JP7178338B2 - 磁気シールド装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両に設けられた電気ケーブルに交流電流が流れることにより発生する交流磁界を遮蔽する磁気シールド装置に関するものである。
鉄道車両に設置された電気ケーブルが発生する磁界の車内への侵入又は漏洩を防止又は低減する直流磁界シールド装置及び磁気遮蔽構造が知られている。
特開2017-1411号公報(特許文献1)には、直流電気鉄道車両の車両連結部に設けられた幌部の側面と、車体妻面との境界部分近傍に設置された直流電気ケーブルが発生させる磁界をシールドする磁気シールド部材が設けられた直流磁界シールド装置において、磁気シールド部材が車体妻面の通路開口部周縁に取り付けられた強磁性体製の枠体からなる技術が開示されている。
特開2016-88271号公報(特許文献2)には、直流電気鉄道車両の車両連結部の間隙部外側を塞ぐように、車両の連結面端部側に上下方向に延在する磁気シールド部材が配置された直流磁界シールド装置において、磁気シールド部材が、車両連結部の床部から1.5m以上の高さを有し、間隙部の半分以下の幅を有する強磁性体からなる主シールド板と、主シールド板の幅方向端部側に沿って車両の内側向きに延在された副シールド板を具備する技術が開示されている。
特開2016-124334号公報(特許文献3)には、鉄道車両の磁気遮蔽構造において、内部に電線が通されて鉄道車両の床下に配置された単一の電線管の外周面を覆い、かつ、電線管の下方において電線管の延在方向に延びるスリットを有する磁気遮蔽部材を備えた技術が開示されている。
特開2017-1411号公報 特開2016-88271号公報 特開2016-124334号公報
上記した鉄道車両として、交流電力が供給される交流電化区間を走行する交流電気鉄道車両としての鉄道車両には、例えば鉄道車両の屋上に設置されたパンタグラフで集電した交流電流を、床下の機器に送るための電気ケーブルとして、帰路を有しない単線の電気ケーブルが設置されている。このような単線の電気ケーブルに交流電流が流れることにより発生された交流磁界を遮蔽するためには、両端がいずれも接地された導体を電気ケーブルに沿って配置する方法が考えられる。
しかし、両端がいずれも接地された導体を電気ケーブルに沿って配置した場合には、例えば鉄道車両の車体に迷走電流が流れ込むことにより、電磁両立性(Electromagnetic Compatibility:EMC)が低下するおそれがある。また、鉄道車両の車体又は金属部材等の、良好な導電性を有する導体が電気ケーブルの付近に配置されていない場合は、導体の両端を接地することが困難である。また、両端がいずれも接地された導体を電気ケーブルに沿って配置する場合には、磁気シールド装置の設置工事が複雑になる。
本発明は、上述のような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、鉄道車両に設置されている電気ケーブルに交流電流が流れることにより発生する交流磁界を磁気シールド装置により遮蔽する際に、磁気シールド装置の設置工事を簡易なものとし、電磁両立性を確保しつつ、交流磁界を確実に遮蔽することができる磁気シールド装置を提供することを目的とする。特に本磁気シールド装置を後付けする場合に柔軟に構成・設置できることを特徴とするものである。また高圧電気ケーブルを新設する場合にも、まずその漏洩磁界を気にせずに高圧回路や車体艤装の観点のみから配線し、付帯する漏洩磁界に対しては本磁気シールド装置を適用して低減することができるので、結果的に電気ケーブルの配線の自由度を高めることができる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の一態様としての磁気シールド装置は、鉄道車両に設けられた電気ケーブルに交流電流が流れることにより発生する交流磁界を遮蔽する磁気シールド装置である。当該磁気シールド装置は、第1端部及び第1端部と反対側の第2端部を有し、且つ、電気ケーブルに沿って配置された第1導体と、第3端部及び第3端部と反対側の第4端部を有し、第3端部が第1導体の第1端部に接続され、且つ、第4端部が第1導体の第2端部に接続された第2導体と、電気ケーブル及び第1導体を囲む囲み部と、を有し、囲み部は、強磁性体よりなる。
また、他の一態様として、第1導体は、電気ケーブルの長さ方向に延在するケーブルを含んでもよい。
また、他の一態様として、第1導体は、電気ケーブルの長さ方向に延在する導体管を含み、第1導体は、電気ケーブルが導体管の内部を貫通することにより、電気ケーブルに沿って配置され、第2導体は、導体管の外部を迂回してもよい。
また、他の一態様として、囲み部は、強磁性体よりなり且つクランプ形状を有するクランプ部を含み、クランプ部は、電気ケーブル及び第1導体に、着脱可能に取り付けられてもよい。
また、他の一態様として、第1端部は、第1導体のうち第1導体の長さ方向である第1方向における第1の側の端部であり、第2端部は、第1導体のうち第1方向における第1の側と反対側の端部であってもよい。第2導体は、第1導体と交差する第2方向において第1導体から離れて配置された第3導体と、第3導体のうち第1方向における第1の側の第5端部と、第1導体の第1端部と、を接続する第4導体と、第3導体のうち第1方向における第1の側と反対側の第6端部と、第1導体の第2端部と、を接続する第5導体と、を含んでもよい。第3端部は、第4導体のうち第3導体側と反対側の端部であり、第4端部は、第5導体のうち第3導体側と反対側の端部であってもよい。
また、他の一態様として、電気ケーブル、第1導体及び第2導体は、鉄道車両のうち鉄道車両の長さ方向における第7端部に配置されていてもよい。
また、他の一態様として、第1導体及び第2導体は、鉄道車両の長さ方向と交差する第1面と同一面内に配置されていてもよい。
また、他の一態様として、電気ケーブルは、鉄道車両の高さ方向に延在してもよい。
また、他の一態様として、第1導体は、電気的に浮遊状態であってもよい。
また、他の一態様として、第2導体は、囲み部の外部を迂回してもよい。
本発明の一態様を適用することで、鉄道車両に設置されている電気ケーブルに交流電流が流れることにより発生する交流磁界を磁気シールド装置により遮蔽する際に、磁気シールド装置の設置工事を簡易なものとし、電磁両立性を確保しつつ、交流磁界を確実に遮蔽することができる。
実施の形態の磁気シールド装置を備えた鉄道車両の車両端部を示す斜視図である。 実施の形態の磁気シールド装置の正面図である。 実施の形態の磁気シールド装置の一部の断面図である。 実施の形態の変形例の磁気シールド装置の正面図である。 実施の形態の変形例の磁気シールド装置の一部の断面図である。 計算例1乃至計算例4により計算された相対磁界強度を示すグラフである。 計算例1、計算例5及び計算例6により計算された相対磁界強度を示すグラフである。 計算例7により計算された相対磁界強度を示すグラフである。 計算例8により計算された相対磁界強度を示すグラフである。
以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実施の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
また本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
更に、実施の形態で用いる図面においては、構造物を区別するために付したハッチング(網掛け)を図面に応じて省略する場合もある。
なお、以下の実施の形態においてA~Bとして範囲を示す場合には、特に明示した場合を除き、A以上B以下を示すものとする。
(実施の形態)
<磁気シールド装置>
初めに、本発明の一実施形態である実施の形態の磁気シールド装置について説明する。本実施の形態の磁気シールド装置は、鉄道車両に設けられた電気ケーブルに交流電流が流れることにより発生する交流磁界を遮蔽する磁気シールド装置である。このとき、電気ケーブルは、交流電力が供給される交流電化区間を走行する交流電気鉄道車両に設けられたものであってもよい。或いは、電気ケーブルが交流電流が流れる電気ケーブルであればよいので、電気ケーブルは、直流電力が供給される直流電化区間を走行する直流電気鉄道車両に設けられた電気ケーブルであって例えばインバータと交流モータとを接続するものでもよい。
図1は、実施の形態の磁気シールド装置を備えた鉄道車両の車両端部を示す斜視図である。図1では、理解を簡単にするために、車両端部の一部を除去して透視した状態を表示し、鉄道車両2を鉄道車両1から少し離れた位置に表示している。図2は、実施の形態の磁気シールド装置の正面図である。図3は、実施の形態の磁気シールド装置の一部の断面図である。図3は、電気ケーブル4、導体11及び囲み部13の電気ケーブル4の長さ方向に垂直な断面を示す。
初めに、本実施の形態の磁気シールド装置の鉄道車両における配置について説明する。図1に示すように、鉄道車両1と鉄道車両2とが鉄道車両1の長さ方向において互いに連結されている。鉄道車両1の妻面1aには、鉄道車両1の幅方向における中央位置に縦長の矩形状の通路開口部1bが形成されている。鉄道車両1及び鉄道車両2の間には、鉄道車両1の通路開口部1bと鉄道車両2の通路開口部(図示は省略)との間で人が移動するための通路となる連結床(図示は省略)と、通路の上面及び鉄道車両1の幅方向における両側面を覆う幌部3が設けられている。
鉄道車両1の長さ方向における端部1cには、鉄道車両1の屋上に設置された例えばパンタグラフ等の機器(図示は省略)と鉄道車両1の床下に設置された機器(床下機器)との間を接続する電気ケーブル4が設けられている。電気ケーブル4は、鉄道車両1の高さ方向即ち上下方向に延在する。また、鉄道車両1の長さ方向における端部1cには、本実施の形態の磁気シールド装置である磁気シールド装置5が設けられている。
なお、電気ケーブル4は、鉄道車両1の内部に設けられてもよく、鉄道車両1の外部に設けられてもよい。また、電気ケーブル4は、鉄道車両1の長さ方向における端部1cに配置されていなくてもよいが、電気ケーブル4が端部1cに配置されている場合、鉄道車両1内に漏洩する交流磁界の大きさを低減することができる。なお、本願明細書では、鉄道車両1の長さ方向における端部1cとは、鉄道車両1の長さ方向における妻面1aからの距離が鉄道車両1の1両の全長の例えば10%以下である部分を意味する。
次に、本実施の形態の磁気シールド装置5の詳細について説明する。図2に示すように、本実施の形態の磁気シールド装置5は、導体11と、導体12と、囲み部13と、を有する。導体11は、端部11a及び端部11aと反対側の端部11bを有する。また、導体11は、電気ケーブル4に沿って配置されている。導体12は、端部12a及び端部12aと反対側の端部12bを有する。導体12の端部12aが導体11の端部11aに接続され、且つ、導体12の端部12bが導体11の端部11bに接続されている。囲み部13は、電気ケーブル4の長さ方向から視たときに電気ケーブル4及び導体11のいずれとも接触も短絡もしないように電気ケーブル4及び導体11を囲む。また、囲み部13は、強磁性体よりなる。このとき、導体11及び導体12は、電気的に浮遊状態である。また、導体11と導体12とにより閉ループ14が形成されている。なお、閉ループ14は、閉回路とも称される。
このような場合、後述するように、鉄道車両に設置されている電気ケーブルに交流電流が流れることにより発生する交流磁界を磁気シールド装置により遮蔽する際に、磁気シールド装置の設置工事を簡易なものとし、電磁両立性を確保しつつ、交流磁界を確実に遮蔽することができる。
なお、本願明細書において、導体11は、電気ケーブル4に沿って配置されているとは、導体11の長さ方向と電気ケーブル4の長さ方向とが平行である場合に限られず、導体11の長さ方向と電気ケーブル4の長さ方向とのなす角度が20度以内である場合を含む。また、本願明細書において、導体12の端部12aが導体11の端部11aに接続されているとは、導体12の端部12aと導体11の端部11aとが互いに電気的に接続され、互いに導通していることを意味する。また、本願明細書において、囲み部13が強磁性体よりなるとは、囲み部13が磁気ヒステリシスや磁気非線形の少ない良磁性体にて構成されていることを意味し、例えば比透磁率が1000以上である場合を意味する。また、強磁性体よりなる囲み部13は、鉄心又はコアとも称される。
交流電力が供給される交流電化区間を走行する交流電気鉄道車両としての鉄道車両には、例えば鉄道車両の屋上に設置されたパンタグラフで集電した交流電流を、床下の機器(変圧器等)に送るための電気ケーブル(電線)として、帰路を有しない単線の電気ケーブルであって交流電流が流れることにより交流磁界を発生するものが設置されている。このような帰路を有しない単線の電気ケーブルに交流電流が流れる場合、電気ケーブル周囲の磁界の距離減衰率は小さい。さらにこのような単線の電気ケーブルに交流電流が流れることにより発生された交流磁界は磁気遮蔽しにくい。
このような単線の電気ケーブルに直流電流が流れることにより発生された直流磁界を遮蔽する方法として、電気ケーブルの長さ方向から視たときに電気ケーブルの周囲に「コ」の字型に配置された磁性体、即ち電気ケーブルの周囲四方のうち三方に配置された磁性体を用いて磁界を遮蔽する方法が考えられる。しかし、このような「コ」の字型に配置された磁性体を用いる場合には、交流磁界を効率良く遮蔽することは困難である。
従って、このような単線の電気ケーブルに交流電流が流れることにより発生された交流磁界を遮蔽するためには、両端がいずれも接地された導体を、電気ケーブルを覆うように配置するか、又は、電気ケーブルに沿って配置し、電気ケーブルが発生する交流磁界の変化を打ち消すように両端が接地された導体に交流電流を流す方法が考えられる。
しかし、両端がいずれも接地された導体を、電気ケーブルを覆うように配置するか、又は、電気ケーブルに沿って配置した場合には、例えば鉄道車両の車体に迷走電流が流れ込むことにより、EMCが低下するか、又は、その他の不具合をもたらすおそれがある。また、両端がいずれも接地された導体を、電気ケーブルを覆うように配置するか、又は、電気ケーブルに沿って配置しようとしても、鉄道車両の車体又は金属部材等の、良好な導電性を有する導体が電気ケーブルの付近に配置されていない場合は、導体の両端を接地することが困難である。例えば鉄道車両の車体がステンレスよりなる場合には、鉄道車両の車体がアルミニウムよりなる場合に比べ、鉄道車両の車体を介して導体の両端を接地することが困難である。このように、両端がいずれも接地された導体を、電気ケーブルを覆うように配置するか、又は、電気ケーブルに沿って配置する場合には、磁気シールド装置の設置工事が複雑になる。
一方、本実施の形態では、導体11が電気ケーブル4に沿って配置され、導体12の端部12aが導体11の端部11aに接続され、且つ、導体12の端部12bが導体11の端部11bに接続されている。このような場合、導体11と導体12とにより形成される閉ループ14に、電気ケーブル4が発生する交流磁界の変化を打ち消すように交流電流を流すことができるので、両端がいずれも接地された導体を、電気ケーブルを覆うように配置するか、又は、電気ケーブルに沿って配置し、電気ケーブルが発生する交流磁界の変化を打ち消すように両端が接地された導体に交流電流を流す場合と、略同様の遮蔽効果が得られる。
また、本実施の形態では、導体11及び導体12は、電気的に浮遊状態である。そのため、例えば鉄道車両の車体に迷走電流が流れ込むことを防止又は抑制することができ、電磁両立性が低下すること、及び、その他の不具合をもたらすことを防止又は抑制することができる。また、本実施の形態では、鉄道車両の車体又は金属部材等の、良好な導電性を有する導体が電気ケーブルの付近に配置されていない場合でも、磁気シールド装置の設置工事を簡易なものとすることができる。前述したように、鉄道車両の車体がステンレスよりなる場合には、鉄道車両の車体がアルミニウムよりなる場合に比べ、車体を介して導体の両端を接地することが困難である。また接地した場合の磁気シールド効果自体もステンレス車体の方が劣る。従って、鉄道車両の車体がステンレスよりなる場合、鉄道車両の車体がアルミニウムよりなる場合に比べ、本実施の形態の磁気シールド装置の設置工事を簡易なものとする効果が高まるとともに、相対的に本装置のより大きな磁気遮蔽効果を得ることができる。
更に、本実施の形態では、強磁性体よりなる囲み部13が、電気ケーブル4の長さ方向から視たときに電気ケーブル4及び導体11のいずれとも接触も短絡もしないように電気ケーブル4及び導体11を囲む。これにより、電気ケーブル4と閉ループ14との間の電磁結合が強まるため、導体11と導体12とにより形成される閉ループ14に、電気ケーブル4が発生する交流磁界の変化をより効率良く打ち消すように交流電流を流すことができ、両端がいずれも接地された導体を、電気ケーブルを覆うように配置するか、又は、電気ケーブルに沿って配置し、電気ケーブルが発生する交流磁界の変化を打ち消すように両端が接地された導体に交流電流を流す場合と、同等程度以上の遮蔽効果が得られる。
即ち、本実施の形態の磁気シールド装置によれば、鉄道車両に設置されている電気ケーブルに交流電流が流れることにより発生する交流磁界を磁気シールド装置により遮蔽する際に、磁気シールド装置の設置工事を簡易なものとし、電磁両立性を確保しつつ、交流磁界を確実に遮蔽することができる。言い換えれば、本実施の形態の磁気シールド装置によれば、十分な磁気遮蔽効果を得つつ、磁気シールド装置を容易に設置し、電磁両立性を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、磁気シールド装置5が囲み部13を有する場合について説明するが、磁気シールド装置5が囲み部13を有しない場合でも、両端がいずれも接地された導体を、電気ケーブルを覆うように配置するか、又は、電気ケーブルに沿って配置する場合に比べ、磁気シールド装置の設置工事を簡易なものとし、電磁両立性を確保しつつ、交流磁界を遮蔽することができる。但し、本実施の形態の磁気シールド装置5が囲み部13を有する場合、本実施の形態の磁気シールド装置5が囲み部13を有しない場合に比べ、前述したように電磁結合が強まることにより、交流磁界を遮蔽する効果を高めることができる。
好適には、囲み部13は、鉄よりなる。このような場合、比透磁率が大きい強磁性体として安価な材料である鉄を用いることができるので、囲み部13のコストを低減しつつ、電気ケーブル4と閉ループ14との間の電磁結合をより強めることができる。具体的には、囲み部13は、鉄を主成分とする(鉄の重量含有率が50%を超える)ことができる。さらには交流磁界が囲み部13に沿って貫通する場合に誘起される渦電流を最小限にするため、積層された電磁鋼板またはフェライトコアなどの鉄心材料を用いることが望ましい。
本実施の形態では、図1に示すように、好適には、電気ケーブル4、導体11及び導体12は、鉄道車両1のうち鉄道車両1の長さ方向における端部1cに配置されている。このような場合、電気ケーブル4が端部1cに配置されることにより鉄道車両1内に漏洩する交流磁界の大きさを低減することができることに加えて、磁気シールド装置5を備えることにより、鉄道車両1内に漏洩する同交流磁界の大きさを更に低減することができる。
また、本実施の形態では、図1に示すように、導体11及び導体12は、鉄道車両1の長さ方向と交差するか、又は、好適には鉄道車両1の長さ方向に垂直な面PL1と同一面内に配置されている。これにより、磁気シールド装置5を、前述した鉄道車両1の長さ方向における端部1c等、鉄道車両1の長さ方向における一部分のみに容易に配置することができるので、磁気シールド装置5の設置スペースを削減しつつ、鉄道車両1内に漏洩する交流磁界の大きさを低減することができる。
また、本実施の形態では、好適には、電気ケーブル4は、電気ケーブル4の電気ケーブル本体として、三相交流電流又は単相交流電流を流すための3本又は2本の電線を含むものではなく、図3に示すように、単独に存在する1本の電線である電線4aのみを含むものである。前述したように、帰線を有しない単線の電気ケーブルについては、電気ケーブルの長さ方向から視たときに電気ケーブルの周囲に「コ」の字型に配置された磁性体を用いた場合には、交流磁界を効率良く遮蔽することは困難である。従って、電気ケーブル4が電線4aのみを含む場合、電気ケーブル4が複数の電線を含む場合よりも、本実施の形態の磁気シールド装置5による交流磁界を遮蔽する効果が大きくなる。
また、例えば鉄道車両の屋上に設置されたパンタグラフで集電した交流電流を、床下の機器(変圧器等)に送るための電気ケーブル(電線)には、相対的に大きな交流電流が流れるが、そのような大きな交流電流が流れる電気ケーブルは、鉄道車両1の高さ方向にも線路方向や枕木方向にも延在する。そのため、前述したように、電気ケーブル4が鉄道車両1の高さ方向即ち上下方向に延在する場合と同様、電気ケーブル4が鉄道車両1の高さ方向に延在しない場合(すなわち線路方向や枕木方向に延在する場合)にも、本実施の形態の磁気シールド装置5による交流磁界を遮蔽する方法を適用することができる。
本実施の形態では、図2及び図3に示すように、導体11は、電気ケーブル4に接触も短絡もしないように電気ケーブル4に沿って配置され、且つ、電気ケーブル4の長さ方向に延在するケーブル15を含む。このような場合、既に鉄道車両1に設置されている電気ケーブル4に例えば平行になるようにケーブル15を配置すればよいので、磁気シールド装置5の設置工事をより簡易なものとすることができる。
なお、本実施の形態では、導体11が電気ケーブル4に沿って配置されればよいので、導体11が電気ケーブル4の長さ方向に延在するケーブル15を含む場合には限られない。従って、導体11の長さ方向に垂直な断面形状が円形でなくてもよく、後述する実施の形態の磁気シールド装置の変形例として説明するように、導体11が電気ケーブル4の長さ方向に延在する導体管16(後述する図4及び図5参照)を含んでもよい。
また、図3では、理解を簡単にするために、二点鎖線で示しているが、電気ケーブル4は、電気ケーブル4の電気ケーブル本体である電線4aを被覆する絶縁層4bその他のスペーサ層(図示は省略)を含んでもよく、磁気シールド装置5は、導体11を被覆する絶縁層11cを含んでもよい。これにより、導体11が、電気ケーブル4に接触も短絡もしないように配置され、且つ、電気ケーブル4の長さ方向に延在することができる。なお一般に磁気シールド装置5に生じる電圧は微小なので、絶縁層11cは絶縁層4bに比べ簡易なものにすることができる。また磁気シールド装置5の電圧が低いことにより、その配線の自由度が一般に高圧である電気ケーブル4と比較して飛躍的に向上する。
本実施の形態では、図2に示すように、好適には、端部11aは、導体11のうち導体11の長さ方向である方向DR1における第1の側の端部であり、端部11bは、導体11のうち方向DR1における第1の側と反対側の端部である。導体12は、導体21と、導体22と、導体23と、を含む。導体21は、導体11と交差、好適には直交する方向DR2において導体11から離れて配置されている。導体22は、導体21のうち方向DR1における第1の側の端部21aと、導体11の端部11aと、を接続する。導体23は、導体21のうち方向DR1における第1の側と反対側の端部21bと、導体11の端部11bと、を接続する。端部12aは、導体22のうち導体22の長さ方向における導体21側と反対側の端部であり、端部12bは、導体23のうち導体23の長さ方向における導体21側と反対側の端部である。また、導体11、導体22、導体21及び導体23は、導体11、導体22、導体21、導体23の順に接続されることにより、矩形形状を有する閉ループ14を形成する。
これにより、導体11を電気ケーブル4に沿って配置しつつ、閉ループ14の面積を容易に増加させることができるので、電気ケーブル4に電流が流れることにより発生する磁束であって閉ループ14と交差する磁束の量を増加させることができる。そのため、閉ループ14と交差する磁束と反対方向の磁界を閉ループ14に発生させる起電力を増加させることができるので、電気ケーブル4に交流電流が流れることにより発生する交流磁界をより確実に遮蔽することができる。なお、導体21は、図2に示すように導体11と平行であってもよいが、導体11と平行でなくてもよい。また、導体23は、図2に示すように導体22と平行であってもよいが、導体22と平行でなくてもよい。
本実施の形態では、図2に示すように、導体21が電気ケーブル4から離れている距離DS2が、導体11が電気ケーブル4から離れている距離DS1よりも長い。即ち、導体11の長さ方向である方向DR1における導体11の中心位置CP1を通り且つ方向DR1に垂直な面を面PL2とし、面PL2のうち電気ケーブル4と交差する位置PS1と中心位置CP1との距離を距離DS1とし、面PL2のうち導体21と交差する位置PS2と位置PS1との距離を距離DS2としたとき、距離DS2は距離DS1よりも長い。これにより、導体12のうち導体11から離れた部分を電気ケーブル4から確実に遠ざけることができるので、閉ループ14全体を電気ケーブル4から遠ざけることができる。なお距離DS1については、電気ケーブル4と導体11の電磁結合を高め磁気シールド効果を上げるため、介在する絶縁層4bおよび絶縁層11cの物理的な制約の許す範囲で小さくすることが望ましい。他方磁気シールドループの閉回路を構成する導体21、導体22及び導体23については、閉ループの低リアクタンス化を通じて磁気シールド性能の向上を図るため、中空(チューブ形状)導体などを用いることが望ましい。
本実施の形態では、図2に示すように、好適には、導体12は、囲み部13の外部を迂回する。即ち囲み部13は、導体12を囲まない。このような場合、導体12のうち導体11から離れた部分を電気ケーブル4から遠ざけることができ、導体11と導体12とにより形成される閉ループ14の面積を大きくすることができるので、電気ケーブル4に交流電流が流れることにより発生する交流磁界をより確実に遮蔽することができる。また、囲み部13の内径及び外径を小さくすることができるので、磁気シールド装置5の構造を簡易なものとすることができる。
本実施の形態では、図2に示すように、好適には、囲み部13は、強磁性体よりなり、且つ、クランプ形状を有するクランプ部31を含む。クランプ部31は、クランプ部31を閉じることにより、電気ケーブル4及び導体11に取り付けられ、クランプ部31を開くことにより、電気ケーブル4及び導体11から取り外されることで、電気ケーブル4及び導体11に、着脱可能に取り付けられる。このような場合、電気ケーブル4を取り外すことなく囲み部13を設置することができるので、磁気シールド装置5の設置工事を簡易なものとすることができる。
<磁気シールド装置の変形例>
次に、実施の形態の磁気シールド装置の変形例について説明する。本変形例の磁気シールド装置は、導体11が電気ケーブル4の長さ方向に延在する導体管16(後述する図4参照)を含む点で、導体11が電気ケーブル4の長さ方向に延在するケーブル15を含む実施の形態の磁気シールド装置と異なる。
図4は、実施の形態の変形例の磁気シールド装置の正面図である。図5は、実施の形態の変形例の磁気シールド装置の一部の断面図である。図5は、電気ケーブル4、導体11及び囲み部13の電気ケーブル4の長さ方向に垂直な断面を示す。
本変形例の磁気シールド装置の鉄道車両における配置についても、図1を用いて説明した実施の形態の磁気シールド装置の鉄道車両における配置と同様にすることができ、その説明を省略する。
次に、本変形例の磁気シールド装置5の詳細について説明する。図4に示すように、本変形例の磁気シールド装置5も、実施の形態の磁気シールド装置5と同様に、導体11と、導体12と、囲み部13と、を有する。導体11は、端部11a及び端部11aと反対側の端部11bを有する。また、導体11は、電気ケーブル4に沿って配置されている。導体12は、端部12a及び端部12aと反対側の端部12bを有する。導体12の端部12aが導体11の端部11aに接続され、且つ、導体12の端部12bが導体11の端部11bに接続されている。囲み部13は、電気ケーブル4の長さ方向から視たときに電気ケーブル4及び導体11のいずれとも接触も短絡もしないように電気ケーブル4及び導体11を囲む。また、囲み部13は、強磁性体よりなる。このとき、導体11及び導体12は、電気的に浮遊状態である。また、導体11と導体12とにより閉ループ14が形成されている。
本変形例では、実施の形態と異なり、図4及び図5に示すように、導体11は、電気ケーブル4の長さ方向に延在する導体管16を含む。導体11は、電気ケーブル4が導体管16に接触も短絡もしないように導体管16の内部を貫通することにより、電気ケーブル4に接触も短絡もしないように電気ケーブル4に沿って配置され、導体12は、導体管16の外部を迂回する。
本変形例でも、導体11が電気ケーブル4に沿って配置されている点では、実施の形態と同様に、鉄道車両に設置されている電気ケーブルに交流電流が流れることにより発生する交流磁界を磁気シールド装置により遮蔽する際に、磁気シールド装置の設置工事を簡易なものとし、電磁両立性を確保しつつ、確実に遮蔽することができる。但し、本変形例では、実施の形態と異なり、電気ケーブル4が導体管16の内部を貫通するため、電気ケーブル4の長さ方向における導体管16の単位長さ当たりの抵抗を小さくすることができ、実施の形態に比べ、交流磁界を遮蔽する効果を高めることができる。
本変形例では、既に鉄道車両1に設置されている電気ケーブル4が導体管16の内部を貫通するように導体管16を配置すればよいので、両端がいずれも接地された導体を、電気ケーブルを覆うように配置するか、又は、電気ケーブルに沿って配置する場合に比べ、磁気シールド装置の設置工事をより簡易なものとすることができる。
なお、本変形例でも、実施の形態と同様に、磁気シールド装置5が囲み部13を有しない場合でも、両端がいずれも接地された導体を、電気ケーブルを覆うように配置するか、又は、電気ケーブルに沿って配置する場合に比べ、磁気シールド装置の設置工事を簡易なものとし、電磁両立性を確保しつつ、交流磁界を遮蔽することができる。但し、本変形例の磁気シールド装置5が囲み部13を有する場合、本変形例の磁気シールド装置5が囲み部13を有しない場合に比べ、交流磁界を遮蔽する効果を高めることができる。
なお、導体11は、電気ケーブル4に沿って配置されればよいので、導体11が電気ケーブル4の長さ方向に延在する導体管16を含む場合には限られない。従って、導体管16が、電気ケーブル4の長さ方向から視たときに電気ケーブル4を中心とした周方向において複数に分割されていてもよい。このように導体管16が周方向に分割されている場合には、電気ケーブル4を取り外すことなく、例えば周方向に2分割された導体管16を左右両側から電気ケーブル4を挟むように設置することができるので、導体管16が一体的に形成されている場合に比べ、磁気シールド装置5の設置工事をより簡易なものとすることができる。なお導体管16は電気ケーブル4の保護部材(雨水や紫外線除け)と兼用することができる。
本変形例でも、実施の形態と同様に、図4に示すように、好適には、端部11aは、導体11のうち導体11の長さ方向である方向DR1における第1の側の端部であり、端部11bは、導体11のうち方向DR1における第1の側と反対側の端部である。導体12は、導体21と、導体22と、導体23と、を含む。導体21は、導体11と交差する方向DR2において導体11から離れて配置されている。導体22は、導体21のうち方向DR1における第1の側の端部21aと、導体11の端部11aと、を接続する。導体23は、導体21のうち方向DR1における第1の側と反対側の端部21bと、導体11の端部11bと、を接続する。端部12aは、導体22のうち導体22の長さ方向における導体21側と反対側の端部であり、端部12bは、導体23のうち導体23の長さ方向における導体21側と反対側の端部である。また、本変形例でも、実施の形態と同様に、導体11、導体22、導体21及び導体23は、矩形形状を有する閉ループ14を形成する。
これにより、実施の形態と同様に、導体11を電気ケーブル4に沿って配置しつつ、閉ループ14の面積を容易に増加させることができるとともに実施の形態の場合に比べ導体11の自己インダクタンスを低減することで閉ループ14を遮蔽電流が流れやすくなり、電気ケーブル4に交流電流が流れることにより発生する交流磁界をより確実に遮蔽することができる。
本変形例でも、実施の形態と同様に、図4に示すように、導体21が電気ケーブル4から離れている距離DS2が、導体11が電気ケーブル4から離れている距離DS1よりも長い。即ち、導体11の長さ方向である方向DR1における導体11の中心位置CP1を通り且つ方向DR1に垂直な面を面PL2とし、面PL2のうち電気ケーブル4と交差する位置PS1と中心位置CP1との距離を距離DS1とし、面PL2のうち導体21と交差する位置PS2と位置PS1との距離を距離DS2としたとき、距離DS2は距離DS1よりも長い。これにより、導体12のうち導体11から離れた部分を電気ケーブル4から確実に遠ざけることができるので、閉ループ14全体を電気ケーブル4から遠ざけることができる。なお距離DS1については、電気ケーブル4と導体11の電磁結合を高めるため、介在する絶縁層4bの物理的な制約の許す範囲で小さくすることが望ましい。
本変形例でも、実施の形態と同様に、図4に示すように、好適には、導体12は、囲み部13の外部を迂回する。即ち囲み部13は、導体12を囲まない。このような場合、導体12のうち導体11から離れた部分を電気ケーブル4から遠ざけることができ、導体11と導体12とにより形成される閉ループ14の面積を大きくすることができるので、電気ケーブル4に交流電流が流れることにより発生する交流磁界をより確実に遮蔽することができる。また、囲み部13の内径及び外径を小さくすることができるので、磁気シールド装置5の設置工事を簡易なものとすることができる。
本変形例でも、実施の形態と同様に、図4に示すように、好適には、囲み部13は、強磁性体よりなり、且つ、クランプ形状を有するクランプ部31を含む。クランプ部31は、クランプ部31を閉じることにより、電気ケーブル4及び導体11に取り付けられ、クランプ部31を開くことにより、電気ケーブル4及び導体11から取り外されることで、電気ケーブル4及び導体11に、着脱可能に取り付けられる。このような場合、電気ケーブル4を取り外すことなく囲み部13を設置することができるので、磁気シールド装置5の設置工事を簡易なものとすることができる。
<磁気シールド装置により遮蔽される磁界強度の計算結果>
次に、実施の形態の磁気シールド装置により遮蔽される磁界強度を計算した結果について説明する。
[計算例1]
計算例1として、磁気シールド装置5が配置されておらず、電気ケーブル4のみが設置されている場合について、電気ケーブル4の周辺における磁界強度を計算した。ここで、後述する計算例2乃至計算例6を含めた計算例1乃至計算例6として、電気ケーブル4に流れる交流電流の周波数(50Hz)及び振幅を一定とした場合における電気ケーブル4の周辺における磁界強度を計算した。具体的には、計算例1乃至計算例6として、計算例1乃至計算例6の各々の磁界強度を計算例1の磁界強度で除して規格化した相対磁界強度を計算した。従って、計算例1の相対磁界強度は、1である。
[計算例2]
計算例2乃至計算例5として、囲み部13を有しない磁気シールド装置5が配置された場合について、電気ケーブル4の周辺における磁界強度を計算した。
計算例2乃至計算例5において、閉ループ14の高さHT1(図2参照)を2mとした。即ち、電気ケーブル4の長さを2mとし、導体11の長さLN1(図2参照)を2mとし、導体21の長さLN2(図2参照)を2mとした。また、閉ループ14の幅WD1(図2参照)を0.5mとした。即ち、導体22の長さLN3(図2参照)を0.5mとし、導体23の長さLN4(図2参照)を0.5mとした。
計算例2として、実施の形態の磁気シールド装置5について、即ち導体11が電気ケーブル4の長さ方向に延在するケーブル15を含む場合について、計算例1の磁界強度で除して規格化した磁界強度である相対磁界強度を計算した。計算例2では、導体11、導体22、導体21及び導体23の各々の半径を6mmとした。なお、図3では、導体11の半径を半径RD1と表示している。
[計算例3]
計算例3として、導体11、導体22、導体21及び導体23の各々の半径を10mmとしたこと以外は、計算例2と同様にして、実施の形態の磁気シールド装置5、即ち導体11が電気ケーブル4の長さ方向に延在するケーブル15を含む場合について、計算例1の磁界強度で除して規格化した磁界強度である相対磁界強度を計算した。
[計算例4]
計算例4として、実施の形態の磁気シールド装置5に代えて、実施の形態の変形例の磁気シールド装置5、即ち導体11が電気ケーブル4の長さ方向に延在する導体管16を含む場合について、計算例1の磁界強度で除して規格化した磁界強度である相対磁界強度を計算した。計算例4では、導体管16の半径即ち外径と内径との平均値の二分の一を40mmとし、導体管16の厚さTH1(図5参照)即ち外径と内径との差の二分の一を5mmとし、導体22、導体21及び導体23の各々の半径を10mmとし、その他の条件は計算例2と同様にして相対磁界強度を計算した。なお、図5では、導体管16の半径を半径RD2と表示している。また、半径RD2は、導体11が電気ケーブル4から離れている距離DS1に等しい。
[計算例5]
計算例5として、導体管16の半径即ち外径と内径との平均値の二分の一を25mmとし、導体管16の厚さTH1(図5参照)即ち外径と内径との差の二分の一を5mmとしたこと以外は、計算例2と同様にして、実施の形態の変形例の磁気シールド装置5について、即ち導体11が電気ケーブル4の長さ方向に延在する導体管16を含む場合について、電気ケーブル4の周辺における相対磁界強度を計算した。また、計算例5では、計算例2乃至計算例4と同様に、閉ループ14の高さHT1(図4参照)を2mとし、閉ループ14の幅WD1(図4参照)を0.5mとした。なお、図5では、導体管16の半径を半径RD2と表示している。
[計算例6]
計算例6として、囲み部13を有する磁気シールド装置5が配置されたこと以外は、計算例5と同様にして、実施の形態の変形例の磁気シールド装置5について、即ち導体11が電気ケーブル4の長さ方向に延在する導体管16を含む場合について、電気ケーブル4の周辺における相対磁界強度を計算した。
計算例6では、囲み部13の平均半径としての半径RD3(図5参照)即ち外径と内径との平均値の二分の一を30mmとし、囲み部13の厚さTH2(図5参照)即ち外径と内径との差の二分の一を10mmとし、囲み部13の高さHT2(図4参照)即ち導体11の長さ方向である方向DR1(図4参照)における高さを40mmとした。また、強磁性体よりなる囲み部13の比透磁率を1000とした。
図6は、計算例1乃至計算例4により計算された相対磁界強度を示すグラフである。図7は、計算例1、計算例5及び計算例6により計算された相対磁界強度を示すグラフである。図6は、導体11の半径を変化させること及び導体11が導体管16を含むことが磁界強度に及ぼす影響を示すグラフである。図7は、囲み部13の有無が磁界強度に及ぼす影響を示すグラフである。
図6に示すように、計算例1、計算例2、計算例3及び計算例4の各々の相対磁界強度は、1、0.82、0.77及び0.57となり、計算例1、計算例2、計算例3、計算例4の順に、相対磁界強度が減少した。計算例1と計算例2とを比較すると、磁気シールド装置5が設けられることにより相対磁界強度が減少するので、磁気シールド装置5が交流磁界を遮蔽する効果を有することが明らかになった。また、計算例2と計算例3とを比較すると、導体11がケーブル15を含む場合には、ケーブル15の半径RD1の増加に伴って相対磁界強度が減少し、交流磁界を遮蔽する効果が増加することが明らかになった。これは半径RD1の増加にともない、閉ループ14の自己インピーダンスが低減するためである。従って電気ケーブル4と閉ループ14間の結合(相互インダクタンス)の低下を招かない範囲で、閉ループ14の導体半径が大きいことが望ましいことがわかった。また、計算例3と計算例4とを比較すると、導体11が導体管16を含む場合の方が、導体11がケーブル15を含む場合よりも、相対磁界強度が小さく、交流磁界を遮蔽する効果が高いことが明らかになった。
図7に示すように、計算例1、計算例5及び計算例6の各々の相対磁界強度は、1、0.67及び0.38となり、計算例1、計算例5、計算例6の順に、相対磁界強度が減少した。計算例1と計算例5とを比較すると、磁気シールド装置5が設けられることにより相対磁界強度が減少するので、磁気シールド装置5が交流磁界を遮蔽する効果を有することが明らかになった。また、計算例5と計算例6とを比較すると、磁気シールド装置5が囲み部13を有する場合の方が、磁気シールド装置5が囲み部13を有しない場合よりも、相対磁界強度が小さく、交流磁界を遮蔽する効果が高いことが明らかになった。
[計算例7]
また、計算例7として、閉ループ14の高さHT1(図2参照)を一定(2m)にした状態で、囲み部13(コア)の高さHT2(図2参照)を0から320mm以下の範囲で変化させた場合について、電気ケーブル4の周辺における相対磁界強度を計算した。その結果を、図8に示す。図8は、計算例7により計算された相対磁界強度を示すグラフである。
図8に示すように、閉ループ14の高さHT1(図2参照)を一定にした状態で、囲み部13(コア)の高さHT2(図2参照)を0から320mm以下の範囲で増加させた場合、相対磁界強度が減少し、相対磁界強度の高さHT2依存性を示す曲線の傾きの絶対値が徐々に小さくなって一定値に近づく計算結果が得られた。ここで、高さHT2が0~25mmの範囲で相対磁界強度の高さHT2依存性が略直線(直線L1)的な依存性を示し、高さHT2が200~320mmの範囲で相対磁界強度の高さHT2依存性が略直線(直線L2)的な依存性を示しており、直線L1と直線L2との交点を交点P1としたとき、交点P1における高さHT2は50mmである。従って、閉ループ14の高さHT1が一定の場合、囲み部13(コア)の高さHT2の好適な範囲RG1は、50~200mmである。高さHT2が50mm以上の場合、相対磁界強度の高さHT2依存性が大きく高さHT2の減少に伴って相対磁界強度が大きく増加する場合である、高さHT2が50mm未満の場合に比べて、相対磁界強度を十分小さくし、且つ、高さHT2の変動に伴って相対磁界強度が大きく変動することを防止又は抑制することができる。一方、高さHT2が200mm以下の場合、相対磁界強度の高さHT2依存性が極めて小さく且つ略直線的な依存性を示す場合である、高さHT2が200mmを超える場合に比べ、高さHT2の変動に伴って相対磁界強度が変動する程度を略等しくしつつ囲み部13(コア)を小型化することができる。
言い換えれば、閉ループ14の高さHT1(図2参照)に対する囲み部13(コア)の高さHT2(図2参照)の比の好適な範囲は、0.025~0.1である。高さHT1に対する高さHT2の比が0.025の場合は、高さHT1が2mであり、高さHT2が50mmの場合に相当し、高さHT1に対する高さHT2の比が0.1の場合は、高さHT1が2mであり、高さHT2が200mmの場合に相当する。前述したように、高さHT1に対する高さHT2の比が0.025以上の場合、高さHT1に対する高さHT2の比が0.025未満の場合に比べて、十分な磁気遮蔽効果を得ることができる。また、高さHT1に対する高さHT2の比が0.1以下の場合、高さHT1に対する高さHT2の比が0.1を超える場合に比べ、磁気遮蔽効果を損なうことなく囲み部13(コア)を小型化することができる。
[計算例8]
また、計算例8として、閉ループ14の幅WD1(図2参照)を一定(0.5m)にした状態で、囲み部13(コア)の半径RD3(図3参照)を20~40mmの範囲で変化させた場合について、電気ケーブル4の周辺における相対磁界強度を計算した。その結果を、図9に示す。図9は、計算例8により計算された相対磁界強度を示すグラフである。
図9に示すように、閉ループ14の幅WD1(図2参照)を一定にした状態で、囲み部13(コア)の高さHT2と厚さTH2を一定にして半径RD3(図3参照)を20~40mmの範囲で増加させた場合、相対磁界強度が徐々に増加する計算結果が得られた。従って、半径RD3が20~40mmの範囲では、半径RD3が小さい方が相対磁界強度が小さくなり磁気シールド効果が向上することが確認された。これは半径RD3が小さい方が、電気ケーブル4と閉ループ14の磁気結合(相互インダクタンス)が高まるためである。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
例えば、前述の各実施の形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
本発明は、鉄道車両に設けられた電気ケーブルに交流電流が流れることにより発生する交流磁界を遮蔽する磁気シールド装置に適用して有効である。
1、2 鉄道車両
1a 妻面
1b 通路開口部
1c 端部
3 幌部
4 電気ケーブル
4a 電線
4b 絶縁層
5 磁気シールド装置
11、12、21、22、23 導体
11a、11b、12a、12b、21a、21b 端部
11c 絶縁層
13 囲み部
14 閉ループ
15 ケーブル
16 導体管
31 クランプ部
CP1 中心位置
DR1、DR2 方向
DS1、DS2 距離
HT1、HT2 高さ
L1、L2 直線
LN1~LN4 長さ
P1 交点
PL1、PL2 面
PS1、PS2 位置
RD1~RD3 半径
RG1 範囲
TH1、TH2 厚さ
WD1 幅

Claims (7)

  1. 鉄道車両に設けられた電気ケーブルに交流電流が流れることにより発生する交流磁界を遮蔽する磁気シールド装置において、
    第1端部及び前記第1端部と反対側の第2端部を有し、且つ、前記電気ケーブルに沿って配置された第1導体と、
    第3端部及び前記第3端部と反対側の第4端部を有し、前記第3端部が前記第1導体の前記第1端部に接続され、且つ、前記第4端部が前記第1導体の前記第2端部に接続された第2導体と、
    前記電気ケーブル及び前記第1導体を囲む囲み部と、
    を有し、
    前記囲み部は、強磁性体よりなり、
    前記第1導体は、前記電気ケーブルの長さ方向に延在する導体管を含み、
    前記第1導体は、前記電気ケーブルが前記導体管の内部を貫通することにより、前記電気ケーブルに沿って配置され、
    前記第2導体は、前記導体管の外部を迂回し、且つ、前記囲み部の外部を迂回する、磁気シールド装置。
  2. 請求項に記載の磁気シールド装置において、
    前記囲み部は、強磁性体よりなり且つクランプ形状を有するクランプ部を含み、
    前記クランプ部は、前記電気ケーブル及び前記第1導体に、着脱可能に取り付けられる、磁気シールド装置。
  3. 請求項1又は2に記載の磁気シールド装置において、
    前記第1端部は、前記第1導体のうち前記第1導体の長さ方向である第1方向における第1の側の端部であり、
    前記第2端部は、前記第1導体のうち前記第1方向における前記第1の側と反対側の端部であり、
    前記第2導体は、
    前記第1導体と交差する第2方向において前記第1導体から離れて配置された第3導体と、
    前記第3導体のうち前記第1方向における前記第1の側の第5端部と、前記第1導体の前記第1端部と、を接続する第4導体と、
    前記第3導体のうち前記第1方向における前記第1の側と反対側の第6端部と、前記第1導体の前記第2端部と、を接続する第5導体と、
    を含み、
    前記第3端部は、前記第4導体のうち前記第3導体側と反対側の端部であり、
    前記第4端部は、前記第5導体のうち前記第3導体側と反対側の端部である、磁気シールド装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の磁気シールド装置において、
    前記電気ケーブル、前記第1導体及び前記第2導体は、前記鉄道車両のうち前記鉄道車両の長さ方向における第7端部に配置されている、磁気シールド装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の磁気シールド装置において、
    前記第1導体及び前記第2導体は、前記鉄道車両の長さ方向と交差する第1面と同一面内に配置されている、磁気シールド装置。
  6. 請求項又はに記載の磁気シールド装置において、
    前記電気ケーブルは、前記鉄道車両の高さ方向に延在する、磁気シールド装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の磁気シールド装置において、
    前記第1導体は、電気的に浮遊状態である、磁気シールド装置。
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