JP7459776B2 - 材料試験機、及び材料試験機の制御方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に記載の材料試験機では、生データから変化点として破断点を検出し、破断点の前後でデータを分割して、分割データを得て、分割データごとに、ローパスフィルタ処理が実行され、全ての分割データのフィルタ処理が終わると、破断点の前後で、それぞれ固有振動数が除去された時系列データが再構成され、再構成データを破断点で接続することが記載されている。
センサが出力する検出信号に含まれるノイズ成分は、高周波である場合が多いため、例えば、ローパスフィルタのカットオフ周波数を低くすると、ノイズ成分を充分に除去することができるが、検出信号の応答性が低下する場合がある。逆に、ローパスフィルタのカットオフ周波数を高くすると検出信号の応答性は向上するが、ノイズ成分を充分に除去できない場合がある。
図1は、本実施形態に係る引張試験機1の構成の一例を示す図である。
本実施形態の引張試験機1は、試験片TPに試験力Fを与えて、試料の引張強度、降伏点、伸び、絞りなどの機械的性質を測定する引張試験を行う。試験力Fは、引張力である。
引張試験機1は、試験対象の材料である試験片TPに試験力Fを与えて引張試験を行う引張試験機本体2と、引張試験機本体2による引張試験動作を制御する制御ユニット4と、を備える。
なお、引張試験機1は、「材料試験機」の一例に対応する。
そして負荷機構12は、ウォーム減速機16、17を介して、一対のねじ棹28、29にサーボモータ18の回転を伝達し、各ねじ棹28、29が同期して回転することによって、クロスヘッド10がねじ棹28、29に沿って昇降する。
統括制御装置30は、試験機本体2を中枢的に制御する装置であり、試験機本体2との間で信号を送受信可能に接続される。試験機本体2から受信する信号は、ロードセル14が出力する試験力測定信号SG1、ロータリエンコーダ20が出力する回転測定信号SG2、変位センサ15が出力する伸び測定信号SG3、及び制御や試験に要する適宜の信号等である。
表示装置32は、LCD(Liquid Crystal Display)等を備え、統括制御装置30から入力される信号に基づいて各種情報を表示する装置である。例えば、統括制御装置30は、引張試験の間、伸び測定信号SG3に基づいて試験片TPの伸びの測定値である伸び計測値EDを表示装置32に表示する。また、例えば、統括制御装置30は、引張試験の間、回転測定信号SG2に基づくクロスヘッド10の変位を示す変位計測値XDを表示装置32に表示する。
表示装置32は、「ディスプレイ」の一例に対応する。
信号入出力ユニット40は、試験機本体2との間で信号を送受信する入出力インターフェース回路を構成するものであり、本実施形態では、第1センサアンプ42と、第2センサアンプ45と、カウンタ回路43と、サーボアンプ44とを有する。
第1センサアンプ42は、ロードセル14が出力する試験力測定信号SG1を増幅して制御回路ユニット50に出力する増幅器である。
第2センサアンプ45は、変位センサ15が出力する伸び測定信号SG3を増幅して制御回路ユニット50に出力する増幅器である。
カウンタ回路43は、ロータリエンコーダ20が出力する回転測定信号SG2のパルス数を計数し、サーボモータ18の回転量、すなわちサーボモータ18の回転によって昇降するクロスヘッド10の変位計測値XDを示す変位測定信号A3を制御回路ユニット50にデジタル信号で出力する。
サーボアンプ44は、制御回路ユニット50の制御に従って、サーボモータ18を制御する装置である。
制御部53は、プロセッサ54とメモリ55とを備える。
制御部53、プロセッサ54、及びメモリ55については、図2を参照して説明する。
また、制御回路ユニット50の制御部53のプロセッサ54がメモリ55又はストレージ装置に記憶された制御プログラムを実行することで、図1に示す各機能部を実現する。
また、信号入出力ユニット40とのインターフェース回路にはA/D変換器が設けられており、アナログ信号の試験力測定信号SG1及び伸び測定信号SG3がA/D変換器によってデジタル信号に変換される。
なお、制御回路ユニット50は、コンピュータに限らず、ICチップやLSIなどの集積回路といった1又は複数の適宜の回路によって構成されてもよい。
フィードバック制御部52が位置制御を実行する場合には、フィードバック制御部52は、例えば、ロードセル14が出力する試験力計測値FDについて位置制御を実行する。この場合には、フィードバック制御部52は、試験力計測値FDを試験力目標値FTに一致させるように変位計測値XDの指令値dXを演算し、当該指令値dXを示す指令信号A4をサーボアンプ44に出力する。なお、試験力目標値FTは、試験力計測値FDの目標値を示す。
なお、「位置制御」とは、センサ等によって測定された検出値を、その目標値に一致させるように制御することを示す。
図2は、本実施形態に係る制御回路ユニット50の構成の一例を示す図である。
制御部53は、例えば、パーソナルコンピュータで構成され、制御回路ユニット50の動作を制御する。制御部53は、プロセッサ54と、メモリ55と、を備える。
プロセッサ54は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)などで構成される。
メモリ55は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などで構成される。
また、制御部53は、DSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等、プログラムされたハードウェアを備えてもよい。また、制御部53は、SoC(System-on-a-Chip)-FPGAを備えてもよい。
ローパスフィルタ56は、例えば、ロードセル14の検出信号である試験力測定信号SG1のうち、カットオフ周波数FCよりも低い周波数の成分は減衰させず、カットオフ周波数FCよりも高い周波数の成分を減衰させるフィルタである。
具体的には、ロードセル14は、その検出信号である試験力測定信号SG1を、第1センサアンプ42に出力する。第1センサアンプ42は、試験力測定信号SG1を増幅して試験力計測値FDをローパスフィルタ56に出力する。ローパスフィルタ56は、試験力計測値FDのうち、カットオフ周波数FCよりも低い周波数の成分は減衰させず、カットオフ周波数FCよりも高い周波数の成分を減衰させる。
ローパスフィルタ56は、「処理フィルタ」の一例に対応する。
すなわち、ロードセル14は、「センサ」の一例に対応する。
換言すれば、本実施形態では、「センサ」がロードセル14である場合について説明するが、「センサ」が、例えば、変位センサ15でもよい。
第1ローパスフィルタ561~第3ローパスフィルタ563の各々には、試験力計測値FDが入力される。換言すれば、第1ローパスフィルタ561~第3ローパスフィルタ563の各々は、ロードセル14の検出信号である試験力測定信号SG1に含まれる高周波成分を減衰させる。
第1ローパスフィルタ561のカットオフ周波数FCは、第1周波数FC1である。第1周波数FC1は、例えば、引張試験機1の制御のために必要な応答周波数FAよりも高く設定される。応答周波数FAは、例えば、100Hzである。第1周波数FC1は、例えば、300Hzである。第1ローパスフィルタ561は、制御部53に第1試験力計測値FD1を出力する。
第1ローパスフィルタ561は、「2つのローパスフィルタ」の一例に対応する。
第2ローパスフィルタ562のカットオフ周波数FCは、第2周波数FC2である。第2周波数FC2は、第1周波数FC1より低く設定される。第2周波数FC2は、例えば、3Hzである。第2ローパスフィルタ562は、制御部53に第2試験力計測値FD2を出力する。
第2ローパスフィルタ562は、「2つのローパスフィルタ」の一例に対応する。
また、第2ローパスフィルタ562は、「処理フィルタ」の一例に対応する。
第3ローパスフィルタ563のカットオフ周波数FCは、第3周波数FC3である。第3周波数FC3は、第2周波数FC2より低く設定される。第3周波数FC3は、例えば、0.3Hzである。第3ローパスフィルタ563は、制御部53に第3試験力計測値FD3を出力する。
第3ローパスフィルタ563は、「2つのローパスフィルタ」の一例に対応する。
また、第3ローパスフィルタ563は、「処理フィルタ」の一例に対応する。
図2に示すように、制御部53は、速度判定部541と、第1判定部542と、第2判定部543と、調整部544と、選択部545と、を備える。
具体的には、制御部53のプロセッサ54が、メモリ55又はストレージ装置に記憶された制御プログラムを実行することによって、速度判定部541、第1判定部542、第2判定部543、調整部544、及び選択部545、として機能する。
速度判定部541は、移動速度VCを、カウンタ回路43から入力される変位計測値XDに基づき算出する。具体的には、速度判定部541は、単位時間あたりの変位計測値XDの変化量を移動速度VCとして算出する。
第1閾値ΔF1は、試験力計測値FDのフルスケールFSに基づいて設定される。例えば、第1閾値ΔF1は、試験力計測値FDのフルスケールFSの1/20000の値に設定される。
選択部545が、例えば、2つのローパスフィルタLP2として、第1ローパスフィルタ561と、第2ローパスフィルタ562とを選択した場合には、第1判定部542は、第1試験力計測値FD1と第2試験力計測値FD2との差の絶対値が第1閾値ΔF1以上であるか否かを判定する。
第2閾値ΔF2は、第1閾値ΔF1よりも大きい値に設定される。例えば、第2閾値ΔF2は、第1閾値ΔF1の2倍の値に設定される。
選択部545が、例えば、2つのローパスフィルタLP2として、第1ローパスフィルタ561と、第3ローパスフィルタ563とを選択した場合には、第2判定部543は、第1試験力計測値FD1と第3試験力計測値FD3との差の絶対値が第2閾値ΔF2以下であるか否かを判定する。
処理フィルタFPの出力信号は、表示装置32に表示する表示信号として使用する。
調整部544は、ロードセル14が出力する試験力測定信号SG1が入力され、周波数特性が互いに相違する2つのローパスフィルタLP2の出力信号の差に基づき、処理フィルタFPの周波数特性を調整する。
更に具体的には、調整部544は、第1判定部542の判定結果に応じて、処理フィルタFPを第2ローパスフィルタ562から第3ローパスフィルタ563に切り換える。すなわち、選択部545によって選択された2つのローパスフィルタLP2の出力信号の差が第1閾値ΔF1以上である場合には、調整部544は、処理フィルタFPを第2ローパスフィルタ562から第3ローパスフィルタ563に切り換える。
具体的には、調整部544は、第2判定部543の判定結果に応じて、処理フィルタFPを第3ローパスフィルタ563から第2ローパスフィルタ562に切り換える。すなわち、選択部545によって選択された2つのローパスフィルタLP2の出力信号の差が第2閾値ΔF2以下である場合には、調整部544は、処理フィルタFPを第3ローパスフィルタ563から第2ローパスフィルタ562に切り換える。
例えば、処理フィルタFPとして第3ローパスフィルタ563が設定されている場合には、選択部545は、2つのローパスフィルタLP2として、第1ローパスフィルタ561と、第3ローパスフィルタ563とを選択する。
また、例えば、処理フィルタFPとして第2ローパスフィルタ562が設定されている場合には、選択部545は、2つのローパスフィルタLP2として、第1ローパスフィルタ561と、第2ローパスフィルタ562とを選択する。
換言すれば、選択部545は、2つのローパスフィルタLP2として、第1ローパスフィルタ561と、処理フィルタFPとして設定されているローパスフィルタとを選択する。
すなわち、2つのローパスフィルタLP2の一方が、第1ローパスフィルタ561であるため、応答性が良好な第1試験力計測値FD1に基づいて、調整部544が処理フィルタFPの周波数特性を調整できる。
また、2つのローパスフィルタLP2の他方が、処理フィルタFPとして設定されているローパスフィルタであるため、表示装置32に表示する表示信号として使用する信号に基づいて、調整部544が処理フィルタFPの周波数特性を調整できる。
一方、引張試験機1の適否を決定する検定の条件を満たすためには、クロスヘッド10が停止している状態において、ノイズ成分が所定値以下である必要がある。
本実施形態に係る引張試験機1は、クロスヘッド10が停止している状態において、処理フィルタFPの周波数特性が適正に調整されるため、検定の条件を満たす可能性を高めることができる。
次に、図3を参照して、制御部53の処理について説明する。
図3は、本実施形態に係る制御部53の処理の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS101において、速度判定部541がクロスヘッド10の移動速度VCを算出し、移動速度VCが閾値VCA以上であるか否かを判定する。
移動速度VCが閾値VCA以上であると速度判定部541が判定した場合(ステップS101;YES)には、処理がステップS103に進む。
そして、ステップS103において、調整部544は、処理フィルタFPとして、第3ローパスフィルタ563を設定する。その後、処理がステップS101へリターンする。
そして、ステップS105において、調整部544が、処理フィルタFPとして第2ローパスフィルタ562を設定しているか否かを判定する。
処理フィルタFPとして第2ローパスフィルタ562を設定していないと調整部544が判定した場合(ステップS105;NO)、すなわち、処理フィルタFPとして第3ローパスフィルタ563を設定している場合には、処理がステップS117に進む。処理フィルタFPとして第2ローパスフィルタ562を設定していると調整部544が判定した場合(ステップS105;YES)には、処理がステップS107に進む。
そして、ステップS107において、選択部454が、2つのローパスフィルタLP2として第1ローパスフィルタ561及び第2ローパスフィルタ562を選択し、第1判定部542は、第1試験力計測値FD1を取得する。
次に、ステップS109において、第1判定部542は、第2試験力計測値FD2を取得する。
次に、ステップS113において、第1判定部542は、第1試験力計測値FD1と第2試験力計測値FD2との差分が第1閾値ΔF1以上であるか否かを判定する。
第1試験力計測値FD1と第2試験力計測値FD2との差分が第1閾値ΔF1以上ではないと第1判定部542が判定した場合(ステップS113;NO)には、処理がステップS101へリターンする。第1試験力計測値FD1と第2試験力計測値FD2との差分が第1閾値ΔF1以上であると第1判定部542が判定した場合(ステップS113;YES)には、処理がステップS115に進む。
そして、ステップS115において、調整部544は、処理フィルタFPを第2ローパスフィルタ562から第3ローパスフィルタ563に切り換える。その後、処理がステップS101へリターンする。
次に、ステップS119において、第2判定部543は、第3試験力計測値FD3を取得する。
次に、ステップS121において、第2判定部543は、第1試験力計測値FD1と第3試験力計測値FD3との差分、すなわち、第1試験力計測値FD1と第3試験力計測値FD3との差の絶対値を算出する。
次に、ステップS123において、第2判定部543は、第1試験力計測値FD1と第3試験力計測値FD3との差分が第2閾値ΔF2以下であるか否かを判定する。
そして、ステップS125において、調整部544は、処理フィルタFPを第3ローパスフィルタ563から第2ローパスフィルタ562に切り換える。その後、処理がステップS101へリターンする。
上述した実施形態及び変形例は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
第1態様に関わる材料試験機は、センサが出力する検出信号に含まれるノイズ成分を除去する処理フィルタと、前記処理フィルタの周波数特性を調整する調整部と、を備える。
よって、作業者が処理フィルタの周波数特性を調整する必要がない。したがって、作業者の負担を軽減できる。
第1項に記載の材料試験機において、前記処理フィルタの出力信号を、ディスプレイに表示する表示信号として使用する。
よって、処理フィルタによって、表示信号に含まれるノイズ成分を、適正に除去できる。したがって、適正な表示信号をディスプレイに表示できる。
第1項又は第2項に記載の材料試験機において、前記調整部は、前記センサが出力する検出信号が入力され、周波数特性が互いに相違する2つのローパスフィルタの出力信号の差に基づき、前記処理フィルタの周波数特性を調整する。
したがって、調整部は、処理フィルタの周波数特性を適正に調整できる。
第3項に記載の材料試験機において、前記2つのローパスフィルタの出力信号の差が第1閾値以上であるか否かを判定する第1判定部を更に備え、前記処理フィルタは、ローパスフィルタで構成され、前記調整部は、前記第1判定部の判定結果に応じて、前記処理フィルタのカットオフ周波数を減少する。
したがって、調整部は、処理フィルタの出力に含まれる高周波ノイズを適正に除去できる。
第4項に記載の材料試験機において、カットオフ周波数が第1周波数の第1ローパスフィルタと、カットオフ周波数が前記第1周波数より低い第2周波数の第2ローパスフィルタと、カットオフ周波数が前記第2周波数より低い第3周波数の第3ローパスフィルタと、前記第1ローパスフィルタ、前記第2ローパスフィルタ、及び前記第3ローパスフィルタの中から前記2つのローパスフィルタを選択する選択部と、を備え、前記処理フィルタとして前記第2ローパスフィルタが設定されている場合に、前記選択部は、前記2つのローパスフィルタとして、前記第1ローパスフィルタと、前記第2ローパスフィルタを選択し、前記調整部は、前記第1判定部の判定結果に応じて、前記処理フィルタを前記第2ローパスフィルタから前記第3ローパスフィルタに切り換える。
したがって、簡素な構成で、処理フィルタの出力に含まれる高周波ノイズを適正に除去できる。
第3項に記載の材料試験機において、前記2つのローパスフィルタの出力信号の差が第2閾値以下であるか否かを判定する第2判定部を更に備え、前記処理フィルタは、ローパスフィルタで構成され、前記調整部は、前記第2判定部の判定結果に応じて、前記処理フィルタのカットオフ周波数を増加する。
したがって、調整部は、処理フィルタの応答性を適正に向上できる。
第6項に記載の材料試験機において、カットオフ周波数が第1周波数の第1ローパスフィルタと、カットオフ周波数が前記第1周波数より低い第2周波数の第2ローパスフィルタと、カットオフ周波数が前記第2周波数より低い第3周波数の第3ローパスフィルタと、を備え、前記第1ローパスフィルタ、前記第2ローパスフィルタ、及び前記第3ローパスフィルタの中から前記2つのローパスフィルタを選択する選択部と、を備え、前記処理フィルタとして前記第3ローパスフィルタが設定されている場合に、前記選択部は、前記2つのローパスフィルタとして、前記第1ローパスフィルタと、前記第3ローパスフィルタを選択し、前記調整部は、前記第2判定部の判定結果に応じて、前記処理フィルタを前記第3ローパスフィルタから前記第2ローパスフィルタに切り換える。
したがって、簡素な構成で、処理フィルタの応答性を適正に向上できる。
第2態様に関わる材料試験機の制御方法は、センサが出力する検出信号に含まれるノイズ成分を除去する処理フィルタを備える材料試験機の制御方法であって、前記処理フィルタの周波数特性を調整する調整ステップ、を含む。
なお、本実施形態に係る引張試験機1は、あくまでも本発明に係る材料試験機の態様の例示であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲において任意に変形および応用が可能である。
例えば、本実施形態では、材料試験機が引張試験機1である場合について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。材料試験機が試験片TPに試験力を付与し、試験片TPを変形させて材料試験を行えばよい。例えば、材料試験機が、圧縮試験機、曲げ試験機、又はねじり試験機でもよい。
2 引張試験機本体
4 制御ユニット
10 クロスヘッド
12 負荷機構
14 ロードセル(センサ)
15 変位センサ
20 ロータリエンコーダ
21 上つかみ具
22 下つかみ具
26 テーブル
28、29 ねじ棹
30 統括制御装置
32 表示装置(ディスプレイ)
34 試験プログラム実行装置
40 信号入出力ユニット
42 第1センサアンプ
43 カウンタ回路
44 サーボアンプ
45 第2センサアンプ
50 制御回路ユニット
51 通信部
52 フィードバック制御部
53 制御部
54 プロセッサ
541 速度判定部
542 第1判定部
543 第2判定部
544 調整部
545 選択部
55 メモリ
56 ローパスフィルタ
561 第1ローパスフィルタ
562 第2ローパスフィルタ
563 第3ローパスフィルタ
FA 応答周波数
FC カットオフ周波数
FC1 第1周波数
FC2 第2周波数
FC3 第3周波数
FD 試験力計測値
FD1 第1試験力計測値
FD2 第2試験力計測値
FD3 第3試験力計測値
FP 処理フィルタ
LP2 2つのローパスフィルタ
SG1 試験力測定信号
SG2 回転測定信号
SG3 伸び測定信号
TP 試験片
VC 移動速度
VCA 閾値
XD 変位計測値
ΔF1 第1閾値
ΔF2 第2閾値
Claims (7)
- センサが出力する検出信号に含まれるノイズ成分を除去する処理フィルタと、
前記処理フィルタの周波数特性を調整する調整部と、
を備え、
前記調整部は、前記センサが出力する検出信号が入力され、周波数特性が互いに相違する2つのローパスフィルタの出力信号の差に基づき、前記処理フィルタの周波数特性を調整する、
材料試験機。 - 前記処理フィルタの出力信号を、ディスプレイに表示する表示信号として使用する、
請求項1に記載の材料試験機。 - 前記2つのローパスフィルタの出力信号の差が第1閾値以上であるか否かを判定する第1判定部を更に備え、
前記処理フィルタは、ローパスフィルタで構成され、
前記調整部は、前記第1判定部の判定結果に応じて、前記処理フィルタのカットオフ周波数を減少する、
請求項1に記載の材料試験機。 - カットオフ周波数が第1周波数の第1ローパスフィルタと、
カットオフ周波数が前記第1周波数より低い第2周波数の第2ローパスフィルタと、
カットオフ周波数が前記第2周波数より低い第3周波数の第3ローパスフィルタと、
前記第1ローパスフィルタ、前記第2ローパスフィルタ、及び前記第3ローパスフィルタの中から前記2つのローパスフィルタを選択する選択部と、
を備え、
前記処理フィルタとして前記第2ローパスフィルタが設定されている場合に、前記選択部は、前記2つのローパスフィルタとして、前記第1ローパスフィルタと、前記第2ローパスフィルタを選択し、
前記調整部は、前記第1判定部の判定結果に応じて、前記処理フィルタを前記第2ローパスフィルタから前記第3ローパスフィルタに切り換える、
請求項3に記載の材料試験機。 - 前記2つのローパスフィルタの出力信号の差が第2閾値以下であるか否かを判定する第2判定部を更に備え、
前記処理フィルタは、ローパスフィルタで構成され、
前記調整部は、前記第2判定部の判定結果に応じて、前記処理フィルタのカットオフ周波数を増加する、
請求項1に記載の材料試験機。 - カットオフ周波数が第1周波数の第1ローパスフィルタと、
カットオフ周波数が前記第1周波数より低い第2周波数の第2ローパスフィルタと、
カットオフ周波数が前記第2周波数より低い第3周波数の第3ローパスフィルタと、
を備え、
前記第1ローパスフィルタ、前記第2ローパスフィルタ、及び前記第3ローパスフィルタの中から前記2つのローパスフィルタを選択する選択部と、
を備え、
前記処理フィルタとして前記第3ローパスフィルタが設定されている場合に、前記選択部は、前記2つのローパスフィルタとして、前記第1ローパスフィルタと、前記第3ローパスフィルタを選択し、
前記調整部は、前記第2判定部の判定結果に応じて、前記処理フィルタを前記第3ローパスフィルタから前記第2ローパスフィルタに切り換える、
請求項5に記載の材料試験機。 - センサが出力する検出信号に含まれるノイズ成分を除去する処理フィルタを備える材料試験機の制御方法であって、
前記処理フィルタの周波数特性を調整する調整ステップ、
を含み、
前記調整ステップでは、前記センサが出力する検出信号が入力され、周波数特性が互いに相違する2つのローパスフィルタの出力信号の差に基づき、前記処理フィルタの周波数特性を調整する、
材料試験機の制御方法。
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