JP7182511B2 - 収縮低減剤 - Google Patents
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Description
RO-[(PO)p/(EO)q]-H (1)
(式(1)中、Rは炭素数18以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、R中の前記アルキル基又はアルケニル基は直鎖状又は分枝鎖状であり、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基を示し、p及びqは下記式(A)~(C)を満たす。)
1≦p≦20 (A)
1≦q≦30 (B)
10<p+q≦30 (C)
300RP+Mw1≧4000 (α1)
RO-[(PO)p/(EO)q]-H (1)
(式(1)中、Rは炭素数18以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、R中の前記アルキル基又はアルケニル基は直鎖状又は分枝鎖状であり、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基を示し、p及びqは下記式(A)~(C)を満たす。)
1≦p≦20 (A)
1≦q≦30 (B)
10<p+q≦30 (C)
300RP+Mw2≧4000 (α2)
本実施形態に係る収縮低減剤はセメント等の水硬性成分とともに用いられるセメント用収縮低減剤である。水硬性成分の種類は特に限定されないが、特にポルトランドセメントとともに好適に用いられる。
RO-[(PO)p/(EO)q]-H (1)
1≦p≦20 (A)
pが1以上であることにより十分な収縮低減効果を得ることができる。pが20以下であることによりアルキレンオキサイド付加物の疎水性が強くなりすぎず、水への溶解性の低下を抑えることができる。同様の観点から、1≦p≦18であることが好ましく、1≦p≦15であることがより好ましく、1≦p≦10であることがさらに好ましく、1≦p≦8であることが特に好ましい。
1≦q≦30 (B)
qが1以上であることによりアルキレンオキサイド付加物に親水性を付与することができる。qが30以下であることによりアルキレンオキサイド付加物の親水性が強くなりすぎず、気泡の発生を抑えることができる。同様の観点から、1≦q≦25であることが好ましく、3≦q≦23であることがより好ましく、10≦q≦20であることがさらに好ましく、11≦q≦17であることが特に好ましい。
10<p+q≦30 (C)
p及びqの和が10を超えることにより、より高い収縮低減効果を得ることができる傾向がある。p及びqの和が30以下であることにより、優れたハンドリング性が得られる傾向がある。同様の観点から、11≦p+q≦29であることが好ましく、12≦p+q≦28であることがより好ましく、13≦p+q≦27であることがさらに好ましく、14≦p+q≦26であることがよりさらに好ましく、15≦p+q≦25であることが特に好ましく、16≦p+q≦21であることが最も好ましい。
0.1≦q/p≦10.0 (D)
q/pが0.1以上であることにより、収縮低減剤の親水性及び曇点が増加する傾向がある。q/pが10.0以下であることにより、気泡発生を抑制し、ポリプロピレングリコールとの相溶性を向上させることができる傾向がある。q/pの下限値は0.2であることがより好ましく、1.0であることがさらに好ましく、1.5であることがよりさらに好ましく、2.0であることが特に好ましい。一方、q/pの上限値は5.0であることがより好ましい。
Mw1=(56.1×1000×2)/VOH
(56.1:KOHの分子量、1000:mg→g変換、2:1分子中の水酸基の数)
300RP+Mw1≧4000 (α1)
1300≦Mw1≦5500 (β1)
4≦RP≦17 (γ1)
RO-[(PO)p/(EO)q]-H (1)
300RP+Mw2≧4000 (α2)
1300≦Mw2≦5500 (β2)
4≦RP≦17 (γ2)
・機器名:HLC-8220(東ソー株式会社製)
・カラム:KF-G、KF-402HQ及びKF-403HQの各1本ずつを直列に連結(いずれもShodex社製)
・溶離液:テトラヒドロフラン
・注入量:10μL、溶離液の流量:0.3mL/分、温度:40℃
各実施形態の収縮低減剤に含まれる上記一般式(1)で表されるアルキレンオキサイド付加物の製造方法について以下に説明する。
ROH (1a)
で表されるアルコールに対して、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドを供給して付加反応させる工程を含む製造方法等を挙げることができる。ただし、Rは炭素数18以上のアルキル基又はアルケニル基を示す。R中のアルキル基又はアルケニル基は直鎖状又は分枝鎖状である。
各実施形態の収縮低減剤は、水硬性組成物に好適に用いられる。水硬性組成物は、水硬性成分及び上記収縮低減剤を含む。水硬性組成物中の収縮低減剤(収縮低減剤中の液体成分)の含有量は、水硬性成分100質量部に対して、0.001~10質量部であることが好ましく、0.005~8質量部であることがより好ましく、0.01~6質量部であることがさらに好ましく、0.1~5質量部であることが特に好ましい。収縮低減剤中の液体成分の含有量が上記下限値以上であることにより、収縮低減効果が十分得られる傾向があり、上記上限値以下であることにより、硬化体中に残った収縮低減剤が脆弱相となって、圧縮強度が低下することを抑制することができる傾向がある。
アルミナセメントは、鉱物組成の異なるものが数種知られ市販されているが、いずれも主成分はカルシウムアルミネート組成物であり、市販品はその種類によらず使用することができる。
上記水硬性組成物と水とを、混練装置を用いて、又は、混練機構を有するミキサー設備を用いて、混練することにより、水硬性モルタルを得ることができる。
(1)ポリプロピレングリコールの重量平均分子量
下記実施例及び比較例で用いたポリプロピレングリコールの重量平均分子量Mw1は、JIS K1557-1:2007に準拠して測定される水酸基価から計算した。ポリプロピレングリコールの重量平均分子量Mw2は、以下の条件でGPC測定法により測定した。
・機器名:HLC-8220(東ソー株式会社製)
・カラム:KF-G、KF-402HQ及びKF-403HQの各1本ずつを直列に連結(いずれもShodex社製)
・溶離液:テトラヒドロフラン
・注入量:10μL、溶離液の流量:0.3mL/分、温度:40℃
下記実施例及び比較例で得られたアルキレンオキサイド付加物約30mgを直径5mmの試料管に秤量し、約0.5mLの重水素化クロロホルムを加え溶解させ、測定用溶液を作製した。1H-NMR測定装置(BRUKER社製、商品名:AVANCE400、400MHz)で、測定用溶液の1H-NMRスペクトルを得た。1H-NMRスペクトルにおいてオキシプロピレン基及びオキシエチレン基それぞれに帰属されるピークの積分値を読み取り、オキシプロピレン基の平均付加モル数及びオキシエチレン基の平均付加モル数を算出した。また、末端のアルコキシ基(上記式(1)中のRO-)の炭素数は、アルキル基又はアルケニル基に帰属されるピークの積分値を読み取り、算出した。
起泡性は、ロスマイルス試験法により、温度25℃の条件下で評価した。下記実施例及び比較例で用いた量比でアルキレンオキサイド付加物及びポリプロピレングリコールを混合し、これらの0.1重量%水溶液(試験液)を得た。試験液の50mlをロスマイルス測定装置の管壁に沿って流し込み、上部の流下ピペットにも試験液の200mlを入れて、起泡性評価試験の準備を行った。ロスマイルス測定装置の円筒中央の試験液の液面に、流下ピペット中の試験液の液滴が落ちるようにピペットを上記液面から90cmの高さにセットし、試験液を流下させた。流下開始から5分後の上記液面からの泡沫の高さを測定した。泡沫の高さが6~19cmである場合、起泡性が適度であると判断した。
下記実施例及び比較例で得られた水硬性モルタルを用い、JIS A5308:1998の付属書3モルタルの圧縮強度による砂の試験方法に規定されたモルタルの空気量測定法に準拠して、空気量(体積%)を測定した。安全性向上と収縮量低減の観点から、空気量が2.1~6.9体積%である場合、硬化体が適度な空気量を有すると判断した。
フロー値は、建築改修工事監理指針に記載の簡易テーブルフロー試験方法に準拠して測定した。すなわち、厚さ5mmのみがき板ガラスの上に内径50mm、高さ102mmの塩化ビニル製パイプ(内容積200mL)を置き、下記実施例及び比較例で得られた水硬性モルタルを充填した後、パイプを引き上げた。広がりが静止した後、直角2方向の直径を測定し、その平均値をフロー値(mm)とした。フロー値が100mmを超える場合、フロー値が大きく流動性に優れると判断した。
水硬性モルタルの長さ変化量の測定には図3に示す長さ変化量測定装置10を用いた。図3(a)は長さ変化量測定装置10の上面図であり、図3(b)は(a)のb-b線に沿った断面図である。図3(a)に示すように、長さ変化量測定装置10は水硬性モルタルが打設される収容部20を形成する型枠11を有する。型枠11の収容部20を形成する長手方向の一端の側壁の内側及び外側にそれぞれ緩衝材14が設置されている。x-y方向に移動可能なSUS製棒13aは、型枠11の側壁及び該側壁を挟んで設けられる緩衝材14,14を貫通して設置されている。SUS製棒13aの両端部には、SUS製円盤12a,12bが設けられている。ここで、SUSとは、JISに規定されるステンレス鋼材料を指す。
長さ変化量=(dp×1000)/dt …(i)
下記実施例及び比較例で得られた水硬性モルタルを、温度20℃、湿度95%RHの大気中の型内で硬化させた。翌日、硬化体を脱型後、20℃の水中で28日間養生し、試験体(φ5×10cm)を得た。試験体に対して、JIS A-1108に準拠して、圧縮強度(N/mm2)の評価を行った。圧縮強度が50N/mm2を超える場合、強度に優れると判断した。
アルキレンオキサイド付加物とポリプロピレングリコールとを混合した際の取り扱いの容易性を、混合性として下記の基準にて評価した。ケミスターラーを用い、アルキレンオキサイド付加物とポリプロピレングリコールとを20℃、50rpmで混合し、5分以内に液が均一になる場合を「A」、5分経過しても液が均一にならない場合を「B」と判断した。
(1)アルキレンオキサイド付加物
エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの供給ラインを各々接続した1Lのオートクレーブに、ステアリルアルコール(分子量270)100gと、水酸化カリウム0.3gとを仕込んだ後、オートクレーブ内を窒素置換してから、攪拌しつつ80℃で減圧脱水を行った。
C18H37O-[(PO)6/(EO)15]-H (1b)
C18H37O-[(PO)12/(EO)18]-H (1c)
重量平均分子量Mw1が1000、2000、4000、11000のポリプロピレングリコールをそれぞれ準備した。また、重量平均分子量Mw2が1124、1558、2970、3536、4756、5409のポリプロピレングリコールをそれぞれ準備した。なお、Mw1が1000、2000、4000のポリプロピレングリコールのMW2を測定したところ、それぞれ、1124、2347、3814であった。
吸油性無機粉末として、下記の融剤焼成珪藻土A、非晶質シリカ、融剤焼成珪藻土B、焼成珪藻土A、焼成珪藻土B、パーライトA、パーライトB及びハイドロタルサイトを準備した。
・融剤焼成珪藻土A:昭和化学工業株式会社製、最大吸油量148g/100g、タップ密度0.419(g/cm3)
・非晶質シリカ:エボニック・デグサ・ジャパン株式会社製、最大吸油量323g/100g、タップ密度0.152(g/cm3)
・融剤焼成珪藻土B:昭和化学工業株式会社製、最大吸油量145g/100g、タップ密度0.419(g/cm3)
・焼成珪藻土A:昭和化学工業株式会社製、最大吸油量125g/100g、タップ密度0.460(g/cm3)
・焼成珪藻土B:昭和化学工業株式会社製、最大吸油量163g/100g、タップ密度0.436(g/cm3)
・パーライトA:三井金属鉱業株式会社製、最大吸油量325g/100g、タップ密度0.091(g/cm3)
・パーライトB:昭和化学工業株式会社製、最大吸油量165g/100g、タップ密度0.171(g/cm3)
・ハイドロタルサイト:協和化学工業株式会社製、最大吸油量210g/100g、タップ密度0.349(g/cm3)
タップ密度=(GBg-GAg)/100cm3
(測定条件)
機器名:多機能型粉体物性測定器MT-1001k(セイシン企業製)
周囲温度:23℃
(実施例1-1)
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物1とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが10質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、実施例1-1の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物1とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが5質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、実施例1-2の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物2とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが10質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、実施例1-3の収縮低減剤を得た。
アルキレンオキサイド付加物1を吸油性無機粉末としての融剤焼成珪藻土Aに、吸油性無機粉末とアルキレンオキサイド付加物1との合計に対する吸油性無機粉末の質量比率RSが50質量%となるように噴霧して得たものと、消泡剤(商品名:B115F、株式会社ADEKA製)とを、当該消泡剤とアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該消泡剤の質量比率が1質量%となるように、混合することにより、比較例1-1の収縮低減剤を得た。
消泡剤(商品名:B115F、株式会社ADEKA製)とアルキレンオキサイド付加物1とを、当該消泡剤とアルキレンオキサイド付加物との合計に対する消泡剤の質量比率が1質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、比較例1-2の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物1とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが5質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、混合液を得た。その後、混合液を吸油性無機粉末としての融剤焼成珪藻土Aに、吸油性無機粉末と混合液との合計に対する吸油性無機粉末の質量比率RSが50質量%となるように噴霧し、混合することにより、混合液を吸油性無機粉末に担持させた、実施例1-4の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物1とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが10質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、混合液を得た。その後、混合液を吸油性無機粉末としての融剤焼成珪藻土Aに、吸油性無機粉末と混合液との合計に対する吸油性無機粉末の質量比率RSが50質量%となるように噴霧し、混合することにより、混合液を吸油性無機粉末に担持させた、実施例1-5の収縮低減剤を得た。
アルキレンオキサイド付加物1を吸油性無機粉末としての融剤焼成珪藻土Aに、吸油性無機粉末と混合液との合計に対する吸油性無機粉末の質量比率RSが50質量%となるように噴霧し、混合することにより、混合液を吸油性無機粉末に担持させた、比較例1-3の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物1とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが1質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、混合液を得た。その後、混合液を吸油性無機粉末としての融剤焼成珪藻土Aに、吸油性無機粉末と混合液との合計に対する吸油性無機粉末の質量比率RSが50質量%となるように噴霧し、混合することにより、混合液を吸油性無機粉末に担持させた、比較例1-4の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物1とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが3質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、混合液を得た。その後、混合液を吸油性無機粉末としての融剤焼成珪藻土Aに、吸油性無機粉末と混合液との合計に対する吸油性無機粉末の質量比率RSが50質量%となるように噴霧し、混合することにより、混合液を吸油性無機粉末に担持させた、比較例1-5の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物1とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが20質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、混合液を得た。その後、混合液を吸油性無機粉末としての融剤焼成珪藻土Aに、吸油性無機粉末と混合液との合計に対する吸油性無機粉末の質量比率RSが50質量%となるように噴霧し、混合することにより、混合液を吸油性無機粉末に担持させた、比較例1-6の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物1とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが30質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、混合液を得た。その後、混合液を吸油性無機粉末としての融剤焼成珪藻土Aに、吸油性無機粉末と混合液との合計に対する吸油性無機粉末の質量比率RSが50質量%となるように噴霧し、混合することにより、混合液を吸油性無機粉末に担持させた、比較例1-7の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物2とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが10質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、混合液を得た。その後、混合液を吸油性無機粉末としての融剤焼成珪藻土Aに、吸油性無機粉末と混合液との合計に対する吸油性無機粉末の質量比率RSが50質量%となるように噴霧し、混合することにより、混合液を吸油性無機粉末に担持させた、実施例1-6の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が1000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物1とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが5質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、混合液を得た。その後、混合液を吸油性無機粉末としての融剤焼成珪藻土Aに、吸油性無機粉末と混合液との合計に対する吸油性無機粉末の質量比率RSが50質量%となるように噴霧し、混合することにより、混合液を吸油性無機粉末に担持させた、比較例1-8の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が2000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物1とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが5質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、混合液を得た。その後、混合液を吸油性無機粉末としての融剤焼成珪藻土Aに、吸油性無機粉末と混合液との合計に対する吸油性無機粉末の質量比率RSが50質量%となるように噴霧し、混合することにより、混合液を吸油性無機粉末に担持させた、比較例1-9の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が11000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物1とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが5質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、混合液を得た。その後、混合液を吸油性無機粉末としての融剤焼成珪藻土Aに、吸油性無機粉末と混合液との合計に対する吸油性無機粉末の質量比率RSが50質量%となるように噴霧し、混合することにより、混合液を吸油性無機粉末に担持させた、比較例1-10の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が1000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物1とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが20質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、混合液を得た。その後、混合液を吸油性無機粉末としての融剤焼成珪藻土Aに、吸油性無機粉末と混合液との合計に対する吸油性無機粉末の質量比率RSが50質量%となるように噴霧し、混合することにより、混合液を吸油性無機粉末に担持させた、比較例1-11の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が2000のポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物1とを、当該ポリプロピレングリコールとアルキレンオキサイド付加物との合計に対する当該ポリプロピレングリコールの質量比率RPが20質量%となるようにケミスターラーを用いて混合し、混合液を得た。その後、混合液を吸油性無機粉末としての融剤焼成珪藻土Aに、吸油性無機粉末と混合液との合計に対する吸油性無機粉末の質量比率RSが50質量%となるように噴霧し、混合することにより、混合液を吸油性無機粉末に担持させた、比較例1-12の収縮低減剤を得た。
RSが40質量%となるように調製したこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-7の収縮低減剤を得た。
融剤焼成珪藻土Aに代えて非晶質シリカを用いたこと、及び、RSが40質量%となるように調製したこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-8の収縮低減剤を得た。
融剤焼成珪藻土Aに代えて融剤焼成珪藻土Bを用いたこと、及び、RSが40質量%となるように調製したこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-9の収縮低減剤を得た。
融剤焼成珪藻土Aに代えて焼成珪藻土Aを用いたこと、及び、RSが40質量%となるように調製したこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-10の収縮低減剤を得た。
融剤焼成珪藻土Aに代えて焼成珪藻土Bを用いたこと、及び、RSが40質量%となるように調製したこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-11の収縮低減剤を得た。
融剤焼成珪藻土Aに代えてパーライトAを用いたこと、及び、RSが40質量%となるように調製したこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-12の収縮低減剤を得た。
融剤焼成珪藻土Aに代えてパーライトBを用いたこと、及び、RSが40質量%となるように調製したこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-13の収縮低減剤を得た。
融剤焼成珪藻土Aに代えてハイドロタルサイトを用いたこと、及び、RSが40質量%となるように調製したこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-14の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールに代えて、重量平均分子量Mw2が1124のポリプロピレングリコールを用いたこと、及び、Rpが17質量%となる様に調整したこと以外は、実施例1-5と同様にして比較例1-13の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールに代えて、重量平均分子量Mw2が1124のポリプロピレングリコールを用いたこと以外は、実施例1-5と同様にして比較例1-14の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールに代えて、重量平均分子量Mw2が1558のポリプロピレングリコールを用いたこと、及び、Rpが17質量%となる様に調整したこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-15の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールに代えて、重量平均分子量Mw2が1558のポリプロピレングリコールを用いたこと、及び、Rpが8.4質量%となる様に調整したこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-16の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールに代えて、重量平均分子量Mw2が2970のポリプロピレングリコールを用いたこと、及び、Rpが17質量%となる様に調整したこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-17の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールに代えて、重量平均分子量Mw2が2970のポリプロピレングリコールを用いたこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-18の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1のポリプロピレングリコールに代えて、重量平均分子量Mw2が2970のポリプロピレングリコールを用いたこと、及び、Rpが4質量%となる様に調整したこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-19の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールに代えて、重量平均分子量Mw2が3536のポリプロピレングリコールを用いたこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-20の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールに代えて、重量平均分子量Mw2が4756のポリプロピレングリコールを用いたこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-21の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールに代えて、重量平均分子量Mw2が5409のポリプロピレングリコールを用いたこと、及び、Rpが17質量%となる様に調整したこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-22の収縮低減剤を得た。
重量平均分子量Mw1が4000のポリプロピレングリコールに代えて、重量平均分子量Mw2が5409のポリプロピレングリコールを用いたこと、及び、Rpが4質量%となる様に調整したこと以外は、実施例1-5と同様にして実施例1-23の収縮低減剤を得た。
(実施例2-1~2-25及び比較例2-1~2-15)
実施例1-1~1-23及び比較例1-1~1-14で作製した直後のものと、作製した収縮低減剤を温度20℃の密封容器内で、1日間貯蔵したものと、28日間貯蔵したものと、を準備した。下記表3~14に示す質量部で水硬性組成物を作製し、さらに、水硬性組成物と水とケミスターラーを用いて恒温恒湿室内(温度20℃、湿度65%RHの大気中)で混合し、水硬性モルタルを調製した。
セメント:早強ポルトランドセメント、ブレーン比表面積4500cm2/g。
細骨材:5号珪砂及び6号珪砂の混合物。
流動化剤:ポリカルボン酸系流動化剤。
増粘剤:変性アクリル系増粘剤、粘度4,283mPa・s。
(実施例2-1~2-3)
実施例2-1~2-3で調製した水硬性モルタルに対し、上記方法にしたがって、空気量、フロー値、長さ変化量(初期収縮量)、及び圧縮強度を評価した。評価結果を表15に示す。なお、表中、特に断りがない場合には、貯蔵期間1日の収縮低減剤を用いている。
実施例2-4~2-5及び比較例2-1~2-2で調製した水硬性モルタルに対し、上記方法にしたがって、空気量、フロー値、長さ変化量(初期収縮量)、及び圧縮強度を評価した。評価結果を表16に示す。
実施例2-6及び比較例2-3~2-7で調製した水硬性モルタルに対し、上記方法にしたがって、空気量、フロー値、長さ変化量(初期収縮量)、及び圧縮強度を評価した。実施例2-4~2-5とともに、評価結果を表17に示す。
比較例2-8、比較例2-9、比較例2-11、及び比較例2-12で調製した水硬性モルタルに対し、上記方法にしたがって、空気量、フロー値、長さ変化量(初期収縮量)、圧縮強度、及び混合性を評価した。比較例2-10については、ポリプロピレングリコールが他の材料と混合しにくかったことから、混合性以外の評価を行わなかった。実施例2-4~2-5及び比較例2-6とともに、評価結果を表18に示す。
実施例2-7~2-8及び比較例2-13で調製した水硬性モルタルに対し、上記方法にしたがって、空気量、フロー値、長さ変化量(初期収縮量)、及び圧縮強度を評価した。実施例2-5とともに、評価結果を表19に示す。
実施例2-9~2-16で調製した水硬性モルタルに対し、上記方法にしたがって、空気量、フロー値、長さ変化量(初期収縮量)、及び圧縮強度を評価した。実施例2-5とともに、評価結果を表20に示す。
比較例2-14及び2-15並びに実施例2-17~2-25で調製した水硬性モルタルに対し、上記方法にしたがって、空気量、フロー値、長さ変化量(初期収縮量)、及び圧縮強度を評価した。評価結果を表21に示す。
Claims (3)
- 下記一般式(1)で表されるアルキレンオキサイド付加物、及び
JIS K1557-1:2007に準拠して測定される水酸基価から計算される重量平均分子量Mw1で1300~5500を有するポリプロピレングリコール、
を含み、
前記アルキレンオキサイド付加物及び前記ポリプロピレングリコールの合計に対する、前記ポリプロピレングリコールの質量比率RPが4~17質量%であり、
前記重量平均分子量Mw1と前記質量比率RPとが下記式(α1)を満たす、セメント用収縮低減剤。
RO-[(PO)p/(EO)q]-H (1)
(式(1)中、Rは炭素数18以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、R中の前記アルキル基又はアルケニル基は直鎖状又は分枝鎖状であり、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基を示し、p及びqは下記式(A)~(C)を満たす。)
1≦p≦20 (A)
1≦q≦30 (B)
10<p+q≦30 (C)
300RP+Mw1≧4000 (α1) - 下記一般式(1)で表されるアルキレンオキサイド付加物、及び
GPC測定法により測定される重量平均分子量Mw2で1300~5500を有するポリプロピレングリコール、
を含み、
前記アルキレンオキサイド付加物及び前記ポリプロピレングリコールの合計に対する、前記ポリプロピレングリコールの質量比率RPが4~17質量%であり、
前記重量平均分子量Mw2と前記質量比率RPとが下記式(α2)を満たす、セメント用収縮低減剤。
R-[(PO)p/(EO)q]-H (1)
(式(1)中、Rは炭素数18以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、R中の前記アルキル基又はアルケニル基は直鎖状又は分枝鎖状であり、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基を示し、p及びqは下記式(A)~(C)を満たす。)
1≦p≦20 (A)
1≦q≦30 (B)
10<p+q≦30 (C)
300RP+Mw2≧4000 (α2) - 吸油性無機粉末をさらに含む、請求項1又は2に記載のセメント用収縮低減剤。
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