JP7182498B2 - 滑り軸受およびターボチャージャ - Google Patents

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Description

本発明は、ラジアル荷重およびスラスト荷重を支持する滑り軸受およびターボチャージャに関する。
特許文献1には、滑り軸受を備えるターボチャージャが開示されている。滑り軸受は、ラジアル軸受部と、スラスト軸受部と、ダンパ部と、を備えている。ラジアル軸受部は、滑り軸受の内周面に配置されている。スラスト軸受部は、滑り軸受の軸方向端面に配置されている。ダンパ部は、滑り軸受の外周面に配置されている。
滑り軸受には、連通孔が穿設されている。連通孔の入口は、滑り軸受の外周面(ダンパ部の上流側)に開口している。連通孔の出口は、スラスト軸受部に開口している。潤滑油は、ベアリングハウジングの油路からスラスト軸受部に、ベアリングハウジング内周面と滑り軸受外周面との間の隙間、連通孔を介して、供給される。
国際公開第2017/082166号パンフレット
ダンパ部は、油膜を介して、ベアリングハウジングに当接している。ダンパ部は、油膜により、ターボチャージャの回転軸の振動を抑制する機能を有している。同公報の滑り軸受によると、連通孔の入口は、ダンパ部の上流側またはダンパ部自体に配置されている。このため、油膜の形成に必要な油量をダンパ部に供給しにくい。そこで、本発明は、油膜の形成に必要な油量をダンパ部に供給しやすい滑り軸受およびターボチャージャを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の滑り軸受は、筒状の軸受本体と、前記軸受本体の内周面に配置されるラジアル軸受部と、前記軸受本体の軸方向端面に配置されるスラスト軸受部と、前記軸受本体の外周面に配置される第1ダンパ部と、前記軸受本体の外周面に配置され、前記第1ダンパ部の軸方向外側に配置される第2ダンパ部と、前記第1ダンパ部と前記第2ダンパ部との間に配置され、前記第1ダンパ部および前記第2ダンパ部よりも小径の溝部と、少なくとも一部が前記溝部に開口する入口を有し、前記スラスト軸受部に潤滑油を供給する油孔と、を備えることを特徴とする。また、上記課題を解決するため、本発明のターボチャージャは、前記滑り軸受を備えることを特徴とする。
油孔の入口の少なくとも一部は、軸方向内側の第1ダンパ部と、軸方向外側の第2ダンパ部と、の間の溝部に開口している。このため、本発明の滑り軸受およびターボチャージャによると、第1ダンパ部および第2ダンパ部のうち、少なくとも一方に、油膜の形成に必要な油量を供給しやすい。
図1は、本発明の一実施形態のターボチャージャの軸方向断面図である。 図2は、図1の枠II内の拡大図である。 図3は、図2の枠III内の拡大図である。 図4(A)は、図2のIVA-IVA方向断面図である。図4(B)は、図4(A)のIVB-IVB方向断面図である。 図5は、図2のV-V方向断面図である。 図6は、同ターボチャージャの備える滑り軸受の軸方向断面図である。 図7は、その他の実施形態(その1)の滑り軸受の軸方向部分断面図である。 図8(A)は、その他の実施形態(その2)の滑り軸受の前面図である。図8(B)は、図8(A)のVIIIB-VIIIB方向断面図である。
以下、本発明の滑り軸受およびターボチャージャの実施の形態について説明する。
<ターボチャージャの構成>
まず、本実施形態のターボチャージャの構成について説明する。なお、以降の図において、前後方向は本発明の「軸方向」に対応している。図1に、本実施形態のターボチャージャの軸方向断面図を示す。図2に、図1の枠II内の拡大図を示す。図3に、図2の枠III内の拡大図を示す。図4(A)に、図2のIVA-IVA方向断面図を示す。図4(B)に、図4(A)のIVB-IVB方向断面図を示す。図5に、図2のV-V方向断面図を示す。図6に、本実施形態の滑り軸受の軸方向断面図を示す。
ターボチャージャ1は、滑り軸受2と、回転部5と、ベアリングハウジング90と、コンプレッサハウジング91と、タービンハウジング92と、を備えている。ベアリングハウジング90の内部には、軸受配置部900と、ハウジング側油路905と、が形成されている。ハウジング側油路905には、潤滑油Oが流れている。軸受配置部900は、ハウジング側油路905の下側に連なっている。軸受配置部900は、前後方向に延在している。
回転部5は、ベアリングハウジング90に対して、回転可能である。回転部5は、回転軸50と、コンプレッサインペラ51と、タービンインペラ52と、スラストカラー53と、を備えている。回転軸50は、ベアリングハウジング90を前後方向に貫通している。回転軸50は、軸心Aを中心とする段付き円柱状を呈している。回転軸50は、後述する滑り軸受2により、径方向外側から、回転可能に支持されている。並びに、回転軸50は、滑り軸受2により、前後方向から、回転可能に支持されている。コンプレッサインペラ51は、回転軸50の前端(軸方向一端)に取り付けられている。タービンインペラ52は、回転軸50の後端(軸方向他端)に連なっている。すなわち、回転軸50は、コンプレッサインペラ51とタービンインペラ52とを連結している。スラストカラー53は、回転軸50の外周面に固定されている。スラストカラー53は、滑り軸受2により、後側から、回転可能に支持されている。
<軸受配置部付近の構成>
次に、軸受配置部付近の構成について詳しく説明する。軸受配置部900には、スラストカラー53、滑り軸受2、回転軸50の一部が配置されている。回転軸50は、前側から後側に向かって、小径部500と、中径部501と、大径部502と、を備えている。中径部501は小径部500よりも大径である。小径部500と中径部501との間には、環状であって前向きの第1段差部503が配置されている。大径部502は中径部501よりも大径である。中径部501と大径部502との間には、環状であって前向きの第2段差部504が配置されている。スラストカラー53は、環状であって、小径部500に環装されている。スラストカラー53の後端面(径方向内側部分)は、第1段差部503に当接している。
(滑り軸受2)
滑り軸受2は、中径部501に環装されている。滑り軸受2は、第1段差部503(スラストカラー53)と、第2段差部504と、の間に配置されている。滑り軸受2は、軸受本体20と、前後一対のラジアル軸受部21F、21Rと、前後一対のスラスト軸受部22F、22Rと、前後一対の第1ダンパ部23F、23Rと、前後一対の第2ダンパ部24F、24Rと、前後一対の溝部25F、25Rと、前後一対の油孔群26F、26Rと、前後一対の油溝群27F、27Rと、外径側凹部28と、内径側凹部29と、第1油孔30と、前後一対の外径側油路31F、31Rと、前後一対の内径側油路32F、32Rと、を備えている。
(軸受本体20、ラジアル軸受部21F、21R)
軸受本体20は、軸受配置部900に配置されている。軸受本体20は、前後方向に延在している。軸受本体20は、軸心Aを中心とする円筒状を呈している。前後一対のラジアル軸受部21F、21Rは、軸受本体20の内周面の前後方向両端に配置されている。前後一対のラジアル軸受部21F、21Rは、各々、油膜を介して、中径部501に全周的(ただし、後述する油溝270F、270R部分を除く)に摺接している。
(スラスト軸受部22F、22R)
前後一対のスラスト軸受部22F、22Rは、軸受本体20の前後方向両端面(軸方向両端面)に配置されている。前側のスラスト軸受部22Fは、油膜fを介して、スラストカラー53の後端面(径方向外側部分)に全周的に摺接している。前側のスラスト軸受部22Fは、4つのパッド部Bを備えている。4つのパッド部Bは、周方向に連設されている。パッド部Bは、テーパ部Cと、ランド部Dと、を備えている。図4(A)、図4(B)、図5に、スラスト軸受部22Fにおける潤滑油Oの流動方向を矢印Yで示す。図4(B)においては、スラストカラー53を一点鎖線で示す。図4(B)に誇張して示すように、テーパ部Cは、上流側(回転軸50の回転方向後側)から下流側(回転軸50の回転方向前側)に向かって高度(詳しくは、前後方向の高度。以下同じ。)hが高くなる、平面状を呈している。ランド部Dは、テーパ部Cの下流側に連なっている。ランド部Dは、高度hが一定の平面状を呈している。
後側のスラスト軸受部22Rは、油膜を介して、第2段差部504に全周的に摺接している。後側のスラスト軸受部22Rは、前側のスラスト軸受部22F同様に、4つのパッド部を備えている。
(第1ダンパ部23F、23R、第2ダンパ部24F、24R)
前後一対の第1ダンパ部23F、23Rは、軸受本体20の外周面に配置されている。前後一対の第1ダンパ部23F、23Rは、各々、油膜を介して、軸受配置部900に全周的に当接している。
前後一対の第2ダンパ部24F、24Rは、軸受本体20の外周面に配置されている。前側の第2ダンパ部24Fは、第1ダンパ部23Fの前側(軸方向外側(詳しくは、第1油孔30の孔軸の前後方向位置を軸方向基準位置とした場合の軸方向外側))に配置されている。後側の第2ダンパ部24Rは、第1ダンパ部23Rの後側(軸方向外側)に配置されている。前後一対の第2ダンパ部24F、24Rは、各々、油膜を介して、軸受配置部900に全周的に当接している。
(溝部25F、25R)
前後一対の溝部25F、25Rは、軸受本体20の外周面に配置されている。前側の溝部25Fは、無端環状であって、第1ダンパ部23Fと第2ダンパ部24Fとの間に配置されている。後側の溝部25Rは、無端環状であって、第1ダンパ部23Rと第2ダンパ部24Rとの間に配置されている。溝部25F、25Rは、第1ダンパ部23F、23Rおよび第2ダンパ部24F、24Rよりも小径である。
(油孔群26F、26R)
前側の油孔群26Fは、4つの第2油孔260Fを備えている。4つの第2油孔260Fは、前側から見て、軸心Aを中心として90°ずつ離間して配置されている。第2油孔260Fの入口261Fは、溝部25Fの前側(軸方向外側)の溝側面に開口している。第2油孔260Fの出口262Fは、スラスト軸受部22Fのテーパ部Cの上流端かつ径方向内端に開口している。後側の油孔群26Rは、前側の油孔群26F同様に、4つの第2油孔260Rを備えている。第2油孔260Rの入口は、溝部25Rの後側(軸方向外側)の溝側面に開口している。第2油孔260Rの出口は、スラスト軸受部22Rのテーパ部Cの上流端かつ径方向内端に開口している。第2油孔260F、260Rは、本発明の「油孔」の概念に含まれる。
(油溝群27F、27R)
前側の油溝群27Fは、4つの油溝270Fを備えている。4つの油溝270Fは、前側から見て、軸心Aを中心として90°ずつ離間して配置されている。油溝270Fは前側のラジアル軸受部21Fを前後方向に貫通している。後側の油溝群27Rは、前側の油溝群27F同様に、4つの油溝270Rを備えている。4つの油溝270Rは、前側から見て、軸心Aを中心として90°ずつ離間して配置されている。油溝270Rは後側のラジアル軸受部21Rを前後方向に貫通している。
(外径側凹部28、内径側凹部29、第1油孔30)
外径側凹部28は、軸受本体20の外周面に全周的に配置されている。外径側凹部28は、前後一対の第1ダンパ部23F、23R間に配置されている。外径側凹部28は、第1ダンパ部23F、23Rよりも小径である。外径側凹部28は、軸受配置部900に当接していない。すなわち、外径側凹部28と軸受配置部900との間には、隙間が区画されている。
内径側凹部29は、軸受本体20の内周面に全周的に配置されている。内径側凹部29は、前後一対のラジアル軸受部21F、21R間に配置されている。内径側凹部29は、ラジアル軸受部21F、21Rよりも大径である。内径側凹部29は、中径部501に当接していない。すなわち、内径側凹部29と中径部501との間には、隙間が区画されている。
第1油孔30は、軸受本体20を径方向に貫通している。第1油孔30は、入口300と出口301とを備えている。入口300は、外径側凹部28に開口している。出口301は、内径側凹部29に開口している。
(外径側油路31F、31R)
前側の外径側油路31Fは、ハウジング側油路905の出口906と、前側のスラスト軸受部22Fと、の間に配置されている。外径側油路31Fは、外径側凹部28と、第1ダンパ部23Fと、溝部25Fと、第2油孔260Fと、第2ダンパ部24Fと、を備えている。後側の外径側油路31Rは、ハウジング側油路905の出口906と、後側のスラスト軸受部22Rと、の間に配置されている。後側の外径側油路31Rは、前側の外径側油路31Fと同様である。
(内径側油路32F、32R)
前側の内径側油路32Fは、ハウジング側油路905の出口906と、前側のスラスト軸受部22Fと、の間に配置されている。内径側油路32Fは、外径側凹部28と、第1油孔30と、内径側凹部29と、油溝270F(ラジアル軸受部21F)と、を備えている。後側の内径側油路32Rは、ハウジング側油路905の出口906と、後側のスラスト軸受部22Rと、の間に配置されている。後側の内径側油路32Rは、前側の内径側油路32Fと同様である。
<潤滑油の流れ>
次に、本実施形態の滑り軸受における潤滑油の流れについて説明する。ターボチャージャ1の駆動時において、潤滑油Oは、ハウジング側油路905を経由して、外径側凹部28に流入する。潤滑油Oは、前後一対の外径側油路31F、31R、前後一対の内径側油路32F、32Rに分流する。
前側の外径側油路31Fにおいて、潤滑油Oは、外径側凹部28から、第1ダンパ部23Fを介して、溝部25Fに流れ込む。溝部25Fにおいて、潤滑油Oは、第2油孔260Fと第2ダンパ部24Fとに分流する。第2油孔260Fに流入した潤滑油Oは、出口262Fからスラスト軸受部22Fに供給される。供給された潤滑油Oは、テーパ部C流動時に昇圧され、ランド部Dにおいて所望の負荷容量の油膜fを形成する。当該油膜fにより、スラスト軸受部22Fは、回転軸50に作用するスラスト荷重を支持する。後側の外径側油路31Rにおける潤滑油Oの流れ方は、前側の外径側油路31Fにおける潤滑油Oの流れ方と、同様である。
前側の内径側油路32Fにおいて、潤滑油Oは、外径側凹部28から、第1油孔30、内径側凹部29を介して、ラジアル軸受部21Fに供給される。供給された潤滑油Oは、ラジアル軸受部21Fにおいて所望の負荷容量の油膜を形成する。当該油膜により、ラジアル軸受部21Fは、回転軸50に作用するラジアル荷重を支持する。ラジアル軸受部21Fを通過した潤滑油Oは、スラスト軸受部22Fに供給される。後側の内径側油路32Rにおける潤滑油Oの流れ方は、前側の内径側油路32Fにおける潤滑油Oの流れ方と、同様である。
<作用効果>
次に、本実施形態の滑り軸受およびターボチャージャの作用効果について説明する。以下、滑り軸受2の軸方向基準位置(第1油孔30の孔軸位置)に対して、前側部分の作用効果について説明するが、後側部分についても同様である。
図3に示すように、第2油孔260Fの入口261Fの全部は、後側(軸方向内側)の第1ダンパ部23Fと、前側(軸方向外側)の第2ダンパ部24Fと、の間の溝部25Fに開口している。このため、油膜の形成に必要な油量を、少なくとも第1ダンパ部23Fに供給することができる。
第2油孔260Fの入口261Fの全部は、溝部25Fに開口している。このため、第2油孔260Fの入口261Fの全部が第1ダンパ部23Fまたは第2ダンパ部24Fに開口している場合と比較して、第1ダンパ部23Fまたは第2ダンパ部24Fの面積が小さくなるのを抑制することができる。また、第2油孔260Fの入口261Fの全部が第1ダンパ部23Fまたは第2ダンパ部24Fに開口している場合と比較して、第2油孔260Fの入口261F付近で潤滑油Oの流れが乱れるのを抑制することができる。このため、ダンパ効果が不安定になるのを抑制することができる。
溝部25Fは、第1ダンパ部23Fと第2ダンパ部24Fとの間に配置されている。このため、ターボチャージャ1の停止時に、溝部25Fに潤滑油Oを貯留することができる。したがって、貯留された潤滑油Oを、ターボチャージャ1の再始動時に、第2ダンパ部24F、スラスト軸受部22Fに迅速に供給することができる。このように、溝部25Fは、潤滑油Oを貯留可能な油溜まり部としての機能を有している。同様に、外径側凹部28、内径側凹部29も、潤滑油Oを貯留可能な油溜まり部としての機能を有している。
第2油孔260Fの入口261Fは、溝部25Fの前側(軸方向外側)の溝側面に開設されている。このため、第2油孔260Fの入口261Fが溝部25Fの溝底面や外径側凹部28に開設されている場合と比較して、軸心Aに対する第2油孔260Fの傾斜角度を大きくすることができる。したがって、第2油孔260Fの加工(第2油孔260Fの開設作業)を簡単に行うことができる。
図4(A)、図4(B)に示すように、4つのテーパ部Cには、各々、第2油孔260Fの出口262Fが開設されている。このため、4つのテーパ部Cの各々に対して、確実に潤滑油Oを供給することができる。また、出口262Fは、テーパ部Cの上流端に開口している。このため、潤滑油Oがテーパ部Cを流動する際、潤滑油Oを昇圧しやすい。また、出口262Fは、テーパ部Cの径方向内端に開口している。このため、図3に示すスラストカラー53(回転部5)の遠心力により、潤滑油Oがスラスト軸受部22Fの径方向全体に行き渡りやすい。同様に、4つのテーパ部Cの上流端の径方向内側には、油溝270Fの出口が開口している。このため、潤滑油Oがテーパ部Cを流動する際、潤滑油Oを昇圧しやすい。また、図3に示すスラストカラー53(回転部5)の遠心力により、潤滑油Oがスラスト軸受部22Fの径方向全体に行き渡りやすい。
仮に、外径側油路31Fが第2油孔260Fを備えていない場合を想定する。図3に示すように、ハウジング側油路905から供給された潤滑油Oは、外径側油路31F、内径側油路32Fに分流する。内径側油路32Fにおいて、潤滑油Oは、第1油孔30、内径側凹部29、ラジアル軸受部21F(油溝270F)を介して、スラスト軸受部22Fに供給される。しかしながら、内径側油路32F経由の潤滑油Oは、ラジアル軸受部21Fにおける摺動により、加熱されている。このため、潤滑油Oは、高温であり、粘度が低い。したがって、スラスト軸受部22Fの負荷容量を大きくしにくい。他方、外径側油路31Fにおいて、潤滑油Oは、第1ダンパ部23F、溝部25F、第2ダンパ部24Fを介して、スラスト軸受部22Fに供給される。外径側油路31F経由の潤滑油Oは、摺動部を通過しない。このため、潤滑油Oは、低温であり、粘度が高い。したがって、スラスト軸受部22Fの負荷容量を大きくしやすい。このように、外径側油路31F経由の潤滑油Oは、粘度が高くスラスト軸受部22Fに供給するのに好適である。
しかしながら、スラスト軸受部22Fには、スラストカラー53(回転部5)の遠心力が作用する。このため、スラスト軸受部22Fにおいて、潤滑油Oは、径方向内側から径方向外側に向かって流動しやすい。したがって、外径側油路31F(第2ダンパ部24F)経由の潤滑油Oは、スラスト軸受部22Fに流入しにくい。反対に、内径側油路32F経由の潤滑油Oは、スラスト軸受部22Fに流入しやすい。
この点、外径側油路31Fは、第2油孔260Fを備えている。このため、粘度が高い外径側油路31F経由の潤滑油Oを、第2油孔260Fを介して、スラスト軸受部22Fに供給することができる。
また、ターボチャージャ1のタイプによっては、外径側隙間(第1ダンパ部23F、第2ダンパ部24Fと軸受配置部900との間の隙間)の方が、内径側隙間(ラジアル軸受部21Fと回転軸50との間の隙間)よりも、大きい場合がある。この場合、外径側油路31Fの方が、内径側油路32Fよりも、潤滑油Oの流量が多くなりやすい。しかしながら、スラストカラー53(回転部5)の遠心力の作用により、外径側油路31Fの方が、内径側油路32Fよりも、潤滑油Oがスラスト軸受部22Fに流入しにくい。
この点、外径側油路31Fは、第2油孔260Fを備えている。このため、外径側隙間の方が内径側隙間よりも大きいタイプのターボチャージャ1であっても、流量が豊富な外径側油路31F経由の潤滑油Oを、第2油孔260Fを介して、スラスト軸受部22Fに供給することができる。
図2に示すように、滑り軸受2は、ラジアル軸受部21F、21Rと、スラスト軸受部22F、22Rと、を併有している。このため、ターボチャージャ1がラジアル軸受とスラスト軸受とを各々独立して備えている場合と比較して、ターボチャージャ1の部品点数を少なくすることができる。また、ターボチャージャ1の構成を簡単にすることができる。また、ターボチャージャ1を小型化することができる。
<その他>
以上、本発明の滑り軸受およびターボチャージャの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。以下、滑り軸受の軸方向基準位置(油孔の孔軸位置)に対して、前側部分の実施形態について説明するが、後側部分についても同様である。
図7に、その他の実施形態(その1)の滑り軸受の軸方向部分断面図を示す。なお、図3と対応する部位については、同じ符号で示す。図7に示すように、第2油孔260Fは、基部263Fと絞り部264Fを備えている。基部263Fは、同径円筒状を呈している。基部263Fの上流端は、入口261Fに連なっている。基部263Fと入口261Fとは同径である。絞り部264Fは、同径円筒状を呈している。絞り部264Fは、基部263Fよりも小径である。絞り部264Fの上流端は、テーパ部を介して、基部263Fの下流端に連なっている。絞り部264Fの下流端は、出口262Fに連なっている。
絞り部264Fは、基部263Fよりも流路断面積が小さい。このため、ターボチャージャ1の停止時に、基部263Fは、潤滑油Oを貯留する油溜まり部として機能する。したがって、貯留された潤滑油Oを、ターボチャージャ1の再始動時に、スラスト軸受部22Fに迅速に供給することができる。
図8(A)に、その他の実施形態(その2)の滑り軸受の前面図を示す。図8(B)に、図8(A)のVIIIB-VIIIB方向断面図を示す。なお、図4(A)、図4(B)と対応する部位については、同じ符号で示す。図8(A)、図8(B)に示すように、テーパ部Cには凹部Eが凹設されている。凹部Eの底面は、テーパ部Cよりも高度hが低い。第2油孔260Fの出口262Fは、凹部Eの底面に開口している。前側から見て、凹部Eの重心G2は、出口262Fの重心G1よりも、下流側にずれて配置されている。すなわち、凹部Eは、出口262Fに対して、下流側に偏在している。前側から見て、凹部Eの重心G2は、出口262Fの重心G1よりも、径方向外側にずれて配置されている。すなわち、凹部Eは、出口262Fに対して、径方向外側に偏在している。
凹部Eの底面は、テーパ部Cよりも高度hが低い。このため、ターボチャージャ1の停止時に、凹部Eは、潤滑油Oを貯留する油溜まり部として機能する。したがって、貯留された潤滑油Oを、ターボチャージャ1の再始動時に、スラスト軸受部22Fに迅速に供給することができる。
凹部Eは、出口262Fに対して、下流側に偏在している。このため、潤滑油Oがテーパ部Cを流動する際、潤滑油Oを昇圧しやすい。また、凹部Eは、出口262Fに対して、径方向外側に偏在している。このため、図3に示すスラストカラー53(回転部5)の遠心力により、潤滑油Oがスラスト軸受部22Fの径方向全体に行き渡りやすい。
図3に示す第2油孔260Fの一部が、第1ダンパ部23Fおよび第2ダンパ部24Fのうち少なくとも一方に、開口していてもよい。この場合であっても、第2油孔260Fの全部が第1ダンパ部23Fまたは第2ダンパ部24Fに開口している場合と比較して、油膜の形成に必要な油量を、第1ダンパ部23F、第2ダンパ部24Fに供給しやすい。また、第2油孔260Fの入口261F付近で潤滑油Oの流れが乱れるのを抑制することができる。
図4(A)、図4(B)に示すテーパ部C、ランド部Dの形状、パッド部Bの配置数等は特に限定しない。スラスト軸受部22F、22Rのうち少なくとも一方に、パッド部Bを配置しなくてもよい。
図3に示す第2油孔260Fの配置数は特に限定しない。第2油孔260Fの配置数とパッド部Bの配置数とは同じでも異なっていてもよい。第2油孔260Fの長手方向形状は特に限定しない。直線状であっても、曲線状であっても、これらを適宜組み合わせた形状であってもよい。第2油孔260Fの横断面形状は特に限定しない。真円形、楕円形、多角形(三角形、四角形、六角形など)などであってもよい。前側(軸方向)から見て、入口261Fに対して、出口262Fを、下流側にずらして配置してもよい(図4(A)参照)。こうすると、スラストカラー53(回転部5)の遠心力により、第2油孔260Fに潤滑油Oが引き込まれやすい。また、スラスト軸受部22Fに潤滑油Oが引き込まれやすい。第2油孔260Fの入口261Fの少なくとも一部を、溝部25Fの溝底面に開設してもよい。第2油孔260Fの出口262Fの少なくとも一部を、内径側油路32Fにおけるラジアル軸受部21Fの上流側(例えば、内径側凹部29)に開設してもよい。第2油孔260Fと同様に、油溝270F、第1油孔30の配置数、長手方向形状、横断面形状は特に限定しない。図8(A)に示すように、油溝270F(図4(A)参照)は配置しなくてもよい。この場合であっても、第2油孔260Fを介して、潤滑油Oをスラスト軸受部22Fに供給することができる。
ダンパ部(第1ダンパ部23F、第2ダンパ部24F)、溝部25Fの配置数は特に限定しない。滑り軸受2に、軸方向内側から軸方向外側に向かって、3つ以上のダンパ部を配置してもよい。また、滑り軸受2に、軸方向内側から軸方向外側に向かって、2つ以上の溝部25Fを配置してもよい。第1ダンパ部23F、第2ダンパ部24F、溝部25Fは、無端環状であっても、有端環状であってもよい。図8(A)、図8(B)に示す凹部Eの配置数、形状、位置は特に限定しない。例えば、凹部Eは、前側から見て、周方向、径方向、これらの方向と交差する方向などに延在する、溝状であってもよい。
1:ターボチャージャ、2:滑り軸受、5:回転部、20:軸受本体、21F:ラジアル軸受部、21R:ラジアル軸受部、22F:スラスト軸受部、22R:スラスト軸受部、23F:第1ダンパ部、23R:第1ダンパ部、24F:第2ダンパ部、24R:第2ダンパ部、25F:溝部、25R:溝部、26F:油孔群、26R:油孔群、27F:油溝群、27R:油溝群、28:外径側凹部、29:内径側凹部、30:第1油孔、31F:外径側油路、31R:外径側油路、32F:内径側油路、32R:内径側油路、50:回転軸、51:コンプレッサインペラ、52:タービンインペラ、53:スラストカラー、90:ベアリングハウジング、91:コンプレッサハウジング、92:タービンハウジング、260F:第2油孔(油孔)、260R:第2油孔(油孔)、261F:入口、262F:出口、263F:基部、264F:絞り部、270F:油溝、270R:油溝、300:入口、301:出口、500:小径部、501:中径部、502:大径部、503:第1段差部、504:第2段差部、900:軸受配置部、905:ハウジング側油路、906:出口、A:軸心、B:パッド部、C:テーパ部、D:ランド部、E:凹部、G1:重心、G2:重心、O:潤滑油、f:油膜、h:高度

Claims (5)

  1. 筒状の軸受本体と、
    前記軸受本体の内周面に配置されるラジアル軸受部と、
    前記軸受本体の軸方向端面に配置されるスラスト軸受部と、
    前記軸受本体の外周面に配置される第1ダンパ部と、
    前記軸受本体の外周面に配置され、前記第1ダンパ部の軸方向外側に配置される第2ダンパ部と、
    前記第1ダンパ部と前記第2ダンパ部との間に配置され、前記第1ダンパ部および前記第2ダンパ部よりも小径の溝部と、
    少なくとも一部が前記溝部に開口する入口を有し、前記スラスト軸受部に潤滑油を供給する油孔と、
    前記軸受本体の外周面において前記第1ダンパ部の軸方向内側に配置され、前記第1ダンパ部よりも小径であって、外部から前記潤滑油が流入する外径側凹部と、
    前記外径側凹部と前記スラスト軸受部とを連通する外径側油路と、
    を備え
    前記外径側油路において、前記潤滑油は、前記外径側凹部から、前記第1ダンパ部を介して、前記溝部に流れ込み、前記溝部において、前記潤滑油は、前記油孔と前記第2ダンパ部とに分流し、前記油孔に流入した前記潤滑油は前記スラスト軸受部に供給される滑り軸受。
  2. 前記油孔は、前記入口よりも流路断面積が小さい絞り部を有する請求項1に記載の滑り軸受。
  3. 前記スラスト軸受部の周方向における、前記潤滑油の流動方向上流側を上流側、流動方向下流側を下流側として、
    前記スラスト軸受部は、テーパ部と、前記テーパ部の下流側に連なるランド部と、前記テーパ部に凹設される凹部と、を有し、
    前記油孔は、前記入口に連通し前記凹部に開口する出口を有し、
    前記凹部は、前記出口に対して、下流側に偏在する請求項1または請求項2に記載の滑り軸受。
  4. 前記油孔は、第2油孔であり、
    前記軸受本体の内周面において前記ラジアル軸受部の軸方向内側に配置され、前記ラジアル軸受部よりも大径の内径側凹部と、
    前記軸受本体を径方向に貫通し、前記外径側凹部と前記内径側凹部とを連通する第1油孔と、
    前記外径側凹部と前記スラスト軸受部とを連通する内径側油路と、
    を備え、
    前記内径側油路において、前記潤滑油は、前記外径側凹部から、前記第1油孔、前記内径側凹部を介して、前記ラジアル軸受部に供給され、前記ラジアル軸受部を通過した前記潤滑油は、前記スラスト軸受部に供給される請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の滑り軸受。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の滑り軸受を備えるターボチャージャ。
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