (ja) | 2011-03-10 | 2012-10-04 | Mitsubishi Materials Corp | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性、耐欠損性を備える表面被覆切削工具 |
JP2015163423A (ja) | 2014-01-31 | 2015-09-10 | 三菱マテリアル株式会社 | 高速断続切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 |
JP2016137549A (ja) | 2015-01-28 | 2016-08-04 | 三菱マテリアル株式会社 | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 |
JP2017030076A (ja) | 2015-07-30 | 2017-02-09 | 三菱マテリアル株式会社 | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 |
JP2017080883A (ja) | 2015-10-30 | 2017-05-18 | 三菱マテリアル株式会社 | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019119045A (ja) | 2019-07-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7063206B2 (ja) | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 | |
JP6590255B2 (ja) | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 | |
US9782830B2 (en) | Surface-coated cutting tool | |
US9725811B2 (en) | Coated cutting tool | |
EP3392379A1 (en) | Alpha-alumina coated cutting tool | |
JP6519952B2 (ja) | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 | |
JP2020040175A (ja) | 被覆切削工具 | |
KR20170057376A (ko) | 경질 피복층이 우수한 내치핑성을 발휘하는 표면 피복 절삭 공구 | |
KR102126103B1 (ko) | 표면 피복 절삭 공구 | |
JP6781954B2 (ja) | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性、耐剥離性を発揮する表面被覆切削工具 | |
WO2016148056A1 (ja) | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 | |
JP7183522B2 (ja) | 硬質被覆層が優れた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 | |
JP6635347B2 (ja) | 被覆切削工具 | |
EP3456867B1 (en) | Coated drill | |
JP6709536B2 (ja) | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 | |
WO2019065682A1 (ja) | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 | |
JP6858346B2 (ja) | 硬質被覆層が優れた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 | |
JP7453616B2 (ja) | 表面被覆切削工具 | |
KR102126102B1 (ko) | 표면 피복 절삭 공구 | |
JP2018176381A (ja) | 高耐欠損性を有する被覆超硬合金工具 | |
WO2020166683A1 (ja) | 表面被覆切削工具 | |
JP7137149B2 (ja) | 硬質被覆層が優れた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 | |
US20210402486A1 (en) | Surface coated cutting tool having hard coating layer exhibiting excellent chipping resistance | |
JP6796257B2 (ja) | 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性、耐剥離性を発揮する表面被覆切削工具 | |
JP7329180B2 (ja) | 表面被覆切削工具 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210930 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220610 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220622 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220701 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221024 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221106 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7183522 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |