JP7181831B2 - 貯蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、断熱箱体からなる貯蔵庫本体の前面開口が、揺動式の断熱扉で開閉される貯蔵庫において、断熱性能の向上を図る技術に関する。本発明における貯蔵庫とは、冷蔵庫、冷凍庫、保冷庫、保温庫、温蔵庫を含む概念である。
この種の貯蔵庫では、断熱扉の後壁周縁にマグネットパッキンが装着されており、断熱扉が閉塞位置にあるとき、マグネットパッキンが貯蔵庫本体の本体前面に磁気吸着して貯蔵庫本体と断熱扉との間にシール部が形成される。また、断熱扉の後壁に設けられた突出部が貯蔵庫本体の前面開口から貯蔵室に進入することにより、貯蔵室の内面壁と突出部の突出壁とが小さな隙間を介して正対して、貯蔵室とシール部との間に狭隘部が形成される。この狭隘部は空気断熱層のように作用するので、シール部における貯蔵室の内部空気と外気との熱交換が抑制され、貯蔵庫の断熱性能が向上する。なお、狭隘部はその形成長さが長いほど空気断熱作用が増強され断熱性能がより向上する。
上記のような断熱性能向上のための突出部を断熱扉に備えた貯蔵庫は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1の貯蔵庫では、断熱扉は断面コ字状の金属製の外装板と、外装板の左右両側に装着される合成樹脂製の一対のキャップと、後開口に装着される合成樹脂製の内装板とで箱状の外殻体が構成され、外殻体の内部に断熱材が充填されている。内装板の後壁周縁には四角枠状のパッキンが固定され、該パッキンの内方に、四角枠状の突壁(突出部)が後向きに立ち上がり形成されている。同様の突壁を備える貯蔵庫は、特許文献2にも開示されている。
特開2012-122628号公報 特開2010-196918号公報
貯蔵庫においては、断熱扉が開放されたときに隣接配置された貯蔵庫あるいは建物の側壁面等に断熱扉が衝撃するのを防止するために、閉塞位置から約100度程度揺動開放された位置(以下、適宜に開放限界位置と記す。)で断熱扉の揺動を規制するストッパーが設けられることが多い。そのため、特許文献1および2の貯蔵庫の突壁の突出寸法を、断熱性能の向上を目的として単に大きくしただけでは、断熱扉が前記開放限界位置にあるとき、その突壁は正面視における出入口(前面開口)に重複するので、突壁が邪魔になって貯蔵室に対する収容物の出し入れが困難となる。
本発明は、揺動式の断熱扉を備える貯蔵庫において、貯蔵室に対する収容物の出し入れを容易化しながら、突出部による断熱性能の向上を実現できる貯蔵庫を提供することを目的とする。
本発明の貯蔵庫は、前面開口3を有する貯蔵室2を区画する貯蔵庫本体1と、貯蔵庫本体1に固定されたヒンジ16で揺動自在に支持され、前面開口3を開閉する断熱扉4と、貯蔵庫本体1または断熱扉4に固定され、断熱扉4が閉塞位置から90度を超える角度に設定された開放角度αまで揺動開放されたとき、断熱扉4の揺動を規制して、該断熱扉4の開放限界位置を規定するストッパー25と、貯蔵室2の左右壁面に設けられ、棚板8を係止保持する左右一対の棚柱9・9とを備える。断熱扉4は、該断熱扉4の後壁周縁に装着され、貯蔵庫本体1の本体前面6に磁気吸着して貯蔵庫本体1と断熱扉4との間のシール部を形成する四角枠状のマグネットパッキン24と、該マグネットパッキン24の内方において、後方に向かって突出形成される突出部28とを備えている。突出部28は、断熱扉4の上下の辺部と平行に伸びる上枠部29および下枠部30と、断熱扉4の揺動先端と揺動基端の辺部と平行に伸びる先端枠部31および基端枠部32とで、前面開口3より僅かに小さい外郭形状を有する四角枠状に形成され、断熱扉4を閉塞位置にしたとき、前面開口3から貯蔵室2に進入した突出部28と貯蔵庫本体1との間には周回状の狭隘部39が形成されるようになっている。そして、左右一対の棚柱9・9の左右内法間隔で規定される領域を出し入れ領域Rとしたとき、平面視における開放限界位置にある断熱扉4の基端枠部32の突出先端が出し入れ領域Rと重複しないように、基端枠部32の突出寸法T4が設定されており、しかも上下の枠部29・30の突出寸法T1・T2および先端枠部31の突出寸法T3が、基端枠部32の突出寸法T4に比べて大きく設定されていることを特徴とする。
断熱扉4を開放限界位置としたときに、平面視で上下の枠部29・30が出し入れ領域Rと重複することを防ぐことを目的として、これら上下の枠部29・30に、基端枠部32に向って突出寸法T1・T2が漸次小さくなる傾斜逃げ部44が設けられている。
各枠部29~32の断面は、内外一対の突出壁33・34と、一対の突出壁33・34の突出先端同士を連結する平坦壁からなる連結壁35とで断面コ字状に形成されており、上枠部29および下枠部30は、先端枠部31側に設けられ、突出寸法T1・T2が一定な直線部43と、基端枠部32側に設けられ、直線部43の一端から基端枠部32に向かって突出寸法T1・T2が漸次小さくなる傾斜逃げ部44とを備える対称形状に形成されており、傾斜逃げ部44の基端枠部32側の端部の突出寸法T5・T6と、基端枠部32の突出寸法T4とが同一に形成されて、各傾斜逃げ部44の連結壁35bと基端枠部32の連結壁35dとが滑らかに連続されている。
直線部43の連結壁35aを延長した仮想延長線Eと、傾斜逃げ部44の連結壁35bとで挟まれる傾斜角度βが、開放角度αから90度を減じた角度に設定されている。
本発明に係る貯蔵庫では、貯蔵庫本体1と協同して周回状の狭隘部39を形成する突出部28を、上下の枠部29・30と、先端および基端の枠部31・32とで四角枠状に形成する。そのうえで、左右一対の棚柱9・9の左右内法間隔で規定される領域を出し入れ領域Rとしたとき、平面視における開放限界位置にある断熱扉4の基端枠部32の突出先端が出し入れ領域Rと重複しないように、基端枠部32の突出寸法T4を設定し、しかも上下の枠部29・30の突出寸法T1・T2および先端枠部31の突出寸法T3を、基端枠部32の突出寸法T4に比べて大きく設定するようにした。このように、基端枠部32の突出寸法T4を、基端枠部32の突出先端が出し入れ領域Rと重複しない寸法に設定すると、収納物の出し入れのときに、突出部28(基端枠部32)が邪魔になるのを解消できる。加えて、基端枠部32の突出寸法T4に比べて、上下の枠部29・30および先端枠部31の突出寸法T1・T2・T3を大きく形成すると、基端枠部32を除く部分の狭隘部39の形成長さを長くして、当該狭隘部39の空気断熱作用を増強できる。以上のように、本発明によれば、収納物の出し入れに大きく影響を及ぼす基端枠部32の突出寸法T4と、収納物の出し入れに影響を及ぼしにくい上下の枠部29・30および先端枠部31の突出寸法T1・T2・T3とを前記寸法関係に設定して突出部28の形状を好適化することにより、貯蔵室2に対する収容物の出し入れを容易化しながら、突出部28による断熱性能の向上を実現できる。
断熱扉4を開放限界位置としたときに、平面視で上下の枠部29・30が出し入れ領域Rと重複することを防ぐことを目的として、これら上下の枠部29・30に、基端枠部32に向って突出寸法T1・T2が漸次小さくなる傾斜逃げ部44が設けられていると、上下の枠部29・30の高さ位置においても、突出部28(上下の枠部29・30)が邪魔になるのを解消して、突出部28の上下方向の全体にわたって貯蔵室2に対する収容物の出し入れを容易化できる。また、基端枠部32寄りを四角状に大きく切欠いて、上下の枠部29・30が出し入れ領域Rと重複するのを防ぐ場合に比べて、傾斜逃げ部44で狭隘部39を形成できる分、断熱性能の向上を図ることができる。
各枠部29~32の断面は、内外一対の突出壁33・34と、一対の突出壁33・34の突出先端同士を連結する平坦壁からなる連結壁35とで断面コ字状に形成されており、上枠部29および下枠部30は、先端枠部31側に設けられ、突出寸法T1・T2が一定な直線部43と、基端枠部32側に設けられ、直線部43の一端から基端枠部32に向かって突出寸法T1・T2が漸次小さくなる傾斜逃げ部44とを備える対称形状に形成されており、傾斜逃げ部44の基端枠部32側の端部の突出寸法T5・T6と、基端枠部32の突出寸法T4とが同一に形成され、各傾斜逃げ部44の連結壁35bと基端枠部32の連結壁35dとが滑らかに連続されているものとできる。これによれば、各傾斜逃げ部44と基端枠部32との連続部分に段差が形成されるのを解消して、断熱扉4近傍における貯蔵室2への収納物の出し入れをスムーズに行うことができる。
直線部43の連結壁35aを延長した仮想延長線Eと、傾斜逃げ部44の連結壁35bとで挟まれる傾斜角度βが、開放角度αから90度を減じた角度に設定されていると、断熱扉4を開放限界位置にしたときの平面視において、傾斜逃げ部44の連結壁35bの伸び方向と貯蔵庫本体1の前後方向とを略平行にできる。これにより、基端枠部32の突出寸法T4を基端枠部32の突出先端が出し入れ領域Rと重複する寸法よりも僅かに小さい寸法に設定した場合に、上下の枠部29・30が出し入れ領域Rと重複するのを確実に回避しつつ、傾斜逃げ部44の逃がし度合いを最小化できるので、上下の枠部29・30と貯蔵庫本体1とでより大きな狭隘部39を形成して断熱性能のさらなる向上を図ることができる。
本発明に係る貯蔵庫の要部を示す横断平面図であり、断熱扉を開放限界まで揺動させた状態を示している。 貯蔵庫の全体を示す正面図である。 貯蔵庫の要部を示す横断平面図であり、断熱扉が閉塞位置にある状態を示している。 断熱扉の斜視図である。 断熱扉が開放限界位置にあるときの貯蔵庫の縦断側面図である。
(実施例) 図1から図5に、本発明の貯蔵庫を業務用の冷蔵庫に適用した実施例を示す。本実施例における前後、左右、上下とは、図2から図4に示す交差矢印と、各矢印の近傍に表記した前後、左右、上下の表示に従う。図2において冷蔵庫は、縦長四角箱状の冷蔵庫本体(貯蔵庫本体)1と、冷蔵庫本体1で区画される冷蔵室(貯蔵室)2の前面開口3を開閉する断熱扉4とを備える。冷蔵庫本体1の前面の上下中途部には、冷蔵庫本体1を構成する一対の側壁を連結する左右方向に伸びる横桟5が固定されており、冷蔵庫本体1と横桟5とで上下一対の矩形状の前面開口3・3が形成されている。冷蔵庫本体1の前面と横桟5の前面とで構成される本体前面6は面一状になっている。
冷蔵庫本体1は、内箱と外箱、および両箱間に充填される断熱材で、断熱箱体として構成されている。冷蔵室2には、通気可能な複数の棚板8が多段状に配置されており、該棚板8に食材や食材を収納したトレイあるいは容器等の収容物が載置できる。冷蔵室2の左右壁面には前後一対の棚柱9・9がそれぞれ設けられており、棚板8はその左右端が各棚柱9で係止保持されている。各棚柱9は冷蔵室2の左右壁面から内方に向けて突出している。そのため、冷蔵室2に対して収容物を出し入れ可能な出し入れ領域Rは、左右一対の棚柱9・9の左右内法間隔で規定される(図1参照)。
冷蔵庫本体1の上部には機械室10が配置されており、冷凍機器を構成する圧縮機11と、凝縮器12と、凝縮器12用のファン13などが機械室10に配置されている。また、冷凍機器を構成する蒸発器14は冷蔵室2内の循環空気流を形成する循環ファン15とともに冷蔵室2の天面に配置されている。
一対の前面開口3のそれぞれに断熱扉4が設けられており、各断熱扉4は冷蔵庫本体1に固定した上下一対のヒンジ16で揺動開閉自在に支持されている。図3に示すように各ヒンジ16は断熱扉4側に向かって伸びるヒンジ軸17を備え、同軸17が断熱扉4の上下壁の右端を軸支しており、断熱扉4は正面視における左側が揺動先端側となり、右側が揺動基端側となるように揺動開閉自在に支持される。正面視における断熱扉4は前面開口3よりもひとまわり大きく形成されており(図2参照)、後面が開口する四角箱状の外装板20と、外装板20の開口を塞ぐ内装板21と、外装板20と内装板21とで形成される中空箱体の内部空間に充填される断熱材22などで構成されている。外装板20はステンレス板材の折り曲げ成形品からなり、中空箱体の前壁、上下壁、および左右壁を構成しており、内装板21はプラスチック成型品からなり、中空箱体の後壁を構成している。断熱材22は中空箱体の形成後に発泡充填される。断熱扉4の揺動先端側(左側)には、外装板20の前壁と左壁に跨るように断熱扉4を開閉操作するためのハンドル23が固定されている。
図3および図4に示すように、内装板21の外面周縁(断熱扉4の後壁周縁)には、冷蔵庫本体1と断熱扉4との間のシール部を形成するマグネットパッキン24が四角枠状に装着されている。断熱扉4が閉塞位置にあるとき、マグネットパッキン24が本体前面6に磁気吸着して冷蔵庫本体1と断熱扉4との隙間をシールし冷蔵室2が密閉される。また、マグネットパッキン24の磁気吸着力により断熱扉4が閉塞位置に保持される。マグネットパッキン24は不図示の装着構造で着脱自在に装着されており、清掃時等に断熱扉4から分離することができる。
図1に示すように、ヒンジ16近傍の外装板20の下壁には、下向きに突出するように断熱扉4の開放限界を規定するストッパー25がそれぞれ固定されており、断熱扉4が閉塞位置から90度を超える角度に設定された開放角度αまで揺動開放されたとき、ストッパー25がヒンジ16と当接することで断熱扉4の揺動が規制される。本実施例では、断熱扉4は閉塞位置から100度(開放角度α=100度)開放操作した時点でストッパー25がヒンジ16と当接して断熱扉4の揺動が規制される。ストッパー25で揺動が規制された断熱扉4は開放限界位置に保持される。
図4および図5に示すように、断熱扉4を構成する内装板21には、前面開口3より僅かに小さな外郭形状を有する突出部28が後方に向かって突出形成されている。突出部28は、断熱扉4の上下の辺部と平行に伸びる上枠部29および下枠部30と、断熱扉4の揺動先端と揺動基端の辺部(左辺部と右辺部)と平行に伸びる先端枠部31および基端枠部32とで四角枠状に突出形成されている。各枠部29~32の伸び方向に直交する断面は、内外一対の突出壁33・34と、一対の突出壁33・34の突出先端同士を連結する連結壁35とで断面コ字状に形成されている。一対の突出壁33・34は突出端側で近接すように傾斜されており、内突出壁33の傾斜度合いは外突出壁34の傾斜度合いよりも大きく形成されている。連結壁35は湾曲や凹み等のない平坦壁で構成されている。図4において符号36は、内装板21の板面中央部分を補強するための補強凹部である。
断熱扉4が閉塞位置にあるとき、上記突出部28は前面開口3から冷蔵室2に進入しており、冷蔵庫本体1と突出部28とで周回状の狭隘部39が形成される。具体的には、閉塞位置にある断熱扉4の突出部28は、その外突出壁34が冷蔵室2の前面開口3寄りの内壁面40と小さな隙間を介して正対しており、この外突出壁34と内壁面40とに挟まれ、冷蔵室2からマグネットパッキン24(シール部)に至る空間が狭隘部39となる。狭隘部39は突出部28と冷蔵庫本体1との間に形成された小さな周回状の隙間空間であり、さらに隙間空間の一端がマグネットパッキン24で閉塞されているので、循環ファン15によって冷蔵室2内の室内空気が循環している状態でも、狭隘部39にある庫内空気はほとんど流動しない。これにより、狭隘部39が空気断熱層のように作用するので、マグネットパッキン24部分(シール部)における冷蔵室2の内部空気と外気との熱交換が抑制され冷蔵庫の断熱性能が向上する。
上記のように狭隘部39は空気断熱作用を発揮するので、冷蔵室2からマグネットパッキン24に至る狭隘部39の距離が大きいほど断熱性能を向上できる。しかし、突出部28全体の突出寸法を単に大きくすると、断熱扉4が開放限界位置にあるとき、図1の拡大図に二点鎖線で示すように突出部28の基端枠部32が収納物の出し入れ領域Rを重複する。そのため、冷蔵室2の右端寄りにおいて収納物を出し入れするとき、あるいは収容物の出し入れ領域Rの左右寸法と同程度の幅寸法のトレイや容器を出し入れするときに、突出部28が邪魔になって収容物の出し入れが困難となる。そこで本実施例では、収納物の出し入れに最も影響を及ぼす基端枠部32と、影響を及ぼしにくい上下の枠部29・30および先端枠部31の形状を好適化して、収容物の出し入れの容易化と突出部28による断熱性能向上の両方を満足できるようにした。
詳しくは、収納物の出し入れのときに突出部28(基端枠部32)が邪魔になるのを解消するために、平面視における開放限界位置にある断熱扉4の基端枠部32の突出先端が出し入れ領域Rと重複しないように、基端枠部32の突出寸法T4が設定されている(図1参照)。しかも、基端枠部32を除く部分の狭隘部39の形成長さを長くするために、上下の枠部29・30の突出寸法T1・T2および先端枠部31の突出寸法T3が、基端枠部32の突出寸法T4に比べて大きく形成されている(図3参照)。
上枠部29は、先端枠部31側に設けられ、突出寸法T1が一定な直線部43と、基端枠部32側に設けられ、直線部43の一端から基端枠部32に向かって突出寸法T1が漸次小さくなる傾斜逃げ部44とを備えている。下枠部30も上枠部29と同様に、先端枠部31側に設けられ、突出寸法T2が一定な直線部43と、基端枠部32側に設けられ、直線部43の一端から基端枠部32に向かって突出寸法T2が漸次小さくなる傾斜逃げ部44とを備えている。上下の枠部29・30の傾斜逃げ部44は、断熱扉4を開放限界位置としたときに、平面視で上下の枠部29・30が出し入れ領域Rと重複することを防ぐことを目的として設けられている。上下の枠部29・30は対象形状であり、直線部43の連結壁35aと傾斜逃げ部44の連結壁35bとは滑らかに連続している。
図1に示すように、直線部43の連結壁35aを延長した仮想延長線Eと、傾斜逃げ部44の連結壁35bとで挟まれる傾斜角度βは、開放角度αから90度を減じた角度に設定されている。本実施例では、開放角度αは100度であるので、傾斜角度βは10度である。なお、傾斜角度βは概ね10度に設定されていればよく、厳密に同一である必要はない。この種の冷蔵庫においては、ストッパー25による断熱扉4の開放規制は、95~120度の開放角度αに設定されることが多い。
先端枠部31の突出寸法T3は一定に形成され、先端枠部31の突出寸法T3は、上下の枠部29・30の直線部43の突出寸法T1・T2と同一に形成されている。また、基端枠部32の突出寸法T4は一定に形成され、基端枠部32の突出寸法T4は、上下の枠部29・30の傾斜逃げ部44の基端枠部32側の端部の突出寸法T5・T6と同一に形成されている。以上より、額縁状に配置される連結壁35a~35dのそれぞれの連続部分は段差なく滑らかに連続されている。
プラスチック成型品からなる内装板21は、プラスチック板材に真空成形を施して形成される。まず、プラスチック板材からなるブランク材の四周縁をチャッキングし、この状態で表裏に配置した加熱装置でブランク材を加熱して軟化させる。ブランク材の加熱が完了したら、プリブローを行いつつ金型を成形位置に移動させ、ブランク材と金型との間の空気をブロワで吸引して、金型表面にブランク材を密着させ成形する。これを冷却し離型したのち、不要部分を除去することで内装板21が得られる。内装板21に一体に形成される突出部28の突出先端である連結壁35a~35dは、滑らかに連続して段差部がないので、成形時における複雑な塑性変形を解消して破れ等の不具合のリスクを軽減し、成形時の不良発生率を低減できる。なお、内装板21は真空成形に限らず、一対の金型で形成されるキャビティ内に軟化したプラスチックが加圧充填される射出成形でも形成できる。この場合も軟化プラスチックの流動を妨げる段差部がない分、成形不良が抑制できる。
以上のように、本実施例の冷蔵庫においては、冷蔵庫本体1と協同して周回状の狭隘部39を形成する突出部28を、上下の枠部29・30と、先端および基端の枠部31・32とで四角枠状に形成した。そのうえで、平面視における開放限界位置にある断熱扉4の基端枠部32の突出先端が出し入れ領域Rと重複しないように、基端枠部32の突出寸法T4を設定し、しかも上下の枠部29・30の突出寸法T1・T2および先端枠部31の突出寸法T3を、基端枠部32の突出寸法T4に比べて大きく設定するようにした。このように、基端枠部32の突出寸法T4を、基端枠部32の突出先端が出し入れ領域Rと重複しない寸法に設定すると、収納物の出し入れのときに、突出部28(基端枠部32)が邪魔になるのを解消できる。加えて、基端枠部32の突出寸法T4に比べて、上下の枠部29・30および先端枠部31の突出寸法T1・T2・T3を大きく形成すると、基端枠部32を除く部分の狭隘部39の形成長さを長くして、当該狭隘部39の空気断熱作用を増強できる。以上のように、本実施例によれば、収納物の出し入れに大きく影響を及ぼす基端枠部32の突出寸法T4と、収納物の出し入れに影響を及ぼしにくい上下の枠部29・30および先端枠部31の突出寸法T1・T2・T3とを前記寸法関係に設定して突出部28の形状を好適化することにより、冷蔵室2に対する収容物の出し入れを容易化しながら、突出部28による断熱性能の向上を実現できる。
上下の枠部29・30に、基端枠部32に向って突出寸法T1・T2が漸次小さくなる傾斜逃げ部44を設けたので、上下の枠部29・30の高さ位置においても、突出部28(上下の枠部29・30)が邪魔になるのを解消して、突出部28の上下方向の全体にわたって冷蔵室2に対する収容物の出し入れを容易化できる。また、基端枠部32寄りを四角状に大きく切欠いて、上下の枠部29・30が出し入れ領域Rと重複するのを防ぐ場合に比べて、傾斜逃げ部44で狭隘部39を形成できる分、断熱性能の向上を図ることができる。
各枠部29~32の断面は、内外一対の突出壁33・34と、一対の突出壁33・34の突出先端同士を連結する平坦壁からなる連結壁35とで断面コ字状に形成し、上枠部29および下枠部30は、先端枠部31側に設けられ、突出寸法T1・T2が一定な直線部43と、基端枠部32側に設けられ、直線部43の一端から基端枠部32に向かって突出寸法T1・T2が漸次小さくなる傾斜逃げ部44とを備える対称形状に形成した。そのうえで、傾斜逃げ部44の基端枠部32側の端部の突出寸法T5・T6と、基端枠部32の突出寸法T4とを同一に形成し、各傾斜逃げ部44の連結壁35bと基端枠部32の連結壁35dとを滑らかに連続するようにしたので、各傾斜逃げ部44と基端枠部32との連続部分に段差が形成されるのを解消して、断熱扉4近傍における冷蔵室2への収納物の出し入れをスムーズに行うことができる。
直線部43の連結壁35aを延長した仮想延長線Eと、傾斜逃げ部44の連結壁35bとで挟まれる傾斜角度βを、開放角度αから90度を減じた角度に設定したので、断熱扉4を開放限界位置にしたときの平面視において、傾斜逃げ部44の連結壁35bの伸び方向と冷蔵庫本体1の前後方向とを略平行にできる。これにより、基端枠部32の突出寸法T4を基端枠部32の突出先端が出し入れ領域Rと重複する寸法よりも僅かに小さい寸法に設定した場合に、上下の枠部29・30が出し入れ領域Rと重複するのを確実に回避しつつ、傾斜逃げ部44の逃がし度合いを最小化できるので、上下の枠部29・30と冷蔵庫本体1とでより大きな狭隘部39を形成して断熱性能のさらなる向上を図ることができる。
上記の実施例では冷蔵庫を挙げたが、本発明は冷凍庫、保冷庫、保温庫、温蔵庫等の貯蔵庫にも適用できる。上下の枠部29・30の直線部43の突出寸法T1・T2と、先端枠部31の突出寸法T3とは同一である必要はない。この場合には、上下の枠部29・30と先端枠部31との連続部分は例えば傾斜逃げ部で滑らかに連続されることが望ましい。傾斜逃げ部44の連結壁35b(35)は、横断面形状が外突湾曲状あるいは内凹み湾曲状であってもよい。
1 貯蔵庫本体(冷蔵庫本体)
2 貯蔵室(冷蔵室)
3 前面開口
4 断熱扉
6 本体前面
16 ヒンジ
24 マグネットパッキン
25 ストッパー
28 突出部
29 上枠部
30 下枠部
31 先端枠部
32 基端枠部
33 内突出壁
34 外突出壁
35 連結壁
35a 直線部の連結壁
35b 傾斜逃げ部の連結壁
35c 先端枠部の連結壁
35d 基端枠部の連結壁
39 狭隘部
43 直線部
44 傾斜逃げ部
E 仮想延長線
R 出し入れ領域
T1・T2 上下の枠部の突出寸法
T3 先端枠部の突出寸法
T4 基端枠部の突出寸法
α 開放角度
β 傾斜角度

Claims (1)

  1. 前面開口(3)を有する貯蔵室(2)を区画する貯蔵庫本体(1)と、
    貯蔵庫本体(1)に固定されたヒンジ(16)で揺動自在に支持され、前面開口(3)を開閉する断熱扉(4)と、
    貯蔵庫本体(1)または断熱扉(4)に固定され、断熱扉(4)が閉塞位置から90度を超える角度に設定された開放角度(α)まで揺動開放されたとき、断熱扉(4)の揺動を規制して、該断熱扉(4)の開放限界位置を規定するストッパー(25)と、
    貯蔵室(2)の左右壁面に設けられ、棚板(8)を係止保持する左右一対の棚柱(9・9)と、
    を備え、
    断熱扉(4)は、該断熱扉(4)の後壁周縁に装着され、貯蔵庫本体(1)の本体前面(6)に磁気吸着して貯蔵庫本体(1)と断熱扉(4)との間のシール部を形成する四角枠状のマグネットパッキン(24)と、該マグネットパッキン(24)の内方において、後方に向かって突出形成される突出部(28)とを備えており、
    突出部(28)は、断熱扉(4)の上下の辺部と平行に伸びる上枠部(29)および下枠部(30)と、断熱扉(4)の揺動先端と揺動基端の辺部と平行に伸びる先端枠部(31)および基端枠部(32)とで、前面開口(3)より僅かに小さい外郭形状を有する四角枠状に形成され、断熱扉(4)を閉塞位置にしたとき、前面開口(3)から貯蔵室(2)に進入した突出部(28)と貯蔵庫本体(1)との間には周回状の狭隘部(39)が形成されるようになっており、
    左右一対の棚柱(9・9)の左右内法間隔で規定される領域を出し入れ領域(R)としたとき、平面視における開放限界位置にある断熱扉(4)の基端枠部(32)の突出先端が出し入れ領域(R)と重複しないように、基端枠部(32)の突出寸法(T4)が設定されており、しかも上下の枠部(29・30)の突出寸法(T1・T2)および先端枠部(31)の突出寸法(T3)が、基端枠部(32)の突出寸法(T4)に比べて大きく設定されており、
    断熱扉(4)を開放限界位置としたときに、平面視で上下の枠部(29・30)が出し入れ領域(R)と重複することを防ぐことを目的として、これら上下の枠部(29・30)に、基端枠部(32)に向って突出寸法(T1・T2)が漸次小さくなる傾斜逃げ部(44)が設けられており、
    各枠部(29~32)の断面は、内外一対の突出壁(33・34)と、一対の突出壁(33・34)の突出先端同士を連結する平坦壁からなる連結壁(35)とで断面コ字状に形成されており、
    上枠部(29)および下枠部(30)は、先端枠部(31)側に設けられ、突出寸法(T1・T2)が一定な直線部(43)と、基端枠部(32)側に設けられ、直線部(43)の一端から基端枠部(32)に向かって突出寸法(T1・T2)が漸次小さくなる傾斜逃げ部(44)とを備える対称形状に形成されており、
    傾斜逃げ部(44)の基端枠部(32)側の端部の突出寸法(T5・T6)と、基端枠部(32)の突出寸法(T4)とが同一に形成されて、各傾斜逃げ部(44)の連結壁(35b)と基端枠部(32)の連結壁(35d)とが滑らかに連続されており、
    直線部(43)の連結壁(35a)を延長した仮想延長線(E)と、傾斜逃げ部(44)の連結壁(35b)とで挟まれる傾斜角度(β)が、開放角度(α)から90度を減じた角度に設定されており、断熱扉(4)を開放限界位置にしたとき、平面視において、傾斜逃げ部(44)の連結壁(35b)の伸び方向と貯蔵庫本体(1)の前後方向とが平行となるように構成されていることを特徴とする貯蔵庫
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