JP7176846B2 - コンクリートポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、生コンクリートを打設位置に圧送する際に用いられるコンクリートポンプに関する。
上記コンクリートポンプは、例えば作業車(コンクリートポンプ車)に搭載されて使用されることがある。このコンクリートポンプは、油圧ポンプからの作動油により逆位相で駆動される一対の駆動シリンダにより、一対のコンクリートシリンダが駆動されて生コンクリートを交互に圧送できるようにしている。そして、前記各コンクリートシリンダには、コンクリートピストンを備えている。このコンクリートピストンは、コンクリートシリンダのコンクリートケーシングの内面との間を密封するためのピストンパッキンを備え、このピストンパッキンは、本体部と、本体部の軸方向前側端から前方に向かって外径が大きくなるように延出されるリップ部とを備えている(特許文献1)。
ところで、コンクリートピストンが移動するときにコンクリートケーシングの内面にピストンパッキンが摺接しながら移動するため、ピストンパッキンが早期に損傷してしまうことがある。そのため、ピストンパッキンにグリス等の油脂を定期的に供給してコンクリートケーシングの内面に対するピストンパッキンの摺接抵抗を下げることによって、ピストンパッキンが早期に損傷することを抑制するようにしている。これは、例えば軸方向前後に配置された2枚のパッキンの間に形成される隙間に油脂を供給する構成である(特許文献2)。
実開昭64-4870号公報 実開昭58-90383号公報
特許文献2の構成では、2枚のパッキンの間に形成される隙間に供給された油脂で摺接抵抗を下げることによってピストンパッキンが早期に損傷することを抑制するようにしているものの、コンクリートピストンが軸方向前方へ移動しているときに軸方向の後方側のピストンパッキンとコンクリートケーシングの内面との間をすり抜けてピストンパッキンの後方へ油脂が留まってしまうことがある。その結果、パッキンの間に供給される油脂が徐々に減少してしまい、後方側のピストンパッキンへ油脂を十分に供給することができず、ピストンパッキンが早期に損傷することを抑制することができないものであった。
そこで本発明は、ピストンパッキンが早期に損傷することを抑制することができるコンクリートポンプを提供することを目的とする。
本発明のコンクリートポンプは、アクチュエータと、該アクチュエータにより駆動されるコンクリートシリンダとを備え、該コンクリートシリンダは、筒状のコンクリートケーシングと、該コンクリートケーシング内において前記アクチュエータにより軸方向の前後に移動するコンクリートピストンとを備え、該コンクリートピストンの軸方向の後方への移動により生コンクリートを吸入し、かつ、該コンクリートピストンの軸方向の前方への移動により吸入した生コンクリートを排出するように構成され、前記コンクリートピストンは、前記コンクリートケーシングの内面に当接する可撓性を有するピストンパッキンを備え、該ピストンパッキンは、本体部と、該本体部よりも外径が大きくなるように該本体部から延出されて前記コンクリートケーシングの内面に当接するリップ部とを備え、前記コンクリートケーシングの内面に油脂を給脂する給脂手段を備え、前記コンクリートピストンは、前記給脂手段により供給される油脂のうち、前記コンクリートピストンの軸方向の前方への移動に伴い前記リップ部の後方へ留まっている油脂を掻き取って該コンクリートピストンの軸方向の前方へ移動させるためのスクレーパを備えていることを特徴としている。
上記構成によれば、給脂手段により供給される油脂がコンクリートピストンの軸方向の前方への移動伴いピストンパッキンのリップ部の当接面をすり抜けてピストンパッキンの後方へ留まっている油脂をスクレーパで掻き取りながら軸方向の前方へ移動させることによって、ピストンパッキンに油脂を供給することができ、ピストンパッキンの摺接抵抗を下げることができる。よって、ピストンパッキンが早期に損傷することを確実に抑制することができる。
また、本発明のコンクリートポンプは、前記ピストンパッキンを軸方向の前後から挟み込んで一体化するための前後一対の挟持部材を備え、前記スクレーパが、前記ピストンパッキンと前記後側の挟持部材との間に挟持固定される固定部と、該固定部の外周縁から外側に延出される掻き取り部と、を備え、前記固定部の軸方向の厚みを前記掻き取り部の軸方向の厚みよりも薄くしていてもよい。
上記のように、スクレーパを前後一対の挟持部材で挟持固定することによって、特別な固定構造を設ける必要がなく、その分構成を簡素にすることができる。また、固定部の軸方向の厚みを掻き取り部の軸方向の厚みよりも薄くすることによって、掻き取り部での機能を発揮させながら、大型化を抑制することもできる。また、スクレーパを、ピストンパッキンと後側の挟持部材との間に挟持固定することにより、スクレーパをピストンパッキンの直後方に位置させることができるので、ピストンパッキンから後方へ流れようとする油脂を受け止めつつ前方へ直ちに移動させて、ピストンパッキンに油脂を確実に供給することができる。
また、本発明のコンクリートポンプは、前記掻き取り部が、最大外径部が、前記本体部の外径よりも大きく、かつ、前記リップ部の最大外径よりも小さな外径であり、かつ、前記コンクリートケーシングの内径よりも小さな外径に構成されていてもよい。
上記構成によれば、掻き取り部がコンクリートケーシングの内面に擦ることなく、コンクリートケーシングの内面の油脂を有効に掻き取ることができる。
本発明は、リップ部の軸方向の後方に留まっている油脂を掻き取りながら軸方向の前方へ移動させるスクレーパをコンクリートピストンに備えているので、ピストンパッキンが早期に損傷することを抑制することができるコンクリートポンプを提供することができる。
コンクリートポンプ車の側面図である。 コンクリートポンプ車に搭載されるコンクリートポンプを構成する駆動シリンダ及びコンクリートシリンダの搭載部を示す平面図である。 コンクリートポンプの油圧回路図である。 コンクリートシリンダのコンクリートピストンの断面図である。 同コンクリートピストンに備えるスペーサの内部構造がわかる断面図である。 同コンクリートピストンを分解した分解断面図である。 同コンクリートピストンを分解した分解斜視図である。
以下、本発明の一実施形態に係るコンクリートポンプについて説明する。コンクリートポンプは、図1に示すコンクリートポンプ車Bに搭載されて用いられ、生コンクリートを打設位置まで圧送するポンプである。
コンクリートポンプ車は、車体フレームFの前部に、キャビン1及びキャビン1の直後方に土台2がそれぞれ固定され、その土台2上に支持柱3が取り付けられ、支持柱3の上部に多段式の伸縮ブーム4の基端部が取り付けられ、車両後部に設けられた上方開放型のホッパ5にコンクリートミキサー車等から投入された生コンクリートを伸縮ブーム4に沿わせるように圧送するコンクリートポンプ6(図3参照)を搭載する。多段式の伸縮ブーム4は、複数の屈曲可能に連結されたビーム7を備えており、油圧シリンダにより伸縮ブーム4を伸長させて車体から離れた場所(高所や水平方向に離れた場所)に生コンクリートを打設することができる。伸縮ブーム4の側方には、コンクリート圧送配管8が設けられている(一部は伸縮ブーム4を幅方向に貫通する)。コンクリートミキサー車から供給された生コンクリートは車両後方に位置するホッパ5に供給され、ホッパ5の内部に位置する生コンクリートは、コンクリートポンプ6(図3参照)によりコンクリート圧送配管8に送られる。そして、打設箇所に配置されたコンクリート圧送配管8の先端開口から生コンクリートを吐出できる。
コンクリートポンプ6は、図2及び図3に示すように、コンクリートシリンダ9、駆動シリンダ10、油圧ポンプ11、バルブユニット12、油圧配管13を備える。
コンクリートシリンダ9は、コンクリート圧送配管8に対して生コンクリートを押し出すものであって複数設けられている。本実施形態では、2本のコンクリートシリンダ9,9が並列に設けられている。コンクリートポンプ車Bを組み立てる際、コンクリートシリンダ9は駆動シリンダ10と共にサブフレーム14に搭載される。各コンクリートシリンダ9は、筒状のコンクリートケーシング9Bと、コンクリートケーシング9Bの内部に軸方向の前後に移動するコンクリートピストン9Aとを備えている。各コンクリートピストン9Aの軸方向の後方(図3では左側)への移動により生コンクリートを吸入し、かつ、各コンクリートピストン9Aの軸方向の前方(図3では右側)への移動により吸入した生コンクリートを排出するように構成されている。
駆動シリンダ10は、作動油が供給されることによって前記複数のコンクリートシリンダ9,9の各々を駆動させるためのものであって複数設けられている。各駆動シリンダ10は、コンクリートシリンダ9の車両前方に、コンクリートシリンダ9と同軸に設けられ、駆動ケーシング10Bと、駆動ケーシング10Bの内部に軸方向の前後に移動する駆動ピストン10Aとを備えている。そして、各駆動シリンダ10の駆動ピストン10Aと各コンクリートシリンダ9のコンクリートピストン9Aとがピストンロッド15により連結されている(図3参照)。本実施形態では2本の駆動シリンダ10,10が並列に設けられており、各駆動シリンダ10は、各コンクリートシリンダ9に一対一対応で設けられている。駆動シリンダ10は車両前後方向に延び、かつ、車両前方側が高く車両後方側が低くなるように斜めに延びている。このため、駆動シリンダ10は、サブフレーム14に対して一部が上方に設けられている。複数の駆動シリンダ10,10は、サブフレーム14の車幅方向における内側部14a(図2参照)に設けられている。このため、駆動シリンダ10は、サブフレーム14への搭載後に、サブフレーム14の内側部14aに挟まれた空間の上方に位置する。また、各駆動シリンダ10において、作動油が供給される作動油出入口17は、車両後方側に設けられている。なお、図4に示すように、ピストンロッド15の軸方向前端部には、ピストンロッド15の径よりも小さな径を有する軸部15Aを備え、軸部15Aの軸方向前端部には、後述する2個のナット30,31が螺合する螺子部15Nが形成されている。
生コンクリートを圧送する際、各駆動シリンダ10は交互に伸縮する。ピストンロッド15により駆動ピストン10Aとコンクリートピストン9Aとが連結されていることにより、各コンクリートシリンダ9も交互に伸縮する。ホッパ5の内部には、各コンクリートシリンダ9の後端開口部19を開放させたり覆ったりできるように揺動する切替部材18が設けられている(図3参照)。切替部材18は、伸縮ブーム4の側方に設けられたコンクリート圧送配管8の基端部と各コンクリートシリンダ9の後端開口部19を接続する、湾曲したパイプ状の部材である。各コンクリートシリンダ9は、後端開口部19が切替部材18に覆われていない状態でホッパ5の内部に位置する生コンクリートを吸い込む。そして、切替部材18が揺動して後端開口部19を覆った状態になった後、各コンクリートシリンダ9から切替部材18に生コンクリートが押し出される。これが繰り返されることで、コンクリート圧送配管8に対し生コンクリートが連続的に圧送される。
油圧ポンプ11は、オイルタンク20に貯留されている作動油を、複数の駆動シリンダ10,10の各々に送ることによって、各駆動ピストン10Aを軸方向の前後に移動させると共にピストンロッド15により連結された各コンクリートピストン9Aを軸方向の前後に移動させるアクチュエータを構成する。
バルブユニット12は、図2に示すように、作動油の流通を操作するバルブが内蔵されたブロック状のものである。このバルブユニット12は、交互に伸縮する複数の駆動シリンダ10,10のうちの駆動対象(伸縮対象)の駆動シリンダ10を切り換えるものであって、サブフレーム14の駆動シリンダ10よりも車両前方側に設けられている。
油圧配管13は、複数の駆動シリンダ10,10の各々、油圧ポンプ11、バルブユニット12を接続する。油圧配管13は、オイルタンク20にも接続されている。この油圧配管13は、駆動シリンダ10に接続されるシリンダ側配管21(図2参照)と、シリンダ側配管21とは別体の配管であってバルブユニット12に接続されるバルブユニット側配管22(図2参照)とを含む。つまり本実施形態では、シリンダ側配管21とバルブユニット側配管22とが別体の配管として備えられている。
図4~図7に示すように、各コンクリートピストン9Aは、コンクリートピストン9Aとコンクリートケーシング9Bの内面9bとの間を密封するための2個のピストンパッキン23,24と、2個のピストンパッキン23,24を軸方向における間隔を所定の間隔に保持するためのスペーサ25と、2個のピストンパッキン23,24を軸方向の前後から挟み込んで一体化するための前後一対の挟持部材26,27と、後側のピストンパッキン24と後側に位置する挟持部材27との間に配置されるスクレーパ28とを備えている。
ピストンパッキン23,24は、可撓性を有するゴム(可撓性を有する合成樹脂でもよい)でなり、中心部が円形の孔23K,24Kが形成された円環状の本体部23A,24Aと、本体部23A,24Aの軸方向前端における外側端から前方に向かって外径が大きくなるように延出されてコンクリートケーシング9Bの内面に当接してコンクリートケーシング9Bの内面9bを密封するリップ部23B,24Bと、を備えている。図4及び図5に、リップ部23B,24Bがコンクリートケーシング9Bの内面9bに押圧されて内側へ移動してコンクリートケーシング9Bの内面9bを密封した状態を示している。
スペーサ25は、厚み方向が径方向に沿う円環状の外側板部25Aと、外側板部25Aの軸方向前後端それぞれから径方向内側に延びるリング状の円板部25B,25Bを備えている。外側板部25Aには、周方向に所定間隔を置いて多数の貫通孔25aが形成されており、スペーサ25は、その内部空間に後述のグリスニップル29から入り込んだ油脂(グリス)を複数の貫通孔25aを通して径方向外側に排出して2個のピストンパッキン23,24の間に貯留するための第3油路S3(図5参照)を形成している。
図6及び図7に示すように、挟持部材26,27のうちの軸方向後側に位置する一方の挟持部材27は、ピストンロッド15の軸方向前端部に備える軸部15Aが貫通する貫通孔27Aが形成された円板状で金属製のベース部材から構成されている。この挟持部材27の外周面27Gが、軸方向後方側ほど内側に位置するテーパ面に形成されている。また、挟持部材27の径方向中間部に、周方向に沿って所定間隔を置いて軸方向に貫通する複数(図7では3個)のボルト挿通孔27Bが形成されている。また、挟持部材27の外周面27Gの周方向に所定間隔を置いてグリスを導入するための複数の導入口27C及び複数の導入口27Cから導入された油脂を挟持部材27の軸方向前端まで案内するための第1油路S1がそれぞれ形成されている。複数の導入口27Cのうちのグリスを導入したい導入口27Cには、グリスニップル29が取り付けられ、グリスニップル29に給脂配管(図示せず)が接続される。一方の挟持部材27は、ピストンロッド15の軸部15Aを貫通して前方に突出した螺子部15Nに2個のナット30,31を螺合して締め付けることによってピストンロッド15の軸部15Aに固定される。
軸方向前側に位置する他方の挟持部材26は、軸方向後方側が円筒部26Aと、この円筒部26Aの軸方向前端を閉じる蓋部26Bとを備えている。円筒部26Aには、一方の挟持部材27のボルト挿通孔27Bを通したボルト32の軸部32Aが螺合する螺子孔26Nが、ボルト挿通孔27Bに対応する周方向3箇所に形成されるとともに、前記一方の挟持部材27の第1油路S1に連通してスペーサ25の内部に油脂を案内する第2油路S2(図5参照)が形成されている。蓋部26Bは、円筒部26Aの外面よりも径方向外側に突出する円形のフランジ部26Fを有する。図4及び図7に示すYは、ワッシャーである。
スクレーパ28は、ピストンパッキン23,24よりも硬い合成樹脂でなり、前側に向かって外径が大きくなるように構成され、最大外径部が、ピストンパッキン23又は24の本体部23A又は24Aの外径よりも大きく、かつ、リップ部23B又は24Bの最大外径よりも小さな外径を有している。また、スクレーパ28は、後側のピストンパッキン24と後側の挟持部材27との間に挟持固定され中心に開口28aが形成された板状でリング状の固定部28Aと、固定部28Aの外周縁から外側及び後側に延出される掻き取り部28Bと、を備え、固定部28Aの軸方向前後方向の厚みを掻き取り部28Bの軸方向前後方向の厚みよりも薄くしている。言い換えれば、前記のように掻き取り部28Bを軸方向後側に延出することによって、延出した延出部28Cの厚み分だけ固定部28Aの厚みよりも厚くなっている。このようにスクレーパ28を前後一対の挟持部材26,27で挟持固定することによって、特別な固定構造を設ける必要がなく、その分構成を簡素にすることができる。また、固定部28Aの軸方向の厚みを掻き取り部28Bの軸方向の厚みよりも薄くする(掻き取り部28Bの半分以下の厚みにする)ことによって、掻き取り部での機能を発揮させながら、大型化を抑制することもできる。なお、固定部28Aが後側の挟持部材27と後側のピストンパッキン24とで挟み込んでいることと、掻き取り部28Bの延出部28Cの内側端面が後側の挟持部材27の外周面27Gの前端部に当接しているため、固定部28Aの厚みを掻き取り部28Bの厚みよりも薄くしても、掻き取り部28Bの必要強度を保持でき、スクレーパ28が一方(ここでは後側)の挟持部材27の径方向に相対移動することを防止することができる。更に、スクレーパ28の掻き取り部28Bの最大外径部を、コンクリートケーシング9Bの内径よりも小さな外径に構成することによって、掻き取り部28Bがコンクリートケーシング9Bの内面9bに擦ることなく、コンクリートケーシング9Bの内面9bの油脂を有効に掻き取ることができるが、スクレーパ28の掻き取り部28Bの最大外径部を、コンクリートケーシング9Bの内径と同じ外径に構成してもよい。
前記コンクリートケーシング9Bの内面9bに油脂を供給する給脂手段33を備えている。この給脂手段33は、油脂を貯留する貯留タンク34(図1参照)と、貯留タンク34の油脂を圧送するポンプ(図示せず)と、ポンプにより圧送される油脂をグリスニップル29まで案内する給油管(図示せず)と、前記グリスニップル29から2個のピストンパッキン23,24の間に案内する前記第1~第3油路S1,S2,S3とを備えている。貯留タンク34は、コンクリートポンプ車Bの後部に搭載されている。したがって、貯留タンク34の油脂がポンプにより圧送され、給油管(図示せず)を通してグリスニップル29に供給されると、第1油路S1、第2油路S2、第3油路S3を通して2個のピストンパッキン23,24の間に油脂が案内されてコンクリートケーシング9Bの内面9bに当接する状態まで貯留される(図4に貯留された油脂をドットで示している)。なお、油脂の供給は、例えばピストンロッド15を1ストローク動作させる毎に少しずつ供給する、又はピストンロッド15を駆動している設定時間毎に供給してもよいし、ピストンロッド15の駆動中は、常に油脂を少しずつ供給するようにしてもよい。
2個のピストンパッキン23,24の間に貯留された油脂は、コンクリートピストン9Aの往動(軸方向の前方への移動)により後側のピストンパッキン24のリップ部24Bに供給され、かつ、コンクリートピストン9Aの復動(軸方向の後方への移動)により前側のピストンパッキン23のリップ部23Bに油脂が供給される。そして、コンクリートピストン9Aの往動時に、後側のピストンパッキン24のリップ部24Bの摺接面24bからすり抜けてリップ部24Bの軸方向の後方へ留まっている油脂を後側のピストンパッキン24よりも軸方向の後方に位置するスクレーパ28で掻き取りながら軸方向の前方へ移動させることによって、後側のピストンパッキン24に油脂を供給することができ、後側のピストンパッキン24の摺接抵抗を下げることができる。よって、ピストンパッキン24が早期に損傷することを確実に抑制することができる。この実施形態では、スクレーパ28を、後側のピストンパッキン24と後側の挟持部材27との間に挟持固定することにより、スクレーパ28を後側のピストンパッキン24の直後方に位置させることができるので、後側のピストンパッキン24から後方へすり抜けようとする油脂を受け止めつつ前方へ移動させて、後側のピストンパッキン24に油脂を確実に供給することができる。
また、図4に示すように、後側のピストンパッキン24の後端の角部を斜めにカットしているため、そのカットされた傾斜面24Tとコンクリートケーシング9Bの内面9bとの間に周方向全域に亘って環状の空間Eが発生している。このため、コンクリートピストン9Aの往動時に、後側のピストンパッキン24のリップ部24Bの摺接面24bからすり抜けて軸方向の後方へ留まろうとする油脂を空間Eに貯留することができる。よって、コンクリートピストン9Aの復動時に空間E内に貯留した油脂を後側のピストンパッキン24のリップ部24Bに供給することができる。
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではない。例えば、本発明のコンクリートポンプは、車載式に限らず、定置式(地面や床に載置するタイプ)のコンクリートポンプであってもよい。
上記実施形態では、2個のピストンパッキン23,24を備えたコンクリートピストン9Aを示したが、1個のピストンパッキンを備えたコンクリートピストンであってもよい。
また、上記実施形態では、2個のピストンパッキン23,24の間に油脂を供給したが、ピストンパッキン23,24の前後に位置するコンクリートケーシング9Bの内面に油脂を吹き付けるようにして供給してもよい。1個のピストンパッキンを備えたコンクリートピストンの場合も、同様に1個のピストンパッキンの前後に位置するコンクリートケーシング9Bの内面に油脂を吹き付けるようにして供給してもよい。また、コンクリートケーシング9Bの内面のうち、コンクリートピストン9Aが所定位置(例えば前後のストロークエンド)に至った時の内面に、油脂を吹き付けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、スクレーパ28を後側のピストンパッキン24の後面に当接した状態で配置したが、スクレーパ28を後側のピストンパッキン24の後面に隙間を置いて配置してもよい。1個のピストンパッキンを備えたコンクリートピストンの場合も、同様にスクレーパ28を1個のピストンパッキンの後面に隙間を置いて配置することになる。
また、上記実施形態では、コンクリートシリンダ9を駆動シリンダ10と連動させる場合を示したが、駆動シリンダ10を省略してコンクリートシリンダ9を各種のアクチュエータにて直接駆動する構成であってもよい。
また、上記実施形態では、スクレーパ28を後側のピストンパッキン24の後方に配置したが、2個のピストンパッキン23,24の間にスクレーパ28を配置してもよいし、2個のピストンパッキン23,24の間と後側のピストンパッキン24の後方の両方に、スクレーパ28を配置してもよい。
また、上記実施形態では、2個のコンクリートシリンダ9,9を設けたが、1個又は3個以上の任意の個数のコンクリートシリンダを設けて実施してもよい。
また、上記実施形態では、リップ部23Bが、本体部23Aの軸方向の前端から前方に向かって延出されていたが、本体部23Aの軸方向の後端から後方に向かって延出されていてもよいし、本体部23Aの軸方向の前後端それぞれから前方及び後方の両方に延出されていてもよい。また、本体部23Aの外側端から径方向外側に略同一幅で突出するリップ部であってもよい。
1…キャビン、2…土台、3…支持柱、4…伸縮ブーム、5…ホッパ、6…コンクリートポンプ、7…ビーム、8…コンクリート圧送配管、9…コンクリートシリンダ、9A…コンクリートピストン、9B…コンクリートケーシング、9b…内面、10…駆動シリンダ、10A…駆動ピストン、10B…駆動ケーシング、11…油圧ポンプ、11…油圧ポンプ、12…バルブユニット、13…油圧配管、14…サブフレーム、14a…内側部、15…ピストンロッド、15A…軸部、15N…螺子部、17…作動油出入口、18…切替部材、19…後端開口部、20…オイルタンク、21…シリンダ側配管、22…バルブユニット側配管、23,24…ピストンパッキン、23A,24A…本体部、23B,24B…リップ部、23K,24K…孔、24T…傾斜面、24b…摺接面、25…スペーサ、25A…外側板部、25B…円板部、25a…貫通孔、26,27…挟持部材、26A…円筒部、26B…蓋部、26F…フランジ部、26N…螺子孔、27…挟持部材、27A…貫通孔、27B…ボルト挿通孔、27B…ボルト挿通孔、27C…導入口、27G…外周面、28…スクレーパ、28A…固定部、28B…掻き取り部、28C…延出部、28a…開口、29…グリスニップル、30,31…ナット、32…ボルト、32A…軸部、33…給脂手段、34…貯留タンク、B…コンクリートポンプ車、E…空間、F…車体フレーム、S1…第1油路、S2…第2油路、S3…第3油路

Claims (3)

  1. アクチュエータと、該アクチュエータにより駆動されるコンクリートシリンダとを備え、該コンクリートシリンダは、筒状のコンクリートケーシングと、該コンクリートケーシング内において前記アクチュエータにより軸方向の前後に移動するコンクリートピストンとを備え、該コンクリートピストンの軸方向の後方への移動により生コンクリートを吸入し、かつ、該コンクリートピストンの軸方向の前方への移動により吸入した生コンクリートを排出するように構成され、前記コンクリートピストンは、前記コンクリートケーシングの内面に当接する可撓性を有する少なくとも1個のピストンパッキンを備え、該ピストンパッキンは、本体部と、該本体部よりも外径が大きくなるように該本体部から延出されて前記コンクリートケーシングの内面に当接するリップ部とを備え、
    前記コンクリートケーシングの内面に油脂を給脂する給脂手段を備え、前記コンクリートピストンは、前記給脂手段により供給される油脂のうち、前記コンクリートピストンの軸方向の前方への移動に伴い前記リップ部の後方へ留まっている油脂を掻き取って該コンクリートピストンの軸方向の前方へ移動させるためのスクレーパを備え
    前記スクレーパは、最後部の前記ピストンパッキンのリップ部よりも後方に配置されていることを特徴とするコンクリートポンプ。
  2. 前記ピストンパッキンを軸方向の前後から挟み込んで一体化するための前後一対の挟持部材を備え、前記スクレーパが、前記ピストンパッキンと前記後側の挟持部材との間に挟持固定される固定部と、該固定部の外周縁から外側に延出される掻き取り部と、を備え、前記固定部の軸方向の厚みを前記掻き取り部の軸方向の厚みよりも薄くしていることを特徴とする請求項1に記載のコンクリートポンプ。
  3. 前記掻き取り部は、最大外径部が、前記本体部の外径よりも大きく、かつ、前記リップ部の最大外径よりも小さな外径であり、かつ、前記コンクリートケーシングの内径よりも小さな外径に構成されていることを特徴とする請求項2に記載のコンクリートポンプ。
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