JP7178166B2 - 障子開放補助装置、これを取り付けた建具及び建築物 - Google Patents
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該開閉補助機構10は、戸先框5dの内部に設けられ縦枠2c,2dを押圧する反力で障子3,4を開方向へ押し動かす作動部11を有する本体部12と、戸先框5dの室内側に設けられ前記作動部11を作動操作すると共に障子3,4を開閉操作するための把手部13とを有していることを特徴とする。
そのため、それ以上の内外の障子3,4の引き違いが行えないことは、図1及び図3に図示されている開閉補助機構10とクレセント8の配置位置から、明らかである。
また、近年は断熱複合サッシが増えているが、前記開閉補助機構10では、その作動部11のローラ20が縦枠の内側面を押圧する旨が記載(段落0020)されており、かかる構成では、縦枠にポリ塩化ビニル(PVC)等の樹脂材が配置されている断熱複合サッシの場合には、樹脂材を押圧して変形させてしまうおそれがある。
本願発明は、障子を開く際に、障子の初動を軽くするために使用者を補助する障子開放補助装置において、
該装置は、台座とこれに取り付けられた操作レバーを備えると共に、
前記台座と操作レバーは、障子の戸先框の室内見付面から室外側に取り付けられており、
外障子に取り付けられた前記操作レバーの先端が、外障子を召合框方向へ移動させるための前記操作レバーの操作時において、内外障子が引き違えることができるように、内召合框の室外側見付面より室外側に位置されており、
前記操作レバーは、前記台座の開口部から前記戸先框の室内見付面に臨み、
前記操作レバーは、前記障子の上下方向に平行に延びる軸を中心に回動することを特徴する障子開放補助装置とした(請求項1の発明)。
前記開放補助装置(以下、単に装置と略称する)1は、障子として、例えば引違サッシの内外障子2,3を開く際に、各障子2,3の初動を軽くするために使用者を補助するもので、図1乃至図3のように、前記内外障子2,3のそれぞれの戸先框20,30の内部に取り付けられている。
前記装置1が取り付けられる建具は、断熱複合サッシに限られず、また引違サッシに限られず片引きサッシ、両引きサッシ等でもよい。
なお、前記内障子2に取り付けられている装置1と前記外障子3に取り付けられている装置1は、略同一の構成であり、以下の説明においては、前記外障子3の装置1を、前記内障子2の装置1に代表させて説明する。
また、各図において、同一の構成は同一の符号を付して重複した説明を省略する。
前記係合部46は、弾性片となっており、その先端にフック46Aが形成され、前記戸先框30の内部に形成されている壁面部35A(アルミ材の室内側壁面部)に係合されて、前記戸先框30に対する台座4の止着部となっている。
なお、戸先框30が断熱複合サッシでない場合は、別部材の金具によって、戸先框30の中空部に被係合部を設けてもよい。
このように構成された前記スライダー7は、前記ケース71の取付部75が、図示しない裏板を介して、前記戸先框30の壁面部35B(アルミ材の縦枠側壁面部)に固定されている。
前記外力受部8は、図2及び図3のように、建築物に固定された縦枠36を構成するアルミ材の一部として形成されている共に押出部76に押圧される面部と、樹脂材37のリブとで中空状に設けられており、前記押出力による変形を防止している。
なお、形材とは別部材の金具を用いてもよい。また、建築物は図2の木造に限らず、RC造やSC造等でもよい。
前記内外障子2,3が閉鎖され、且つ、前記装置1の操作レバー5が初期位置にある状態から、内外障子2,3を引き違えるまでの動作例を説明する。
前記クレセント21を解錠し、前記外障子3の前記装置1の操作レバー5の把持部50を把持して、操作レバー5を回動させつつ、外障子3を開放する。
前記操作レバー5の回動により、反時計周りに回動される際に生成される回動力は、前記アーム6を介して、スライダー7のスライドピース70を縦枠36の方向に押出させる。前記縦枠36方向へのスライドピース70の押出力は、前記外力受部8で受け止められ、その反力で障子3を開方向へ押し動かすこととなる。
(1) 前記台座4の係合部46が、前記戸先框30に対する台座4の止着部となっており、ビス等が室内側見付面32に露出せず、意匠性を向上させることができる。
また、前記台座4が室内側見付面32に係合されていると、前記操作レバー5の操作により発生する縦枠36からの反力により、前記台座4が室内側見付面32等において「がたつく」可能性がある。一方、前記装置1では、前記反力は、弾性片である前記係合部46で受けることができるので、前記台座4の縁部41等に反力が伝わることを避けることができる。
(2) 前記外障子3の操作レバー5の先端55は、前記内召合框23の室外側見付面22より室外側に位置されているので、外障子3のクレセント受け31のネジ止め部を室内側に臨ませることができるまで、内外障子2,3を引き違えることができるので、クレセント受けの調整や清掃が容易に行える。
(3) また、前記装置1のハンドル等が内障子2に当たることを避けるためのストッパ部材として、例えば外障子3の上下框に樹脂ブロックを取り付ける等の必要がなくなり、有効開口が大きくとれる。よって、居住者等のバルコニーへの出入りや物の出し入れが容易になると共に換気効率が増すので、居住者等の利便性や建築物の室内環境が向上する。
(4) 内障子2に前記装置1を取り付けた場合も、台座4と操作レバー5が内障子2の室内側見付面より室内側に飛び出さないので、室内側のカーテンやブラインドの取り付けに影響を与えることがなく、内窓を取り付けて2重サッシにすることもできる。
(5) 前記外力受部8は、障子閉時には、戸先框30に隠れた位置になるので、意匠性が向上する。
(6) 断熱複合サッシの場合、前記外力受部8はアルミ材に形成された面部がスライドピース70の押出部76に押圧されるので、樹脂材37が直接押圧されることがなく、樹脂材37の変形等を避けることができる。
2 内障子 20 戸先框
21 クレセント 22 室外側見付面
23 内召合框
26 縦枠
3 外障子
30 戸先框 31 クレセント受け
32 室内側見付面 33 外召合框
34 取付開口 35A,B 壁面部
36 縦枠 37 樹脂材
4 台座
40 開口部 41 縁部
42 軸 43 軸支持部
44 ガイド切欠部 45 回動規制部
45A 保持片 45B 規制片
46 係合部 47 スペース部
48 長手部 49 短手部
46A フック
5 操作レバー
50 把持部 51 被保持片
52 被規制片 53 収容部
54 凹部 55 先端
6 アーム 60 取付片
61 アーム本体 62 固定片
63 軸孔
7 スライダー
70 スライドピース 71 ケース
72 バネ 73 係着部
74 凸部 75 取付部
76 押出部
8 外力受部
Claims (5)
- 障子を開く際に、障子の初動を軽くするために使用者を補助する障子開放補助装置において、
該装置は、台座とこれに取り付けられた操作レバーを備えると共に、
前記台座と操作レバーは、障子の戸先框の室内見付面から室外側に取り付けられており、
外障子に取り付けられた前記操作レバーの先端が、外障子を召合框方向へ移動させるための前記操作レバーの操作時において、内外障子が引き違えることができるように、内召合框の室外側見付面より室外側に位置されており、
前記操作レバーは、前記台座の開口部から前記戸先框の室内見付面に臨み、
前記操作レバーは、前記障子の上下方向に平行に延びる軸を中心に回動することを特徴する障子開放補助装置。 - 前記操作レバーの操作に連動される押出部を備えると共に、その押出部の押出力は、縦枠に設けられる外力受部により受けられることを特徴する請求項1に記載の障子開放補助装置。
- 前記戸先框に対する台座の係合部が、前記框内部の見込方向に位置され、かつ、弾性片により構成されていることを特徴する請求項1に記載の障子開放補助装置。
- 請求項1から3に記載の障子開放補助装置のいずれかを取り付けた建具。
- 請求項4に記載の建具を設けた建築物。
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