JP7178684B2 - 整髪剤組成物 - Google Patents
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Description
本願発明者は、「束っぽくバサバサとしたドライな質感」の実現という新規な評価基準に立脚して多くの試行錯誤を重ねた結果、高配合の無機金属塩とスメクタイト族粘土鉱物(特に合成粘土鉱物)との組合せ配合に係るゲル状整髪剤によって課題を解決できることを究明し、本願発明を完成した。
上記課題を解決するための本願第1発明は、(A)無機金属塩1~50質量%、(B)スメクタイト族粘土鉱物及び(C)水を含有し、ゲル状である整髪剤組成物である。
上記課題を解決するための本願第2発明においては、前記第1発明に係る整髪剤組成物が、せん断応力の作用下に吐出して使用されるものである。
上記課題を解決するための本願第3発明においては、前記第1発明又は第2発明に係る整髪剤組成物の(B)成分が合成ヘクトライトである。
上記課題を解決するための本願第4発明においては、前記第1発明~第3発明のいずれかに係る整髪剤組成物の(B)成分の含有量に対する(A)成分の含有量の質量比(A)/(B)が0.5~10である。
上記課題を解決するための本願第5発明においては、前記第1発明~第4発明のいずれかに係る整髪剤組成物が(A)成分として2価以上の金属の塩を含む。
上記課題を解決するための本願第6発明においては、前記第1発明~第5発明のいずれかに係る整髪剤組成物が(A)成分として1価の金属の塩と2価以上の金属の塩を含む。
本願の各請求項に係る発明の効果は下記の通りであるが、本願発明全体としての効果は次のように考えている。
即ち、本願発明の整髪剤組成物は、(B)スメクタイト族粘土鉱物及び(C)水を含有するため、良好な整髪力やキープ力を示すチクソトロピー性のゲルを形成する。そして、更に無機材料として(A)無機金属塩を1~50質量%という高い配合レベルで配合するため、バサバサ感が向上する。従って、(A)~(C)成分の配合により、上記の整髪力やキープ力を維持したままで、ユニークなバサバサ感が実現される。同時に、良好なボリューム感も得られる。これらの種々の特性は、質量比(A)/(B)の調整や、(A)成分の種類の選択により、更に好ましく実現される。
第1発明の整髪剤組成物は(A)無機金属塩1~50質量%、(B)スメクタイト族粘土鉱物及び(C)水を含有するので、ボリューム感のある整髪力や、そのスタイリングのキープ力等も優れる点に加え、バサバサ感のあるドライな仕上がりを得ることができる。
特許文献2、3に関して前記したように、整髪剤組成物にスメクタイト族の粘土鉱物と無水ケイ酸を配合すると、ベタつきのないドライな仕上がりとなるが、「束っぽくバサバサとしたドライな質感」即ちバサバサ感は実現できない。本願発明者は、(B)スメクタイト族粘土鉱物と共に(A)無機金属塩を配合することにより、バサバサ感を実現することに成功した。
また、スメクタイト族以外の粘土鉱物を配合した場合はゲル形成力が不足したり、ゲルの耐塩性が不十分であったりする。特許文献2、3の例から分かるように、(A)成分に代えて金属塩ではない無機物を配合しても、バサバサ感は得られない。
本発明のゲル状整髪剤組成物の使用形態は限定されず、例えばチューブ容器等に収容して使用時に絞り出し、櫛等を用いて毛髪に塗布することもできる。しかし、噴霧容器によるミスト状吐出、又はポンプ容器によるゲル押出し吐出等の使用形態とすると、吐出時にはせん断応力が作用してゲルが流動し易いため容易に吐出でき、毛髪への塗布後は相対的に高粘度のゲルとなって毛髪からの垂れ落ちがないという良好な操作性が得られる。
(B)成分であるスメクタイト族粘土鉱物としては、不純物の混入が少ない合成粘土鉱物が好ましい。スメクタイト族粘土鉱物の種類は限定されないが、ゲル形成力やゲルの耐塩性の面でヘクトライトが好ましい。従って、(B)成分としては合成ヘクトライトが特に好ましい。
整髪剤組成物における(B)成分の含有量に対する(A)成分の含有量の質量比(A)/(B)は限定されないが、この質量比を0.5~10の範囲内として(A)成分と(B)成分のバランスを保つことで、ボリューム感のある整髪力や、そのスタイルのキープ力、バサバサ感などを特に良好に実現することができる。
(A)無機金属塩の種類は限定されないが、アルカリ土類金属塩等の2価以上の金属の塩を含有することが、バサバサ感を良好に実現するために特に好ましい。
(A)無機金属塩の種類としては、2価以上の金属の塩と、アルカリ金属塩等の1価の金属の塩を併せ含有することが、ボリューム感とバサバサ感を良好に実現するためにとりわけ好ましい。
本発明の整髪剤組成物は、(A)無機金属塩1~50%、(B)スメクタイト族の粘土鉱物及び(C)水を含有し、ゲル状である。これらの含有成分の他にも、後述する種々の成分を任意に配合することができる。
(A)成分は無機金属塩、即ち無機酸と金属との塩である。無機酸としては、限定はされないが、例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸等を例示できるが、特に塩酸、硫酸が好ましい。金属としては、限定はされないが、1価金属としてナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、2価以上の金属としてマグネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属や、アルミニウム、亜鉛等を好ましく例示できる。
そして、2価以上の金属の塩の配合量に対する1価の金属の塩の配合量の質量比(1価/2価以上)が0.01~50の範囲内、より好ましくは0.05~10の範囲内、特に好ましくは0.1~5の範囲内であることが、バサバサ感とボリューム感のバランスの面で好ましい。
(B)成分はスメクタイト族の粘土鉱物であり、ヘクトライト、モンモリロナイト、ノントロナイト、サポナイト等が例示されるが、ヘクトライトが特に好ましい。また、天然のスメクタイト族粘土鉱物は不純物が多いため、水熱合成法等により合成されたものが好ましい。従って、とりわけ、合成ヘクトライトが好ましい。合成ヘクトライトの具体例としてはケイ酸(Li/Mg/Na)、ケイ酸(Al/Mg)、ケイ酸(Na/Mg)、フルオロケイ酸(Na/Mg)等が例示され、例えばクニミネ工業(株)のスメクトン(商標)-SWN、スメクトン(商標)-SWN-L、スメクトン(商標)-SA、スメクトン(商標)-ST、ラポナイト XLG -XR、ラポナイト XL-21を例示できる。特に好ましくは、ケイ酸(Li/Mg/Na)であるスメクトン(商標)-SWN、スメクトン(商標)-SWN-Lを例示できる。
整髪剤組成物における(B)成分の含有量に対する(A)成分の含有量の質量比(A)/(B)は、「第3発明の効果」の欄で前記した理由から、好ましくは0.5~10の範囲内であり、より好ましくは1~8.5の範囲内である。
(C)成分である水は整髪剤組成物をゲル状とするための必須成分であるが、その含有量は特段に限定されないが、粘土鉱物の分散、無機金属塩の溶解等の面から、20質量%以上であることが好ましい。
本願発明の整髪剤組成物には、本願発明の効果を損なわない限りにおいて、(A)成分以外の各種の無機成分や、(B)成分以外の各種の粘土鉱物を、適宜な量的制限下に配合することができる。
本願発明のゲル状整髪剤組成物の使用形態は限定されないが、特に好ましくは、噴霧容器(ミスト容器)に収容し、ミスト状(霧状)に吐出して毛髪に塗布される。噴霧容器の種類には限定がなく、例えばポンプ式のディスペンサーやトリガー式のディスペンサー等を使用できる。手動式のポンプ押出し容器等を用いて、ミスト状ではなくゲル状液体のままで吐出口から押出し、櫛やブラシを用いて毛髪に塗布することもできる。単なるチューブ容器等に収容して、使用の際に必要量を絞り出しブラシ等を用いて頭髪に適用することもできる。
末尾の表1~表3に示す実施例1~実施例16及び比較例1~比較例5に係る整髪剤組成物を常法に従い調製した。これらの整髪剤組成物は比較例1、4を除き全てゲル状である。
10名の専門のパネラーがそれぞれ、実施例1~実施例16及び比較例1~比較例5に係る整髪剤組成物を、ポンプ式ミスト容器(Y-150、吉野工業所社製、吐出量0.1mL/1プッシュ)を用いて評価用のセミロングのウィッグに対して整髪剤組成物1グラムを均一に塗布して一定の整髪を行った後、ウィッグに対する手触りにより下記の「バサバサ感」、「ボリューム感」及び「キープ力」を評価した。
整髪されたウィッグに「束っぽくバサバサとしたドライな質感」、即ちバサバサ感があるか否かを評価した。10名のパネラー中、「バサバサ感がある」と評価したパネラーが8名以上であった場合には「極めて良好である」として4ポイントを与え、6~7名であった場合には「良好である」として3ポイントを与え、4~5名であった場合には「やや悪い」として2ポイントを与え、3名以下であった場合には「悪い」として1ポイントを与えた。その結果を各表の「バサバサ感」の欄に表記した。
整髪されたウィッグにボリューム感があるか否かを評価した。10名のパネラー中、「ボリューム感がある」と評価したパネラーが8名以上であった場合には「極めて良好である」として4ポイントを与え、6~7名であった場合には「良好である」として3ポイントを与え、4~5名であった場合には「やや悪い」として2ポイントを与え、3名以下であった場合には「悪い」として1ポイントを与えた。その結果を各表の「ボリューム感」の欄に表記した。
整髪されたウィッグにキープ力があるか否かを評価した。10名のパネラー中、「キープ力がある」と評価したパネラーが8名以上であった場合には「極めて良好である」として4ポイントを与え、6~7名であった場合には「良好である」として3ポイントを与え、4~5名であった場合には「やや悪い」として2ポイントを与え、3名以下であった場合には「悪い」として1ポイントを与えた。その結果を各表の「キープ力」の欄に表記した。
前記各実施例に係るゲル状整髪剤組成物のミスト容器からの吐出の容易さ及びウィッグへの均一塗布の容易さを評価したところ、いずれも良好であった。
上記実施例1~実施例16以外の本発明の処方例1~3を末尾の表4に示す。これらの表中の各成分の含有量を示す数値の単位は質量%である。また、処方例1の成分名「DPG」はジプロピレングリコールを、処方例2の成分名「BG」はブチレングリコールを、処方例3の成分名「PG」はプロピレングリコールを、それぞれ意味する。
Claims (6)
- (A)無機金属塩1~50質量%、(B)スメクタイト族粘土鉱物及び(C)水を含有し、
前記(A)成分は、塩酸、硫酸及び硝酸から選ばれる無機酸と、金属との無機金属塩であり、
ゲル状である整髪剤組成物。 - 前記整髪剤組成物が、せん断応力の作用下に吐出して使用されるものである請求項1に記載の整髪剤組成物。
- 前記(B)成分が合成ヘクトライトである請求項1又は請求項2に記載の整髪剤組成物。
- 前記(B)成分の含有量に対する前記(A)成分の含有量の比率(A)/(B)が0.5~10である請求項1~請求項3のいずれかに記載の整髪剤組成物。
- 前記(A)成分として2価以上の金属の塩を含む請求項1~請求項4のいずれかに記載の整髪剤組成物。
- 前記(A)成分として1価の金属の塩と2価以上の金属の塩を含む請求項1~請求項5のいずれかに記載の整髪剤組成物。
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