JP7180507B2 - 材料試験機、及び材料試験機の制御方法 - Google Patents
材料試験機、及び材料試験機の制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7180507B2 JP7180507B2 JP2019070108A JP2019070108A JP7180507B2 JP 7180507 B2 JP7180507 B2 JP 7180507B2 JP 2019070108 A JP2019070108 A JP 2019070108A JP 2019070108 A JP2019070108 A JP 2019070108A JP 7180507 B2 JP7180507 B2 JP 7180507B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- value
- noise
- testing machine
- speed
- measured
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)
Description
特許文献1に記載材の料試験機は、試験力や伸びなどの検出出力にそれぞれフィルタリング処理を施すフィルタについて、それぞれ複数種のフィルタ手法及びパラメータを記憶手段に記憶しておき、用いられているロードセルの種類や伸び計の種類、およびこれらによる各検出出力に重畳するノイズ量に基づき、各フィルタに対して最適なフィルタリング方法及びパラメータを自動的に設定することにより、各検出出力の状態等に応じた最適なフィルタリング処理を行う。
例えば、引張試験機においては、引張試験の進行に伴って、伸び計の検出結果に含まれるノイズの大きさが変化する場合がある。このような場合には、最適なフィルタリング方法及びパラメータを設定することが困難である。
したがって、例えば、引張試験の進行に伴って、伸び計の検出結果に含まれるノイズの大きさが変化する場合であっても、制御対象の計測値のノイズを適正にフィルタリング処理できる。
図1は、本実施形態に係る引張試験機1の構成の一例を示す図である。
本実施形態の引張試験機1は、試験対象TPに試験力Fを与えて、試料の引張強度、降伏点、伸び、絞りなどの機械的性質を測定する材料試験を行う。試験力Fは、引張力である。
引張試験機1は、試験対象の材料である試験対象TPに試験力Fを与えて引張試験を行う引張試験機本体2と、当該引張試験機本体2による引張試験動作を制御する制御ユニット4と、を備える。
なお、引張試験機1は、「材料試験機」の一例に対応する。
負荷機構12は、各ねじ棹8、9の下端部に連結されるウォーム減速機16、17と、各ウォーム減速機16、17に連結されるサーボモータ18と、ロータリエンコーダ20と、を備える。ロータリエンコーダ20は、サーボモータ18の回転量を測定し、回転量に応じたパルス数の回転測定信号SG2を制御ユニット4に出力するセンサである。
そして負荷機構12は、ウォーム減速機16、17を介して、一対のねじ棹8、9にサーボモータ18の回転を伝達し、各ねじ棹8、9が同期して回転することにより、クロスヘッド10がねじ棹8、9に沿って昇降する。
統括制御装置30は、当該試験機本体2を中枢的に制御する装置であり、試験機本体2との間で信号を送受信可能に接続される。試験機本体2から受信する信号は、ロードセル14が出力する試験力測定信号SG1、ロータリエンコーダ20が出力する回転測定信号SG2、変位センサ15が出力する伸び測定信号SG3、及び制御や試験に要する適宜の信号などである。
表示装置32は、統括制御装置30から入力される信号に基づいて各種情報を表示する装置であり、例えば、統括制御装置30は、引張試験の間、伸び測定信号SG3に基づいて試験対象TPの伸びの測定値である伸び計測値EDを表示装置32に表示する。また、例えば、統括制御装置30は、引張試験の間、回転測定信号SG2に基づくクロスヘッド10の変位を示す変位計測値XDを表示装置32に表示する。
本実施形態の引張試験プログラム実行装置34はコンピュータを備え、このコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)などのプロセッサと、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリデバイスと、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージ装置と、統括制御装置30や各種の周辺機器などを接続するためのインターフェース回路と、を備える。そして、プロセッサがメモリデバイス又はストレージ装置に記憶されたコンピュータプログラムである引張試験プログラムを実行することで、上述の各種の機能を実現する。
統括制御装置30は、図1に示すように、信号入出力ユニット40と、制御回路ユニット50と、を備える。
信号入出力ユニット40は、試験機本体2との間で信号を送受する入出力インターフェース回路を構成するものであり、本実施形態では、第1センサアンプ42と、第2センサアンプ45と、カウンタ回路43と、サーボアンプ44とを有する。
第1センサアンプ42は、ロードセル14が出力する試験力測定信号SG1を増幅して制御回路ユニット50に出力する増幅器である。
第2センサアンプ45は、変位センサ15が出力する伸び測定信号SG3を増幅して制御回路ユニット50に出力する増幅器である。
カウンタ回路43は、ロータリエンコーダ20が出力する回転測定信号SG2のパルス数を計数し、サーボモータ18の回転量、すなわちサーボモータ18の回転によって昇降するクロスヘッド10の変位計測値XDを示す変位測定信号A3を制御回路ユニット50にデジタル信号で出力する。
サーボアンプ44は、制御回路ユニット50の制御に従って、サーボモータ18を制御する装置である。
図2は、制御回路ユニット50の機能的構成を示すブロック図である。
制御回路ユニット50は、通信部51と、フィードバック制御部52と、フィルタリング処理部53と、強度調整部54と、係数算出部55とを備える。
制御回路ユニット50は、CPUやMPUなどのプロセッサと、ROMやRAMなどのメモリデバイスと、HDDやSSDなどのストレージ装置と、信号入出力ユニット40とのインターフェース回路と、引張試験プログラム実行装置34と通信する通信装置と、表示装置32を制御する表示制御回路と、各種の電子回路と、を備えたコンピュータを備える。また、制御回路ユニット50のプロセッサがメモリデバイス又はストレージ装置に記憶された制御プログラムを実行することで、図2に示す各機能部を実現する。
また、信号入出力ユニット40のインターフェース回路にはA/D変換器が設けられており、アナログ信号の試験力測定信号SG1及び伸び測定信号SG3がA/D変換器によってデジタル信号に変換される。
なお、制御回路ユニット50は、コンピュータに限らず、ICチップやLSIなどの集積回路といった1又は複数の適宜の回路によって構成されてもよい。
フィードバック制御部52は、試験機本体2のサーボモータ18をフィードバック制御して引張試験を実行する。フィードバック制御部52は、サーボモータ18のフィードバック制御を実行する回路である。
本実施形態では、フィードバック制御部52が、変位センサ15によって測定された伸び計測値EDについて速度制御を実行する場合について説明する。この場合には、フィードバック制御部52は、伸び計測値速度VEを伸び速度目標値VETに一致させるように変位計測値XDの指令値dXを演算し、当該指令値dXを示す指令信号A4(図1)をサーボアンプ44に出力する。伸び計測値速度VEは、変位センサ15によって測定された伸び計測値EDの単位時間当たりの変化量を示し、伸び速度目標値VETは、伸び計測値速度VEの目標値を示す。
なお、伸び計測値EDは、「制御対象の計測値」の一例に対応する。また、本実施形態では、図3を用いて後述するように、フィードバック制御部52は、伸び計測値速度VEに換えて、伸び計測値速度VEDを用いて、フィードバック制御を実行する。すなわち、フィードバック制御部52は、伸び計測値速度VEDを伸び速度目標値VETに一致させるようにフィードバック制御を実行する。
なお、本実施形態において、「速度制御」とは、センサ等によって測定された検出値の単位時間当たりの変化量を、その目標値に一致させるように制御することを示す。
また、ロードセル14が出力する試験力計測値FDについて位置制御を実行してもよい。この場合には、フィードバック制御部52は、試験力計測値FDを試験力目標値FTに一致させるように変位計測値XDの指令値dXを演算し、当該指令値dXを示す指令信号A4(図1)をサーボアンプ44に出力する。なお、試験力目標値FTは、試験力計測値FDの目標値を示す。
なお、本実施形態において、「位置制御」とは、センサ等によって測定された検出値を、その目標値に一致させるように制御することを示す。
本実施形態では、フィードバック制御にはPID(Proportional-Integral-Differential)制御が用いられており、フィードバック制御部52は、比例器523、積分器524、及び微分器525を備える。
また、フィードバック制御部52は、減算器521、乗算器522、加算器526を備える。
乗算器522は、第1偏差E1に制御剛性CPを乗じて、第2偏差E2を算出する。
制御剛性CPは、次の式(1)によって算出される。
CP(t)=ΔX(t)/ΔF(t) (1)
式(1)において、時間tは制御周期の実行タイミングを示す。また、制御剛性CP(t)は各制御周期における制御剛性CPを示す。また、移動量ΔX(t)は各制御周期におけるクロスヘッド10の移動量ΔXを示す。また、試験力変化量ΔF(t)は各制御周期における試験力変化量ΔFを示し、例えば今回の制御周期における試験力計測値FDと前回の制御周期における試験力計測値FDと差である。
比例器523は、第1操作量U1を出力し、積分器524は、第2操作量U2を出力し、微分器525は、第3操作量U3を出力する。
加算器526は、第1操作量U1と、第2操作量U2と、第3操作量U3とを加算して、操作量Uを算出する。
操作量Uは、試験機本体2に入力される。操作量Uは、例えば、サーボモータ18の回転量を示す。
図2に戻って、制御回路ユニット50の機能的構成について説明する。
フィルタリング処理部53は、カルマンフィルタを用いて伸び計測値速度VEのフィルタリング処理を実行する。カルマンフィルタは、状態空間表現と、予測ステップと、フィルタリングステップとを含む。状態空間表現は、次の式(2)に示す動作モデルと、次の式(3)に示す観測モデルとを含む。
すなわち、状態空間表現は、次の式(9)に示す動作モデルと、次の式(10)に示す観測モデルとを含む。
フィルタリング処理部53は、強度調整部54によって算出されたカルマンゲインKtを用いて、次の式(16)により、伸び計測値速度VEをフィルタリング処理し、フィルタリング処理後の伸び計測値速度VEDを算出する。
VED=VE×Kt+VC×(1-Kt) (16)
ここで、伸び計算値速度VCは、カルマンフィルタによって計算された伸び速度の計算値を示す。具体的には、カルマンフィルタは、試験機本体2の応答特性を同定し、同定結果を用いて、伸び計算値速度VCを算出する。
フィードバック制御部52は、図3に示すように、伸び計測値速度VEDを用いて、フィードバック制御を実行する。すなわち、フィードバック制御部52は、伸び計測値速度VEDを伸び速度目標値VETに一致させるようにフィードバック制御を実行する。
強度調整部54は、計測値のノイズの大きさに応じて、フィルタリング処理の強度を調整する。具体的には、強度調整部54は、ストローク速度計測値SVのノイズ量NWをストローク速度計測値SVで除した商である速度ノイズ比NBSが所定範囲RG内の値となるように、フィルタリング処理の強度を調整する。ストローク速度計測値SVは、ストロークSTの単位時間当たりの変化を示す。ストロークSTは、クロスヘッド10の移動量を示す。すなわち、ストロークSTは、サーボモータ18によるねじ棹8、9の上下方向の移動量を示す。
速度ノイズ比NBSは、次の式(17)で求められる。
NBS=NW/SV (17)
ここで、ノイズ量NWは、ストローク速度計測値SVのノイズの大きさを示す。なお、ノイズ量NW及び速度ノイズ比NBSについては、図6を参照して後述する。
係数算出部55は、調整係数ρを次の式(18)で算出する。
ρ=∫(NBS-CT)dt (18)
ここで、定数CTは、例えば、所定範囲RGの上限値である。すなわち、定数CTは、1.6である。なお、調整係数ρについては、図7を参照して後述する。また、式(18)の右辺は、「積算値」の一例に対応する。
σz 2=σzST 2×ρ (19)
ここで、初期誤差分散σzST 2は、誤差分散σz 2の初期値を示す。なお、カルマンゲインKt及び誤差分散σz 2については、図7を参照して後述する。
[3-1.比較例における実験結果]
図4及び図5を参照して、比較例において伸び速度一定制御を行った場合の実験結果について説明する。
比較例は、本実施形態におけるフィルタリング処理部53、強度調整部54、及び係数算出部55を備えない点で本実施形態と相違している。すなわち、比較例では、フィードバック制御部52は、伸び計測値速度VEを伸び速度目標値VETに一致させるようにフィードバック制御を実施する。
図4のグラフG11は、ストローク速度計測値SVの変化を示す。グラフG11に示すように、ストローク速度計測値SVのノイズ量が大きかった。
図4のグラフG13は、伸び計測値EDの変化を示す。グラフG13に示すように、伸び計測値EDは、傾き一定で増加した。
図5のグラフG2は、伸び計測値速度VEの変化を示す。グラフG2に示すように、伸び計測値速度VEは、伸び速度目標値VETである0.07(mm/min)に到達した後、大きく振動している。
すなわち、比較例においては、制御対象の計測値である伸び計測値EDのノイズの影響で、制御精度が充分ではなかった。具体的には、伸び計測値EDは、伸び速度目標値VETに対して±10%の範囲RVになるように制御することが要求されるが、比較例では、伸び計測値EDを範囲RV内で制御することができなかった。
図6は、本実施形態おけるストローク速度計測値SV、ストローク速度計測値SVのノイズ量NW、及び速度ノイズ比NBSの変化の一例を示すグラフである。図6の上段の図において、横軸は、時間Tを示し、縦軸は、ノイズ量NW及びストローク速度計測値SVを示す。図6の下段の図において、横軸は、時間Tを示し、縦軸は、速度ノイズ比NBSを示す。
図6の上段の図のグラフG32は、ストローク速度計測値SVのノイズ量NWを示す。なお、本実施形態では、ノイズ量NWを以下のようにして算出した。
1秒間のストローク速度計測値SVに対して、FFT(Fast Fourier Transform)を実行し、ストローク速度計測値SVの周波数毎の振幅を算出した。そして、ストローク速度計測値SVの周波数毎の振幅のうち、低周波を除いた振幅累積値を算出し、振幅累積値をストローク速度目標値SVTで除してノイズ量NWを算出した。ノイズ量NWは、「ノイズの大きさ」の一例に対応する。
グラフG31及びグラフG32に示すように、材料試験を開始した時間T0から時間T1においては、図4のグラフG11に示すストローク速度計測値SVと同様に、ストローク速度計測値SVのノイズ量NWが大きかったが、時間T2以降においては、ストローク速度計測値SVのノイズ量NWが小さくなった。
図8の上段に示す図において、横軸は、時間Tを示し、縦軸は、変位計測値XD、及び変位計測値XDDを示す。図8の下段に示す図において、横軸は、時間Tを示し、縦軸は、ストローク速度計測値SVDを示す。
図8の上段のグラフG52は、調整係数ρを「1」に固定した場合のフィルタリング処理後の変位計測値XDDを示す。変位計測値XDDは、グラフG51に示す変位計測値XDと比較して、ノイズが大幅に小さくなった。換言すれば、変位計測値XDDは、SN比が大きくなった。
図8の上段のグラフG53は、フィルタリング処理後の変位計測値XDDを示す。変位計測値XDDは、グラフG51に示す変位計測値XDと比較して、ノイズが更に大幅に小さくなった。換言すれば、変位計測値XDDは、SN比が更に大きくなった。
グラフG61に示す調整係数ρを「1」に固定した場合と比較して、グラフG62に示す調整係数ρを「1」に固定しない場合には(すなわち、本実施形態では)、ストローク速度計測値SVDのノイズが大幅に減少した。換言すれば、調整係数ρを用いることによって、ストローク速度計測値SVDのノイズを大幅に減少できた。
図9のグラフG71は、伸び計測値速度VEの変化を示す。グラフG71に示すように、伸び計測値速度VEを、±10%の範囲RVで制御することができた。すなわち、制御精度を向上できた。
図9のグラフG72は、試験力計測値FDの変化を示す。試験力計測値FDは、材料試験を開始した時間T0から急激に増加し、時間T4以降は傾きが減少した。
次に、図10を参照して、制御回路ユニット50の処理について説明する。
図10は、本実施形態の制御回路ユニット50の処理の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS101において、制御回路ユニット50は、材料試験が開始されたか否かを判定する。
材料試験が開始されていないと制御回路ユニット50が判定した場合(ステップS101;NO)には、処理が待機状態になる。材料試験が開始されたと制御回路ユニット50が判定した場合(ステップS101;YES)には、処理がステップS103に進む。
そして、ステップS103において、強度調整部54は、ストローク速度計測値SVのノイズ量NWを算出する。
次に、ステップS107において、制御回路ユニット50は、式(17)を用いて、速度ノイズ比NBSを算出する。
次に、ステップS109において、係数算出部55は、式(18)を用いて、調整係数ρを算出する。
次に、ステップS113において、強度調整部54は、誤差分散σz 2を用いて、カルマンゲインKtを算出する。
次に、ステップS115において、フィルタリング処理部53は、式(16)を用いて、フィルタリング処理を実行し、フィルタリング処理後の伸び計測値速度VEDを算出する。
材料試験が終了していないと制御回路ユニット50が判定した場合(ステップS117;NO)には、処理がステップS103に戻る。材料試験が終了したと制御回路ユニット50が判定した場合(ステップS117;YES)には、処理が終了する。
上述した実施形態及び変形例は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
一態様に関わる材料試験機は、試験対象に負荷を付与し、前記試験対象を変形させる材料試験機であって、制御対象の計測値のノイズを低減するフィルタリング処理を実行するフィルタリング処理部と、前記フィルタリング処理された前記計測値と、前記計測値に対応する目標値との差を示す偏差が零になるようにフィードバック制御を実行するフィードバック制御部と、前記計測値のノイズの大きさに応じて、前記フィルタリング処理の強度を調整する強度調整部と、を備える、材料試験機である。
第1項に記載の材料試験機において、前記材料試験機は、引張試験機であって、前記強度調整部は、ストローク速度のノイズの大きさを前記ストローク速度で除した商である速度ノイズ比が所定範囲となるように、前記フィルタリング処理の強度を調整する。
第2項に記載の材料試験機において、前記フィルタリング処理部は、カルマンフィルタを備え、前記強度調整部は、前記速度ノイズ比が所定範囲となるように、カルマンゲイン(Kt)を調整する。
第3項に記載の材料試験機において、前記カルマンゲインを調整する調整係数を算出する係数算出部を備え、前記係数算出部は、前記速度ノイズ比と前記所定範囲の上限値との差の積算値を用いて、前記調整係数を算出し、前記強度調整部は、前記調整係数に応じて、前記カルマンフィルタにおける誤差分散を調整することによって、前記カルマンゲインを調整する。
一態様に関わる材料試験機の制御方法は、試験対象に負荷を付与し、前記試験対象を変形させる材料試験機の制御方法であって、制御対象の計測値のノイズを低減するフィルタリング処理を実行するフィルタリング処理ステップと、前記フィルタリング処理された前記計測値と、前記計測値に対応する目標値との差を示す偏差が零になるようにフィードバック制御を実行するフィードバック制御ステップと、前記計測値のノイズの大きさに応じて、前記フィルタリング処理の強度を調整する強度調整ステップと、を含む、材料試験機の制御方法である。
本実施形態では、材料試験機が引張試験機1である場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。材料試験機が試験対象TPに負荷を付与し、試験対象TPを変形させて材料試験を行えばよい。例えば、材料試験機が、圧縮試験機、曲げ試験機、又はねじり試験機でもよい。
2 引張試験機本体
4 制御ユニット
10 クロスヘッド
14 ロードセル
15 変位センサ
18 サーボモータ
20 ロータリエンコーダ
21 上つかみ具
22 下つかみ具
30 統括制御装置
32 表示装置
34 引張試験プログラム実行装置
40 信号入出力ユニット
42 第1センサアンプ
43 カウンタ回路
44 サーボアンプ
45 第2センサアンプ
50 制御回路ユニット(制御装置)
51 通信部
52 フィードバック制御部
53 フィルタリング処理部
54 強度調整部
55 係数算出部
521 減算器
522 乗算器
523 比例器
524 積分器
525 微分器
526 加算器
CP、CPA 制御剛性
dX 指令値
E1 第1偏差(偏差)
E2 第2偏差
ED 伸び計測値(制御対象の計測値)
FD 試験力計測値
Kt カルマンゲイン
NBS 速度ノイズ比
NW ノイズ量(ノイズの大きさ)
RG 所定範囲
RV 範囲
SG1 試験力測定信号
SG2 回転測定信号
SG3 伸び測定信号
SV、SVD ストローク速度計測値
TP 試験対象
U 操作量
U1 第1操作量
U2 第2操作量
U3 第3操作量
VE、VED 伸び計測値速度
VET 伸び速度目標値
XD 変位計測値
ρ 調整係数
Claims (4)
- 試験対象に負荷を付与し、前記試験対象を変形させる材料試験機であって、
制御対象の計測値のノイズを低減するフィルタリング処理を実行するフィルタリング処理部と、
前記フィルタリング処理された前記計測値と、前記計測値に対応する目標値との差を示す偏差が零になるようにフィードバック制御を実行するフィードバック制御部と、
前記計測値のノイズの大きさに応じて、前記フィルタリング処理の強度を調整する強度調整部と、
を備え、
前記材料試験機は、引張試験機であって、
前記強度調整部は、ストローク速度のノイズの大きさを前記ストローク速度で除した商である速度ノイズ比が所定範囲となるように、前記フィルタリング処理の強度を調整する、材料試験機。 - 前記フィルタリング処理部は、カルマンフィルタを備え、
前記強度調整部は、前記速度ノイズ比が所定範囲となるように、カルマンゲインを調整する、請求項1に記載の材料試験機。 - 前記カルマンゲインを調整する調整係数を算出する係数算出部を備え、
前記係数算出部は、前記速度ノイズ比と前記所定範囲の上限値との差の積算値を用いて前記調整係数を算出し、
前記強度調整部は、前記調整係数に応じて、前記カルマンフィルタにおける誤差分散を調整することによって、前記カルマンゲインを調整する、請求項2に記載の材料試験機。 - 試験対象に負荷を付与し、前記試験対象を変形させる材料試験機の制御方法であって、
制御対象の計測値のノイズを低減するフィルタリング処理を実行するフィルタリング処理ステップと、
前記フィルタリング処理された前記計測値と、前記計測値に対応する目標値との差を示す偏差が零になるようにフィードバック制御を実行するフィードバック制御ステップと、
前記計測値のノイズの大きさに応じて、前記フィルタリング処理の強度を調整する強度調整ステップと、
を含む、
前記材料試験機は、引張試験機であって、
前記強度調整ステップでは、ストローク速度のノイズの大きさを前記ストローク速度で除した商である速度ノイズ比が所定範囲となるように、前記フィルタリング処理の強度を調整する、材料試験機の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019070108A JP7180507B2 (ja) | 2019-04-01 | 2019-04-01 | 材料試験機、及び材料試験機の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019070108A JP7180507B2 (ja) | 2019-04-01 | 2019-04-01 | 材料試験機、及び材料試験機の制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020169838A JP2020169838A (ja) | 2020-10-15 |
JP7180507B2 true JP7180507B2 (ja) | 2022-11-30 |
Family
ID=72745806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019070108A Active JP7180507B2 (ja) | 2019-04-01 | 2019-04-01 | 材料試験機、及び材料試験機の制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7180507B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005331256A (ja) | 2004-05-18 | 2005-12-02 | Shimadzu Corp | 材料試験機 |
WO2007148380A1 (ja) | 2006-06-20 | 2007-12-27 | Shimadzu Corporation | 押込型材料試験機、試験方法、および試験用プログラム製品 |
WO2012011173A1 (ja) | 2010-07-22 | 2012-01-26 | 株式会社島津製作所 | 材料試験機 |
JP2014178242A (ja) | 2013-03-15 | 2014-09-25 | Shimadzu Corp | 時系列計測信号のノイズ低減装置 |
JP2017129565A (ja) | 2016-01-20 | 2017-07-27 | シモンズ・プレシジョン・プロダクツ・インコーポレイテッド | 速度推定システム |
-
2019
- 2019-04-01 JP JP2019070108A patent/JP7180507B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005331256A (ja) | 2004-05-18 | 2005-12-02 | Shimadzu Corp | 材料試験機 |
WO2007148380A1 (ja) | 2006-06-20 | 2007-12-27 | Shimadzu Corporation | 押込型材料試験機、試験方法、および試験用プログラム製品 |
WO2012011173A1 (ja) | 2010-07-22 | 2012-01-26 | 株式会社島津製作所 | 材料試験機 |
JP2014178242A (ja) | 2013-03-15 | 2014-09-25 | Shimadzu Corp | 時系列計測信号のノイズ低減装置 |
JP2017129565A (ja) | 2016-01-20 | 2017-07-27 | シモンズ・プレシジョン・プロダクツ・インコーポレイテッド | 速度推定システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020169838A (ja) | 2020-10-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101278763B1 (ko) | 표본의 표면 프로파일 측정을 위한 방법 및 장치 | |
US9683839B2 (en) | Method of correcting measurement error of shape measuring apparatus, and shape measuring apparatus | |
EP2985907B1 (en) | Motor drive device | |
JP7180507B2 (ja) | 材料試験機、及び材料試験機の制御方法 | |
JP7070702B2 (ja) | 材料試験機、及び材料試験機の制御方法 | |
JP7140033B2 (ja) | 材料試験機、及び材料試験機の制御方法 | |
JP7180506B2 (ja) | 材料試験機、及び材料試験機の制御方法 | |
JP6466165B2 (ja) | Pid制御装置、および、pid制御方法、ならびに、pid制御装置を備えた試験装置 | |
JP7234736B2 (ja) | 同定装置、材料試験機、同定装置の制御方法、及び制御プログラム | |
JPH0676958B2 (ja) | 塑性ひずみ速度の制御方法および制御装置 | |
JP7234733B2 (ja) | 制御装置、材料試験機、制御装置の制御方法、及び制御プログラム | |
JP7472505B2 (ja) | 材料試験機、及び材料試験機の制御方法 | |
JP7207104B2 (ja) | 制御装置、材料試験機、材料試験機の制御方法及びプログラム | |
JP7247711B2 (ja) | 材料試験機、及び、材料試験機の制御方法 | |
US12025591B2 (en) | Material testing machine and method for controlling material testing machine | |
JP7172801B2 (ja) | 材料試験機、及び、材料試験機の制御方法 | |
US20230146614A1 (en) | Material testing machine | |
JP7099388B2 (ja) | 制御装置、材料試験機、制御装置の制御方法、及び制御プログラム | |
JP7099386B2 (ja) | 材料試験機、及び、材料試験機の制御方法 | |
WO2023074151A1 (ja) | 周波数特性測定装置、および、周波数特性測定方法 | |
JP3825206B2 (ja) | 材料試験装置における制御方法及び材料試験装置 | |
JP7459776B2 (ja) | 材料試験機、及び材料試験機の制御方法 | |
JP4801134B2 (ja) | 振動試験装置及び振動試験方法 | |
CN113551984A (zh) | 材料试验机以及材料试验机中的显示方法 | |
JP2012220409A (ja) | 移動量測定装置および方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210826 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220720 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220802 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220922 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221018 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221031 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7180507 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |